JP2017165687A - 皮膚外用剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】身体に塗布すると身体に温感を提供すると共に、使用者のリラックス効果を高め、ひいては肩や首などの凝りを低減できる皮膚外用剤組成物を提供すること。【解決手段】(a)バニリルアルキルエーテル、及び(b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤、を含むことを特徴とする、皮膚外用剤組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、バニリルアルキルエーテルの安定性を維持し、良好な温感をもたらすことができる皮膚外用剤組成物、特に、水を多く含有する水系でも、バニリルアルキルエーテルの安定性を維持し、良好な温感をもたらすことができる皮膚外用剤組成物に関する。
従来、皮膚外用剤組成物には、皮膚への適用時に温感を付与する成分が含有されていることがあり、温感を付与する物質として、ニコチン酸ベンジル、トウガラシエキス、ノニル酸バニリルアミド等が知られている。しかし、これらは温感が強いものの、配合量を増やすと皮膚刺激を起こす等の欠点があった。一方、バニリルアルキルエーテルは、低刺激であり、良好な温感をもたらすことが知られている(特許文献1)。しかし、水系の外用剤を調製するにあたり、多価アルコール及びエタノールと水との配合比率や、多価アルコールの種類によっては、バニリルアルキルエーテルの経時的安定性を得ることができず、特に高温保存下においては、その安定性の低下が顕著となる。こうした中、例えば、特許文献2には、バニリルブチルエーテル、特定の多価アルコール、エタノール、及び水の配合比率を制御することによりバニリルブチルエーテルの安定性を保持している。
しかしながら、これらの比率で調製した製剤では、水を40%より多く配合することができず、水系の外用剤において使用感を満足できるものが得ることができないため、水を多く配合してもバニリルアルキルエーテルを安定に保持できる製剤が望まれていた。
特開2003−95842号公報 特開2014−70063号公報
本発明は、バニリルアルキルエーテルを安定に保存できる製剤を提供する。また、本発明は、身体に塗布すると身体に温感を提供することにより、使用者のリラックス効果を高め、ひいては肩や首などの身体の凝りを低減できる皮膚外用剤組成物を提供する。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、温感付与成分としてのバニリルアルキルエーテルに、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を配合する事で、バニリルアルキルエーテルの安定性を維持し、さらにバニリルアルキルエーテルの温感付与効果を身体に提供し、もって優れたリラックス感並びに肩や首などの凝りの低減が得られることを見出した。具体的に本発明は、以下の態様に関するものであり得る。
〔1〕
(a)バニリルアルキルエーテル、及び
(b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤、
を含むことを特徴とする、皮膚外用剤組成物。
〔2〕前記(b)成分/前記(a)成分の質量比が、1/10〜100/1である、前記〔1〕に記載の皮膚外用剤組成物。
〔3〕前記皮膚外用剤組成物の質量に対して40質量%以上の水を更に含有する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の皮膚外用剤組成物。
〔4〕前記(a)成分が、バニリルブチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、及びバニリルペンチルエーテルから選択される、前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
〔5〕(c)成分として、メントール、l−メンチルグリセリルエーテル、及びエタノールから選択される冷涼感付与成分を更に含有する、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
〔6〕(d)成分として、ストレス軽減成分としてのシス−3−ヘキセン−1−オールを更に含有する、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
〔7〕前記(b)成分のHLBが10.5以下である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
〔8〕塗布剤又は貼付剤である、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
〔9〕前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物を含有する、温感を付与することにより身体の凝りを低減するための外用剤。
〔10〕ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を含有する、バニリルアルキルエーテルの安定化剤。
本発明は、温感付与成分としてのバニリルアルキルエーテルの経時的安定性(貯蔵安定性)を、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤の存在により実現するものである。このような特定の界面活性剤の存在により、バニリルアルキルエーテルを長期間保存しても、バニリルアルキルエーテルが有する温感付与効果を確実に実現することができる。
本発明の皮膚外用剤組成物にさらに冷感付与成分を加えると、身体、特に首及び/又は肩に本発明の皮膚外用剤組成物を適用した場合、該冷涼感付与成分による即効的かつ持続的な冷涼感が生じる。この冷涼感の後に温感付与成分としてバニリルアルキルエーテルによる温感が生じる。この一連の過程において、相乗的な身体の凝り低減効果のみならず、温感付与成分と冷感付与成分による相乗的なリラックス感が得られるのである。更に、特有の香りを有するストレス軽減成分を加えることにより、リラックス効果を高めることができる。
従って、本発明は、身体塗布後の冷感と続く温感と共に、特有の香りも有することにより、使用者のリラックス効果を高め、もって肩や首などの凝りを低減できる皮膚外用剤組成物を提供する。
本発明は、(a)バニリルアルキルエーテル、及び(b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤、を含むことを特徴とする、皮膚外用剤組成物、並びに当該皮膚外用剤組成物を含有する身体の凝りを低減するための外用剤に関する。更に本発明は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を含有する、バニリルアルキルエーテルの安定化剤に関する。以下、各成分について詳細に説明する。
(a)バニリルアルキルエーテル
(a)成分のバニリルアルキルエーテルは、本発明の皮膚外用剤組成物における有効成分であり、低刺激性で、かつ、良好な温感をもたらす温感付与成分として使用される。ここで、温感とは、例えば本発明の組成物を湿布剤として使用した場合、当該湿布剤を患部(皮膚上)に適用すると暖かみを感じるものを言う。温感を付与するメカニズムに限定されないが、例えば(a)成分の作用により、血行が促進されるため、暖かみを感じる場合がある。
(a)成分のバニリルアルキルエーテルは、以下の一般式(I)で表される。

Figure 2017165687

上記バニリルアルキルエーテルのアルキル基(上記一般式中のR1)は、置換されていてもいなくてもよく、直鎖または分岐鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよい、例えば炭素数が1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6のアルキル基であり得る。置換基としては、例えば、ハロゲン、炭素数が1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜6のアルキル基が挙げられる。より具体的には、上記バニリルアルキルエーテルの好ましい例は、バニリルブチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、及びバニリルペンチルエーテルから選択され得る。
本発明の皮膚外用剤組成物における(a)成分の各1種の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して0.001〜5質量%が適当であり、好ましくは0.05〜3質量%、より好ましくは0.01〜1質量%であり、特に好ましくは0.05〜0.5質量%である。この温感付与成分の各1種の含有量が0.001質量%以上であれば充分な温感が得られ、5質量%以下であれば、使用性を損なうこともないので好ましい。
また、本発明の皮膚外用剤組成物における(a)成分の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜20質量%が適当であり、好ましくは0.005〜15質量%、より好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.05〜1質量%である。
(b)界面活性剤
本発明の皮膚外用剤組成物には、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を含有させることができる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、以下の一般式(II)のような構造を有する。

2O[CH2CH3CHO]m[CH2CH2O]nH (II)

式(II)中、R2は、置換されていてもいなくてもよく、直鎖または分岐鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよい、例えば炭素数が1〜30、好ましくは3〜25、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは8〜18のアルキル基であり得る。置換基としては、例えば、ハロゲン、炭素数が1〜20、好ましくは3〜15、より好ましくは6〜12のアルキル基が挙げられる。mは、例えば1〜50、好ましくは1〜35、より好ましくは3〜30であってもよい。nは、例えば1〜30、好ましくは2〜25、より好ましくは2〜20であってもよい。具体的なポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル、等を挙げることができる。より具体的には、POE(n)POP(m)デシルテトラデシルエーテル、POE(n)POP(m)セチルエーテル、POE(n)POP(m)デシルエーテル、等を挙げることができる(ここでm及びnは上述の定義の通り)。
ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルは、以下の一般式(III)のような構造を有する。

Figure 2017165687

式(III)中、R3〜R5は、それぞれ独立に、置換されていてもいなくてもよく、直鎖または分岐鎖であってもよく、飽和または不飽和であってもよい、例えば炭素数が1〜30、好ましくは3〜25、より好ましくは5〜20、さらに好ましくは10〜18の脂肪酸エステル基、若しくは水素であり得る。s、t及びuは合計数で、例えば1〜100、好ましくは3〜80、より好ましくは5〜60であってもよい。各s、t及びuは同一であっても互いに±1〜10、もしくは±2〜5程度相違していてもよい。具体的なポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリオキシエチレンソルビットテトラオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットテトライソステアリン酸エステル等を挙げることができる。より具体的には、テトラオレイン酸POE(v)ソルビット、テトラステアリン酸POE(v)ソルビット、モノラウリン酸POE(v)ソルビット、テトライソステアリン酸POE(v)、等を挙げることができる(ここでvはs、t及びuの合計数を表す。)
前記(b)成分のHLB値は、例えば10.5以下、好ましくは9.7以下、より好ましくは8.7以下であることが適当であり、通常例えば0以上、好ましくは1以上、より好ましくは1以上であることが適当である。
HLB値は下記の計算式で算出される。
HLB = 20×((b)成分の親水部の分子量の総和/(b)成分の分子量)
(b)成分の界面活性剤は、(a)成分のバニリルアルキルエーテルの安定化剤として用いられる。また、(b)成分の界面活性剤は、可溶化剤や保湿成分としても用いられ得る。安定化剤として用いられる場合、(b)成分は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンソルビットテトラオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビットテトラステアリン酸エステルであることが特に好ましい。
これら界面活性剤の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜20質量%が適当であり、好ましくは0.005〜10質量%、より好ましくは0.01〜6質量%、特に好ましくは0.05〜1質量%、殊更好ましくは0.08〜0.2質量%である。この量が0.001質量%以上であれば充分な保湿効果が得られ、20質量%以下であれば使用性を損なうこともないので好ましい。
また、前記(b)成分/前記(a)成分の質量比は、例えば1/10〜100/1であり、好ましくは1/1〜70/1であり、より好ましくは10/1〜50/1であり、特に好ましくは15/1〜40/1であり、殊更好ましくは25/10〜35/1である。
(c)冷涼感付与成分
本発明の任意成分である冷涼感付与成分は、メントール、l−メンチルグリセリルエーテル及びエタノールから選択され得る。
これらメントール、l−メンチルグリセリルエーテル及びエタノールは皮膚に適用すると冷涼感が得られる。理論に拘束されないが、当該冷涼感は、皮膚から気化熱を奪う場合、皮膚の冷感点を刺激する場合等により冷たさを感じる場合がある。中でも、エタノールは、気化熱を奪う特性が他の冷涼感付与成分よりも高いので好ましい。特に、(c)成分を本発明の皮膚外用剤組成物に含めることにより、当該組成物を身体塗布した直後に冷涼感を、その後に温感を提供することができる。加えて特有の香りも有し、使用者のリラックス効果を高め、かつ肩や首などの凝りを低減できる外用剤を提供することができる。
理論に左右されないが、冷涼感付与成分として利用できるメントール及びl−メンチルグリセリルエーテルは、冷感を感じる神経に作用することで、冷涼感が得られる。メントール及びl−メンチルグリセリルエーテルのそれぞれの含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。メントール及びl−メンチルグリセリルエーテルの含有量が0.001質量%以上であれば充分な冷涼感が得られ、5質量%以下であれば使用性を損なうこともないので好ましい。
本発明で使用できるエタノールは、医薬品や化粧品をはじめ、お酒等の食品、除菌剤等の雑貨品、石油化学工業、塗料工業など広く一般的に使用されるエタノールを使用することができる。市販されているエタノールには幾つかの純度のもの、例えば、純度77容量%、純度95容量%、純度99容量%等があるが、どの純度のエタノールも使用することができる。また、エタノール中にブルシン等の変成成分を配合し、飲用で使用できないように加工した種類も市販されているが、これも使用することができる。
本発明の皮膚外用剤組成物におけるエタノールの含有量は、エタノールの純度が95容量%であると仮定した場合(以下、エタノールの場合は同様)、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば3〜30質量%が適当であり、好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは7〜15質量%である。エタノールの含有量が3質量%以上であれば充分な冷涼感が得られ、また30質量%以下であれば使用性を損なうこともないので好ましい。
本発明の皮膚外用剤組成物に含まれる冷涼感付与成分の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.01〜40質量%が適当であり、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%、特に好ましくは1〜15質量%である。前記(c)成分/前記(a)成分の質量比は、例えば1/10〜300/1であり、好ましくは1/1〜200/1であり、より好ましくは10/1〜150/1であり、特に好ましくは50/1〜130/1であり、殊更好ましくは80/1〜120/1である。
上述の冷涼感付与成分としてメントール及び/又はl−メンチルグリセリルエーテルとエタノールとを使用する場合、メントール及びl−メンチルグリセリルエーテルの合計質量に対する冷涼感付与成分のエタノールの質量の比は、例えば[メントール及びl−メンチルグリセリルエーテルの合計質量]:[エタノールの質量]=1:100〜1:1が適当であり、好ましくは、1:70〜1:2、より好ましくは、1:50〜1:5、特に好ましくは、1:30〜1:10である。
冷涼感付与成分として、メントール、l−メンチルグリセリルエーテル及びエタノール以外の成分(その他の冷涼感付与成分)を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。その他の冷涼感付与成分としては、例えば、メントン、カンファー、プレゴール、イソプレゴール、シネオール、ハッカオイル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、p−メンタン−3,8−ジオール、2−(l−メントキシ)エタン−1−オール、3−(l−メントキシ)プロパン−1−オール、4−(l−メントキシ)ブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、乳酸メンチル、メントングリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、またはグリオキシル酸メンチルを挙げることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれるその他の冷涼感付与成分の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
上述した(a)、(b)及び(c)の各成分の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して1〜50質量%が適当であり、好ましくは2〜40質量%、より好ましくは3〜30質量%、特に好ましくは5〜25質量%である。
[その他の成分]
本発明の皮膚外用剤組成物には、上記成分の他、目的および剤形に応じて通常用いられる基剤成分並びに薬効成分等を配合することができる。そのような基剤成分並びに薬効成分の例として、鉱物・合成油、動植物油、ロウ類、脂肪酸、アルコール、エステル油、シリコン油、界面活性剤、湿潤剤、高分子化合物、動植物抽出物、アミノ酸類、溶剤、ビタミン類、消炎剤、防腐剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、pH調整剤、色素・顔料、香料などが挙げられる。これらその他の成分は、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。その他の成分の含有量は、成分の種類にもよるが、たとえば、皮膚外用剤組成物の全質量に対して99〜50質量%が適当であり、好ましくは98〜60質量%、より好ましくは97〜70質量%、特に好ましくは95〜75質量%である。以下にその他の成分の具体例を挙げる。
(a)’その他の温感付与成分
上記(a)成分以外のその他の温感付与成分として、バニリルアルキルエーテル以外の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。その他の温感付与成分としては、例えば、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ、カプサイシン、ギンゲロール、4−(l−メントキシメチル)−2−(3'−メトキシ−4'−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリンまたはスピラントールを挙げることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれるその他の温感付与成分の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
(b)’その他の界面活性剤
その他の界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、テトラデセンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩、ラウロイルサルコシン塩、アルキルメチル−β−アラニン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、脂肪酸石けん、N−アシルグルタミン酸塩、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルメチルタウリン塩、アルキルアミノプロキオン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルグルコシド、ポリエーテル変性シリコン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、アミドアミン、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムジメチル酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン(大豆又は卵黄由来)およびその誘導体、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸・リン酸塩、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらその他の界面活性剤は、可溶化剤としても用いられるが、保湿成分としても用いられることがある。保湿成分として用いる場合、植物油のEO付加物である非イオン界面活性剤が特に優れており、1種以上を用いることができる。非イオン界面活性剤の中では、例えばポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが好ましく用いられる。
これら非イオン界面活性剤の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して0.001〜20質量%が適当であり、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.1〜6質量%である。この量が0.001質量%以上であれば充分な保湿効果が得られ、20質量%以下であれば使用性を損なうこともないので好ましい。
(d)ストレス軽減成分
本発明の皮膚外用剤組成物には、特有の香りを有するストレス軽減成分としてシス−3−ヘキセン−1−オールを含有させることができる。
シス−3−ヘキセン−1−オールは、青葉アルコールとも呼ばれ、特有の香りを有するストレス軽減成分である。シス−3−ヘキセン−1−オールを化粧料等の皮膚外用剤組成物に含有させると、当該組成物を皮膚に塗布した後にシス−3−ヘキセン−1−オールが緩やかに揮発し、同時に香気が得られる。この香気を嗅ぐことでストレスが軽減しリラックス効果が得られ、ひいては肩や首等の身体の凝りを低減することができる。シス−3−ヘキセン−1−オールの揮発量は、前述の冷涼感付与成分の気化作用により相乗的に向上するので、本発明では冷涼感付与成分とシス−3−ヘキセン−1−オールとの組み合わせが重要である。
本発明の皮膚外用剤組成物に添加され得るシス−3−ヘキセン−1−オールは、医薬品や化粧品をはじめ、食品、雑貨品、石油化学工業、塗料工業など広く一般的に使用されるものである。本発明においては市販品を用いることができる。
本発明の皮膚外用剤組成物における特有の香りを有するシス−3−ヘキセン−1−オールの含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜20質量%が適当であり、好ましくは0.005〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%、殊更好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。この量が0.001質量%以上であれば充分なストレス軽減によるリラックス効果が得られ、20質量%以下であれば使用性を損なうこともないので好ましい。
ストレス軽減成分として、シス−3−ヘキセン−1−オール以外の成分(その他のストレス軽減成分)を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。その他のストレス軽減成分としては、例えば、ラベンダー、メリッサ、ベンゾイン、ベルガモット、ベチバー、フランキンセンス、プチグレン、パチュリー、ネロリ、ゼラニウム、スィートマジョラム、サンダルウッド(ビャクダン)、サイプレス、クラリセージ、カモミールローマン、イランイランを挙げることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれるその他のストレス軽減成分の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜5質量%が適当であり、好ましくは0.01〜3質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
(e)多価アルコール
多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ソルビット液、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及び1,3−ブチレングリコール等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれる多価アルコールの合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.01〜20質量%が適当であり、好ましくは0.1〜15質量%、特に好ましくは1〜10質量%である。
(f)シリコン油
シリコン油としては、例えば、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、シリコン樹脂、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、環状シリコン樹脂、オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・ブチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキ酸共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ジメチルポリシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(g)防腐剤
防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、フェノキシエタノール、ビサボロール、ヒノキチオール、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ウンデシレン酸、ピオニン、l−メントール、d−カンフル、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれる防腐剤の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜10質量%が適当であり、好ましくは0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
(h)増粘剤
増粘剤としては、例えば、カラギーナン(ι、λ、κ)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルシウム含有アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩及びその誘導体、キサンタンガム、グァーガム、ゼラチン、寒天、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)、アクリル酸系コポリマー、ポリアクリルアミド、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム及びポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれる増粘剤の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜10質量%が適当であり、好ましくは0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
(i)pH調整剤
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、コハク酸、リン酸およびその塩、並びに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。これらのpH調整剤のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれるpH調整剤の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜5質量%が適当であり、好ましくは0.005〜1質量%、特に好ましくは0.01〜0.1質量%である。
(j)溶剤
溶剤としては、例えば、精製水或いは常水等の水、イソプロパノール、並びにベンジルアルコール等のエタノール以外のアルコールが挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。溶剤の量は、本発明の皮膚外用剤組成物の各成分を加えた後の残部でかまわない。溶剤が水である場合、水の量の下限値は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば、40質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上であることが適当であり、水の上限値は、例えば95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下であることが適当である。溶剤が水以外である場合も上記下限値及び上限値を適用することができる。
溶剤として精製水或いは常水等の水を使用する場合、水の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して1〜95質量%が適当であり、好ましくは10〜90質量%であり、より好ましくは50〜88質量%である。皮膚外用剤組成物が液体や粘性のある液状である場合は、当該水の含有量は、例えば60〜90質量%が適当であり、より好ましくは、65〜88質量%である。
(k)油類
油類として、上記シリコン油以外に、鉱物、合成油、動植物油、ロウ、エステル油等を使用することができる。
具体的に、鉱物・合成油としては、例えば、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、パラフィン、セレシン、マイクロスタリンワックス、α−オレフィンオリゴマー、ポリエチレン、ポリブテン、合成スクワラン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
動植物油としては、例えば、スクワラン、オリブ油、ツバキ油、コムギ胚芽油、ホホバ油、アボガド油、カロット油、シア脂、液状シア脂、パーム油、パーム核油、硬化油、馬油、ラノリン類、卵黄油、チョウジ油、ローズヒップ油、ラベンダー油、ハッカ油、スペアミント油、ローズマリー油、マカデミアナッツ油、杏仁油、サフラワー油、ヒマワリ油、メドゥホーム油、アーモンド油、エゴマ油、ゴマ油、ボラージ油、カカオ脂、コメヌカ油、コメ胚芽油、ウイキョウ油、オレンジ油、カミツレ油、キューカンバー油、ククイナッツ油、大豆油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、アルガニアスピサ核油、クランベアビシニカ種子油、アルモンド油、パーシック油、桃仁油、グレープシード油、エミュー油、ミンク油、アサ種子油、アマニ油、サザンカ油、モクロウ、ヤシ油、月見草油、ピスタシオ種子油、マンゴーバター等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ロウ類としては、例えば、ホホバ油、ミツロウ、カルナウバロウ、コメヌカロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、キャンデリラロウ、モンタンロウ、セラック、オレンジラフィー油等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
エステル油としては、例えば、トリカプリル酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、イソノナン酸イソノニル、ジオクタン酸エチレングリコール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、カプリル酸セチル、ミリスチン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、リシノール酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソセチル、ステアリン酸エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸2−オクチルドデシル、リシノール酸2−オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、オクタン酸セトステアリル、オクタン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、テトラミリスチン酸ペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、ネオペンタン酸2−オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソペアルゴン酸エチルヘキシル、ネオデカン酸2−ヘキシルデシル、ネオデカン酸2−オクチルドデシル、イソパルミチン酸エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸2−オクチルドデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸2−オクチルドデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリ2−エチルヘキシル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリ2−オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチルオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、炭酸ジアルキル等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(l)アルコール
アルコールとしては、冷涼感付与成分として用いられるエタノール以外のアルコールを本発明の皮膚外用剤組成物に添加することができる。アルコールとしては、例えば、イソプロパノール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール、バチルアルコール等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(m)脂肪酸
脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸等の天然脂肪酸、イソノナン酸、カプロン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−メチルペンタン酸、イソペンタン酸等の合成脂肪酸等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(n)湿潤剤
湿潤剤としては、上記多価アルコールの他、例えば、酸化エチレン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酸化プロピレン、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(o)高分子化合物
高分子化合物としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、寒天、ファーセレラン、グァーガム、クインスシード、コンニャクマンナン、タマリンドガム、タラガム、デキストリン、デンプン、ローカストビーンガム、アラビアガム、ガッティガム、カラヤガム、トラガカントガム、アラビノガラクタン、ペクチン、マルメロ、小麦タンパク質、大豆タンパク質、アルブミン、カゼイン、ゼラチン、キトサン、ヒアルロン酸、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、シクロデキストリン、デキストラン、プルラン、ヒアルロン酸、結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース、カチオン化グァーガム、ヒドロキシプロピル化グァーガム、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(p)動植物抽出物
動植物抽出物としては、例えば、プラセンタエキス、加水分解ケラチン、加水分解シルク、酵母エキス、アロエエキス、コンフリーエキス、シャクヤクエキス、シソエキス、セージエキス、センブリエキス、ハマメリス水、ヒキオコシエキス、ホップエキス、マロニエエキス、モモ葉エキス、ユキノシタエキス、メリッサエキス、ヨモギエキス、ローズマリーエキス、コメヌカ発酵エキス等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(q)アミノ酸類
アミノ酸類としては、例えば、L−アラニン、L−アルギニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン、L−アスパラギン、L−システイン、L−セリン、L−チロシン、L−プロリン、ピロリドンカルボン酸塩、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リシン、シスチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、オルニチン、ヒスチジン、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(r)ビタミン類
ビタミン類としては、例えば、レチノール、レチノイン酸、ビタミンA油、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、β−カロチン、リコピン、アスタキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、塩酸ピリドキシン、ジカプリル酸ピリドキシン、ビオチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、リボフラビン、葉酸、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル、L−アスコルビン酸2−グルコシド、アスコルビン酸−2−リン酸パルミチン酸ナトリウム、アスコルビルエチル、エルゴカルシフェロール、dl−α−トコフェロール、dl−α−酢酸トコフェロール、天然ビタミンE、ユビキノン、カルニチン、α−リポ酸、ビタミンP(ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、ルチン)等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(s)消炎剤
消炎剤としては、例えば、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、グアイアズレン、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、アラントイン、ε−アミノカプロン酸等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(t)紫外線防止剤
紫外線防止剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、オキシベンゾン、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、サリチル酸オクチル、4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、フェルラ酸、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(u)金属イオン封鎖剤
金属イオン封鎖剤としては、例えば、エデト酸、エデト酸塩、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、エチレンジアミンテトラキス(2−ヒドロキシイソプロピル)ジオレイン酸塩、ヒドロキシエタンジスルホン酸、ヒドロキシエタンジスルホン酸四ナトリウム、フィチン酸等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(v)酸化防止剤
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸、没食子酸プロピル、d−δ−トコフェロール等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(w)香料
香料としては、上記(d)のストレス軽減成分として加えられるシス−3−ヘキセン−1−オールのような香料以外の、動物系、植物系、鉱物系の天然香料および合成香料のいずれも使用可のであり、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の皮膚外用剤組成物に含まれる香料の合計の含有量は、皮膚外用剤組成物の全質量に対して、例えば0.001〜10質量%が適当であり、好ましくは0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
[皮膚外用剤組成物の形態]
本発明は、皮膚外用剤組成物に関する。ここで「外用剤」とは、内服薬及び注射薬を除いた、身体へ直接適用する薬剤を意味し、特に皮膚(外皮)に適用する薬剤を意味する。外用剤としては、例えば、軟膏、クリーム、ジェル、ローション、乳液、ヘアトニックのような塗布剤;並びに、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、パッチ剤のような貼付剤を挙げることができる。外用剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品であり得る。皮膚外用剤組成物は、当該外用剤に用いられる組成物を意味する。
本発明の皮膚外用剤組成物の使用量は、外用剤の種類にもよるが、通常の外用剤で用いられる量であってよい。当該皮膚外用剤組成物の使用量は、例えば、身体の皮膚表面100cm2当たり、0.01〜10g、好ましくは、0.05〜5g、より好ましくは、0.1〜1gであることが適当である。
[本発明の評価]
本発明の皮膚外用剤組成物は、有効成分であるバニリルアルキルエーテルの経時的な安定性(貯蔵安定性)を実現したものである。当該安定性は、バニリルアルキルエーテルの残存量を経時的に測定することによって評価することができる。当該安定性は薬物や化合物の貯蔵安定性の測定方法として周知な方法を使用して評価することが可能であるが、例えば、バニリルアルキルエーテルの濃度の経時的変化をHPLC等で測定することによって評価することができる。具体的には、調製した直後における外用剤中のバニリルアルキルエーテル濃度をHPLCにて測定する。その後、当該外用剤を50℃1ヶ月保存し、バニリルアルキルエーテル濃度を同様にして再測定し、以下の式からバニリルアルキルエーテルの残存率を求める。
バニリルアルキルエーテル残存率(質量%)
=(50℃1ヶ月保存後のバニリルアルキルエーテル濃度/
調製直後のバニリルアルキルエーテル濃度)×100
バニリルアルキルエーテルの残存率が高いほど、貯蔵安定性が高いと評価できる。バニリルアルキルエーテルの残存率は、例えば、50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは55質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上であり、特に好ましくは70質量%以上である。
一方、温感の評価は、本発明の皮膚外用剤組成物を身体に直接適用し、複数名のパネラーによって官能評価によって判断することが一般的である。例えば、複数名のパネラーに皮膚外用剤組成物を塗布し、例えば3〜10分、好ましくは5分程度放置した後に感じる温感を点数化して判断する。
[外用剤]
本発明の皮膚外用剤組成物は、身体の凝りを低減するための外用剤を調製するために使用されてもよい。「身体の凝り」とは、首、肩、腰、腕、足等、体の各部分の筋肉疲労、血行不良、神経の圧迫等の状況を意味する。本発明の皮膚外用剤組成物は、(a)成分であるバニリルアルキルエーテルに基づく温感付与を、(b)成分である特定の界面活性剤によって良好に持続することにより、これらの症状を適切に低減又は消失することができる。
[皮膚外用剤組成物の調製]
本発明の皮膚外用剤組成物は、外用剤の製造方法として周知の方法を用いてもよいが、好ましくは、使用される成分の一部を溶剤に混合してゲルを調製し、さらに残りの成分を当該ゲルに加えて本発明の皮膚外用剤組成物を得ることが適当である。
具体的な調製方法としては、例えば次のようなものがある。まず、(h)増粘剤を(j)溶剤に分散し、20〜80℃、好ましくは30〜70℃、より好ましくは40〜60℃の温度で10〜120分、好ましくは20〜90分、さらに好ましくは30〜60分撹拌しながら加熱混合する。その後、20〜35℃、好ましくは25〜30℃まで冷却する。冷却した混合液に、(i)pH調整剤と任意の(j)溶剤とを加えた溶液を添加して当該混合液のpHを調節し(例えば、pH4.0〜9.0、好ましくはpH4.5〜8.5、より好ましくはpH5.0〜8.0)、目的のゲルを得ることができる。得られたゲルに本発明の必須成分である(a)バニリルアルキルエーテル、及び(b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を加え、さらに上述したその他の成分を加えて本発明の皮膚外用剤組成物を得ることができる。なお、調製中の各成分の混合には、ホモミキサー、ディスパーミキサー、パドルミキサー等、周知のミキサーを使用することができる。
[皮膚外用剤組成物用容器]
本発明の皮膚外用剤組成物は、組成物の硬さに応じて、適した容器に充填することが出来る。例えば、液体から緩い粘度の皮膚外用剤組成物の場合、ボトル、缶及びプラスチックシートのパック等に充填できる。クリーム状や軟膏状の粘度の高い皮膚外用剤組成物の場合は、ボトル、缶及びチューブ等に充填することができる。
例えばボトルに充填された本皮膚外用剤組成物を皮膚に塗布する場合、ボトルから直接身体や掌に振り出して擦り込む方法や、霧状又は液体のまま吐出されるディスペンサーにて直接身体や掌に出して擦り込む方法、ドーム型の口元チューブの吐出部分を体に当てて直接身体へ出して、ドーム型口元にて擦り込む方法、ロールオンタイプの吐出部分を身体に当てて、吐出させた外用剤をロールを回転させて身体に擦り込む方法等がある。
容器の材質は、特に定めるものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックや、アルミニウム等の金属、ガラス等がある。
[安定化剤]
本発明の一態様は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を含有する、バニリルアルキルエーテルの安定化剤であり得る。当該バニリルアルキルエーテルは、上記(a)バニリルアルキルエーテルの項で記載したとおりであり、当該界面活性剤は、上記(b)界面活性剤の項で記載したとおりである。また、界面活性剤とバニリルアルキルエーテルの質量比は、上記(b)成分/(a)成分の質量比で示したとおりである。
ここで、「安定化」とは、有効成分であるバニリルアルキルエーテルの経時的な安定性(貯蔵安定性)を意味し、その安定性は、上記[本発明の評価]の項で説明したバニリルアルキルエーテル残存率で評価することが可能である。
本発明の安定化剤は、上記界面活性剤を有効成分とするが、さらに上述した他の成分(c)〜(w)を加えることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によって詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に制限されるものではない。
<試料の調製>
以下の表1〜4に示す組成で各原料を混合し、実施例及び比較例の皮膚外用剤組成物を得た。実施例1を例に取ると、具体的には、以下のようにして皮膚外用剤組成物を製造した。なお、各成分の配合量は表1の通りである。
まず、(h)カルボマーを(j)水の一部(水全量に対して90質量%)に分散し、ホモミキサーを使用して60℃で30分間加熱撹拌した。その後、得られた混合液を30℃に冷却した。冷却した混合液に、(i)水酸化ナトリウムを(j)水の残部(水全量に対して10質量%)に加えた溶液を加えて、当該混合液のpHを6.5に調節し、目的のゲルを得た。(a)バニリルアルキルエーテル(温感付与成分・有効成分)、(b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤、(c)冷涼感付与成分(任意)、、(d)ストレス軽減成分(任意)を加え、さらに残りの他の成分((e)1,3−ブチレングリコール、(e)グリセリン、(g)メチルパラベン)を加えてパドルミキサーを用いて撹拌し、本発明の実施例1の皮膚外用剤組成物を得た。
実施例2〜20及び比較例1〜9も、成分として表1〜4に記載の成分を使用した以外は実施例1と同様にして皮膚外用剤組成物を調製した。なお、使用した原料の詳細は、表5に示す。
<バニリルアルキルエーテル残存率>
上述の方法に従って調製した直後における各外用剤のバニリルアルキルエーテル濃度をHPLCにて測定した。その後、各剤を50℃1ヶ月保存した後におけるバニリルアルキルエーテル濃度を同様にして測定した。
バニリルアルキルエーテル残存率(質量%)
=(50℃1ヶ月保存後のバニリルアルキルエーテル濃度/
調製直後のバニリルアルキルエーテル濃度)×100
<温感の評価>
各外用剤0.3gをパネラー10名の片側上腕部(約9cm2)に塗布し、塗布から5分経過後に感じた温感について、4段階(0点、1点、2点、3点)で回答してもらった。その結果を平均して下記評価基準(A〜D)により温感を評価した。
(評価項目)
3点:温感を強く感じた
2点:温感を感じた
1点:温感をわずかに感じた
0点:温感を感じなかった
(評価基準)
A:平均値が2.5以上
B:平均値が1.5以上2.5未満
C:平均値が0.5以上1.5未満
D:平均値が0.5未満
<試験1>
試験1は、界面活性剤の種類の違いによる(a)成分のバニリルアルキルエーテルの残存率及び温感の評価結果を示す。各実施例及び比較例の成分の配合量は表1に示すとおりである。使用した界面活性剤およびそのHLBは表2(実施例)及び表3(比較例)に示されている。表2及び3から理解できるように、本発明の特定の界面活性剤を使用した場合、良好な(a)成分のバニリルアルキルエーテルの残存率及び高い温感評価が得られているが(表2)、本発明の特定の界面活性剤を使用しない表3では、良好な(a)成分のバニリルアルキルエーテルの残存率及び高い温感評価を得ることはできなかった。
表1
Figure 2017165687
Figure 2017165687
表3
Figure 2017165687
<試験2>
上記試験1において最もバニリルアルキルエーテル残存率が良好であった実施例8のPOE(1)POP(4)セチルエーテルを(b)成分の界面活性剤として用い、当該界面活性剤の量を変更し、その他は表1の成分及び配合量と同様とし(水を除く)、皮膚外用剤組成物を調製して評価を行った。結果を以下の表4に示す。
表4
Figure 2017165687
上記表4の結果から、POE(1)POP(4)セチルエーテルの量が0.01〜10.0の場合に良好なバニリルアルキルエーテル残存率(質量%)と高い温感評価を得ることができることが分かった。一方、POE(1)POP(4)セチルエーテルの量がそれぞれ0.001質量%若しくは20.0質量%の場合、良好とは言えないが十分なバニリルアルキルエーテル残存率(質量%)と温感評価を得ることができた。
表5
Figure 2017165687

Figure 2017165687

Claims (10)

  1. (a)バニリルアルキルエーテル、及び
    (b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤、
    を含むことを特徴とする、皮膚外用剤組成物。
  2. 前記(b)成分/前記(a)成分の質量比が、1/10〜100/1である、請求項1に記載の皮膚外用剤組成物。
  3. 前記皮膚外用剤組成物の質量に対して40質量%以上の水を更に含有する、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤組成物。
  4. 前記(a)成分が、バニリルブチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、及びバニリルペンチルエーテルから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
  5. (c)成分として、メントール、l−メンチルグリセリルエーテル、及びエタノールから選択される冷涼感付与成分を更に含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
  6. (d)成分として、ストレス軽減成分としてのシス−3−ヘキセン−1−オールを更に含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
  7. 前記(b)成分のHLBが10.5以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
  8. 塗布剤又は貼付剤である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の皮膚外用剤組成物を含有する、温感を付与することにより身体の凝りを低減するための外用剤。
  10. ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル及びポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルから選択される1種以上の界面活性剤を含有する、バニリルアルキルエーテルの安定化剤。
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