JP7013156B2 - 液体吐出装置、液体残量の管理方法、およびプログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体残量の管理方法、およびプログラム Download PDF

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本発明は、タンク内のインク等の液体を吐出する液体吐出装置、タンク内の液体の残量を管理する管理方法、およびプログラムに関するものである。
液体吐出装置としては、例えば、液体吐出ヘッドとしての記録ヘッドから、液体のインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置がある。特許文献1には、このようなインクジェット記録装置として、メインタンクからサブタンクを通して記録ヘッドにインクを供給し、記録ヘッドからのインクの消費量に基づいて、メインタンク内のインク残量を管理する構成が記載されている。このようなメインタンクとサブタンクを備える記録装置は、メインタンクの交換中においてもサブタンクからインクを供給して記録動作を継続することができる。
特開2017-65124号公報
インクジェット記録装置は、一旦、所定の使用場所に設置されて記録動作した後、他の使用場所で使用するために輸送(2次輸送)される場合がある。インクジェット記録装置の輸送中におけるインク漏れの発生を抑制するためには、その輸送前に、例えば、メインタンクを取り外すこと、およびサブタンク内のインク残量が減少するようにインクを排出することが有効である。
しかし、インクジェット記録装置の輸送後に、メインタンクを取り付けて記録動作可能な状態にしたときには、輸送前にサブタンク内のインク量を減少させた影響により、メインタンク内のインク残量が正確に管理できなくなる。具体的には、輸送前におけるサブタンク内のインクの排出量が多くなる程、輸送後にメインタンクからサブタンクへ補給されるインク量が増大するため、メインタンク内のインク残量の管理に及ぼす影響が大きくなるという課題があった。
本発明の目的は、液体吐出装置の輸送後においてもメインタンク内の液体の残量を正確に管理することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る液体吐出装置は、液体を収容するメインタンクを、前記メインタンクから液体を貯留するサブタンクへ液体を供給するように装着可能な装着部と、前記サブタンクと、前記サブタンクから供給された液体を吐出する吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの前記吐出口を覆った状態で、前記液体吐出ヘッド内の液体を吸引する吸引手段と、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において、前記メインタンクから前記サブタンクに供給される液体の量である第1の消費量を取得する第1の取得手段と、を備える液体吐出装置であって、前記液体吐出装置を輸送する前であって、前記メインタンクが前記装着部から取り外された状態のときに前記吸引手段によって前記液体吐出ヘッドから排出される液体の量を含む前記液体吐出ヘッドから消費される液体の第2の消費量を取得する第2の取得手段と、前記輸送の後に前記メインタンクが前記装着部に装着された場合に、前記第2の消費量が加算された前記第1の消費量に基づいて前記メインタンク内の液体の残量を取得する第3の取得手段と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、液体吐出装置の輸送前におけるサブタンク内の液体の消費量を考慮することにより、液体吐出装置の輸送後においてもメインタンク内の液体の残量を正確に管理することができる
本発明の第1の実施形態の記録装置に用いられる記録ヘッドの説明図である。 本発明の第1の実施形態の記録装置の説明図である。 図2の記録装置におけるインク供給系の説明図である。 図2の記録装置における制御系のブロック構成図である。 本発明の第1の実施形態におけるインク排出シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態におけるインク充填シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるインク充填シーケンスを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるインク供給系の説明図である。 本発明の第3の実施形態におけるインク充填シーケンスを説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態は、本発明の液体吐出装置をインクジェット記録装置に適用した場合の例である。
(第1の実施形態)
本実施形態のインクジェット記録装置(液体吐出装置)は、いわゆるシリアルスキャン方式の記録装置である。シリアルスキャン方式の記録装置は、記録ヘッド(液体吐出ヘッド)が主走査方向に移動しつつインク(液体)を吐出する動作と、主走査方向と交差する副走査方向に記録媒体を搬送する動作と、を繰り返すことによって、記録媒体に画像を記録する。以下、本実施形態を「基本構成」と「特徴的な構成」とに分けて説明する。
1.基本構成
1-1.記録ヘッド
図1は、本実施形態において用いられる記録ヘッド11の説明図である。記録ヘッド11には、インク色毎に、矢印Yの副走査方向に1200dpi(dot/inch)で1280個の吐出口が配列された吐出口列が形成されている。吐出口列として、マットブラックインクを吐出するための吐出口列12MKと、フォトブラックインクを吐出するための吐出口列12PKと、が矢印Xの主走査方向に並ぶように形成されている。吐出口列12PK,12MKのそれぞれは、600dpiで640個の吐出口が配列されたEven列およびOdd列の2つのノズル列を有する。これらのEven列とOdd列における吐出口は、吐出口列方向(矢印Yの副走査方向)に1/1200インチずれるように千鳥状に配置されている。Even列とOdd列を1つの吐出口列と見なすことにより、記録媒体上に、1インチ当たり1200のドットを形成することができる。本実施形態において、吐出口から吐出されるインク滴の量(吐出量)は約4.5plである。ただし、ブラックインクは、高濃度の画像を記録するために、他の色のインクよりも吐出量を多く設定してもよい。記録ヘッド11内のインクは、電気熱変換素子(ヒータ)またはピエゾ素子などの吐出エネルギー発生素子を用いて、吐出口から吐出される。本実施形態の記録ヘッド11は、吐出エネルギー発生素子として電気熱変換素子を用いており、その電気熱変換素子によってインクを発泡させることにより、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出させる。
記録ヘッド11が矢印Xの主走査方向に移動しつつ吐出口からインクを吐出することにより、ドットを主走査方向の記録密度2400dpi、副走査方向の記録密度1200dpiで形成することができる。また、本実施形態のようにフォトブラックインクとマットブラックインクの2色のブラックインクを吐出する記録ヘッド11は、インク色毎に独立して構成してもよく、一体的に構成してもよい。また、このような2色のブラックインクの他に、シアンインク、マゼンタインク、およびイエローインクなどを吐出する吐出口を備えて、カラー画像を記録するように構成してもよい。また、記録画像の粒状性の向上を目的として、淡シアンインクおよび淡マゼンタインクなどを追加してもよく、また記録画像の発色向上を目的として、レッドインク、グリーンインク、およびブルーインクを追加してもよい。
図2は、本実施形態におけるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置の内部構成の説明図である。記録ヘッド11を搭載可能なキャリッジ21は、矢印Xの主走査方向に延在するガイドシャフト22に沿って、主走査方向に往復移動する。キャリッジ21に連結された駆動ベルト23が記録装置本体側のキャリッジモータ(不図示)によって駆動されることにより、キャリッジ21が主走査方向に往復移動する。記録媒体24は、搬送ローラ対(不図示)によって挟持され、その回転に伴って副走査方向に搬送される。記録ヘッド11が記録データに基づいてインクを吐出しつつ、キャリッジ21と共に主走査方向に移動する動作と、搬送ローラ対(不図示)の回転に伴う記録媒体24の搬送動作と、を交互に繰り返すことにより、記録媒体24の全面に画像が記録される。
キャップ25は、キャッピングポジションにおいて吐出口を覆うことにより、吐出口からのインク中の溶媒成分の蒸発を抑制する。キャップ25は、周知の手段によって、キャッピングポジションと、図2に示す離間ポジションとに矢印Z方向に往復移動される。キャップ25の内部は、ポンプチューブ26を介して吸引ポンプ27に接続されている。キャップ25がキャッピングポジションに位置しているときに、吸引ポンプ27を駆動してキャップ25の内部を吸引することにより、吐出口列12MK,12PKの吐出口から、インクを吸引(吸引排出)することができる。キャップ25には、インク吸収体が備えられている。キャップ25の内部に吸引排出されたインクは、吸引ポンプ27を駆動することにより不図示のメンテナンスカートリッジ内に収容される。本実施形態においては、吸引ポンプ27としてチューブポンプが用いられる。吸引ポンプ27は、他の方式のポンプであってもよい。また、記録ヘッドの吐出口からインクを排出する方法は、本例のような吸引排出の他、記録ヘッド内のインクを加圧して吐出口から排出する加圧排出、吐出口から画像の記録に寄与しないインクを吐出する予備吐出などを含む。
1-2.インク供給系
図3は、インク供給系の説明図である。吐出口列12MK,12PKに対して、それぞれマットブラックインク,フォトブラックインクを供給するためのインク供給系が設けられている。吐出口列12MKに対するインク供給系をインク供給系MK、また吐出口列12PKに対するインク供給系をインク供給系PKともいう。これらの供給系は同様の構成であるため、図3においては、吐出口列12MKに接続されるインク供給系を説明する。
吐出口列12MKに接続されるインク供給系は、フォトブラックインクを貯留可能なメインタンク301とサブタンク310とのインク貯留部が設けられている。サブタンク310は記録装置(装置本体)に固定されており、メインタンク301は装置本体に対して着脱可能に備えられている。サブタンク310の重力方向の上部には、流路306,307を介してサブタンク310内に連通する中空の供給針304,305が設けられている。メインタンク301を装置本体に装着した状態においては、供給針304,305がメインタンク301に設けられたゴム栓302,303を貫通する。これにより、メインタンク301とサブタンク310とが連通する。また、サブタンク310には大気連通口311が設けられている。
吐出口列12PKは、供給チューブ314を介して、フォトブラックインクを貯留するサブタンク310に連通している。吐出口からのインクの吐出などによって、サブタンク310内のフォトブラックインクが消費された際には、まず、サブタンク310のインクの液面が下降する。そして、サブタンク310内における流路307の開口部309の位置(開口部位置、第1高さ)P1よりも、サブタンク310内のインクの液面が下がることにより、メインタンク301の内部は大気に連通する。すなわち、メインタンク301の内部は、供給針305、流路307、および大気連通口311を通して大気に連通する。これにより、サブタンク310内の空気が大気連通口311から排出されると共に、メインタンク301からサブタンク310へインクが供給される。その結果、メインタンク301内のインクの液面が下降する。そして、サブタンク310内のインクの液面が第1高さP1まで上昇したときに、開口部309がインクによって再び塞がれて、メインタンク301からサブタンク310へのインクの供給が停止する。
サブタンク310内のインクの液面は、記録ヘッド11における吐出口の形成面よりも重力方向下方に位置するように設定されている。そのため、いわゆる水頭差によって、吐出口に形成されるインクのメニスカスが破壊されないように、記録ヘッド11内のインクの圧力が負圧に保たれる。供給チューブ314には開閉弁315が設けられており、記録装置の輸送時には、開閉弁315を閉めることでインク漏れを防ぐ。
サブタンク310には、2本の電極312,313が備えられている。これらの電極312,313間に微弱な電流を流したときの電圧を検出することにより、サブタンク310内のインク液面が第2高さP2よりも下方に位置するか否かが検知される。具体的に、サブタンク310内のインクの液面が第2高さP2と同位置あるいは上方にある場合には、インクを介して電極312,313間に電流が流れるため、電極312,313間の電圧は低い。一方、サブタンク310Pのインクの液面が第2高さP2よりも下方に位置する場合には、インクを介して電流が流れないため、電極312,313間の電圧は高くなる。このように、サブタンク310内のインクの液面が第2高さP2よりも下方に位置するか否かの検知をインクの残量検知ともいう。また、電極312,313間の電圧が低い場合を「残検オン」、その電圧が高い場合を「残検オフ」ともいう。また、鉛直方向における第2高さP2を残検位置ともいう。
本実施形態において、メインタンク301が装置本体から外された状態において、サブタンク310内のインクの液面が第2高さP2にあるときに、インク供給系PK(メインタンク301を除く)内に残留するフォトブラックインクの量は、約17mlである。また、本実施形態においては、第1高さP1と第2高さP2とは同じ高さに設定されており、メインタンク301からサブタンク310へのインクの充填が停止したときに、残検オンとなる。
メインタンク301内のインク残量(液体残量)は、後述する記録制御部の算出機能(第3の算出部)によって、いわゆるドットカウント値に基づいて算出される。ドットカウント値は、記録ヘッド11の吐出口から吐出されるインクの1滴の吐出量を単位として、吐出口列12PKから排出されるインク量(インクの消費量)をドットカウンタによってカウントした値である。吐出口列12PKから排出されるインクには、吐出口から吐出されるインク、およびキャップ25内に吸引排出されるインクが含まれる。吐出口列12PKから排出されるインク量(インクの消費量)は、そのドットカウンタのカウント値に、吐出されるインクの1滴の吐出量を乗じた値に相当する。そのドットカウンタは、後述する記録制御部によって実現可能である。記録装置が輸送後の設置状態にあって、かつメインタンク301からサブタンクにインクが供給される状態において、このようなドットカウンタおよび後述する記録制御部は、インクの消費量(第1の消費量)を算出するための第1の算出部として機能する。メインタンク301に、ドットカウント値を記憶するメモリを備えることにより、メインタンク301内のインク残量の管理が容易となる。また、このメモリに対して、後述する制御ユニットがアクセスすることにより、記録装置に対するメインタンク301の装着の有無を検出することも可能となる。
さらに、本実施形態においては、サブタンク310用のドットカウンタも用意して、サブタンク310内のインク残量も管理する。そのドットカウンタは、記録装置が輸送前の状態にあって、かつメインタンク301からサブタンクにインクが供給されない状態において、吐出口列12PKから排出されるインクの消費量(第2の消費量)をカウントする。このようなドットカウンタおよび後述する記録制御部は、インクの消費量(第2の消費量)を算出するための第2の算出部として機能する。後述する記録制御部は、第2の消費量が加算された第1の消費量に基づいて、メインタンク301内のインク残量を算出する第3の算出部としても機能する。
ドットカウント値はインクの消費量に対応し、ドットカウント値が大きいほどインクが多く消費されたことを意味する。例えば、メインタンク301の内のメモリに記憶されているドットカウント値を用いて、ユーザーにメインタンク301のインク残量を通知する際には、メインタンク301の全容量から、ドットカウント値に対応するインクの消費量を差し引いた量を通知する。以下、メインタンク301内のインク残量を検出するためのドットカウント値を「メインドットカウント値Cm」ともいい、サブタンク310内のインク残量を検出するためのドットカウント値を「サブドットカウント値Cs」ともいう。
1-3.画像処理システム
図4は、本実施形態における記録装置の制御系の構成を説明するためのブロック図である。
スキャナおよびデジタルカメラ等の画像入力機器401、またはハードディスク等の各種記憶媒体に保存されている多値の画像データは、画像入力部402に入力される。記録装置外部に接続されたホストコンピュータが有する画像入力部402は、インターフェイス回路403を介して、画像情報を記録装置の画像出力部404に転送する。画像入力部402には、画像データを転送するためにCPU405および記憶素子(ROM)406が備えられている。ホストコンピュータの形態は、情報処理装置としてのコンピュータの他、イメージリーダなどの形態とすることもできる。
記録制御部407は、CPU408、入出力ポート409、制御プログラムなどを記憶するための記憶素子(ROM)410、各種画像処理を実施する際にワークエリアとして用いられるRAM411、および不揮発性メモリNVRAM412を含む。ROM410は、CPU408の制御プログラム、および記録動作に必要なパラメータなどの各種データを格納する。RAM411は、CPU408のワークエリアとして使用されると共に、画像入力部402から入力された画像データ、および生成した記録データなどの各種データの一時保管等を行う。記録制御部407において変換された画像データに基づいて、記録ヘッド11が吐出口からインクを吐出することにより、記録媒体に画像を記録する。記録制御部407は、本発明の特徴的な処理を実行する。
記録制御部407には、入出力ポート409を通して、キャリッジモータ、記録媒体を搬送するための搬送モータ等の各種モータ418、吸引動作モータ419、および記録ヘッド11をそれぞれ駆動するための駆動回路413、414、415が接続されている。吸引動作モータ419は、記録ヘッド11の吐出口からインクを吸引排出するための吸引ポンプ27を動作させる駆動源である。また、入出力ポート409には、駆動回路417を介して、記録装置の周辺環境の温湿度を検知する温湿度センサ421などのセンサ類が接続される。さらに、入出力ポート409には、表示部操作部コントローラ416を介して、記録装置の表示部/操作部420が接続される。
1-4.インク排出シーケンス
図5は、記録装置の輸送前の準備等において実行されるインク排出シーケンスを説明するためのフローチャートである。
一度所定の使用場所に設置された状態(設置状態)の記録装置を別の使用場所で使用するために輸送(2次輸送)する輸送動作前の準備処理においては、その輸送動作中に大気連通口311からインクが漏出しないように、サブタンク310内のインクを排出する。サブタンク310内のインクは、完全に排出する必要はなく、輸送時に傾けられる記録装置の想定範囲に応じてインクの排出量を設定することができる。本実施形態においては、全色のインクに対応するサブタンク310のそれぞれにおいて、インクの液面が第2高さ(残検位置)P2よりも下方に位置したことを検出(残検オフ)してから、インクの吸引排出動作を所定回数実行する。これより、それぞれのサブタンク310からインクを排出する。
本実施形態において、インクの種類を特に明記しない限り、インクとは、フォトブラックインクとマットブラックインクの両方を意味する。例えば、ステップS501におけるメインタンクとは、具体的には、フォトブラックインク用のメインタンク301と、マットブラックインク用のメインタンク301と、の両方を意味する。また、吸引ポンプ27による吐出口列からのインクの吸引排出動作は、吐出口列12PKからのフォトブラックインクの吸引排出動作と、吐出口列12MKからのマットブラックインクの吸引排出動作の両方を意味する。また、本実施形態のインク排出シーケンスにおいては、記録装置に備えられた表示部/操作部420が用いられ、例えば、表示部/操作部420における開始キーが押されることによって開始される。しかし、このような構成に限定されず、例えば、コンピュータ形態の画像入力機器401からの指令によって、インク排出シーケンスを開始するように構成してもよい。
インク排出シーケンスにおいては、まずは、メインタンク301を装置本体から外す(ステップS1)。これは、メインタンク301を装着したまま吸引排出動作を実施した場合には、メインタンク301内にインクが残っていると、メインタンク301からサブタンク310へインクが供給されて、サブタンク310内のインクは減らないからである。
次に、キャップ25がキャッピングポジションに位置する状態において、吸引ポンプ27の所定時間駆動することにより、記録ヘッド11の吐出口からサブタンク310内のインクの排出する(ステップS2)。そして、サブタンク310からのインク消費量(第2の消費量)に対応するサブドットカウント値Csに、吐出口列を通して吸引排出されるインクの吸引量Aを加算する(ステップS3)。
吸引ポンプ27を所定時間駆動した際に、サブタンク310から排出されるインクの吸引量Aは、予め検討した結果に基づいて設定されている。インク色毎に、吸引ポンプ27の駆動時間に応じた吸引量を設定することも可能である。吸引ポンプ27によるインクの吸引排出動作を実施する毎に、吸引量Aをサブドットカウント値Csに加算する。本実施形態においては、ステップS2において、吸引ポンプ27を約40秒間駆動することによって、吐出口列から、インクが約10mlずつ吸引排出される。インク吸引排出量は、吸引ポンプ27の動作量および動作時間等に応じて設定する。
その後、電極312,313間の電圧に基づいて、サブタンク310内のインクの液面が第2高さ(残検位置)P2よりも下方に位置する(残検オフ)か否かを判定する(ステップS4)。メインタンク301からサブタンク310へのインクの供給が停止するときには、必ずしも、サブタンク310内のインクの液面が第1高さ(開口部位置)P1にあるとは限らない。例えば、サブタンク310内のインクの液面が第1高さP1にあるときにメインタンク301が脱着された場合、メインタンク301の接続時に生じる圧力によりサブタンク310内にて気液交換が生じて、インクの液面が第1高さP1よりも上昇することがある。インク供給系PKおよびMKのサブタンク310のそれぞれにおいて、電極312,313間の電圧に基づいて、インクの液面が第2高さ(残検位置)P2と同位置あるいは上方に位置する(残検オン)場合は、ステップS2,S3を繰り返す。つまり、インクの吸引排出動作を実施する毎に、サブドットカウント値Csに吸引量Aが加算される。
電極312,313間の電圧に基づいて、サブタンク310内のインクの液面が第2高さ(残検位置)P2よりも下方に位置(残検オフ)してから、一定回数の吸引排出動作を繰り返す(ステップS5)。その一定回数の吸引排出動作を実施した時点において、その吸引回復動作により排出されたインク量AがサブドットカウントCsに加算する(ステップS6)。
その後、開閉弁315を閉じる(ステップS7)。開閉弁315を閉じることにより、輸送時の記録装置が大きく傾いた場合にも記録ヘッド11の吐出口に形成されているインクのメニスカスは破壊されない。インクのメニスカスが破壊されなければ、吐出口からの大気の流入あるいはインクの流出が生じないため、記録装置が大きく傾けられた場合にもインクは漏れ出ない。すなわち、サブタンク310に設けられている供給針304,305の内径は極めて小さいため、供給針304,305内においてインクと空気の気液交換は行われない。したがって、吐出口からの大気流入がなければ、記録装置が大きく傾けられてもサブタンク310からインクは漏れ出ない。
このように、記録装置の輸送前のインク排出シーケンスにおいては、サブタンクから排出されたインク量をサブドットカウント値Csとして保存し管理する。しかしながら、吸引排出動作によるインクの吸引量は、吐出口からのインクの吐出数に基づいて算出される記録動作中のインクの使用量とは異なり、サブタンク内のインク残量によって大きく変化する場合がある。例えば、吸引排出動作の前半においては、吸引ポンプ27によるインクの吸引量と実際のインク排出量とが安定的な相関関係にある。しかし、吸引排出動作の後半においては、インク中に泡が混入することにより、吸引ポンプ27によるインクの吸引量に対して実際のインク排出量が少なくなる。
また、例えば、マットブラックインクに関しては、吐出口列12MKが2列、サブタンク310が1つであり、またフォトブラックインクに関しては、吐出口列12PKが1列、サブタンク310が1つである場合を想定する。吐出口列12MK,12PKから、同一のキャップ25内にインクを吸引排出したときには、実際のインク排出量の誤差が大きくなる。すなわち、2列の吐出口列12MKから吸引排出されるマットブラックインクの量は、1列の吐出口列12PKから吸引排出されるフォトブラックインクの量の2倍となり、マットブラックインクは、フォトブラックよりも早く排出される。吸引ポンプ27によるインクの吸引量Aを吸引ポンプ27の駆動時間と対応するように設定した場合には、特に、実際のマットブラックインクの排出量の誤差が大きくなる。したがって、吸引排出動作によって、複数のインク色に対応する複数の吐出口列から、同一のキャップ25内にインクを吸引排出する場合には、インク色毎の吐出口の数、吐出口の内径、およびインクの粘度などを考慮する必要がある。
このように、吸引排出動作によってサブタンクから排出されるインク量は、必ずしも一定であるとは限らないため、吸引ポンプ27によるインクの吸引量と、実際のインク排出量と、の間に誤差が生じる。したがって、記録装置の輸送後のインク充填時に、記録装置の輸送前のインク排出シーケンスにおいて保存したサブドットカウント値をメインドットカウント値に加算するだけでは、メインタンク301内のインク残量の計算結果に誤差が生じてしまう。
2.特徴的な構成
図6は、本実施形態における特徴的な構成としてのインク充填シーケンスを説明するためのフローチャートである。本実施形態においては、図4の記録制御部407によって、記録装置の輸送前に、前述した図5のインク排出シーケンスを実行し、記録装置の輸送後に、図6のインク充填シーケンスを実行する。図6においても図5と同様に、インクの種類を特に明記しない限り、インクとは、フォトブラックインクとマットブラックインクの両方を意味する。また、吸引ポンプ27による吐出口列からのインクの吸引排出動作は、吐出口列12PKからのフォトブラックインクの吸引排出動作と、吐出口列12MKからのマットブラックインクの吸引排出動作の両方を意味する。
インク充填シーケンスにおいては、メインタンク301を装置本体に装着し(ステップS11)、メインタンク301からサブタンク310にインクを充填する(ステップS12)。本実施形態は、水頭差を利用してインクを充填する方式であるため、時間の経過と共に、メインタンク301からサブタンク310へインクが移動する。サブタンク310内のインクの液面が上昇して、電極312,313間の電圧に基づいて、その液面が第2高さ(残検位置)P2に達した(残検オン)ときは、サブタンク310にインクが充填されたと判断する。このとき、メインタンク301からのインク消費量(第1の消費量)に対応するメインドットカウント値Cmに、サブドットカウント値Csを加算する(ステップS16)。
本実施形態においては、ステップS16の前段階において、サブドットカウント値Csを確認する。すなわち、まずは、サブドットカウント値Csと、予め規定されているサブタンク310の全容量Bと、を比較する。全容量Bは、図3における第1高さ(開口部位置)P1にインクの液面があるときの、サブタンク310内のインクの量に対応する。前述したように、水頭差方式を用いる本実施形態のインク供給系においては、メインタンク301からサブタンク310へインクを供給することにより、サブタンク310内のインクの液面が第1高さP1に到達したときに、インクの充填が停止する。したがって、記録装置の2次輸送後におけるインクの充填時に、メインタンク301から、全容量Bよりも多量のインクが減ることはない。図5のインク排出シーケンスにおいて、サブタンク310に記憶されているサブドットカウント値Csが全容量Bよりも多い場合には、サブドットカウント値Csを全容量Bに置き換える(ステップS14,S15)。
ステップS16において、サブドットカウント値Csをメインドットカウント値Cmに加算した後は、サブドットカウント値Csを「0」にリセットする(ステップS17)。そして、サブタンク310内のインクが第2高さ(残検位置)P2に達して残検オンとなったときに、ステップS18からステップS19に移行する。
ステップS19以降の処理は、供給チューブ314を通して、サブタンク310から記録ヘッド11にインクを供給することによって、記録ヘッド11にインクを充填する処理である。まずは、吸引カウント値を「0」にセットしてから(ステップS19)、吸引ポンプ27を所定時間駆動して吸引排出動作を実行する(ステップS20)。そして、その吸引排出動作に伴うインクの吸引量Aをメインドットカウント値Cmに加算してから(ステップS21)、吸引カウント値をインクリメントする(ステップS22)。吸引カウント値が所定のカウント値(閾値)に達するまでステップS23からステップS20に戻って、このような吸引動作および吸引量Aの加算処理を繰り返す。ステップS20の吸引排出動作は、所定のカウント値に対応する回数だけ実行できればよく、例えば、吸引排出動作を実行する度に、所定のカウント値から1つずつ減らして、そのカウント値が「0」になるまで吸引排出動作を実行するようにしてもよい。サブタンク310から記録ヘッド11へのインクの供給に応じて、メインタンク301からサブタンク310へインクが供給されるため、サブタンク310内のインク量は変化せず、その液面は第1高さP1に維持される。
一方、このような吸引排出動作中にメインタンク301内が空になった場合には、サブタンク310内のインクが減少する。この場合には、吸引排出動作に伴うインクの吸引量Aは、メインドットカウント値Cmではなく、サブドットカウント値Csに加算すればよい。つまり、このような吸引排出動作中(所定単位の消費動作中)にサブタンク310内のインクの液面が第1高さP1よりも下降したときは、その吸引排出動作に伴うインクの吸引量Aをサブドットカウント値Csに加算する。そのインクの吸引量Aは、メインドットカウント値Cmに加算してもよい。また、吸引排出動作中の吸引量Aは、メインドットカウント値Cmと、サブドットカウント値Csと、に分けて加算してもよい。すなわち、吸引排出動作中において、サブタンク310内のインクの液面が第1高さP1よりも下降する前の吸引量Aは、メインドットカウント値Cmに加算する。また、そのサブタンク310内のインクの液面が第1高さP1よりも下降した後の吸引量Aは、サブドットカウント値Csに加算する。
このように、サブドットカウント値Csとサブタンクの全容量Bとを比較し、サブドットカウント値Csがサブタンクの全容量Bよりも多い場合に、サブドットカウント値Csをサブタンクの全容量Bに置き換える(ステップS15)。これにより、メインタンク内のインク残量の管理制度を高めることができる。また、メインドットカウント値Cmに加算した後のサブドットカウント値Csを「0」にリセットするため(ステップS17)、再度、インク充填シーケンスに入ったとしても、サブタンクが既に満タン状態であることの判別が可能である。そのため、無駄な加算処理によるメインドットカウント値の誤差の発生、つまりメインタンク内のインク残量の検出誤差の発生を抑制することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態においては、インク排出シーケンスが実施されていない状態の記録装置を初めて設置(初期設置)して、空状態のサブタンクにインクを初めて充填(初期充填)する場合について説明する。
記録装置の出荷時には、予め、サブドットカウント値としてサブタンクの全容量を書き込んでおき、そのサブドットカウント値をインクの初期充填時に用いる。また、インクの初期充填時に何らかの不具合によってインク充填シーケンスが終了した場合、サブタンクに対するインクの充填までが完了しているときには、サブドットカウント値を「0」にリセットする。これにより、インク充填シーケンスを再度実施したときに、メインドットカウント値にサブタンクの全容量分のサブカウント値が再度加算されず、メインタンク内のインク残量を高精度に管理することができる。
図7は、本実施形態における初期充填時のインク充填シーケンスを説明するためのフローチャートである。
第1の実施形態と同様に、メインタンク301を装置本体に装着して(ステップS11)、水頭差を利用してインクを充填する(ステップS12)。そして、サブタンク310内のインクの液面が第2高さ(残検位置)P2に達した(残検オン)か否かを判断する(ステップS13)。
残検オンとなったときは、メインドットカウント値Cmにサブドットカウント値Csを加算して(ステップS16)、そのサブドットカウント値Csを「0」にリセットする(ステップS17)。インクの初期充填の前にはインク排出シーケンスが実施されていないため、サブドットカウント値Csに対してカウント値が加算されることはない。本実施形態においては、記録装置の出荷時に、予め、サブドットカウント値Csとしてサブタンク310の全容量Bが書き込まれている。したがって、ステップS16において、メインドットカウント値Cmに対して、サブタンク310へのインク充填によるインクの消費量を正確に加算することができる。
さらに、本実施形態は、停電などによってインクの初期充填が途中で停止された場合にも、インク消費量の誤った加算を防ぐことができる。すなわち、本実施形態は、インクの初期充填が途中で停止された場合、記録装置が再度の電源ONによって復帰された後に、インクの初期充填を再度開始する。再度の初期充填においては、サブドットカウント値Csが既に「0」にリセットされているため、サブタンクへのインク充填が終了しているのにも拘らずメインドットカウント値Cmに誤ったインク消費量が加算される事態が回避できる。
ステップS18において、サブタンク310内のインクが残検オンとなったことが検出された後は、第1の実施形態と同様に、サブタンク310内のインクを供給チューブ314から記録ヘッド11に充填する(ステップS19からS23)。
このように本実施形態においては、インクの初期充填時に、予めサブドットカウント値として書き込まれているサブタンクの全容量を用いることにより、メインタンク内のインク残量を正確に管理することができる。また、インクの充填動作が正しく完了できなかった場合に、メインドットカウント値に対するインク消費量の誤った加算を回避することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態においては、図8のようなインク供給系を用いる。
図8のインク供給系において、サブタンク310内における流路307の開口部309の位置(開口部位置、第1高さ)P1と、電極313が検出するインクの液面の位置(残検位置、第2高さ)P2と、が重力方向に異なる。第1の実施形態においては、第1高さ(開口部位置)P1と第2高さ(残検位置)P2とが重力方向において一致する。このような構成において、サブタンク310の製造上のばら付き、および電極313の取り付けのばら付きなどが生じた場合には、インクの液面が第1高さ(開口部位置)P1まで上昇してもインクが電極313に接触しないおそれがある。この場合には、サブタンク310へのインクの充填完了が検知できなくなる。本実施形態においては、電極313の下端位置(第2高さP2)が開口部位置P1よりも下方に設けられている。これにより、サブタンク310の製造上のばら付き、および電極313の取り付けのばら付きなどが生じた場合にもサブタンク310へのインクの充填完了を確実に検知することができる。
第1の実施形態は、サブタンクに対するインクの充填量と、残検オフとなったときのインクの液面よりも下方のサブタンクの容量と、がほぼ等しいことを前提として、残検オンとなったときにサブドットカウント値をメインドットカウント値に加算する。本実施形態は、メインタンク301からサブタンク310にインクを充填した際に、メインタンク301から減少するインク量は、サブドットカウント値と、サブタンク310内における第1高さP1と第2高さP2との間のインク容量と、を合計した量である。すなわち、サブタンク310に対しては、インクの液面が第1高さ(開口部位置)P1に達するまでインクが充填される。そのため、第2高さ(残検位置)P2を基準とするサブドットカウント値と、第1高さP1と第2高さP2との間のインク容量と、を合計した量のインクがメインタンク301から減ることになる。
図9は、本実施形態におけるインク充填シーケンスを説明するためのフローチャートである。ステップS11からS13、およびステップS17からステップS23は、前述した実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態においては、サブタンク310が残検オンとなったときにステップS13からS31に移行して、サブドットカウント値Cs及び固定値Cの合計値と、サブタンク310の全容量Bと、を比較する。固定値Cは、サブタンク310内における第1高さP1と第2高さP2との間のインク容量に相当する。サブドットカウント値Cs及び固定値Cの合計値がサブタンク310の全容量B以下のときは、メインドットカウント値Cmに、サブドットカウント値Cs及び固定値Cの合計値を加算する(ステップS33)。一方、サブドットカウント値Cs及び固定値Cの合計値がサブタンク310の全容量Bを超えているときは、メインドットカウント値Cmにサブタンク310の全容量Cを加算する(ステップS32)。
このように本実施形態においては、サブタンク310にインクが充填された際のインクの液面の位置(第1高さ、開口部位置)P1よりも、電極313によるインクの液面の残検位置(第2高さ)P2を下方に設定する。そして、メインドットカウント値Cmに、サブドットカウント値Cs及び固定値Cの合計値を加算する。これにより、サブタンク310の製造のばら付きなどの影響を受けることなく、メインタンク301内のインク残量を正確に管理することができる。
(他の実施形態)
前述した実施形態のインク供給系においては、1組のメインタンク301とサブタンク310に対して、1本の供給チューブ314を通して記録ヘッド11が接続される構成である。しかし、1組のメインタンク301とサブタンク310に対して、複数の供給チューブ314を通して記録ヘッド11を接続する構成としてもよい。この場合には、1回のインクの吸引排出動作において2倍以上の量のインクが排出されることになるため、実際のインクの吸引排出量と、吸引排出量の管理値と、の差は拡大する傾向となる。このような場合において、本発明はより有効となる。
また、前述した実施形態においては、複数回の記録走査の間における記録媒体の搬送を伴って画像を記録する、所謂マルチパス記録方式を例にして説明した。しかし、複数のノズル列を備える長尺な記録ヘッドを用いて、1回の走査によって画像を記録する、所謂フルライン記録方式に対しても本発明は適用可能である。
また、本発明は、紙、布、不織布、OHPフイルム等の記録媒体を用いる記録装置の全てに対して適用可能であり、記録媒体の種類は限定されない。本発明の具体的な適用装置としては、プリンタ、複写機、ファクシミリなどの事務機、大量生産機、半導体素子などの工業用途等を挙げることができる。
また、本発明の特徴的な処理を実行する記録制御部407は、必ずしも、前述した実施形態のように記録装置内部に備えなくてもよい。例えば、記録装置と接続されるホストコンピュータ(画像入力部)402のプリンタドライバに、記録制御部407の機能を持たせてもよい。このように、ホストコンピュ-タと記録装置とを含む記録システムも本発明の範疇である。この場合、ホストコンピュータは、記録装置にデータを供給するデータ供給装置として機能すると共に、記録装置を制御する制御装置としても機能する。
また、本発明は種々の液体を吐出する液体吐出装置に対して広く適用することができる。例えば、液体を吐出可能な液体吐出ヘッドを用いて、種々の媒体(シートなど)に対して、種々の処理(記録、加工、塗布など)を施す装置に対しても適用可能である。その媒体(記録媒体を含む)としては、紙、プラスチック、フィルム、織物、金属、フレキシブル基板等、材質は問わず、インクを含む種々の液体が付与される媒体を含む。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
11 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
301 インクタンク
310 サブタンク
407 記録制御部

Claims (21)

  1. 液体を収容するメインタンクを、前記メインタンクから液体を貯留するサブタンクへ液体を供給するように装着可能な装着部と、前記サブタンクと、前記サブタンクから供給された液体を吐出する吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの前記吐出口を覆った状態で、前記液体吐出ヘッド内の液体を吸引する吸引手段と、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において、前記メインタンクから前記サブタンクに供給される液体の量である第1の消費量を取得する第1の取得手段と、を備える液体吐出装置であって、
    前記液体吐出装置を輸送する前であって、前記メインタンクが前記装着部から取り外された状態のときに前記吸引手段によって前記液体吐出ヘッドから排出される液体の量を含む前記液体吐出ヘッドから消費される液体の第2の消費量を取得する第2の取得手段と、
    前記輸送の後に前記メインタンクが前記装着部に装着された場合に、前記第2の消費量が加算された前記第1の消費量に基づいて前記メインタンク内の液体の残量を取得する第3の取得手段と、
    をさらに備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第2の取得手段は、前記液体吐出装置を輸送する前に、前記メインタンクが、前記メインタンクから前記サブタンクに液体が供給されなくなるように前記液体吐出装置から外された状態のときに、前記吸引手段によって前記液体吐出ヘッドから排出される液体の量として、予め定められた量を取得することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1および第2の取得手段は、前記液体吐出ヘッドが有する前記吐出口から吐出される液体の1滴の吐出量を単位として、前記第2の消費量をカウントすることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第3の取得手段は、前記第2の消費量が前記サブタンクの容量よりも多いときには、前記第2の消費量を前記サブタンクの容量とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第2の消費量は、前記第1の消費量に加算されるとリセットされることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第3の取得手段は、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において前記メインタンクから空状態の前記サブタンクに液体が供給されるときに、前記第1の消費量に加算する前記第2の消費量を前記サブタンクの容量とすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記メインタンクが前記液体吐出装置に装着された状態において、前記サブタンク内の液体の液面を第1位置に維持するように、前記メインタンク内の液体を前記サブタンク内に供給する供給手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記サブタンク内の液体の液面が前記第1位置の下方の第2位置よりも上昇したことを検知する検知手段を備え、
    前記第3の取得手段は、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態のときに、前記検知手段により前記液面が前記第2位置よりも上昇したことを検知したときに、前記第1の消費量に、前記第2の消費量と共に、前記サブタンク内における前記第1位置と前記第2位置との間の容量と、を加算することを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記サブタンク内の液体の液面が前記第1位置よりも下降したことを検知する検知手段を備え、
    前記第3の取得手段は、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において前記液体吐出ヘッドが液体を消費する所定単位の消費動作中に、前記検知手段が前記下降を検知したときは、前記消費動作に伴う液体の消費量を前記第1および第2の消費量のいずれか一方に加えることを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 液体を収容するメインタンクを、前記メインタンクから液体を貯留するサブタンクへ液体を供給するように装着可能な装着部と、前記サブタンクと、前記サブタンクから供給された液体を吐出する吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において前記メインタンクから前記サブタンクに供給される液体の量である第1の消費量を取得する第1の取得手段と、を備える液体吐出装置であって、
    前記液体吐出装置を輸送する前であって、前記メインタンクが前記装着部から取り外された状態で前記液体吐出ヘッドから消費される液体の第2の消費量を取得する第2の取得手段と、
    前記輸送の後に前記メインタンクが前記装着部に装着された場合に、前記第2の消費量が加算された前記第1の消費量に基づいて前記メインタンク内の液体の残量を取得する第3の取得手段と、をさらに備え、
    前記第3の取得手段は、前記第2の消費量が前記サブタンクの容量よりも多いときには、前記サブタンクの容量と前記第1の消費量とに基づいて前記メインタンク内の液体の残量を取得することを特徴とする液体吐出装置。
  11. 液体を収容するメインタンクを、前記メインタンクから液体を貯留するサブタンクへ液体を供給するように装着可能な装着部と、前記サブタンクと、前記サブタンクから供給された液体を吐出する吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの前記吐出口を覆った状態で、前記液体吐出ヘッド内の液体を吸引する吸引手段と、を備える液体吐出装置において、前記メインタンク内の液体の残量を管理する液体残量の管理方法であって、
    前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において、前記メインタンクから前記サブタンクに供給される液体の量である第1の消費量を取得する第1の取得工程と、
    前記液体吐出装置を輸送する前に、前記メインタンクが前記装着部から取り外された状態のときに、前記吸引手段によって前記液体吐出ヘッドから排出される液体の量を含む前記液体吐出ヘッドから消費される液体の第2の消費量を取得する第2の取得工程と、
    前記輸送の後に前記メインタンクが前記装着部に装着された場合に、前記第2の消費量が加算された前記第1の消費量に基づいて前記メインタンク内の液体の残量を取得する第3の取得工程と、
    を含むことを特徴とする液体残量の管理方法。
  12. 前記第2の取得工程は、前記液体吐出装置を輸送する前に、前記メインタンクが、前記メインタンクから前記サブタンクに液体が供給されなくなるように前記液体吐出装置から外された状態のときに、前記吸引手段によって前記液体吐出ヘッドから排出される液体の量として、予め定められた量を取得することを特徴とする請求項11に記載の液体残量の管理方法。
  13. 前記第1の取得工程および第2の取得工程では、前記液体吐出ヘッドが有する前記吐出口から吐出される液体の1滴の吐出量を単位として、前記液体吐出ヘッドからの液体の消費量をカウントすることを特徴とする請求項11又は12に記載の液体残量の管理方法。
  14. 前記第3の取得工程は、前記第2の消費量が前記サブタンクの容量よりも多いときには、前記第2の消費量を前記サブタンクの容量とすることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の液体残量の管理方法。
  15. 前記第2の消費量は、前記第1の消費量に加算されるとリセットされることを特徴とする請求項11から14のいずれか1項に記載の液体残量の管理方法。
  16. 前記第3の取得工程は、前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において前記メインタンクから空状態の前記サブタンクに液体が供給されるときに、前記第1の消費量に加算する前記第2の消費量を前記サブタンクの容量とすることを特徴とする請求項11から15のいずれか1項に記載の液体残量の管理方法。
  17. 液体を収容するメインタンクを、前記メインタンクから液体を貯留するサブタンクへ液体を供給するように装着可能な装着部と、前記サブタンクと、前記サブタンクから供給された液体を吐出する吐出口を有する液体吐出ヘッドと、を備える液体吐出装置において、前記メインタンク内の液体の残量を管理する液体残量の管理方法であって、
    前記メインタンクが前記装着部に装着された状態において前記メインタンクから前記サブタンクに供給される液体の量である第1の消費量を取得する第1の取得工程と、
    前記液体吐出装置を輸送する前であって、前記メインタンクが前記装着部から取り外された状態で前記液体吐出ヘッドから消費される液体の第2の消費量を取得する第2の取得工程と、
    前記輸送の後に前記メインタンクが前記装着部に装着された場合に、前記第2の消費量が加算された前記第1の消費量に基づいて前記メインタンク内の液体の残量を取得する第3の取得工程と、を含み、
    前記第3の取得工程は、前記第2の消費量が前記サブタンクの容量よりも多いときには、前記第2の消費量を前記サブタンクの容量とする、
    ことを特徴とする液体残量の管理方法。
  18. 前記第1の取得工程および第2の取得工程では、前記液体吐出ヘッドの吐出口から吐出される液体の1滴の吐出量を単位として、前記液体吐出ヘッドからの液体の消費量をカウントすることを特徴とする請求項17に記載の液体残量の管理方法。
  19. 前記第2の消費量は、前記第1の消費量に加算されるとリセットされることを特徴とする請求項17又は18に記載の液体残量の管理方法。
  20. 前記第3の取得工程は、前記メインタンクが前記液体吐出装置に装着された状態において前記メインタンクから空状態の前記サブタンクに液体が供給されるときに、前記第1の消費量に加算する前記第2の消費量を前記サブタンクの容量とすることを特徴とする請求項17から19のいずれか1項に記載の液体残量の管理方法。
  21. 請求項11から20のいずれか1項に記載の液体残量の管理方法をコンピュータによって実行させるためのプログラム。
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