JP2017171735A - 水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂とその製造方法、および水性接着剤。 - Google Patents

水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂とその製造方法、および水性接着剤。 Download PDF

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Abstract

【課題】低温乾燥条件下においても、耐ブロッキング性に優れ、低臭気であり、かつ処理・未処理フィルム基材に対して、優れた基材密着性を発現する水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂ならびにそれを用いた水性接着剤の提供。【解決手段】ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなる水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂であって、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価が5mgKOH/g未満であり、エチレン性不飽和単量体(E)の配合量が、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して30〜180重部の範囲である水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂。【選択図】なし

Description

本発明は、水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂とその製造方法、および水性接着剤に関する。
従来、非極性フィルム基材向け接着剤は溶剤系が主流であったが、近年、省エネや低コスト、環境負荷低減の観点から、水性接着剤の開発が急がれている。水性接着剤として、安価で極性基材への接着性に優れる水性アクリル接着剤や、非極性フィルム基材への接着性に優れる水性ウレタン接着剤が検討されている。また、各々の樹脂の利点を活かすために、アクリル樹脂とウレタン樹脂のブレンド系や複合化樹脂についても活発に検討されている。しかしながら、一般的に、アクリル樹脂とウレタン樹脂の相溶性は悪く、単純なブレンドや複合化では、塗膜物性の向上は図れず、むしろ脆弱な塗膜となり、塗膜物性が大幅に悪化する傾向にあった。
特許文献1では、ウレタン骨格にエチレン性不飽和基を導入し、エチレン性不飽和単量体と共重合させる事で、アクリル部分をグラフトさせた水性樹脂分散体が開示されている。しかしながら、この方法では、ウレタン部分が3次元的に高分子量化してしまう。したがって、分子鎖の運動性が低下し、ウレタン部分とアクリル部分の相溶性も著しく低下するため、低温乾燥条件では樹脂間で十分に融着できず、優れた塗膜物性を発現する事はできない。
特許文献2では、ウレタン樹脂末端にメルカプト基を導入し、連鎖移動反応によりアクリル部分をグラフトさせた水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂が開示されている。この方法であればウレタン部分の3次元的な高分子量化は避けることができる。しかしながら、この樹脂では、非極性フィルム基材への密着性に劣るといった問題があった。
特開2006−56973 特開2001−40319
低温乾燥条件下においても、耐ブロッキング性に優れ、低臭気であり、かつ処理・未処理フィルム基材に対して優れた基材密着性を発現する水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂ならびにそれを用いた水性接着剤の提供を目的とする。
本発明は、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなる水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂であって、
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価が5mgKOH/g未満であり、
エチレン性不飽和単量体(E)の配合量が、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して30〜180重部の範囲である水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
一般式(1)

(一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキシ基から選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
また、本発明は、一般式(1)で表される化合物(D)を、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基1モルに対して、0.60〜0.90モルの範囲で反応させてなる前記水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a−1)、ポリエステルポリオール(a−2)、ポリカーボネートポリオール(a−3)、ポリオレフィン系ポリオール(a−4)、および、ひまし油ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む前記水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、酸価が15〜100mgKOH/gである前記水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂に関する。
また、本発明は、前記アクリル・ウレタン複合樹脂を含む水性接着剤に関する。
また、本発明は、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合する水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法であって、
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価が5mgKOH/g未満であり、エチレン性不飽和単量体(E)の配合量が、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して30〜180重部の範囲である水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法に関する。

一般式(1)

(一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキシ基から選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
本発明の水性接着剤用ウレタン・アクリル複合樹脂は、低温乾燥条件下でも耐ブロッキング性、非極性フィルム基材に対する優れた基材密着性を発現し、臭気も少ない。
まず、本発明の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂について説明する。本発明の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂は、ウレタン樹脂の両末端からアクリル樹脂がグラフトされた構造を有しており、疎水性のウレタン骨格と、親水性のアクリル骨格から構成される。その疎水性と親水性のコントラストにより、極性フィルム基材だけではなく、非極性フィルム基材への吸着力にも優れる。さらに、アクリル骨格の硬さとウレタン骨格の柔軟性を両立し、耐ブロッキング性、接着強度に優れた強靭な塗膜を形成する事ができる。この樹脂は、メルカプト基末端のウレタンウレア樹脂を合成し、それを連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)をラジカル重合する事で得る事ができる。具体的に本発明の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法について説明する。
まず、反応槽にポリオール(A)とポリイソシアネート(B)を仕込み、触媒を加えて反応させ、両末端がイソシアネート基のウレタンプレポリマー(C-1)を合成する。次に、一般式(1)で示される化合物(D)と溶媒を添加して反応させると、まず、アミノ基とイソシアネート基が優先的に反応してウレア結合を生成し、アミノ基に対してイソシアネート基が過剰になるように仕込んだ場合には、残存したイソシアネート基とメルカプト基がさらに反応して鎖延長される。これにより、両末端にメルカプト基が導入されたウレタンウレア樹脂(C-1)が合成できる。さらにエチレン性不飽和単量体(E)、溶媒を添加し、窒素雰囲気下でラジカル開始剤を添加する事で、連鎖移動反応により、ウレタンウレア樹脂(C-1)の両末端からアクリル樹脂成分がグラフトされる。最後に、イオン交換水、必要に応じて中和剤を加え、脱溶剤処理をおこなう事で目的の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂の水分散体を得る事ができる。
<ポリオール(A)>
ウレタンプレポリマー(C-1)に使用するポリオール(A)には、代表的なものとして、ポリエーテルポリオール(a−1)、ポリエステルポリオール(a−2)、ポリカーボネートポリオール(a−3)、ポリオレフィン系ポリオール(a−4)、ひまし油ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールは、1種だけを用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
ポリエーテルポリオール(a−1)としては、例えば、酸化メチレン、酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフランなどの重合体または共重合体、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン/プロピレン)グリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。また、ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオールあるいはこれらの混合物の縮合によるポリエーテルポリオール類等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(a−2)としては、例えば、ポリオール成分と二塩基酸成分とが縮合反応したポリエステルポリオールがある。ポリオールのうちジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA等が挙げられ、3個以上の水酸基を有するポリオールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、二塩基酸成分としてテレフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、無水フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の脂肪族あるいは芳香族二塩基酸、およびそれらの無水物が挙げられる。また、ε−カプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類等の環状エステル化合物の開環重合により得られるポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリカーボネートポリオール(a−3)としては、例えば、ポリオールとジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネートなどのカーボネート化合物との反応により得られるものを挙げることができる。ポリカーボネートポリオールを構成するポリオールとしては、ポリエステルポリオールの構成成分として先に例示したポリオールを用いることができる。また、ジアルキルカーボネートとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどを、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネートなどを、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネートなどを挙げることができる。
ポリオレフィン系ポリオール(a−4)としては、水酸基含有ポリブタジエン、水添した水酸基含有ポリブタジエン、水酸基含有ポリイソプレン、水添した水酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有塩素化ポリプロピレン、水酸基含有塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
ひまし油ポリオールは植物由来のひまし油を原料としたバイオポリオールである。
上述したポリオール(A)の中でも、ポリオール(A)は、ポリエーテルポリオール(a−1)および/またはポリカーボネートポリオール(a−3)と、ポリエステルポリオール(a−2)とを含有している事がより好ましい。上記のポリオールの組み合わせにより、水中での加水分解安定性が改善され、接着剤の保存安定性が向上する。また、親水性のアクリル骨格と疎水性のウレタン骨格の相溶性も、このポリオールの組み合わせにおいては特に良好であるため、強靭な塗膜を形成しやすく、接着強度が向上する。
上記以外にも、ウレタン結合濃度の調節や各種官能基導入の目的で低分子ジオールを併用する事ができる。低分子ジオールとしては分子量500以下のジオールが好ましく、例えば、
エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブチレンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、N,N-ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸等のジメチロールアルカン酸や、ジヒドロキシコハク酸、ジヒドロキシプロピオン酸、ジヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。
<ポリイソシアネート(B)>
ポリオール(A)と反応させるポリイソシアネート(B)としては、芳香族、脂肪族、脂環式のポリイソシアネートが挙げられる。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
<ウレタンプレポリマー(C-1)>
ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)を反応させる事でウレタンプレポリマー(C-1)を得る事ができる。
ウレタンプレポリマー(C−1)を得る反応に際して、触媒を用いることもできる。使用できる触媒としては、公知の金属系触媒、アミン系触媒が使用できる。金属系触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、 2−エチルヘキソエート鉛、チタン酸2−エチルヘキシル、チタンエチルアセテート、2−エチルヘキソエート鉄、2−エチルヘキソエートコバルト、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、テトラ−n−ブチル錫等が挙げられる。アミン系触媒としてはテトラメチルブタンジアミン等の3級アミン等が挙げられる。これらの触媒はポリマーポリオールに対して0.001〜1モル%の範囲で使用される。
ウレタンプレポリマー(C−1)を得る反応は、50〜150℃で2〜10時間行うのが好ましい。反応の終点は、滴定によるNCO%測定により判断される。
ウレタンプレポリマー(C−1)を得る際に使用できる溶媒としては、イソシアネート基と反応しないものであれば任意のものを使用する事ができるが、後の脱溶剤の工程を考慮し、水と共沸して除去しやすい溶剤を使用する事が好ましい。また、無溶媒で反応をおこない、後で溶媒希釈する事も可能である。好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;等が挙げられる。
ウレタンプレポリマー(C−1)の重量平均分子量は特に限定されないが、5000〜30000が好ましく、8000〜18000がより好ましい。
<一般式(1)で表される化合物(D)>
上述のウレタンプレポリマー(C-1)に一般式(1)で表される化合物(D)を反応させる事で両末端にメルカプト基を有するウレタンウレア樹脂(C-2)得る事ができる。

一般式(1)

(一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキシ基から選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
Xのうちアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基等の炭素数1〜12のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
Rのうちアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ドデシレン基等の炭素数1〜12のアルキレン基が挙げられ、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましい。
アリーレン基としては、フェニレン基が好ましい。
アルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基等が挙げられる。Rは、アルキレン基またはアリーレン基が好ましい。
一般式(1)で表される化合物(D)は、アミノ基とメルカプト基を有していることが重要であり、その構造としては特に限定されないが、好適な例としては、
2−アミノエタンチオール、3−アミノプロピル−1−チオール、1−アミノプロピル−2−チオール、4−アミノ−1−ブタンチオール等のアミノアルカンチオール類;
2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール等のアミノベンゼンチオール類;
が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物(D)を用いると、ウレタンプレポリマー(C-1)中のイソシアネート基に対してアミノ基が優先的に反応してウレア結合を形成する。さらに一般式(1)で表される化合物(D)のモル数に対して、イソシアネート基のモル数が過剰になるように仕込むことで、残存したイソシアネート基がメルカプト基と反応して鎖延長され、ウレタンプレポリマー(C-1)が高分子量化される。この時、ウレタンプレポリマー(C-1)の両末端の他に、その骨格内部にもウレア結合が導入されるため、ウレタン樹脂の凝集力が向上し、接着強度が向上する。また、未反応の化合物(D)も低減されるため、樹脂塗膜の臭気も大幅に改善される。
上記の理由から、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を製造する際、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基が、一般式(1)で表される化合物(D)に対して、過剰になるように仕込む事が好ましい。さらに一般式(1)で表される化合物(D)は、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基1モルに対して、0.60〜0.90モルになるように反応させる事が好ましい。仕込み量が0.6モル以上であると、ウレタン骨格にアクリル骨格が組み込まれやすくなり、目的の複合樹脂を得やすいため好ましく、樹脂溶液の保存安定性、基材密着性に優れる。一方で、0.90モル以下であると、樹脂に組み込まれない未反応の化合物(D)の量が少なくなるため、樹脂塗膜の臭気の点で優れる。
ウレタンプレポリマー(C-1)末端にメルカプト基を導入する際、一般式(1)においてアミノ基の部分が水酸基である有化合物を用いた場合は、水酸基とメルカプト基の反応性の差が小さいためメルカプト基とイソシアネート基の副反応が高い割合で進行してしまう。従って、樹脂末端にメルカプト基のみを導入する事は困難である。また、2つのメルカプト基を有する化合物を用いた場合は、着色や臭気が著しいため、水性接着剤用途で使用するには不適当である。
<両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)>
両末端にメルカプト基を有するウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価は5mgKOH/g未満であり、アニオン性官能基を含有しない事が更に好ましい。本発明の複合樹脂において、ウレタン樹脂骨格部分は、フィルム基材等の疎水性界面に吸着する役割を担っている。したがって、酸価が5mgKOH/gを超えると、非極性フィルム基材への疎水性相互作用も阻害されるため、接着強度が大幅に低下する。さらに乾燥性も低下するため、樹脂塗膜の臭気にも悪影響を及ぼす。本明細書において、酸価とは、樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数の事であり、実施例に記載の方法で求めることができる。
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を得る反応は、50〜100℃で30分〜4時間行うのが好ましい。反応の終点は、IR測定によるNCOピ−クの消失により確認する事ができる。
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を得る際に使用できる溶媒としては、原料を溶解可能で、イソシアネート基と反応しない溶媒であれば任意のものを使用する事ができるが、後の脱溶剤工程を考慮し、水と共沸して除去しやすい溶剤を使用する事が好ましい。好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;等が挙げられ、ケトン系溶剤が好ましい。
両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の重量平均分子量は特に限定されないが、10000〜100000が好ましく、15000〜90000がより好ましい。
<エチレン性不飽和単量体(E)>
前記両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)存在下で、エチレン性不飽和単量体(E)をラジカル重合する事でアクリル・ウレタン複合樹脂を得る事ができる。本発明の複合樹脂において、アクリル骨格部分が親水基として機能するために、エチレン性不飽和単量体(E)は親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)を含むことが好ましい。使用するエチレン性不飽和単量体の官能基により、アニオン性、カチオン性、非イオン性の親水基を適宜導入する事が可能である。
アニオン性親水基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、カチオン性親水基としては、アミノ基等が挙げられ、非イオン性の親水基としては、ポリエチレンオキシ基、アミド基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)としては、例えば、アニオン性の親水基を有するものとして、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、または、これらのアルキルもしくはアルケニルモノエステル、ヘキサヒドロフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸等のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体;スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸リチウム、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸、アリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム等のスルホン酸基含有エチレン性不飽和単量体;
2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイルオキシシエチルホスフェート等のリン酸基本含有エチレン性不飽和単量体;
カチオン性の親水基を有するものとして、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレン等のアミノ基含有エチレン性不飽和単量体;
非イオン性の親水基を有するものとして、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(日本油脂社製、ブレンマーPE−90、200、350、350G、AE−90、200、400等)ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート(日本油脂社製、ブレンマー50PEP−300、70PEP−350等)、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(日本油脂社製、ブレンマーPME−400、550、1000、4000等)等のポリエチレンオキシ基含有エチレン性不飽和単量体;
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有エチレン性不飽和単量体;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量体;
等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは1種類または2種以上を併用して用いることができる。
親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)の中でも、乾燥後の樹脂塗膜の耐水性を考慮すると、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を使用する事が好ましい。
親水性基含有エチレン性不飽和単量体(e−1)と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体(e−2)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールメタクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート等の芳香族含有エチレン性不飽和単量体;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tーブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート等の直鎖または分岐アルキル基含有エチレン性不飽和単量体;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル基含有エチレン性不飽和単量体;
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等のフッ素化アルキル基含有エチレン性不飽和単量体;
2−アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のケト基含有エチレン性不飽和単量体;
アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジメタクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、アジピン酸ジビニル、イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等の2個以上のエチレン性不飽和基を有するエチレン性不飽和単量体;
グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体;
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体;
等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは1種類または2種類以上を併用して用いることができる。
上述のエチレン性不飽和単量体(E)を重合してなるアクリル樹脂部分のガラス転移温度(Tg)は、−10〜60℃の範囲であることが好ましい。ガラス転移温度が−10℃以上であると、アクリル樹脂部分が硬く耐ブロッキング性に優れる。一方でガラス転移温度が60℃以下であると、低温乾燥下における分子鎖の運動性が阻害されにくいため接着強度に優れる。
上記のガラス転移温度とは、以下のFOXの式より計算した理論値の事をさす。
<FOX式>
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+…+Wi/Tgi+…Wn/Tgn
〔上記FOX式は、n種の単量体からなる重合体を構成する各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度をTgi(K)とし、各モノマーの質量分率をWiとしており、(W1+W2+…Wi+…Wn=1)である。〕
<アクリル・ウレタン複合樹脂>
アクリル・ウレタン複合化の工程では、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して、エチレン性不飽和単量体(E)の量は30〜180重量部である事が好ましい。エチレン性不飽和単量体(E)が30重量部未満の場合、親水部の減少により、経時安定性が低下する。また、塗膜硬度の低下により、耐ブロッキング性が低下する。一方で、180重量部を超える場合、疎水性のウレタン骨格量の減少に伴い、基材との疎水性相互作用も同様に低下して、非極性フィルム基材への吸着力も低下するため、接着強度も著しく悪化する。更に好ましくは30〜100重量部の範囲であり、接着強度により優れる。
アクリル・ウレタン複合化反応の際に使用するラジカル開始剤としては、公知の油溶性重合開始剤を使用でき、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物;
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリルなどのアゾビス化合物を挙げることができる。
ラジカル開始剤は、エチレン性不飽和単量体(E)100重量%に対して、0.1〜0.5重量部の範囲で使用する事が好ましい。0.1重量%未満であると、重合反応が十分に進行せず、原料成分が残留し、経時安定性、臭気などを悪化させる恐れがある。一方で、0.5重量部を超えると、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(c−2)のメルカプト基に連鎖移動せず、単独で生成するアクリル樹脂成分が増加するため、接着強度が悪化する場合がある。
複合化の反応の際に使用する溶媒としては、原料ならびに複合樹脂を溶解するものであれば任意のものを使用する事ができるが、後の脱溶剤工程を考慮し、水と共沸して除去しやすい溶剤を使用する事が好ましい。好ましい溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;
エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロパノール、イソブタノールn-ブタノール等のアルコール系溶剤;
等が挙げられ、ケトン系溶剤が好ましい。
親水性基がアニオン性基の場合、複合樹脂の酸価は15〜100mgKOH/gの範囲である事が好ましい。酸価が15mgKOH/g以上であると、複合樹脂の分散安定性が良いため経時安定性に優れる。一方で、100mgKOH/g以下であると、樹脂塗膜の乾燥性が良いため、耐ブロッキング性に優れ、臭気も低減する。
アクリル・ウレタン複合樹脂の重量平均分子量は特に限定されないが、20000〜200000が好ましく、30000〜120000がより好ましい。
本発明の複合樹脂を水性化する好ましい方法としては、まず、反応が完了した複合樹脂に、イオン交換水ならびに必要であれば塩基性化合物を添加して攪拌する。塩基性化合物は、複合樹脂の親水性基がアニオン性で未中和の場合に、中和剤として使用する。全体が均一になった段階で、脱溶剤処理を開始して有機溶剤を除去する。脱溶剤には必要に応じてアスピレーターや真空ポンプを使用し、減圧下で行う事もできる。
中和剤として使用する塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノール、ピリジン等のアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類等が挙げられ、アンモニア、トリアルキルアミンが好ましい。
<水性接着剤>
本発明のアクリル・ウレタン樹脂を用いて水性接着剤を得ることができる。
本発明の水性接着剤は、目的、効果を損なわない範囲で有機溶剤を併用することができる。本発明で併用することができる有機溶剤は、当技術分野において通常使用される公知の有機溶剤であり、例えば、
エタノール、イソプロピルアルコール、n-プロパノール、イソブタノールn-ブタノール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;
等が挙げられる。
本発明の水性接着剤は、接着強度や耐ブロッキング性をさらに向上させる目的で、カルボジイミド基を含有した樹脂微粒子分散体を併用する事もできる。本発明の複合樹脂は疎水性のウレタン骨格を有しているため、カルボジイミド基含有樹脂微粒子分散体との造膜時の相溶が良好であり、複合樹脂のカルボキシル基とカルボジイミド基が反応した樹脂塗膜は、接着強度がさらに向上する。
カルボジイミド基含有樹脂微粒子分散体としては、ジシクロヘキシルメタン−4,4'-ジイソシアナートや1,3-ビス(2-イソシアナト−2−プロピル)ベンゼンから製造したポリカルボジイミドに親水基を変性した水分散体等が挙げられる。市販品としては、例えば、日清紡社製、カルボジライトE−02、E−03A、SV−02、V−02、V−02−L2、V−04、E−04等が挙げられる。
カルボジイミド基含有樹脂微粒子分散体の添加量は、水性接着剤組成物100重量%中、固形分換算で0.5〜10重量%程度使用するのが好ましい。添加量が0.5重量%未満であると、添加量が少ないために、耐ブロッキング性や接着強度向上の効果が確認できない場合がある。一方で、10重量%を超えると、経時安定性が悪化する恐れがある。
本発明の水性接着剤は、その性質を阻害しない限り他のポリマーを配合することができる。該ポリマーは、本発明の樹脂と必ずしも相溶する必要はなく、相溶しない場合であっても基材に塗布する際に、十分均一な皮膜を形成することができるものであれば使用することができる。
本発明の水性接着剤は、組成の改質剤、助剤類として、ワックス類、粘着付与剤、造膜助剤、硬化剤、シランカップリング剤、ブロッキング防止剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、ゲル化防止剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、無機および有機充填剤、可塑剤、滑剤、防腐剤等を併用することができる。
本発明の水性接着剤は、接着強度向上や、樹脂の常温架橋(ケト基含有の場合)等の目的で、ヒドラジド系添加剤を使用する事ができる。ヒドラジド系添加剤としては、例えば、アジピン酸ヒドラジド等が挙げられる。
本発明の水性接着剤の用途としては特に限定されないが、食品包装材、フタ材等を挙げることができる。
また、接着対象としては特に限定されないが、各種フィルム基材、紙、木材、繊維製品、金属等を挙げることができる。特に、ポリエチレンテレフタラート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の非極性フィルム基材が好ましい。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
<両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂の製造>
[製造例1]
攪拌器、温度計、還流器を備えた反応容器に、ポリオール(A)としてポリテトラメチレングリコール(保土谷化学製PTG−2000SN 官能基数2、水酸基価57.0mgKOH/g)51.5部、ポリエステルポリオール(クラレ製P−2010 官能基数2、水酸基価56.0mgKOH/g)34.9部、ポリイソシアネート(B)としてイソホロンジイソシアネート13.6部を仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら80℃まで昇温させた。そこに、チタンジイソプロポキシビズ(エチルアセトアセテート)を0.02部添加して、110℃に昇温して、5時間反応させた後、80℃まで温度を下げた。この時、生成したウレタンプレポリマー(C−1)の重量平均分子量は12700、残存イソシアネート量は0.35mmol/gであった。続いて、メチルイソブチルケトン40.0部、化合物(D)として2−アミノエタンチオール2.3部を加え、75℃で2時間反応させた。反応の終点は、FT−IRによりイソシアネート基由来のピーク(2270cm-1付近)の消失により確認した。さらにメチルイソブチルケトンを添加して、樹脂溶液の最終固形分を70.0%に調製した。得られた両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C−2)の酸価は0mgKOH/g、重量平均分子量は19600であった。
[酸価]
樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数。乾燥させた樹脂について、JIS K2501に記載の方法に従い、水酸化カリウム・エタノール溶液で電位差滴定をおこない算出した。滴定には平沼産業社製:自動滴定装置COM−1600を使用した。
[重量平均分子量]
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定によるポリスチレン換算の値。乾燥させた樹脂をテトラヒドロフランに溶解させ、0.1%溶液を調製し、以下の装置ならびに測定条件により重量平均分子量を測定した。
装置:HLC−8320−GPCシステム(東ソー社製)
カラム;TSKgel-SuperMultiporeHZ−M0021488
4.6 mmI.D.×15 cm×3本(分子量測定範囲2千〜約200万)
溶出溶媒;テトラヒドロフラン
標準物質;ポリスチレン(東ソー社製)
流速;0.6mL/分、試料溶液使用量;10μL、カラム温度;40℃。
[イソシアネート基の定量]
ウレタンプレポリマー0.5gをサンプリングして、0.2モル/L(リットル)のジブチルアミン−トルエン溶液10mL、トルエン25mLを加えて10分攪拌した。その後、イソプロピルアルコール40mLを加え、0.1モル/Lの塩酸エタノール溶液で未消費のジブチルアミンを滴定した。滴定には平沼産業社製:自動滴定装置COM−1600を使用した。この滴定値とブランク実験との差より樹脂中に残存するイソシアネート基の量(mmol/g)を算出した。
[製造例2〜20]
表1に示す配合組成で、製造例1と同様の方法により、ウレタンプレポリマー(C−1)を合成し、重量平均分子量と残存イソシアネート基量を測定した。さらに一般式(1)で表される化合物(D)と反応させ、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を得た。
一般式(1)で表される化合物(D)の代わりに、製造例19ではチオグリコール、製造例20では1,2−エタンジチオールを反応させた。反応後、製造例1と同様の操作をおこない、樹脂溶液の最終固形分を70.0%に調製した。得られた両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂についても同様に酸価、重量平均分子量を測定した。
表1に中の略語について下記に示す。
<ポリオール>
・PEG#2000;日油製ポリエチレングリコール(官能基数2、OH基価56.0、分子量2000)
・PTG−2000SN;保土谷化学製ポリテトラメチレングリコール(官能基数2、OH基価57.0、分子量2000)
・PTG−3000SN;保土谷化学製ポリテトラメチレングリコール(官能基数2、OH基価37.0、分子量3000)
・P−2010;クラレ製MPD/AA系ポリエステルポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・P−2011;クラレ製MPD/AA/TPA系ポリエステルポリオール(官能基数2、 OH価55.0、分子量2000)
・HS2N−220S;豊国製油製SA系iND/SAAポリエステルポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・Priprast−3199;クローダ製水添ダイマー酸系ポリエステルポリオール(官能基数2、OH価50.0、分子量2000)
・T5652;旭化成製ポリカーボネートポリオール(官能基数2、OH価56.0、分子量2000)
・GI−1000;日本曹達製水素化ポリブタジエン系ポリオール(官能基数2、OH価64.0、分子1000)
・Poly−bd R−45HT;出光製液状ポリブタジエン系ポリオール(官能基数2、OH価46.6、分子量2800)
・HS 2G−160R;豊国製油製ひまし油ポリオール(官能基数2、OH価120、分子量930)
<水性アクリル・ウレタン複合樹脂の製造>
[実施例1]
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に
製造例1で得られた両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂溶液259.7部(不揮発成分は181.8部)、メチルメタクリレート37.3部、n−ブチルアクリレート45.7部、メタクリル酸17.0部、メチルイソブチルケトン37.0部を加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら75℃まで昇温させた。滴下ロートに、メチルイソブチルケトン20.0部、開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.35部仕込み、5時間かけて反応槽に滴下した。75℃で8時間反応させ、アクリル樹脂部分のグラフト反応を終了した。反応後、イオン交換水420.0部、25%アンモニア水7.9部を加え中和した後、90℃で4時間、脱溶剤処理して水性アクリル・ウレタン複合樹脂の水分散体を得た。イオン交換水により、複合樹脂水分散体の最終固形分を30.0%に調製した。得られた水性アクリル・ウレタン複合樹脂の酸価は39.3mgKOH/g、分子量は31200であった。酸価、重量平均分子量は、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂と同様にして測定した。また、複合樹脂の酸価から先に測定した両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂の酸価を差し引いてアクリル部分の酸価を算出した。その結果、アクリル部分の酸価は110.8mgKOH/gであった。
[実施例2〜32、比較例1〜6]
表2〜4に示す配合組成で、実施例1と同様の方法で水性アクリル・ウレタン複合樹脂を合成した。尚、実施例20では開始剤量を0.60部、実施例21では0.09部に変更した。反応後、実施例1と同様に、水性化、脱溶剤処理をおこない、目的の水性アクリル・ウレタン樹脂の水分散体を得た。得られた複合樹脂の水分散体の最終固形分は30.0%に調製した。得られた樹脂についても、実施例1と同様に酸価、重量平均分子量を測定し、アクリル部分の酸価も算出した。
<アクリル・ウレタン樹脂の水分散体の評価>
上述のアクリル・ウレタン樹脂の水分散体について、経時安定性を評価した。さらにアクリル・ウレタン樹脂の水分散体を、未処理PET基材に3g/mとなるように塗布し、80℃に設定した乾燥装置で30秒間乾燥し、塗膜の耐ブロッキング性、臭気試験を実施した。この後、ハイインパクトポリスチレンと200℃、0.2MPa、1秒の条件でヒートシールテスター(TP−701、テスター産業社製)によりヒートシールした。このヒートシール積層体について、接着強度の測定を行った。
[経時安定性]
作製した水性接着剤について、40℃・1週間の条件下での粘度の経時変化と、目視で沈殿物を評価した。粘度はB型粘度計を使用して測定した。(実用可能レベルは○以上)
◎;沈殿物なし、粘度変化が±30%未満である。
○;沈殿物なし、粘度変化が±30%以上である。
△;若干沈殿物あり。
×;多量に沈殿物あり。
[耐ブロッキング性]
各水性接着剤塗膜について、同じフィルム基材の非塗工面を貼り合わせ、1kg/cmの荷重をかけて、恒温恒湿室で、40℃で24時間放置した。その後、手で剥がす際の抵抗感から耐ブロッキング性について評価した。(実用可能レベルは○以上)
◎;剥離時に抵抗がなく、樹脂塗膜の移行も全くない。
○;剥離時に若干抵抗があるが、樹脂塗膜の移行は全くない。
△;剥離時に抵抗があり、若干樹脂塗膜の移行がある。
×;剥離時に抵抗があり、樹脂塗膜の移行がある。
[臭気試験]
40cm×20cmの印刷物塗膜を500ml瓶にいれ、蓋をして密封したものを作成した。80℃で2時間加熱した後、10人のパネラーで蓋を開けて臭気を確認した。評価基準は以下の通りである。(実用可能レベルは〇以上)
◎;10名全員、臭気を感じなかった。
○;10人中、1名もしくは2名が臭気を感じた
△;10人中、3名もしくは4名が臭気を感じた
×;10人中、5名以上が臭気を感じた
[接着強度試験]
ヒートシール積層体を、200mm/分の速度で90度の方向に引っ張り、ヒートシール部が剥離した時の力を測定した。評価基準は以下の通りである。(実用可能レベルは○以上)
◎;7N/15mm以上
○;5N/15mm以上、7N/15mm未満
△;3N/15mm以上、5N/15mm未満
×;3N/15mm未満
表2、3に示すように、実施例1〜32の水性ウレタン・アクリル複合樹脂を使用した接着剤は経時安定性に優れ、塗膜についても、未処理フィルム基材との接着強度、耐ブロッキング性、低臭気に優れ、実用可能なレベルにある事がわかった。特に、未処理の非極性フィルム基材との接着性、低臭気に優れる点は、今後求められてくる、溶剤系接着剤の水性化、基材拡張において大変有用であると期待できる。
一方、比較例1〜6の水性ウレタン・アクリル複合樹脂を使用した接着剤は、表4に示すように経時安定性、未処理フィルム基材との接着強度、耐ブロッキング性、臭気のいずれかに問題を有しており、実用可能なレベルを満たさない結果となった。

Claims (6)

  1. ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合してなる水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂であって、
    両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価が5mgKOH/g未満であり、
    エチレン性不飽和単量体(E)の配合量が、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して30〜180重部の範囲である水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂。
    一般式(1)

    (一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
    Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキシ基から選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
  2. 一般式(1)で表される化合物(D)を、ウレタンプレポリマー(C-1)のイソシアネート基1モルに対して、0.60〜0.90モルの範囲で反応させてなる請求項1記載の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  3. ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(a−1)、ポリエステルポリオール(a−2)、ポリカーボネートポリオール(a−3)、ポリオレフィン系ポリオール(a−4)、および、ひまし油ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含む請求項1または2記載の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  4. 酸価が15〜100mgKOH/gである請求項1〜3いずれか記載の水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載のアクリル・ウレタン複合樹脂を含む水性接着剤。
  6. ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを反応させてなるウレタンプレポリマー(C-1)に、一般式(1)で表される化合物(D)を反応させてなる両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)を連鎖移動剤として、エチレン性不飽和単量体(E)を重合する水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法であって、
    両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)の酸価が5mgKOH/g未満であり、エチレン性不飽和単量体(E)の配合量が、両末端メルカプト基含有ウレタンウレア樹脂(C-2)100重量部に対して30〜180重部の範囲である水性接着剤用アクリル・ウレタン複合樹脂の製造方法。

    一般式(1)

    (一般式(1)中、Xは水素またはアルキル基を示す。
    Rはアルキレン基、アリーレン基、およびアルキレンオキシ基から選ばれる少なくとも一種から構成される2価の基である。)
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