JP2003048946A - 水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物 - Google Patents
水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物Info
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Abstract
長時間持続し、強力なコンタクト接着適性等、水性接着
剤における接着作業適性を備えた本格的な接着が可能な
水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリイソシアネート化合物(a)、アニ
オン性基を有しないMW500 〜3,000 のポリオール化合物
(b)、MW500 未満のアニオン性基を有しないポリオー
ル化合物(c)、アニオン性基を有するポリオール化合
物(d)及び第二級アミノ基を有するアルコキシシリル
化合物(e)を、aのNCO 基/b〜dの全OH基=1.02 〜
1.2 、cのOH基/bのOH基=0.1〜4.0 で反応させて得ら
れる合成物(A)並びに水及び塩基性物質を配合する。
Description
ウレタン系樹脂組成物に関し、より詳細には、被着材に
塗布後に速乾性を示し、初期タックが優れ、強力なコン
タクト接着性を有するコンタクト型接着剤や水性プロフ
ァイルマシン用接着剤等の用途に好適な水性シラノール
化ウレタン系樹脂組成物に関する。
れている。しかし、被着材に塗布後に速乾性を発現させ
る律速段階となるものは水の存在であり、初期タックの
発現に弊害となるものは乳化剤である。従って、水性で
コンタクト接着できる実用段階のものはポリクロロプレ
ンラテックス系接着剤であるが、高固形分化で若干速乾
性を与えているに過ぎない。更に、コンタクト型接着剤
と共に、高度の初期タックを必要とする用途に、プラス
チックフィルムを心材に連続的に曲面接着することで住
宅部材を得る機械として、プロファイルマシンが数多く
稼働しているが、これらは有機溶剤系接着剤が占有的に
使用されている。これに対し、環境負荷、有害危険性の
軽減から、水性接着剤への変換が提案されて久しいが、
複雑な曲面を接着加工できるほど、初期タックの優れた
本格的な水性接着剤は皆無である。
剤の一分野を占めるに至っているが、これは優れた接着
性と耐熱性等の性能に由来するもので、初期タック不足
を補う上で、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ンによる改質技術が提案されており、初期タック、コン
タクト性で決して優れた特性を持つものではない。この
ウレタンエマルジョンにアルコキシシリル基を導入する
試みが、特開平11−263905号公報、同11−2
63907号公報等に示されているが、これらは、耐水
性、耐溶剤性等を改良することを目的とするものあり、
速乾性を発現し、初期タックが優れ、かつ強力なコンタ
クト性を与えるものではない。
が永久粘着を示す流動性を備えたポリマーを主成分とす
るものであり、水分を飛ばしてしまえば強いタックを示
すが、本質的に耐熱性、耐熱クリープが不足するため、
これらは住宅用等、本格的な接着剤には成り得ない。更
に、これら水性粘着剤においても、速乾性を与えるには
高固形分化で改質しているに過ぎない。
で強力コンタクトできる水性接着剤は見当たらず、業界
から強い要望があるプロファイルマシン用においても、
有機溶剤系接着剤に替わる本格的な初期タックを備えた
水性接着剤が存在しないのが現状である。
速乾性を有し、強い初期タックを長時間持続し、強力な
コンタクト接着適性等、水性接着剤における接着作業適
性を備えた本格的な接着が可能な水性シラノール化ウレ
タン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
に、本発明者らは鋭意研究を行った結果、非常に限られ
た領域で、従来技術から飛躍した接着作業性、すなわち
低固形分にも関わらず、速乾性を示し、発現するタック
が強力で、長く持続でき、強力なコンタクト接着適性を
発現する水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を見出
して、本発明を完成させるに至った。
ネート化合物(化合物(a))、数平均分子量が500
〜3,000のアニオン性基を有しないポリオール化合
物(化合物(b))、数平均分子量が500未満のアニ
オン性基を有しないポリオール化合物(化合物
(c))、アニオン性基を有するポリオール化合物(化
合物(d))及び分子内に第二級アミノ基を有するアル
コキシシリル化合物(化合物(e))を、化合物(a)
のイソシアネート基/化合物(b)、化合物(c)及び
化合物(d)の総水酸基の当量比が1.02〜1.2、
かつ化合物(c)の水酸基/化合物(b)の水酸基のモ
ル比が0.1〜4.0の範囲で反応させて得られるアニ
オン性基含有アルコキシシリル基末端ウレタンプレポリ
マー(合成物(A))並びに(2)水及び塩基性物質を
配合してなる水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を
要旨とする。
樹脂組成物は、上記合成物(A)が上記化合物(a)、
上記化合物(b)、上記化合物(c)及び上記化合物
(d)を、化合物(a)のイソシアネート基/化合物
(b)、化合物(c)及び化合物(d)の総水酸基の当
量比が1.02〜1.2、かつ化合物(c)の水酸基/
化合物(b)の水酸基のモル比が0.1〜4.0の範囲
で反応させて得られるアニオン性基含有イソシアネート
基末端ウレタンプレポリマー(合成物(B))と、上記
化合物(e)とを、化合物(e)の第二級アミノ基/合
成物(B)のイソシアネート基の当量比が0.9〜1.
1の範囲で反応させて得られる合成物であることを特徴
とする。
樹脂組成物は、上記アニオン性基がカルボキシ基である
ことを特徴とする。又、本発明の水性シラノール化ウレ
タン系樹脂組成物は、上記化合物(d)が2,2−ジメ
チロールプロピオン酸又は2,2−ジメチロールブタン
酸であることを特徴とする。又、本発明の水性シラノー
ル化ウレタン系樹脂組成物は、上記化合物(e)が分子
内に第一級アミノ基、又は第一級アミノ基及び第二級ア
ミノ基を有するアルコキシシリル化合物(化合物
(f))と不飽和カルボン酸エステル(化合物(g))
とを反応させて得た化合物であることを特徴とする。
又、本発明の水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物
は、上記合成物(A)の珪素含有量が0.1〜0.7質
量%であることを特徴とする。又、本発明の水性シラノ
ール化ウレタン系樹脂組成物は、上記合成物(A)のカ
ルボキシ基含有量が0.2〜3.0質量%であることを
特徴とする。又、本発明の水性シラノール化ウレタン系
樹脂組成物は、上記塩基性物質の配合量が合成物(A)
のカルボキシ基の50〜120モル%であることを特徴
とする。又、本発明の水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物は、更に、有機溶媒を含有することを特徴とす
る。又、本発明の水性シラノール化ウレタン系樹脂組成
物は、上記有機溶媒の含有量が0.5〜10質量%であ
ることを特徴とする。
ウレタン系樹脂組成物を成分とする水性コンタクト型接
着剤を要旨とする。
ウレタン系樹脂組成物を成分とする水性プロファイルマ
シン用接着剤を要旨とする。
記化合物(b)、上記化合物(c)、上記化合物(d)
及び上記化合物(e)を、化合物(a)のイソシアネー
ト基/化合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)の
総水酸基の当量比が1.02〜1.2、かつ化合物
(c)の水酸基/化合物(b)の水酸基のモル比が0.
1〜4.0の範囲で反応させて得られるアニオン性基含
有アルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマー(合成
物(A))並びに(2)水及び塩基性物質を配合してな
る水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物である。
上記化合物(b)、上記化合物(c)及び上記化合物
(d)を、化合物(a)のイソシアネート基/化合物
(b)、化合物(c)及び化合物(d)の総水酸基の当
量比が1.02〜1.2、かつ化合物(c)の水酸基/
化合物(b)の水酸基のモル比が0.1〜4.0の範囲
で反応させて得られるアニオン性基含有イソシアネート
基末端ウレタンプレポリマー(合成物(B))と、上記
化合物(e)とを、化合物(e)の第二級アミノ基/合
成物(B)のイソシアネート基の当量比が0.9〜1.
1の範囲で反応させて得られる合成物であるのが特に好
ましい。
る各化合物について説明する。化合物(a)のポリイソ
シアネート化合物としては、例えば脂肪族、脂環式、芳
香脂肪族、芳香族ポリイソシアネート化合物、その他等
が挙げられる。以下、それらの具体例を挙げる。
レンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレン
ジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネー
ト、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチ
レンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネ
ート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート
メチルカプロエート等。 脂環式ジイソシアネート化合物:1,3−シクロペンテ
ンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシ
アネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、
3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシ
クロヘキシルイソシアネート、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−
シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シ
クロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシ
アネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソ
シアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソ
シアネート等。 芳香脂肪族ジイソシアネート化合物:1,3−若しくは
1,4−キシリレンジイソシアネート又はそれらの混合
物、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベ
ンゼン、1,3−若しくは1,4−ビス(1−イソシア
ネート−1−メチルエチル)ベンゼン又はそれらの混合
物等。 芳香族ジイソシアネート化合物:m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート、2,4′−又は4,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−ト
リレンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソ
シアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシア
ネート、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネー
トメチル)ベンゼン等。 その他ジイソシアネート化合物:フェニルジイソチオシ
アネート等硫黄原子を含むジイソシアネート類。
2,6−トリレンジイソシアネート、2,4′−又は
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、1,3−若しくは1,4−
キシリレンジイソシアネート又はそれらの混合物、イソ
ホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネ
ートメチル)シクロヘキサン、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス
(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼンが
好ましい。
3,000のアニオン性基を有しないポリオール化合物
としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリ
オール、ポリオレフィンポリオール等が挙げられる。ポ
リエーテルポリオールとしては、例えばエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA等のジオー
ル類、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等のトリオール類、ソルビトール等、更
にアンモニア、エチレンジアミン、尿素、モノメチルジ
エタノールアミン、モノエチルジエタノールアミン等の
アミン類の1種又は2種以上の存在下、エチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ス
チレンオキサイド等を開環重合して得られるランダム又
はブロック共重合体、テトラヒドロフランの開環重合に
より得られるポリオキシテトラメチレングリコール等が
挙げられる。
マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタ
ル酸等のジカルボン酸単独若しくは混合物と上記ジオー
ル類単独若しくは混合物を重縮合して得られる重合体、
ε−カプロラクトン、バレロラクトン等の開環重合物
等、ヒマシ油等の活性水素を2個以上有する活性水素化
合物等が挙げられる。
ばエチレン・α−オレフィン骨格を有するポリオール、
ポリイソブチレン骨格を有するポリオール、ポリブタジ
エン骨格を有するポリオール等が挙げられる。又、ポリ
カーボネートポリオール、ポリアクリルポリオール等も
使用できる。
のアニオン性基を有しないポリオール化合物としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール等のジオール類、
トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオール
類、及び上記ジオール類やトリオール類の存在下、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド等を開環重合し
て得られるランダム又はブロック共重合体が挙げられ
る。これらの内、ジオール類が好適であり、特に1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオールが好ましい。これらは単
独又はそれらの2種以上を使用することができる。
オール化合物のアニオン性基は、カルボキシ基及びスル
ホ基である。カルボキシ基を有する化合物としては、式
(HO)x L(COOH)y で表されるポリヒドキシ
カルボン酸(Lは炭素数1〜12個のアルキル基を、x
及びyは1〜3を示す。)が望ましく、2,2−ジメチ
ロールアルカン酸、例えば2,2−ジメチロールプロピ
オン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメ
チロールペンタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン
酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等が挙げられる。
これらの中でも、特に2,2−ジメチロールプロピオン
酸、2,2−ジメチロールブタン酸が好適である。スル
ホ基を有する化合物としては、1,4−ブタンジオール
−2−スルホン酸ナトリウム等のジオールスルホン酸類
が挙げられる。上記アニオン性基を有する化合物の中で
も、カルボキシ基を有する化合物が特に望ましい。又、
アニオン性基を有する化合物は、1種に限らず2種以上
用いることができる。
基を有するアルコキシシリル化合物としては、N−フェ
ニル−β−アミノエチルトリメトキシシラン、N−フェ
ニル−β−アミノエチルトリエトキシシラン等のN−フ
ェニル−β−アミノエチルトリアルコキシシラン;N−
フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリプロポキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリブトキシシ
ラン等のN−フェニル−γ−アミノプロピルトリアルコ
キシシランや、これらに対応するN−フェニルアミノア
ルキル(モノ又はジ)アルキル(ジ又はモノ)アルコキ
シシランの他、更に、上記の置換基のフェニル基がアル
キル基であるN−アルキルアミノアルキルトリアルコキ
シシラン(例えば、N−メチル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−エチル−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−n−プロピル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−n−ブチル−β−アミノ
エチルトリメトキシシラン、N−n−ブチル−γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−n−ブチル−γ−
アミノプロピルトリプロポキシシラン等)や、N−アル
キルアミノアルキル(モノ又はジ)アルキル(ジ又はモ
ノ)アルコキシシラン等が挙げられる。これらの中で
も、市販され入手のし易さから、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−n−ブチル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
第一級アミノ基、又は第一級アミノ基及び第二級アミノ
基を有するアルコキシシリル化合物(化合物(f))と
不飽和カルボン酸エステル(化合物(g))との反応物
が好適に用いられる。なお、化合物(e)は第一級アミ
ノ基及び第二級アミノ基を有するアルコキシシリル化合
物(f)を含まないし、その逆の第一級アミノ基及び第
二級アミノ基を有するアルコキシシリル(f)は化合物
(e)を含まない。
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−
β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン
等が挙げられる。
ル、メタアクリル酸エステル、クロトン酸エステル、イ
ソクロトン酸エステル、2−ブテン酸エステル、3−メ
チル−2−ブテン酸エステル、2−ペンテン酸エステ
ル、2−オクテン酸エステル等の他、桂皮酸エステル等
の不飽和1価カルボン酸エステル;マレイン酸エステル
(モノ又はジエステル)、フマル酸エステル(モノ又は
ジエステル)、イタコン酸エステル(モノ又はジエステ
ル)等の不飽和2価カルボン酸エステル等が挙げられ
る。
エステル部位としては、メチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチル
エステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、
t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチル
エステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オク
チルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ノニルエ
ステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデ
シルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステ
ル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オ
クタデシルエステル等の脂肪族炭化水素によるエステル
(アルキルエステル等);シクロヘキシルエステル、イ
ソボルニルエステル、ボルニルエステル、ジシクロペン
タジエニルエステル、トリシクロデカニルエステル等の
脂環式炭化水素によるエステル(シクロアルキルエステ
ル等);フェニルエステル、ベンジルエステル等の芳香
族炭化水素によるエステル(アリールエステル等)等が
挙げられる。なお、エステル部位を複数有する場合、そ
れぞれのエステル部位は、同一であっても良く、異なっ
ていても良い。
例示の不飽和カルボン酸エステルの中でも(メタ)アク
リル酸エステル、マレイン酸ジエステルを好適に用いる
ことができる。具体的には、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オク
タデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が
挙げられる。又、マレイン酸ジエステルには、マレイン
酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチ
ル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジ2−エチルヘ
キシル、マレイン酸ジドデシル、マレイン酸ジオクタデ
シル等のマレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられ
る。これら化合物(g)は、1種又は2種以上使用でき
る。
に水及び塩基性化合物を配合したものであるが、合成物
(A)は上記合成物(B)と上記化合物(e)とを反応
させて得たものが好適である。合成物(B)は、前記化
合物(a)、前記化合物(b)、前記化合物(c)及び
前記化合物(d)を反応させることにより得られるが、
それらは、化合物(a)のイソシアネート基/化合物
(b)、化合物(c)及び化合物(d)の総水酸基の比
(当量比)が1.02〜1.2、好ましくは1.03〜
1.15の範囲で、化合物(c)の水酸基/化合物
(b)の水酸基の比(モル比)が0.1〜4.0、好ま
しくは0.5〜3.5の範囲になるように用いて反応さ
せる必要がある。化合物(a)のイソシアネート基/化
合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)の総水酸基
の比が1.02未満では、得られる合成物(A)が高粘
度となって、有機溶媒の存在下でも製造が困難となり、
1.2を超えると、合成物(A)の分子量が大きくなら
ず、本発明の組成物をコンタクト型接着剤に用いる場
合、初期タックが弱く、貼り合わせ可能時間が短くなっ
て、コンタクト性が低下する。又、化合物(c)の水酸
基/化合物(b)の水酸基の比が0.1未満では、形成
されるウレタン基が少ないことから被膜の凝集力が弱い
ために初期タックの発現が遅く、接着強さも弱くなり、
4.0を超えると、被膜の凝集力が強くなりすぎて、タ
ックは強いが貼り合わせ可能時間が短くなり、コンタク
ト性が低下する。化合物(a)と化合物(b)、化合物
(c)及び化合物(d)との反応温度条件は、ポリオー
ル化合物とポリイソシアネート化合物とからウレタンプ
レポリマーを製造する通常の方法に準ずればよい。又、
反応は有機溶媒の存在下で行っても良い。有機溶媒とし
ては、水溶性有機溶媒を使用することが好ましく、具体
例としてアセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、酢酸エチル等が挙げられる。その
除去容易性からアセトン、メチルエチルケトンが好まし
い。かくすることにより、アニオン性基含有イソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーである合成物(B)と
することができる。合成物(B)の製造は、化合物
(a)、化合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)
を同時に用いる一段反応で行っても良く、化合物(a)
と化合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)の内の
任意の化合物とを逐次的に用いる多段反応で行っても良
い。
物(f)及び前記化合物(g)を反応させて得たものが
好ましく、その場合、化合物(f)と化合物(g)との
反応は、−20℃〜+150℃程度の温度範囲で1〜
1,000時間行い、その1分子内に第二級アミノ基を
持つ化合物とする。反応は、有機溶媒等の媒体の存在下
行っても良く、1,000時間を超えて行っても何等問
題ない。
(b)、化合物(c)、化合物(d)及び化合物(e)
を同時に用いて合成する方法に限らず、上記のように化
合物(a)と化合物(b)、化合物(c)及び化合物
(d)の内の任意の化合物とを反応させた後、化合物
(e)の存在下、化合物(a)と反応させなかった残り
の化合物を一段反応或いは二段反応等の多段階で反応さ
せて合成する方法も可能である。上記の化合物(a)と
化合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)の内の任
意の化合物とを反応させた後、化合物(e)の存在下、
化合物(a)と反応させなかった残りの化合物を反応さ
せる場合、化合物(a)と反応させる化合物(b)、化
合物(c)及び化合物(d)の内の任意の化合物はその
一部を用いて反応させた後、その残りを化合物(e)の
存在下反応させても良い。その場合、化合物(a)のイ
ソシアネート基/化合物(b)、化合物(c)及び化合
物(d)の総水酸基の比や、化合物(c)の水酸基/化
合物(b)の水酸基の比が上記の範囲になるように、そ
の残りを化合物(e)の存在下反応させることが好まし
い。本発明では、上記のようにして調製された合成物
(B)と化合物(e)を反応させて、合成物(A)であ
るアニオン性基含有アルコキシシリル基末端ウレタンプ
レポリマーを合成するのが特に望ましい。
合成物(B)中のイソシアネート基に対して、化合物
(e)中の第二級アミノ基が0.9〜1.1当量の範囲
となる量を用いて行われる。上記の比が0.9当量未満
では、イソシアネート基が残存し、水に分散する際に水
と反応してアミノ基となって残存し、硬化皮膜の凝集力
が低下したり、アミノ基とイソシアネート基が反応して
架橋し、粘着力が得られない。又、1.1当量を超える
と、化合物(e)が残存し、貯蔵安定性に悪影響を与え
る。合成物(B)と化合物(e)の反応は、通常0〜9
0℃で、1〜8時間で完結するが、勿論これらの条件範
囲に限定されるものではない。この反応は、触媒の存在
下で行っても良く、好ましい触媒としてはジブチル錫ジ
ラウレート等のジアルキル錫ジカルボキシレート等が挙
げられる。又、この反応は、有機溶媒等の媒体の存在下
で行っても良い。有機溶媒としては、上記の水溶性有機
溶媒を使用することが好ましい。
は、珪素原子含有量が0.1〜0.7質量%であること
が好ましい。その含有量が0.1質量%未満であると、
合成物(A)の分子量が大きくなり高粘度で製造が困難
であるだけでなく、貼り合わせ可能時間が短くなる傾向
があり、0.7質量%を超えると、合成物(A)の分子
量が大きくならず、初期タックが弱く、貼り合わせ可能
時間が短くなる傾向がある。又、合成物(A)は、カル
ボキシ基含有量が0.2〜3.0質量%であることが好
ましい。その含有量が0.2質量%未満であると、水に
分散しないことから均一な分散液が得られにくく、3.
0質量%を超えると、水分散物が高粘度となり、接着剤
として塗布性に劣ることとなる。
水及び塩基性物質を配合することにより調製することが
できる。塩基性物質としては、アルカリ金属、アンモニ
ア、アミン化合物等が挙げられる。アルカリ金属として
は、ナトリウム、カリウム等が、アミン化合物として
は、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルア
ミン、トリ2−ブチルアミン、トリアミルアミン、トリ
ヘキシルアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノ
ールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノ
ールアミン、トリペンタノールアミン、トリイソペンタ
ノールアミン、トリヘキサノールアミン、ジメチルエタ
ノールアミン、メチルジエタノールアミン、N−メチル
モルホリン等の第三級アミン化合物等が挙げられるが、
アンモニア及びアミン化合物が好ましく、アミン化合物
が特に好ましい。これら塩基性物質は、1種に限らず、
2種以上用いることができる。
基に対して、50〜120モル%を配合するのが望まし
い。水の配合量は、合成物(A)100質量部当り、8
0〜400質量部、好ましくは100〜350質量部で
ある。
ことができる。有機溶媒としては、上記の水溶性有機溶
媒を使用することも可能であるが、上記の水溶性有機溶
媒より沸点の高い水溶性有機溶媒を使用するのが好まし
い。その具体例として、プロピレンカーボネート、ジメ
チルカーボネート、トリメチルホスフェート、ポリオキ
シエチレンのジエーテル、ジエステル、ジアリルエーテ
ル類、グリコールのジエーテル、ジアセテート類、1,
3−ジオキソラン、N−メチル−2−ピロリドンが挙げ
られる。それらの中でも、グリコールのジエーテル系、
N−メチル−2−ピロリドンが好ましい。有機溶媒の配
合量は、水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物の0.
5〜10質量%、好ましくは1〜7質量%である。有機
溶媒を配合することにより、本発明の組成物をコンタク
ト型接着剤としたときに、その貼り合わせ可能時間を延
長することができるという効果を示す。
は、上記合成物(A)に水及び塩基性物質、更には有機
溶媒を配合し、望ましくは激しく撹拌する等して強固に
接触することによって、水溶液又は分散液として調製す
ることができる。
成物は、上記塩基性物質及び水、更には有機溶媒に加え
て、その水溶液又は分散液の粘度調整、貯蔵安定性向上
のために、炭素数1〜10個のモノアルコール及び多価
アルコールから選ばれる1種又は2種以上のアルコール
類を配合することができる。
シラノール化ウレタン系樹脂組成物を成分とするコンタ
クト型接着剤を要旨とする。コンタクト型接着剤は、上
記水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物に、コンタク
ト型接着剤にする際に通常用いられる各種成分をその目
的性能に応じて更に添加することができる。添加するこ
とができる各種成分としては、例えば、硬化触媒、充填
材、各種添加剤等が挙げられるが、これらに限らないこ
とはいうまでもない。
理炭酸カルシウム、フュームドシリカ、クレー、タル
ク、各種バルーン、ノイブルシリカ、カオリン、ケイ酸
アルミミウム等が挙げられる。添加剤としては、老化防
止剤、紫外線吸収剤、顔料、各種タッキファイアー、チ
タネートカップリング剤、アルミニウムカップリング
剤、染料、増粘剤、光硬化触媒、熱安定剤、金属石鹸及
びゲル化剤、酸化防止剤等が挙げられる。
た水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を成分とする
水性プロファイルマシン用接着剤を要旨とする。水性プ
ロファイルマシン用接着剤は、上記水性シラノール化ウ
レタン系樹脂組成物に、プロファイルマシン用接着剤に
する際に通常用いられる各種成分をその目的性能に応じ
て更に添加することができる。添加することができる各
種成分としては、例えば、酢酸ビニル系、エチレン−酢
酸ビニル共重合体系、アクリル系、ウレタン系等の他の
エマルジョン、SBR、NBR等のラテックス等が挙げ
られる。更に、耐熱性、耐水性を改善するためにイソシ
アネート系、エポキシ系、カルボジイミド系、アジリジ
ン系、エチレンイミン系、メラミン系等の架橋剤も配合
することができる。又、安定化ロジンエステル、重合ロ
ジンエステル、テルペンフェノール、石油系樹脂等のエ
マルジョンタッキファイヤー等の配合も可能である。
る。なお、本発明においては、下記の化合物を用いた。
(a)) (a−1):イソホロンジイソシアネート(IPDI) (a−2):ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート(HMDI)ポリオール化合物(化合物(b)) (b−1):数平均分子量2,000のポリエステルジ
オール(旭電化工業社製、商品名:NS2471) (b−2):数平均分子量2,000のポリテトラメチ
レンエーテルグリコール(三菱化学社製、商品名:PT
MG2000) (b−3):数平均分子量2,000のポリプロピレン
グリコール(住化バイエルウレタン社製、商品名:スミ
フェン3600) (b−4):数平均分子量2,000のポリカーボネー
ト系ジオール(ダイセル化学工業社製、商品名:プラク
セル220EC) (b−5):数平均分子量1,000のポリプロピレン
グリコール(住化バイエルウレタン社製、商品名:スミ
フェン1600)ポリオール化合物(化合物(c)) (c−1):1,4−ブタンジオール (c−2):ネオペンチルグリコール (c−3):数平均分子量400のポリプロピレングリ
コールポリオール化合物(化合物(d)) (d−1):2,2−ジメチロールブタン酸 (d−2):2,2−ジメチロールプロピオン酸第二級アミノ基含有アルコキシシリル化合物(化合物
(e)) (e−1):N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン(信越化学工業社製、商品名:KBM57
3)アルコキシシリル化合物(化合物(f)) (f−1):N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業社製、商品
名:KBM602) (f−2):γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
(信越化学工業社製、商品名:KBM903) (f−3):N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名:
KBM603)不飽和カルボン酸エステル(化合物(g)) (g−1):2−エチルヘキシルアクリレート (g−2):n−ブチルアクリレート
化合物(g−1)を2モルの割合で用い、50℃で7日
間反応させて化合物(e)(化合物A)を調製した。
化合物(g−1)を1モルの割合で用い、50℃で7日
間反応させて化合物(e)(化合物B)を調製した。
化合物(g−2)を2モルの割合で用い、50℃で7日
間反応させて化合物(e)(化合物C)を調製した。
の付いた4っ口フラスコに、化合物(d−1)を8g、
化合物(b−1)を100g、化合物(c−1)を6
g、化合物(a−1)を40g及びアセトンを50g配
合し、75〜80℃で窒素気流下6時間反応を行い、残
存イソシアネート基が0.5質量%のカルボキシ基含有
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得た。 (2)上記で得たカルボキシ基含有イソシアネート基末
端ウレタンプレポリマー全量及び上記で調製した化合物
Aを10.6gを配合し、75〜80℃で窒素気流下1
時間反応を行い、カルボキシ基含有アルコキシシリル基
末端ウレタンプレポリマーを得た。 (3)上記(2)のウレタンプレポリマーを40℃に冷
却し、トリエチルアミンを5.5g配合した後、高速撹
拌下、脱イオン水235gを加えて分散液を得た。この
分散液を減圧下45〜50℃でアセトンを留去し、脱イ
オン水により固形分を42質量%に調整した水性シラノ
ール化ウレタン系樹脂組成物を得た。
(b−1)の代りに化合物(b−2)を用いた以外は、
実施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
(b−1)の代りに化合物(b−3)を用いた以外は、
実施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
(b−1)の代りに化合物(b−4)を用いた以外は、
実施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
10.6gの代りに化合物Bを6.7g用いると共に、
脱イオン水の使用量を229gとした以外は、実施例1
と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を
得た。
10.6gの代りに化合物Cを8.8g用いると共に、
脱イオン水の使用量を232gとした以外は、実施例1
と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を
得た。
10.6gの代りに化合物(e−1)を4.7g用いる
と共に、脱イオン水の使用量を227gとした以外は、
実施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
(c−1)6gの代りに化合物(c−2)を6.9g用
いると共に、化合物(a−1)の使用量を39.9g、
脱イオン水の使用量を236gとした以外は、実施例1
と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を
得た。
(d−1)8gの代りに化合物(d−2)を7.2g用
いると共に、化合物(a−1)の使用量を39.9g、
脱イオン水の使用量を233gとした以外は、実施例1
と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を
得た。
(a−1)40gの代りに化合物(a−2)を47.2
g用いると共に、化合物Aの使用量を7.8g、脱イオ
ン水の使用量を241gとした以外は、実施例1と同様
にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を得た。
て、化合物(c−1)の使用量6gを4gとした以外
は、実施例1の(1)と同様にして、残存イソシアネー
ト基が1.7質量%のカルボキシ基含有イソシアネート
基末端ウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーに
化合物(c−1)を2g及び化合物Aを10.6g配合
し、実施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系
樹脂組成物を得た。これは、化合物(c−1)を二段階
で配合したものであり、実質的には実施例1と同様の配
合である。
て、化合物(b−1)を100g、化合物(c−3)を
20g、化合物(a−1)を36.4g及びアセトンを
50g配合して、残存イソシアネート基が0.5質量%
のカルボキシ基含有イソシアネート基末端ウレタンプレ
ポリマーを得た。該プレポリマーを用い、化合物Aの使
用量を11.3g、脱イオン水の使用量を250gとし
た以外は、実施例1と同様にして水性シラノール化ウレ
タン系樹脂組成物を得た。
(b−1)100gを化合物(b−5)100gに代
え、化合物(c−1)の使用量を4g、化合物(a−
1)の使用量を46.2g、化合物Aの使用量を10.
8g、脱イオン水の使用量を241gとした以外は、実
施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組
成物を得た。
れた水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物全量に、N
−メチル−2−ピロリドンを20g配合して、N−メチ
ル−2−ピロリドン(NMP)を含有する水性シラノー
ル化ウレタン系樹脂組成物を得た。
10.6gの代りに化合物(f−2)を3.3g用いる
と共に、脱イオン水の使用量を225gとした以外は、
実施例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
(b−1)100gの代りに数平均分子量5,000の
ポリエステルジオール(旭電化工業社製、商品名:NS
5400)を100g用いると共に、化合物(a−1)
の使用量を33.2g、化合物Aの使用量を10.1
g、脱イオン水の使用量を225gとした以外は、実施
例1と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成
物を得た。
(b−1)100gの代りに化合物(b−5)を100
g用いると共に、化合物(c−1)の使用量を0.5
g、化合物(a−1)の使用量を37.4g、化合物A
の使用量を10.0g、脱イオン水の使用量を223g
とした以外は、実施例1と同様にして水性シラノール化
ウレタン系樹脂組成物を得た。
(c−1)の使用量を20.0g、化合物(a−1)の
使用量を75.1g、化合物Aの使用量を13.9g、
脱イオン水の使用量を307gとした以外は、実施例1
と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を
得た。
化合物(a−1)の使用量を48.7gとした以外は、
実施例1の(1)と同様にして、残存イソシアネート基
が2.5質量%のカルボキシ基含有イソシアネート基末
端ウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーを用
い、化合物Aの使用量を55.8g、脱イオン水の使用
量を309gとした以外は、実施例1と同様にして水性
シラノール化ウレタン系樹脂組成物を得た。
化合物(c−1)を用いず、化合物(d−1)の使用量
を6g、化合物(a−1)の使用量を27.2gとした
以外は、実施例1の(1)と同様にして、残存イソシア
ネート基が2.0質量%のカルボキシ基含有イソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマ
ーを用い、化合物Aの使用量を36.5g、脱イオン水
の使用量を240gとした以外は、実施例1と同様にし
て水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を得た。
化合物(c−1)を用いず、化合物(d−1)の使用量
を8g、化合物(a−1)の使用量を24.9gとした
以外は、実施例1の(1)と同様にして、残存イソシア
ネート基が0.5質量%のカルボキシ基含有イソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマ
ーを用い、化合物Aの使用量を9.1g、脱イオン水の
使用量を204gとした以外は、実施例1と同様にして
水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を得た。
(b−1)の代りに化合物(b−2)を用いた以外は、
比較例7と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
(b−1)の代りに化合物(b−3)を用いた以外は、
比較例7と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
(b−1)の代りに化合物(b−4)を用いた以外は、
比較例7と同様にして水性シラノール化ウレタン系樹脂
組成物を得た。
名:ボンド水性G、コニシ社製,クロロプレンラテック
ス)を参考のために用いた。
ン系樹脂組成物及び比較例11の接着剤について、以下
の方法で粘着性の評価、貼り合わせ可能時間及び貯蔵安
定性の試験を行い、それらの結果を表3及び表4に示し
た。なお、表3及び表4におけるNCO/OH比は当量
比、化合物(c)/化合物(b)のOH比はモル比、化
合物(e)の第二級アミノ基(−NH−)/合成物
(B)のNCO比は当量比、含有率は質量%である。
×5mm) ・貼り合わせ方法;接着剤を被着材の両面に塗布(塗布
量;約80g/m2 )し、23℃、55%RHの条件
下、所定の時間放置した後、貼り合わせる。 ・接着強さの測定;貼り合わせ後、直ちに引張剪断試験
により測定する。 ・評価基準 ◎…接着強さが150mN/mm2 以上 ○…接着強さが100mN/mm2 〜150mN/mm
2 未満 △…接着強さが50mN/mm2 〜100mN/mm2
未満 ×…接着強さが50mN/mm2 未満 ××…接着剤層の層間剥離が60%以上貼り合わせ可能時間 上記接着強さが◎、○又は△である時間(分)貯蔵安定性 40℃の恒温槽中に1ヶ月間放置し、粘度の変化が±3
0%以内のものを○、30%を超えるものを×とする。
で得られたウレタン系樹脂組成物は、比較例に係るウレ
タン系樹脂組成物に比べて、コンタクト型接着剤に要求
される貼り合わせ可能時間を大幅に延ばすことができ、
従来のコンタクト型接着剤として用いられているクロロ
プレンラテックス系よりも短時間で貼り合わせを可能と
し、かつその貼り合わせ可能時間を長くすることができ
る。
樹脂組成物を、ポリ塩化ビニル製シートの片面に塗布量
が約80g/m2 となるように塗布し、70℃で45秒
間乾燥後、MDFをハンドロールを用いて圧着し、直ち
に剥離強度をJIS K 6854−2に準じて測定し
たところ、いずれの組成物も7N/25mm以上の剥離
強度を有しており、充分な初期収まり性を示した。
脂組成物は、コンタクト性能が極めて優れていると共
に、長期間安定した貯蔵性を示すことから、水性コンタ
クト型接着剤や水性プロファイルマシン用接着剤の用途
に好適である。
Claims (12)
- 【請求項1】 (1)ポリイソシアネート化合物(化合
物(a))、数平均分子量が500〜3,000のアニ
オン性基を有しないポリオール化合物(化合物
(b))、数平均分子量が500未満のアニオン性基を
有しないポリオール化合物(化合物(c))、アニオン
性基を有するポリオール化合物(化合物(d))及び分
子内に第二級アミノ基を有するアルコキシシリル化合物
(化合物(e))を、化合物(a)のイソシアネート基
/化合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)の総水
酸基の当量比が1.02〜1.2、かつ化合物(c)の
水酸基/化合物(b)の水酸基のモル比が0.1〜4.
0の範囲で反応させて得られるアニオン性基含有アルコ
キシシリル基末端ウレタンプレポリマー(合成物
(A))並びに(2)水及び塩基性物質を配合してなる
水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項2】 上記合成物(A)が、上記化合物
(a)、上記化合物(b)、上記化合物(c)及び上記
化合物(d)を、化合物(a)のイソシアネート基/化
合物(b)、化合物(c)及び化合物(d)の総水酸基
の当量比が1.02〜1.2、かつ化合物(c)の水酸
基/化合物(b)の水酸基のモル比が0.1〜4.0の
範囲で反応させて得られるアニオン性基含有イソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマー(合成物(B))と、
上記化合物(e)とを、化合物(e)の第二級アミノ基
/合成物(B)のイソシアネート基の当量比が0.9〜
1.1の範囲で反応させて得られる合成物であることを
特徴とする請求項1記載の水性シラノール化ウレタン系
樹脂組成物。 - 【請求項3】 上記アニオン性基がカルボキシ基である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の水性シラノール
化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項4】 上記化合物(d)が2,2−ジメチロー
ルプロピオン酸又は2,2−ジメチロールブタン酸であ
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
の水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項5】 上記化合物(e)が、分子内に第一級ア
ミノ基、又は第一級アミノ基及び第二級アミノ基を有す
るアルコキシシリル化合物(化合物(f))と不飽和カ
ルボン酸エステル(化合物(g))とを反応させて得た
化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
1項に記載の水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項6】 上記合成物(A)の珪素原子含有量が
0.1〜0.7質量%であることを特徴とする請求項1
〜5のいずれか1項に記載の水性シラノール化ウレタン
系樹脂組成物。 - 【請求項7】 上記合成物(A)のカルボキシ基含有量
が0.2〜3.0質量%であることを特徴とする請求項
3〜6のいずれか1項に記載の水性シラノール化ウレタ
ン系樹脂組成物。 - 【請求項8】 上記塩基性物質の配合量が合成物(A)
のカルボキシ基の50〜120モル%であることを特徴
とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の水性シラノ
ール化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項9】 更に、有機溶媒を含有することを特徴と
する請求項1〜8のいずれか1項に記載の水性シラノー
ル化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項10】 上記有機溶媒の含有量が0.5〜10
質量%であることを特徴とする請求項9記載の水性シラ
ノール化ウレタン系樹脂組成物。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
の水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を成分とする
水性コンタクト型接着剤。 - 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
の水性シラノール化ウレタン系樹脂組成物を成分とする
水性プロファイルマシン用接着剤。
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