JP2017171175A - 車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置 - Google Patents

車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】降車タイミングを検知したとき、最前列シートを、降車性を向上させる退避シート位置まで動作させるのに要する時間を短縮すること。
【解決手段】降車タイミングを検知して運転席シート1を自動で車両前後方向にスライド移動させる。この退避動作制御方法において、降車タイミングを検知すると、運転席シート1の車両側面方向から見たリクライニング回転中心部Cが、降車タイミングを検知したときの運転姿勢シート位置Soから、運転席シート1のドア側に配置されるセンターピラー36のピラー二等分線Pと重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置Stまで、スライド移動するように制御する。
【選択図】図10

Description

本発明は、降車タイミングを検知して最前列シートを自動で退避シート位置にする制御を行う車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置に関する。
従来、シートクッションに着座している乗員の降車を判断すると、シートバックを所定量だけ後退させ、その後、シートバックの前面がセンターピラーにオーバラップした場合には、リクライニング装置を作動してシートバックをシートクッションに対し引き起こす。これにより、シートバックの前面すなわち乗員上体がセンターピラーに対し相対的に前方に移動してセンターピラーよりも前に位置し、センターピラーを避けた降車が可能となる車両用シートが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−185988号公報
しかしながら、従来の車両用シートにあっては、車両用シートの退避動作制御を行うとき、車両用シートのシートバックを所定量だけ車両後方側にスライド移動させる。そして、スライド移動後、シートバックがセンターピラーにオーバラップした場合には、シートバックを引き起こし、引き起こし後のシートバック位置を退避シート位置とする。つまり、運転姿勢シート位置から退避シート位置までの動作として、スライド動作とリクライニング動作との2つの動作を行う必要があるため、退避シート位置まで動作させるのに時間を要する、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、降車タイミングを検知したとき、最前列シートを、降車性を向上させる退避シート位置まで動作させるのに要する時間を短縮する車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の退避動作制御方法は、降車タイミングを検知して最前列シートを自動で車両前後方向にスライド移動させる。
この退避動作制御方法において、降車タイミングを検知すると、最前列シートの車両側面方向から見たリクライニング回転中心部が、降車タイミングを検知したときの運転姿勢シート位置から、ピラー二等分線と重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置まで、スライド移動するように制御する。
ここで、「ピラー二等分線」とは、最前列シートのドア側に配置されるセンターピラーのピラー前端及びピラー後端のそれぞれの曲率部分を除いた直線部分の間を二等分した線をいう。
よって、降車タイミングを検知すると、最前列シートのリクライニング回転中心部が、運転姿勢シート位置からピラー二等分線と重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置までスライド移動するように制御される。
即ち運転姿勢シート位置から退避シート位置までの動作が、1つのスライド動作によってなされる。よって、降車タイミングを検知したとき、最前列シートを、運転姿勢シート位置から退避シート位置まで動作させるのに時間を要さない。
退避シート位置を、最前列シートのリクライニング回転中心部が、ピラー二等分線と重なる位置にすると、車両側面から見たときにシートバックとセンターピラーが互いに重なり合う位置関係になる。このため、乗員が降車する際、乗員の肩とセンターピラーとの接触の可能性が低減され、肩の通過性が確保される。
この結果、降車タイミングを検知したとき、最前列シートを、降車性を向上させる退避シート位置まで動作させるのに要する時間を短縮することができる。
実施例1の退避動作制御方法及び制御装置が適用された運転席シートが搭載された乗用車及び制御系を示す全体システム図である。 実施例1の退避動作制御方法及び制御装置が適用された運転席シートを示す斜視図である。 実施例1の退避動作制御方法及び制御装置が適用された運転席シートを示す側面図である。 実施例1のコントローラにて実行される運転席シートの退避動作制御処理流れを示すフローチャートである。 実施例1での退避動作制御で用いられるリクライニング回転中心部をシート側基準位置とする理由を説明する運転席シート図である。 実施例1での退避動作制御で用いられるピラー二等分線を車体側基準線とする理由を説明するセンターピラー図である。 メモリシートにおけるスライド・リフタ・リクライニングの各動き方を示すタイムチャートである。 実施例1の退避動作制御方法における直線系動作制御(スライド・リフタ)と角度系動作制御(リクライニング・クッションチルト)の各動き方を示すタイムチャートである。 実施例1の退避動作制御方法における運転席シートを運転姿勢シート位置としたときの一例を示す側面図である。 実施例1の退避動作制御方法における運転席シートを退避シート位置としたときの一例を示す側面図である。
以下、本発明の車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置は、乗用車の最前列シートである運転席シートに適用したものである。以下、実施例1の車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置の構成を、「全体システム構成」、「退避動作制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の退避動作制御方法及び制御装置が適用された運転席シートが搭載された乗用車及び退避動作制御系を示す。図2及び図3は、実施例1の退避動作制御方法及び制御装置が適用された運転席シートを示す。以下、図1〜図3に基づき、全体システム構成を説明する。
前記乗用車Aは、図1に示すように、運転席シート1(最前列シートの一例)と、助手席シート2と、後部座席シート3と、を備えている。運転席シート1は、図2に示すように、シートクッション11に対してシートバック12が傾動するリクライニングシートであり、実施例1の退避動作制御方法及び制御装置は、リクライニングシートによる運転席シート1に適用される。
前記運転席シート1の退避動作制御系としては、図1に示すように、シートクッション11に内蔵して配置され、降車タイミングを検知して運転席シート1を自動で車両前後方向にスライド移動させるコントローラ4(退避動作コントローラ)を備える。
前記コントローラ4は、ドライバーからの操作入力情報を取得するスイッチ類として、シートスライドスイッチ41と、シートリフトスイッチ42と、シートリクライニングスイッチ43と、シートクッションチルトスイッチ44と、を備える。各スイッチ41,42,43,44は、図2に示すように、運転席シート1に設けられ、体格や好み等に応じたシート位置やシート角度となるように手動調整するというように、ドライバーが運転姿勢(ドライビングポジション)を適切に決めるために用いられる。
シートスライドスイッチ41は、運転席シート1の車両前後方向のシートスライド位置S(図2の矢印方向位置)を調整する手動スイッチである。シートリフトスイッチ42は、運転席シート1の車両上下方向のシートリフト位置H(図2の矢印方向位置)を調整する手動スイッチである。シートリクライニングスイッチ43は、シートバック12のリクライニング角度θ(図2の矢印方向角度)を調整する手動スイッチである。シートクッションチルトスイッチ44は、シートクッション11のチルト角度α(図2の矢印方向角度)を調整する手動スイッチである。
なお、「リクライニング角度θ」とは、リクライニング回転中心点CPを通る垂直線からのシートバック12の傾斜角度をいう(図5)。「チルト角度α」とは、リクライニング回転中心点CPを通る水平線からのシートクッション11の傾斜角度をいう(図5)。
前記コントローラ4は、退避動作制御での降車タイミング検知情報を取得するスイッチ類として、パーキングブレーキスイッチ45と、ドアスイッチ46と、電源スイッチ47と、を備える。
パーキングブレーキスイッチ45は、ドライバーがパーキングブレーキ操作を行うとオン信号を出力する。ドアスイッチ46は、閉めてある運転席ドア4を開ける操作を行うとオフ信号を出力する。電源スイッチ47は、キー操作を行うことで車載電装品の電源であるアクセサリ電源をオン/オフするスイッチである。
前記コントローラ4は、退避動作制御のうち直線系動作制御の入力情報を取得するセンサ類として、シートスライド位置センサ48と、シートリフト位置センサ49と、を備える。
シートスライド位置センサ48は、運転席シート1の車両前後方向のシートスライド位置Sを検出し、シートスライド位置Sに対応するセンサ信号を出力する。シートリフト位置センサ49は、運転席シート1の車両上下方向のシートリフト位置Hを検出し、シートリフト位置Hに対応するセンサ信号を出力する。
前記コントローラ4は、退避動作制御のうち角度系動作制御の入力情報を取得するセンサ類として、シートリクライニング角度センサ50と、シートクッションチルト角度センサ51と、を備える。
シートリクライニング角度センサ50は、運転席シート1のうちシートバック12のリクライニング角度θを検出し、リクライニング角度θに対応するセンサ信号を出力する。シートクッションチルト角度センサ51は、運転席シート1のうちシートクッション11のチルト角度αを検出し、チルト角度αに対応するセンサ信号を出力する。
前記コントローラ4は、退避動作制御指令を出力するアクチュエータとして、シートスライドモータ52と、シートリフトモータ53と、シートリクライニングモータ54と、シートクッションチルトモータ55と、を備える。
シートスライドモータ52は、シートクッションフレームに取り付けられ、モータ回転方向を変えることにより、運転席シート1を車両前後方向にスライド移動させる。シートリフトモータ53は、シートクッションフレームに取り付けられ、モータ回転方向を変えることにより、運転席シート1を車両上下方向にリフト移動させる。シートリクライニングモータ54は、シートバックフレームに内蔵されていて、モータ回転方向を変えることにより、リクライニング回転中心点CPを支点としてシートバック12を車両前後方向に傾ける。シートクッションチルトモータ55は、シートクッションフレームに内蔵されていて、モータ回転方向を変えることにより、リクライニング回転中心点CPを支点としてシートクッション11を車両上下方向に傾ける。
前記運転席シート1は、図2及び図3に示すように、シートクッション11と、シートバック12と、ヘッドレスト13と、シートレッグ14と、電動シートスライダ15と、リクライニング回転中心点CPと、を備える。
シートクッション11は、ドライバーDの下半身を支えるシート座面部である。シートバック12は、ドライバーDの背中を支えるシート背面部であり、両側位置に車両前方に突出して背中側部を包み込むランバーサポート部12a,12aを有する。ヘッドレスト13は、ドライバーDの後頭部を支える。
前記シートレッグ14は、シートクッション11の下部側面から下部前面にかけて設けられ、シートクッション11とシートバック12とがなすリクライニング角度θやチルト角度αを調整可能に結合するシートヒンジ結合機構を覆う。このシートレッグ14の側面位置にシートスライドスイッチ41とシートリフトスイッチ42とシートリクライニングスイッチ43とシートクッションチルトスイッチ44が設けられている。
なお、シートレッグ14を側面から見たとき、車両後端部の位置にシートヒンジ結合機構によるリクライニング回転中心点CPが存在する。
前記電動シートスライダ15は、シートクッション11の下面位置に設けられ、シートクッション11を支えると共に、運転席シート1を、シートスライドモータ52の回転により車両前後方向へスライド移動可能とする。
前記リクライニング回転中心点CPは、運転席シート1のシートクッション11に対してシートバック12が傾動するときの車両側面方向から見た回転中心点をいう。このリクライニング回転中心点CPは、シートバック12のリクライニング角度θやシートクッション11のチルト角度αによらず、車体との相対位置が変動しない点である。
前記運転席シート1の車両前方位置には、図3に示すように、ペダル30(アクセルペダル、ブレーキペダル等)と、インストルメントパネル31と、ステアリングコラム32と、ステアリングホイール33と、が配置される。運転時にドライバーDが操作するペダル30の位置と、運転時にドライバーDが握るステアリングホイール33の位置は、運転席シート1のドライビングポジションを決める要因の一つになる。
前記運転席シート1の車両下方位置には、図3に示すように、床パネル34が配置される。この床パネル34には、シートクッション11の下面位置に設けられた電動シートスライダ15を構成する脚部材が固定される。
前記運転席シート1に近い側の車両側方位置には、図3に示すように、天井パネル35と、センターピラー36と、運転席ドア開口37と、が配置される。センターピラー36は、床パネル34と天井パネル35の間に、ピラー上部をピラー下部よりも車両後方位置として傾斜連結される。ドライバーDの乗車時や降車時における乗車/降車性は、車両側面方向から見たとき、運転席ドア開口37と運転席シート1とセンターピラー36との相対位置関係により決まる。ここで、「センターピラー36」とは、車体を構成する骨格の場合と内装品であるトリムの場合のどちらも含まれる意味である。
[退避動作制御処理構成]
図4は、実施例1のコントローラ4にて実行される運転席シート1の退避動作制御処理流れを示す。以下、運転席シート1の退避動作制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。
ステップS1では、退避動作制御がスタートすると、ドライバーが携帯するキーが室内にあるか否かを判断する。YES(キーは室内)の場合はステップS2へ進み、NO(キーは室外)の場合はステップS1の判断を繰り返す。
このステップS1の判断は、ドライバーが携帯するキーが「イグニッションキー」と呼ばれる機械的なキーの場合、キーシリンダへの差し込みが検知されるとキーが室内にあると判断する。又、ドライバーが携帯するキーが「インテリジェントキー」と呼ばれるキーの場合、キーから発信する電波が車両側のチューナーで受信されるとキーが室内にあると判断する。なお、このステップS1は、車室内にキーがあることによりドライバーが車室内に存在するか否かを間接的に検知するステップである。よって、ドライバーが運転席シート1に着座していることを検知する圧力センサ等を用いる判断ステップとしても良い。
ステップS2では、ステップS1でのキーは室内であるとの判断に続き、電源ポジションOFF、かつ、パーキングブレーキONであるか否かを判断する。YES(ACC OFF AND PKB ON)の場合はステップS3へ進み、NO(ACC ON OR PKB OFF)の場合はステップS1へ戻る。
ここで、電源ポジションのON/OFFの情報は、アクセサリ電源をオン/オフする電源スイッチ47からのスイッチ信号により取得する。パーキングブレーキのON/OFFの情報は、パーキングブレーキスイッチ45からのスイッチ信号により取得する。
ステップS3では、ステップS2での電源ポジションOFF、かつ、パーキングブレーキONであるとの判断に続き、運転席シート1の横位置に配置された運転席ドアのドアスイッチ22がONであるか否かを判断する。YES(ドアスイッチON)の場合はステップS4へ進み、NO(ドアスイッチOFF)の場合はステップS1へ戻る。
ここで、ドライバーが降車を意図して運転席ドアを開けると、運転席ドアのドアスイッチ46がOFF→ONになる。つまり、ステップS1、ステップS2、ステップS3の条件を全て成立することにより、ドライバーの降車タイミングが検知される。
ステップS4では、ステップS3でのドアスイッチONであるとの判断、或いは、ステップS15での設定位置・設定角度でないものが残っているとの判断に続き、降車タイミングを検知したときの運転席シート1のシートスライド位置S(=運転姿勢シート位置So)が、予め設定した退避シート位置Stであるか否かを判断する。YES(運転姿勢シート位置So=退避シート位置St)の場合はステップS6へ進み、NO(運転姿勢シート位置So≠退避シート位置St)の場合はステップS5へ進む。
ここで、「運転席シート1の運転姿勢シート位置So」とは、降車タイミングのドライビングポジション(運転姿勢位置)における運転席シート1の車両前後方向位置をいう。「退避シート位置St」とは、運転席シート1の車両側面方向から見たリクライニング回転中心部Cが、ピラー二等分線Pと重なる運転席シート1の車両前後方向位置をいう。
「リクライニング回転中心部C」とは、リクライニング回転中心点CPを含み、シートバック12とシートクッション11の境界点C1を車両前側限界点とし、シートレッグ後端点C2を車両後側限界点とする範囲をいう(図5)。
「ピラー二等分線P」とは、センターピラー36のピラー前端36F及びピラー後端36Rのそれぞれの曲率部分36FU,36FL,36RU,36RLを除いた直線部分36FM,36RMの間を二等分した線をいう(図6)。
ステップS5では、ステップS4での運転姿勢シート位置So≠退避シート位置Stであるとの判断に続き、運転席シート1を、運転姿勢シート位置Soから、予め設定した退避シート位置Stへスライド移動させる動作を開始し、ステップS6へ進む。
ここで、運転席シート1のスライド移動は、シートスライド位置センサ48から取得される運転席シート1のシートスライド位置情報に基づき、退避シート位置Stを目標シートスライド位置としてシートスライドモータ52を回転駆動させることで行う。
ステップS6では、ステップS4での運転姿勢シート位置So=退避シート位置Stであるとの判断、或いは、ステップS5でのスライド移動の動作開始に続き、シートリフト位置H、チルト角度α、リクライニング角度θのそれぞれについて、設定位置Ht、設定角度αt、設定角度θtであるか否かを判断する。YES(H、α、θの全てが設定位置・角度)の場合はステップS14へ進み、NO(H、α、θのうち設定位置・角度でないものが有る)の場合はステップS7へ進む。
ここで、シートリフト位置Hの設定位置Htは、標準体格を持つドライバーがペダル操作しやすい着座位置により決められた設計値とされる。
チルト角度αの設定角度αtは、一般的な着座姿勢において、降車性の向上、通過性確保、腹部圧迫軽減への考慮という点から決められた設計値とされる。例えば、シートクッション11を水平線から斜め上方に8度〜15度程度傾けた角度である。
リクライニング角度θの設定角度θtは、一般的な着座姿勢において、人間工学的に楽な姿勢になる角度として決められた設計値とされる。例えば、センターピラー36の傾斜角度以上の角度であって、シートバック12を垂直線から後方に21度〜25度程度傾斜する角度である。なお、運転姿勢シート位置Soにてリクライニング角度θが設定角度θtより起きている場合は、倒すことによる乗降動作の改善が無いため、リクライニング角度θは設定角度θtと判断して動かさない。
ステップS7では、ステップS6でのH、α、θのうち設定位置・角度でないものが有るとの判断に続き、設定位置・設定角度でない位置・角度に対し、退避動作のシーケンス制御則に基づき動作開始時間を設定し、ステップS8、ステップS10、ステップS12へ進む。
ここで、「退避動作のシーケンス制御則」とは、直線系動作制御(スライド、リフタ)を先に行い、角度系動作制御(リクライニング、クッションチルト)を後に行うと共に、直線系動作と角度系動作の動作時間の一部をラップさせる制御則をいう。そして、直線系動作制御(スライド、リフタ)の動作終了タイミングを合わせる。さらに、全ての退避動作のうち、角度系動作制御であるリクライニングの動作終了タイミングを最後にする。
「動作開始時間の設定」は、運転席シート1を予め設定した退避シート位置Stへスライド移動させるとき、スライド動作開始時間から、退避シート位置Stへ到達するスライド終了時間までのスライド動作所要時間ΔS(図8)を基準として決める。ここで、スライド動作開始時間は、降車タイミング検知時間(図8の時刻t1)である。
シートリフト位置Hが設定位置Htでないときのリフト動作開始時間THは、リフト開始からリフト終了までのリフト動作所要時間ΔH(図8)を、必要リフト量とリフト速度から算出し、
TH=ΔS−ΔH
の式により決める。
チルト角度αが設定角度αtでないときのチルト動作開始時間Tαは、チルト開始からチルト終了までのチルト動作所要時間Δα(図8)を、必要チルト量とチルト速度から算出し、
Tα=ΔS−Δα+β(但し、0≦β<Δα)
の式により決める。
リクライニング角度θが設定角度θtでないときのリクライニング動作開始時間Tθは、リクライニング開始からリクライニング終了までリクライニング動作所要時間Δθ(図8)を、必要リクライニング量とリクライニング速度から算出し、
Tθ=ΔS−Δθ+γ(但し、0<γ<Δθ、かつ、Tθ+ΔS>Tα+ΔS)
の式により決める。
ステップS8では、ステップS7での動作開始時間の設定に続き、運転席シート1のリフト動作開始時間THの設定が有るか否かを判断する。YES(THの設定有り)の場合はステップS9へ進み、NO(THの設定無し)の場合はステップS14へ進む。
ステップS9では、ステップS8でのTHの設定有りとの判断に続き、降車タイミングを検知した時間からの経過時間(タイマー値)が、リフト動作開始時間TH(図8の時刻t2)になるのを待って、運転席シート1を予め設定した設定位置Htへリフト移動させる動作を開始し、ステップS14へ進む。
ここで、運転席シート1のリフト移動動作(シート降下)は、シートリフト位置センサ49から取得される運転席シート1のシートリフト位置情報に基づき、設定位置Htを目標シートリフト位置としてシートリフトモータ53を回転駆動させることで行う。
ステップS10では、ステップS7での動作開始時間の設定に続き、シートクッション11のチルト動作開始時間Tαの設定が有るか否かを判断する。YES(Tαの設定有り)の場合はステップS11へ進み、NO(Tαの設定無し)の場合はステップS14へ進む。
ステップS11では、ステップS10でのTαの設定有りとの判断に続き、降車タイミングを検知した時間からの経過時間(タイマー値)が、チルト動作開始時間Tα(図8の時刻t3)になるのを待って、シートクッション11を予め設定した設定角度αtへ傾斜させる動作を開始し、ステップS14へ進む。
ここで、シートクッション11の傾斜動作(クッション前端部の下降)は、シートクッションチルト角度センサ51から取得されるシートクッション11のチルト角度情報に基づき、設定角度αtを目標チルト角度としてシートクッションチルトモータ55を回転駆動させることで行う。
ステップS12では、ステップS7での動作開始時間の設定に続き、シートバック12のリクライニング動作開始時間Tθの設定が有るか否かを判断する。YES(Tθの設定有り)の場合はステップS13へ進み、NO(Tθの設定無し)の場合はステップS14へ進む。
ステップS13では、ステップS12でのTθの設定有りとの判断に続き、降車タイミングを検知した時間からの経過時間(タイマー値)が、リクライニング動作開始時間Tθ(図8の時刻t4)になるのを待って、シートバック12を予め設定した設定角度θtへ傾斜させる動作を開始し、ステップS14へ進む。
ここで、シートバック12の傾斜動作(引き起こし)は、シートリクライニング角度センサ50から取得されるシートバック12のリクライニング角度情報に基づき、設定角度θtを目標リクライニング角度としてシートリクライニングモータ54を回転駆動させることで行う。
ステップS14では、ステップS6でのYESの判断、或いは、ステップS8,S10,S12でのNOの判断、或いは、ステップS9,S11,S13での動作開始に続き、センサにより位置・角度を確認し、ステップS15へ進む。
ここで、シートスライド位置Sは、シートスライド位置センサ48から取得される運転席シート1のシートスライド位置情報に基づいて確認する。シートリフト位置Hは、シートリフト位置センサ49から取得される運転席シート1のシートリフト位置情報に基づいて確認する。チルト角度αは、シートクッションチルト角度センサ51から取得されるシートクッション11のチルト角度情報に基づいて確認する。リクライニング角度θは、シートリクライニング角度センサ50から取得されるシートバック12のリクライニング角度情報に基づいて確認する。
ステップS15では、ステップS14でのセンサによる位置・角度の確認に続き、シートスライド位置Sとシートリフト位置Hとチルト角度αとリクライニング角度θが全て設定された位置・角度であるか否かを判断する。YES(全て設定位置・設定角度)の場合はエンドへ進み、NO(設定位置・設定角度でないものが残っている)の場合はステップS4へ戻る。
次に、作用を説明する。
実施例1の車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置における作用を、「退避動作制御処理作用」、「シート側基準位置と車体側基準線」、「運転席シートの退避動作制御作用」、「ドライバーの乗車/降車性向上作用」、「退避動作制御の特徴作用」に分けて説明する。
[退避動作制御処理作用]
以下、図4のフローチャートに基づき、運転席シート1の退避動作制御処理作用を説明する。
まず、運転席シート1に着座しているドライバーが、アクセサリ電源をオフ操作し、パーキングブレーキのオン操作をした後、降車を意図して運転席ドアを開けると、ステップS1〜ステップS3の条件が全て成立し、ドライバーの降車タイミングが検知される。ドライバーの降車タイミングが検知されると、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3からステップS4以降へと進み、運転席シート1を、乗車/降車性を向上させる退避シート位置に制御する退避動作制御処理が開始される。
降車タイミングを検知したときの運転席シート1の運転姿勢シート位置Soが、予め設定した退避シート位置Stでないときは、ステップS4→ステップS5へと進む。ステップS5では、運転席シート1を、運転姿勢シート位置Soから、予め設定した退避シート位置Stへスライド移動させる動作が開始される。
スライド移動動作が開始されると、ステップS5→ステップS6へと進み、降車タイミングを検知したときの運転席シート1の運転姿勢シート位置Soが、予め設定した退避シート位置Stであるときは、ステップS4→ステップS6へと進む。ステップS6では、シートリフト位置H、チルト角度α、リクライニング角度θのそれぞれについて、設定位置Ht、設定角度αt、設定角度θtであるか否かが判断される。
ステップS6での判断において、全てが設定位置・角度であると判断された場合はステップS14へ進むが、設定位置Ht、設定角度αt、設定角度θtのうち設定位置・角度でないものが有ると判断された場合は、ステップS6からステップS7へ進む。ステップS7では、設定位置・設定角度でない位置・角度に対し、退避動作のシーケンス制御則に基づき動作開始時間が設定される。つまり、直線系制御(スライド、リフタ)を先に行い、角度系制御(リクライニング、クッションチルト)を後に行うと共に、直線系制御動作と角度系制御動作において、一部動作時間をラップさせるという制御則により動作開始時間TH,Tα,Tθが設定される。そして、ステップS7にて動作開始時間TH,Tα,Tθが設定されると、同時に、ステップS8、ステップS10、ステップS12へ進む。
ステップS8では、運転席シート1のリフト動作開始時間THの設定が有るか否かが判断され、リフト動作開始時間THの設定有りと判断された場合は、ステップS9へ進む。ステップS9では、降車タイミングを検知した時間からの経過時間(タイマー値)が、リフト動作開始時間THになるのを待って、運転席シート1を予め設定した設定位置Htへリフト移動させる動作が開始される。
ステップS10では、シートクッション11のチルト動作開始時間Tαの設定が有るか否かが判断され、チルト動作開始時間Tαの設定有りと判断された場合は、ステップS11へ進む。ステップS11では、降車タイミングを検知した時間からの経過時間(タイマー値)が、チルト動作開始時間Tαになるのを待って、シートクッション11を予め設定した設定角度αtへ傾斜させる動作が開始される。
ステップS12では、シートバック12のリクライニング動作開始時間Tθの設定が有るか否かが判断され、リクライニング動作開始時間Tθの設定有りと判断された場合は、ステップS13へ進む。ステップS13では、降車タイミングを検知した時間からの経過時間(タイマー値)が、リクライニング動作開始時間Tθになるのを待って、シートバック12を予め設定した設定角度θtへ傾斜させる動作が開始される。
そして、降車タイミングが検知され、必要な退避動作が開始されると、ステップS14へ進み、ステップS14では、各センサ48,49,50,51により位置・角度が確認され、ステップS15へ進む。ステップS15では、シートスライド位置Sとシートリフト位置Hとチルト角度αとリクライニング角度θが全て設定された位置・角度であるか否かが判断され、設定位置・設定角度でないものが残っていると判断されている間は、ステップS4へと戻り、ステップS4以降の処理流れが繰り返される。そして、ステップS15において、全て設定位置・設定角度であると判断されると、エンドへ進んで退避動作制御を終了する。
代表例として、乗用車Aに乗り込んだドライバーDがシートスライドスイッチ41を操作し、運転席シート1を車両前方側にスライド移動させたドライビングポジションにて運転する場合の退避動作制御処理作用を説明する。運転後、停車してドアを開けると、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進む。つまり、降車タイミングが検知されると、運転席シート1を、運転姿勢シート位置Soから、リクライニング回転中心部Cがピラー二等分線Pと重なる退避シート位置Stへ向かってスライド移動させる動作が開始される。そして、ステップS5からステップS6→ステップS14→ステップS15へと進み、ステップS14→ステップS15へと進む流れが繰り返されている間に運転席シート1が退避シート位置Stに到達すると、エンドへ進んで退避動作制御を終了する。よって、ドライバーDは、肩の通過性や足元スペースが確保された退避シート位置Stによる運転席シート1から降車することができる。
[シート側基準位置と車体側基準線]
実施例1の退避動作制御では、退避シート位置Stを決めるシート側基準位置として、“リクライニング回転中心部C”を用いた。以下、“リクライニング回転中心部C”を、シート側基準位置とする理由について、図5に基づき説明する。
まず、“リクライニング回転中心部C”とは、図5に示すように、リクライニング回転中心点CPを含み、シートバック12とシートクッション11の境界点C1を車両前側限界点とし、シートレッグ後端点C2を車両後側限界点とする範囲をいう。
ここで、乗員のヒップポイントからシートバック12までの距離は、乗員の体の厚みでほぼ決まる。
乗員の体の厚みに加えてリクライニングデバイスの大きさで、リクライニング回転中心部Cが決まる。
リクライニングデバイスは、強度の条件により大きさが制限され車種間で大きな違いが無いと考えられる。
結果として、リクライニング回転中心部Cは、乗員からほぼ一定距離にあると予測されるため、シート位置を特定するのに適当である。
ここで、“リクライニング回転中心部C”については、シートバック12とシートクッション11の境界位置C1まで含む範囲にすると、車両前方側に寄り過ぎる位置になる。つまり、運転席シート1を退避シート位置Stにしたとき、ドライバーDの肩とセンターピラー36が接触して肩の通過性を低下させる。
また、“リクライニング回転中心部C”を、シートレッグ14の後端位置C2まで含む範囲にすると、車両後方側に寄りすぎる位置になる。つまり、運転席シート1を退避シート位置Stにしたとき、乗降時の開口スペースを狭くする。
よって、リクライニング回転中心部Cは、図5に示すように、リクライニング回転中心点CPを含み、シートバック12とシートクッション11の境界位置C1と、シートレッグ14の後端位置C2を含まない範囲に設定される。
実施例1の退避動作制御では、退避シート位置Stを決める車体側基準線として、“ピラー二等分線P”を用いた。以下、“ピラー二等分線P”を、車体側基準線とする理由について、図6に基づき説明する。
まず、“ピラー二等分線P”とは、図6に示すように、センターピラー36のピラー前端36F及びピラー後端36Rのそれぞれの曲率部分36FU,36FL,36RU,36RLを除いた直線部分36FM,36RMの間を二等分した線をいう
センターピラー36の幅は、ピラー内容物であるシートベルトデバイスの大きさでほぼ決まる。
シートベルトデバイスの大きさは、車種間でそれほど大きな違いはない。
結果として、“ピラー二等分線P”は、車種によらず基準線として適当である。
なお、ピラー下端部の前端〜後端の中点の垂線P1にすると、ピラー下端部/上端部における前端と後端のR形状は、デザインや乗降性要件等により車種間で異なる。その結果、“ピラー下端部中点の垂線P1”は、位置関係を規定しにくい。
また、ピラー下端部の前端〜後端の中点とピラー上端部の前端〜後端の中点を結ぶ直線P2にすると、ピラー下端部/上端部における前端と後端のR形状は、デザインや乗降性要件等により車種間で異なる。その結果、“ピラー上下端部の中点を結ぶ直線P2”は、位置関係を規定しにくい。
即ち、乗降しやすいシート位置における“リクライニング回転中心点C”と“ピラー二等分線P”の位置関係は、シートバック12の厚みや形状、センターピラー36の幅や形状、等に影響されることなく、様々な車種によらず適用可能と考えられる。
従って、実施例1の退避動作制御においては、“リクライニング回転中心部C”をシート側基準位置とし、“ピラー二等分線P”を車体側基準線とし、乗降しやすいシート位置としての「退避シート位置St」を決めるようにした。
[運転席シートの退避動作制御作用]
例えば、特開昭63−251341号公報に記載されているように、運転姿勢シート位置を予めメモリに記憶しておき、ドライバーの降車タイミングが検知されると、車両用シートを運転姿勢シート位置から退避シート位置へ変更する。その後、乗車完了状態が検知されると、退避シート位置から運転姿勢シート位置に復帰させる制御(以下、「メモリシート」という。)をするものが知られている。
しかし、先行するメモリシートで運転姿勢シート位置から退避シート位置へ変更する場合の動き方は、一度に動くデバイスは一つで、順々に動いていく。例えば、図7に示すように、時刻t1にてスライド動作が開始されると、時刻t2にてスライド動作を終了する。次に、スライド動作が終了する時刻t2にてリフタ動作が開始されると、時刻t3にてリフタ動作を終了する。次に、リフタ動作が終了する時刻t3にてリクライニング動作が開始されると、時刻t4にてリクライニング動作を終了する。
従って、下記に列挙するような問題がある。
(a) 一度に動くデバイスは一つであるため、動作開始時刻t1から動作終了時刻t4までの総動作時間T’(=時刻t1〜時刻t4)が長く煩わしい。
(b) 予め決められた順番(スライド→リフタ→リクライニング)にしたがって、順々に動いていくため、乗降動作の流れと合わず違和感がある。
(c) 直線系動作制御であるスライド動作とリフタ動作の終了タイミング(時刻t2、時刻t3)が異なるため、関連動作のつながりがなく違和感がある。
実施例1において運転席シート1の退避動作制御を行うとき、例えば、図8に示すように、直線系動作制御(スライド、リフタ)と角度系動作制御(クッションチルト、リクライニング)が全て行われる場合について説明する。なお、自動復帰する場合は、基本的に図8とは逆向きの動作をする。
即ち、運転席シート1が運転姿勢シート位置So(図9)である時刻t1にてスライド動作が開始されると、時刻t2にてリフタ動作が開始され、時刻t3にてクッションチルト動作が開始され、時刻t4にてリクライニング動作が開始される。そして、時刻t5の同時タイミングにてスライド動作とリフタ動作とクッションチルト動作が終了し、時刻t6にて最後のリクライニング動作が終了し、運転席シート1が退避シート位置St(図10)での退避動作を完了する。このため、下記に列挙するメリットがある。
(d) 直線系動作制御(スライド、リフタ)を先に行い、角度系動作制御(リクライニング、クッションチルト)を後に行う。
この結果、先に行う直線系動作制御(スライド、リフタ)により、乗降空間を確保できる。
(e) 直線系動作と角度系動作の動作時間の一部をラップさせる。
この結果、直線系動作を引き継ぐようにして角度系動作を開始することで、自然で違和感のない動きとなると共に、総動作時間T(=時刻t1〜時刻t6)の短縮化になる。
(f) 直線系動作制御(スライド、リフタ)の動作終了タイミングを合わせる(図8の矢印Eに囲まれる特性)。
この結果、直線系動作制御の動作時間(時刻t1〜時刻t5)を短縮でき、待ち時間の煩わしさが低減される。
この結果、スライド動作により運転席シート1がある程度十分に下がった状態からリフタ動作に入ることにより、頭頂空間を確保でき、窮屈感が低減される。
ちなみに、スライド前方はルーフの傾斜が急なため頭頂空間が狭いが、スライド後方はルーフが高く且つシートスライドレール傾斜分の下がりも加わって頭頂空間がより広い。
この結果、直線系動作であるスライド動作とリフタ動作をセットで動かすことで、自然で違和感のない動きとなる。
(g) 角度系動作制御のリクライニング動作の終了タイミングを最後にする(図8の矢印Fに囲まれる特性)。
この結果、角度系動作のうち、クッションチルト動作を先行させることにより、腹部窮屈感を増加させない。
この結果、シートバック12を図10の矢印Gに示すように引き起こす方向に動かし、リクライニング動作による停止を最後とすることで、降りる際の前傾動作をサポートした感覚を与えることができる。
ちなみに、リクライニング角度θが予め設定された設定角度θtより起きている場合は、シートバック12を倒すことによる乗降動作改善はないため動かさない。
[ドライバーの乗車/降車性向上作用]
次に、図10に示すように、運転席シート1を退避シート位置Stまでスライド移動させた状態でのドライバーDの乗車/降車性向上作用について、比較例と対比しながら説明する。
まず、足の通過性に着目し、ドライビングポジションに対して、車両後方にシート位置を移動させることで乗降性が改善されることが知られている。このような場合、ドライバーの体格、シートの初期位置に依らず、シートを一定量だけ退避させる。これを比較例とする。
この比較例では、下記に列挙するような問題がある。
(A’) 体格に依らず退避量が一定なので、退避後の位置が、ピラーより後方になる場合は、ピラーを肩で避けて乗り込む必要がある。
(B’) シートポジションに依らず退避量が一定なので小体格者が降車したあとに大体格者が乗車するときに、足元が狭い。
(C’) シートポジションに依らず退避量が一定なので小体格者がドア開度の狭い場所で降車するときに、足元が狭い。
(D’) シートポジションに依らず退避量が一定なので小体格者がセンターピラー上端の低い車両で降車するときに、頭部スペースが狭い。
これに対し、実施例1のコントローラ4は、乗員の体格と着座位置によらず、運転席シート1を、車体のセンターピラー36に対する相対位置関係が変わらない一定の退避シート位置Stにスライド移動する制御を行う。つまり、ACC ONモードからOFFモードに状態遷移し、ドアを開けた場合は降車と判断し、パーキングブレーキがONの状態では、運転席シート1のスライド位置Sを、リアモースト位置から所定量だけ車両前方である肩と足の通過性を阻害しない位置とする。このとき、シートバック12のリクライニング角度θを、一般的な着座姿勢による設定角度θtとし、シートクッション11のチルト角度αを、腹部圧迫が少ない設定角度αtに制御した。これにより、足元スペース、肩の通過性、腹部の快適性を確保した位置で乗降することができた。
即ち、実施例1の退避動作制御は、
・肩の通過性に基づき、体格によらず運転席シート1の位置が一定になるよう制御する。
・乗車/降車時とも、前方スペースを十分に確保しながら、肩の横方向の移動を妨げない一定の位置に運転席シート1を制御する。
ことを特徴点とする。
このように、ドライバーの体格によらず、乗降しやすい一定位置に運転席シート1を移動するので、下記に列挙するような乗車/降車性を向上する作用効果が得られる。
(A) 乗車時、前回乗員の体格によらず乗降しやすい一定の待機位置になり、乗車しやすくなる。
(B) 降車時、ドライバーが大きな体格である場合は、センターピラー36よりも後方とならず、センターピラー36が肩の移動を阻害せず、降車しやすくなる。
(C) 降車時、ドライバーが小さな体格である場合は、ドア開度が狭い場合でも、外足スペースが広く、降車しやすくなる。
(D) 降車時、ドライバーが小さな体格である場合は、センターピラー36の上端が低い場合でも、頭部スペースが広く、降車しやすくなる。
[退避動作制御の特徴作用]
実施例1では、降車タイミングを検知すると、運転席シート1のリクライニング回転中心部Cが、運転姿勢シート位置Soからピラー二等分線Pと重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置Stまでスライド移動するように制御する。
即ち、“リクライニング回転中心部C”と“ピラー二等分線P”を基準として決められる運転席シート1の退避シート位置Stは、車種の違いや運転席シート1の形状違いに関わらず、運転席シート1とセンターピラー36の相対位置関係が同じになる位置に規定される。加えて、運転姿勢シート位置Soから退避シート位置Stまでの動作が、1つのスライド動作によってなされる。よって、降車タイミングを検知したとき、運転席シート1を、運転姿勢シート位置Soから退避シート位置Stまで動作させるのに時間を要さない。
そして、運転席シート1のリクライニング回転中心部Cが、ピラー二等分線Pと重なる位置を退避シート位置Stとしているため、車両側面から見たときにシートバック12とセンターピラー36が互いに重なり合う位置関係になる(図10)。このため、ドライバーDが降車する際、ドライバーDの肩とセンターピラー36との接触の可能性が低減され、肩の通過性が確保される。
この結果、降車タイミングを検知したとき、運転席シート1を、降車性を向上させる退避シート位置Stまで動作させるのに要する時間が短縮される。ちなみに、運転席シート1は、降車タイミングを検知してから応答良く退避シート位置Stにならないと、ドアを開けたドライバーDの降車動作と重なる。よって、運転席シート1の退避動作制御において、動作時間を短縮する退避応答性は重要な要求性能である。
実施例1では、運転席シート1のスライド移動後の退避シート位置Stにおいて、運転席シート1のシートバック12のリクライニング角度θを、車両垂直方向に対して予め設定された設定角度θtとする。
即ち、シートバック12の設定角度θtは、ドライバーDにとってハンドル操作しやすいドライビングポジションを意図した角度ではなく、ドライバーDが運転席シート1から乗降しやすい楽な姿勢になる角度に設定される。
従って、シートクッション11の前端が車両前方に移動しないことでドライバーDの足元空間を確保したまま、シートバック12のリクライニング角度θを設定角度θtとすることで乗降性が向上する。
実施例1では、運転席シート1のスライド移動後の退避シート位置Stにおいて、運転席シート1のシートクッション11のチルト角度αを、車両水平方向に対して予め設定された設定角度αtとする。
即ち、シートクッション11の設定角度αtは、アクアセル操作やブレーキ操作しやすいドライビングポジションを意図した角度ではなく、ドライバーDが運転席シート1から乗降しやすい楽な姿勢になる角度に設定される。
従って、ドライビングポジションにてシートクッション11の前端部を上方に持ち上げていたとき、クッション前端部が下方に移動することで、運転席シート1の退避シート位置Stでの乗降空間が拡大されると共に、ドライバーDの腹部圧迫が低減される。
次に、効果を説明する。
実施例1における車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 降車タイミングを検知して最前列シート(運転席シート1)を自動で車両前後方向にスライド移動させる退避動作制御方法であって、
最前列シート(運転席シート1)のドア側に配置されるセンターピラー36のピラー前端36F及びピラー後端36Rのそれぞれの曲率部分36FU,36FL,36RU,36RLを除いた直線部分36FM,36RMの間を二等分した線をピラー二等分線Pというとき、
降車タイミングを検知すると、最前列シート(運転席シート1)の車両側面方向から見たリクライニング回転中心部Cが、降車タイミングを検知したときの運転姿勢シート位置Soから、ピラー二等分線Pと重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置Stまで、スライド移動するように制御する(図10)。
このため、降車タイミングを検知したとき、最前列シート(運転席シート1)を、降車性を向上させる退避シート位置Stまで動作させるのに要する時間を短縮する車両用シートの退避動作制御方法を提供することができる。
(2) 最前列シート(運転席シート1)のスライド移動後の退避シート位置Stでは、最前列シート(運転席シート1)のシートバック12のリクライニング角度θを、車両垂直方向に対して予め設定された設定角度θtとする(図10)。
このため、(1)の効果に加え、退避シート位置Stでシートバック12のリクライニング角度θを設定角度θtとすることで、足元空間を確保したままで乗員(ドライバーD)を運転姿勢から着座姿勢に戻すことによって、乗降性を向上することができる。
(3) 最前列シート(運転席シート1)のスライド移動後の退避シート位置Stでは、最前列シート(運転席シート1)のシートクッション11のチルト角度αを、車両水平方向に対して予め設定された設定角度αtとする(図10)。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、退避シート位置Stでシートクッション11のチルト角度αを設定角度αtとすることで、乗降空間の拡大と乗員(ドライバーD)の腹部圧迫低減によって、乗降性を向上することができる。
(4) 車両用シート(運転席シート1)の退避動作制御として、車両用シート(運転席シート1)の車体に対する位置関係を変更する直線動作による直線系動作制御(スライド、リフタ)と、車両用シート(運転席シート1)を構成するシート構成要素の傾き角度関係を変更する角度動作による角度系動作制御(リクライニング、クッションチルト)と、を有し、
降車タイミングを検知すると、直線系動作制御を先に行い、角度系動作制御を後に行うと共に、直線系動作と角度系動作の動作時間の一部をラップさせる(図8)。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、先に行う直線系動作制御(スライド、リフタ)によって乗降空間を確保することができると共に、自然で違和感のない動きとしながら総動作時間Tの短縮化を図ることができる。
(5) 直線系動作制御として、車両用シート(運転席シート1)を車両前後方向に移動させるスライド制御と、車両用シート(運転席シート1)を車両上下方向に移動させるリフタ制御が行われるとき、スライド制御とリフタ制御の終了タイミングを合わせる(図8)。
このため、(4)の効果に加え、直線系動作制御の動作時間(時刻t1〜時刻t5)の短縮により待ち時間の煩わしさを低減できると共に、頭頂空間の確保により窮屈感を低減することができる。
(6) 角度系動作制御として、シートバック12を引き起こすリクライニング制御が行われるとき、リクライニング制御の終了タイミングを、全ての退避動作制御の最後となるようにする(図8)。
このため、(4)又は(5)の効果に加え、リクライニング動作による停止を最後とすることで、降りる際の前傾動作をサポートした感覚を乗員(ドライバーD)に与えることができる。
(7) 降車タイミングを検知して最前列シート(運転席シート1)を自動で車両前後方向にスライド移動させる退避動作コントローラ(コントローラ4)を備える退避動作制御装置であって、
最前列シート(運転席シート1)のドア側に配置されるセンターピラー36のピラー前端36F及びピラー後端36Rのそれぞれの曲率部分36FU,36FL,36RU,36RLを除いた直線部分36FM,36RMの間を二等分した線をピラー二等分線Pというとき、
退避動作コントローラ(コントローラ4)は、降車タイミングを検知すると、最前列シート(運転席シート1)の車両側面から見たリクライニング回転中心部Cが、降車タイミングを検知したときの運転姿勢シート位置Soから、ピラー二等分線Pと重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置Stまで、スライド移動させる退避動作制御処理を行う(図4)。
このため、降車タイミングを検知したとき、最前列シート(運転席シート1)を、降車性を向上させる退避シート位置Stまで動作させるのに要する時間を短縮する車両用シートの退避動作制御装置を提供することができる。
以上、本発明の車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、運転席シート1の退避シート位置Stとして、運転席シート1の車両側面方向から見たリクライニング回転中心部Cが、ピラー二等分線Pと重なる位置とする例を示した。しかし、運転席シート1の退避シート位置Stとしては、運転席シート1の車両側面方向から見たリクライニング回転中心部Cが、ピラー二等分線Pと重なる位置より車両前方側の位置とする例であっても良い。つまり、乗降性が確保される開口面積は、ドライバーの体格に依存する。よって、例えば、体格が小さいドライバーの場合であって、開口面積を狭くしても構わない場合には、リクライニング回転中心部Cが、ピラー二等分線Pと重なる位置より車両前方側の位置を退避シート位置Stとする。
実施例1では、運転席シート1の運転姿勢シート位置Soとして、退避シート位置Stよりも車両前方側の位置であり、車両後方にスライド移動することで、運転席シート1を退避シート位置Stに制御する例を示した。しかし、運転席シート1の運転姿勢シート位置Soとして、退避シート位置Stよりも車両後方側の位置であり、車両前方にスライド移動することで、運転席シート1を退避シート位置Stに制御する場合であっても良い。即ち、制御目標である「退避シート位置St」は、車両後方にスライド移動する場合、後方スライドの「上限位置」を規定する位置であり、車両前方にスライド移動する場合、前方スライドの「下限位置」を規定する位置である。
よって、ドライバーの体格や好みによるが、運転席シート1の運転姿勢シート位置Soを、退避シート位置Stよりも車両後方側の位置にする場合もあり得るので、このような場合にも対応することができる。
実施例1では、シーケンス制御則にしたがって、運転席シート1のスライド移動後の退避シート位置Stにおいて、シートバック12のリクライニング角度θを設定角度θtとし、シートクッション11のチルト角度αを設定角度αtとする例を示した。しかし、実施例1とは異なるシーケンス制御則により、例えば、運転席シートがスライド移動後の退避シート位置の状態となった後、リクライニング角度やチルト角度を設定角度にする例であっても良い。
実施例1では、直線系動作制御(スライド、リフタ)と角度系動作制御(リクライニング、クッションチルト)の4つの動作制御を行う例を示した。しかし、直線系動作制御としてのスライド制御のみを行う例であっても良い。また、スライド制御に、リクライニング制御とクッションチルト制御のうち、1つの角度系動作制御を行う例であっても良い。さらに、スライド制御に、リクライニング制御とクッションチルト制御の2つの角度系動作制御を行う例であっても良い。
実施例1では、本発明の車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置を乗用車の運転席シートに適用する例を示した。しかし、本発明の車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置は、助手席シート等の最前列シートに対しても、また、乗用車以外の車両シートに対しても適用することができる。要するに、降車タイミングを検知して最前列シートを自動で車両前後方向にスライド移動させる車両用シートの退避動作制御方法及び制御装置であれば適用できる。
1 運転席シート(最前列シート)
11 シートクッション
12 シートバック
4 コントローラ(退避動作コントローラ)
C リクライニング回転中心部
36 センターピラー
36F ピラー前端
36R ピラー後端
36FU,36FL ピラー前端の曲率部分
36RU,36RL ピラー後端の曲率部分
36FM ピラー前端の直線部分
36RM ピラー後端の直線部分
P ピラー二等分線
So 運転姿勢シート位置
St 退避シート位置
θ リクライニング角度
θt 設定角度
α チルト角度
αt 設定角度

Claims (7)

  1. 降車タイミングを検知して最前列シートを自動で車両前後方向にスライド移動させる退避動作制御方法であって、
    前記最前列シートのドア側に配置されるセンターピラーのピラー前端及びピラー後端のそれぞれの曲率部分を除いた直線部分の間を二等分した線をピラー二等分線というとき、
    前記降車タイミングを検知すると、前記最前列シートの車両側面方向から見たリクライニング回転中心部が、前記降車タイミングを検知したときの運転姿勢シート位置から、前記ピラー二等分線と重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置まで、スライド移動するように制御する
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御方法。
  2. 請求項1に記載された車両用シートの退避動作制御方法において、
    前記最前列シートのスライド移動後の退避シート位置では、前記最前列シートのシートバックのリクライニング角度を、車両垂直方向に対して予め設定された設定角度とする
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された車両用シートの退避動作制御方法において、
    前記最前列シートのスライド移動後の退避シート位置では、前記最前列シートのシートクッションのチルト角度を、車両水平方向に対して予め設定された設定角度とする
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御方法。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車両用シートの退避動作制御方法において、
    前記車両用シートの退避動作制御として、前記車両用シートの車体に対する位置関係を変更する直線動作による直線系動作制御と、前記車両用シートを構成するシート構成要素の傾き角度関係を変更する角度動作による角度系動作制御と、を有し、
    前記降車タイミングを検知すると、前記直線系動作制御を先に行い、前記角度系動作制御を後に行うと共に、直線系動作と角度系動作の動作時間の一部をラップさせる
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御方法。
  5. 請求項4に記載された車両用シートの退避動作制御方法において、
    前記直線系動作制御として、前記車両用シートを車両前後方向に移動させるスライド制御と、前記車両用シートを車両上下方向に移動させるリフタ制御が行われるとき、前記スライド制御と前記リフタ制御の終了タイミングを合わせる
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御方法。
  6. 請求項4又は請求項5に記載された車両用シートの退避動作制御方法において、
    前記角度系動作制御として、前記シートバックを引き起こすリクライニング制御が行われるとき、リクライニング制御の終了タイミングを、全ての退避動作制御の最後となるようにする
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御方法。
  7. 降車タイミングを検知して最前列シートを自動で車両前後方向にスライド移動させる退避動作コントローラを備える退避動作制御装置であって、
    前記最前列シートのドア側に配置されるセンターピラーのピラー前端及びピラー後端のそれぞれの曲率部分を除いた直線部分の間を二等分した線をピラー二等分線というとき、
    前記退避動作コントローラは、前記降車タイミングを検知すると、前記最前列シートの車両側面方向から見たリクライニング回転中心部が、前記降車タイミングを検知したときの運転姿勢シート位置から、前記ピラー二等分線と重なる位置を含めた車両前方側の退避シート位置まで、スライド移動するように退避動作制御処理を行う
    ことを特徴とする車両用シートの退避動作制御装置。
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