JP2017169778A - 結合組織体形成基材 - Google Patents

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泰秀 中山
健司 森脇
Kenji Moriwaki
健司 森脇
大家 智憲
Tomonori Oya
智憲 大家
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Abstract

【課題】結合組織体の形成に要する時間を長くすることなく、膜状結合組織体の所望の部位を厚くかつ均一な密度に形成することのできる結合組織体形成基材の提供。
【解決手段】基材本体4の表面に、結合組織を形成する組織形成面3を設定する。組織形成面3の一部と互いに間隔をあけて対向する補助組織形成面5を設ける。結合組織体形成基材1を生体組織材料の存在する環境に設置する。基材表面に膜状の結合組織体を形成する。膜状結合組織体の所望の部位だけを組織形成面3と補助組織形成面5との間に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人工の膜状結合組織体を形成するための結合組織体形成基材に関するものである。
病気や事故で失われた細胞、組織、器官を、人工素材や細胞により再び蘇らせる再生医療の研究が数多くなされている。
通常、身体には自己防衛機能があり、体内の浅い位置にトゲ等の異物が侵入した場合には、これを体外へ押し出そうとする。また、体内の深い位置に異物が侵入した場合には、その周りに繊維芽細胞が徐々に集まって、主に繊維芽細胞とコラーゲンからなる結合組織体のカプセルを形成して異物を覆うことにより、体内において異物を隔離することが知られている。この後者の自己防衛反応を利用して生細胞から生体由来組織を形成する技術として、生体内に異物としての基材を埋入して結合組織体を形成する技術が複数報告されている(特許文献1〜3参照)。
さらに、特許文献4は、生体内などに基材を配置して、互いに対向する二面の結合組織形成面の間に結合組織を形成することにより、厚くかつ密度の均一な結合組織体を形成するようにした基材を開示している。
特開2007−312821号公報 特開2008−237896号公報 特開2010−094476号公報 特開2014−030598号公報(段落0008、0010)
ところが、特許文献4に記載の基材は、結合組織を端部から二面の結合組織形成面の間に侵入させるようにして形成するので、基材が大きくなるほど、結合組織が侵入すべき長さが長くなり、膜状結合組織体の形成に要する時間が長くなるおそれがある。また、膜状結合組織体の一部を厚く形成して残りを薄く形成したい場合、その薄い部分に対応する部位について、単に、二面の結合組織形成面の間隔を狭くすると、この間隔の狭い部分によって結合組織の侵入が阻害されるおそれがある。
本発明は、結合組織体の形成に要する時間を長くすることなく、膜状結合組織体の所望の部位を厚くかつ均一な密度に形成することのできる結合組織体形成基材の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る結合組織体形成基材は、生体組織材料の存在する環境に設置して基材表面に膜状の結合組織体を形成可能なものであり、基材本体の表面に、結合組織を形成する組織形成面を設定し、この組織形成面の一部と互いに間隔をあけて対向する補助組織形成面を設けたものである。
上記構成によれば、基材本体の表面の組織形成面の一部に補助組織形成面を対向させるので、膜状結合組織体の所望の部位を組織形成面と補助組織形成面との間に形成することができる。これにより、膜状結合組織体の所望の部位については、厚さ方向における組織形成面又は補助組織形成面までの最大距離を短くすることができ、単に組織形成面の外側に形成するよりも、厚くかつ均一な密度に形成することができる。
さらに、膜状結合組織体のうちの所望の部位だけを組織形成面と補助組織形成面との間に形成するので、組織形成面と補助組織形成面との間に侵入する結合組織のその侵入長さを短くすることができる。しかも、膜状結合組織体のうちの薄い部位については、補助組織形成面を設けることなく、基材本体の組織形成面だけで形成することができ、組織形成面と補助組織形成面との間に、結合組織の侵入しにくい間隔の狭い部位を設ける必要がなく、膜状結合組織体の形成に要する時間を短くすることができる。
ここで、「結合組織」とは、通常は、コラーゲンを主成分とする組織であって、生体内に形成される組織のことをいうが、本明細書及び特許請求の範囲の記載においては、生体内に形成される結合組織に相当する組織が生体外の環境下で形成される場合のその組織をも含む概念である。
また、「生体組織材料」とは、所望の生体由来組織を形成するうえで必要な物質のことであり、例えば、線維芽細胞、平滑筋細胞、内皮細胞、幹細胞、ES細胞、iPS細胞等の動物細胞、各種たんぱく質類(コラーゲン、エラスチン)、ヒアルロン酸等の糖類、その他、細胞成長因子、サイトカイン等の生体内に存在する各種の生理活性物質が挙げられる。この「生体組織材料」には、ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ等の哺乳類動物、鳥類、魚類、その他の動物に由来するもの、又はこれと同等の人工材料が含まれる。
また、「生体組織材料の存在する環境」とは、動物(ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ等の哺乳類動物、鳥類、魚類、その他の動物)の生体内(例えば、四肢部、肩部、背部又は腹部などの皮下、もしくは腹腔内への埋入)、又は、動物の生体外において、生体組織材料を含有する人工環境のことをいう。
また、補助組織形成面により、膜状結合組織体の弱点部を増強するようにしてもよい。
この構成によると、補助組織形成面を設けて、特に膜状結合組織体の弱点部を増強するので、膜状結合組織体を形成するのに要する時間を長くすることなく、膜状結合組織体の全体を効果的に増強することができる。
また、膜状結合組織体を補強する補強材を組織形成面の外側に配置可能とし、補助組織形成面を、補強材を介在させつつ組織形成面に対向可能としてもよい。
この構成によると、補強材を介在させつつ、補助組織形成面を組織形成面に対向させるので、膜状結合組織体のうちの補強材で補強した部位の結合組織を増強することができる。これにより、結合組織と補強材との剛性の相違に起因して、膜状結合組織体のうちの補強材の近傍に力が集中することによる損傷を抑えることができる。ここで、補助組織形成面は、補強材の全面を介在させるように設ける必要はなく、補強材との剛性の相違による結合組織の損傷が生じやすい部位だけに設けることができる。
また、補強材を線状部材によって構成したステントとしてもよい。
この構成によると、ステントを埋設した部位の結合組織を増強するので、ステントを構成する線状部材を結合組織と強固に一体化することができ、結合組織からの線状部材の剥離や浮き上がりなどを防止することができる。この場合も、補助組織形成面は、ステントの全面を介在させるように設ける必要はなく、ステントを構成する線状部材と結合組織との剥離が生じやすい部位だけに設けることができる。
本発明の結合組織体形成基材は、基材本体の表面の組織形成面の一部に補助組織形成面を対向させたものであれば、その組織形成面の形状や基材全体の構造などは特に限定されるものではなく、形成しようとする膜状結合組織体の形状に応じて種々のものを採用することができる。
例えば、人工弁としての膜状結合組織体を形成するための結合組織体形成基材としては、組織形成面を外周面に設定した中心基材と、中心基材の周囲に配置する外側基材と、を設け、その外側基材に、中心基材との間に弁葉形成空間を構成する複数の弁葉形成部を設け、さらに、中心基材の外周面のうちの弁葉形成部で覆われた部位を除く露出部位の外側に補強材を配置可能とし、補助組織形成面を、隣接する弁葉形成部に掛け渡すように設けるようにしてもよい。
この構成によると、弁葉形成部で覆われた部位を除く露出部位の外側に補強材を配置可能とするので、人工弁のうち、弁葉のような変形が生じない部位だけを補強材で補強することができる。さらに、隣接する弁葉形成部に掛け渡すように補助組織形成面を設けるので、弁葉形成部を利用して補強材の外側の補助組織形成面を支持することができ、しかも、弁葉形成部の間の補強材で補強した狭い部位の結合組織を増強することができる。
また、組織形成面を外周面に設定した中心基材と、中心基材の周囲に配置する外側基材と、を設け、その外側基材に、中心基材との間に弁葉形成空間を構成する複数の弁葉形成部を設け、さらに、補助組織形成面を弁葉形成空間への侵入口の外側に設けるようにしてもよい。
この構成によると、弁葉形成空間への侵入口の外側に補助組織形成面を設けるので、繰り返し変形する弁葉基部の結合組織を増強することができる。特に、弁葉基部の近傍をステントなどの補強材で補強する場合、弁葉基部の変形の繰り返しと、補強材及び結合組織の剛性の相違とによる結合組織の損傷を抑えることができる。
また、組織形成面を外周面に設定した中心基材と、中心基材の周囲に配置する外側基材と、を設け、その外側基材に、中心基材の周囲を取り囲むと共に補助組織形成面を内周面に設定した複数の外側筒部を中心軸方向に間隔をあけて設けるようにしてもよい。
この構成によると、複数の外側筒部を中心軸方向に間隔をあけて設け、その内周面に補助組織形成面を設定するので、中心基材の周囲に形成される管状の結合組織体のうちの複数の部位を増強して、高剛性部位と低剛性部位とを交互に配置することができ、その管状の結合組織体を例えば人工気管として利用することができる。なお、適宜、低剛性部位の表面の結合組織を除去して、高剛性部位と低剛性部位との剛性の差を大きくしてもよい。
ここで、本来の気管は、複数の気管軟骨が気道方向に互いに間隔をあけて位置すると共に、その間に比較的に柔軟な気管靭帯が介在し、この気管靭帯が複数の気管軟骨を連結する構造である。
また、中心基材と外側基材との間に中間基材を設け、この中間基材に、中心基材の周囲を取り囲むと共に補助組織形成面を内周面に設定した複数の中間筒部を設け、この中間筒部を、中心軸方向における位置を外側筒部の間に設定するようにしてもよい。
この構成によると、外側基材よりも小径の中間基材を設けて、その中間筒部の中心軸方向における位置を外側筒部の間に設定するので、管状の結合組織体のうち、外側筒部の内側に形成される大径の高剛性部位の間に、小径の低剛性部位を形成することができる。しかも、中間筒部の補助組織形成面により、管状の結合組織体の低剛性部位を所定の形状に形成しつつ、低剛性部位を構成する結合組織を均質に形成すると共に、その強度を高めることができる。
また、本発明は、上記の結合組織体形成基材を用いて膜状結合組織体を生産する方法を提供する。
すなわち、本発明に係る膜状結合組織体の生産方法は、結合組織体形成基材を生体組織材料の存在する環境に設置する設置工程と、結合組織体形成基材の表面に結合組織を形成する形成工程と、上記の環境から結合組織体形成基材を取り出す取出工程と、基材表面の結合組織を基材から剥離して膜状結合組織体として取り出す分離工程と、を備えたものである。さらに、形成工程において、組織形成面と補助組織形成面との間の空間に結合組織を侵入させるようにしたものである。
この構成によれば、上記の結合組織体形成基材の構成を採用することによる効果と同じ効果を得ることができる。
なお、本発明の方法で生産する膜状結合組織体は、筒状の膜状組織や人工弁、又は、表層を覆うあるいは膜状で機能する平面状の膜状組織として用いるものであり、血管や消化管、気管、弁膜、心膜、硬膜、皮膚、角膜など、どのようなものであってもよい。また、本発明の方法で生産する膜状結合組織体は、移植対象者に対して、自家移植、同種移植、異種移植のいずれでもよいが、拒絶反応を避ける観点からなるべく自家移植か同種移植が好ましい。さらに、異種移植の場合には、拒絶反応を避けるため公知の脱細胞化処理などの免疫源除去処理を施すのが好ましい。
また、本発明は、構造上の弱点となる部位を構成する結合組織を増強した膜状結合組織体を提供する。
この構成によると、膜状結合組織体のうちの構造上の弱点となる部位の結合組織を増強するので、膜状結合組織体の全ての部位を増強することなく、膜状結合組織体の全体を効果的に増強することができる。
上記のとおり、本発明によると、基材本体の組織形成面の一部に補助組織形成面を対向させて、膜状結合組織体の所望の部位だけを組織形成面と補助組織形成面との間に形成するようにしている。これにより、組織形成面と補助組織形成面との間に侵入する結合組織のその侵入長さを短くすることができ、結合組織体の形成に要する時間を長くすることなく、膜状結合組織体の所望の部位を厚くかつ均一な密度に形成することができる。
本発明に係る結合組織体形成基材の斜視図(第1実施形態) 図1の結合組織体形成基材の分解斜視図 補強材付き人工弁の斜視図 結合組織体形成基材の斜視図(第2実施形態) 図4の結合組織体形成基材のカバーを除去した斜視図 図4のA−A断面図 図6のB−B断面図 人工弁の斜視図 結合組織体形成基材の斜視図(第3実施形態) 図9の結合組織体形成基材のカバーを除去した斜視図 結合組織体形成基材の斜視図(第4実施形態) 人工弁(僧帽弁)の斜視図 結合組織体形成基材の斜視図(第5実施形態) 人工気管の斜視図で、(a)は基材から分離した状態を示し、(b)は低剛性部位の表面の結合組織を除去した状態を示す 結合組織体形成基材の分解斜視図(第6実施形態) 図15の結合組織体形成基材の縦断面図 人工気管の斜視図
以下、本発明に係る結合組織体形成基材の第1実施形態〜第6実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1及び図2に示すように、結合組織体形成基材1は、生体組織材料の存在する環境に設置して、その基材表面に、膜状結合組織体としての補強材付き人工弁2を形成するためのものであり、結合組織を形成する組織形成面3を有する基材本体4と、組織形成面3の一部と対向する補助組織形成面5を有する補助部材6と、を備えている。
基材本体4は、組織形成面3を外周面に設定された中心基材7と、中心基材7の周囲に配置される外側基材8とからなり、その外側基材8に、中心基材7との間に弁葉形成空間9を構成する複数の弁葉形成部10が設けられている。さらに、中心基材7の外周面のうちの弁葉形成部10で覆われた部位を除く露出部位の外側に、人工弁2を補強する補強材11を配置するようになっている。
中心基材7は、例えばアクリル樹脂製で、下端の鍔12と上端の突起13とを有する円柱状とされ、その外周面の全面が組織形成面3aとされると共に、その外周側の別々の部位に、外側基材8の弁葉形成部10及び補強材11が配置される。
外側基材8は、例えばアクリル樹脂製で、ドーナツ板状の支持板14の外周部の複数個所から、中心軸と平行に弁葉形成部10を突出させた構造とされる。支持板14を中心基材7の突起13に嵌合装着することにより、中心基材7の外周側の一部に弁葉形成部10が位置し、その内面が組織形成面3bとされると共に、中心基材7の外周面との間に弁葉形成空間9を形成するようになっている。
弁葉形成部10は、先端に円弧を有する略半楕円状の曲面板とされて、その先端縁及び側縁と中心基材7の外周面との隙間から裏側の弁葉形成空間9に結合組織を侵入させるようになっている。
補強材11は、例えばステンレス製で、その筒壁を薄肉かつ内外の結合組織を一体化可能な格子状とされると共に、弁葉形成空間9と同程度の径かつ上縁を波形に設定された王冠形とされる。この補強材11は、支持板14のうちの弁葉形成部10の間に形成された補強材支持部15に先端を挿入することによって支持され、中心基材7の外周面の露出部位の外側に配置される。
補助部材6は、横部材6aと縦部材6bとからなり、横部材6aが、隣接する弁葉形成部10の側部の先端側に掛け渡すように設けられると共に、縦部材6bが、横部材6aの中央から補強材支持部15に掛け渡すように設けられている。これにより、隣接する弁葉形成部10に掛け渡すように補助組織形成面5が設けられ、この補助組織形成面5が、補強材11の先端付近を介在させつつ、組織形成面3の一部と互いに間隔をあけて対向するようになっている。
ここで、結合組織体形成基材1の材料は、生体に埋入した際に大きく変形することが無い強度(硬度)を有しており、化学的安定性があり、滅菌などの負荷に耐性があり、生体を刺激する溶出物が無いまたは少ない樹脂が好ましく、例えば、上記の通り、アクリル樹脂等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
次に、上記のような結合組織体形成基材1を用いて人工弁2を生産する方法について説明する。
この生産方法は、中心基材7、外側基材8及び補強材11を組み立てて結合組織体形成基材1を構成する「組立工程」と、結合組織体形成基材1を生体組織材料の存在する環境に設置する「設置工程」と、弁葉形成空間9に結合組織を侵入させつつ結合組織体形成基材1の表面に結合組織を形成する「形成工程」と、前記環境から結合組織体形成基材1を取り出す「取出工程」と、基材表面の結合組織及び補強材11を組織形成面3から剥離して人工弁2として取り出す「分離工程」とからなる。
<組立工程>
図1及び図2に示すように、補強材11の各先端を外側基材8の補強材支持部15に挿入しつつ、中心基材7の外周側に外側基材8及び補強材11を配置して、外側基材8のドーナツ板状の支持板14を中心基材7の突起13に嵌合装着する。これにより、中心基材7の外周側に位置する弁葉形成部10が複数の弁葉形成空間9を構成し、隣接する弁葉形成空間9の間に補強材11の先端付近が位置すると共に、この補強材11の先端付近を介在させつつ、補助部材6の補助組織形成面5が組織形成面3aとしての中心基材7の外周面に対向する。
<設置工程>
結合組織体形成基材1を生体組織材料の存在する環境に設置する。生体組織材料の存在する環境とは、動物の生体内(例えば、皮下や腹腔内への埋入)、又は、動物の生体外において生体組織材料が浮遊する溶液中等の人工環境内が挙げられる。生体組織材料としては、ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ウサギ、ヒツジなどの他の哺乳類動物由来のものや、鳥類、魚類、その他の動物由来のもの、又は人工材料を用いることもできる。
結合組織体形成基材1を動物に埋入する場合には、十分な麻酔下で最小限の切開術で行い、埋入後は傷口を縫合する。結合組織体形成基材1の埋入部位としては例えば、結合組織体形成基材1を受け入れる容積を有する腹腔内、あるいは四肢部、肩部又は背部、腹部などの皮下が好ましい。また、埋入には低侵襲な方法で行うことと動物愛護の精神を尊重し、十分な麻酔下で最小限の切開術で行うことが好ましい。
また、結合組織体形成基材1を生体組織材料の存在する環境下へ置く場合には、種々の培養条件を整えてクリーンな環境下で公知の方法に従って細胞培養を行えばよい。
<形成工程>
設置工程の後、所定時間が経過することにより、結合組織体形成基材1の表面に結合組織が形成される。結合組織は、中心基材7の外周面のうち、補強材11を配置した部位を覆うと共に、弁葉形成部10の先端縁及び側縁と中心基材7の外周面との隙間から弁葉形成空間9に侵入して弁葉16を構成し、さらに、組織形成面3aと補助組織形成面5との間の空間に侵入して、補強材11の先端付近と一体化する。結合組織は、繊維芽細胞とコラーゲンなどの細胞外マトリックスで構成される。
<取出工程>
所定時間の形成工程を経て、基材表面に結合組織が十分に形成された後、結合組織体形成基材1を生体組織材料の存在する環境から取り出す取出工程を行う。
<分離工程>
結合組織体形成基材1の弁葉形成部10の外側の結合組織を除去した後、中心基材7及び外側基材8を中心軸方向に分解して、補強材11と一体に基材表面に形成された結合組織を組織形成面3から剥離して取り出すことにより、人工弁2が得られる。
なお、生産された人工弁2を異種移植する場合には、移植後の拒絶反応を防ぐため、脱細胞処理、脱水処理、固定処理などの免疫源除去処理を施すのが好ましい。脱細胞処理としては、超音波処理や界面活性剤処理、コラゲナーゼなどの酵素処理によって細胞外マトリックスを溶出させて洗浄する等の方法があり、脱水処理の方法としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の水溶性有機溶媒で洗浄する方法があり、固定処理する方法としては、グルタルアルデヒドやホルムアルデヒドなどのアルデヒド化合物で処理する方法がある。
図3に示すように、人工弁2は、例えば、心臓から出る大動脈などの血管に移植して弁機能を付与するためのものであり、全体として筒状で、内側を流れる流体の圧力によって複数の弁葉16が内外に変位することにより、内側の流路を開閉するようになっている。
弁葉16は、繰り返し変位する部位であるが、内外両面を組織形成空間9の組織形成面3a、3bに合わせて形成することによって高品質に設定されている。弁葉16を除く部位は、補強材11によって補強され、人工弁2の形状を保持しやすくすると共に、人工弁2の縫合部位の強度及び剛性を高め、心臓や血管への人工弁2の縫合を容易にする。
補強材11の先端付近と一体化する結合組織は、組織形成面3aと補助組織形成面5とで両面側から形成されることにより、他の部位よりも増厚及び増強された増強部17を構成する。この増強部17は、高剛性の補強材11の先端部分と一体化されて、剛性の違いによる力の集中を生じやすい部位に設けられるものであり、人工弁2の構造上の弱点となりやすい部位の結合組織を増強する。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図4〜図8に示すように、その結合組織体形成基材18は、全体として筒状の補強材付き人工弁2に代えて、補強材のない管状部19から複数の弁葉20が内向きに膨出した構造の人工弁21を形成するものであり(図8参照)、基材本体22と補助部材23とを備えている。
基材本体22は、中心基材24と、中心基材24の周囲に配置される外側基材25とからなり、その外側基材25に、中心基材24との間に弁葉形成空間26を構成する複数の弁葉形成部27が設定されている。
中心基材24は、例えばアクリル樹脂製で、上端に突起28を有すると共に、上端側の外周面に複数の凹部29が形成された円柱状とされ、その複数の凹部29が仕切片30によって周方向に仕切られている。
外側基材25は、例えばアクリル樹脂製で、中心基材24と同径のドーナツ板状の支持板31の外周部から中心軸と平行に筒部32を突出させ、この筒部32の先端の複数個所から、中心軸と平行に弁葉形成部27を突出させた構造とされる。支持板31を中心基材24の突起28に嵌合装着することにより、弁葉形成部27が仕切片30の間に侵入して中心基材24の凹部29を覆い、弁葉形成空間26を形成するようになっている。
弁葉形成部27は、先端に円弧を有する略半楕円状の曲面板とされて、その先端縁及び側縁と中心基材24の外周面及び仕切片30との隙間から裏側の弁葉形成空間26に結合組織を侵入させるようになっている。
補助部材23は、縦部材23aと横部材23bとからなり、縦部材23aが、中心軸と平行に設けられると共に、その上端が外側基材25の支持板31の外周部に固定され、横部材23bが、隣接する縦部材23aに掛け渡すように設けられている。これにより、補助部材23の補助組織形成面33が、弁葉形成空間26への結合組織の侵入口の外側に設けられ、基材本体22の表面の組織形成面34と互いに間隔をあけて対向するようになっている。
結合組織体形成基材18を生体組織材料の存在する環境に設置する「設置工程」と、弁葉形成空間26に結合組織を侵入させつつ結合組織体形成基材18の表面に結合組織を形成する「形成工程」と、前記環境から結合組織体形成基材18を取り出す「取出工程」と、基材表面の結合組織を剥離して取り出す「分離工程」との後、外側基材25の筒部32の内側に形成された結合組織を所望の形状に切断する「切断工程」を設けることにより、人工弁21が得られる。
管状部19と弁葉20の接合部分には、基材本体22の組織形成面34と補助部材23の補助組織形成面33とで両面側から形成されることにより、他の部位よりも増厚及び増強された増強部35を構成する。この増強部35は、弁葉20の変位によって繰り返し変形する部位に設けられるものであり、人工弁21の構造上の弱点となりやすい部位の結合組織を増強する。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第3実施形態]
第3実施形態は、第2実施形態とほぼ同じであるが、図9及び図10に示すように、基材本体36の外側に、金属などの線状部材によって構成されたステント37を配置したものである。
基材本体36は、中心基材38と、中心基材38の周囲に配置される外側基材39とからなり、その外側基材39が中心基材24と同径の円板状の支持板40の外周部の複数個所から、中心軸と平行に弁葉形成部41を突出させた構造とされる。
支持板40のうちの弁葉形成部41の間には、ステント37の先端を挿入して支持するステント支持部42が形成され、このステント支持部42に補助部材43が固定される。補助部材43を設けることによって形成される増強部は、弁葉の基端部を増強すると共に、ステント37と強固に一体化される。なお、他の構成は、第2実施形態と同じである。
[第4実施形態]
第4実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図11及び図12に示すように、その結合組織体形成基材44は、筒状の人工弁2に代えて、筒状の弁本体45の先端側から複数の紐状の腱索46が延設された構造の人工弁(僧帽弁)47を形成するものであり(図12参照)、基材本体48と複数の補助部材49とを備えている。
基材本体48は、表面を組織形成面50とする例えばアクリル樹脂製の略楕円錐台形状で、その中央よりも基端側に、結合組織を切断して弁本体45を得るための切断線を形成する切断線形成溝51が設けられ、腱索46を形成する部位を含む母線上に、腱索46を含む部位を増厚増強する増厚溝52が形成されている。
補助部材49は、裏面を補助組織形成面53とする例えばアクリル樹脂製の板の両側に複数の脚部54を設けた構造とされ、基材本体48のうちの各増厚溝52を挟む位置に形成された複数の挿入孔55に脚部54を挿入して基材本体48に装着するようになっている。補助部材49を基材本体48に装着することにより、補助組織形成面53が、組織形成面50のうちの腱索46を形成する部位と対向する。
結合組織体形成基材44を生体組織材料の存在する環境に設置する「設置工程」と、結合組織体形成基材44の表面に結合組織を形成する「形成工程」と、前記環境から結合組織体形成基材44を取り出す「取出工程」と、基材表面の結合組織を剥離して取り出す「分離工程」と、切断線形成溝51及び増厚溝52によって形成された目印に沿って結合組織を切断する「切断工程」により、人工弁47が得られる。
図12に示すように、人工弁47は、例えば、心臓内に移植して弁機能を付与するための人工僧帽弁であり、左心房及び左心室間に基端側を止着された弁本体45の先端側が、その内側を流れる流体の圧力によって、内側の流路を開閉するようになっている。
腱索46は、弁本体45の開閉を阻害することなく、弁本体45の先端側を心臓の内壁に繋ぐ細い紐状であり、弁本体45が閉じて流体の圧力を受ける際に、その弁本体45の位置を保持するようになっている。この腱索46は、流体の圧力を受ける細い紐状であり、構造上の弱点となりやすい部位であるが、増厚溝52によって増厚増強されると共に、補助部材49の補助組織形成面53によって増厚増強されている。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第5実施形態]
図13及び図14に示すように、結合組織体形成基材56は、生体組織材料の存在する環境に設置して、その基材表面に、膜状結合組織体としての人工気管57を形成するためのものであり、結合組織を形成する組織形成面58を外周面に設定された中心基材59と、中心基材59の周囲に配置される外側基材60と、を備えている。さらに、外側基材60に、中心基材59の周囲を取り囲む複数の外側筒部61が中心軸方向に間隔をあけて設けられ、外側筒部61の内周面が組織形成面58の一部と対向する補助組織形成面62とされる。
中心基材59は、例えばアクリル樹脂からなる中心材63の周囲に、例えばシリコーン樹脂からなるカバーチューブ64を被せた構造とされ、そのカバーチューブ64の外周面が組織形成面58とされる。中心材63は、端板の中央から一面側に突出するよう形成され、この中心材63よりもカバーチューブ64をわずかに短く設定することにより、中心材10の先端が露出している。
外側基材60は、全体として筒状の例えばアクリル樹脂製で、複数の外側筒部61を中心軸方向に間隔をあけて設けつつ、複数の母線に沿う接続部65を介して接続した構造とされる。この外側基材60は、中心基材59の中心材63とほぼ同じ長さで、端板の外周縁から中心基材59と同じ方向に突出している。
中心基材59及び外側基材60は、目的とする人工気管57の形状に応じて、中心基材59の外径及び長さと、外側基材60の外側筒部61の内径、長さ、間隔及び数とが設定される。
中心基材59及び外側基材60の先端には、例えばアクリル樹脂からなる蓋板66が装着され、外側基材60の端部を塞ぐようになっている。蓋板66は、中心基材59と同径の円板部67と、外側基材60と同径のリング部68とを、接続部69を介して接続した構造とされ、その円板部67の中央の小孔70に中心材10の先端の露出部分が嵌め込まれる。この蓋板66の円板部67とリング部68との隙間71は、端部から外側基材60の内側に結合組織を侵入させる侵入孔とされる。
ここで、結合組織体形成基材56の材料は、生体に埋入した際に大きく変形することが無い強度(硬度)を有しており、化学的安定性があり、滅菌などの負荷に耐性があり、生体を刺激する溶出物が無いまたは少ない樹脂が好ましく、例えば、上記の通り、シリコーン樹脂やアクリル樹脂等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
結合組織体形成基材56を生体組織材料の存在する環境に設置する「設置工程」と、外側基材60の内側に結合組織を侵入させて中心基材59の表面の組織形成面58に結合組織を形成する「形成工程」と、前記環境から結合組織体形成基材59を取り出す「取出工程」と、基材表面の結合組織を剥離して取り出す「分離工程」とにより、管状結合組織体72が得られる(図14(a)参照)。
管状結合組織体72は、外側基材60の外側筒部61で覆われた部位がその結合組織を補助組織形成面62によって増強されると共に、外側筒部61の間に位置する部位に、リング状の突出部73が形成されている。管状結合組織体72の突出部73を除去して、リング溝74を形成することにより、高剛性部位と低剛性部位とが交互に配置された人工気管57が得られる(図14(b)参照)。
[第6実施形態]
第6実施形態は、第5実施形態とほぼ同じであるが、図15〜図17に示すように、その結合組織体形成基材75は、中心基材76と外側基材77との間に中間基材78を設けたものである。さらに、中間基材78に、中心基材76の周囲を取り囲むと共に内周面に補助組織形成面79を設定された複数の中間筒部80が設けられ、その中間筒部80の中心軸方向における位置が外側基材77の外側筒部81の間に設定されている。
結合組織体形成基材75を生体組織材料の存在する環境に設置する「設置工程」と、外側基材77及び中間基材78の内側に結合組織を侵入させて中心基材76の表面の組織形成面82に結合組織を形成する「形成工程」と、前記環境から結合組織体形成基材75を取り出す「取出工程」と、基材表面の結合組織を剥離して取り出す「分離工程」とにより、人工気管83が得られる(図17参照)。
人工気管83は、外側基材77の外側筒部81で覆われた部位がその結合組織を補助組織形成面84によって増強されると共に、外側筒部81の間に位置する部位がその結合組織を中間筒部80の補助組織形成面79によって増強され、大径の高剛性部位と小径の低剛性部位とが交互に配置されている。なお、他の構成は、第5実施形態と同じである。
1 結合組織体形成基材(第1実施形態)
2 人工弁
3、3a、3b 組織形成面
4 基材本体
5 補助組織形成面
6 補助部材
6a 横部材
6b 縦部材
7 中心基材
8 外側基材
9 弁葉形成空間
10 弁葉形成部
11 補強材
12 鍔
13 突起
14 支持板
15 補強材支持部
16 弁葉
17 増強部
18 結合組織体形成基材(第2実施形態)
19 管状部
20 弁葉
21 人工弁
22 基材本体
23 補助部材
23a 縦部材
23b 横部材
24 中心基材
25 外側基材
26 弁葉形成空間
27 弁葉形成部
28 突起
29 凹部
30 仕切片
31 支持板
32 筒部
33 補助組織形成面
34 組織形成面
35 増強部
36 基材本体(第3実施形態)
37 ステント
38 中心基材
39 外側基材
40 支持板
41 弁葉形成部
42 ステント支持部
43 補助部材
44 結合組織体形成基材(第4実施形態)
45 弁本体
46 腱索
47 人工弁(僧帽弁)
48 基材本体
49 補助部材
50 組織形成面
51 切断線形成溝
52 増厚溝
53 補助組織形成面
54 脚部
55 挿入孔
56 結合組織体形成基材(第5実施形態)
57 人工気管
58 組織形成面
59 中心基材
60 外側基材
61 外側筒部
62 補助組織形成面
63 中心材
64 カバーチューブ
65 接続部
66 蓋板
67 円板部
68 リング部
69 接続部
70 小孔
71 隙間
72 管状結合組織体
73 突出部
74 リング溝
75 結合組織体形成基材(第6実施形態)
76 中心基材
77 外側基材
78 中間基材
79 補助組織形成面
80 中間筒部
81 外側筒部
82 組織形成面
83 人工気管
84 補助組織形成面

Claims (10)

  1. 生体組織材料の存在する環境に設置して基材表面に膜状の結合組織体を形成可能な基材であって、基材本体の表面に、結合組織を形成する組織形成面が設定され、該組織形成面の一部と互いに間隔をあけて対向する補助組織形成面が設けられたことを特徴とする結合組織体形成基材。
  2. 前記補助組織形成面は、膜状結合組織体の弱点部を増強することを特徴とする請求項1に記載の結合組織体形成基材。
  3. 前記膜状結合組織体を補強する補強材を組織形成面の外側に配置可能とされ、前記補助組織形成面は、前記補強材を介在させつつ組織形成面に対向可能とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の結合組織体形成基材。
  4. 前記補強材は、線状部材によって構成されたステントとされたことを特徴とする請求項3に記載の結合組織体形成基材。
  5. 前記組織形成面を外周面に設定された中心基材と、該中心基材の周囲に配置される外側基材と、が設けられ、前記外側基材に、中心基材との間に弁葉形成空間を構成する複数の弁葉形成部が設けられ、前記中心基材の外周面のうちの弁葉形成部で覆われた部位を除く露出部位の外側に前記補強材を配置可能とされ、前記補助組織形成面が、隣接する弁葉形成部に掛け渡すように設けられたことを特徴とする請求項3又は4に記載の結合組織体形成基材。
  6. 前記組織形成面を外周面に設定された中心基材と、該中心基材の周囲に配置される外側基材と、が設けられ、前記外側基材に、中心基材との間に弁葉形成空間を構成する複数の弁葉形成部が設けられ、前記補助組織形成面が、弁葉形成空間への侵入口の外側に設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の結合組織体形成基材。
  7. 前記組織形成面を外周面に設定された中心基材と、該中心基材の周囲に配置される外側基材と、が設けられ、前記外側基材に、中心基材の周囲を取り囲むと共に前記補助組織形成面を内周面に設定された複数の外側筒部が中心軸方向に間隔をあけて設けられたことを特徴とする請求項1に記載の結合組織体形成基材。
  8. 前記中心基材と外側基材との間に中間基材が設けられ、該中間基材に、中心基材の周囲を取り囲むと共に前記補助組織形成面を内周面に設定された複数の中間筒部が設けられ、該中間筒部は、中心軸方向における位置を前記外側筒部の間に設定されたことを特徴とする請求項7に記載の結合組織体形成基材。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の結合組織体形成基材を生体組織材料の存在する環境に設置する設置工程と、前記結合組織体形成基材の表面に結合組織を形成する形成工程と、前記環境から前記結合組織体形成基材を取り出す取出工程と、基材表面の結合組織を基材から剥離して膜状結合組織体として取り出す分離工程と、を備え、
    前記形成工程において、組織形成面と補助組織形成面との間の空間に結合組織を侵入させることを特徴とする膜状結合組織体の生産方法。
  10. 構造上の弱点となる部位を構成する結合組織が増強されたことを特徴とする膜状結合組織体。
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