JP2017170751A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Masaya Uetsuki
雅哉 植月
弾塚 俊光
Toshimitsu Danzuka
俊光 弾塚
鈴木 一生
Kazuo Suzuki
一生 鈴木
大岳 加藤
Hirotake Kato
大岳 加藤
伊部 剛
Takeshi Ibe
剛 伊部
麻子 冨田
Asako Tomita
麻子 冨田
心 現田
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Abstract

【課題】装置起動時や記録動作前に最適な時間でインク撹拌動作を行い良好な記録を実現するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクタンクと、そこに接続されインクタンクから供給されたインクを貯留するサブタンクと、そのサブタンクから供給されたインクを用いて記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う記録装置であって、容積変化が可能な開閉弁の動作によりインクタンクからサブタンクにインクを供給する供給手段とを備え、サブタンクへインク充填が確認されるまで開閉弁の開閉動作を行ってサブタンクにインクを供給し、供給手段のインク供給能力を推定する。次に、推定されたインク供給能力に基いて、供給手段によるインク供給によって生じるインクの流れを用いてインクタンクとサブタンクに貯留されたインクを撹拌する撹拌動作の回数を決定する。そして、決定された回数、供給手段を動作させてインクタンクとサブタンクのインクを撹拌する。
【選択図】図11

Description

本発明はインクジェット記録装置に関する。本発明は、特に、例えば、インクを貯留するインクタンクとサブタンクとを備えたインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録装置は、高画質化・高速化が進んだことより、パーソナル用途のみでなく版下作成や商用目的の印刷物の出力装置として使用されている事例が多く見受けられるようになった。インクジェット記録装置が、例えば、商用目的の印刷物の出力装置として用いられる場合、装置のダウンタイムを削減することが重要なテーマとなる。このため、装置に一定量のインクを保持するサブタンクを設け、メインタンクが空になってもサブタンクのインクを用いて記録を続け(以下、ストップレス記録)、その間にメインタンクを交換できる機構を有する記録装置が開発され実用に供されている。ストップレス記録の時間は、サブタンクの容量と記録画像・記録媒体のサイズ等によって決まるが、メインタンクが空になってから、メインタンクを交換する時間を確保するために必要な量がサブタンクに確保されている事が望ましい。また、メインタンク交換の際や記録動作開始時には記録を行えないアイドルタイムが存在するが、商用目的の印刷物の出力装置の場合、アイドルタイムの長さはコストに直接に影響するため、アイドルタイムが極力短い事が望ましい。
また、インクジェット記録装置の課題の1つとして、耐水性や耐候性と言った画像の堅牢性があげられる。近年、これら堅牢性を向上する目的から顔料インクを用いるインクジェット記録装置が提案されている。一般に顔料を用いたインクでは顔料粒子がメインタンクおよびサブタンク等の内部で沈降し、顔料濃度の局所的な画像濃度ムラが生じる事が課題となっている。この課題を解決するために、例えば、特許文献1に開示されたような形態により各タンク内のインクの撹拌を行い、沈降による濃度ムラを防止する技術も提案されている。
また、特許文献2に開示されているように、サブタンクと記録ヘッドの間に流路を遮断する弁を兼ねた容積変化部材(以下、ダイアフラム弁)を設け、これによりサブタンク内を負圧・加圧にすることでメインタンクからサブタンクへのインク充填を行っている。
特開2008−229958号公報 特開2010−208151号公報
しかしながら、特許文献2で提案のダイアフラム弁では公差による部品バラつきや動力の伝達ロスによるストローク等の違いによって供給能力に差が生じる可能性がある。特許文献1に記載のインクジェット記録装置では同様の弁機構によりインクタンク内の撹拌を行っており、これらダイアフラム弁の供給能力の差はそのまま撹拌能力に影響を及ぼす。このため、従来の構成では、ダイアフラム弁の供給能力に差が生じる可能性がある場合、想定される最も能力の低いダイアフラム弁を基準として撹拌動作を行うようにしている。
このため、実際のインクジェット記録装置において、供給・撹拌能力が低いダイアフラム弁が存在しない場合には、インク撹拌動作が冗長なものとなってしまうことがある。また、ダイアフラム弁の経時劣化を考慮してインク撹拌動作を行うように設定されたインクジェット記録装置では、その使用初期においてインク撹拌動作が冗長なものとなってしまうことがある。このため、例えば、記録開始前や装置起動時にインク撹拌動作が必要な場合に、その時間が必要以上に長くなってしまい、ユーザにとっては無駄な待ち時間が生じていた。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、装置起動時や記録動作前に最適な時間でインク撹拌動作を行い良好な記録を実現するインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のインクジェット記録装置は、次のような構成からなる。
即ち、インクを貯留する脱着可能なインクタンクと、前記インクタンクから供給されるインクを貯留するサブタンクと、前記サブタンクから供給されるインクを用いて記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、前記インクタンクと前記サブタンクを接続する第1インク流路と、前記第1インク流路を通じて、前記インクタンクと前記サブタンクの間でインクを移動させるポンプ機構と、前記サブタンク内のインクの液面が第1の高さに達したことを検知する検知手段とを備えるインクジェット記録装置であって、前記サブタンク内のインクの液面が予め定められた高さにある状態で前記ポンプ機構を駆動させ、前記検知手段によって前記サブタンク内のインクの液面が前記予め定められた高さから前記第1の高さに達したことが検知されるまでの前記ポンプ機構の駆動量に関する駆動量情報を取得する取得の動作を行う取得手段と、前記取得手段によって取得された前記駆動量情報に基いて、前記ポンプ機構を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
従って本発明によれば、装置起動時や記録動作前に最適な時間でインク撹拌動作を行い無駄な待ち時間を最小にできるという効果がある。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成概略を示す部分破断斜視図である。 図1に示した記録装置のインク供給系の構成を示す図である。 図1に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。 インクタンク内のインクを使い切り、サブタンク内のインクを使用して記録動作を実行している(ストップレス記録)状況でのインク供給系の状態を示す図である。 ストップレス記録の制御シーケンスを示すフローチャートである。 インクタンクを交換後のインク供給系の状態を示す図である。 ストップレス記録制御中に必要となるサブタンク充填制御の詳細な処理シーケンスを示すフローチャートである。 開閉弁の動作に伴って変化するインクの流れを示す図である。 攪拌動作の処理を示すフローチャートである。 インク供給手段(開閉弁)の供給能力と撹拌能力の関係を示す図である。 インク供給手段(開閉弁)のインク供給能力を推定する処理を示すフローチャートである。 8色のインクの特性を示す図である。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
次に、インクジェット記録装置の実施例について説明する。この記録装置は、ロール状に巻かれた連続シート(記録媒体)を使用し、そのシートにB0やA0サイズの画像を記録する大判プリントを行う装置である。なお、使用する記録媒体にカット紙を用いても良いことは言うまでもない。
図1は、本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の構成概略を示す部分破断斜視図である。
図1に示すように、インクジェット記録装置(以下、記録装置)50は互いに向き合った2つの脚部55の上端部に跨るように固定されている。キャリッジ60には、記録ヘッド1が搭載されている。記録時は搬送ロールホルダユニット52にセットされた記録媒体を記録位置まで給紙し、キャリッジ60がキャリッジモータ(不図示)及びベルト62より矢印Bで示す方向(主走査方向)に往復移動しながら、記録ヘッド1の各ノズルからインク滴が吐出される。キャリッジ60が記録媒体の一端まで移動すると、搬送ローラ51が所定量だけ記録媒体を矢印Aで示す方向(副走査方向)へ搬送する。このように記録動作と搬送動作とを交互に繰り返すことにより記録媒体全体に画像を形成する。画像形成後は、カッタ(不図示)によって記録媒体をカットし、カットされた記録媒体はスタッカ53に積載されていく。
インク供給ユニット63には、黒、シアン、マゼンタ、イエロなどといったインク色ごとに分かれた(装置に脱着可能な)インクタンク5が備えられており、インクタンク5は供給チューブ2に接続されている。また、供給チューブ2はキャリッジ60の往復運動の際に暴れることのないように、チューブガイド61によって束ねられている。
記録ヘッド1の記録媒体に対向した面には主走査方向と略直交した方向に複数のノズル列(不図示)を持ち、ノズル列単位で供給チューブ2と接続している。
さらに回復ユニット70が主走査方向に記録媒体範囲外で、かつ記録ヘッド1のノズル面に対向する位置に設けられている。回復ユニット70は、必要に応じて記録ヘッド1のノズル面からインク又は空気を吸い出すノズルのクリーニングや記録ヘッド内部に溜まった空気を強制的に吸い出す吸引動作を実行する。
記録装置50の右側には操作パネル54が設けられており、インクタンク5内のインクが空になった際に警告メッセージを表示してユーザにその旨を通知し、インクタンク5の交換を促すことができる。
図2に図1に示した記録装置のインク供給系の構成を示す図である。前述のように、記録装置50は複数の色のインクを使用するがインク供給系の構成は、複数のインクにわたって共通な構成なので、ここでは一色のインクの供給系について示す。
図2に示すように、記録装置に脱着可能な容積一定のインクタンク5は底部に2か所のジョイント部を有しており、そのジョイント部が装置の第1の中空管8及び第2の中空管9と連結している。第1の中空管8及び第2の中空管9は通電性を有する中空の金属針で構成されている。インクタンク5内の第2の中空管9の周囲にインクタンク底面から立ち壁42が形成されている。この構造により、第1の中空管と第2の中空管との間に微小電流(定電流)を流した場合、立ち壁42よりも貯留したインク液面の高さが低くなっていると、インクを介した電流の流れが妨げられ、2つの中空管の間の抵抗値が増加する。これによって、インクタンク5内のインク切れが近いことを検出可能にしている。
また、インクタンク5が記録装置から外された場合にも、2つの中空管の間の抵抗値が増加し、新たなインクタンク5と交換された後には、2つの中空管の間の抵抗値が低下するので、このような抵抗値の変化からもインクタンクの脱着を検出可能である。
第2の中空管9は大気連通室6に連通しており、大気連通室6内の大気連通路7を介して、インクタンク5は大気と連通する。また、インクタンク5の底面45と容積一定のサブタンク4の天面46とを第1の中空管8で連通し、サブタンク4と記録ヘッド1は供給チューブ2を介して連通している。従って、第1の中空管8はインクタンク5とサブタンク4とを接続するインク流路(第1インク流路)としての役目を果たす。サブタンク4は天面の略全域を垂直方向下側にいくほど断面積が広がる傾斜面49で構成し、最も高い位置(即ち、天面46)で第1の中空管8と接続している。そして、サブタンク4内の上部には、金属によって構成された電極部(中実管)10が設けてある。第1の中空管8と電極部10との間に微小電流(定電流)を流した際、これらの間の抵抗値により、サブタンク内のインクが満タンかどうかを検知している。
サブタンク4からのインク流出口は側面47の最も低い位置48に設けている。サブタンク4と供給チューブ2との間には供給流路を開放/閉塞することが可能な容積変化可能な可撓性部材によって構成された開閉弁3が設けてある。開閉弁3は圧縮バネ38で常時開放方向に付勢されており、カム37によってレバー39が押され、中心軸40を中心に回転することで閉塞する。カム37はフォトセンサ41によって位置出し可能に構成しており、駆動源であるDCモータ35によりギア36を介して回転制御している。
なお、ここでは開閉弁3がサブタンク4に具え付けられている構成を示しているが、サブタンク4と記録ヘッド1との間の供給チューブ2に開閉弁3を設けてもよい。供給チューブ2は記録ヘッド1とサブタンク4とを接続するインク流路(第2インク流路)としての役目を果たす。
次に、記録ヘッド1の内部に空気が溜まっている際に、強制的に記録ヘッド1内部の空気を抜き取る、弁閉じ吸引について説明する。
弁閉じ吸引では、供給流路中に設けた開閉弁3によってインク流路を閉塞し、回復ユニット70によってノズル面にキャップを密着させて、ポンプでノズル内のインクや空気を吸引する。具体的には、ある一定時間(この実施例では約25秒)吸引を実行して、記録ヘッド1内部の空気を強制的に抜き取り、その後、開閉弁3でインク流路を開放する。インク流路を開放することで、インクタンク5からインクが供給され、記録ヘッド1の内部が規定量のインクで満たされる。この実施例では、記録ヘッド1内部の空気を除去するためにインク供給流路を閉塞/開放するための開閉弁3が必要となっている。
このような弁閉じ吸引は、インクの初期充填時にも活用される。インクの初期充填時にはインクタンク5の装着を記録装置50が検知すると、まず数回弁閉じ吸引を繰り返し(この実施例では4回)、その後、後述するサブタンク充填制御(図7参照)を実行する。これによりサブタンク4から記録ヘッド1までをインクで満たすことができる。
以上のような構成から、開閉弁3、圧縮バネ38、カム37、レバー39、DCモータ35、ギア36を含めた構成は、ポンプ機構とも呼ばれる。また、弁閉じ吸引の回数はポンプ機構の駆動量(駆動回数)とも言える。このポンプ機構の駆動量は、DCモータ39を駆動させる駆動回路(不図示)に対して以下に説明する制御構成のCPUから駆動量情報として与えられる。
図3は図1に示す記録装置の制御構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、主制御部100はCPU101、ROM102、RAM103、入出力ポート104などを備える。CPU101は演算、制御、判別、設定などの処理を実行し、ROM102はCPU101が実行する制御プログラム等を格納し、RAM103はインク吐出/非吐出を表す2値データを格納するバッファやCPU101による処理の作業領域等として用いられる。
入出力ポート104には、搬送モータ(LFモータ)113、キャリッジモータ(CRモータ)114、記録ヘッド1、回復ユニット70などの各駆動回路105、106、107、108が接続されている。さらに、入出力ポート104には、記録ヘッド1の温度を検出するヘッド温度センサ112やキャリッジ60に固定されたエンコーダセンサ111や記録装置の使用環境である温度と湿度を検知する温湿度センサ109などのセンサ類が接続されている。また、主制御部100はインタフェース回路110を介してホストコンピュータ115に接続されている。
回復処理カウンタ116は回復ユニット70によって記録ヘッド1から強制的にインクを排出させた場合に、そのインク量をカウントする。また、予備吐出カウンタ117は、記録開始前や記録終了時、記録中に行われる予備吐出の回数をカウントする。そして、フチ無しインクカウンタ118は、フチ無し記録を行う場合に記録媒体領域外に記録されるインク液滴の数をカウンタする。さらに、1吐出ドットカウンタ19は、記録中に吐出されるインク液滴の数をカウントする。これら4つのカウンタは入出力ポート104を介して主制御部100に接続される。
次に、以上の構成を有する記録装置によって実行される記録動作を説明する。
ホストコンピュータ115からインタフェース回路110を介して記録データを受信すると、その記録データはRAM103のバッファに展開される。そして、記録動作が指示されると、搬送ユニット(不図示)が作動し、記録媒体を記録ヘッド1との対向位置へと搬送する。ここで、キャリッジ60はガイド軸(不図示)に沿って所定の方向(主走査方向)へと移動する。キャリッジ60の移動に伴って、記録ヘッド1からはインク滴が吐出され、記録媒体に1バンド分の画像が記録される。この後、搬送ユニットにより、記録媒体はキャリッジ60と直交する方向(副走査方向)に1バンド分だけ搬送される。以上の動作を繰り返すことにより、記録媒体には所定の画像が形成される。
なお、キャリッジ60の位置は、キャリッジ60の移動に伴ってエンコーダセンサ111から出力されるパルス信号を主制御部100でカウントすることにより検出される。即ち、エンコーダセンサ111は、主走査方向に沿って配置されたエンコーダフィルム(不図示)に一定の間隔で形成されたスリットを検出することによってパルス信号を主制御部100へ出力する。主制御部100はこのパルス信号をカウントすることにより、キャリッジ60の位置を検出する。キャリッジ60のホームポジション及びその他の位置への移動は、エンコーダセンサ111からの信号に基づいて行われる。
図4はインクタンク5内のインクを使い切り、サブタンク4内のインクを使用して記録動作を実行している(ストップレス記録)状況でのインク供給系の状態を示す図である。なお、図4において、図2を参照して既に説明した構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略する。
図5はストップレス記録の制御シーケンスを示す図である。
記録装置50はインクタンク5内のインクを使い切った際は、サブタンク4内のインクを用いて画像形成を継続可能であり、サブタンク4内のインクを消費すると、大気連通路7からインクタンク5を経由して空気がサブタンク4に導入される。図4に示すように、導入された空気はサブタンク4の上方に溜まる。このような状態でされたにサブタンク4内のインクをさらに消費すると、サブタンク4内のインク面が低下し、第1の中空管8と電極部10とがインクを介して電気的に接続されなくなる。その結果、これらの間に電流が流れにくくなる。
従って、ステップS201では、第1の中空管8と電極部10との間に微小電流を流し、これらの間の電圧値を測定することで、サブタンク4内のインクが消費されている(即ち、サブタンクが満タンではない)ことを検知することができる。ここで、サブタンク4内のインクを消費されていると判断されることは、インクタンク5が空になったことを示しており、処理はステップS202に進み、ユーザにインクタンク5が空であることを操作パネルを通じて通知し、インクタンクの交換を促す。
インクタンク5が交換されるまでの間、サブタンク4内のインク使用許容量(最小許容容量)までは画像形成を許容し、続行する。この実施例では、その許容量は約11mlであり、記録装置50では記録可能な最大サイズの用紙に100%の濃度で記録した場合に最低1枚は記録可能なインク量に相当する。インク使用許容量を使用しきったかどうかは次の方法で判定する。即ち、サブタンク4内のインク使用許容量を予め記録装置に記憶させておき、記録ヘッド1からのインク液滴吐出数をカウントすることでインク消費量を計算する。次に、その消費量と許容量を比較して、消費量が許容量以下であれば、記録を許容し、許容量を超えた場合は、画像形成を停止させて、インクタンク5が空であることを通知しながらインクタンク5の交換を待つ。ここでは、サブタンク4のインク残量をその検知手段を設けずに、インクの吐出量に換算する方法を用いたが、サブタンク4内にインク残量検知手段を設けても良い。
ステップS203では、サブタンク4内のインク使用許容量を消費しきる前にインクタンクを交換したかどうかを調べ、交換がなされたと判断した場合、処理はステップS204に進み、画像形成中であるかどうかを調べる。そして、画像形成中であると判断された場合には、その画像形成の終了を待ち合わせる。そして、画像形成の停止を確認して、処理はステップS205に進み、次の画像形成の開始前にサブタンク4内にインクを充填する。なお、サブタンクへのインク充填制御の詳細については後述する。充填後に次の画像形成を開始する。このようにして、画像形成の間(例えば、あるページとその次のページの記録の間など)に、サブタンクへのインク充填を行う。
これに対して、ステップS203において、インクタンク5の交換がまだなされていないと判断された場合、処理はステップS206に進み、さらにサブタンク4内のインク使用許容量を消化しきったかどうかを調べる。ここで、その許容量を消化したと判断された場合、処理はステップS207に進み、直ちに記録動作を停止する。これは、記録を停止しないと、サブタンク4からインク供給流路を経由して記録ヘッド1へ空気が混入し、結果、インク吐出不良が発生し、記録画像の品位が低下するためである。そして、ステップS208では、インクタンク5の交換を促すメッセージを表示する。
図6はインクタンク5を交換後のインク供給系の状態を示す図である。
図6において、(a)は開閉弁3を閉塞から開放にした状態を示し、(b)は開閉弁3を開放から閉塞にした状態を示している。
この実施例では、開閉弁3の容積をV1、第1の中空管の容積をV2とした際に、V1>V2の関係が成り立つようにしている。この実施例では、V1=約0.45ml、V2=約0.09mlである。従って、図6(a)に示すように、開閉弁3を閉塞状態から開放状態にすると、第1の中空管8にインクが存在しないため容積V1−V2(約0.36ml)分のインクをインクタンク5からサブタンク4へ引き込むことができる(インクの流入)。この容積をV3(=V1−V2)とする。その際、インクタンク5へは大気連通室6から空気が容積V3分引き込まれる(空気の流出)。
その後、図6(b)に示すように、DCモータ35によってカム37を回転させてレバー39により開閉弁3を押圧させ、開放状態から閉塞状態にする。第1の中空管8内がインクで満たされているため、これにより、サブタンク4内の空気が容積V3分だけサブタンク4からインクタンク5へ押し出される。この際、インクタンク5から容積V3分のインクが大気連通室6へ押し出される。この時、開閉弁3から記録ヘッド1までのインク供給流路の圧損および記録ヘッドのノズルおよびヘッド内のフィルタ部分のメニスカス抵抗力が開閉弁3からインクタンク5までの圧損に比べてはるかに大きいため、インクは記録ヘッド1側には殆ど流れない。
その後、再び図6(a)に示すように、DCモータ35によってカム37を回転させて、圧縮バネ38でレバー39を付勢すると、開閉弁3は閉塞状態から開放状態になる。その際、大気連通室6からインクをV3分インクタンク5へ引き込むと当時にインクタンク5からサブタンク4へV3分インクを引き込む。その後、再びDCモータ35を回転させて図6(b)に示すように開閉弁3を開放状態から閉塞状態にする。即ち、1回の開閉弁3の開閉動作により所定量のインクがインクタンク5からサブタンク4に充填される。
図7はストップレス記録制御中に必要となるサブタンク充填制御の詳細な処理シーケンスを示すフローチャートである。
この実施例では、ステップS301において、開閉弁3の開閉動作(充填用)を繰り返し制御する。そして、ステップS302ではその開閉動作毎にサブタンク4がインクで満たされたかどうかを確認する。これは、上述のように第1の中空管8とサブタンク4に設けた電極部10との間に微小電流を流し、その結果得られる、第1の中空管8と電極部10との間の電圧値を測定することによって確認することができる。
ここで、インクで満たされていないと判断された場合、処理はステップS304に進み、インクタンク5内にインクがあるかどうかを確認する。ここで、インクがあると判断された場合は、処理はステップS301に戻り、開閉弁3の開閉動作(充填用)を繰り返す。これに対して、インクタンク5内にインクがないと判断された場合、処理はステップS305に進み、インクタンク5の交換を促し、ステップS306においてインクタンクの交換完了を待ち合わせる。そして、インクタンク5の交換が確認されたなら、処理はステップS301に戻り、再び開閉弁3の開閉動作(充填用)を繰り返す。
なお、インクタンク5内にインクがあるかどうかは、第1の中空管8と第2の中空管9との間に微小電流を流した際にこれらの間の電圧値を測定することによってインク切れが近いことを判断する。また、インク切れが近く、残量がゼロにちかい(ニアエンド)場合の判断は、インクタンク5のEEPROM20に格納されている残量の情報に基づいて行う。即ち、開閉弁3の一回の開閉動作によりV3の容量(約0.36ml)をインクタンク5からサブタンク4へ導入可能なので、EEPROM20に格納されている残量を示す情報から計算することで判断する。
さて、ステップS302により、サブタンク4がインクで満たされたことが確認されると、処理はステップS303に進む。ステップS303では、マージンとして、開閉弁3の開閉動作を30回行う。一旦、サブタンク4内がインクで満たされた後は、開閉弁3の容積V1分のインクは、大気連通室6とサブタンク4内を出入りするだけで、インクタンク5及びサブタンク4内のインク量は変化することはない。故に、少ない回数でサブタンク4が満たされる色のインクがある状態で、未だ満タンとはならない色のインクのために開閉弁3を制御してもインクが溢れ出るなどの問題は生じない。
上記サブタンク4へのインク充填シーケンスは1色のインクで説明したが、複数色のインクを充填する時は、その充填に開閉弁の開閉回数が一番多い色のインクのサブタンク4がインクで満たされるまで開閉弁制御を行う。また、マージンの30回という開閉動作は、開閉動作の一番要する色のインクに対して行う。なお、開閉弁等の容積によって、この回数は変わってもよい。その後、処理は終了する。
次に以上の構成の記録装置における攪拌動作を図8〜図9を参照して説明する。
図8は開閉弁の動作に伴って変化するインクの流れを示す図である。
図8において、(a)は開閉弁3を閉塞状態から開放状態に変化させた状態を示す図であり、(b)は開閉弁を開放状態から閉塞状態に変化させた状態を示す図である。なお、図9において、太い矢印はインクの流れを示している。また、既に、図2と図4において説明したのと同じ構成要素については同じ参照番号を付し、その説明は省略する。
図9は攪拌動作の処理を示すフローチャートである。
攪拌を行う際は、まず、ステップS401では、インクタンクが装着されているかどうかを調べる。ここで、インクタンクが装着されていないと判断された場合、処理はステップS402に進む、メッセージを表示してユーザにインクタンクの装着を促す。その後、処理はステップS401に進む。これに対して、インクタンクが装着されたことが確認されると、処理はステップS403に進む。
ステップS403では、サブタンク4内がインクで満たされているかどうかを調べる。ここで、サブタンク4が満タンでないと判断された場合は、処理はステップS404に進み、図7を参照して説明したサブタンク充填制御を実行し、その後、処理はステップS405に進む。これに対して、サブタンク4がインクで満たされていると判断された場合、処理はステップS405に進む。
ステップS405では、開閉弁3の開閉制御を実行してインクの撹拌動作を行う。ここでは、図7を参照して説明したステップS303と同様に開閉弁の開閉動作を、例えば、30回実行することにより、インクの攪拌動作を行う。開閉弁の開閉動作によるインクの撹拌については図8を参照して、以下にさらに説明する。
図8(a)に示すように開閉弁3を閉塞状態から開放状態にすると、矢印が示すようにインクタンク5から開閉弁の容積変化分の容量V1のインクがサブタンク4を経由して開閉弁3まで引き込まれる。その際、大気連通室6から空気もしくはインクがインクタンク5内にも引き込まれる。その後、図8(b)に示すように開閉弁3を開放状態から閉塞状態にすると、矢印が示すように、開閉弁の容積変化分の容量V1のインクがサブタンク4を経由して、インクタンク5内に流れ込む。その際、大気連通室6へインクタンク5からインクが流れ込む。図8(b)の矢印で示すように、インクタンク5内にインクが流れ込むことにより、インクタンク5内にインクの流れが生じる。その際、サブタンク4内にもインクの流れが起きる。
従って、以上のような開閉弁3の開閉動作を繰り返すことにより、インクの流れを継続的に発生させ、インクタンク5内及びサブタンク4内のインクを攪拌することができるのである。この時もサブタンク4のインク充填と同じく、開閉弁3から記録ヘッド1までのインク供給流路の圧損が開閉弁3からインクタンク5までの圧損に比べてはるかに大きいため、殆ど記録ヘッド1側へはインクは流れない。結果、開閉弁3の容積変化分がインクタンク5へ流入/流出し、殆ど損失なくインクタンク5内のインクを攪拌可能となる。
この実施例では、インク攪拌のための開閉弁の開閉動作回数は記録装置の放置期間に応じて、表1が示すように、3つ定める。この表が示す情報がEEPROMなどの不揮発性メモリに格納される。
表1
┌−−−−−−−−−−−−┬−−−−┬−−−−−−−┬−−−−┐
|放置期間(T:単位は日)|T<10|10≦T<20|T≧20|
├−−−−−−−−−−−−┼−−−−┼−−−−−−−┼−−−−┤
| 開閉動作回数(回) | 100| 200 | 400|
└−−−−−−−−−−−−┴−−−−┴−−−−−−−┴−−−−┘
即ち、放置期間が10日未満であれば約100回の開閉動作を行い、放置期間が10日以上で20日未満であれば約200回の開閉動作を行い、放置期間が20日以上であれば約400回の開閉動作を行う。従って、ステップS405では、記録装置が長時間放置後に起動された場合、EEPROMなどに記憶されていた前回の電源OFF時間から電源投入時までの経過時間を算出し、その経過時間と表1とを参照して、インク撹拌のための開閉弁の動作回数を決定する。
従って、記録装置が放置されていた期間の長さに従ってインク撹拌動作を行うための開閉弁の開閉動作回数を変化させることにより、最適なインク撹拌を行うことができる。これにより、装置起動時の待ち時間を不必要に長くなることがなりなり、ユーザにとっての好ましい。
なお、この実施例でのインク残量検出は、インクタンク5に設けられた電極によりニアエンドの検出を行い、その後は、記録ヘッドからのインク吐出数をカウントするドットカウント方式によって行っている。しかしながら、これによって本発明は限定されるものではない。例えば、フロート式や光学式等の他の方式でもよい。サブタンク4の満タン検知及びエンド検知においても同じく、この実施例では、電極検知とドットカウント方式を用いたが他の方式でもよい。
また、この実施例では、記録ヘッドへのインク供給をサブタンクから記録ヘッドへのインク供給路の開閉弁を用いる構成としたが、インク供給の手段と開閉弁とを分離してもよい。その場合、インク供給手段をサブタンクと開閉弁の間に設けた方が望ましい。このインク供給手段は蛇腹形態でもダイアフラム形態でも良く、容積変化可能な形態であれば、どのような形態でも適用可能である。従って、開閉弁はより一般的には容積可変部といっても良く、その拡大変形と縮小変形により内部容積が変化する。
さて、以上説明したようなインク供給・撹拌機構を用いる場合、インクの撹拌能力がインク供給手段(この実施例では開閉弁3)の能力に依存する。
図10はインク供給手段(開閉弁3)の供給能力と撹拌能力の関係を示す図である。
図10(a)では供給能力の指標として横軸にサブタンクを空の状態から満タンの状態となるまでの開閉動作回数を用いている。図10(a)から分かるようにインク供給手段の能力とインク撹拌の能力は比例関係にはならない。
また、図10(b)はサブタンクが空の状態から満タンとするまでに必要とされる開閉弁の開閉動作回数(必要充填回数)と、装着されたインクタンクのインクの撹拌に必要な開閉弁の開閉動作回数(撹拌回数)の関係を示す表である。これらから、開閉弁の動作回数が200回未満でサブタンクが満タンになるような場合(インク供給能力が高い)には、インク撹拌に必要な開閉弁の動作回数は100回であり、一定以上の流速および流量が生じ、効率的にインクの撹拌が行われると言える。しかしながら、開閉弁の動作回数が500回程度でサブタンクが満タンになるような場合(インク供給能力が低い)には、インク撹拌に必要な開閉弁の動作回数は1000となり、撹拌効率が著しく低下する。
図11はインク供給手段(開閉弁)のインク供給能力を推定する処理を示すフローチャートである。記録装置の使用初期には開閉弁の動作によりサブタンク内をインクで満たす必要がある。上述のようにインクが満タンになったことは、中空管8とサブタンク4に設けた電極部10に微量な定電流を流した際の得られる電圧値によって判別することができる。
まず、ステップS501では充填回数のリセットを行い、ステップS502ではサブタンクの空き容量を取得する。記録装置の使用初期の場合は空き容量はサブタンクの容積そのものとなる。
ステップS503では、インク充填の可否を判定するシーケンスを動作させ、ステップS504ではインク充填動作を開始する。充填開始後は、ステップS505〜S507において、充填の可否を所定のサイクルで判定し、充填が1サイクル終了するたび毎にそのサイクル数をカウンタで加算し、充填完了と判断されるまで、これらの処理を継続する。ステップS505においてインク充填が完了したと判断された場合、処理はステップS508に進み、充填動作を終了する。
ステップS509では、インク供給手段(開閉弁)の動作回数(開閉回数)を記憶し、さらに、ステップS510では、この動作回数によりインク供給手段のインク供給能力を推定する。そして、このような一連の処理により決定された供給能力に基づいてインク撹拌動作の必要回数を決定する。従って、前述の実施例に加えて、インク供給手段のインク供給能力を考慮したインク撹拌動作の必要回数が決定される。
この決定の際には、例えば、図10(a)に示したような測定結果から描かれたグラフを元にした数式を用いても良いし、また図10(b)に示したような特定の範囲ごとに場合分けをした変換テーブルを用いることもできる。
なお、インク供給能力の推定を記録装置の使用初期に行われるインク初期充填の際に行う以外にも行うことができる。インク使用量(例えば、インク吐出ドット)のカウントにより得られた値を記憶するなど、サブタンク内のインク使用量(=インク充填量)が明らかな場合には、これを用いてインク供給手段のインク供給能力(1動作あたりのインク供給量)の推定できる。
このような装置使用中での推定は、初期充填の際に決定したインク供給能力が使用に伴い変動する場合に有効である。所定のタイミング、例えば、ポンプの所定動作回数ごとにインク供給能力の推定を行うよう構成しておけば、劣化により低下するインク供給能力の変化に対応する事が出来る。
従って以上説明した実施例に従えば、開閉弁のインク供給能力を推定できるので、例えば、開閉弁の経年変化に伴うインク供給能力の変化などに応じてインク撹拌動作のために必要な開閉弁の開閉動作回数を変化させることができる。これにより、最適なインク撹拌を行うことが可能になる。
<別の実施例>
また、インク各色で色剤(例えば、顔料粒子)の沈降の度合いが異なるため各色の沈降の良否を加味して撹拌の回数を決定するよう構成する事により、さらに撹拌回数の最適化を図ることができる。
一般に顔料グレーインクは顔料粒子の沈降が激しく、より強い撹拌が必要とされる。また、一般液にカーボンブラックが用いられるブラックインクでも同様にグレーインクほどではないが、同様に他の色に比較して沈降が激しい傾向がみられる。
図12は8色のインクの特性を示す図である。図12において、(a)は8色のインクの沈降状態を数値化した表であり、この表に示す沈降率は放置後のインクの記録濃度の上昇率により数値化したものである。図12(a)に示したように、予めインクごとの沈降度合いを基準となるインク(ここでは、イエロ(Y)インク)に対する係数として持っておき、測定により決定されたインク供給手段の能力に対して掛け合わせる事によって撹拌の回数を決定している。
図12(a)に示したように、例えば、マットブラック(MBk)インクは沈降率が44%と大きく、従って、撹拌係数も2.2と最大になっている。また、図12(b)には、同じ記録装置において各インク供給手段の供給能力(1回あたりの供給量)を示している。また、図12(b)の下段には、この供給能力の測定結果から定められた撹拌回数を示している。さらに、図12(c)には、図12(a)(b)の結果を用いて、沈降係数を用いて補正を行って決定した撹拌回数を示している。
さらに、インク色によっては沈降の影響による色変化の少ない場合(例えば、PBkやMBk)があり、このような沈降の目立ちにくさを加味することも可能である。
なお、以上説明した実施例で用いたような開閉弁では記録装置の使用初期に一度供給動作を行えば、そのインク供給能力が分かるため、それ以降のインク供給動作時にインク供給能力を用いて制御する事も可能である。
以上説明した実施例では、サブインクへのインク充填が終了後、マージン分として30回の開閉弁の開閉動作を追加的に実行しているが、このマージン分の動作回数をインク供給能力により可変とすることも可能である。例えば、図10(a)や図10(b)に示す様なグラフ、テーブルを作成し、それぞれのポンプにより最適な回数を設定することにより、インク充填時間をさらに最適化することができる。
従って以上説明した実施例に従えば、前述した実施例に加えて各色インクの特性を考慮して、各インク毎に最適なインク撹拌を行うことができる。
なお、以上説明した実施例で用いた通電式のインク残量検出では継続して通電し続けると電極部分で分極が生じ、インク残量の検出ができない状態が生じる場合がある。一方、開閉弁の開閉動作1回あたりのインク供給量を推定して、インク供給の終点が推定できるため、インク充填動作開始時からインクタンク内のインク検知を行うのではなく、推定された充填終了の前後でインク残量検知を開始する構成とすることもできる。これにより、通電式のインク残量検出を行う構成を採用した記録装置で、インク残量検出を良好に行うことができる。
また、開閉弁の開閉動作1回あたりのインク供給量はサブタンク内の空き容量により変化する。上記の実施例では平均化されたインク供給量を元にしているが、例えば、その平均値を中心としてサブタンクの空き容量によりインク供給量を加減する構成とすることも可能である。例えば、1回あたりのインク供給量の平均が0.05mlである場合、サブタンクの空き容量が多い充填初期には供給量を0.01ml、空き容量が少ない充填の末期には0.1mlのように、1回あたりの供給量を空き容量により変化させても良い。
1 記録ヘッド、2 インクチューブ(インク流路)、3 開閉弁、4 サブタンク、5 インクタンク、6 大気連通室、8 第1の中空管、9 第2の中空管、10 金属ピン、18 インク装着センサ、20 EEPROM、50 インクジェット記録装置、54 操作パネル、60 キャリッジ、63 インク供給ユニット

Claims (13)

  1. インクを貯留する脱着可能なインクタンクと、
    前記インクタンクから供給されるインクを貯留するサブタンクと、
    前記サブタンクから供給されるインクを用いて記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、
    前記インクタンクと前記サブタンクを接続する第1インク流路と、
    前記第1インク流路を通じて、前記インクタンクと前記サブタンクの間でインクを移動させるポンプ機構と、
    前記サブタンク内のインクの液面が第1の高さに達したことを検知する検知手段とを備えるインクジェット記録装置であって、
    前記サブタンク内のインクの液面が予め定められた高さにある状態で前記ポンプ機構を駆動させ、前記検知手段によって前記サブタンク内のインクの液面が前記予め定められた高さから前記第1の高さに達したことが検知されるまでの前記ポンプ機構の駆動量に関する駆動量情報を取得する取得の動作を行う取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記駆動量情報に基いて、前記ポンプ機構を制御する制御手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ポンプ機構は、
    前記サブタンクと前記記録ヘッドを接続する第2インク流路に配置され、内部容積が変化可能な容積可変部と、
    前記容積可変部を駆動する駆動手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記駆動量情報は、前記取得の動作において前記駆動手段によって前記容積可変部の内部容積を変化させた駆動回数に関する情報であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記取得の動作における前記駆動回数に関する情報に基づき、前記ポンプ機構による前記インクタンクと前記サブタンクの間でのインクの移動によって前記インクタンクおよび前記サブタンク内のインクを撹拌する撹拌動作において、前記駆動手段によって前記容積可変部の内部容積を変化させる駆動回数を決定することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクジェット記録装置が起動されずに放置された時間を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された時間に基づき、前記撹拌動作における駆動回数を補正する補正手段とを有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記補正手段は、前記インクタンクに貯留されるインクの特性に従って、前記撹拌動作における駆動回数を補正することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記インクの特性とは、インクに含まれる色剤の沈降率であることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記インクタンク内にインクが満タンである場合、前記駆動手段により前記容積可変部の内部容積を拡大変形させたとき、前記第1インク流路を通じて前記インクタンクから前記サブタンクへのインクの流れが発生し、前記容積可変部の内部容積を縮小変形させたとき、前記第1インク流路を通じて前記サブタンクから前記インクタンクへのインクの流れが発生することによって、前記インクタンクと前記サブタンク内のインクが撹拌されることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記検知手段は、
    前記第1インク流路を構成し、前記インクタンクの底部と、前記サブタンクの上部とに接続される通電性を有する中空管と、
    前記サブタンク内において、前記第1の高さに設けられた電極部とを備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記取得手段は、前記インクジェット記録装置が起動されたときに、前記駆動量情報を取得することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記取得手段は、前記インクジェット記録装置の使用中の予め定められたタイミングで前記駆動量情報を取得することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記予め定められた高さは、前記サブタンク内のインクが最小許容容量になったときの前記サブタンク内の液面の位置であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記取得手段は、前記サブタンク内のインクが前記最小許容容量まで消費されて前記インクタンクが交換された後、前記インクタンクから前記サブタンクへインクを充填する際に前記取得の動作を行うことを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
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