JP7092494B2 - 油中水型乳化組成物 - Google Patents
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Description
項1. ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、HLB値が3~8のノニオン性界面活性剤、及びニコチン酸ベンジルを含有する、油中水型乳化組成物。
項2. ノニオン性界面活性剤のHLB値が3~6である、項1に記載の油中水型乳化組成物。
項3. ポリエチレンスルホン酸ナトリウムの含有量が0.01~10重量%である、項1又は2に記載の油中水型乳化組成物。
項4. ニコチン酸ベンジルの含有量が0.01~10重量%である、項1~3のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
項5. 液状油を含む、項1~4のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
項6. クリーム剤である、項1~5のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
項7. ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、及び非イオン性界面活性剤を含む油中水型乳化組成物において、油中水型乳化組成物中への水相の取り込み量の低下を抑制する方法であって、
油中水型乳化組成物に、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、HLB値が3~8の非イオン性界面活性剤、及びニコチン酸ベンジルを配合する、
水相の取り込み量の低下抑制方法。
本発明の乳化組成物は、油中水型乳化組成物であって、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、HLB値が3~8のノニオン性界面活性剤、及びニコチン酸ベンジルを含有することを特徴とする。以下、本発明の乳化組成物について詳述する。
本発明の乳化組成物は、ポリエチレンスルホン酸ナトリウムを含有する。ポリエチレンスルホン酸ナトリウムは、本発明の乳化組成物の乳化安定性を向上させる役割を果たす。更に、ポリエチレンスルホン酸ナトリウムは、本発明の乳化組成物に適度な粘度を付与する役割も果たす。
本発明の乳化組成物では、界面活性剤として、HLB値が3~8のノニオン性界面活性剤を含む。本発明の乳化組成物において、HLB値が3~8のノニオン性界面活性は、油中水型の乳化形態の形成に寄与すると共に、ニコチン酸ベンジルとの相互作用によって、ポリエチレンスルホン酸ナトリウムを含むことによって生じる水相の取り込み量の低下を抑制する役割を果たす。
本発明の乳化組成物は、ニコチン酸ベンジルを含有する。油中水型乳化組成物において、ポリエチレンスルホン酸ナトリウムと非イオン性界面活性剤を共存させると、油中水型乳化組成物中への水相の取り込み量が低下するが、ポリエチレンスルホン酸ナトリウムとHLB値が3~8のノニオン性界面活性剤と共に、ニコチン酸ベンジルを含有させることにより水相の取り込み量の低下を抑制することが可能になる。
本発明の乳化組成物には、油相の基剤成分として、液状油、固形油、高級アルコール等の油性基剤が含まれる。
液状油とは、25℃において液状の形態を保つ油である。本発明で使用される液状油としては、化粧料や外用医薬品等に通常用いられるものであればよく、例えば、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナツツ油、オリーブ油、ホホバ油等の植物油;オレイン酸、インステアリン酸等の脂肪酸;エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ2-エチルへキサン酸グリセリル、オレイン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジバラメトキシケイヒ酸-モノエチルへキサン酸グリセリル等のエステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等のシリコン油;流動パラフィン、スクワレン、スクワラン等の液状炭化水素油等が挙げられる。
固形油とは、25℃において固形の形態を保つ油である。本発明で使用される固形油としては、通常化粧料や外用医薬品等に用いられるものであればよく、例えば、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、ミツロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ラノリン、セラックロウ、オゾケライト、セレシン、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィン、ワセリン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、パルミチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン、水素添加ホホバ油、セレシンワックス、固形パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス等の固形油が挙げられる。
高級アルコールとは、1分子中の炭素原子数が6個以上の1価アルコールである。本発明で使用される高級アルコールにおける1分子中の炭素原子数について、6以上であればよいが、好ましくは6~34、更に好ましくは14~22が挙げられる。
本発明の乳化組成物には、水相の基剤成分として水が含まれる。本発明の乳化組成物における水の含有量については、形態、用途等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、30~90重量%、好ましくは40~80重量%、更に好ましくは50~70重量%が挙げられる。
本発明の乳化組成物には、保湿性の付与等のために、必要に応じて多価アルコールが含まれていてもよい。
本発明の乳化組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含有していてもよい。このような薬理成分としては、例えば、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等)、局所麻酔剤(プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、オルソカイン、オキセサゼイン、オキシポリエントキシデカン、ロートエキス、ペルカミンパーゼ、テシットデシチン等)、抗炎症剤(インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、ビタミン類(レチノール、レチノールパルミチン酸エステル、トコフェロール、トコフェロール酢酸エステル、トコフェロールニコチン酸エステル、トコフェロールコハク酸エステル、トコフェロールリノレン酸エステル等)、清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、グルコサミン等)等が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、化粧料や外用医薬品等の外用剤として使用される。本発明の乳化組成物の製品形態については、特に制限されないが、例えば、クリーム剤、軟膏剤、乳液剤、ゲル剤、油剤、ローション剤、リニメント剤、エアゾール剤等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、クリーム剤、軟膏剤、乳液剤、ローション剤が挙げられる。
本発明の乳化組成物は、公知の油中水型乳化製剤の製剤化手法に従って製造することができる。例えば、本発明の乳化組成物の製造方法として、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、水相の基剤成分、及び必要に応じて他の親水性成分を混合して溶解させた水相原料と、HLB値が3~8の非イオン性界面活性剤、ニコチン酸ベンジル、油相の基剤成分、及び必要に応じて他の親油性成分を混合して溶解させた油相原料とを準備し、当該水相原料と油相原料を乳化させる方法が挙げられる。
本発明の水相の取り込み量の低下抑制方法は、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、及び非イオン性界面活性剤を含む油中水型乳化組成物において、油中水型乳化組成物中への水相の取り込み量の低下を抑制する方法であって、油中水型乳化組成物に、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、HLB値が3~8の非イオン性界面活性剤、及びニコチン酸ベンジルを配合することを特徴とする。
<水相の取り込みの程度の判定基準>
○:水相原料の全てが乳化組成物中に取り込まれており、取り込まれずに残留している水相原料は認められない。
△:乳化組成物中に取り込まれずに残留している水相原料が、乳化組成物の上に水滴程度の大きさで、ところどころ存在している。
×:乳化組成物中に取り込まれずに残留している水相原料が、乳化組成物の上で層を形成する程度に多量に存在している。
Claims (9)
- ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、HLB値が3~8のノニオン性界面活性剤、及びニコチン酸ベンジルを含有し、固形油を含有しない、油中水型乳化組成物。
- ノニオン性界面活性剤のHLB値が3~6である、請求項1に記載の油中水型乳化組成物。
- ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、ポリリシノイレイン酸ポリグリセリル-6、及びニコチン酸ベンジルを含有する、油中水型乳化組成物。
- 液状油を含む、請求項3に記載の油中水型乳化組成物。
- ポリエチレンスルホン酸ナトリウムの含有量が0.01~10重量%である、請求項1~4のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
- ニコチン酸ベンジルの含有量が0.01~10重量%である、請求項1~5のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
- クリーム剤である、請求項1~6のいずれかに記載の油中水型乳化組成物。
- ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、及び非イオン性界面活性剤を含み、固形油を含有しない油中水型乳化組成物において、油中水型乳化組成物中への水相の取り込み量の低下を抑制する方法であって、
油中水型乳化組成物に、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、HLB値が3~8の非イオン性界面活性剤、及びニコチン酸ベンジルを配合する、
水相の取り込み量の低下抑制方法。 - ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、及び非イオン性界面活性剤を含む油中水型乳化組成物において、油中水型乳化組成物中への水相の取り込み量の低下を抑制する方法であって、
油中水型乳化組成物に、ポリエチレンスルホン酸ナトリウム、ポリリシノイレイン酸ポリグリセリル-6、及びニコチン酸ベンジルを配合する、
水相の取り込み量の低下抑制方法。
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Title |
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光井武夫,新化粧品学 第2版,2001年01月18日,pp.189-214 |
諸富武文 他,ペルガレン軟膏の使用経験,新薬と臨床,1965年01月,第14巻、第1号,1-3頁 |
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