JP2017171770A - ポリスチレン系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、成形体 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間に亘って抗菌性を発揮することができ、かつ、外観及び成形性が良好なポリスチレン系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、成形体を提供する。【解決手段】ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有する発泡樹脂層を備えるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、前記樹脂成分の総量(100質量部)に対して、無機系抗菌剤を2〜8質量部含有し、平均気泡径が190〜400μmである、ポリスチレン系樹脂発泡シート。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリスチレン系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、成形体に関する。
例えばリンゴ、梨、桃などの果菜は、表面がなるべく傷つかないようにするため、果菜包装用容器に収容されて、輸送されたり保管されたりしている。果菜包装用容器には、シートの一方の面に開口し、該シートの他方の面に半円球状に膨出する複数の凹部が形成され、果菜の1個ずつが前記凹部に収容される。
このような果菜包装用容器には、ポリスチレン系樹脂発泡シートが所定の形状に成形された成形体が利用されている。ポリスチレン系樹脂発泡シートは、成形性、断熱性及び軽量性に優れ、適度な剛性を有しており、果菜包装用容器の材料としても好適に用いられている。
この種のポリスチレン系樹脂発泡シートのみならず、日用品などとして利用される樹脂成形体には、近年、抗菌性や消臭性が求められるようになってきている。例えば、特許文献1には、抗菌性と防虫性を有するが、昇華性が高いため長期に亘って効果を発揮できないヒノキチオールをプラスチック発泡成形品に使用するにあたり、ヒノキチオールをその誘導体とすることにより昇華を抑制し、抗菌性と防虫性の効果を長期間に亘り持続させることを可能とすることが開示されている。
また、近年では、炭酸カルシウムを主たる成分とする貝殻を焼成して得られる酸化カルシウム粉末、該酸化カルシウム粉末を適度に水和させて得られる水酸化カルシウム粉末といった貝殻焼成物粉末を抗菌・消臭目的で用いることが試みられている。貝殻焼成物を用いたポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方法の具体例として、特許文献2には、帆立貝殻焼成物粉末がポリスチレン系樹脂に分散されているマスターペレットと、成形体の主成分としてのポリスチレン系樹脂等の樹脂成分と、を溶融混練することを含む方法が開示されている。
特開2004−123985号公報 特開2014−84338号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるヒノキチオール誘導体のような有機系抗菌剤を発泡性ポリスチレン系樹脂粒子に含有させた場合、有機系抗菌剤のポリスチレン樹脂に対する相溶性が十分でなく、抗菌剤が発泡成形体の表面にブリードアウトしてしまい、早期に抗菌効果が低下してしまうおそれがある。
特許文献2に記載されているマスターペレットをポリスチレン系樹脂発泡シートの製造に用いる場合、外観および成形性が良好なポリスチレン系樹脂発泡シートが得られない。具体的には、ポリスチレン系樹脂発泡シートは外観および成形性の観点から比較的粗い気泡とすることが必要であるが、特許文献2に記載されているマスターペレットを用いると、ポリスチレン系樹脂発泡シートの気泡が細かくなりすぎてしまい、シートの外観および成形性に劣る結果となってしまう。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、長期間に亘って抗菌性を発揮することができ、かつ、外観及び成形性が良好なポリスチレン系樹脂発泡シートを提供することを課題とする。
本願発明は以下の態様を有する。
[1]ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有する発泡樹脂層を備えるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、前記樹脂成分の総量(100質量部)に対して、無機系抗菌剤を2〜8質量部含有し、平均気泡径が190〜400μmである、ポリスチレン系樹脂発泡シート。
[2]前記発泡樹脂層は、スチレン系単量体単位とエチレン系単量体単位とを有する樹脂成分を含有し、
前記発泡樹脂層の表面の赤外線吸収スペクトルから得られるスチレン系単量体単位由来の698cm−1の吸光度(D698)とエチレン系単量体単位由来の2850cm−1の吸光度(D2850)との吸光度比(D698/D2850)が、7.0〜15.0である、[1]に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
[3]前記発泡樹脂層は、前記樹脂成分の総量(100質量%)に対して、ポリスチレン系樹脂45〜85質量%と、水素添加ポリスチレン系エラストマー5〜20質量%と、ポリエチレン系樹脂5〜15質量%と、ゴム変性ポリスチレン系樹脂0〜30質量%と、を含有する、[1]又は[2]に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
[4]前記無機系抗菌剤が、水酸化カルシウムを含む、[1]〜[3]の何れか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
[5]前記無機系抗菌剤が、貝殻焼成物を含む、[1]〜[3]の何れか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
[6]前記発泡樹脂層は、温度180℃及び周波数1Hzの条件下で粘弾性測定により求められる複素粘度が4500〜8500Pa・sである、[1]〜[5]の何れか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
[7][1]〜[6]のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、
ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有する原料組成物と、ポリエチレン樹脂及び無機系抗菌剤を含有するマスターバッチと、発泡剤と、を溶融混練し、押し出して発泡させる、ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
[8][1]〜[6]のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートを成形してなる、成形体。
[9]果菜包装用容器である[8]に記載の成形体。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートは、長期間に亘って抗菌性を発揮することができ、かつ、外観及び成形性が良好なものである。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法によれば、長期間に亘って抗菌性を発揮することができ、かつ、外観及び成形性が良好なポリスチレン系樹脂発泡シートを製造できる。
本発明の成形体は、長期間に亘って抗菌性を発揮することができ、かつ、外観に優れる。
本発明の容器の一実施形態を示す斜視図である。 図1のX−X断面図である。
(ポリスチレン系樹脂発泡シート)
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シート(以下単に「発泡シート」ともいう。)は、ポリスチレン系樹脂を含有する発泡樹脂層を備えるものである。
かかる発泡シートは、発泡樹脂層のみからなる単層構造であってもよいし、発泡樹脂層の少なくとも一方の面に樹脂フィルム等が設けられた積層構造であってもよい。
本発明における発泡樹脂層の連続気泡率は、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましい。発泡樹脂層の連続気泡率が前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡シートの二次発泡性が悪くなり、成形性が低下するおそれがある。
本発明において、発泡樹脂層の連続気泡率は、ASTM D−2856に規定されたエアーピクノメータ(空気比較式比重計)法(1−1/2−1気圧法)に準拠した方法により測定できる。
本発明における発泡樹脂層の見掛け密度は、軽量性の点から、0.03〜0.21g/cmが好ましく、0.05〜0.09g/cmがより好ましい。
発泡樹脂層の見掛け密度が前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡シートの耐熱性及び成形性が低下するおそれがある。発泡樹脂層の見掛け密度が前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡シートの柔軟性が低下するおそれがある。
本発明において、発泡樹脂層の見掛け密度は、JIS K 6767に準拠した方法により測定できる。
本発明における発泡樹脂層の厚みは、0.5〜3.0mmが好ましく、0.5〜2.5mmがより好ましく、1.0〜2.5mmがさらに好ましい。発泡樹脂層の厚みが前記範囲内であれば、成形性がより良好となる。
本発明において、発泡樹脂層の厚みとは、発泡樹脂層の任意部分の厚さを少なくとも5箇所測定し、その5箇所の厚みの相加平均値をいう。
本発明における発泡樹脂層の坪量は、75〜300g/mが好ましく、85〜200g/mがより好ましい。
発泡樹脂層の坪量が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの耐熱性、成形性が保たれやすい。発泡樹脂層の坪量が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの柔軟性が維持されて緩衝性を有しやすい。
本発明における発泡樹脂層の発泡倍率は、5〜30倍が好ましく、8〜26倍がより好ましく、12〜21倍がさらに好ましい。
発泡樹脂層の発泡倍率が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの軽量化が容易になる。発泡樹脂層の発泡倍率が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの耐熱性及び成形性がより高められる。
本発明の発泡シートは、平均気泡径が190〜400μmであり、好ましくは200〜370μmであり、より好ましくは200〜360μmである。平均気泡径が前記範囲の下限値以上であることにより、本発明の発泡シートは、脆性に優れ取り扱いが容易になるのみならず、無機系抗菌剤による抗菌性を効果的に発揮し、かつ、外観及び成形性が良好となる。発泡シートの平均気泡径が前記上限値以下であれば、発泡シートが柔らかくなり、割れが生じにくくなる。
平均気泡径は、発泡シートの平均気泡径(μm)を意味し、次の試験方法にて測定することができる。
[平均気泡径の測定方法]
ポリスチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、次の試験方法にて測定する。
ポリスチレン系樹脂発泡シートをMD方向(押出方向)及びTD方向(シート面において押出方向と直交する方向)に沿ってシート面に垂直に切リ出したMD方向断面及びTD方向断面を走査電子顕微鏡(株)日立ハイテクノロジーズ製S−3400NまたはSU1510にて18倍に拡大して撮影する。このとき、印刷した画像の上に描いた60mmの直線上に存在する気泡の数が10〜20個程度となる様に、前記の電子顕微鏡での拡大倍率を調整する。撮影した画像を横向きのA4用紙1枚上に4画像(MD方向断面から2つの視野の画像とTD方向断面から2つの視野の画像)を印刷する。MD方向断面の場合は、2つの視野の画像のそれぞれにMD方向に平行な3本の直線(長さ60mm)を描く。TD方向断面の場合は、2つの視野の画像のそれぞれにTD方向に平行な3本の直線(長さ60mm)を描く。また、MD方向断面の1つの視野の画像と、TD方向断面の1つの視野の画像とに、VD方向(MD方向又はTD方向に垂直の方向、シート厚み方向)に平行な3本の直線(長さ60mm)を描き、MD方向、TD方向、及びVD方向に平行な60mmの直線を各方向6本ずつ描く。MD方向、TD方向、VD方向の各方向の6本の直線(長さ60mm)について数えた気泡数を算術平均して、各方向の気泡数とする。気泡数を数えた画像の倍率とこの気泡数から気泡の平均弦長(t)を次式により算出する。
平均弦長 t(mm)=60/(気泡数×画像の倍率)
ただし、試験片厚みが薄く、VD方向(シート厚み方向)に60mm長さ分の気泡数を数えられない場合は、長さ60mmの直線の代わりに長さ30mm又は20mmの直線上の気泡数を数えて長さ60mmの直線上の気泡数に換算する(例えば、長さ30mmの直線上に気泡が5個あった場合には、長さ60mmの直線上に気泡が10個あったものとみなす)。任意の直線は、できる限り気泡に点でのみ接触するのでなく、気泡を貫通するようにする。一部の気泡が直線に点で接触しまう場合は、この気泡も気泡数に含める。直線の終点が気泡内に位置する場合は、この気泡も気泡数に含める。
画像の倍率は画像上のスケールバーを株式会社ミツトヨ製「デジマチックキャリパ」にて1/100mmまで計測し、次式により求める。
画像倍率=スケールバー実測値(mm)/スケールバーの表示値(mm)
そして次式により各方向における気泡径を算出した。
気泡径 D(mm)=t/0.616
さらに、それらの積の3乗根を平均気泡径とした。
平均気泡径(mm)=(DMD×DTD×DVD1/3
MD:MD方向の気泡径(mm)
TD:TD方向の気泡径(mm)
VD:VD方向の気泡径(mm)
なお、ポリスチレン系樹脂発泡シートのMD方向(押出方向)、TD方向(シート面において押出方向と直交する方向)が特定できない場合は、シート面において任意の一方向をMD方向とし、シート面においてMD方向に直交する方向をTD方向とする。方向が特定できる場合と、できない場合の何れでも、平均気泡径の値はほぼ同じとなる。
<ポリスチレン系樹脂>
本発明の発泡シートを構成する発泡樹脂層は、ポリスチレン系樹脂を含有する。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン等のスチレン系単量体の重合体、又は、これらのスチレン系単量体と該スチレン系単量体以外の単量体との共重合体が挙げられる。
尚、ここでいうポリスチレン系樹脂は、単量体成分として共役ジエンを含まない。
前記のスチレン系単量体の重合体は、スチレン系単量体が1種の単独重合体であってもよいし、スチレン系単量体が2種以上の共重合体であってもよい。
前記のスチレン系単量体以外の単量体としては、スチレン系単量体と共重合可能なビニル単量体が挙げられ、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、セチルアクリレート、セチルメタクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸;アクリロニトリル、メタクリロニトリル;無水マレイン酸;ジメチルマレエート;ジメチルフマレート;ジエチルフマレート;エチルフマレート;アクリルアミド;ブタジエン等が挙げられる。
尚、前記のアルキル(メタ)アクリレートは、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートを意味する。
ポリスチレン系樹脂が共重合体である場合、該共重合体に用いられる単量体の総量(100質量%)に対する50質量%以上が、好ましくはスチレン系単量体である。より好ましくは95質量%以上であり、100質量%であってもよい。
該共重合体に、スチレン系単量体と共重合可能なビニル単量体が用いられる場合、ビニル単量体の配合量は、発泡シートの用途等に応じて適宜決定され、例えば、該共重合体に用いられる単量体の総量(100質量%)に対して5質量%以下が好ましい。
ポリスチレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、0.5〜6.0g/10分が好ましく、0.7〜3.0g/10分がより好ましい。
ポリスチレン系樹脂のMFRが前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡樹脂層の厚みが不均一になることがある。ポリスチレン系樹脂のMFRが前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡樹脂層の発泡倍率が低下することがある。
本発明において、ポリスチレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、JIS K 7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載の方法に準拠し、試験温度200℃、試験荷重49.03N、予熱時間4分の条件で測定される値をいう。
ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は、20万以上45万以下が好ましく、30万以上40万以下がより好ましい。
ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡倍率が高く、且つ、連続気泡率の低い発泡樹脂層が得られにくくなる。ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が前記範囲の好ましい上限値を超えると、溶融時の流動性が低下し、生産性が低下することがある。
本発明において、樹脂の重量平均分子量は、樹脂30mgを、クロロホルム10ミリリットルに溶解して、非水系0.45μmのクロマトディスクで濾過し、その濾液を試料としてクロマトグラフィーにより測定される、ポリスチレン換算の値を意味する。
具体的には下記の条件で測定される。
ガスクロマトグラフ:東ソー株式会社製の高速液体クロマトグラフィー(ポンプ:DP−8020、オートサンプル:AS8020、検出器:UV−8020、RI−8020)。
カラム:昭和電工株式会社製の商品名「Shodex GPC K−806L(φ8.0 ×300mm)」2本。
カラム温度:40℃。
キャリアーガス:クロロホルム。
キャリアーガス流量:1.2ミリリットル/分。
注入・ポンプ温度:室温。
検出:UV254nm。
注入量:50マイクロリットル。
検量線用標準ポリスチレン:昭和電工株式会社製の商品名「shodex」、重量平均分子量1030000;東ソー株式会社製の重量平均分子量5480000,3840000,355000,102000,37900,9100,2630,495。
ポリスチレン系樹脂は、公知の製造方法で製造されたものを用いることができる。例えば、ポリスチレン系樹脂としては、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法などで製造されたものが挙げられる。
スチレン系単量体と、必要に応じて併用されるビニル単量体と、を重合する際、公知の重合開始剤を用いることができる。例えば、重合開始剤としては、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−t−ブチルパーオキシブタン、t−ブチルパーオキシ−3,3,5トリメチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物などが挙げられる。重合開始剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
また、ポリスチレン系樹脂を製造する際、重合時に架橋剤が用いられてもよい。この架橋剤としては、ジビニルベンゼン等が挙げられる。架橋剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
架橋剤の配合量は、ポリスチレン系樹脂に用いられる単量体の総量100質量部に対して、0質量部超1質量部以下が好ましい。
ポリスチレン系樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
<無機系抗菌剤>
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートは、前記樹脂成分の総量(100質量部)に対して、無機系抗菌剤を2〜8質量部、好ましくは3〜8質量部、より好ましくは3〜6質量部含有する。
無機系抗菌剤としては、炭酸カルシウム、酸化カルシウム及び水酸化カルシウム等のカルシウム化合物;銀、亜鉛、銅、チタン、モリブデン等の金属;これらの金属イオンをシリカ、ゼオライト、合成ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛カルシウム、セラミック、アルミナシリコン、チタンゼオライト、アパタイト、炭酸カルシウム等の無機質微粒子に担持させたもの;ゾル−ゲル法により無機化合物粒子の表面を他の無機酸化物、複合酸化物等により積層又は被覆等したもの等を挙げることができる。これらの内、カルシウム化合物が好ましく、抗菌性の高さから水酸化カルシウムが特に好ましい。水酸化カルシウムは、石灰石を原料として得られる消石灰でもよいが、取り扱いの容易性、安全性、資源の有効利用、抗菌効果の持続性等の観点から、貝殻焼成物粉末又は卵殻焼成物粉末に含まれる水酸化カルシウムであることがより好ましい。さらに好ましくは、貝殻焼成物粉末に含まれる水酸化カルシウムである。
無機系抗菌剤として用いられる貝殻焼成物粉末としては、特に限定されるものではないが、帆立貝、緋扇貝、板屋貝、浅利、蜆、タイラギ、バカ貝、ミル貝、蛤、赤貝、馬刀貝、牡蠣、栄螺、鮑、法螺貝、蝦蛄貝、及び、イ貝等の食用貝の貝殻を焼成した焼成物の粉末を採用することが好ましい。卵殻焼成物粉末としては、特に限定されるものではないが、鶏、鶉などの鳥類の卵殻、ワニ、亀などの爬虫類の卵殻を焼成した焼成物の粉末を採用することが好ましい。
本実施形態においては、前記貝殻焼成物粉末として、水等で洗浄されて付着物が除去された前記貝殻が800〜1300℃程度の温度で3〜6時間程度の時間をかけて焼成処理された後で粉砕された粉末や該粉末にさらに水和処理が施されたものを採用することができる。
なお、本実施形態における前記貝殻焼成物粉末としては、炭酸カルシウム以外の不純物が少なく、且つ、工業的に処理されて可食部位を採取した後の廃棄物として大量に排出される帆立貝の貝殻を焼成した帆立貝殻焼成物の粉末を用いることが環境負荷軽減の観点から特に好ましく、pH11以上の貝殻焼成物粉末を採用することが好ましい。
この貝殻焼成物粉末のpHとは、貝殻焼成粉末の飽和水溶液を作製し、JIS Z8802に準拠した方法によって求められる値を意味し、該pHが11以上であることが好ましいのは、貝殻焼成物粉末が強アルカリ性を示すことにより発泡成形体を殺菌・除菌効果に優れたものとすることができ、抗菌性に優れたものとすることができるという理由によるものである。尚、該pHは11.5〜14であることがより好ましく、12〜13.5であることが特に好ましい。
なお、この種の貝殻焼成物粉末は、酸化カルシウムや水酸化カルシウム以外にも、亜鉛、鉄、マグネシウム等の金属元素が微量含まれており、該金属元素による抗菌効果も期待することができる。
該貝殻焼成物粉末は、当然ながら発泡性樹脂粒子に極僅かしか含有させないと抗菌・消臭効果が十分に発揮されないおそれがあり、かといって過剰に含有させると予備発泡時における発泡性や成形時における予備発泡粒子どうしの融着性、さらには最終的に得られる発泡成形体の軽量性や機械物性に悪影響を及ぼすおそれを有する。
従って、軽量性や機械物性に優れた発泡成形体に、優れた抗菌・消臭効果をより確実に発揮させ得る観点から、本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートに含まれる前記貝殻焼成物粉末の量は、通常、前記樹脂成分100質量部に対して2〜8質量部であり、3〜8質量部であることがより好ましく、3〜6質量部であることが特に好ましい。
前記発泡性樹脂粒子に含有させる無機系抗菌剤としては、通常、0.1〜40μmの平均粒径を有するものを採用することができ、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.1〜15μmの平均粒径を有するものを採用することができる。ここで平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分析計を使用して測定した値である。
<任意成分>
本発明の発泡シートを構成する発泡樹脂層は、温度180℃及び周波数1Hzの条件下で粘弾性測定により求められる複素粘度が4500〜8500Pa・sであることが好ましく、5000〜8000Pa・sであることがより好ましく、5500〜8000がさらに好ましい。複素粘度がこの範囲内にある場合、前記発泡樹脂層は、ポリスチレン系樹脂以外にその他成分(任意成分)を含有していてもよい。
かかる任意成分としては、ポリスチレン系樹脂以外の樹脂成分、気泡調整剤、着色剤、収縮防止剤、難燃剤、滑剤、劣化防止剤などが挙げられる。
ポリスチレン系樹脂以外の樹脂成分としては、例えば、ゴム変性ポリスチレン系樹脂、水素添加ポリスチレン系エラストマー、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。
≪ゴム変性ポリスチレン系樹脂≫
本発明におけるゴム変性ポリスチレン系樹脂は、ポリスチレン系樹脂に共役ジエン系重合体を混合してなる高分子アロイ、及び、ポリスチレン系樹脂に共役ジエン系重合体をグラフト共重合してなるグラフト共重合体をそれぞれ包含する。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂は、ポリスチレン系樹脂の連続相(海)中に、粒径が0.3〜10μmの共役ジエン系重合体からなる粒子(島)が分散している海島構造を有し、一般的にはハイインパクトポリスチレンと称される。
尚、ゴム変性ポリスチレン系樹脂では、共役ジエン系重合体部分(共役ジエンブロック)の二重結合に対する水素添加は行われていない。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂におけるポリスチレン系樹脂には、上述したポリスチレン系樹脂と同様のものが用いられる。
共役ジエン系重合体としては、例えば、共役ジエンの重合体又は共重合体、共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体が挙げられる。共役ジエン系重合体が共役ジエンの共重合体、又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体である場合、共役ジエン系重合体は、ブロック共重合体であってもよいし、ランダム共重合体のいずれであってもよい。この共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどが挙げられ、ブタジエンが好ましい。芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレンなどが挙げられ、スチレンが好ましい。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂中におけるスチレン系単量体単位の含有量は、該樹脂を構成する単量体単位の総量(100質量%)に対して、75〜99質量%が好ましく、80〜97質量%がより好ましい。
スチレン系単量体単位の含有量が前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡シートの成形性が低下するおそれがある。スチレン系単量体単位の含有量が前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡シート又はその成形体の耐衝撃性が低下するおそれがある。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂のMFRは、1.5〜4.0g/10分が好ましく、2.5〜4.0g/10分がより好ましい。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂のMFRが前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡樹脂層の厚みが不均一になることがある。ゴム変性ポリスチレン系樹脂のMFRが前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡樹脂層の発泡倍率が低下することがある。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂のMFRは、ポリスチレン系樹脂のMFRと同じ条件で測定する。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は、15万以上35万以下が好ましく、15万以上30万以下がより好ましい。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡樹脂層の独立気泡率が低下して、発泡樹脂層の厚みが不足するおそれがある。ゴム変性ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が前記範囲の好ましい上限値を超えると、溶融時の流動性が低下し、生産性が低下することがある。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
≪水素添加ポリスチレン系エラストマー≫
本発明における水素添加ポリスチレン系エラストマーは、スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物である。
ここでの共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられ、ブタジエンが好ましい。
水素添加ポリスチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン/ブタジエンブロック共重合体(SBR)、スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレン(SEBS)ブロック共重合体、スチレン−ブタジエン/ブチレン−スチレン(SBBS)ブロック共重合体が好ましく挙げられる。
水素添加ポリスチレン系エラストマーにおける共役ジエンブロックの二重結合の水素添加率は、好ましくは60〜95モル%、より好ましくは65〜95モル%である。
かかる水素添加率が前記範囲内であれば、水素添加ポリスチレン系エラストマーを用いることにより、発泡シートの柔軟性が高められる。例えば、発泡シートを成形してなる果菜包装用容器の凹部に収容して果菜を輸送する際、該凹部に収容された果菜が輸送中に振動などの衝撃力を受けても、該果菜は、該凹部内で回転(玉回り)することがないため、該果菜に傷が付くのを防止できる。
水素添加ポリスチレン系エラストマーにおける共役ジエンブロックの水素添加率は、以下に示す手順に従って測定することができる。
手順1)核磁気共鳴装置を用いて、測定対象となる樹脂についてのH−NMRスペクトルを得る。
手順2)前記のH−NMRスペクトルに基づいて、水素添加された共役ジエン量(水添共役ジエン量)と、水素添加されていない共役ジエン量(未水添共役ジエン量)とをそれぞれ算出する。
手順3)前記の添共役ジエン量と未水添共役ジエン量とから、下式より水素添加率を算出する。
水素添加率(モル%)
=100×(水添共役ジエン量)/{(水添共役ジエン量)+(未水添共役ジエン量)}
前記手順1における核磁気共鳴装置による測定は、下記の条件で行われる。
核磁気共鳴装置:日本電子株式会社製の商品名「ECX−400P型」。
測定核:H。
観測範囲:8000(20ppm)。
パルス幅:45°(9.0μsec)。
パルス間隔:9sec。
測定回数:2400回。
設定温度:55℃。
測定溶媒:CDCl
測定濃度:50mgr/0.4mL。
内部基準物質:テトラメチルシラン(TMS)。
水素添加ポリスチレン系エラストマーのデュロメータタイプA硬度(HDA)は、90以下が好ましく、50〜90がより好ましい。
かかるデュロメータタイプA硬度(HDA)が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの柔軟性がより高められる。例えば、発泡シートを成形してなる果菜包装用容器の凹部に収容された果菜は、該凹部との摩擦が生じにくく、果菜がより傷みにくい。
本発明において、水素添加ポリスチレン系エラストマーのデュロメータタイプA硬度(HDA)は、JIS K7215に準拠した方法により測定される値をいう。
水素添加ポリスチレン系エラストマーのメルトフローレイト(MFR)は、2〜20g/10分が好ましく、3〜15g/10分がより好ましい。
水素添加ポリスチレン系エラストマーのMFRが前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡樹脂層の厚みが不均一になることがある。水素添加ポリスチレン系エラストマーのMFRが前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡樹脂層の発泡倍率が低下することがある。
本発明において、水素添加ポリスチレン系エラストマーのMFRは、JIS K 7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載の方法に準拠し、試験温度230℃、試験荷重21.17N、予熱時間4分の条件で測定される値をいう。
水素添加ポリスチレン系エラストマーの重量平均分子量は、10万以上35万以下が好ましく、15万以上25万以下がより好ましい。
水素添加ポリスチレン系エラストマーの重量平均分子量が前記範囲の好ましい下限値未満であると、発泡樹脂層の独立気泡率が低下して、発泡樹脂層の厚みが不足するおそれがある。水素添加ポリスチレン系エラストマーの重量平均分子量が前記範囲の好ましい上限値を超えると、溶融時の流動性が低下し、生産性が低下することがある。
水素添加ポリスチレン系エラストマーは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
≪ポリエチレン系樹脂≫
本発明の発泡シートにおいては、発泡樹脂層がポリエチレン系樹脂を含有することにより、発泡シートの柔軟性が高められ、例えば、発泡シートを成形してなる果菜包装用容器の凹部に収容された果菜に傷が付きにくくなる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、超低密度ポリエチレン系樹脂、低密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状中密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状高密度ポリエチレン系樹脂などが挙げられる。
ポリエチレン系樹脂は、エチレン系単量体単位を含む。エチレン系単量体単位とは、二重結合を有する鎖式の不飽和炭化水素(例えば、エチレン、1−ブテン等)由来の単量体単位のことである。
ポリエチレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、0.1〜5g/10分が好ましく、0.4〜4g/10分がより好ましい。
ポリエチレン系樹脂のMFRが前記範囲の好ましい下限値未満であると、溶融時の流動性が低下し、生産性が低下しやすくなるおそれがある。ポリエチレン系樹脂のMFRが前記範囲の好ましい上限値を超えると、発泡性もしくは成形性が低下する、又はポリスチレンとの相溶性が悪くなるおそれがある。
本発明において、ポリエチレン系樹脂のMFRは、JIS K 7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」B法記載の方法に準拠し、試験温度190℃、試験荷重21.17N、予熱時間4分の条件で測定される値をいう。
ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量は、5万以上30万以下が好ましく、10万以上20万以下がより好ましい。
ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量が前記範囲の好ましい下限値未満であると、連続気泡率の低い発泡樹脂層が得られにくくなるおそれがある。ポリエチレン系樹脂の重量平均分子量が前記範囲の好ましい上限値を超えると、溶融時の流動性が低下し、生産性が低下することがある。
ポリエチレン系樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
発明のポリスチレン系樹脂発泡シートにおいて、かかる発泡樹脂層は、柔軟性付与の点から、スチレン系単量体単位とエチレン系単量体単位とを有する樹脂成分を含有することが好ましい。
かかる発泡樹脂層の吸光度比(D698/D2850)は、発泡シートの柔軟性、強度、耐熱性及び成形性のバランスの点から、7.0〜15.0であることが好ましく、より好ましくは8.0〜15.0であり、さらに好ましくは8.0〜14.0である。
前記吸光度比(D698/D2850)が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの耐熱性が維持されやすくなり、成形性もより向上する。前記吸光度比(D698/D2850)が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの柔軟性がより高められる。
本発明において、発泡樹脂層の吸光度比(D698/D2850)は、赤外分光法(IR)により測定される。吸光度比(D698/D2850)は、スチレン系単量体単位由来の698cm−1の吸光度(D698)と、エチレン系単量体単位由来の2850cm−1の吸光度(D2850)と、の比を意味する。具体的には、後述の実施例に記載の方法で求められる。
かかる発泡樹脂層においては、樹脂成分に加えて、さらに、気泡調整剤を含有していることが好ましい。気泡調整剤を含有していることにより、連続気泡率が低く、成形性の良好な発泡シートが得られやすくなる。
気泡調整剤としては、例えば、タルク、雲母、マイカ、モンモリロナイトなどの無機フィラーが挙げられる。
気泡調整剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
発泡樹脂層中の気泡調整剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して0.5〜5質量部が好ましく、0.5〜3質量部がより好ましい。
本発明における発泡樹脂層の複素粘度は、4500〜8500Pa・sであることが好ましく、より好ましくは5000〜8000Pa・sであり、さらに好ましくは5500〜8000Pa.sである。本発明において、複素粘度とは、温度180℃及び周波数1Hzの条件下で粘弾性測定により求められる。
発泡樹脂層の複素粘度が前記範囲の下限値以上であれば、発泡シートの柔軟性が高められる。発泡樹脂層の複素粘度が前記範囲の上限値以下であれば、耐熱性が維持されやすくなり、成形不良も生じにくくなる。
発泡樹脂層の複素粘度は、例えば樹脂成分の組成を調整することにより制御される。発泡樹脂層の複素粘度は、具体的には、後述の実施例に記載の方法で求められる。
(ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法)
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法は、上述した本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有する原料組成物と、ポリエチレン樹脂及び無機系抗菌剤を含有するマスターバッチと、発泡剤と、を溶融混練し、押し出して発泡させる方法である。
前記マスターバッチは、前記無機系抗菌剤を、ポリエチレン系樹脂100質量部に対して、好ましくは40〜70質量部、より好ましくは45〜70質量部、さらに好ましくは45〜65質量部含有する。前記マスターバッチにおける無機系抗菌剤は、上述したものと同様のものを使用することができる。
マスターバッチの形状については特に制限はないが、例えばペレットの形状とすることができる。また、マスターバッチの製造方法についても特に制限はなく、公知の方法によって製造することができる。例えば、無機系抗菌剤の粒子とポリエチレン系樹脂とを二軸押出機を用いて溶融混錬し、ストランド(丸紐)状に押し出し、このストランドを水槽中を通過させて冷却した後、ペレタイザーでカットする方法によって製造することができる。
前記二軸押出機に関しては、スクリューの長さL(mm)と同スクリューの直径D(mm)の比であるL/Dが、30<(L/D)<60の関係を満足することが好ましく、30<(L/D)<50を満足することがより好ましい。また、溶融混練時の樹脂の溶融温度は190〜240℃であることが好ましく、190〜220℃であることがより好ましい。溶融温度が190℃未満では、溶融不十分となり、未溶融ゲルが多発しやすく、逆に240℃を超えると、樹脂組成物が熱劣化し、着色しやすくなる等好ましくない。
溶融混練時のスクリュー回転数は、60〜140rpmであることが好ましく、80〜120rpmがより好ましい。スクリュー回転数が60rpm未満であると、無機系抗菌剤の粒子がポリエチレン系樹脂中に分散されにくくなる傾向にあり、140rpmを超えると押出機の負荷が上昇する場合があり好ましくない。
このようにして製造されたペレットの形状は、円柱状の場合は径が好ましくは1.0〜3.0mm、より好ましくは1.5〜3.0mm、さらに好ましくは2.0〜3.0mm、長さが好ましくは2.0〜5.0mm、より好ましくは2.0〜4.0mm、さらに好ましくは2.0〜3.5mmである。
前記ポリエチレン系樹脂組成物に含有されるポリエチレン系樹脂の重量平均分子量は、7万以上15万以下であることが好ましく、8万以上14万以下であることがより好ましく、9万以上12万以下であることがさらに好ましい。重量平均分子量が上記下限値以上であれば、機械的特性に優れたポリスチレン系樹脂発泡シートが得られ易く、重量平均分子量が上記上限値以下であれば、ポリスチレン系樹脂発泡シートを製造する際の成形性を向上させ易い。
ポリスチレン系樹脂発泡シートの好適な製造方法としては、公知の発泡シートの製造方法を採用することができ、例えば、以下に示す製造方法(A)、製造方法(B)が挙げられる。これらの中でも、かかるポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法としては、押出発泡性、熱成形性の点から、製造方法(A)がより好ましい。
製造方法(A):
ポリスチレン系樹脂(及びこれ以外の樹脂)を含む樹脂成分、並びにその他成分を含有する原料組成物と、ポリエチレン樹脂及び無機系抗菌剤を含有するマスターバッチと、物理発泡剤と、を押出機に供給して溶融混練した後、前記押出機の先端に取り付けたサーキュラーダイから押出発泡して円筒状の発泡体を得、次いで、この円筒状の発泡体を、拡径させた上でマンドレルに供給して冷却した後、円筒状の発泡体をその内外周面間に亘って押出方向に連続的に切断して展開することにより、ポリスチレン系樹脂発泡シートを製造する方法。
製造方法(B):
前記原料組成物と、前記マスターバッチと、化学発泡剤と、を押出機内で溶融混練した後、前記押出機の先端に取り付けたTダイから押出して発泡性シートを作製し、この発泡性シートを加熱して発泡させることにより、ポリスチレン系樹脂発泡シートを製造する方法。
製造方法(A)において、物理発泡剤としては、特に制限されず、例えば、プロパン、ブタン、ペンタンなどの炭化水素;窒素、二酸化炭素などの不活性ガスなどが挙げられる。
物理発泡剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
物理発泡剤の配合量は、原料組成物100質量部に対して2〜7質量部が好ましく、2〜6質量部がより好ましい。
製造方法(B)において、化学発泡剤としては、特に制限されず、例えば、アゾジカルボンアミドなどが挙げられる。
化学発泡剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
化学発泡剤の配合量は、原料組成物100質量部に対して2〜7質量部が好ましく、2〜6質量部がより好ましい。
ポリスチレン系樹脂の配合量は、樹脂成分の総量(100質量%)に対して、45〜85質量%が好ましく、50〜70質量%がより好ましい。
ポリスチレン系樹脂の配合量が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの耐熱性が高められ、成形性もより向上する。ポリスチレン系樹脂の配合量が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの柔軟性が維持されやすくなる。
ポリスチレン系樹脂以外の樹脂成分としてゴム変性ポリスチレン系樹脂を用いる場合、ゴム変性ポリスチレン系樹脂の配合量は、樹脂成分の総量(100質量%)に対して、0〜30質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%がさらに好ましい。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂の配合量が前記範囲の好ましい下限値以上であると、発泡シートに加えられる振動などの衝撃力が吸収されやすくなる。ゴム変性ポリスチレン系樹脂の配合量が前記範囲の好ましい上限値以下であると、ゴム変性ポリスチレン系樹脂がより凝集しにくくなり、発泡シートの外観がより良好になる。
ポリスチレン系樹脂(PS系)とゴム変性ポリスチレン系樹脂(ゴム変性)との配合比率は、ポリスチレン系樹脂/ゴム変性ポリスチレン系樹脂で表される質量比(以下「PS系/ゴム変性」とも表す。)で1.5〜14.0が好ましく、1.5〜7.0がより好ましい。
PS系/ゴム変性が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの柔軟性が維持されやすくなる。PS系/ゴム変性が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの耐熱性が維持されやすくなり、成形性もより向上する。
ポリスチレン系樹脂以外の樹脂成分として水素添加ポリスチレン系エラストマーを用いる場合、水素添加ポリスチレン系エラストマーの配合量は、樹脂成分の総量(100質量%)に対して、5〜20質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。
水素添加ポリスチレン系エラストマーの配合量が前記範囲の好ましい下限値以上であると、発泡シートの柔軟性が維持されやすくなり、例えば、発泡シートを成形してなる果菜包装用容器の凹部に収容された果菜が傷みにくくなる。水素添加ポリスチレン系エラストマーの配合量が前記範囲の好ましい上限値以下であると、発泡シートの耐熱性が維持されやすくなり、成形性もより向上する。
ポリスチレン系樹脂(PS系)と水素添加ポリスチレン系エラストマー(水素添加)との配合比率は、ポリスチレン系樹脂/水素添加ポリスチレン系エラストマーで表される質量比(以下「PS系/水素添加」とも表す。)で2.0〜5.0が好ましく、2.5〜5.0がより好ましい。
PS系/水素添加が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの耐熱性が維持されやすくなり、柔軟性もより向上する。PS系/水素添加が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、ポリスチレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との相溶性がより高められ、発泡性、熱成形性がより良くなる。
ポリスチレン系樹脂以外の樹脂成分としてポリエチレン系樹脂を用いる場合、ポリエチレン系樹脂の配合量は、樹脂成分の総量(100質量%)に対して、5〜15質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
ポリエチレン系樹脂の配合量が前記範囲の好ましい下限値以上であると、発泡シートの柔軟性が維持されやすくなり、例えば、発泡シートを成形してなる果菜包装用容器の凹部に収容された果菜が傷みにくくなる。ポリエチレン系樹脂の配合量が前記範囲の好ましい上限値以下であると、発泡シートの耐熱性が維持されやすくなり、成形性もより向上する。
ポリスチレン系樹脂(PS系)とポリエチレン系樹脂(PE系)との配合比率は、ポリスチレン系樹脂/ポリエチレン系樹脂で表される質量比(以下「PS系/PE系比」とも表す。)で4.0〜50.0が好ましく、7.0〜15.0がより好ましい。
PS系/PE系比が前記範囲の好ましい下限値以上であれば、発泡シートの成形性が維持されやすくなる。PS系/PE系比が前記範囲の好ましい上限値以下であれば、発泡シートの柔軟性が維持されやすくなる。
ゴム変性ポリスチレン系樹脂のゴム分の含有量は、ゴム変性ポリスチレン系樹脂成分の総量(100質量%)に対し、3〜12質量%が好ましく、5〜10質量%が好ましい。ゴム分の含有量が上記数値範囲内であると、成形性を向上しやすくなる。
ゴム分は以下の方法で測定することができる。
[ゴム分の測定方法]
試料0.1〜0.5mgを精秤し、これをキューリー点が590℃の強磁性金属体(パイロホイル:日本分析工業(株)製)で圧着するように包む。パイロホイルで包まれた試料をキューリーポイントパイロライザーJPS−700型(日本分析工業(株)製)装置にて分解する。分解された試料から生成したブタジエンモノマーと4−ビニルシクロヘキセンとをガスクロマトグラフ GC7820(アジレント・テクノロジー(株)製、検出器:FID)で測定する。得られた合計ピーク面積と、予め準備した絶対検量線から、全ブタジエン量を算出し、これをゴム分とする。
測定条件は、例えば下記条件が好ましい。
[測定条件]
・加熱(590℃−5sec)
・オーブン温度(300℃)
・ニードル温度(300℃)
・カラム(Inter Cap5(φ0.25mm×30m(膜厚0.25μm):ジーエルサイエンス(株))
・温度条件(50℃で0.5分保持後、200℃まで10℃/分で昇温し、次いで320℃まで20℃/分で昇温し、320℃にて0.5分保持)
・キャリアーガス(He)
・He流量(25ml/分)
・注入口圧力(100KPa)
・注入口温度(300℃)
・検出器温度(300℃)
・スプリット比(1/30)
検量線作成用の標準試料は、POLYSCIENCES.INC製のSt/BD=85/15(CAT#07073)樹脂を使用することが好ましい。
前記原料組成物は、ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有するものである。
該樹脂成分は、ポリスチレン系樹脂と、水素添加ポリスチレン系エラストマーと、ポリエチレン系樹脂及びゴム変性ポリスチレン系樹脂からなる群より選択される1種以上と、を含むものも好ましい。
前記原料組成物(樹脂成分)としては、本発明の効果がより高められることから、前記樹脂成分の総量(100質量%)に対して、ポリスチレン系樹脂45〜85質量%と、水素添加ポリスチレン系エラストマー5〜20質量%と、ポリエチレン系樹脂5〜15質量%と、ゴム変性ポリスチレン系樹脂0〜30質量%と、を含有するものが好ましい。ただしこれらの樹脂の合計は100質量%を超えない。
前記マスターバッチの配合量は、5〜15であることが好ましく、より好ましくは7〜15であり、さらに好ましくは7〜13である。マスターバッチの配合量が、上記下限値以上であれば、十分な抗菌性を有するポリスチレン系樹脂発泡シートが得られ易い。マスターバッチの配合量が、上記上限値以下であれば、十分な成形性を有するポリスチレン系樹脂発泡シートが得られる。
以上説明した本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法によれば、柔軟性が高められ、耐熱性及び成形性も良好なポリスチレン系樹脂発泡シートを製造できる。
(成形体)
本発明の成形体は、上記本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートを、公知の成形方法等を用いて、所望の形状に成形してなるものである。
ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形方法としては、例えば、真空成形又は圧空成形が挙げられる。真空成形又は圧空成形としては、プラグ成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形などが挙げられる。
本発明の成形体は、柔軟性が高められ、耐熱性が良好なものであり、例えばシート状のクッション材の他、家電包装用容器、機械部品包装用容器、菓子包装用容器、果菜包装用容器等の容器として使用されるが、特に、シート一面に果菜を収容するための複数の凹部が形成された果菜包装用容器として有用なものである。また、本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートは各種容器として使用されるのみではなく、例えば抜き刃等により断裁加工され、仕切材、合紙等として果菜、機械部品、サッシ等の建築部材の包装資材としても好適に使用できる。
図1は、本発明の容器の一実施形態を示し、図2は、図1のX−X断面図である。
本実施形態の容器(果菜包装用容器)10は、例えば、リンゴ、梨、桃などの果菜を収容するためのものである。
容器10は、平面視略長方形であり、シートの一方の面10aに開口し、該シートの他方の面10bに半円球状に膨出する、12個の凹部12が形成されている。
1個の凹部12は、1個の果菜の半分程度が埋まる大きさである。
図2に示すように、隣り合う凹部12の間には、仕切り部15が形成されている。仕切り部15は、隣り合う凹部12の各周壁12bと、凹部12間に設けられた接続部14とからなる。
凹部12の内底面の中央には、開口している面10a方向に突起し、果菜の凹み部分に沿う形状の凸部12aが形成されている。
容器10は、前述した本発明のポリスチレン系樹脂発泡シートを、所定の形状に熱成形することにより製造される。
果菜を凹部12に収容すると、果菜は、その下半分程度が凹部12内に埋まる。容器10の柔軟性が高められていることで、凹部12の周壁12bが果菜に沿うように接するため、果菜は、周壁12bと密接した状態で凹部12内に安定に収容される。
隣り合う凹部の一方に、凹部の開口径よりも大きいサイズの果菜が収容された場合、従来の容器では、かかる大きいサイズの果菜が収容された凹部は容積が大きくなり、開口部が広がるのに伴って仕切り部が他方の凹部に倒れ込み、他方の凹部の開口部が狭くなり、他方の凹部に果菜を収容しにくいものであった。
本実施形態の容器10においては、周壁12b及び接続部14(仕切り部15)の柔軟性が高められているため、かかる大きいサイズの果菜が凹部12に収容された場合でも、凹部12の開口部が広がるのに伴って仕切り部15が圧縮される。これにより、隣り合う他方の凹部は、その容積が維持されて開口部は狭くなることがない。このため、隣り合う凹部12にそれぞれ果菜を容易に収容することができる。
加えて、容器10を構成する発泡樹脂層は、柔軟性が高められているのに伴って適度に弾性的な変形をし得る。このため、周壁12bと密接した状態で凹部12内に収容された果菜は、輸送又は保管などの際に振動などの衝撃力を受けても、玉回り等を生じにくく、果菜が傷みにくい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
本実施例で用いた原料を以下に示す。
<樹脂成分>
・ポリスチレンA(MFR:2.3g/10分、重量平均分子量:34万、製品名:HRM48N、東洋スチレン株式会社製)。
・ポリスチレンB(MFR:1.5g/10分、重量平均分子量:32万、製品名:G9305、PSジャパン株式会社製)。
・ポリスチレンC(MFR:1.2g/10分、重量平均分子量:58.7万、製品名:HP555、DIC株式会社製)。
ポリエチレン系樹脂(超低密度ポリエチレン、MFR:0.8g/10分、重量平均分子量:11万、製品名:ルミタック12−1、東ソー株式会社製)。
・水素添加ポリスチレン系エラストマー(スチレン−エチレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加率:95モル%、反発弾性率:4%、デュロメータタイプA硬度:87、MFR:3.5g/10分、重量平均分子量:15万、製品名:SOE−S1605、旭化成ケミカルズ株式会社製)。
尚、上述の原料についてのデュロメータタイプA硬度は、以下のようにして測定した。
[デュロメータタイプA硬度]
水素添加ポリスチレン系エラストマーのデュロメータタイプA硬度を、デュロメータASKER A型(高分子計器株式会社製)及び10Nの荷重がかけられる定圧荷重器を用い、JIS K7215に準拠した方法により測定した。
具体的には、水素添加ポリスチレン系エラストマーからなる縦30mm×横50mm×厚み4mmの平面長方形状の試験片を12枚作製し、これらのうちの2枚を重ねて、厚み8mmの測定サンプルを6個作製した。
各測定サンプルについて、デュロメータタイプA硬度の値(HDA)を6回測定し、相加平均値を算出した。
・ゴム変性ポリスチレン系樹脂(スチレン系単量体単位:94質量%、MFR:3.1g/10分、重量平均分子量:24万、製品名:E641N、東洋スチレン株式会社製)。
<無機系抗菌剤>
・貝殻焼成物粉末(帆立貝殻焼成物、平均粒子径:7μm、飽和水溶液のpH=13、製品名:スカロー、株式会社抗菌研究所社製)
<気泡調整剤>
タルク(粉末タルク、製品名:DSM−1401A、東洋スチレン株式会社製)。
(実施例1)
[マスターバッチ(マスターペレット)の作製]
前記の貝殻焼成物粉末と前記のポリエチレン系樹脂とを口径30mmの二軸押出機(L/D=47)に供給し、樹脂温度200℃、回転数100rpmにて二軸押出機中で溶融混錬させ、二軸押出機の先端に取り付けた口径4mm、ランド5mm、孔数2個のダイスから10kg/hの吐出量で溶融混練物をストランド(丸紐)状に押し出した。
次いで、この押出された溶融混練物(紐状体)を30℃の水を収容した長さ2mの冷却水槽中を通過させて冷却し、ペレタイザーでカットして、貝殻焼成物が60質量%含有されているマスターペレットを作製した。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造]
ポリスチレンA、ポリエチレン系樹脂、水素添加ポリスチレン系エラストマーA、及びゴム変性ポリスチレン系樹脂Aを含む樹脂成分と、上記のマスターペレットと、気泡調整剤としてタルクと、を表1に示す量比で混合し、原料混合物を調製した。
次いで、前記原料混合物を押出機に供給し、最高温度が230℃となるように溶融混練すると共に、溶融状態の原料混合物中に、物理発泡剤としてブタンガス(イソブタン/ノルマルブタン=68/32(質量比))5.3質量部(前記原料混合物100質量部に対し)を圧入し、ブタンガスを原料混合物中に均一に分散させた。
この後、原料混合物を、その温度が149℃となるまで冷却した上で、押出機の先端に取り付けられた口径200mmのサーキュラーダイからクリアランスを0.25mmとして押出発泡して、円筒状の発泡体を得た。続けて、この円筒状の発泡体を、拡径した上で冷却マンドレルに供給し、冷却した。
冷却の後、円筒状の発泡体を、その直径方向に対向する二箇所において内外周面間に亘って押出方向に連続的に切断して展開することにより、2枚のポリスチレン系樹脂発泡シートを得た。
(実施例2〜5及び比較例1〜5)
マスターペレットの組成と各成分の配合比率を、表1及び2に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にしてポリスチレン系樹脂発泡シートを製造した。また、比較例3と比較例4において使用されたマスターペレットは、ポリエチレン系樹脂の代わりにポリスチレン系樹脂(ポリスチレンB)を用いて作成されたものである。
表1及び2中、各成分の配合量は質量%で表す。タルクは樹脂成分100質量部に対する質量部(phr)で表す。
製造されたポリスチレン系樹脂発泡シートについて、平均気泡径、複素粘度(Pa・s)、厚み(mm)、坪量(g/m)、発泡倍率(倍)、吸光度比(D698/D2850)、スチレン系単量体含有量をそれぞれ求めた。加えて、製造されたポリスチレン系樹脂発泡シートについて、耐熱性、柔軟性、成形性の評価を行った。
以上の結果を表1及び2に示した。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの複素粘度]
発泡シートについて、Anton Paar社製の粘弾性測定装置「PHYSICA MCR301」と温度制御システム「CTD450」とソフトウェア「レオプラス」とを組み合わせて動的粘弾性測定を行い、複素粘度(η*)を求めた。
詳しくは、以下の手順により動的粘弾性測定を行った。
発泡シートの製造に用いた原料組成物、又は、発泡シートから採取した試料を、熱プレス機にて温度150℃、5分間、プレス圧(10MPa)、プレス回数5回の条件下で、直径25mm、厚さ3mmの円盤状のサンプルを作製した。
次に、サンプルを、測定開始温度200℃に加熱した粘弾性測定装置のプレート上にセットし、窒素雰囲気下で、5分間放置し、溶融させた。
その後、直径25mmのパラレルプレートにて間隔を2.0mmまで押しつぶし、プレートからはみ出した溶融物を取り除いた。
更に、測定開始温度200±1℃に達してから5分間放置した後、歪み5%、周波数1Hz、降温速度2℃/分、測定間隔30秒、ノーマルフォース0N、測定温度200〜100℃の条件下にて複素粘度η*(Pa・s)を測定し、180℃時の複素粘度η*(Pa・s)値を読み取った。
測定された複素粘度η*(Pa・s)値を、表1及び2中に「複素粘度(Pa・s)」として示した。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの厚み]
発泡シートの厚み(mm)は、発泡シートの任意部分の厚さを5箇所測定し、その5箇所の厚みの相加平均値を算出して求めた。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの坪量]
発泡シートの坪量は、以下のようにして求めた。
発泡シートの幅方向の両端20mmを除き、幅方向に等間隔に、10cm×10cmの切片10個を切り出し、各切片の質量(g)を0.001g単位まで測定した。各切片の質量(g)の平均値を1m当たりの質量に換算した値を、発泡シートの坪量(g/m)とした。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの発泡倍率]
発泡シートの発泡倍率(倍)は、以下のようにして求めた。
発泡シートを所定の大きさに切り出した試料について、その大きさ(面積:S)と厚み(t)とを測定し、これらを乗じて試料の見掛け上の体積(V=S×t(cm))を求め、これと該試料の質量(M(g))とから、発泡シートの見掛け密度(d=M/V(g/cm))を算出した。
そして、発泡シートを形成している混合樹脂の密度(ρ:1.05g/cmとする)を、発泡シートの見掛け密度(d)で除して、発泡シートの発泡倍率(倍)を求めた。
発泡倍率(倍)=混合樹脂の密度(ρ)÷発泡シートの見掛け密度(d)
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの吸光度比(D698/D2850)]
発泡シートの吸光度比(D698/D2850)は、以下のようにして求めた。
無作為に選択した3個の各例の発泡シート(発泡樹脂層)の表面について、赤外分光分析ATR測定法により表面分析を行って赤外吸収スペクトルを得た。
各赤外吸収スペクトルから吸光度比(D698/D2850)をそれぞれ算出し、算出された吸光度比の相加平均を求め、これを発泡シートの吸光度比(D698/D2850)とした。
吸光度(D698)及び吸光度(D2850)は、それぞれ、Nicolet社から商品名「フーリエ変換赤外分光光度計 MAGN−560」で販売されている測定装置に、ATRアクセサリーとしてSpectra−Tech社製「サンダードーム」を接続して測定した。
以下の条件にてATR−FTIR測定を行った。
高屈折率結晶種:Ge(ゲルマニウム)。
入射角:45°±1°。
測定領域:4000cm−1〜675cm−1
測定深度の端数依存性:補正せず。
反射回数:1回。
検出器:DTGS KBr。
分解能:4cm−1
積算回数:32回。
その他:試料と接触させずに測定した赤外線吸収スペクトルをバックグラウンドとして測定スペクトルに関与しない処理を実施。
ATR法では、試料と高屈折率結晶との密着度合によって、得られる赤外吸収スペクトルの強度が変化する。このため、ATRアクセサリーの「サンダードーム」により最大荷重を掛けて密着度合をほぼ均一に制御し、測定を行った。発泡シートは、前処理を行わずに用いてサンダードームにセットし、かかる測定を行った。
吸光度(D698)及び吸光度(D2850)は、上記の条件で得られた赤外線吸収スペクトルを次のようにピーク処理してそれぞれ求めた。
赤外吸収スペクトルから得られる698cm−1での吸光度(D698)は、スチレン系単量体単位に含まれるベンゼン環の面外変角振動に由来する吸収スペクトルに対応する吸光度である。この吸光度の測定では、698cm−1で他の吸収スペクトルが重なっている場合でもピーク分離は実施していない。吸光度(D698)は、2000cm−1と815cm−1とを結ぶ直線をベースラインとして、710cm−1と685cm−1との間の最大吸光度を意味する。
赤外吸収スペクトルから得られる2850cm−1での吸光度(D2850)は、エチレン系単量体単位に含まれるC−H伸縮振動に由来する吸収スペクトルに対応する吸光度である。この吸光度の測定では、2850cm−1で他の吸収スペクトルが重なっている場合でもピーク分離は実施していない。吸光度(D2850)は、3130cm−1と2620cm−1とを結ぶ直線をベースラインとして、2875cm−1と2800cm−1との間の最大吸光度を意味する。
吸光度比(D698/D2850)は、吸光度(D698)を吸光度(D2850)で除した値である。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの耐熱性]
各例の発泡シートから、それぞれ10cm×10cmの切片5枚を切り出し、その切片5枚を重ね、さらに厚さ1mm程度の同じ大きさのアルミ板2枚で上下を挟んだ状態で、70℃に設定したオーブン中に水平に静置した。次いで、上側のアルミ板上に5kgの分銅を載せ、その状態で24時間加熱した。
その後、オーブンから取り出し、切片(発泡シート)同士の剥離性(融着剥離性)を調べた。重ねられた5枚の切片(発泡シート)を1枚ずつ剥がしていき、その際の剥がれ具合を、下記の評価基準に従って◎、○、△、×の4段階で判定し、発泡シートの耐熱性を評価した。
評価基準
◎:ほとんど力をかけずに切片同士が剥がれ、その際にほとんど音もしない(極めて良好)。
○:切片同士を剥がし始める際にわずかな力が必要であるが、切片同士が剥がれ始めた後はほとんど音がせず、力もいらない(さらに良好)。
△:切片同士が剥がれる際にパリパリ程度の音はするが、切片同士を剥がすのに力はそれほどいらない(良好)。
×:切片同士が剥がれる際にバリバリと音がし、力をかけなければ切片同士が剥がれない(不良)。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの柔軟性]
オリエンテック社製のテンシロンUCT−10を使用し、部分圧縮試験を以下のようにして行い、発泡シートの柔軟性を評価した。
発泡シートを50mm×50mmに切り抜き、試料サンプルとした。
部分圧縮変位量測定には最大荷重25kgfのロードセルを用い、ロードセルに、先端がR=10mmの半球形状をしたφ20mm、長さ25mmの直棒形状の押し治具を装着して、部分圧縮試験を行った。
前記の試料サンプル4枚を重ね、測定装置荷台に隙間ができないように、4枚が重ねられた試料サンプルを測定装置荷台に密着させてセットした。このときの厚みを、測定試料厚み(単位:mm)とした。
試料サンプルの厚み方向上端部に押し治具下端部が接触した状態を基点とし、押し治具を速度10mm/minにて降下させ、試料サンプルを圧縮した。
その際、試料サンプルへの荷重が1kgf時の治具の、基点からの変位(mm)を、試料サンプルの1kgf荷重時の部分圧縮変位量とした。サンプル数5の測定値平均を、その試料サンプルの1kgf荷重時の部分圧縮変位量(単位:mm)とした。
そして、下式により発泡シートの柔軟性(%)を求めた。
柔軟性(%)=試料サンプルの1kgf荷重時の部分圧縮変位量(単位:mm)/測定試料厚み(単位:mm)×100
かかる柔軟性(%)の数値が高いほど、発泡シートの柔軟性が高いことを示す。
評価基準
◎:柔軟性13%以上であり、極めて良好。
○:柔軟性11%以上、13%未満であり、良好。
△:柔軟性9%以上、11%未満であり、やや不良。
×:柔軟性9%未満であり、不良。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形性]
開口径100mm、深さ40mmの凹部12個を持つ金型を用い、加熱炉内温度を130℃に設定して発泡シートを熱成形し、成形体として図1に示す実施形態の果菜包装用容器を得た。
そして、かかる成形体表面の状態や成形体厚みを観察し、下記の評価基準に従い、発泡シートの成形性を評価した。
評価基準
◎:成形体表面および成形体厚みに不具合が認められなかった(極めて良好)。
○:成形体表面および成形体厚みに不具合がほとんど認められなかった(良好)。
△:成形体表面に不具合はないが、成形体の厚みが薄い箇所が部分的に見られた(やや不良)。
×:成形体表面が熱やけ状態であった、裂けが発生した、又は、成形体の厚みが薄く不充分なものしか得られなかった(不良)。
[ポリスチレン系樹脂発泡シートの抗菌性]
JIS Z2801(2010年)に準拠し、黄色ブドウ球菌と大腸菌を試験に用いる細菌として抗菌性試験を実施した。
この試験方法によって得られる抗菌活性値が高いほど、抗菌性が高いことを示す。下記の評価基準に従い、発泡シートの抗菌性を評価した。
評価基準
◎:大腸菌、黄色ブドウ球菌いずれも抗菌活性値が3.0を超える(極めて良好)。
○:大腸菌、黄色ブドウ球菌いずれも抗菌活性値が2.0〜3.0(良好)。
△:大腸菌、黄色ブドウ球菌どちらか一方のみ抗菌活性値2.0以上(やや不良)。
×:大腸菌、黄色ブドウ球菌いずれも抗菌活性値2.0未満(不良)。
[総合判定]
柔軟性、耐熱性、成形性、抗菌性の評価結果をもとに、下記の評価基準に従い、総合判定を行った。
総合評価基準
◎:4つの評価結果に、◎が4つあった(極めて良好)。
○:4つの評価結果に、×や△がなく、○が1つでもあった(良好)。
△:4つの評価結果に、×がなく、△が1つでもあった(やや不良)。
×:4つの評価結果に、×が1つでもあった(不良)。
Figure 2017171770
Figure 2017171770
表1及び2に示す結果から、本発明を適用した実施例1〜5のポリスチレン系樹脂発泡シートは、柔軟性及び耐熱性に優れるのみならず、成形性及び抗菌性にも優れていた。
無機系抗菌剤の量が2質量部未満である比較例1においては、抗菌性が著しく劣る結果となった。
無機系抗菌剤の量が8質量部を越える比較例2においては、成形性に劣る結果となった。
貝殻焼成物粉末を含むマスターペレットとして、ポリエチレン系樹脂の代わりにポリスチレン系樹脂を含むものを使用した比較例3及び4においては、成形性に著しく劣る結果となった。
平均気泡径が190μm未満の比較例5においては、成形性と抗菌性が著しく劣る結果となった。
平均気泡径が400μmを超える比較例6においては、成形性と柔軟性に劣る結果となった。
10 容器、12 凹部、14 接続部、15 仕切り部

Claims (9)

  1. ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有する発泡樹脂層を備えるポリスチレン系樹脂発泡シートであって、前記樹脂成分の総量(100質量部)に対して、無機系抗菌剤を2〜8質量部含有し、平均気泡径が190〜400μmである、ポリスチレン系樹脂発泡シート。
  2. 前記発泡樹脂層は、スチレン系単量体単位とエチレン系単量体単位とを有する樹脂成分を含有し、
    前記発泡樹脂層の表面の赤外線吸収スペクトルから得られるスチレン系単量体単位由来の698cm−1の吸光度(D698)とエチレン系単量体単位由来の2850cm−1の吸光度(D2850)との吸光度比(D698/D2850)が、7.0〜15.0である、請求項1に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
  3. 前記発泡樹脂層は、前記樹脂成分の総量(100質量%)に対して、ポリスチレン系樹脂45〜85質量%と、水素添加ポリスチレン系エラストマー5〜20質量%と、ポリエチレン系樹脂5〜15質量%と、ゴム変性ポリスチレン系樹脂0〜30質量%と、を含有する、請求項1又は2に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
  4. 前記無機系抗菌剤が、水酸化カルシウムを含む、請求項1〜3の何れか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
  5. 前記無機系抗菌剤が、貝殻焼成物を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
  6. 前記発泡樹脂層は、温度180℃及び周波数1Hzの条件下で粘弾性測定により求められる複素粘度が4500〜8500Pa・sである、請求項1〜5の何れか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法であって、
    ポリスチレン系樹脂を含む樹脂成分を含有する原料組成物と、ポリエチレン樹脂及び無機系抗菌剤を含有するマスターバッチと、発泡剤と、を溶融混練し、押し出して発泡させる、ポリスチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートを成形してなる、成形体。
  9. 果菜包装用容器である請求項8に記載の成形体。
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