JP2017166796A - ガスコンロ - Google Patents

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Abstract

【課題】バーナー台が変形し難く、部品の配置に制約を受け難いガスコンロを提供する。
【解決手段】ガスコンロ1は、キッチンカウンターに設けられた開口部に落とし込んで設置されるコンロ本体2と、コンロ本体2上に設置された天板とを具備する。コンロ本体2は、バーナー台6と、バーナー台6で支持されたコンロバーナー7と、グリルと、グリルの上方に配置された防熱板5と、コンロ本体2を吊り下げ支持するための把手8とを備える。防熱板5に第1支持部55が形成される。バーナー台6に第2支持部65が形成される。把手8が第1支持部55と第2支持部65とで支持される。
【選択図】図5

Description

本発明は、ガスコンロに関する。
特許文献1には、ガスコンロが開示されている。このガスコンロは、キッチンカウンターに設けられた開口部に落とし込んで設置されるコンロ本体と、コンロ本体を吊り下げ支持するための把手とを具備している。コンロ本体は、左右方向に離間して配置された一対のバーナー受け棧と、一対のバーナー受け棧でそれぞれ支持された一対のコンロバーナーとを備えている。把手は、一対のバーナー受け棧に架け渡されている。
特開2015−137772号公報
前述のガスコンロは、例えば利用者が把手を把持してコンロ本体を吊り下げたときに、バーナー受け棧の把手を支持する部分に大きな荷重が加わって、バーナー受け棧の変形が生じ、これによりバーナー受け棧で支持されたバーナーの位置がずれる可能性がある。ここで、バーナー受け棧において把手を支持する部分の周辺を多くのビスで強固に固定することで、バーナー受け棧において把手を支持する部分の変形を抑制することが考えられる。しかし、バーナー受け棧やバーナー受け棧の周囲に、ビスで固定される部分を多く設けると、バーナー受け棧の周囲に他の部品を配置し難くなり、部品の配置に制約を受ける。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであって、バーナー台が変形し難く、部品の配置に制約を受け難いガスコンロを提供することを課題とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る一態様のガスコンロは、コンロ本体と、天板とを具備する。コンロ本体は、キッチンカウンターに設けられた開口部に落とし込んで設置される。天板は、前記コンロ本体上に設置される。前記コンロ本体は、バーナー台と、前記バーナー台で支持されたコンロバーナーと、グリルと、グリルの上方に配置された防熱板と、前記コンロ本体を吊り下げ支持するための把手とを備える。前記防熱板に第1支持部が形成される。前記バーナー台に第2支持部が形成される。前記把手が前記第1支持部と前記第2支持部とで支持される。
本発明に係るガスコンロは、利用者が把手を利用したときにかかる荷重が、防熱板に形成された第1支持部と、バーナー台に形成された第2支持部とに分散して加わる。このため、把手を支持する支持部が、バーナー台にだけ形成される場合と比較して、バーナー台の変形が抑制され、バーナー台で支持されたコンロバーナーの位置がずれ難くなる。また、バーナー台において第2支持部が形成された部分の近傍を他の部品に強固に固定する必要がなくなる。このため、例えばバーナー台を他の部品に固定するにあたって用いられるビスの数を抑制でき、これによりバーナー台の周囲に他の部品を配置するにあたって制約を受け難くなる。
図1は、本発明に係る一実施形態のガスコンロの斜視図である。 図2は、同上のガスコンロのコンロ本体を設置する様子を示した断面図である。 図3は、同上のコンロ本体の斜視図である。 図4は、同上のガスコンロのグリルおよびその周辺部を示した断面図である。 図5は、同上のコンロ本体の拡大斜視図である。 図6は、同上のコンロ本体の右バーナー受けの斜視図である。 図7は、同上のコンロ本体の把手およびその周辺部を示した平面図である。 図8は、同上の把手およびその周辺部を示した断面図である。 図9は、同上のコンロ本体の左バーナー受けおよび右バーナー受けの図示を省略した拡大斜視図である。
以下に示す実施形態は、ガスコンロに関し、詳しくは、キッチンカウンターの開口部に落とし込んで設置されるガスコンロに関する。
(ガスコンロ)
図1に示す本実施形態のガスコンロ1は、コンロ本体2と、コンロ本体2の上に設置される天板10とを具備している。
(コンロ本体)
コンロ本体2は、図2に示すようにキッチンカウンター9に設けられた開口部90に落とし込んで設置される。すなわち、本実施形態のガスコンロ1は、ドロップイン式のコンロである。なお、図2では、キッチンカウンター9に設置された状態のコンロ本体2を二点鎖線で示している。また、以下ではガスコンロ1をキッチンカウンター9に設置した状態における方向を基準にして説明する。具体的には、利用者がガスコンロを見たときを基準として左右方向を定義し、利用者からガスコンロに向かう方向を後方、ガスコンロから利用者に向かう方向を前方とする。
図3に示すように、コンロ本体2は、筐体3と、グリル4と、防熱板5と、バーナー台6と、コンロバーナー7と、把手8とを備えている。グリル4、防熱板5、バーナー台6、コンロバーナー7、および把手8は、筐体3の内側に配置されている。また、この他、筐体3の内側には、ガス供給管11や、ガスコンロ1の運転状態を表示する表示装置12なども配置されている。
筐体3は、上方に開口した左右に長い矩形箱状に形成されている。筐体3の前面は、キッチンカウンター9の前方に露出する。筐体3の前面には、コンロバーナー7およびグリル4を操作するための操作部30が設けられている。
筐体3の上縁部には、水平面に沿って外方に向かって突出したフランジ部31が形成されている。図2に示すように、キッチンカウンター9の上面は、カウンタートップ91で構成されており、フランジ部31は、カウンタートップ91に載置される。
筐体3の前面の上端部には、後方に凹んだ凹溝部32が左右方向に亘って形成されている。本実施形態の凹溝部32の上面部は、筐体3の前端部に形成されたフランジ部31で構成されている。凹溝部32には、カウンタートップ91の開口部90の前縁部が嵌め込まれる。
キッチンカウンター9にコンロ本体2を設置する作業者は、コンロ本体2をキッチンカウンター9の開口部90に落とし込みつつ、コンロ本体2を前側が後側よりも下方に位置するように傾斜した姿勢から徐々に水平な姿勢にしていくことで、凹溝部32にカウンタートップ91の開口部90の前縁部を嵌め込むことができる。
(グリル)
グリル4は、図4に示すグリル庫40と、図3に示すグリル扉41とを備えている。グリル庫40は、図4に示すように、筐体3の内側に設置されている。グリル庫40は、左右方向において筐体3の中央部に位置している。
グリル庫40は、前方に開口した箱状に形成されている。グリル庫40の前開口部は、図3に示す筐体3の前面に形成された開口33を介して筐体3の前方に開口する。グリル扉41は、筐体3の開口を開閉可能に閉塞し、グリル庫40の前開口部を覆う。グリル庫40には、グリル庫40に入れられた調理物を加熱するためのグリル用バーナーが設けられている。
(防熱板)
図4に示すように、グリル庫40の上方には、金属製の防熱板5が配置されている。防熱板5は、グリル庫40で発生した熱が上方に伝わることを抑制する。
防熱板5は、前後方向に直交した断面の形状がハット状であり、天板部50と、一対の側板部51,52と、一対の被固定部53,54とを備えている。天板部50は、防熱板5の上面を構成している。一対の側板部51,52は、天板部50の左右両端部から下方に向かってそれぞれ突出している。一対の被固定部53,54は、一対の側板部51,52の下端部からそれぞれ左右方向の外側に向かって突出している。
一対の被固定部53,54の各々は、グリル庫40に載置されている。各被固定部53,54は、ビス16によってグリル庫40に取り付けられている。天板部50は、グリル庫40の上方に隙間を介して配置されている。
(バーナー台)
図3に示すように、バーナー台6は、複数のバーナー受け61〜63を有している。本実施形態のバーナー台6は、複数のバーナー受け61〜63として、左右方向に離間した一対のバーナー受け61,62と、これら一対のバーナー受け61,62の間に配置されたバーナー受け63とを有している。以下、必要に応じて、一対のバーナー受け61,62のうちの左側のバーナー受け61を左バーナー受け61といい、右側のバーナー受けを右バーナー受け62という。また、左バーナー受け61と右バーナー受け62との間に配置されたバーナー受けを中間バーナー受け63という。
複数のバーナー受け61〜63は、筐体3の前部に設けられた表示装置12の後方に位置している。複数のバーナー受け61〜63の各々は、下方に開口した浅底の箱状に形成されており、板金から形成されている。
中間バーナー受け63は、図5に示すように、防熱板5の天板部50に載置されており、筐体3の左右方向における中央部に配置されている。中間バーナー受け63の左右両側の端部の各々は、複数のビス13により天板部50に取り付けられている。
左バーナー受け61および右バーナー受け62は、筐体3の左右両端部にそれぞれ配置されており、左右方向に離間している。
左バーナー受け61は、右バーナー受け62とは、共通の構成を有する。このため、以下では、主に右バーナー受け62について説明し、左バーナー受け61において右バーナー受け62と共通の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、右バーナー受け62の右端部(左バーナー受け61側とは反対側の端部)には、掛止部630が形成されている。掛止部630は、前後方向に並んだ一対の掛止片631を含んでいる。各掛止片631は、右バーナー受け62の右端部から上方に向かって突出している。
図5に示すように、筐体3の右側面部において右バーナー受け62の各掛止片631に対応する箇所には、掛止孔34が形成されている。右バーナー受け62の各掛止片631は、筐体3の右側面部の対応する掛止孔34を通って当該掛止孔34の上縁部の外面に掛止されている。これにより、右バーナー受け62の右端部は、筐体3の右側面部に取り付けられている。左バーナー受け61の左端部も、右バーナー受け62の右端部と同様に、筐体3の左側面部に取り付けられている。
図6に示すように、右バーナー受け62の左端部(左バーナー受け61側の端部)には、被固着部620が形成されている。各被固着部620は、前後方向に並んだ複数(図示例では2つ)の被固着片621を含んでいる。
右バーナー受け62の各被固着片621は、右バーナー受け62の左側面部622の下端部から左方に向かって突出している。
図5に示すように、右バーナー受け62の各被固着片621は、防熱板5の天板部50に載置されており、ビス14により天板部50に取り付けられている。左バーナー受け61の各被固着片621も、右バーナー受け62の各被固着片621と同様に、天板部50に取り付けられている。
(コンロバーナー)
図3に示すように、コンロバーナー7は、複数のバーナー71〜73を有している。本実施形態のコンロバーナー7は、複数のバーナー71〜73として、筐体3の左部分の前部に設けられたバーナー71と、筐体3の右部分の前部に設けられたバーナー72と、筐体3の後部中央に設けられたバーナー73とを有している。
以下、筐体3の左部分の前部に設けられたバーナーを左バーナー71といい、筐体3の右部分の前部に設けられたバーナーを右バーナー72という。また、筐体3の後部中央に設けられたバーナーを後バーナー73という。
左バーナー71は左バーナー受け61に載置されている。右バーナー72は右バーナー受け62に載置されている。後バーナー73は、中間バーナー受け63に載置されている。複数のバーナー71〜73の各々は、対応するバーナー受け61〜63に複数のビス15によって取り付けられている。
(把手)
防熱板5の天板部50の上方には、コンロ本体2を吊り下げ支持するための把手8が配置されている。
把手8は、金属製であり、断面円形の線材から形成されている。把手8は、図5に示すように、左右方向における中間部が両端部よりも左右方向と交差する方向に突出するように屈曲している。
把手8は、把持部80と、一対の延出部81,82と、一対の被支持部83,84とを有している。把持部80は、左右方向に延びており、直線状である。把持部80は、コンロ本体2を設置する作業者によって把持される部分である。一対の延出部81,82は、把持部80と合わせてU字状(コ字状)となるように、把持部80の左右両端部から把持部80の長さ方向に対して交差する方向に突出している。一対の被支持部83,84は、一対の延出部81,82の把持部80とは反対側の端部から左右方向の外側に向かってそれぞれ突出している。
(支持部)
図7に示すように、防熱板5およびバーナー台6の各々には、把手8を支持する支持部55,65が形成されている。以下、必要に応じて、防熱板5に形成された支持部55を第1支持部55といい、バーナー台6に形成された支持部65を第2支持部65という。
第1支持部55は、左右方向に離間した一対の支持爪551,552を有している。一対の支持爪551,552は、防熱板5の天板部50と一体に形成されている。一対の支持爪551,552は、天板部50において左バーナー受け61および右バーナー受け62の各々に対応する部分から上方に突出している。
一対の支持爪551,552の各々は、防熱板5を板金から製作するにあたって、当該板金の天板部50に対応する部分の一部を切り起こすことで形成される。一対の支持爪551,552のうち、左側の支持爪551は左バーナー受け61によって覆われている。右側の支持爪552は右バーナー受け62によって覆われている。
左側の支持爪551は、把手8の左側の被支持部83を左右軸回り方向に回転可能に支持し、右側の支持爪552は把手8の右側の被支持部84を左右軸回り方向に回転可能に支持する。ここで、左右軸回り方向とは、左右方向と平行な回転軸を中心に回転する方向をいう。
各支持爪551,552は、図8に示すように、左右方向から見て逆L字に形成されており、天板部50から上方に向かって突出した前片部56と、前片部56の上端部から後方に向かって突出した上片部57とを含んでいる。
上片部57の下方には、後方および左右両方向に開口した凹所58が形成されている。凹所58には、把手8の対応する被支持部83,84が左右方向に挿通されている。前片部56は対応する被支持部83,84の前方に位置し、当該被支持部83,84を前側から支持する。上片部57は、対応する被支持部83,84の上方に位置し、当該被支持部83,84を上側から支持する。
各支持爪551,552は、把手8を利用してコンロ本体2が吊り下げ支持されたときに、対応する被支持部83,84を支持すればよく、把手8が用いられないときには、被支持部83,84に接していてもよいし、接していなくてもよい。
図2に示すように、コンロ本体2をキッチンカウンター9の開口部90に落とし込んで設置する作業者は、筐体3の凹溝部32に、カウンタートップ91の開口部90の前縁部を嵌め込む際、把手8を利用して吊り下げ支持したコンロ本体2を前方に移動する。このとき、図8に示す把手8は、各被支持部83,84が対応する支持爪551,552の前片部56によって前側から支持される。
図5に示すように、バーナー台6に形成された第2支持部65は、左右方向に離間した一対の支持孔651,652を有している。一対の支持孔651,652は、左バーナー受け61および右バーナー受け62にそれぞれ形成されている。一対の支持孔651,652のうち、左側の支持孔651(左バーナー受け61に形成された支持孔651)は、把手8の左側の被支持部83を左右軸回り方向に回転可能に支持する。一対の支持孔651,652のうち、右側の支持孔652(右バーナー受け62に形成された支持孔652)は把手8の右側の被支持部84を左右軸回り方向に回転可能に支持する。
左側の支持孔651は、左バーナー受け61の右側面部612の前端部に形成されており、右側面部612を左右方向に貫通している。右側の支持孔652は、右バーナー受け62の左側面部622の前端部に形成されており、左側面部622を左右方向に貫通している。一対の支持孔651,652は、一対の支持爪551,552の間に配置されている。また、左バーナー受け61の支持孔651は、左バーナー受け61の複数の被固着片621よりも前方に位置し、右バーナー受け62の支持孔652は、右バーナー受け62の複数の被固着片621よりも前方に位置している。
一対の支持孔651,652の各々は、図6に示すように、逆U字状の周縁部を有する下方に開口した孔である。図5に示すように、各支持孔651,652には、把手8の対応する被支持部83,84が左右方向に挿通されている。各支持孔651,652の周縁部は、対応する被支持部83,84を前側、上側、および後側から支持する。また、各被支持部83,84は、防熱板5の天板部50によって、下側から支持される。
各支持孔651は、把手8が利用されてコンロ本体2が吊り下げ支持されたときに、対応する被支持部83,84を支持すればよく、把手8が用いられないときには、被支持部83,84に接していてもよいし、接していなくてもよい。
なお、左バーナー受け61の掛止部630、被固着部620、および支持孔651は、右バーナー受け62の掛止部630、被固着部620、および支持孔652と左右対称な形状である。
前述のように把手8は、第1支持部55と第2支持部65との両者で支持される。このため、把手8が利用されてコンロ本体2が吊り下げ支持されたときには、これら第1支持部55および第2支持部65が形成された防熱板5およびバーナー台6が変形し難くなる。
各支持爪551,552の上片部57の下面は、図8に示すように対応する支持孔651,652の上縁よりも下方に位置してもよいし、上方に位置してもよい。また、各支持爪551,552の上片部57の下面は、対応する支持孔651,652の上縁と同じ高さに位置してもよい。
把手8が利用されてコンロ本体2が吊り下げ支持されたときには、各支持部55,65は、大きく変形しない方がよい。このため、各支持爪551,552の上片部57の下面の高さと、対応する支持孔651,652の上端の高さとのずれは、0.3mm以下であることが好ましい。
各支持孔651,652の前後寸法L1は、対応する支持爪551,552の上片部57から防熱板5の上面までの上下寸法L2と同じであることが好ましい。この場合、把手8の断面円形の各被支持部83,84は、対応する支持爪551,552と支持孔651,652とによって、前後方向および上下方向のがたつきが抑制されながら、スムーズに回転可能に支持される。
第1支持部55および第2支持部65によって支持された把手8は、一対の被支持部83,84を中心にして左右軸回り方向に回転可能である。これにより、把手8は、一対の延出部81,82が起立した起立姿勢と、一対の延出部81,82が倒れた倒伏姿勢とに切り替えられるようになっている。起立姿勢とされた把手8の把持部80は、筐体3の上端よりも上方に位置する。また、倒伏姿勢とされた把手8は、全体が筐体3の上面よりも下方に位置する。
ここで、作業者が把手8を利用してコンロ本体2を小さな力で吊り下げ支持できるように、把手8は、平面視において、コンロ本体2の把手8を除く部分の重心と重なる位置、又はコンロ本体2の把手8を除く部分の重心の近傍に設けられることが好ましい。例えば、コンロ本体2の把手8を除く部分の重心は、左右方向において一対の支持孔651,652の間に位置する。
また、前述したように、作業者がコンロ本体2をキッチンカウンター9の開口部90に落とし込んで設置するときには、図2に示すようにコンロ本体2を前下がりで傾斜した姿勢にする場合がある。このため、コンロ本体2の把手8を除く部分の重心は、第1支持部55および第2支持部65よりも前方位置、あるいは前後方向において第1支持部55および第2支持部65と同じ位置に位置することが好ましい。この場合、作業者が把手8を把持したときに、コンロ本体2を簡単に前下がりで傾斜した姿勢にできる。
なお、コンロ本体2の把手8を除く部分の重心の位置は、作業者が把手8を掴んで、コンロ本体2を水平な姿勢、やや前下がりで傾斜した姿勢、あるいはやや後下がりで傾斜した姿勢で容易に吊り下げ支持することができるのであれば、上述した位置に制限されない。
図5に示すように、一対の延出部81,82の把持部80とは反対側の端部は、中間バーナー受け63の左右一対の側面部632,633にそれぞれ対向しており、一対の延出部81,82の間には、中間バーナー受け63が配置されている。このため、把手8が左右方向に移動しようとしたとき、一対の延出部81,82のうちの一方が中間バーナー受け63の対応する側面部632,633に接触し、これにより把手8の左右方向の移動が規制される。すなわち、本実施形態では、把手8の左右方向の移動を規制する移動規制部が、中間バーナー受け63で構成されている。
図7に示すように、延出部81,82と中間バーナー受け63の対応する側面部632,633との間の距離L3は、支持爪551,552と当該支持爪551,552から外側方に突出した被支持部83,84の先端との間の距離L4よりも小さいことが好ましい。このようにすると、中間バーナー受け63によって左右方向の移動が規制された把手8は、各被支持部83,84が、対応する支持爪551,552の左右方向の全長に亘る部分で支持されるようになる。このため、支持爪551,552が対応する被支持部83,84から外れ難くなる。なお、移動規制部は中間バーナー受け63に限られず、コンロ本体2に内蔵される他の部品で構成されてもよい。
本実施形態の防熱板5には、把手8の左右方向の移動を規制する第2の移動規制部59が形成されている。第2の移動規制部59は、一対のストッパー片591,592を有している。一対のストッパー片591,592は、防熱板5の天板部50において、各被支持部83,84の先端側に位置する箇所から上方に向かって突出しており、一対の被支持部83,84の先端面にそれぞれ対向している。このため、把手8が左右方向に移動しようとしたとき、一対の被支持部83,84のうちの一方が対応するストッパー片591,592に接触し、これにより把手8の左右方向の移動が規制される。
なお、本実施形態の把手8は、第1支持部55と第2支持部65とにより回転可能に支持されているが、把手8は第1支持部55および第2支持部65に対して回転不能に支持されてもよい。
(天板)
図1に示すように、天板10は、コンロ本体2の上に設置されている。天板10は、筐体3に内蔵された、グリル4、防熱板5、バーナー台6、および把手8を覆う。なお、天板10において各バーナー71〜73に対応する箇所には、上下方向に貫通する孔が形成されており、各バーナー71〜73は対応する孔を介して上方に露出する。
(把手の取付け)
把手8は、例えば以下のようにコンロ本体2に設けられる。まず、作業者は、図9に示すように、各被支持部83,84を対応する支持爪551,552の凹所58に後方から挿入する。これにより、把手8の一対の被支持部83,84が、グリル庫40上に設けられた防熱板5の一対の支持爪551,552で仮固定される。
次に作業者は、図5に示す左バーナー受け61および右バーナー受け62の各々を、筐体3と防熱板5とに取り付ける。
右バーナー受け62を筐体3と防熱板5とに取り付けるには、作業者は、まず、右バーナー受け62の掛止部630を筐体3の対応する掛止孔34に通し、右バーナー受け62を右下がりに傾けた状態とする。続いて作業者は、掛止部630を支点に右バーナー受け62を下方に回転し、右バーナー受け62の支持孔652に把手8の右側の被支持部84を挿入すると共に、右バーナー受け62の各被固着片621を防熱板5の天板部50に載置する。そして、作業者は、右バーナー受け62の各被固着片621をビス14により天板部50に固定する。これにより、把手8の右側の被支持部84は、左バーナー受け61の支持孔651,652によって支持される。左バーナー受け61も、右バーナー受け62と同様に、筐体3と防熱板5とに取り付けられる。
(コンロ本体の設置)
作業者がコンロ本体2をキッチンカウンター9の開口部90に落とし込んで設置するとき、作業者は、把手8を利用してコンロ本体2を吊り下げ支持することができる。この場合、作業者は、図2に示すように把手8を起立姿勢にする。そして、この把手8の把持部80を把持して、コンロ本体2を吊り下げ支持する。
作業者は、コンロ本体2の設置後、把手8を後方に回転して図3に示すように倒伏姿勢(非使用状態)にする。
この後、作業者は、図1に示すように、コンロ本体2上に天板10を設置する。このとき、倒伏姿勢となって把手8は、図8に示すように、筐体3の上面よりも下方に位置する。このため、作業者は天板10を把手8に接触させることなく、コンロ本体2に天板10を設置できる。
ガスイコンロ1がキッチンカウンター9に設置された状態において、把手8は前述した倒伏姿勢となる。このように倒伏姿勢とされた把手8の把持部80は、筐体3の上端部に内蔵された他の部品よりも下方に位置し、当該他の部品よりも上方に飛び出さない。このため、筐体3内のスペースには、効率良く部品が配置されている。
なお、本実施形態のガスコンロ1は、適宜設計変更可能である。
(効果)
以下、上述した実施形態に示したガスコンロ1の構成および効果について説明する。
第1の態様のガスコンロ1は、以下の構成を有する。ガスコンロ1は、キッチンカウンター9に設けられた開口部90に落とし込んで設置されるコンロ本体2と、コンロ本体2上に設置された天板10とを具備する。コンロ本体2は、バーナー台6と、前記バーナー台6で支持されたコンロバーナー7と、グリル4と、グリル4の上方に配置された防熱板5と、コンロ本体2を吊り下げ支持するための把手8とを備える。防熱板5に第1支持部55が形成される。バーナー台6に第2支持部65が形成される。把手8が第1支持部55と第2支持部65とで支持される。
この構成を有する第1の態様のガスコンロ1は、把手8が利用されたときにかかる荷重が、防熱板5に形成された第1支持部55と、バーナー台6に形成された第2支持部65とに分散して加わる。このため、把手8を支持する部分がバーナー台6にだけ形成される場合と比較して、バーナー台6の変形が抑制され、バーナー台6で支持されたコンロバーナー7の位置がずれ難くなる。また、バーナー台6において第2支持部65が形成された部分の近傍を他の部品に強固に固定する必要がなくなり、バーナー台6を他の部品に固定するにあたって用いられるビス14の数を抑制できる。このため、バーナー台6の周囲に他の部品を配置するにあたって制約を受け難くなる。
第2の態様のガスコンロ1は、第1の態様のガスコンロ1において、以下に示す付加的な構成を有する。把手8の両端部に一対の被支持部83,84がそれぞれ形成される。バーナー台6は、左右方向に離間して配置された一対のバーナー受け61,62を有する。コンロバーナー7は、一対のバーナー受け61,62にそれぞれ支持された一対のバーナー71,72を有する。第1支持部55は、左右方向に離間した一対の支持爪551,552を有する。第2支持部65は、一対のバーナー受け61,62にそれぞれ形成された一対の支持孔651,652を有する。一対の支持孔651,652の各々は、左右方向に貫通した孔である。一対の被支持部83,84が、一対の支持孔651,652と一対の支持爪551,552とで左右軸回り方向に回転可能に支持される。
この構成を有する第2の態様のガスコンロ1は、一対の被支持部83,84が、一対のバーナー受け61,62にそれぞれ形成された一対の支持孔651,652と、防熱板5に形成された一対の支持爪551,552とで支持される。また、一対の被支持部83,84は、一対の支持孔651,652と一対の支持爪551,552とで左右軸回り方向に回転可能に支持されるため、把手8を回動して、把手8を使用時や非使用時に適した位置に配置できる。
第3の態様のガスコンロ1は、第2の態様のガスコンロ1において、以下に示す付加的な構成を有する。把手8は、把持部80と、一対の延出部81,82と、一対の被支持部83,84とを有する。把持部80は、左右方向に延びている。一対の延出部81,82は、把持部80と合わせてU字状となるように、把持部80の左右両端部から把持部80の長さ方向に対して交差する方向に突出している。一対の被支持部83,84は、一対の延出部81,82の把持部80と反対側の端部から左右方向の外側に向かってそれぞれ突出している。コンロ本体2は、一対の延出部81,82の間に位置し、一対の延出部81,82に接触することで、把手8の左右方向の移動を規制する移動規制部を備える。
この構成を有する第3の態様のガスコンロ1は、移動規制部によって把持部80の左右方向の移動が規制されるため、把手8が利用しやすい。
第4の態様のガスコンロ1は、第2又は第3の態様のガスコンロ1において、以下に示す付加的な構成を有する。支持爪551,552は、防熱板5の上面から上方に突出して、被支持部83,84を前側から支持する前片部56と、前片部56の上端部から後方に突出して、被支持部83,84を上側から支持する上片部57とを含む。
この構成を有する第4の態様のガスコンロ1は、被支持部83,84が支持爪551,552によって前側および上側から支持される。このため、作業者が把手8を利用してコンロ本体2を吊り下げ支持したり前方に移動したりするときに、把手8が支持爪551,552によって支持される。
第5の態様のガスコンロ1は、第5の態様のガスコンロ1において、以下に示す付加的な構成を有する。把手8は、断面円形の線材から形成されている。支持孔651,652の前後寸法L1と、上片部57から防熱板5の上面までの上下寸法L2とが同じである。
この構成を有する第5の態様のガスコンロ1は、支持爪551,552と支持孔651,652とで支持された把手8の断面円形の各被支持部83,84を、前後方向および上下方向にがたつき難くすることができる。
1 ガスコンロ
10 天板
2 コンロ本体
4 グリル
5 防熱板
55 第1支持部
551 支持爪(左)
552 支持爪(右)
56 前片部
57 上片部
6 バーナー台
61 左バーナー受け
62 右バーナー受け
65 第2支持部
651 支持孔(左)
652 支持孔(右)
7 コンロバーナー
71 左バーナー
72 右バーナー
8 把手
80 把持部
81 延出部(左)
82 延出部(右)
83 被支持部(左)
84 被支持部(右)
9 キッチンカウンター
90 開口部

Claims (5)

  1. キッチンカウンターに設けられた開口部に落とし込んで設置されるコンロ本体と、
    前記コンロ本体上に設置された天板とを具備し、
    前記コンロ本体は、
    バーナー台と、
    前記バーナー台で支持されたコンロバーナーと、
    グリルと、
    グリルの上方に配置された防熱板と、
    前記コンロ本体を吊り下げ支持するための把手とを備え、
    前記防熱板に第1支持部が形成され、
    前記バーナー台に第2支持部が形成され、
    前記把手が前記第1支持部と前記第2支持部とで支持されたことを特徴とするガスコンロ。
  2. 前記把手の両端部に一対の被支持部がそれぞれ形成され、
    前記バーナー台は、
    左右方向に離間して配置された一対のバーナー受けを有し、
    前記コンロバーナーは、前記一対のバーナー受けにそれぞれ支持された一対のバーナーを有し、
    前記第1支持部は、
    左右方向に離間した一対の支持爪を有し、
    前記第2支持部は、
    前記一対のバーナー受けにそれぞれ形成された一対の支持孔を有し、
    前記一対の支持孔の各々は、左右方向に貫通した孔であり、
    前記一対の被支持部が、前記一対の支持孔と前記一対の支持爪とで左右軸回り方向に回転可能に支持されたことを特徴とする請求項1に記載のガスコンロ。
  3. 前記把手は、
    左右方向に延びた把持部と、
    前記把持部と合わせてU字状となるように、前記把持部の左右両端部から当該把持部の長さ方向に対して交差する方向に突出した一対の延出部と、
    前記一対の延出部の前記把持部と反対側の端部から左右方向の外側に向かってそれぞれ突出した前記一対の被支持部とを有し、
    前記コンロ本体は、
    前記一対の延出部の間に位置し、前記一対の延出部に接触することで、前記把手の左右方向の移動を規制する移動規制部を備えたことを特徴とする請求項2に記載のガスコンロ。
  4. 前記支持爪は、
    前記防熱板の上面から上方に突出して、前記被支持部を前側から支持する前片部と、
    前記前片部の上端部から後方に突出して、前記被支持部を上側から支持する上片部とを含むことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のガスコンロ。
  5. 前記把手は、断面円形の線材から形成されており、
    前記支持孔の前後寸法と、前記上片部から前記防熱板の上面までの上下寸法とが同じであることを特徴とする請求項4に記載のガスコンロ。
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