JP2015039515A - 人工弁、人工弁形成用基材、及び人工弁の生産方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】弁体についても、生産に要する時間を長くすることなく、外管部と同程度の品質を得ることのできる人工弁、人工弁形成用基材、及び人工弁の生産方法の提供。【解決手段】結合組織12で外管部4と筒状の弁体5とを構成する。弁体5を外管部4の内側に設ける。弁体5を外管部4の一端を内側に折り返した形状とする。弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部4の内面に止着する。筒状の弁体5がその内側の流路Xを開閉する複数の弁葉6を構成する。弁葉6が内側に撓むことにより、互いに接触して弁体5を閉じる。【選択図】 図1
Description
本発明は、結合組織からなる外管部と、この外管部の内側に設けられた弁葉とを備えた人工弁、さらに、人工弁形成用基材、及び人工弁の生産方法に関するものである。
病気や事故で失われた細胞、組織、器官を、人工素材や細胞により再び蘇らせる再生医療の研究が数多くなされている。通常、身体には自己防衛機能があり、体内の浅い位置にトゲ等の異物が侵入した場合には体外へ押し出そうとするが、体内の深い位置に異物が侵入した場合にはその周りに繊維芽細胞が集まってきて、主に繊維芽細胞とコラーゲンからなる結合組織体のカプセルを形成し異物を覆うことにより、体内において隔離することが知られている。このような後者の自己防衛反応を利用して、生体内において生細胞を用いた管状の生体由来組織を形成する方法が複数報告されている(特許文献1〜3参照)。
また、特許文献4には、管状のステント中間体を結合組織体層で覆うと共に、その内側に、ステント中間体を覆う結合組織体層と一体に弁体を形成したステントが開示されている。このステントは、管状のステント中間体の内側に、一対のマンドレルを所定のクリアランスをあけて挿入し、これを生体内に埋入することにより生産することができる。
ところが、特許文献4に記載の弁体は、生体内に埋入するステントの内側にマンドレルを挿入しておくなどして形成するものであり、ステントの内側に形成する分、結合組織が侵入しにくく、弁体の形成に要する時間が長くなったり、結合組織の形成が不十分になったりして、弁体の品質が外管部の品質よりも低下するおそれがある。
本発明は、弁体についても、生産に要する時間を長くすることなく、外管部と同程度の品質を得ることのできる人工弁、人工弁形成用基材、及び人工弁の生産方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る人工弁は、結合組織からなる外管部と、この外管部の内側に設けられた筒状の弁体とを備えたものであり、その弁体を外管部の一端を内側に折り返した形状とし、弁体が複数の弁葉を構成するよう、弁体の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部の内面に止着したものである。
上記構成によれば、弁体を外管部の一端を内側に折り返した形状とするので、弁体を外管部と同じ条件で形成することができ、弁体を構成する結合組織の形成に要する時間を長くすることなく、弁体を外管部と同程度の品質に設定することができる。さらに、基端の折り返し部で外管部と連続する筒状の弁体を、その先端部の複数箇所で外管部に止着するので、筒状の弁体がその内側に設定された流路を開閉する複数の弁葉を構成する。各弁葉は、周方向に間隔をあけて設定された複数の止着箇所の間に構成され、周方向で止着箇所間の中央部が内側に撓むことにより、弁葉同士が互いに接触して弁体を閉じることができる。
ここで、「結合組織」とは、通常は、コラーゲンを主成分とする組織であって、生体内に形成される組織のことをいうが、本明細書及び特許請求の範囲の記載においては、生体内に形成される結合組織に相当する組織が生体外の環境下で形成される場合のその組織をも含む概念である。
止着箇所の構成としては、少なくとも弁体の先端部の複数箇所を止着するものであればよく、種々の構成を採用することができる。
具体的には、弁体をその先端部の複数箇所を頂点として周方向に連続する波形の止着線に沿って外管部の内面に止着する構成を例示することができる。この構成によると、止着線を周方向に連続する波形に設定するので、止着線の1波ごとに1つの弁葉を構成することができ、各弁葉の先端部を除く周縁を外管部に止着して止着強度を十分に高めると共に、3葉弁からなる大動脈弁や肺動脈弁とほぼ同じ構成にすることができる。
波形の止着線に沿って止着された弁葉は、先端部に近づくほど周方向の幅が広く、これにより、中心軸方向についての支持状態によって定まる弁葉の撓み量と、周方向についての支持状態によって定まる弁葉の撓み量とを合わせて、弁葉の全体を無理なくスムーズに撓ませることができる。
つまり、中心軸方向についての支持状態に着目すると、弁葉の基端部が外管部に止着されているので、先端部に近づいて基端部から離れるほど弁葉の撓み量が大きくなる。一方、周方向についての支持状態に着目しても、先端部に近づくほど、弁葉の幅が広くなるのに伴って弁葉の撓み量が大きくなる。これにより、中心軸方向及び周方向のそれぞれの支持状態に対する撓み量を互いに近づけることができ、中心軸方向及び周方向のいずれの方向にも皺を生じさせることなく弁葉を撓ませることができる。
また、弁体をその先端部の複数箇所を始点とする中心軸と平行な複数の止着線に沿って外管部の内面に止着するようにしてもよい。この構成によると、止着線を中心軸と平行に設定するので、隣接する止着線の間に弁葉を構成することができ、基端の折り返し部をそのまま弁葉の支持部として利用すると共に、各弁葉の両側縁を外管部に止着して止着強度を十分に高めることができる。
また、弁体をその先端部の複数箇所で他の部位と独立して外管部の内面に止着するようにしてもよい。この構成によると、先端部の複数箇所を他の部位と独立して止着するので、隣接する止着箇所の間に弁葉を構成することができ、基端の折り返し部をそのまま弁葉の支持部として利用し、わずかな部位を止着するだけで弁葉を構成することができる。
また、弁体と外管部との止着部よりも基端側に補強材を設けるようにしてもよい。この構成によると、人工弁に補強材を設けるので、人工弁を血管などに移植する際に縫合しやすくすることができる。さらに、止着部よりも基端側に補強材を設けるので、弁体を外管部に止着する際に、止着部の位置を決めるための位置決めとして補強材を利用することができ、また、弁体の基端の折り返し部の位置決めとして補強材を利用することができる。
また、外管部にステントを設けるようにしてもよい。この構成によると、人工弁をその全長に渡ってステントで補強することができ、さらに、ステントを利用して、人工弁を血管などに移植することができる。特に、ステントを拡径可能なものとすることにより、経カテーテル的な移植を可能とすることができ、また、血管などの移植部位に合わせて人工弁の外管部の径を調節することができ、好適である。
また、外管部のうちの弁葉と対向する部位を外向きかつ球面状に膨出する膨大部とするようにしてもよい。この構成によると、外管部に膨大部を設けるので、弁体が開く際には、膨大部を血液の逃げ道として機能させ、弁体が閉じた時には、膨大部を血液の溜まり場として機能させることができ、膨大部に、弁体の開閉を行いやすくすると共に血液の逆流を防ぐ働きをさせることができる。
例えば、この人工弁を大動脈弁として移植することにより、大動脈洞(バルサルバ洞)を有する大動脈に弁機能を付与することができ、さらに、膨大部として、外管部のうちの弁葉と対向する部位を外向きかつ球面状に膨出させるので、弁葉と膨大部の周方向の位置が合っている大動脈弁などとほぼ同じ構成にすることができる。ここで、「球面状」とは、3次元曲面、すなわち2方向に湾曲させた曲面状のことをいい、必ずしも正確な球面に限定されるものではない(以下、本明細書及び特許請求の範囲の他の箇所において同じ)。
また、本発明は、生体組織材料の存在する環境下におくことにより、その表面に、人工弁に加工可能な結合組織体を形成するための人工弁形成用基材を提供する。具体的には、表面に管状結合組織体を形成する柱状とし、管状結合組織体の一端を内側に折り返すことによって外管部の内側に筒状の弁体を有する人工弁を形成可能なよう、この基材の中心軸方向長さを人工弁の外管部の中心軸方向長さと弁体の中心軸方向長さとの合計よりも長く設定する。
上記構成によれば、基材の中心軸方向長さを外管部及び弁体の合計長さよりも長く設定するので、基材の表面に形成した管状結合組織体を剥離させて適宜切断すると共に、その一端を内側に折り返して、外管部の内側に筒状の弁体を有する人工弁を形成することができる。しかも、一旦、外管部及び弁体を管状結合組織体として柱状の基材の表面に形成することができるので、結合組織の形成に要する時間を長くすることなく、外管部の内側に位置する弁体を外管部と同じ品質にすることができる。
ここで、「管状結合組織体の一端を内側に折り返す」とは、管状結合組織体の一端をそのまま内側に折り返す場合だけでなく、管状結合組織体の他端を外側に折り返すことによって、一端を内側に折り返したのと同じ形状にする場合や、管状結合組織体の一端を外側に折り返した後で、その全体を裏返す場合、管状結合組織体の他端を内側に折り返した後で、その全体を裏返す場合をも含む概念である。
また、「生体組織材料」とは、所望の生体由来組織を形成するうえで必要な物質のことであり、例えば、線維芽細胞、平滑筋細胞、内皮細胞、幹細胞、ES細胞、iPS細胞等の動物細胞、各種たんぱく質類(コラーゲン、エラスチン)、ヒアルロン酸等の糖類、その他、細胞成長因子、サイトカイン等の生体内に存在する各種の生理活性物質が挙げられる。この「生体組織材料」には、ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ等の哺乳類動物、鳥類、魚類、その他の動物に由来するもの、又はこれと同等の人工材料が含まれる。
また、「生体組織材料の存在する環境下」とは、動物(ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ等の哺乳類動物、鳥類、魚類、その他の動物)の生体内(例えば、四肢部、肩部、背部又は腹部などの皮下、もしくは腹腔内への埋入)、又は、動物の生体外において、生体組織材料を含有する人工環境内を表す。
また、弁体を形成する部位を、外管部を形成する部位よりも大径に設定するようにしてもよい。この構成によると、基材をその弁体形成部位を大径にしただけの比較的に簡単な形状に設定しつつ、基材表面に形成する管状結合組織体のうちの弁体の周長を外管部の周長よりも長くすることができるので、人工弁の弁葉を内向きに撓ませたときの弁葉同士の接触面積を大きくして、弁体をより確実に閉じることができる。
また、弁体を形成する部位に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面を形成するようにしてもよい。この構成によると、弁体形成部位に球面状の凸面を形成するので、弁体形成部位の表面に形成する弁体のうちの弁葉を球面状に形成することができる。これにより、人工弁の弁葉を内向きに無理なくスムーズに撓ませると共に、弁葉を内向きに撓ませたときの弁葉同士の接触面積を大きくすることができ、弁体をより確実に閉じることができる。
ここで、弁体形成部位の凸面には、その表面に、外向きに突出する球面状の弁葉が形成されるが、弁葉の中央部を内向きに押すだけで、その凹凸を容易に反転させて、内向きに突出する球面状の弁葉を得ることができる。なお、球面状の弁葉を形成するには、弁体形成部位に球面状の凹面を形成するようにしてもよいが、弁体形成部位に凸面を形成することにより、弁葉を構成する結合組織をより容易に形成することができる。
また、外管部を形成する部位に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面を形成するようにしてもよい。この構成によると、外管部形成部位に球面状の凸面を形成するので、外管部形成部位の表面に形成する外管部に球面状の凸部を形成することができ、人工弁の外管部に球面状の膨大部を形成することができる。
また、外管部を形成する部位に、内向きかつ球面状に凹んだ複数の凹面を形成するようにしてもよい。この構成によると、外管部形成部位に球面状の凹面を形成するので、外管部形成部位の表面に形成する外管部に球面状の凹部を形成することができる。さらに、基材表面に形成された管状結合組織体を裏返すことにより、外管部の凹部を凸部に変えることができ、人工弁の外管部に球面状の膨大部を形成することができる。
また、本発明は、結合組織からなる外管部と、この外管部の内側に設けられた筒状の弁体とを備えた人工弁を生産する方法を提供する。具体的には、人工弁の生産方法の工程として、柱状の基材を生体組織材料の存在する環境下におく設置工程と、基材の周囲に結合組織を形成する形成工程と、環境下から結合組織で被覆された基材を取り出す取り出し工程と、基材から結合組織を管状結合組織体として剥離して取り出す分離工程と、管状結合組織体の一端を折り返して外管部及び弁体を形成する折り返し工程と、弁体が複数の弁葉を構成するよう弁体の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部に止着する止着工程と、を備える。
上記構成によれば、折り返し工程において、管状結合組織体の一端を折り返して外管部及び弁体を形成するので、その前の形成工程において、一旦、外管部及び弁体を管状結合組織体として柱状の基材の表面に形成することができる。これにより、結合組織の形成に要する時間を長くすることなく、外管部の内側に位置する弁体を外管部と同じ品質にすることができる。
また、折り返し工程では、管状結合組織体の一端を内側に折り返すことによって外管部の内側に筒状の弁体を形成し、止着工程では、弁体の前記複数箇所をその外側に位置する外管部の内面に止着するようにしてもよい。
この構成によると、管状結合組織体の一端を内側に折り返すので、そのまま外管部の内側に筒状の弁体を形成することができ、弁体の複数箇所をその外側の外管部に止着するだけで人工弁を生産することができる。
また、折り返し工程では、管状結合組織体の一端を外側に折り返すことによって外管部の外側に筒状の弁体を形成し、止着工程では、弁体の前記複数箇所をその内側に位置する外管部の外面に止着し、止着工程の後に、外管部及び弁体を裏返して外管部の内側に弁体を位置させる裏返し工程を設けるようにしてもよい。
この構成によると、管状結合組織体の一端を外側に折り返すので、外管部の外側に筒状の弁体を形成することができ、弁体が外側にある分、その複数箇所を外管部に止着する止着工程を容易にすることができる。さらに、止着工程の後に裏返し工程を設けて、外管部及び弁体を裏返すだけで、外管部の内側に弁体を位置させて人工弁を生産することができる。
上記のとおり、本発明によると、弁体を外管部の一端を内側に折り返した形状とするので、弁体を外管部と同じ条件で形成することができる。これにより、外管部の内側に位置する弁体についても、これを構成する結合組織の形成に要する時間を長くすることなく、外管部と同程度の品質を得ることができる。
さらに、外管部の一端を内側に折り返した形状の弁体は、その先端部の複数箇所を外管部に止着するだけで、弁体の内側の流路を開閉するための複数の弁葉を構成することができる。
以下、本発明に係る人工弁、人工弁形成用基材、及び人工弁の生産方法の第1実施形態〜第12実施形態について、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図6に示すように、人工弁1は、例えば、心臓2から出る大動脈などの血管3に移植して弁機能を付与するためのものであり、結合組織からなる外管部4と、外管部4の内側に設けられた筒状の弁体5とを備え、その弁体5が内側の流路Xを開閉する複数の弁葉6を構成している。
図1〜図6に示すように、人工弁1は、例えば、心臓2から出る大動脈などの血管3に移植して弁機能を付与するためのものであり、結合組織からなる外管部4と、外管部4の内側に設けられた筒状の弁体5とを備え、その弁体5が内側の流路Xを開閉する複数の弁葉6を構成している。
弁体5は、外管部4の一端を折返部7において内側に折り返した形状とされ、この弁体5が複数の弁葉6を構成するよう、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所が外管部4の内面に止着されている。さらに、弁体5の先端部の止着部分は、その複数箇所を頂点として周方向に連続する波形の止着線に沿って延長されて、波形の止着部8を構成し、この止着部8が弁葉6の支持部を構成している。
弁葉6は、止着部8の1波ごとに1葉ずつ構成されて、複数の弁葉6が人工弁1の周方向に並設されている。この弁葉6は、先端側から基端側(図1、図5及び図6における上方から下方)に向かおうとする血流などがある場合、各弁葉6の先端部が圧力を受けて内側に撓み、複数の弁葉6が互いに接触することにより、弁体5の内側の流路Xを閉じる。一方、弁葉6は、基端側から先端側に向かう血流などがある場合、各弁葉6の先端部が圧力を受け、内側に撓んだ弁葉6が戻されて、複数の弁葉6が互いに離間することにより、弁体5の内側の流路Xを開く。
このように、血流などの方向の反転に伴って、弁葉6が半径外内方向へ往復動することにより、弁体5の内側の流路Xを開閉するようになっており、弁体5が、例えば、3葉の弁葉を有して大動脈を血流方向に開閉する大動脈弁として機能する。
なお、外管部4への弁体5の止着方法は、特に限定されるものではなく、縫付、接着、ステープラーによる止着などを例示できる。また、図1及び図2において、人工弁1に3枚の弁葉6を設けているが、弁葉6の葉数は複数葉であればよく、3葉に限らず、2葉あるいは4葉以上であってもよい(以下、第2実施形態〜第10実施形態において同じ)。また、人工弁1のうち、心臓2や血管3と縫い合わせる縫合部位9に、スポンジ、金属、高分子材料などからなる補強材を埋設しておくこともできる。
次に、上記のような人工弁1を生産する際に用いる人工弁形成用基材10について説明する。
図7に示すように、基材10は、生体組織材料の存在する環境下におくことにより、その表面に、人工弁1に加工可能な管状結合組織体11を形成するためのものであり、表面に管状結合組織体11を形成する円柱状とされる。
この基材10は、管状結合組織体11の一端を内側に折り返すことによって外管部4の内側に筒状の弁体5を有する人工弁1を形成可能なよう、その中心軸方向長さが、人工弁1の外管部4の中心軸方向長さと弁体5の中心軸方向長さとの合計よりも長く設定されている。
基材10の材料は、生体に埋入した際に大きく変形することが無い強度(硬度)を有しており、化学的安定性があり、滅菌などの負荷に耐性があり、生体を刺激する溶出物が無いまたは少ない樹脂が好ましく、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられるがこれに限定されるものではない。なお、基材10の外径により人工弁1の太さが決定されるため、目的の太さによってその直径を変更可能である。
次に、上記のような人工弁形成用基材10を用いて人工弁1を生産する方法について説明する。
図8に示すように、この生産方法は、柱状の基材10を生体組織材料の存在する環境下におく「設置工程」と、基材10の周囲に膜状の結合組織12を形成する「形成工程」と、環境下から結合組織12で被覆された基材10を取り出す「取り出し工程」と、基材10から結合組織12を管状結合組織体11として剥離して取り出す「分離工程」と、管状結合組織体11の一端を折り返して外管部4及び弁体5を形成する「折り返し工程」と、弁体5が複数の弁葉6を構成するよう弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部4に止着する「止着工程」とからなる。
<設置工程>
基材10を生体組織材料の存在する環境下へ置く(図8(a))。生体組織材料の存在する環境下とは、動物の生体内(例えば、皮下や腹腔内への埋入)、又は、動物の生体外において生体組織材料が浮遊する溶液中等の人工環境内が挙げられる。生体組織材料としては、ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ウサギ、ヒツジなどの他の哺乳類動物由来のものや、鳥類、魚類、その他の動物由来のもの、又は人工材料を用いることもできる。
基材10を生体組織材料の存在する環境下へ置く(図8(a))。生体組織材料の存在する環境下とは、動物の生体内(例えば、皮下や腹腔内への埋入)、又は、動物の生体外において生体組織材料が浮遊する溶液中等の人工環境内が挙げられる。生体組織材料としては、ヒト、イヌ、ウシ、ブタ、ヤギ、ウサギ、ヒツジなどの他の哺乳類動物由来のものや、鳥類、魚類、その他の動物由来のもの、又は人工材料を用いることもできる。
基材10を動物に埋入する場合には、十分な麻酔下で最小限の切開術で行い、埋入後は傷口を縫合する。基材10の埋入部位としては例えば、基材10を受け入れる容積を有する腹腔内、あるいは四肢部、肩部又は背部、腹部などの皮下が好ましい。また、埋入には低侵襲な方法で行うことと動物愛護の精神を尊重し、十分な麻酔下で最小限の切開術で行うことが好ましい。
また、基材10を生体組織材料の存在する環境下へ置く場合には、種々の培養条件を整えてクリーンな環境下で公知の方法に従って細胞培養を行えばよい。
<形成工程>
設置工程の後、所定時間が経過することにより、基材10の周囲に、その全長に渡って同程度の品質の膜状の結合組織12が形成される(図8(b))。この形成工程においては、基材10に、結合組織12を侵入させる狭い隙間がない分、比較的に短時間で結合組織12が形成される。結合組織12は、繊維芽細胞とコラーゲンなどの細胞外マトリックスで構成される。
設置工程の後、所定時間が経過することにより、基材10の周囲に、その全長に渡って同程度の品質の膜状の結合組織12が形成される(図8(b))。この形成工程においては、基材10に、結合組織12を侵入させる狭い隙間がない分、比較的に短時間で結合組織12が形成される。結合組織12は、繊維芽細胞とコラーゲンなどの細胞外マトリックスで構成される。
<取り出し工程>
所定時間の形成工程を経て、結合組織12が十分に形成された後、基材10を生体組織材料の存在する環境下から取り出す取り出し工程を行う。生体組織材料の存在する環境下から取り出された基材10は、その両端面を含む表面の全体を結合組織12による膜で覆われている。
所定時間の形成工程を経て、結合組織12が十分に形成された後、基材10を生体組織材料の存在する環境下から取り出す取り出し工程を行う。生体組織材料の存在する環境下から取り出された基材10は、その両端面を含む表面の全体を結合組織12による膜で覆われている。
<分離工程>
基材10の両端部の表面の結合組織12を除去した後、基材10の周面を覆っている残りの結合組織12を、基材10の表面から管状結合組織体11として剥離して取り出す(図8(c))。
基材10の両端部の表面の結合組織12を除去した後、基材10の周面を覆っている残りの結合組織12を、基材10の表面から管状結合組織体11として剥離して取り出す(図8(c))。
<折り返し工程>
管状結合組織体11の一端を折返し部7において内側に折り返して、外側部分を外管部4とすると共に、内側に折り返した部分を弁体5とすることにより、外管部4の内側に筒状の弁体5を形成する(図8(d))。管状結合組織体11の一端を折り返す際、内側に折り返す部分の中心軸方向長さを残りの部分よりも短く設定し、弁体5を端部から突出させることなく全体を外管部4に収容する。
管状結合組織体11の一端を折返し部7において内側に折り返して、外側部分を外管部4とすると共に、内側に折り返した部分を弁体5とすることにより、外管部4の内側に筒状の弁体5を形成する(図8(d))。管状結合組織体11の一端を折り返す際、内側に折り返す部分の中心軸方向長さを残りの部分よりも短く設定し、弁体5を端部から突出させることなく全体を外管部4に収容する。
ここで、一端を折り返す前の管状結合組織体11は、その全長に渡って同程度の品質であり、外管部4の内側に位置する弁体5についても、外側の外管部4と同程度の品質が得られる。
<止着工程>
弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を頂点として、周方向に連続する波形の止着線を設定し、この波形の止着線に沿って、外管部4の内側に折り返した弁体5を外管部4の内面に止着し、波形の止着部8を構成する。これにより、弁体5が止着部8の1波分を支持部とする複数の弁葉6を構成し、外管部4の内側に複数の弁葉6を設けてなる人工弁1が得られる(図8(e))。
弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を頂点として、周方向に連続する波形の止着線を設定し、この波形の止着線に沿って、外管部4の内側に折り返した弁体5を外管部4の内面に止着し、波形の止着部8を構成する。これにより、弁体5が止着部8の1波分を支持部とする複数の弁葉6を構成し、外管部4の内側に複数の弁葉6を設けてなる人工弁1が得られる(図8(e))。
なお、生産された人工弁1を異種移植する場合には、移植後の拒絶反応を防ぐため、脱細胞処理、脱水処理、固定処理などの免疫源除去処理を施すのが好ましい。脱細胞処理としては、超音波処理や界面活性剤処理、コラゲナーゼなどの酵素処理によって細胞外マトリックスを溶出させて洗浄する等の方法があり、脱水処理の方法としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の水溶性有機溶媒で洗浄する方法があり、固定処理する方法としては、グルタアルデヒドやホルムアルデヒドなどのアルデヒド化合物で処理する方法がある。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図9に示すように、人工弁1の生産に用いる人工弁形成用基材13のうちの弁体5を形成する部位14を、外管部4を形成する部位15よりも大径に設定している。
第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図9に示すように、人工弁1の生産に用いる人工弁形成用基材13のうちの弁体5を形成する部位14を、外管部4を形成する部位15よりも大径に設定している。
この基材13を用いて生産した人工弁1は、その弁体5の周長が外管部4の周長よりも長い分、複数の弁葉6が内向きに撓んで互いに接触する際の接触面積が大きく、弁体5がより確実に閉じられる。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第3実施形態]
第3実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図10に示すように、人工弁1の生産に用いる人工弁形成用基材16のうちの弁体5を形成する部位17に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面18を形成している。
第3実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図10に示すように、人工弁1の生産に用いる人工弁形成用基材16のうちの弁体5を形成する部位17に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面18を形成している。
各凸面18は、その表面に各弁葉6を球面状に形成する部位であり、凸面18の周縁部のうちの基材中央側部分が、弁体5を外管部4に止着する際の波形の止着線とされる。この基材16を用いて生産した人工弁1は、弁葉6が球面状である分、複数の弁葉6が内向きに無理なくスムーズに撓むと共に、複数の弁葉6が内向きに撓んで互いに接触する際の接触面積が大きく、弁体5がより確実に閉じられる。
なお、凸面18によって形成された弁葉6は、外向きに突出する球面状であるので、人工弁1の生産方法の「折返し工程」において、外管部4を外側に折り返すことによって、弁体5を内側に折り返した形状を得る手法を採用する場合、弁葉6の中央部を内向きに押して、その凹凸を反転させ、内向きに突出する球面状とすればよい。
凸面18の周縁部のうちの基材先端側部分には、弁葉6の先端を所定の形状に切断する際の切断線を形成するための溝19が形成され、この溝19が形成する切断線に沿って弁葉6の先端を切断するようになっている。切断線に沿って切断した弁葉6は、周方向で中央ほど先端側に突出する先端形状とされ、弁葉6のうちの撓み量の大きい周方向で中央部が先端側に長くなり、弁葉6が撓みやすくなると共に、複数の弁葉6が互いに接触する際の接触面積がより大きくなる。
基材16の中心軸方向で中央部には、管状結合組織体11の一端を内側に折り返して弁体5を形成する際の折返し線を形成するための溝20が形成され、この溝20の近傍に、基材16を中心軸方向に分割する分割面21が形成されている。基材16を分割面21で分割することにより、球面状の凸面18を設けた基材16からの管状結合組織体11の取り出しが容易になる。
なお、弁葉6の先端の切断線を形成するための溝19や、管状結合組織体11に折返し線を形成するための溝20だけでなく、弁体5を外管部4に止着する際の止着線を示すための溝を形成することもできる。他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第4実施形態]
第4実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図11に示すように、人工弁1の生産方法において、その「折返し工程」で、管状結合組織体11の一端を折返し部7で外側に折り返して、内側部分を外管部4とすると共に、外側に折り返した部分を弁体5とすることにより、一旦、外管部4の外側に筒状の弁体5を形成するようにしている(図11(d))。
第4実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図11に示すように、人工弁1の生産方法において、その「折返し工程」で、管状結合組織体11の一端を折返し部7で外側に折り返して、内側部分を外管部4とすると共に、外側に折り返した部分を弁体5とすることにより、一旦、外管部4の外側に筒状の弁体5を形成するようにしている(図11(d))。
「止着工程」では、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を頂点として、周方向に連続する波形の止着線を設定し、この波形の止着線に沿って、外管部4の外側に折り返した弁体5をその内側に位置する外管部4の外面に止着し、波形の止着部8を構成する(図11(e))。この第4実施形態の止着工程では、弁体5を外管部4の外側に位置させた状態で止着作業をする分、弁体5の外管部4への止着が容易になる。
さらに、止着工程の後に、外管部4及び弁体5を裏返して外管部4の内側に弁体5を位置させる「裏返し工程」を設けることにより、外管部4の内側に複数の弁葉6を設けてなる人工弁1が得られる(図11(f))。
なお、管状結合組織体11の一端を折り返す際、外側に折り返す部分の中心軸方向長さを残りの部分よりも短く設定することにより、裏返し工程を経て生産する人工弁1の弁体5を端部から突出させることなく全体を外管部4に収容する。他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第5実施形態]
第5実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図12〜図14に示すように、本実施形態の人工弁22は、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部4の内面に止着すると共に、その止着部分を、その複数箇所を始点とする中心軸と平行な複数の止着線に沿って延長して、直線状の止着部23を構成したものである。
第5実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図12〜図14に示すように、本実施形態の人工弁22は、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部4の内面に止着すると共に、その止着部分を、その複数箇所を始点とする中心軸と平行な複数の止着線に沿って延長して、直線状の止着部23を構成したものである。
人工弁22の弁葉24は、周方向に隣接する直線状の止着部23の間に1葉ずつ構成されて、その複数葉が人工弁22の周方向に並設され、各弁葉24は、その基端部が弁体5の折返部7によって構成されると共に、両側縁部が止着部23によって支持されている。
本実施形態では、外管部4からの弁体5の折返部7を利用して弁葉24の基端部を構成し、両側縁部を止着するだけで弁葉24を構成しており、弁葉24の全周縁部のうちの先端部を除く部位を外管部4で支持しつつ、外管部4への弁体5の止着作業を容易にしている。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第6実施形態]
第6実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図15〜図17に示すように、本実施形態の人工弁25は、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部4の内面に止着して、他の部位と独立した複数の止着部26を構成したものである。
第6実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図15〜図17に示すように、本実施形態の人工弁25は、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部4の内面に止着して、他の部位と独立した複数の止着部26を構成したものである。
人工弁25の弁葉27は、周方向に隣接する止着部26の間に1葉ずつ構成されて、人工弁25の周方向に複数葉が並設され、各弁葉27は、その基端部が弁体5の折返部7によって構成されると共に、両側縁部が先端側の止着部26のみによって支持されている。
本実施形態では、外管部4からの弁体5の折返部7を利用して弁葉27の基端部を構成し、両側縁部の先端側を止着するだけで弁葉27を構成しており、外管部4への弁体5の止着作業をより容易にしている。
なお、弁葉27の両側縁部のうちの先端側の止着部26を除く部位は、外管部4に止着されておらず、隣接するそれぞれの弁葉27と外管部4との間の二つの空間28が、弁葉27の側縁部と外管部4との間の隙間29を介して連通しているが、弁体5の機能を損なうものではない。他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第7実施形態]
第7実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図18〜図22に示すように、本実施形態の人工弁30は、外管部31のうちの各弁葉6と対向する各部位に、外向きかつ球面状に膨出する膨大部32を形成したものである。
第7実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図18〜図22に示すように、本実施形態の人工弁30は、外管部31のうちの各弁葉6と対向する各部位に、外向きかつ球面状に膨出する膨大部32を形成したものである。
膨大部32は、各弁葉6との間に大きな空間33を形成し、弁体5の内側の流路Xを開く際には、空間33を血液などの逃げ道として機能させ、弁体5の内側の流路Xを閉じる際には、空間33を血液などの溜まり場として機能させることにより、弁体5の開閉を行いやすくすると共に血液などの逆流を防ぐ働きをする。この膨大部32は、例えば、人工弁30を大動脈に移植することにより、血管壁が半径外方向に膨出する大動脈の大動脈洞(バルサルバ洞)などとして機能する。
図23に示すように、膨大部32を有する人工弁30の生産に用いる人工弁形成用基材34は、第1実施形態における基材10とほぼ同じ構成であるが、外管部31を形成する部位に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面35が形成されている。
図24に示すように、基材34を用いて人工弁30を生産する方法は、第1実施形態における生産方法とほぼ同じ構成であるが、「分離工程」で、基材34の表面から剥離して取り出した管状結合組織体36には、基材34の凸面35によって、膨大部32が形成されている(図24(c))。
また、「折返し工程」では、管状結合組織体36のうち、膨大部32を有する側とは反対側の一端を折返し部7において内側に折り返して、外側部分を外管部31とすると共に、内側に折り返した部分を弁体5とすることにより、膨大部32を有する外管部31の内側に筒状の弁体5を形成する(図24(d))。
さらに、「止着工程」では、膨大部32の周縁部のうちの基端側の部分に沿わせるよう止着線を設定して、この止着線に沿って弁体5を外管部31に止着することによって波形の止着部8を構成し、膨大部32と対向する複数の弁葉6を構成する(図24(e))。
なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
また、本実施形態においては、図25に示すように、凸面35が一体に形成された基材34に代えて、着脱自在な半球状の凸面体35aを有する基材34aを採用することもできる。
基材34aは、円筒体34bと、円筒体34bの内側に挿入される円柱状の芯体34cと、複数の凸面体35aとを備えている。円筒体34bには、複数の窓穴34dが形成され、円筒体34bの内側に配置した凸面体35aの球面を外部に突出させるようになっている。円筒体34bの窓穴34dから凸面体35aの球面を突出させると共に、円筒体34bの内側に芯体34cを挿入して凸面体35aを固定することにより、基材34aに凸面が設けられる。
基材34aの周囲に管状結合組織体36を形成した後、円筒体34bから芯体34cを抜き出し、管状結合組織体36の外側から凸面体35aを内向きに押し込むことにより、凸面体35aが円筒体34bの内側に回収されると共に、凸面体35aの突出が解除されて管状結合組織体36の剥離が容易になる。
[第8実施形態]
第8実施形態は、第7実施形態とほぼ同じであるが、図26に示すように、その人工弁形成用基材37は、外管部31を形成する部位に、内向きかつ球面状に凹んだ複数の凹面38を形成したものである。
第8実施形態は、第7実施形態とほぼ同じであるが、図26に示すように、その人工弁形成用基材37は、外管部31を形成する部位に、内向きかつ球面状に凹んだ複数の凹面38を形成したものである。
図27に示すように、基材37を用いて人工弁30を生産する方法は、第7実施形態における生産方法とほぼ同じ構成であるが、「分離工程」で、基材37の表面から剥離して取り出した管状結合組織体39には、基材37の凹面38によって、内向きに凹むように膨大部32が形成されている(図27(c))。
また、「折返し工程」では、管状結合組織体39のうち、膨大部32を有する側とは反対側の一端を折返し部7において外側に折り返して、内側部分を外管部31とすると共に、外側に折り返した部分を弁体5とすることにより、内向きに凹んだ膨大部32を有する外管部31の外側に筒状の弁体5を形成する(図27(d))。
また、「止着工程」では、膨大部32の周縁部のうちの基端側の部分に沿わせるよう止着線を設定して、この止着線に沿って弁体5をその内側に位置する外管部31の外面に止着することによって波形の止着部8を構成し、膨大部32と対向する複数の弁葉6を構成する(図27(e))。
さらに、第4実施形態と同様、止着工程の後に、外管部31及び弁体5を裏返して外管部31の内側に弁体5を位置させる「裏返し工程」を設けることにより、外向きかつ球面状に膨出する膨大部32を有する外管部31の内側に複数の弁葉6を設けてなる人工弁30が得られる(図27(f))。なお、他の構成は、第7実施形態と同じである。
[第9実施形態]
第9実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図28〜図33に示すように、本実施形態の人工弁40は、弁体41のうちの弁葉6を支持する基端部に、その剛性を高めるよう、例えばシリコーン樹脂やアクリル樹脂からなる筒状の補強材42を埋設したものである。なお、補強材42を構成する素材は、シリコーン樹脂やアクリル樹脂に限らず、その他の樹脂や各種金属など、どのようなものであってもよい。
第9実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図28〜図33に示すように、本実施形態の人工弁40は、弁体41のうちの弁葉6を支持する基端部に、その剛性を高めるよう、例えばシリコーン樹脂やアクリル樹脂からなる筒状の補強材42を埋設したものである。なお、補強材42を構成する素材は、シリコーン樹脂やアクリル樹脂に限らず、その他の樹脂や各種金属など、どのようなものであってもよい。
補強材42は、その筒壁を薄肉かつ内外の結合組織12を一体化可能な格子状とされると共に、弁体41と同程度の径かつ上縁43を波形に設定された王冠形とされ、その上縁43に沿って外管部4と弁体41の止着線が設定されている。これにより、補強材42が、弁体41と外管部4との止着部8よりも基端側に設けられ、人工弁40の形状を保持しやすくすると共に、人工弁40の縫合部位の強度及び剛性を高め、心臓2や血管3への人工弁40の縫合を容易にする。
図34に示すように、人工弁40の生産に用いる人工弁形成用基材44は、第3実施形態における基材16とほぼ同じ構成であるが、折返し線を形成するための溝20に隣接してリング状の突条45が形成されている。突条45は、基材44にセットした補強材42の抜け出しを規制し、この突条45と球面状に突出する凸面18との間に補強材42を保持する。
図35に示すように、基材44を用いて人工弁40を生産する方法は、第1実施形態における生産方法とほぼ同じであるが、「設置工程」では、一旦、基材44を分割面21で分割し、弁体41を形成する部位17に補強材42を被せた後、分割した基材44を組み立てて一体化する。このようにして、突条45と凸面18との間に補強材42をセットし、この補強材42をセットした基材44を生体組織材料の存在する環境下へ置く(図35(a))。
「形成工程」では、基材44の周囲に膜状の結合組織12が形成されると共に、結合組織12が基材44の外側に位置する補強材42の内外両側に侵入する(図35(b))。これにより、補強材42の格子目を介して内外の結合組織12が一体化されて、基材44を覆う結合組織12に補強材42が埋設される。
「分離工程」では、基材44の両端部の表面の結合組織12を除去した後、基材44を分割して突条45による規制を解除し、補強材42が埋設された管状結合組織体46を基材44から剥離して取り出すと共に、その端部を切断線に沿って所定の形状に切断する(図35(c))。
「折返し工程」では、管状結合組織体46のうち、補強材42を埋設した側とは反対側の一端を外側に折り返して、外側部分を外管部4とすると共に、内側部分を弁体41とすることにより、外管部4の内側に、補強材42を埋設した筒状の弁体41を形成する(図35(d))。
この「折返し工程」では、折り返すのが困難である補強材42を埋設した部位の代わりに、補強材42を埋設した側とは反対側の部位を外側に折り返すことにより、補強材42を埋設した部位を内側に折り返したのと同じ形状に、管状結合組織体46を折り返している。さらに、弁体41に埋設した補強材42が折返し部7の位置決めとしても機能し、管状結合組織体46の折り返しをより容易にしている。
「止着工程」では、補強材42の波形の上縁43に沿わせるよう止着線を設定して、この止着線に沿って弁体41を外管部4に止着して波形の止着部8を構成し、この止着部8で支持された複数の弁葉6を構成する(図35(e))。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第10実施形態]
第10実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図36に示すように、本実施形態の人工弁47は、管状結合組織体48に固着した対をなす止着部材49a、49bによって止着部49を構成したものである。
第10実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図36に示すように、本実施形態の人工弁47は、管状結合組織体48に固着した対をなす止着部材49a、49bによって止着部49を構成したものである。
図37に示すように、止着部材49a、49bは、例えば、両者共に幅狭の板状で、その一方の止着部材49aに複数の突起50を形成すると共に、他方の止着部材49bに複数の小孔51を形成した構成とされる(図37(a))。両止着部材49a、49bは、止着部材49aの突起50を止着部材49bの小孔51に嵌合させることによって一体化される(図37(b))。
図38に示すように、止着部材49a、49bは、人工弁形成用基材の所定位置の表面にセットしておくなどして、管状結合組織体48の中心軸方向で両側に分けて、突起50及び小孔51を露出させつつ固着される。
管状結合組織体48の一端を内側に折り返して、外管部52の内側に筒状の弁体53を形成すると共に、両止着部材49a、49bを係合させて止着部49を構成することにより、外管部52に弁体53が止着されて、人工弁47が得られる。
[第11実施形態]
第11実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図39及び図40に示すように、本実施形態の人工弁54は、その外管部55に例えば金属製で筒状のステント56を埋設したものであり、そのステント56を薄肉かつ内外の結合組織12を一体化可能な格子状としたものである。なお、ステント56は、線材が縦横に交差する格子状のものに限らず、種々のステントを採用することができ、例えば、周方向の線材を波形に構成したステントや、線材が斜めに交差する斜め格子状のステントを採用して、ステント56を拡径可能としてもよい。
第11実施形態は、第1実施形態とほぼ同じであるが、図39及び図40に示すように、本実施形態の人工弁54は、その外管部55に例えば金属製で筒状のステント56を埋設したものであり、そのステント56を薄肉かつ内外の結合組織12を一体化可能な格子状としたものである。なお、ステント56は、線材が縦横に交差する格子状のものに限らず、種々のステントを採用することができ、例えば、周方向の線材を波形に構成したステントや、線材が斜めに交差する斜め格子状のステントを採用して、ステント56を拡径可能としてもよい。
図41に示すように、基材10を用いて人工弁54を生産する方法は、第1実施形態における生産方法とほぼ同じであるが、「設置工程」では、外管部55を形成する部位にステント56を被せてセットし、このステント56をセットした基材10を生体組織材料の存在する環境下へ置く(図41(a))。
「形成工程」では、基材10の周囲に膜状の結合組織12が形成されると共に、結合組織12が基材10の外側に位置するステント56の内外両側に侵入する(図41(b))。これにより、ステント56の格子目を介して内外の結合組織12が一体化されて、基材10を覆う結合組織12にステント56が埋設される。
「分離工程」では、基材10の両端部の表面の結合組織12を除去し、ステント56が埋設された管状結合組織体11を基材10から剥離して取り出す(図41(c))。
「折返し工程」では、管状結合組織体11のうち、ステント56を埋設した側とは反対側の一端を内側に折り返して、外側部分を外管部55とすると共に、内側部分を弁体5とすることにより、ステント56を埋設した外管部55の内側に、筒状の弁体5を形成する(図41(d))。この「折返し工程」では、外管部55に埋設したステント56が折返し部7の位置決めとしても機能して、管状結合組織体11の折り返しをより容易にしている。
「止着工程」では、例えば第5実施形態と同様、弁体5の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部55の内面に止着すると共に、その止着部分を、その複数箇所を始点とする中心軸と平行な複数の止着線に沿って延長して、直線状の止着部23を構成する(図41(e))。ここで、外管部55への弁体5の止着方法は、特に限定されるものではなく、縫付、接着、ステープラーによる止着などを例示できる。なお、他の構成は、第1実施形態と同じである。
[第12実施形態]
第12実施形態は、第11実施形態とほぼ同じであるが、図42に示すように、本実施形態の人工弁57は、その外管部58のうちの先端側部分に結合組織12を形成することなく、ステント56を露出させたものである。
第12実施形態は、第11実施形態とほぼ同じであるが、図42に示すように、本実施形態の人工弁57は、その外管部58のうちの先端側部分に結合組織12を形成することなく、ステント56を露出させたものである。
図43に示すように、基材10を用いて人工弁57を生産する方法は、第11実施形態における生産方法とほぼ同じであるが、「設置工程」では、基材10にステント56をセットして、さらに、そのステント56の先端側部分にカバー59を被せてセットし、ステント56及びカバー59をセットした基材10を生体組織材料の存在する環境下へ置く(図43(a))。
「形成工程」では、基材10の周囲に膜状の結合組織12が形成され、基材10の外側にセットされたステント56のうち、カバー59から露出する基端側部分の内外両側に結合組織12が侵入すると共に、カバー59で覆われた先端側部分への結合組織12の侵入が阻止される(図43(b))。これにより、ステント56の基端側部分の格子目を介して内外の結合組織12が一体化されて、基材10を覆う結合組織12にステント56の基端側部分が埋設される。
「分離工程」では、基材10の両端部の表面の結合組織12を除去すると共に、カバー59を外し、ステント56の基端側部分が埋設された管状結合組織体11を基材10から剥離して取り出す(図43(c))。
「折返し工程」では、管状結合組織体11のうち、ステント56を埋設した側とは反対側の一端を内側に折り返して、外側部分を外管部58とすると共に、内側部分を弁体5とすることにより、ステント56の基端側を埋設した外管部58の内側に、筒状の弁体5を形成する(図43(d))。
「止着工程」では、例えば第11実施形態と同様、直線状の止着部23を構成すると共に、その止着方法として、縫付による止着を採用する(図43(e))。縫付による止着は、外管部58から露出するステント56に、その格子に糸を通すようにして弁体5を止着することができ、好適である。なお、他の構成は、第11実施形態と同じである。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、第3実施形態における切断線を形成する溝19や、折返し線を形成するための溝20は、他の実施形態においても採用することができ、さらに、各実施形態において、弁体を外管部に止着する際の止着線を示すための溝を形成することもできる。
1 人工弁
2 心臓
3 血管
4 外管部
5 弁体
6 弁葉
7 折返部
8 止着部
9 縫合部位
10 基材
11 管状結合組織体
12 結合組織
13 基材(第2実施形態)
14 弁体を形成する部位
15 外管部を形成する部位
16 基材(第3実施形態)
17 弁体を形成する部位
18 凸面
19 溝
20 溝
21 分割面
22 人工弁(第5実施形態)
23 止着部
24 弁葉
25 人工弁(第6実施形態)
26 止着部
27 弁葉
28 空間
29 隙間
30 人工弁(第7実施形態)
31 外管部
32 膨大部
33 空間
34 基材
34a 基材
34b 円筒体
34c 芯体
34d 窓穴
35 凸面
35a 凸面体
36 管状結合組織体
37 基材(第8実施形態)
38 凹面
39 管状結合組織体
40 人工弁(第9実施形態)
41 弁体
42 補強材
43 上縁
44 基材
45 突条
46 管状結合組織体
47 人工弁(第10実施形態)
48 管状結合組織体
49 止着部
49a 止着部材
49b 止着部材
50 突起
51 小孔
52 外管部
53 弁体
54 人工弁
55 外管部
56 ステント
57 人工弁
58 外管部
59 カバー
X 流路
2 心臓
3 血管
4 外管部
5 弁体
6 弁葉
7 折返部
8 止着部
9 縫合部位
10 基材
11 管状結合組織体
12 結合組織
13 基材(第2実施形態)
14 弁体を形成する部位
15 外管部を形成する部位
16 基材(第3実施形態)
17 弁体を形成する部位
18 凸面
19 溝
20 溝
21 分割面
22 人工弁(第5実施形態)
23 止着部
24 弁葉
25 人工弁(第6実施形態)
26 止着部
27 弁葉
28 空間
29 隙間
30 人工弁(第7実施形態)
31 外管部
32 膨大部
33 空間
34 基材
34a 基材
34b 円筒体
34c 芯体
34d 窓穴
35 凸面
35a 凸面体
36 管状結合組織体
37 基材(第8実施形態)
38 凹面
39 管状結合組織体
40 人工弁(第9実施形態)
41 弁体
42 補強材
43 上縁
44 基材
45 突条
46 管状結合組織体
47 人工弁(第10実施形態)
48 管状結合組織体
49 止着部
49a 止着部材
49b 止着部材
50 突起
51 小孔
52 外管部
53 弁体
54 人工弁
55 外管部
56 ステント
57 人工弁
58 外管部
59 カバー
X 流路
Claims (15)
- 結合組織からなる外管部と、該外管部の内側に設けられた筒状の弁体とを備え、前記弁体は、前記外管部の一端を内側に折り返した形状とされ、前記弁体が複数の弁葉を構成するよう、前記弁体の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所が外管部の内面に止着されたことを特徴とする人工弁。
- 前記弁体は、その先端部の前記複数箇所を頂点として周方向に連続する波形の止着線に沿って外管部の内面に止着されたことを特徴とする請求項1に記載の人工弁。
- 前記弁体は、その先端部の前記複数箇所を始点とする中心軸と平行な複数の止着線に沿って外管部の内面に止着されたことを特徴とする請求項1に記載の人工弁。
- 前記弁体は、その先端部の前記複数箇所が他の部位と独立して外管部の内面に止着されたことを特徴とする請求項1に記載の人工弁。
- 前記弁体と前記外管部との止着部よりも基端側に補強材が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の人工弁。
- 前記外管部にステントが設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の人工弁。
- 前記外管部のうちの弁葉と対向する部位が外向きかつ球面状に膨出する膨大部とされたことを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれかに記載の人工弁。
- 生体組織材料の存在する環境下におくことにより、その表面に、人工弁に加工可能な結合組織体を形成するための基材であって、
表面に管状結合組織体を形成する柱状とされ、前記管状結合組織体の一端を内側に折り返すことによって外管部の内側に筒状の弁体を有する人工弁を形成可能なよう、当該基材の中心軸方向長さが、人工弁の外管部の中心軸方向長さと弁体の中心軸方向長さとの合計よりも長く設定されたことを特徴とする人工弁形成用基材。 - 前記弁体を形成する部位が、前記外管部を形成する部位よりも大径に設定されたことを特徴とする請求項8に記載の人工弁形成用基材。
- 前記弁体を形成する部位に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面が形成されたことを特徴とする請求項8に記載の人工弁形成用基材。
- 前記外管部を形成する部位に、外向きかつ球面状に突出する複数の凸面が形成されたことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の人工弁形成用基材。
- 前記外管部を形成する部位に、内向きかつ球面状に凹んだ複数の凹面が形成されたことを特徴とする請求項8、9又は10に記載の人工弁形成用基材。
- 結合組織からなる外管部と、該外管部の内側に設けられた筒状の弁体とを備えた人工弁を生産する方法であって、
柱状の基材を生体組織材料の存在する環境下におく設置工程と、前記基材の周囲に結合組織を形成する形成工程と、前記環境下から結合組織で被覆された前記基材を取り出す取り出し工程と、前記基材から結合組織を管状結合組織体として剥離して取り出す分離工程と、前記管状結合組織体の一端を折り返して外管部及び弁体を形成する折り返し工程と、前記弁体が複数の弁葉を構成するよう前記弁体の先端部のうちの周方向に間隔をあけた複数箇所を外管部に止着する止着工程と、を備えたことを特徴とする人工弁の生産方法。 - 前記折り返し工程では、管状結合組織体の一端を内側に折り返すことによって外管部の内側に筒状の弁体を形成し、前記止着工程では、弁体の前記複数箇所をその外側に位置する外管部の内面に止着することを特徴とする請求項13に記載の人工弁の生産方法。
- 前記折り返し工程では、管状結合組織体の一端を外側に折り返すことによって外管部の外側に筒状の弁体を形成し、前記止着工程では、弁体の前記複数箇所をその内側に位置する外管部の外面に止着し、前記止着工程の後に、外管部及び弁体を裏返して外管部の内側に弁体を位置させる裏返し工程を設けることを特徴とする請求項13に記載の人工弁の生産方法。
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