JP2017170565A - 長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法 - Google Patents

長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法 Download PDF

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【課題】パイプ軸方向に長い長孔の形成によってパイプ内側にできるバリの除去をスピーディに処理してランニングコストを安くできる長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法を提供する。【解決手段】一端側にシャンク部3を有し、他端側に長孔12の短手孔幅12SWよりも最大長手幅5LWが大きく且つ最大短手幅5SWが小さい扁平状刃部5を有する刃具2と、NC複合加工機Mに装備され、刃具2を先端部に取着した二次加工用回転軸71が位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段CRと、を具備し、且つ姿勢制御手段CRで定位置に回転停止した二次加工用回転軸71が進出することにより、刃部5が長孔12を潜ってパイプ工作物1のパイプ内10に収まると共に、二次加工用回転軸71の回転により刃部5を該パイプ内10で回転できる大きさにした。【選択図】図1

Description

本発明はパイプ工作物の側面に形成されたパイプ軸方向に長い長孔で、そのパイプ内側のバリを除去する長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法に関する。
機械加工で、パイプ工作物の側面にドリル等でパイプ内へ貫通する孔を開けた場合、孔のパイプ内側にバリが発生する。斯かる場合、外側面上に発生するバリと違って除去が難しい。とりわけパイプ軸方向に長い長孔になると一層難しくなる。こうしたなか、パイプ工作物にできるバリの除去装置とこれを用いたバリ取り方法が提案されている(例えば特許文献1,2)。
実開平1−「155107号公報 特開2015−112690号公報
しかるに、特許文献1の発明は工具(本発明でいう刃具)に先端から胴部にかけてすり割り部を形成しているため、強度的に弱い。量産性に劣る問題を抱える。
特許文献2の発明は、パイプ材(本発明の「パイプ工作物」)の孔よりも外径が小さく形成されたバリ取り工具を、パイプ材の孔の内面に、切削層を線接触させながら、パイプ材の孔の内周面に沿って相対偏心回転させるため、バリの取り残し部分ができる傾向にある。図12のようにバリ取り工具BLが回転するが、同図で長孔12の上側に在るバリBRを除去できても、下側に在るバリBRはバリ取り工具BLの回転力を長孔12側に傾倒して身をかわす。該バリBRの一部を取り除くことができても、最終的に取り残し部分REができ易い問題がある。
一方、手作業で行うことも考えられるが、作業工数が増え、高コストになってしまう。また、品質がばらつく虞がある。
本発明は、上記問題点を解決するもので、パイプ軸方向に長い長孔の形成によってパイプ内側にできるバリの除去について、バリの取り残しがなくその除去精度が高く、且つ刃具が強度的に強く、しかもスピーディに処理してランニングコストを安くできる長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、パイプ工作物の側面に形成されたパイプ軸方向に長い長孔のパイプ内側バリを除去する長孔のバリ取り装置であって、一端側にシャンク部を有し、他端側に前記長孔の短手孔幅よりも最大長手幅が大きく且つ最大短手幅が小さい扁平状刃部を有する刃具と、NC複合加工機に装備され、該刃具を先端部に取着した二次加工用回転軸が位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段と、を具備し、且つ該姿勢制御手段で定位置に回転停止した前記二次加工用回転軸が進出することにより、前記刃部が前記長孔を潜ってパイプ工作物のパイプ内に収まると共に、該二次加工用回転軸の回転により該刃部を該パイプ内で回転できる大きさにしたことを特徴とする長孔のバリ取り装置にある。請求項2の発明たる長孔のバリ取り装置は、請求項1で、シャンク部から括れ部を介して前記刃部が延在し、さらに前記刃部に係る前記最大長手幅の部位を通る該刃部の縦断面形状の長手幅を、先端に向けて又は前記括れ部に向けて先細りに狭めていき、且つその先端幅が前記長孔の短手孔幅よりも小さくなって長孔に入り込む挿入域を形成したことを特徴とする。請求項3の発明たる長孔のバリ取り装置は、請求項2で、二次加工用回転軸の先端面にマークが印され、且つ前記刃具の前記シャンク部に前記マークと取付け位置合わせ用の目印が設けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明の要旨は、パイプ工作物の側面に形成されたパイプ軸方向に長い長孔のパイプ内側バリを除去する長孔のバリ取り方法であって、一端側にシャンク部を有し、他端側に前記長孔の短手孔幅よりも最大長手幅が大きく且つ最大短手幅が小さい扁平状刃部を有する刃具と、NC複合加工機に装備され、該刃具を先端部に取着した二次加工用回転軸が位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段と、を具備し、且つ該姿勢制御手段で定位置に回転停止した前記二次加工用回転軸が進出することにより、前記刃部が前記長孔を潜ってパイプ工作物のパイプ内に収まると共に、該二次加工用回転軸の回転により該刃部を該パイプ内で回転できる大きさにした長孔のバリ取り装置を用いて、前記長孔を前記二次加工用回転軸側に配して、前記パイプ工作物を取着する主軸用回転軸を回転停止させた後、前記姿勢制御手段により前記長孔に前記刃部を対向させ、前記長孔の短手孔幅内に前記刃部の最大短手幅の部分が配される定位置に、前記二次加工用回転軸を回転停止させ、次に、前記二次加工用回転軸を進出させ、前記刃部に前記長孔を潜らせ前記パイプ工作物のパイプ内に該刃部を配設し、しかる後、前記二次加工用回転軸を回転させ、さらに前記パイプ工作物に係る長孔のパイプ内側縁に前記刃部を当てて、前記長孔のパイプ内側バリを除去することを特徴とする長孔のバリ取り方法にある。請求項5の発明たる長孔のバリ取り方法は、請求項4で、シャンク部から括れ部を介して前記刃部が延在し、さらに前記刃部に係る前記最大長手幅の部位を通る該刃部の縦断面形状の長手幅を先端に向けて又は前記括れ部に向けて先細りに狭めていき、且つその先端幅が前記長孔の短手孔幅よりも小さくなって長孔に入り込む挿入域を形成したことを特徴とする。
本発明の長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法は、例えば一時加工や二次加工を終えたパイプ工作物に対し、NC複合加工機のコンピュータ制御が該パイプ工作物の位置認識を記憶しているその状態のままで、次の刃物たる刃具に移し替えて長孔のバリ取りを行うことができるので、バリを綺麗に除去する精確さ,品質安定が確保される。しかも、加工時間が短縮化され、ランニングコストが安く、また、刃具が頑丈で長寿命維持でき、さらにバリ取り作業プログラムを追加するだけの作業の簡易さによって、作業者に熟練を要せず、熟練工でなくても一般加工作業者でできる容易さなど多大な効を奏する。
本発明の長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法の一形態で、その装置の要部概略斜視図である。 (イ)がパイプ工作物の長孔部位における横断面図で、(ロ)がパイプ工作物の縦断面図である。 図2(イ)に示すパイプ工作物の長孔に対し、姿勢制御手段により刃部を対向させて刃具を定位置停止した説明断面図である。 図3のIV-IV線矢視の要部説明図である。 図3の後、二次加工用回転軸を進出させ、パイプ工作物のパイプ内に刃部を配設した説明断面図である。 図5の後、二次加工用回転軸の回転で、刃部の最大長手幅がパイプ工作物の横断面に現れた時の説明断面図である。 図6の後、パイプ工作物に係る長孔のパイプ内側縁に刃具を当てて長孔のパイプ内側バリを除去する様子の説明断面図である。 二次加工用回転軸の先端部に刃具が取着される状態の部分拡大図で、(イ)が要部右側面図、(ロ)が要部正面図である。 図4に代わる他態様の刃部の説明断面図である。 図3に対応する別態様の刃部周りの説明断面図である。 図6に対応する別態様の刃部周りの説明断面図である。 従来技術の説明図である。
以下、本発明に係る長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法について詳述する。図1〜図11は本発明の長孔のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法の一形態で、図1はその装置の要部概略斜視図、図2は(イ)がパイプ工作物の長孔部位における横断面図で、(ロ)がパイプ工作物の縦断面図、図3は図2(イ)に示すパイプ工作物の長孔に対し、刃部を対向させて刃具を定位置停止した説明断面図、図4は図3のIV-IV線矢視図、図5は図3の後、パイプ工作物のパイプ内に刃部を配設した説明断面図、図6は図5の後、二次加工用回転軸の回転で、刃部の最大長手幅がパイプ工作物の横断面に現れた時の説明断面図、図7は図6の後、パイプ工作物に係る長孔のパイプ内側縁に刃具を当てて長孔のパイプ内側バリを除去する様子の説明断面図、図8は二次加工用回転軸の先端部に刃具が取着される状態の部分拡大図で、(イ)が要部右側面図、(ロ)が要部正面図である。図9は図4に代わる他態様の刃部の説明断面図、図10,図11は図1〜図8に代わる別態様の刃部を示す。尚、図面を判り易くするため、各図を簡略図示し、図2〜図7で、図2以外は刃部5に近い側の長孔にできるバリBRの図示を省き、図11,図12は刃部5から遠い側の長孔12にできるバリBRの図示を省く。また本発明に直接関係しない機器,部品等は省略する。
(1)長孔のバリ取り装置
本発明はパイプ工作物1の側面11に形成されたパイプ軸方向に長い長孔12のパイプ内側バリBR(図2のイ)を除去する長孔12のバリ取り装置である。金属製パイプ工作物1の側面11に形成されたパイプ軸方向に長い長孔12の周縁で、そのパイプ内側に発生するバリの除去装置である。
長孔12のバリ取り装置Aは、刃具2と、NC複合加工機Mに装備され、二次加工用回転軸71の回転停止位置を位置決め制御する姿勢制御手段CRと、を具備する(図1)。
刃具2は一端側にシャンク部3を有し、他端側に刃部4を有する加工刃具である(図3)。詳しくは、シャンク部3と括れ部4と刃部5とを備える刃具とする(図3)。ここでの刃具2は、二次加工用回転軸71にシャンク部3を取付けて回転させ、刃部5でパイプ工作物1を直接加工する図7ごとくの切削工具になっている。刃具2は、シャンク部3から括れ部4を介して、図4のように長孔12の短手孔幅12SWよりも最大長手幅5LWが大きく且つ該短手孔幅12SWよりも最大短手幅5SWが小さい扁平状刃部5が延在する。刃部5の最大長手幅5LWを形成する図6の外形面に対し、刃部5の最大短手幅5SWを形成する図5の外形面が直交する。長孔12の短手孔幅12SWよりも最大短手幅5SWが小さい扁平状刃部5にすることによって、長孔12に刃部5をうまく対向させれば、該刃部5に長孔12を潜らせることができる(図3〜図5)。長孔12の短手孔幅12SWよりも扁平状刃部5の最大長手幅5LWを大きくすることによって、長孔12を潜ってパイプ工作物1のパイプ内10に収まった刃部5を、長孔12の短手孔幅12SWを形成するパイプ内側両縁121,121に同時に当てることが可能であり(図7)、長孔12のバリ取りを円滑に進めることができる。尚、パイプ工作物1に設けられた本発明でいう長孔12には、パイプ工作物1の端面からその側面11へ向けU字状に切り欠いて、長孔12の一部が開口するU字状溝も含むものとする。文字通りの図2に示す長孔12の場合と同様の作用,効果が得られるからである。
本実施形態は、さらに図6のごとく刃部5に係る最大長手幅5LWの部位を通る刃部5の縦断面形状の長手幅を先端に向けて先細りに狭める。且つ、先細りにした部分51の先端幅51Wが長孔12の短手孔幅12SWよりも小さくなって長孔12に入り込む挿入域510を形成する刃部5になっている。最大長手幅5LWの部位を通る刃部5の縦断面形状は、図6に示す刃部5の外形形状と同じである。斯かる構成により、図6の状態から図7のように刃部5の挿入域510をパイプ内10から長孔12側へ突き出して、パイプ工作物1に係る長孔12に係る短手孔幅12SWを形成する双方のパイプ内側縁121に刃部5をより確実に当てることができる。少なくとも先細り部分51の両側縁に切刃55が設けられており、刃具2のシャンク部3を取着した二次加工用回転軸71の回転によって、長孔12のパイプ内側縁121に在るバリBRを容易に除去できるようになっている。
姿勢制御手段CRは、NC複合加工機Mに装備され、二次加工用回転軸71の回転停止位置を位置決め制御するものである。刃具2を先端部に取着した二次加工用回転軸71が、位置決め設定した定位置に回転停止する定位置停止制御が行われる。NC複合加工機Mは、主軸用回転軸81に取着したパイプ素材を回転させて、例えばその先端の端面を削って端面処理19等の一次加工を行った後、主軸用回転軸81の回転を止めて、図2のごとくパイプ素材先端部のパイプ工作物側面11に、二次加工用回転軸71に取着したエンドミル等による二次加工で長孔12を形成できるNC複合自動機である。主軸用回転軸81を回してパイプ工作物1を加工する一次加工や、主軸用回転軸81を止めて二次加工用回転軸71を回してパイプ工作物1を加工する二次加工ができるNC複合自動旋盤等のNC工作機械である。パイプ工作物1の所定側面11に対し、直角方向にドリル加工で孔開けした後、この孔を利用してエンドミル加工で長孔12が形成される。ここでは、パイプ工作物1の一方の側面11に長孔12を形成した後、主軸用回転軸81を180°回転させて、パイプ工作物1の他方の側面11にも長孔12を形成している。
従来、主軸ユニット8側の一次加工用回転軸(主軸用回転軸81)には、工具交換時に、主軸キー位相を交換可能な方向に合わせる主軸オリエンテーション機能を有するものが存在するが、二次加工ユニット7の二次加工用回転軸71ではその回転停止位置について、位置決め設定した定位置に回転停止させるような定位置停止制御するものは存在しない。
例えば、パイプ素材を主軸ユニット8に取付け、図1のごとく主軸用回転軸81からZ軸方向に該パイプ素材を繰り出して一次加工の端面処理19が施されたパイプ工作物1に対し、二次加工用回転軸71に取着したドリルやエンドミルがZ軸と直交するX軸方向に進出して長孔12を開けて後退した後、主軸側の位置決め制御手段(主軸オリエンテーション)によって、主軸用回転軸81を180°回転させて停止させ、パイプ工作物1の他方の側面11にも長孔12を形成することはできる。
しかし、従来の二次加工用回転軸71に姿勢制御手段CRを有しないNC工作機械にあって、長孔12の短手孔幅12SWよりも最大長手幅5LWが大きい扁平状刃部5に、該長孔12を潜らせてパイプ内10に円滑移動させることは至難である。
斯かる状況下、本発明者は、鋭意研究を重ね、前記扁平状刃部5を有する刃具2を創作し、さらに刃具2が先端に取付けられる二次加工側の二次加工用回転軸71に、位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段CRを備えさせ、両者を組み合わせることによって、上記問題の解決が図られることを見い出した。
詳しくは、パイプ工作物1の他方の側面11に形成されたパイプ軸方向に長い長孔12に対し、二次加工用回転軸71の姿勢制御手段CRを具備することで、長孔12に刃部5を対向させ、長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配されるように二次加工用回転軸71を位置決め停止させる。二次加工用回転軸71の姿勢制御手段CRは、主軸用回転軸81側の姿勢制御手段CR(主軸オリエンテーション)に備わる公知装置と同様の装置を二次加工用回転軸71に取付けることで足りる。本実施形態は、図1のごとく二次加工用回転軸71でプーリ74の筒部74aに位置決めピン61を起立させ、該ピン61を検知する検出手段6のボディ固定側取付けのセンサ62が姿勢制御手段CRたる制御回路に接続されている。制御回路は、ピン61位置の検出信号に基づいて、図3,図4のように長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配されるように、二次加工用回転軸71を回転停止させる定位置停止制御を行う。尚、図示を省略するが、エンコーダ等を用いた定位置停止制御に依ってもよい
そして、本バリ取り装置Aは、位置決め制御されて図3のごとく定位置に回転停止した二次加工用回転軸71の進出により、刃部5が長孔12を潜ってパイプ工作物1のパイプ内10に収まると共に二次加工用回転軸71の回転により刃部5をパイプ工作物1のパイプ内10で回転できる大きさになっている。ここで、本発明でいう刃部5が長孔12を潜ってパイプ工作物1のパイプ内10に収まるとは、パイプ内10の横断面に刃部5の全てが収まるだけでなく、図6のように刃部5の一部が長孔12内に入り込む場合を含む。刃部5の一部が長孔12内に入り込んでも、二次加工用回転軸71の回転により刃部5がパイプ工作物1のパイプ内10で回転できる大きさであれば、特に支障がなく、本発明のバリ取り効果が得られるからである。刃具2のシャンク部3や括れ部4も、図5〜図7のように刃部5がパイプ内10で回転できる長さ,太さを採用する。
さらに、本実施形態は二次加工用回転軸の先端面にマーク713が印され、且つ刃具2のシャンク部3にマーク713と取付け位置合わせ用の目印313が設けられている。図8のごとく二次加工用回転軸71の先端面712に回転軸半径方向に走る筋状マーク713が設けられ、且つ刃具2に係るシャンク部3の外面にその軸方向に走る筋状の目印313が設けられている。マーク713と目印313を設けることによって、二次加工用回転軸71への刃具2の取付け精度を要する取着を簡便,容易化する。
シャンク部3を把持する公知のチャック72は、すり割り722aを有するコレット722をナット721が締め付けていくことで、シャンク部3を二次加工用回転軸71の先端部に固定保持する。円筒端部内面側に傾斜スリーブ711のある二次加工用回転軸71の外面に形成された雄ねじ部714にナット721を螺合進行させると、コレット722のすり割り722aの隙が縮まってシャンク部3がチャック72で二次加工用回転軸71に締め付け固定される。
ところで、二次加工用回転軸71に刃具2を取付ける際、ナット721は図8(イ)のように未だ取付けられておらず、二次加工用回転軸71の先端面712が露出状態にある。そこに在るマーク713を作業者が視認できる。マーク713と目印313を位置合わせすれば、二次加工用回転軸71と刃部5の位置関係が明確になり、姿勢制御手段CRによって二次加工用回転軸71に取着された刃具2に係る扁平状刃部5を、図3,図4のように精度良く水平に保つことができる。ちなみに、図8はマーク713に対し目印313を90°の角度でもって位置合わせをするが、筋状マーク713と筋状目印313とを一直線状に合わせた位置合わせでもよい。マーク713,目印313を設けることによって、二次加工用回転軸71への刃具2の取付け精度が向上する。かくして、図3のように二次加工用回転軸71側に長孔12を配して、一次加工用回転軸に取付けられたパイプ工作物1を回転停止させた状態で、姿勢制御手段CRが働くと、長孔12に刃部5を対向させ、長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配される定位置に、二次加工用回転軸71が精度良く回転停止する(図3)。この後、二次加工用回転軸71が進出すれば、刃部5が長孔12を潜ってパイプ工作物1のパイプ内10に収められる(図5)。パイプ内10に収まった刃部5は、二次加工用回転軸71が回転しさらに進出により、図7のように回転,進出して、長孔12のパイプ内側縁121に在るバリ取りを行う。
図中、符号122は長孔外側縁、符号73は二次加工用回転軸71を支える軸受を内部に備える二次加工軸頭、符号75は刃具スライド(刃具台)、符号12LWは長孔の長手孔幅を示す。
図9は図4に代わる別態様図で、図1〜図8で用いた刃具2に代わる別態様の刃具2を示す。図1〜図8の刃部5は図4のごとく断面が二枚羽根のような形になって、二枚羽根の基端部に段差があるが、図9は多少厚みがあるものの横断面視で文字通りの扁平状刃部5になっている。
また、図1〜図8で用いた刃具2では最大長手幅5LWの部位を通る刃部5の縦断面形状の長手幅を先端に向けて先細りに狭めたが、図10,図11は、最大長手幅5LWの部位を通る刃部5の縦断面形状の長手幅を括れ部4に向けて先細りに狭めた別態様の刃具2の説明図である。図10は図3に対応する説明図、図11は図6に対応する説明図である。刃部5がパイプ工作物1のパイプ内10に収まった図11の状態の後、二次加工用回転軸71が回転しさらに少し後退することにより、回転する刃部5が図11の右側長孔12のパイプ内側縁121に当たって、バリBRが取り除かれる。
図9〜図11における他の構成は、図1〜図8で説明したバリ取り装置の内容と同様であり、説明を省く。図1〜図8で用いた符号と同一符号は、同一又は相当部分を示す。
(2)長孔のバリ取り方法
長孔12のバリ取り方法は、パイプ工作物1の側面11に形成されたパイプ軸方向に長い長孔12のパイプ内側バリBRを除去する長孔12のバリ取り方法であって、前記バリ取り装置Aを用いて、以下のようにしてバリ取りを行う。図1〜図8は、本長孔12のバリ取り方法の一実施例を示している。
まず、予め二次加工ユニット7の二次加工用回転軸71に刃具2が取付けられる。二次加工用回転軸71の先端面712にマーク713が設けられる一方、刃具2に係るシャンク部3に目印313が設けられている。二次加工用回転軸71のマーク713に刃具2の目印313を、図8(イ)のごとく、90°時計方向周り地点に位置合わせしてからチャック72のナット721を二次加工用回転軸71の雄ねじ部714に螺着して、刃具2のシャンク部3を二次加工用回転軸71の先端部に取付け固定する。
既述のごとく、刃具2は、シャンク部3から括れ部4を介して、長孔12の短手孔幅12SWよりも最大長手幅5LWが大きく且つ最大短手幅5SWが小さい扁平状刃部5が延在する。また、NC複合加工機Mは、刃具2を先端部に取着した二次加工用回転軸71が位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段CRを備える。姿勢制御手段CRで定位置に回転停止した二次加工用回転軸71が進出することにより、刃部5が長孔12を潜ってパイプ工作物1のパイプ内10に収まると共に、二次加工用回転軸71の回転により刃部5をパイプ内10で回転できる大きさになっている。
長孔12のバリ取りに先んじて、パイプ工作物1に一連の加工が施される。一次加工ユニットの主軸用回転軸81にパイプ素材を取付け、主軸用回転軸81からパイプ素材の先端部分にあたるパイプ工作物1の部分を突き出す。主軸用回転軸81を回転させて、図1のごとく端面処理19等の一次加工を行う。
次に、主軸用回転軸81の回転を止め、二次加工用回転軸71を回転させて二次加工を行う。二次加工用回転軸71の先端部に取付けたドリルでパイプ工作物1の側面11に孔を開け、この孔を利用してエンドミルで長孔12を形成する。そして、既存の主軸側位置決め制御手段によって主軸用回転軸81を180°回転させた後、他方の工作物側面11にも長孔12を形成して、二軸加工ユニット側で長孔12の長手方向が水平になるよう配される(図2)。主軸側位置決め制御手段によって、長孔12を図1のように二次加工用回転軸71側に配する。二次加工で、パイプ工作物1の外側から長孔12を開けたので、そのパイプ内側縁121にバリBRができる。
続いて、前記パイプ工作物1は動かすことをせず、NC複合加工機Mのコンピュータ制御がパイプ工作物1の位置認識を記憶している状態のまま、次の刃物たる刃具2に移し替えて、本発明の長孔12のバリ取りを行う。水平方向のX軸方向、上下方向のY軸方向に移動可能な刃具スライド75に載せた二次加工軸頭73をパイプ工作物1の近くへ動かし、刃具2を図1のように長孔12に近づける。しかる後、姿勢制御手段CRによって、前記刃具2が取着された二次加工用回転軸71をゆっくり回転させ、長孔12に刃部5を対向させ且つ長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配される定位置に該刃部5を置いて、二次加工用回転軸71を回転停止する(図3,図4)。主軸用回転軸81にパイプ工作物1の部分を突き出し状態にしてパイプ素材が把持され、長孔12がある真ん前に扁平状刃部5が水平状態に配される。
次いで、二次加工用回転軸71を進出させ、刃部5に長孔12を潜らせてパイプ工作物1のパイプ内10に該刃部5を配設する(図5)。この状態から、二次加工用回転軸71を回転させて、刃部5をパイプ内10で回転させる。刃部5はパイプ内10でパイプ工作物1の内壁13のどこにも当たる箇所がない状態にある。扁平状刃部5の長手幅がパイプ工作物1の横断面視に現れた瞬間状態は図6のような姿態になる。
しかる後、二次加工用回転軸71を回転させたまま、さらに二次加工用回転軸71を少し進出させ、パイプ工作物1に係る長孔12のパイプ内側縁121に刃部5を当てる。長孔12のパイプ内側縁121に回転する刃部5を当てることによって、長孔12のパイプ内側バリBRが除去される。刃部5に係る最大長手幅5LWの部位を通る該刃部5の縦断面形状の長手幅を先端に向けて先細りに狭めて先細り部分51を形成し、且つその先端幅51Wが長孔12の短手孔幅12SWよりも小さくなって長孔12に入り込む挿入域510を形成するので、図7でいえば、長孔12に挿入域510を突っ込む形で、上下のパイプ内側縁121へ刃部5の先細り部分51に設けた両切刃55が当たる。二次加工用回転軸71の回転で刃部5が回ることによって、パイプ工作物1に係るパイプ内側縁121に在るバリBRが綺麗に取り除かれる。引き続き、二次加工用回転軸71を回転させながら、今度は長孔12のパイプ内側縁121に刃具2を当てつつ、長孔12に対し、その長手方向(図7でいえば紙面垂直方向)に該刃具2を相対移動させる。かくして、図5の長孔12で、その右側上下のパイプ内側バリBRが綺麗に除去される。
その後、二次加工用回転軸71の回転を止め、再び姿勢制御手段CRを働かせ、刃具2が取着された二次加工用回転軸71をゆっくり回転させ、長孔12に刃部5をパイプ内10から対向させ且つ長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配される定位置に置いて、二次加工用回転軸71を回転停止する。そして、該二次加工用回転軸71を退動させて、長孔12から刃具2をパイプ工作物1外へ抜き出す。図2(イ)のパイプ工作物1で、左側長孔12のパイプ内側に在るバリBRを取り終えて、刃具2付き二次加工用回転軸71が初期状態位置に戻る。
図2(イ)のパイプ工作物1で、右側長孔12のパイプ内側バリBRに対しては、引き続き、前記刃具2から図11の刃具2に移し替え、NC複合加工機Mのコンピュータ制御が、パイプ工作物1に設けた長孔12の位置認識を記憶しているままの状態で、該長孔12に対し上述した一連動作のバリ取りを行う。このバリ取り処理に代え、主軸用回転軸81側の位置決め制御手段で、主軸用回転軸81を180°回転させた後、上述した左側長孔12のパイプ内側バリ取りと同様の一連動作を行ってもよい。斯かる場合も、NC複合加工機Mのコンピュータ制御が、パイプ工作物1の位置認識を記憶している状態のままであり、図2の右側長孔12のパイプ内側バリBRを円滑除去できる。
その後、NC複合加工機Mの主軸用回転軸81に取付けられたパイプ素材の先端部でつながっているこのパイプ工作物1を、パイプ素材から切り離せば、従来、難しいとされてきたパイプ内側にできたバリBRが綺麗に除去された所望の金属加工品を得る。
(3)効果
このように構成した長孔12のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法は、バリ取り装置が扁平状刃部5を有する刃具2と二次加工用回転軸71に姿勢制御手段CRを備え、NC複合加工機Mの二次加工用回転軸71の先端部に該刃具2を取着した装置及びこの装置を用いたバリ取り方法になっている。専用のバリ取り装置を別途用意する必要がない。NC複合加工機Mに二次加工用回転軸71に姿勢制御手段CRを付加し、二次加工用回転軸71の先端部に刃具2を取付ければ足りるので、本発明の装置コストが安くつく。
そして、NC複合加工機Mで一次加工や二次加工を行った後、パイプ工作物1を取り外すことなく、コンピュータの位置制御がパイプ工作物1の位置を記憶した状態で、刃具2に移し替えて、長孔12のパイプ内側バリBRを取り除くことができるので、精度の高いバリ取りが可能となる。しかも、図3のように長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配される定位置に該刃部5を置いた後、パイプ内10に刃部5を進出させ、さらに回転した刃部5を長孔12のパイプ内側縁121に当ててバリ取りすると、綺麗にバリBRが除去される。バリBRが特許文献2のように身をかわして逃げることができないので、バリBRの取り残し部分REがない。高品質のバリ除去状態が安定して得られる。
また、端面処理19の一次加工や二次加工で長孔12等を形成したパイプ工作物1をNC複合加工機Mに取付けたまま、コンピュータ位置制御がパイプ工作物1の位置を記憶した状態にして、刃具2に移し替えてのバリ取りを行うので、バリ除去の精度アップのみならず、バリ取りを短時間処理できる。バリ除去のランニングコストが安い。従来のバリ取り装置のように、NC加工機から一旦、外されたパイプ工作物1では、バリBRが在る長孔12のパイプ工作物1の位置合わせに難儀し、バリ取り装置へのパイプ工作物1のセットに時間がかかり、さらに位置精度を上げるのも難しい。本発明は、品質面及び作業時間,ランニングコストの面から断然優位にある。
さらに、特許文献1のすり割り部がない頑強な刃部5を有する刃具2を使用するので、機械的強度が大で、長寿命で耐久性に優れ、量産に耐える。
さらにいえば、本発明のバリ取り装置は、専用機のバリ取り機と違って、姿勢制御手段CRの柔軟対応力により、刃具2を変更するだけで、種々の大きさ,形状の長孔12に発生するパイプ内側バリBRを除去できる。バリ取り装置Aに融通性があり、パイプ工作物1に形成された様々な長孔12に対し、臨機応変に対応できる。
加えて、本バリ取り方法は、前記バリ取り装置Aを用いて、長孔12を二次加工用回転軸71側に配して、パイプ工作物1を取着した主軸用回転軸81の回転停止後、姿勢制御手段CRにより長孔12に刃部5を対向させ、長孔12の短手孔幅12SW内に刃部5の最大短手幅5SWの部分が配される定位置に該刃部5をセットして、二次加工用回転軸71を回転停止させる。次に、二次加工用回転軸71を進出させ、刃部5が長孔12を潜ってパイプ内10に配された後、二次加工用回転軸71を回転させ、さらに長孔12のパイプ内側縁121に刃部5を当てて、長孔12のパイプ内側バリBRを除去するバリ取り作業である。斯かるバリ取り作業は、その作業プログラムを追加するだけであり、容易に成し得る。一般加工作業者が簡単にでき、熟練工を要することなく達成できる。
このように、本長孔12のバリ取り装置及びこれを用いたバリ取り方法は、上述した数々の優れた効果を発揮し、極めて有益である。
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。パイプ工作物1,刃具2,検出手段6,二次加工ユニット7,二次加工用回転軸71,チャック72,主軸ユニット8,主軸用回転軸81,姿勢制御手段CR,NC複合加工機M等の形状,大きさ,個数等は用途に合わせて適宜選択できる。例えば、刃部5は、図1〜図8で、最大長手幅5LWの部位を通る該刃部5の縦断面形状の長手幅を先端に向けて先細りに狭め、また図9,図10で括れ部4に向けて先細りに狭めたが、刃部5の先端に向け且つ括れ部4に向けて先細りに狭めることもできる。実施形態では、マーク71と目印313を設けて、二次加工用回転軸への刃具の取付け位置精度を上げたが、これに代え、シャンク部3の基端部分に、例えば角柱部分を形成し、二次加工用回転軸側に該角柱部分に嵌め込み一体化させる嵌合部を設けて、刃具の取付け位置精度を上げるようにしてもよい。図1では、二次加工用回転軸71の回転伝動手段に、プーリ74によるベルト伝動を用いたが、ギアによる歯車伝動等によってもよい。
1 パイプ工作物
10 パイプ内
11 側面
12 長孔
12SW 短手孔幅
121 長孔のパイプ内側縁
2 刃具
3 シャンク部
313 目印
4 括れ部
5 刃部
5LW 最大長手幅
51W 先端幅
510 挿入域
71 二次加工用回転軸
711 マーク
A バリ取り装置
BR バリ
CR 姿勢制御手段(姿勢制御装置)
M NC複合加工機

Claims (5)

  1. パイプ工作物の側面に形成されたパイプ軸方向に長い長孔のパイプ内側バリを除去する長孔のバリ取り装置であって、
    一端側にシャンク部を有し、他端側に前記長孔の短手孔幅よりも最大長手幅が大きく且つ最大短手幅が小さい扁平状刃部を有する刃具と、
    NC複合加工機に装備され、該刃具を先端部に取着した二次加工用回転軸が位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段と、を具備し、
    且つ該姿勢制御手段で定位置に回転停止した前記二次加工用回転軸が進出することにより、前記刃部が前記長孔を潜ってパイプ工作物のパイプ内に収まると共に、該二次加工用回転軸の回転により該刃部を該パイプ内で回転できる大きさにしたことを特徴とする長孔のバリ取り装置。
  2. 前記シャンク部から括れ部を介して前記刃部が延在し、さらに前記刃部に係る前記最大長手幅の部位を通る該刃部の縦断面形状の長手幅を、先端に向けて又は前記括れ部に向けて先細りに狭めていき、且つその先端幅が前記長孔の短手孔幅よりも小さくなって長孔に入り込む挿入域を形成した請求項1記載の長孔のバリ取り装置。
  3. 前記二次加工用回転軸の先端面にマークが印され、且つ前記刃具の前記シャンク部に前記マークと取付け位置合わせ用の目印が設けられた請求項2記載の長孔のバリ取り装置。
  4. パイプ工作物の側面に形成されたパイプ軸方向に長い長孔のパイプ内側バリを除去する長孔のバリ取り方法であって、
    一端側にシャンク部を有し、他端側に前記長孔の短手孔幅よりも最大長手幅が大きく且つ最大短手幅が小さい扁平状刃部を有する刃具と、NC複合加工機に装備され、該刃具を先端部に取着した二次加工用回転軸が位置決め設定した定位置に回転停止するよう定位置停止制御する姿勢制御手段と、を具備し、且つ該姿勢制御手段で定位置に回転停止した前記二次加工用回転軸が進出することにより、前記刃部が前記長孔を潜ってパイプ工作物のパイプ内に収まると共に、該二次加工用回転軸の回転により該刃部を該パイプ内で回転できる大きさにした長孔のバリ取り装置を用いて、
    前記長孔を前記二次加工用回転軸側に配して、前記パイプ工作物を取着する主軸用回転軸を回転停止させた後、前記姿勢制御手段により前記長孔に前記刃部を対向させ、前記長孔の短手孔幅内に前記刃部の最大短手幅の部分が配される定位置に、前記二次加工用回転軸を回転停止させ、次に、前記二次加工用回転軸を進出させ、前記刃部に前記長孔を潜らせ前記パイプ工作物のパイプ内に該刃部を配設し、しかる後、前記二次加工用回転軸を回転させ、さらに前記パイプ工作物に係る長孔のパイプ内側縁に前記刃部を当てて、前記長孔のパイプ内側バリを除去することを特徴とする長孔のバリ取り方法。
  5. 前記シャンク部から括れ部を介して前記刃部が延在し、さらに前記刃部に係る前記最大長手幅の部位を通る該刃部の縦断面形状の長手幅を先端に向けて又は前記括れ部に向けて先細りに狭めていき、且つその先端幅が前記長孔の短手孔幅よりも小さくなって長孔に入り込む挿入域を形成した請求項4記載の長孔のバリ取り方法。
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