JP2017171219A - 電子制御装置 - Google Patents

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利晃 三枝
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亮一 白石
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公男 門野
雄大 佐藤
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Abstract

【課題】箱状部材の側面の隣りに配置される電子制御装置において、ブラケットの振動を抑制すること。【解決手段】電子制御装置20は、ブラケット70、クランプ部材24、及びフック部材25を備えている。ブラケットは、バッテリ19の短側面19cと筐体40との間に介在し、筐体が固定された基部71と、基部の下端からX方向に延設されてバッテリを支持する支持部72と、幅方向であるY方向の両側で基部と支持部を連結する補強部73と、を有している。支持部には、厚み方向であるZ方向に貫通する固定孔が形成されており、固定孔をねじが挿通することで車両に固定される。クランプ部材は、バッテリの上面19aを、Y方向に跨いで配置されている。フック部材25は、クランプ部材からZ方向に延びるとともにX方向にも延びている。フック部材25により、クランプ部材24と補強部73とが連結されている。【選択図】図3

Description

この明細書における開示は、車両の車室内と隔壁により隔てられて蓋下に位置する区画室において、箱状部材の側面の隣に配置される電子制御装置に関する。
車の高機能化による搭載部品の増加や、居住性向上のための車室内空間拡大により、乗員が搭乗する車室内と隔壁により隔てられて蓋下に位置する区画室において、電子機器の搭載スペースは年々限られてきている。たとえばボンネット下のエンジンコンパートメントにおいては、歩行者事故の際、歩行者の頭部に与える衝撃を和らげるための空間を確保する必要もある。
特許文献1では、ボンネット下のエンジンコンパートメントにおいて、電子制御装置(エンジン制御ユニット)を、箱状部材としてのバッテリの下側に配置している。
特開2008−81016号公報
特許文献1の構成を採用すると、電子制御装置の上にバッテリなどの箱状部材を配置するため、たとえばボンネットなどの蓋の位置が高くなってしまう。
そこで、本発明者らは、箱状部材の側面の隣りに配置される電子制御装置について鋭意検討を行った。その際、電子制御装置が、回路基板及び筐体とともに、筐体を車両に取り付けるためのブラケットを備える構成とした。また、ブラケットが、箱状部材と筐体との間に介在し、筐体が固定された基部と、基部の下端から筐体とは反対側に延設されて箱状部材を支持する支持部と、支持部の延設方向と支持部の厚み方向の両方向に直交する幅方向の両側で、基部と支持部の端部同士を連結する補強部を備える構成とした。そして、厚み方向に貫通する固定孔を支持部に設け、固定孔を挿通する固定部材により、ブラケットを車両に固定するようにした。この構成によれば、筐体を、箱状部材の側面隣りの狭いスペースに、位置精度良く取り付けることができる。
しかしながら、上記した電子制御装置では、固定部材による固定部のみ、すなわち厚み方向の1方向のみでブラケットが固定されることになる。したがって、ブラケット、ひいては筐体に収容された回路基板が振動しやすい。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、箱状部材の側面の隣りに配置される電子制御装置において、ブラケットの振動を抑制することを目的とする。
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本開示のひとつは、車両の車室内と隔壁(16)により隔てられて蓋(12)の下に位置する区画室(17)において、箱状部材(19)の側面(19c)の隣に配置される電子制御装置であって、
回路基板(30)と、
回路基板を収容する筐体(40)と、
筐体を車両に取り付けるための部材であって、箱状部材の側面と筐体との間に介在し、筐体が固定された基部(71)、基部の下端から筐体とは反対側に延設されて箱状部材を支持する支持部(72)、及び、支持部の延設方向と支持部の厚み方向の両方向に直交する幅方向の両側で、基部と支持部の端部同士を連結する補強部(73)を有し、支持部に厚み方向に貫通する固定孔(72a)が形成されたブラケット(70)と、
固定孔を挿通し、ブラケットを車両に固定する固定部材(74)と
箱状部材をブラケットに固定するために、箱状部材における支持部との対向面と反対の上面(19a)を、幅方向に跨いで配置されたクランプ部材(24)、及び、厚み方向に延び、幅方向における両側でクランプ部材とブラケットを連結する連結部材(25)と、
を備え、
連結部材が、クランプ部材から延設方向において筐体側に延び、補強部に固定されている。
これによれば、連結部材が、厚み方向に延びるとともに延設方向にも延びており、クランプ部材と補強部とを連結している。したがって、ブラケットが、クランプ部材に対して厚み方向及び延設方向の2方向に固定されている。すなわち、クランプ部材に対するブラケットの固定方向は、車両に対するブラケットの固定方向である厚み方向とは異なる方向を含んでいる。よって、ブラケットの振動を抑制することができる。
第1実施形態の電子制御装置が配置される車両の概略構成を示す平面図である。 エンジンコンパートメントにおいて、電子制御装置の配置を示す平面図である。 バッテリ及びバッテリの横に配置された電子制御装置を示す斜視図である。 バッテリ及びバッテリの横に配置された電子制御装置を示す平面図である。 電子制御装置を示す平面図である。 電子制御装置を示す平面図である。 回路基板が収容された筐体を示す斜視図である。 回路基板が収容された筐体を示す斜視図である。 筐体のカバーを外した状態を示す斜視図である。 図9のX-X線に沿う断面図である。 図10の領域XIを示す断面図である。 ブラケットを示す斜視図である。 ブラケットのうち、金属部分を示す斜視図である。 図6のXIV-XIV線に沿う断面図である。 図4のXV-XV線に沿う断面図である。 筐体とブラケットとの固定部の、ナット装着前の状態を示す斜視図である。 筐体とブラケットとの固定部の、ナット装着後の状態を示す斜視図である。 放熱効果を説明するための図である。 熱解析結果を示す図である。 熱解析結果を示す図である。 熱解析結果を示す図である。 バッテリ及びバッテリの横に配置された第2実施形態の電子制御装置を示す斜視図である。 バッテリ及びバッテリの横に配置された第3実施形態の電子制御装置を示す斜視図である。 第4実施形態の電子制御装置において、筐体とブラケットとの固定部を示す断面図であり、図15に対応している。 第5実施形態の電子制御装置において、筐体とブラケットとの固定部を示す断面図であり、図15に対応している。 第6実施形態の電子制御装置において、筐体とブラケットとの固定部を示す斜視図であり、図17に対応している。 第7実施形態の電子制御装置において、筐体とブラケットとの固定部を示す断面図であり、図15に対応している。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。以下において、基部に対する支持部の延設方向をX方向、X方向に直交する一方向であって支持部の厚み方向をZ方向と示す。また、X方向及びZ方向の両方向に直交する方向、すなわち支持部の幅方向をY方向と示す。
(第1実施形態)
先ず、図1及び図2に基づき、本実施形態の電子制御装置の搭載環境について説明する。
図1に示すように、車両10は、フロントウインドシールド11よりも前方に、ボンネット12を有している。ボンネット12は、フードとも称される。車両の左右方向において、ボンネット12の両サイドには、図示しないタイヤや、タイヤによる石、泥、水などのはねから乗員を保護するために、フロントフェンダ13が取り付けられている。また、車両10の前方には、左右両側にヘッドライト14が設けられている。ヘッドライト14の間には、外部から空気を取り入れるためのフロントグリル15が設けられている。
図2に示すように、隔壁16により、乗員が搭乗する車室内(キャビン)と隔てられたエンジンコンパートメント17は、ボンネット12の下に位置し、エンジン18や車両補機などが配置されている。エンジンコンパートメント17は、エンジンルームとも称される。エンジンコンパートメント17は、フロントフェンダ13、フロントグリル15、及び隔壁16などによって区画形成されている。エンジンコンパートメント17が区画室に相当し、ボンネット12が区画室上の蓋に相当する。
エンジンコンパートメント17には、エンジン18以外にも、バッテリ19、電子制御装置20、及びリレーボックス21などが配置されている。電子制御装置20は、エンジンECU(Electronic Control Unit)として構成されている。バッテリ19が、箱状部材に相当する。電子制御装置20は、エンジン18が出力すべき目標トルクを算出する。また、電子制御装置20は、エンジン18が要求される目標トルクを生じるために、ワイヤハーネス22を通じて、スロットルバルブの開度、燃料噴射量、及び点火タイミングなどを制御する。
リレーボックス21は、車内の電装品に対してバッテリ19の電力を分配するために、多数のリレーやヒューズなどで構成されている。このリレーボックス21には、ワイヤハーネス23の一部を通じて、電子制御装置20へ電力を供給したり、電子制御装置20から制御信号が入力されたりする。この制御信号により、車両10に搭載された電装品への電力の供給が制御される。また、ワイヤハーネス23の残りは、隔壁16に設けられた貫通孔16aを通じて、図示しないボディ系の各種ECU、メータ、各種スイッチなどに接続されている。これにより、電子制御装置20とボディ系の各種ECUや制御対象との間で、相互に通信可能となっている。
次に、図3〜図17に基づき、バッテリ19、バッテリ19の横に配置される電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、について説明する。図5,図6,図12,及び図13では、便宜上、ブラケット70の掛け止め部77を省略して図示している。また、図12及び図13では、便宜上、基部71に固定されたボルト80を省略して図示している。図10では、便宜上、はんだ32を省略して図示している。
(バッテリ19)
図3及び図4に示すように、バッテリ19は、略直方体形状をなしており、外表面として、図示しない端子などが形成された上面19aと、側面である長側面19b及び短側面19cと、上面19aとZ方向において反対の図示しない下面と、を有している。長側面19bは、略長方形をなす上面19aの長辺に連なる側面であり、短側面19cは、上面19aの短辺に連なる側面である。一対の長側面19b及び一対の短側面19cは、いずれもほぼ全面が平坦な面、すなわち平面部19dとなっている。バッテリ19は、後述するブラケット70の支持部72上に配置されている。
本実施形態では、バッテリ19が、回路基板30とバッテリ19との間での伝熱を抑制するための断熱部材19eを備えている。断熱部材19eとしては、車両10に適用される周知のもの、たとえばポリプロピレン製の中空シート、を採用することができる。断熱部材19eは、少なくとも平面部19dと基部71との間に配置される。断熱部材19eは、略直方体状をなすバッテリ19に対し、上面19aを除く5面に配置が可能である。本実施形態では、支持部72が樹脂部76を有するため、一対の長側面19b及び一対の短側面19cの4面に対して断熱部材19eが配置されている。
(バッテリ19の固定構造)
バッテリ19は、ブラケット70に固定されている。バッテリ19の上面19aには、バッテリ19をクランプするクランプ部材24が配置されている。クランプ部材24は、長辺の中央付近において短辺方向に沿って上面19aを跨ぐように配置されている。クランプ部材24の両端は、Y方向において上面19aよりも外側に延設されている。クランプ部材24の両端には、フック部材25が連結されている。フック部材25が、連結部材に相当する。
本実施形態では、フック部材25が、クランプ部材24からZ方向に延設されて、支持部72の側壁部76dに固定された主部25aと、主部25aの途中で主部25aから分岐し、X方向に延設されてブラケット70の補強部73に固定された分岐部25bと、を有している。このように、ブラケット70への固定部が二つに分かれたフック部材25を採用している。主部25a及び分岐部25bにおいて、ブラケット70に固定される側の端部は、J字状に屈曲されている。
主部25aが固定される側壁部76d及び分岐部25bが固定される補強部73には、掛け止め部77が形成されている。この掛け止め部77に、主部25a及び分岐部25bのJ字状の端部が掛け止めされている。このように、バッテリ19は、ブラケット70とクランプ部材24によって挟持されている。
(電子制御装置20)
図3〜図16に示すように、電子制御装置20は、回路基板30と、ケース41及びカバー42を有する筐体40と、ハウジング51及び端子52を有するコネクタ50と、樹脂枠60と、車両10に取り付けるためのブラケット70と、を備えている。
(回路基板30)
図9〜図11に示す回路基板30は、プリント基板と、プリント基板に実装された図示しない電子部品と、を有している。プリント基板は、樹脂などの電気絶縁材料を用いて形成された基材に、配線が配置されてなる。そして、配線と電子部品とにより、回路が形成されている。回路基板30は、筐体40の内部空間に収容されている。
回路基板30は、一面30aと、一面30aと板厚方向において反対の裏面30bと、を有している。回路基板30の板厚方向は、X方向と略一致している。回路基板30(プリント基板)は、平面略矩形状をなしている。
回路基板30は、複数のスルーホール30cを有している。スルーホール30cは、X方向に沿って、すなわち一面30a及び裏面30bにわたって回路基板30を貫通している。スルーホール30cは、コネクタ50の端子52に対応して形成されている。回路基板30において、スルーホール30cの壁面には、図示しないランドが形成されている。平面略矩形状をなす回路基板30において、スルーホール30cは、Z方向の一端側に設けられている。具体的には、コネクタ50の実装側に設けられている。
図9に示すように、回路基板30は、該回路基板30を筐体40に固定するための固定孔30dを有している。固定孔30dは、ねじ31が挿通する孔である。回路基板30は、ねじ31により、筐体40のケース41に固定されている。固定孔30dは、回路基板30において、スルーホール30cとは別の部分に形成されている。
本実施形態では、平面略矩形状をなす回路基板30の4つの角部のうち、Z方向においてコネクタ50の実装側と反対に位置する2つの角部に、固定孔30dがそれぞれ形成されている。また、スルーホール30cよりもZ方向において回路基板30の中央寄りであって、Y方向における両端付近に、固定孔30dがそれぞれ形成されている。このように、計4つの固定孔30dが形成されている。
(筐体40)
筐体40は、回路基板30を内部に収容し、回路基板30を保護する。筐体40は、コネクタ50の一部も内部に収容する。筐体40は、Z方向に分割された2つの部材、具体的には、ケース41と、カバー42と、を有している。ケース41及びカバー42のうち、回路基板30が固定されるケース41は、アルミニウムなどの金属材料を用いて形成されている。カバー42の形成材料は特に限定されない。しかしながら、放熱性を考慮すると、金属製のカバー42を採用するとよい。本実施形態では、ケース41が、アルミニウム系材料を用いてダイキャスト法により形成されている。カバー42は、アルニウム系材料をプレス加工することで形成されている。
ケース41は、一面が開口する箱状をなしている。平面略矩形状をなす回路基板30に対応して、ケース41の底部も略矩形状となっている。ケース41において、4つの側面のひとつが開口しており、側面の開口は、上記した一面の開口につながっている。
ケース41には、コネクタ50が一体化されている。また、ケース41には、樹脂枠60も一体化されている。ケース41、コネクタ50、及び樹脂枠60は、ケース41及びコネクタ50の端子52をインサート部品とし、ハウジング51及び樹脂枠60を射出成形することで一体的に成形されている。
ケース41は、台座部41aと、ねじ孔41bと、取り付け部41cと、を有している。図10に示すように、台座部41aは、ねじ31による回路基板30の固定位置に対応して、ケース41の内面からX方向に突出している。台座部41aの突出先端は、回路基板30の裏面30bに接触して回路基板30を支持するように平坦面となっている。ねじ孔41bは、台座部41aの突出先端に開口し、X方向に所定の深さを有して形成されている。ねじ31は、金属材料を用いて形成されている。ねじ31は、回路基板30の固定孔30dを挿通し、ケース41のねじ孔41bに螺合している。
取り付け部41cは、ケース41に対する樹脂枠60の設置領域よりも外側に設けられている。取り付け部41cは、回路基板30が収容された筐体40を、ブラケット70に取り付けるための部分である。本実施形態では、Y方向において回路基板30を挟むように設けられた一対の取り付け部41cを2組有している。取り付け部41cは、ケース41において回路基板30を収容する本体部分から外側に延設されている。ブラケット70への筐体40の固定構造については、後述する。
カバー42は、ケース41とともに筐体40の内部空間を形成する。ケース41とカバー42を組み付けることで、カバー42によりケース41における一面の開口が閉塞され、開口部40aが形成される。開口部40aは、カバー42により一面の開口が閉塞されることで、側面の開口が区画されてなる。カバー42は、図8に示すように、略平板状をなしている。
本実施形態では、熱溶着により、カバー42と、ハウジング51及び樹脂枠60とが接続されている。すなわち、ハウジング51及び樹脂枠60を介して、ケース41とカバー42が組み付けられている。
ケース41及びカバー42におけるハウジング51及び樹脂枠60との接触面には、微細孔加工が施されている。微細孔の形成方法としては、たとえば薬液によるエッチング、レーザ光照射などを採用することができる。ケース41及びカバー42の微細孔には、ハウジング51及び樹脂枠60を構成する樹脂の一部が入り込んでいる。
筐体40は、カバー42が基部71と対向するように配置された状態で、ブラケット70に固定されている。カバー42を基部71に接触させてもよいし、カバー42と基部71との間に隙間をもたせてもよい。接触させた場合、回路基板30の生じた熱を、カバー42から基部71(ブラケット70)に伝えやすくなる。隙間をもたせた場合、隙間が狭いほど、カバー42から基部71に熱が伝わりやすい。また、カバー42と基部71との間の隙間を、Z方向において、カバー42と基部71との対向領域全長に設けると、基部71とカバー42との間の隙間に流れる空気流(自然対流)による冷却も期待できる。
(コネクタ50)
コネクタ50は、回路基板30に対し、Z方向の一端側に配置されている。コネクタ50は、回路基板30に挿入実装されている。コネクタ50の一部は筐体40の開口部40aを介して外部に露出され、残りの部分は筐体40の内部空間に収容されている。コネクタ50は、ハウジング51と、複数の端子52と、を有している。
ハウジング51は、樹脂材料を用いて形成されている。図11に示すように、ハウジング51は、筒部51aと、閉塞部51bと、を有している。筒部51aは、筒状に成形されている。筒部51aは、Y方向に沿う軸を有している。閉塞部51bは、筒部51aに連なり、筒部51aを閉塞している。閉塞部51bには、すべての端子52が保持されている。本実施形態では、閉塞部51bが、筒部51aの一端を閉塞している。このため、ハウジング51は有底筒状をなしている。
図7及び図8に示すように、ハウジング51は3つの筒部51aを有している。3つの筒部51aの一部は、エンジン18を駆動させるためのワイヤハーネス22との接続に供せられるエンジンブロックとされ、残りの筒部51aが、リレーボックス21及びボディECUに対応するワイヤハーネス23との接続に供せられるボディブロックとされている。閉塞部51bは、3つの筒部51aで共通となっている。
ハウジング51は、さらに段差部51cを有している。図11に示すように、段差部51cは、X方向において、閉塞部51bにおけるケース41側の外面、及び、カバー42側の外面にそれぞれ設けられている。段差部51cは、閉塞部51bにおいて、筒部51aとは反対の端部側に設けられている。このため、閉塞部51bのX方向の長さは、筒部51aとの連結側で最も長く、段差部51cの形成部分で最も短くなっている。段差部51cのX方向の深さは、ケース41及びカバー42の厚みとほぼ等しいものとなっている。このため、Z方向において、ケース41の外面は、筒部51aの外面と略面一となっている。図示を省略するが、カバー42の外面も、筒部51aの外面と略面一となっている。
端子52は、導電性材料を用いて形成されており、回路基板30に構成された回路と外部機器とを電気的に中継する。端子52は、たとえば圧入固定やインサート成形により、閉塞部51bに保持されている。複数の端子52は、図7などに示すように、ハウジング51の幅方向であるY方向に沿って配列されている。本実施形態では、端子数が多いため、端子52がX方向に多段に配置されている。端子52は、図11に示すように、被保持部52aと、嵌合部52bと、脚部52cと、を有している。
被保持部52aは、端子52のうち、ハウジング51の閉塞部51bに保持されている部分である。図11示す断面では、被保持部52aが、X方向に4段で保持されている。被保持部52aは、Z方向に沿って延設されている。
嵌合部52bは、端子52のうち、外部機器の雌コネクタが嵌合する部分である。嵌合部52bは、上記した雌コネクタと電気的に接続される部分である。嵌合部52bは、被保持部52aから筐体40の内部空間とは反対側に延設されている。嵌合部52bは、筒部51a内に配置されている。本実施形態では、3つの筒部51aのそれぞれに嵌合部52bが配置されている。
嵌合部52bも、Z方向に延設されている。被保持部52aと嵌合部52bとの間には屈曲部を有しておらず、嵌合部52bは嵌合部52bに連続してZ方向に延びている。X方向において隣り合う被保持部52aの間隔、すなわち隣り合う嵌合部52bの間隔D1は一定値となっている。間隔D1は、雌コネクタとの接続構造に応じて決定される。
脚部52cは、端子52のうち、被保持部52aから回路基板30側に延設された部分である。脚部52cは、被保持部52aから嵌合部52bとは反対側に延設された部分である。脚部52cは、第1屈曲部52dと、挿入部52eと、被保持部52aと第1屈曲部52dとをつなぐ繋ぎ部52fと、を有している。
第1屈曲部52dは、脚部52cにおいて、挿入部52eと繋ぎ部52fとの間に設けられている。第1屈曲部52dは、脚部52cを、X方向であって回路基板30側の下方に延びるように屈曲する部分である。本実施形態では、端子52における2つの部分A,Bの位置関係について、AがBよりもケース41の底部側に位置する場合、BはAに対して下方に位置し、AはBに対して上方に位置すると示す。
多段に配置された端子52において、第1屈曲部52dの位置は、図11に破線で示すように、上方に位置する端子52の第1屈曲部52dほど、Z方向において閉塞部51bから離れている。すなわち、被保持部52aと、該被保持部52aに連なる脚部52cの第1屈曲部52dとのZ方向に沿う距離が、上方に位置する端子52ほど長くなっている。
挿入部52eは、第1屈曲部52dから下方に延設された部分である。挿入部52eは、回路基板30の対応するスルーホール30cを挿通している。このため、挿入部52eの一部が、スルーホール30cに挿入されている。挿入部52eは、はんだ32を介して、スルーホール30cの壁面のランドと電気的に接続されている。多段に配置された端子52において、挿入部52eはZ方向に並んでおり、挿入部52eのZ方向の間隔は一定値となっている。
本実施形態では、すべての端子52における繋ぎ部52fが、第1水平部52gと、第2屈曲部52hと、傾斜部52iと、第3屈曲部52jと、第2水平部52kと、を有している。すなわち、すべての端子52が、第2屈曲部52h及び傾斜部52iを備えた傾斜端子53となっている。
第1水平部52gは、繋ぎ部52fのうち、被保持部52a側の端部から第2屈曲部52hまでの部分である。第1水平部52gは、Z方向に延設されている。すなわち、第1水平部52gは、回路基板30の一面30aに略平行となっている。被保持部52aと第1水平部52gとの間には屈曲部を有しておらず、第1水平部52gは、嵌合部52bに連続してZ方向に延びている。このため、多段に配置された傾斜端子53において、X方向に隣り合う第1水平部52gの間隔もD1となっている。
第2屈曲部52h及び傾斜部52iは、被保持部52aよりも、該被保持部52aに連なる脚部52cの第1屈曲部52dが上方に位置するように、設けられている。本実施形態では、図11に一点鎖線で示すように、回路基板30が、下方側から1段目の被保持部52aよりも上方に位置するように、第2屈曲部52h及び傾斜部52iが設けられている。換言すれば、被保持部52aよりも、該被保持部52aに連なる脚部52cの第1屈曲部52dが上方に位置するように、さらには、回路基板30が1段目の被保持部52aよりも上方に位置するように、第2屈曲部52hの曲げ角度及び傾斜部52iの長さが決定されている。
第2屈曲部52hは、繋ぎ部52fを第1屈曲部52dに向けて斜め上方に屈曲する部分である。第2屈曲部52hは、第1水平部52gと傾斜部52iとの間に設けられている。第2屈曲部52hは、Z方向に延設された繋ぎ部52fを、斜め上方に延びるように屈曲する部分である。多段に配置された傾斜端子53において、第2屈曲部52hのZ方向の位置は、図11に破線で示すように、互いに略等しい位置となっている。
傾斜部52iは、第2屈曲部52hに対して第1屈曲部52d側に連なり、第2屈曲部52hから斜め上方に延設されている。多段に配置された傾斜端子53において、第2屈曲部52hの曲げ角度は、下方に位置する傾斜端子53ほど大きくなっている。
第3屈曲部52jは、第2屈曲部52hと第1屈曲部52dとの間に設けられ、繋ぎ部52fを第1屈曲部52dに向けて屈曲する。第3屈曲部52jは、傾斜部52iと第2水平部52kとの間に設けられている。第2水平部52kは、繋ぎ部52fのうち、第3屈曲部52jと第1屈曲部52dとの間の部分である。第2水平部52kは、Z方向に延設されている。すなわち、第2水平部52kは、回路基板30の一面30aに略平行となっている。第3屈曲部52jは、斜め上方に延びる繋ぎ部52fをZ方向に沿うように屈曲する部分である。
多段に配置された傾斜端子53において、第3屈曲部52jの位置は、図11に破線で示すように、上方に位置する傾斜端子53ほど、閉塞部51bに近くなっている。すなわち、被保持部52aと、該被保持部52aに連なる脚部52cの第3屈曲部52jとのZ方向に沿う距離が、上方に位置する傾斜端子53ほど短くなっている。これにより、傾斜部52iの延設長さは、上方に位置する傾斜端子53ほど短くなっている。
第2水平部52kの延設長さは、上方に位置する傾斜端子53ほど長くなっている。本実施形態では、多段に配置された傾斜端子53において、X方向で隣り合う第2水平部52kの間隔D2が一定値となっている。特に本実施形態では、間隔D2が、被保持部52aの間隔D1よりも狭くなっている。
(樹脂枠60)
樹脂枠60は、筐体40を構成するケース41とカバー42との相対する周縁部間に介在している。上記したように、樹脂枠60は、コネクタ50のハウジング51と一体的に成形されている。ハウジング51及び樹脂枠60の材料としては、たとえばPBTなどの熱可塑性樹脂を採用することができる。樹脂枠60は、ハウジング51の閉塞部51bとともに、ケース41とカバー42とを接続する機能と、筐体40内を水密に封止するシール機能を果たす。したがって、閉塞部51bは、端子52を保持するとともに、樹脂枠60としての機能を果たす。
図9に示すように、平面略矩形状の回路基板30を取り囲むように、閉塞部51b及び樹脂枠60が設けられている。樹脂枠60は、回路基板30の3辺に対応して、平面略コの字状に設けられている。閉塞部51bは、回路基板30の残りの1辺に対応して設けられている。閉塞部51bにおけるY方向の両端に、平面略コの字状をなす樹脂枠60の端部がそれぞれ連なっている。
(筐体40の小型化)
上記したように、本実施形態では、回路基板30を収容する筐体40が、シール材を用いずに、ハウジング51及び樹脂枠60を用いた防水構造を有している。また、ハウジング51及び樹脂枠60を介して、ケース41とカバー42が接続されている。したがって、シール溝やシール用の突起が不要となり、X方向において筐体40を薄くすることができる。特に本実施形態では、閉塞部51bに段差部51cを設けている。これにより、X方向において筐体40をより薄くすることができる。
また、端子52として傾斜端子53を用いている。傾斜端子53は、被保持部52aと第1屈曲部52dとの間に、第2屈曲部52h及び傾斜部52iを有している。第2屈曲部52h及び傾斜部52iは、被保持部52aよりも、該被保持部52aに連なる脚部52cの第1屈曲部52dが上方に位置するように、設けられている。これにより、挿入部52eの先端位置を従来よりも上方とすることができる。したがって、X方向において筐体40の体格の小型化を図ることができる。
特に本実施形態では、回路基板30が、下方側から1段目の被保持部52aよりも上方に位置するように、第2屈曲部52h及び傾斜部52iが設けられている。したがって、X方向において筐体40の体格をより小型化することができる。
また、傾斜端子53がハウジング51に多段に保持されている。このため、1段目の端子52のみを傾斜端子53とする構成に較べて、筐体40の体格の小型化を図ることができる。さらには、すべての端子52が傾斜端子53となっているため、筐体40の体格をより小型化することができる。
また、傾斜端子53が多段に保持されており、第2屈曲部52hの曲げ角度が上方の傾斜端子53ほど小さくなっている。これにより、多段に保持された傾斜端子53において、第3屈曲部52jと第1屈曲部52dとの間の部分である第2水平部52kのX方向の間隔D2を、被保持部52aにおけるX方向の間隔D1よりも狭くすることができる。したがって、X方向において筐体40の体格をより小型化することができる。
また、被保持部52aと、該被保持部52aに連なる脚部52cの第3屈曲部52jとのZ方向に沿う距離が、上方に位置する傾斜端子53ほど短くなっている。これによっても、多段に保持された傾斜端子53において、第3屈曲部52jと第1屈曲部52dとの間の部分である第2水平部52kのX方向の間隔D2を、被保持部52aにおけるX方向の間隔D1よりも狭くすることができる。すなわち、X方向において筐体40の体格をより小型化することができる。
(ブラケット70)
ブラケット70は、回路基板30が収容された筐体40を、車両10に取り付けるための部材である。ブラケット70は、図5,図6,及び図12に示すように、基部71と、支持部72と、補強部73と、を有している。
基部71は、金属材料を用いて形成されている。基部71は、バッテリ19の平面部19d(短側面19c)と筐体40のカバー42との間に介在する。基部71は、短側面19cを覆う断熱部材19eとカバー42との間に介在する。基部71には、筐体40が固定されている。筐体40と基部71(ブラケット70)との固定構造については、後述する。
図4に示すように、Y方向において、基部71は、バッテリ19の短側面19cを跨ぐように設けられている。Y方向において、基部71は、短側面19cを覆う断熱部材19eとほぼ同じ長さを有している。Z方向において、基部71は、バッテリ19の下端から所定の一部分のみと対向するように設けられている。Z方向において、基部71の長さは、短側面19cの長さの3/5程度となっている。
支持部72は、基部71の下端から、X方向において筐体40とは反対側に延設されている。ブラケット70のうち、支持部72は、バッテリ19を支持する部分である。バッテリ19は、支持部72に配置されている。支持部72は、XY面に沿う平面形状が略矩形状をなしている。
図14に示すように、支持部72には、ブラケット70を車両10に固定するための固定孔72aが形成されている。固定孔72aは、支持部72を該支持部72の厚み方向であるX方向に貫通している。金属製の固定部材であるねじ74が、固定孔72aを挿通している。ねじ74は、車両10のボディ、又は、該ボディに固定された取り付け部に締結される。このように、ねじ74は、ブラケット70をZ方向に固定する。
図12に示すように、支持部72は、基部71の下端からX方向において所定の範囲に設けられた金属部75と、金属部75と一体的に成形されており、金属部75よりも基部71から離れた位置に設けられた部分を含む樹脂部76と、を有している。
本実施形態では、同一の金属板(たとえばアルミニウム板)から、プレス加工等により、基部71、補強部73、及び金属部75が形成されている。金属部75は、図13に示すように、基部71に対して略90度の角度で折曲されている。しかしながら、基部71、補強部73、及び金属部75を、互いに別部材にて構成し、溶接等によって連結してもよい。
金属部75は、X方向において基部71側に設けられ、金属がベタ状に配置された第1領域75aと、第1領域75aよりも基部71から離れた位置に設けられた第2領域75bと、を有している。第2領域75bには、金属部75をZ方向に貫通する貫通孔75cが形成されている。本実施形態では、第2領域75bに、複数の貫通孔75cが形成されている。このように、第2領域75bでは、部分的に金属が打ち抜かれている。図13では、第1領域75aと第2領域75bの境界を破線で示している。
金属部75には、車両10へのねじ74の固定位置に応じて凹部75dが形成されている。凹部75dは、Z方向においてバッテリ19から離れる側に凹んでいる。本実施形態では、プレス加工により、凹部75dが形成されている。凹部75dは、第1領域75aに2箇所、第2領域75bに2箇所、第1領域75aと第2領域75bとの境界付近に1箇所の計5箇所に形成されている。図14に示すように、凹部75dの底部に、固定孔72aがそれぞれ形成されている。
樹脂部76は、PP(ポリプロピレン)などの熱可塑性樹脂を用いて形成されている。樹脂部76は、基部71、補強部73、及び金属部75をインサート部品とし、射出成形することで、基部71、補強部73、及び金属部75と一体的に形成されている。樹脂部76は、図12に示すように、先端部76aと、被覆部76bと、リブ76cと、側壁部76dと、を有している。
先端部76aは、図12に示すように、金属部75に対して、X方向において基部71と反対側に配置されている。先端部76aは、支持部72の先端側の部分である。先端部76aは、Z方向からの投影視において、金属部75と重ならない位置に設けられている。
被覆部76bは、図6及び図14に示すように、Z方向において金属部75上に配置されている。被覆部76bは、金属部75におけるバッテリ19側の面を被覆している。被覆部76bは、金属部75に形成された貫通孔75c内にも配置されている。被覆部76bにおけるバッテリ19側の表面は、先端部76aにおけるバッテリ19側の表面と略面一となっている。互いに略面一で連なる先端部76a及び被覆部76bの表面が、支持部72のバッテリ搭載面76eとなっている。
図6及び図14に示すように、被覆部76bには、貫通孔76fが形成されている。貫通孔76fは、Z方向に被覆部76bを貫通している。貫通孔76fは、凹部75dに対応して形成されている。貫通孔76fにより、凹部75dの底部が樹脂部76から露出している。
リブ76cは、図12に示すように、支持部72において、バッテリ搭載面76eと反対の下面側に設けられている。リブ76cは、下面の表面に所定の厚みを有して設けられている。リブ76cは、支持部72の下面の外周縁に沿って設けられた枠部と、格子状に設けられた格子部と、下面側に露出する凹部75dの底部の周囲を取り囲む円環部と、を有している。リブ76cは、金属部75、樹脂部76の先端部76a、及び被覆部76bのうちの貫通孔75cの充填部分、の表面に設けられている。
側壁部76dは、平面略矩形状をなす支持部72の周縁において、基部71との連結辺を除く3辺に設けられている。側壁部76dは、先端部76a及び被覆部76bから、Z方向においてバッテリ19側に突出している。3辺に連続して設けられた側壁部76dの両端は、補強部73に連なっている。よって、基部71、補強部73、及び側壁部76dにより、バッテリ19を取り囲む側壁が形成されている。
補強部73は、幅方向であるY方向の両側で、基部71と支持部72における金属部75の端部同士を連結している。補強部73は、基部71の板厚方向であるX方向において、筐体40の配置側とは反対に延設されている。図13に示すように、補強部73は、ZX面に沿う平面形状が略台形状をなしている。略台形状をなす補強部73において、下底の長さは、基部71とほぼ一致している。補強部73は、金属部75のうち、第1領域75aに連なっている。
上記したように、本実施形態では、同一の金属板から、基部71、補強部73、及び金属部75が形成されている。補強部73は、基部71及び金属部75のいずれか一方に連続的につながり、他方に溶接されている。本実施形態では、補強部73が金属部75につながっており、補強部73は金属部75に対して略90度の角度で折曲されている。そして、補強部73は基部71に溶接されている。
掛け止め部77は、補強部73及び支持部72の側壁部76dにそれぞれ形成されている。本実施形態では、補強部73に形成された掛け止め部77が、補強部73と同じ金属板から形成されている。側壁部76dの掛け止め部77は、樹脂部76の一部として形成されている。たとえば金属部材をインサート部品とすることで、側壁部76dに金属製の掛け止め部を設けることもできる。
(ブラケット70の固定構造)
上記したように、金属部75には、ねじ74に対応して凹部75dが形成されている。図14に示すように、凹部75dの深さは、ねじ74の頭頂部74aが、支持部72のバッテリ搭載面76eに対して突出しないように設定されている。
ねじ74は、バッテリ搭載面76e側から固定孔72aを挿通し、支持部72の下面側に突出している。ねじ74の頭部下面は、凹部75dの内面における固定孔72aの周囲部分に接触している。この接触状態で、ねじ74の頭頂部74aは、バッテリ搭載面76eと面一、若しくは、バッテリ搭載面76eに対して凹んだ位置となっている。本実施形態では、図14に示すように、ねじ74の頭頂部74aが、バッテリ搭載面76eに対して凹んだ位置となっている。凹部75dの内面と反対の外面は、樹脂部76のバッテリ搭載面76eの反対の面、すなわちリブ76cの表面と、略面一となっている。
(筐体40の固定構造)
図3,図4,図15〜図17に示すように、電子制御装置20は、ボルト80と、ナット81と、熱伝導部材82と、をさらに備えている。
ボルト80は、基部71に固定されている。ボルト80は、基部71に形成された貫通孔71aに挿入された状態で、基部71に固定されている。固定方法としては、圧入固定や溶接固定が考えられる。本実施形態では、ボルト80が、基部71に圧入固定されている。すなわち、ボルト80は、基部71に埋め込まれている。X方向において、ボルト80の一端は、基部71におけるバッテリ19側の面と略面一となっている。すなわち、ボルト80は、基部71からバッテリ19側に突出していない。
ボルト80は、基部71から、X方向において筐体40側に突出している。筐体40を構成するケース41の取り付け部41cには、貫通孔41dが形成されている。貫通孔41dは、取り付け部41cにおける基部71側の一面41e及び一面41eと反対の裏面41fにわたって、取り付け部41cを貫通している。ボルト80は、貫通孔41dを挿通している。
貫通孔41dは、ボルト80の軸部の外径よりも大きい径を有している。貫通孔41dは、その全長において、基部71に近づくほど、すなわち一面41eに近づくほど大きい径を有している。貫通孔41dは、基部71側に向かって拡径するテーパ状をなしている。取り付け部41cの開口面積は、裏面41fの開口端で最少となり、一面41eの開口端で最大となっている。
ナット81は、ボルト80に装着されている。ナット81は、基部71との間に取り付け部41cを挟持している。この装着状態で、取り付け部41cの一面41eは、基部71におけるカバー42側の面と接触している。また、裏面41fには、ナット81が接触している。
熱伝導部材82は、基部71、取り付け部41cにおける貫通孔41dの壁面、及びナット81により囲まれる領域に充填されている。熱伝導部材82は、放熱ゲル又は放熱グリスである。熱伝導部材82は柔軟性を有している。熱伝導部材82は、TIM(Thermal Interface Material)とも称される。本実施形態では、図16に示すように、ナット81の装着前に、貫通孔41d内に熱伝導部材82が注入される。そして、注入後、図17に示すように、ボルト80にナット81が装着される。ナット81により、熱伝導部材82が塞がれている。
次に、上記した電子制御装置20の効果について説明する。
本実施形態では、ブラケット70のうち、バッテリ19を支持する支持部72が、金属製の基部71の下端に連なる金属部75を有している。そして、金属製の補強部73が、基部71と金属部75とを連結している。回路基板30の生じた熱は、筐体40を介して基部71に伝達される。基部71の熱は、基部71に連なる補強部73及び金属部75に伝達される。さらに補強部73の熱は、金属部75に伝達される。このように、回路基板30の生じた熱は、筐体40から基部71及び補強部73を介して支持部72の金属部75に伝達される。したがって、放熱性を確保することができる。
また、基部71に近い位置に金属部75が配置され、基部71から離れた位置に樹脂部76(先端部76a)のみが配置されている。したがって、支持部72全体を金属部75により構成する場合に較べて、電子制御装置20の軽量化を図ることができる。以上により、本実施形態の電子制御装置20によれば、放熱性を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
特に本実施形態では、金属部75が、ベタ配置された第1領域75aと、第1領域75aよりも基部71から離れた位置に設けられた第2領域75bを有している。第2領域75bには、貫通孔75cが形成されている。このように、金属部75における基部71近傍をベタ配置とすることで、熱マスを大きくし、放熱性を確保することができる。本実施形態では、第1領域75aに補強部73が連結されているため、補強部73の熱が金属部75へ効率よく伝達される。一方、金属部75における基部71から離れた部分を、部分的に金属が打ち抜かれた第2領域75bとすることで、軽量化を図ることができる。したがって、放熱性を確保しつつ、より軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、金属部75に固定孔72aが形成されており、金属部75におけるバッテリ19側の面のうち、固定孔72aの周囲が樹脂部76から露出されている。そして、金属製のねじ74が固定孔72aを挿通するとともに、金属部75に接触している。したがって、図18に白抜き矢印で示すように、回路基板30から基部71及び補強部73を介して金属部75に伝達された熱を、ねじ74を介して、たとえば車両10のボディに逃がすことができる。これにより、放熱性を向上することができる。特に、第1領域75aに設けた貫通孔75cを挿通するねじ74により、効率よく放熱することができる。
図19〜図21は、熱解析結果(シミュレーション結果)を示すコンター図である。図19では、金属部75の延設長さを支持部72の全長に等しいものとし、補強部73のX方向の長さも金属部75と同じ長さとした。図20では、図19に対し、補強部73の長さを支持部72の全長の1/3程度とした。図21では、図20に対し、金属部75の長さを支持部72の全長の3/5程度とした。具体的には、先端部76aに相当する部分を削除した。
図19〜図21の比較からもわかるように、筐体40が固定される基部71の温度は大きく変化しなかった。筐体40に収容された回路基板30の平均温度は、図19に対して、図20で1.9℃上昇した。また、図20に対して、図21で0.04℃上昇した。このように、熱解析の結果からも、支持部72における基部71側の一部分を金属部75とし、金属部75と基部71を補強部73により連結する構成とすれば、放熱性を確保できることが明らかとなった。
本実施形態では、金属部75におけるバッテリ19とは反対の面のうち、固定孔72aの周囲部分が樹脂部76から露出されている。したがって、金属部75から車両10に直接的に熱を逃がすこともできる。また、上記構成によれば、ねじ74の頭部と車両10との間に金属部75が介在し、樹脂部76が介在しない。このため、樹脂のクリープ特性により、ねじ74が緩むことはない。したがって、長期にわたり、ブラケット70を車両10に安定して固定することができる。すなわち、ねじ74及び金属部75と車両10との熱的な接続関係を、長期にわたって保持することができる。
特に本実施形態では、金属部75の凹部75dに固定孔72aが形成されており、ねじ74の頭頂部74aが、バッテリ搭載面76eと面一、若しくは、バッテリ搭載面76eに対して凹んだ位置となっている。したがって、支持部72上に、バッテリ19を安定して配置することができる。また、凹部75dの底面と反対の外面は、支持部72のバッテリ搭載面76eの反対の面、すなわちリブ76cの表面と、略面一となっている。したがって、車両10に対してブラケット70を安定して固定することができる。
ところで、ブラケット70は、車両10に対してねじ74によりZ方向に固定されている。また、フック部材25が主部25aのみを有すると、ブラケット70は、クランプ部材24に対してZ方向に固定されることとなる。このように、車両10に対するブラケット70の固定方向、クランプ部材24に対するブラケット70の固定方向が同一方向であると、ブラケット70が車両振動などの影響を受けやすい。すなわち、ブラケット70が振動しやすい。
これに対し、本実施形態では、フック部材25が、主部25aと、主部25aの途中から分岐した分岐部25bを有している。主部25aは、クランプ部材24からZ方向に延び、支持部72の側壁部76dに形成された掛け止め部77に固定されている。したがって、ブラケット70は、クランプ部材24に対してZ方向に固定されている。一方、分岐部25bは、主部25aにおける分岐点からX方向に延設され、補強部73の掛け止め部77に固定されている。すなわち、主部25aにおけるクランプ部材24との固定端から分岐点までの部分及び分岐部25bは、クランプ部材24からZ方向に延びるとともに、X方向において筐体40側に延び、補強部73に固定されている。したがって、ブラケット70は、クランプ部材24に対してZ方向及びX方向に固定されている。
このように、ブラケット70は、クランプ部材24に対してZ方向及びX方向に2方向に固定されている。クランプ部材24に対するブラケット70の固定方向は、車両10に対するブラケット70の固定方向であるZ方向とは異なる方向を含んでいる。したがって、ブラケット70の振動を抑制することができる。ひいては、筐体40に収容された回路基板30の振動を抑制することができる。
特に箱状部材としてのバッテリは、通常、連結部材としてのフック部材及びクランプ部材により、クランプ部と支持部(バッテリトレイ)との間で挟持される。したがって、本実施形態によれば、部品点数を増やすことなく、ブラケット70の振動を抑制することができる。
また、ブラケット70に対する筐体40の固定部分では、回路基板30の生じた熱が、筐体40を構成するケース41の取り付け部41cから、ボルト80及びナット81を介して基部71に伝達される。また、取り付け部41cから基部71に伝達される。ケース41、基部71、ボルト80、及びナット81は、金属材料を用いて形成されている。しかしながら、金属同士の接触では、うねりや表面粗さなどの影響で、ミクロ的には接触面積が小さいため、熱抵抗が問題となる。
これに対し、本実施形態では、ボルト80が基部71に固定されており、基部71から突出するボルト80が、取り付け部41cの貫通孔41dを挿通している。また、ボルト80にナット81が装着され、ナット81と基部71との間に取り付け部41cが挟持されている。そして、基部71、取り付け部41cにおける貫通孔41dの壁面、及びナット81により囲まれる領域、すなわち閉空間に、熱伝導部材82が充填されている。
閉空間に熱伝導部材82が充填されているため、たとえば、高圧洗浄水などから熱伝導部材82を保護することができる。また、使用環境での温度変化による熱伝導部材82の位置ずれや落下などを抑制することができる。すなわち、取り付け部41c、基部71、ボルト80、及びナット81に対して、熱伝導部材82を長期にわたって接触させることができる。したがって、筐体40とブラケット70の固定部分の熱抵抗を、長期にわたって小さくすることができる。すなわち、長期にわたり、放熱性を確保することができる。
特に本実施形態では、基部71に近づくほど、すなわち一面41eに近づくほど、貫通孔41dの径が大きくなっている。これにより、取り付け部41cの開口面積は、裏面41fの開口端で最少、一面41eの開口端で最大となっている。したがって、ボルト80に対する貫通孔41dの公差は、裏面41fの開口端で保証することができる。これによりYZ面における筐体40の位置ずれを抑制することができる。また、テーパ状の貫通孔41dとすることで、熱伝導部材82と取り付け部41c及び基部71との接触面積を増やすことができる。これにより、放熱性を向上することができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、と共通する部分についての説明は省略する。
図22に示すように、本実施形態では、フック部材25が、第1延設部25cと、第2延設部25dと、屈曲部25eと、を有している。第1延設部25cは、クランプ部材24からZ方向に延びている。第2延設部25dは、X方向に延設されて、補強部73に固定されている。第2延設部25dにおける補強部73側の端部もJ字状に屈曲されている。そして、補強部73の掛け止め部77にJ字状の端部が掛け止めされている。
屈曲部25eは、第1延設部25cと第2延設部25dとの間に設けられている。屈曲部25eは、第1延設部25cに対して、第2延設部25dを略90度の角度で屈曲している。このように、フック部材25が、略L字状をなしている。
このようにフック部材25は、クランプ部材24からZ方向に延びるとともに、X方向において筐体40側に延び、補強部73に固定されている。したがって、本実施形態でも、ブラケット70は、クランプ部材24に対してZ方向及びX方向に2方向に固定されている。クランプ部材24に対するブラケット70の固定方向は、車両10に対するブラケット70の固定方向であるZ方向とは異なる方向を含んでいる。したがって、ブラケット70の振動を抑制することができる。ひいては、筐体40に収容された回路基板30の振動を抑制することができる。
(第3実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、と共通する部分についての説明は省略する。
図23に示すように、本実施形態では、フック部材25が、クランプ部材24からZ方向に対して傾いて延びている。フック部材25は、クランプ部材24から斜めに延びている。たとえばフック部材25の延設方向が、Z方向及びX方向のそれぞれに対して略45度の角度をなしている。そして、補強部73の掛け止め部77にJ字状の端部が掛け止めされている。
このようにフック部材25は、クランプ部材24からZ方向に延びるとともに、X方向において筐体40側に延び、補強部73に固定されている。したがって、本実施形態でも、ブラケット70は、クランプ部材24に対してZ方向及びX方向に2方向に固定されている。したがって、ブラケット70の振動を抑制することができる。ひいては、筐体40に収容された回路基板30の振動を抑制することができる。
すなわち、フック部材25として、Z方向に延びるとともにX方向にも延びて、クランプ部材24と補強部73とを連結するものを用いると、ブラケット70の振動を抑制することができる。
(第4実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、と共通する部分についての説明は省略する。
図24に示すように、本実施形態では、ケース41の取り付け部41cに形成された貫通孔41dが、大径部41gと、小径部41hと、を有している。大径部41gは、基部71側の端部、すなわち一面41eから一部の範囲に設けられている。大径部41gは、小径部41hよりも大きい径を有している。本実施形態の大径部41gは、基部71に近づくほど、大きい径を有している。
小径部41hは、大径部41gよりもナット81側の部分である。小径部41hは、大径部41gよりも小さい径を有している。本実施形態では、小径部41hの径が全長で一定となっている。
このように、本実施形態では、取り付け部41cの開口面積が、小径部41h、すなわち裏面41fの開口端で最少となり、一面41eの開口端で最大となっている。したがって、YZ面における筐体40の位置ずれを抑制しつつ、熱伝導部材82と取り付け部41c及び基部71との接触面積を増やして放熱性を向上することができる。
なお、図24では、テーパ状の大径部41gの例を示した。しかしながら、全長において径が一定の大径部41gを採用することもできる。この場合、大径部41gは、小径部41hの最大径よりも大きい径を有せばよい。これによっても、全長で径が一定の貫通孔41dに較べて、熱伝導部材82と取り付け部41c及び基部71との接触面積を増やすことができる。
(第5実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、と共通する部分についての説明は省略する。
図25に示すように、本実施形態では、貫通孔41dの径が全長で一定となっている。本実施形態でも、基部71、取り付け部41cにおける貫通孔41dの壁面、及びナット81により囲まれる領域、すなわち閉空間に、熱伝導部材82が充填されているため、筐体40とブラケット70の固定部分の熱抵抗を長期にわたって小さくし、ひいては長期にわたって放熱性を確保することができる。
(第6実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、と共通する部分についての説明は省略する。
図26に示すように、本実施形態では、ケース41の取り付け部41cに注入孔41iが形成されている。注入孔41iは、貫通孔41dに連通している。注入孔41iは、たとえばY方向に延設されている。
このように注入孔41iを有すると、ナット81をボルト80に装着した後で、注入孔41iから、基部71、取り付け部41cにおける貫通孔41dの壁面、及びナット81により囲まれる領域に、熱伝導部材82を注入することができる。したがって、ボルト80におけるナット81の螺合部分や、取り付け部41cの裏面41fにおけるナット81の接触部分への、熱伝導部材82の付着を防ぐことができる。すなわち、ブラケット70に対する筐体40の緩みや、熱抵抗の増大を抑制することができる。
(第7実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示した電子制御装置20、バッテリ19及び電子制御装置20の固定構造、と共通する部分についての説明は省略する。
図27に示すように、本実施形態では、基部71に注入孔71bが形成されている。注入孔71bは、貫通孔41dに連通している。注入孔71bは、X方向からの投影視において、貫通孔41dにおける基部71側の端部、すなわち一面41eの開口端と重なる位置に形成されている。
このように注入孔71bを有すると、ナット81をボルト80に装着した後で、注入孔71bから、基部71、取り付け部41cにおける貫通孔41dの壁面、及びナット81により囲まれる領域に、熱伝導部材82を注入することができる。したがって、ボルト80におけるナット81の螺合部分や、取り付け部41cの裏面41fにおけるナット81の接触部分への、熱伝導部材82の付着を防ぐことができる。すなわち、ブラケット70に対する筐体40の緩みや、熱抵抗の増大を抑制することができる。
また、基部71は、筐体40とバッテリ19の間に介在しており、バッテリ19により、注入孔71bは外部から見えない位置となる。このため、高圧洗浄水などが注入孔71b内に侵入し難い。換言すれば、熱伝導部材82が被水し難い。したがって、長期にわたり、放熱性を確保することができる。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
筐体40が、バッテリ19の短側面19cの隣りに配置される例を示したが、これに限定されない。長側面19bの隣りに配置されてもよい。すなわち、筐体40は、平面部19dを有する側面19b,19cの隣りに配置されればよい。
箱状部材としてバッテリ19の例を示したが、これに限定されない。それ以外にも、車室内と隔壁16により隔てられた区画室に配置されるものであれば採用することができる。たとえば、エンジン18、リレーボックス21、エアクリーナなどを箱状部材とすることもできる。
バッテリ19が断熱部材19eを備える例を示したが、これに限定されない。
区画室として、エンジン18が配置されるエンジンコンパートメント17の例を示し、区画室上の蓋としてボンネット12の例を示したが、これに限定されない。エンジン18が配置されない区画室を採用することもできる。たとえば燃料電池車や電気自動車のように、駆動源としてエンジン18を備えない場合、たとえば燃料電池や駆動源としてのモータが配置される区画室に適用することができる。エンジン18を備えない場合、区画室上の蓋はリッドとも称される。
また、車室内よりも前方にエンジン18が配置される構成に限らず、車室内よりも後方にエンジン18が配置される構成においても適用することができる。すなわち、車室内よりも後方に位置するエンジンコンパートメント17を区画室としてもよい。
電子制御装置20としてエンジンECUの例を示したが、これに限定されるものではない。それ以外の電子制御装置にも適用することができる。
回路基板30、筐体40、及びコネクタ50の構成は、上記例に限定されない。しかしながら、上記した構成によれば、筐体40をX方向において薄くできるので、箱状部材の側面の隣りの狭いスペースに、回路基板30が収容された筐体40を配置するのに好適である。
回路基板30から筐体40への伝熱を向上させるために、筐体40の内部空間に、放熱ゲル、ポッティング材などの熱伝導性が良好な放熱材を配置してもよい。
熱溶着により、ケース41とカバー42を組み付ける例を示したが、これに限定されるものではない。ねじ締結など周知の組み付け方法を採用することもできる。
回路基板30をケース41に固定する固定部材としてねじ31の例を示したが、これに限定されない。プレスフィットタイプの固定部材やかしめ部材を用いることもできる。
コネクタ50の端子52として傾斜端子53の例を示したが、これに限定されない。略L字状をなす周知の端子を採用することもできる。
ブラケット70を構成する基部71、支持部72の一部、及び補強部73が、金属材料を用いて形成される例を示したがこれに限定されるものではない。たとえば、支持部72が、樹脂のみで構成されてもよい。また、支持部72が、金属のみで構成されてもよい。
金属部75が、ベタ配置の第1領域75aと貫通孔75cの形成された第2領域75bを有する例を示したが、これに限定されない。金属部75全体をベタ配置、すなわち第1領域75aとしてもよい。また、金属部75全体を第2領域75bとしてもよい。
また、樹脂部76に形成された貫通孔76fにより、金属部75における固定孔72aの周囲が樹脂部76から露出される例を示した。しかしながら、固定孔72aの周囲が樹脂部76により被覆された構成にも適用できる。
ブラケット70を車両10に固定する固定部材として、金属製のねじ74の例を示した。しかしながら、これに限定されない。固定孔72aを挿通する固定部材としては、プレスフィットタイプの固定部材やかしめ部材を用いることもできる。
クランプ部材24とブラケット70を連結する連結部材として、掛け止め部77に掛け止めされるフック部材25の例を示した。しかしながら、連結部材はフック部材25に限定されない。掛け止め以外の方法により、クランプ部材24とブラケット70を連結する連結部材を採用することもできる。
基部71に対する筐体40の固定構造は、上記例に限定されない。たとえば、熱伝導部材82を備えない構成を採用することもできる。また、ボルト80及びナット81以外の固定手段により、筐体40が基部71に固定されてもよい。しかしながら、基部71に固定されたボルト80と、ナット81を用い、ナット81と基部71の間でケース41の取り付け部41cを挟持する構造を採用すると、筐体40をブラケット70(基部71)に組み付けやすい。
10…車両、11…ウインドシールド、12…ボンネット、13…フロントフェンダ、14…ヘッドライト、15…フロントグリル、16…隔壁、16a…貫通孔、17…エンジンコンパートメント、18…エンジン、19…バッテリ、19a…上面、19b…長側面、19c…短側面、19d…平面部、19e…断熱部材、20…電子制御装置、21…リレーボックス、22,23…ワイヤハーネス、24…クランプ部材、25…フック部材、25a…主部、25b…分岐部、25c…第1延設部、25d…第2延設部、25e…屈曲部、30…回路基板、30a…一面、30b…裏面、30c…スルーホール、30d…固定孔、31…ねじ、32…はんだ、40…筐体、40a…開口部、41…ケース、41a…台座部、41b…ねじ孔、41c…取り付け部、41d…貫通孔、41e…一面、41f…裏面、41g…大径部、41h…小径部、41i…注入孔、42…カバー、50…コネクタ、51…ハウジング、51a…筒部、51b…閉塞部、51c…段差部、52…端子、52a…被保持部、52b…嵌合部、52c…脚部、52d…第1屈曲部、52e…挿入部、52f…繋ぎ部、52g…第1水平部、52h…第2屈曲部、52i…傾斜部、52j…第3屈曲部、52k…第2水平部、53…傾斜端子、60……樹脂枠、70…ブラケット、71…基部、71a…貫通孔、71b…注入孔、72…支持部、72a…固定孔、73…補強部、74…ねじ、74a…頭頂部、75…金属部、75a…第1領域、75b…第2領域、75c…貫通孔、75d…凹部、76…樹脂部、76a…先端部、76b…被覆部、76c…リブ、76d…側壁部、76e…バッテリ搭載面、76f…貫通孔、77…掛け止め部、80…ボルト80…ナット、82…熱伝導部材

Claims (5)

  1. 車両の車室内と隔壁(16)により隔てられて蓋(12)の下に位置する区画室(17)において、箱状部材(19)の側面(19c)の隣に配置される電子制御装置であって、
    回路基板(30)と、
    前記回路基板を収容する筐体(40)と、
    前記筐体を前記車両に取り付けるための部材であって、前記箱状部材の前記側面と前記筐体との間に介在し、前記筐体が固定された基部(71)、前記基部の下端から前記筐体とは反対側に延設されて前記箱状部材を支持する支持部(72)、及び、前記支持部の延設方向と前記支持部の厚み方向の両方向に直交する幅方向の両側で、前記基部と前記支持部の端部同士を連結する補強部(73)を有し、前記支持部に前記厚み方向に貫通する固定孔(72a)が形成されたブラケット(70)と、
    前記固定孔を挿通し、前記ブラケットを前記車両に固定する固定部材(74)と
    前記箱状部材を前記ブラケットに固定するために、前記箱状部材における前記支持部との対向面と反対の上面(19a)を、前記幅方向に跨いで配置されたクランプ部材(24)、及び、前記厚み方向に延び、前記幅方向における両側で前記クランプ部材と前記ブラケットを連結する連結部材(25)と、
    を備え、
    前記連結部材が、前記クランプ部材から前記延設方向において前記筐体側に延び、前記補強部に固定されている電子制御装置。
  2. 前記連結部材は、前記クランプ部材から前記厚み方向に延設されて前記支持部に固定された主部(25a)と、前記厚み方向において前記主部の途中で分岐し、前記延設方向に延びて前記補強部に固定された分岐部(25b)と、を有する請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記連結部材は、前記クランプ部材から前記厚み方向に延びる第1延設部(25c)と、前記延設方向に延び、前記補強部に固定された第2延設部(25d)と、前記第1延設部と前記第2延設部との間に設けられた屈曲部(25e)と、を有する請求項1に記載の電子制御装置。
  4. 前記連結部材は、前記クランプ部材から前記延設方向に対して傾いて延び、前記補強部に固定されている請求項1に記載の電子制御装置。
  5. 前記箱状部材は、バッテリである請求項1〜4いずれか1項に記載の電子制御装置。
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