JP2017165393A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転制御による対向車の前方を横切る右左折制御において、たとえ低μ路であっても、安全に適切な駆動トルクで右左折することができ、また、右左折の際の加速が滑らかに行われ乗員に不安感や不快感を与えることを抑制する。
【解決手段】自動運転状態において、交差点等で停止した状態からの右左折制御は、対向車と自車両との相対距離Ltが、右折実行可能距離Ltd以上の場合に自車両の右左折を実行させるようになっており、右左折制御で自車両が右左折する際に、駆動トルクのトルクダウンを行ってタイヤのスリップを防止するトラクションコントロールが作動した場合は、少なくともタイヤのグリップ状態に応じて右折実行可能距離Ltdを増加補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、走行環境情報と自車両の走行情報に基づいて目標コースに沿って交差点等での右折や左折が自動で可能な自動運転機能を備えた車両の走行制御装置に関する。
従来より、車両の交差点等での右左折に関しては、様々な運転支援技術が開発され、実用化されている。例えば、特開2005−189983号公報(以下、特許文献1)では、自車両が走行する路面の路面摩擦係数(路面μ)を推定し、路面μに対応する加速度にて、自車両が右折を開始してから右折を完了するために必要な右折完了距離を走行した際の必要時間を右折完了時間として算出し、この右折完了時間に基づいて、自車両と他車両との衝突の可能性を判断して自車両の警報制御、加減速制御を行う技術が開示されている。
特開2005−189983号公報
ところで、近年、自動運転の技術が開発され、実用化されている。このような自動運転では、交差点等で、対向車の前方を横切って自車両が右左折する際、例えば、対向車と自車両との相対距離に応じて自動で右左折制御するような制御の場合、路面状態が低μ路等の状況では、右左折時にタイヤがスリップし、目標とする加速度が得られず、対向車がいる場合には、対向車と接触してしまう虞がある。また、車両にタイヤのスリップ状態に応じて駆動トルクのトルクダウンを行ってタイヤのスリップを防止するトラクションコントロールが搭載されていると、路面状態が低μ路等の場合に、トラクションコントロールの作動によるトルクダウンが頻繁に発生して右左折制御時の加速度が不連続となり、車両振動を生じて乗員に不安感や不快感を与えてしまう可能性もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自動運転制御による右左折制御において、たとえ低μ路であっても、安全に適切な駆動トルクで対向車の前方を横切る右左折をすることができ、また、右左折の際の加速が滑らかに行われ乗員に不安感や不快感を与えることを抑制することができる車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
本発明の車両の走行制御装置の一態様は、自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段と、上記走行環境情報と上記自車両の走行情報に基づいて自動運転制御を実行する制御手段を備えた車両の走行制御装置において、上記制御手段は、対向車と自車両との相対距離を検出して該相対距離が予め設定する閾値以上の場合に自車両が上記対向車の前方を横切る右左折を実行させる右左折制御を実行するものであって、上記制御手段は、自車両が上記右左折を実行する際に、駆動トルクのトルクダウンを行ってタイヤのスリップを防止するトラクションコントロールが作動した場合は、少なくともタイヤのグリップ状態に応じて上記予め設定する閾値を増加補正する。
本発明による車両の走行制御装置によれば、自動運転制御による右左折制御において、たとえ低μ路であっても、安全に適切な駆動トルクで対向車の前方を横切る右左折をすることができ、また、右左折の際の加速が滑らかに行われ乗員に不安感や不快感を与えることを抑制することが可能となる。
本発明の実施の一形態による、車両の走行制御装置の全体構成図である。 本発明の実施の一形態による、自動運転制御プログラムのフローチャートである。 本発明の実施の一形態による、右折実行可能距離の特性図である。 本発明の実施の一形態による、右折実行可能距離補正ゲインの特性図である。 本発明の実施の一形態による、自動運転要求トルク補正量の特性図である。 本発明の実施の一形態による、交差点で右折する経過の説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本実施の形態は、左側通行則で、自車両が右折する際に対向車の前方を横切ることになる例を説明する。
図1において、符号1は、車両の走行制御装置を示し、この走行制御装置1には、走行制御部10に、周辺環境認識装置11、走行パラメータ検出装置12、自車位置情報検出装置13、車車間通信装置14、道路交通情報通信装置15、スイッチ群16の各入力装置と、エンジン制御装置21、ブレーキ制御装置22、ステアリング制御装置23、表示装置24、スピーカ・ブザー25の各出力装置が接続されている。
周辺環境認識装置11は、車両の外部環境を撮影して画像情報を取得する車室内に設けた固体撮像素子等を備えたカメラ装置(ステレオカメラ、単眼カメラ、カラーカメラ等)と、車両の周辺に存在する立体物からの反射波を受信するレーダ装置(レーザレーダ、ミリ波レーダ等)、ソナー等(以上、図示せず)で構成されている。
周辺環境認識装置11は、カメラ装置で撮像した画像情報を基に、例えば、距離情報に対して周知のグルーピング処理を行い、グルーピング処理した距離情報を予め設定しておいた三次元的な道路形状データや立体物データ等と比較することにより、車線区画線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両等の立体物データ等を自車両からの相対的な位置(距離、角度)を速度と共に抽出する。
また、周辺環境認識装置11は、レーダ装置で取得した反射波情報を基に、反射した立体物の存在する位置(距離、角度)を速度と共に検出する。このように、周辺環境認識装置11は走行環境情報取得手段として設けられている。
走行パラメータ検出装置12は、自車両の走行情報、具体的には、車速、前後加速度、横加速度、操舵トルク、ハンドル角、ヨーレート、アクセル開度、スロットル開度、及び走行する路面の路面勾配、路面摩擦係数推定値、ブレーキペダルスイッチのON−OFF、アクセルペダルスイッチのON−OFF、ターンシグナルスイッチのON−OFF、ハザードランプスイッチのON−OFF等を検出する。このように、走行パラメータ検出装置12は、走行情報検出手段として設けられている。
自車位置情報検出装置13は、例えば、公知のナビゲーションシステムであり、例えば、GPS[Global Positioning System:全地球測位システム]衛星から発信された電波を受信し、その電波情報や、加速度センサとジャイロ、タイヤの回転に伴う車速信号等による自立航法の情報に基づいて現在位置を検出し、フラッシュメモリや、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイ(Blu−ray;登録商標)ディスク、HDD(Hard disk drive)等に予め記憶しておいた地図データ上に自車位置を特定する。
この予め記憶される地図データとしては、道路データおよび施設データを有している。道路データは、リンクの位置情報、種別情報、ノードの位置情報、種別情報、カーブ曲率(カーブ半径)情報、および、ノードとリンクとの接続関係の情報、すなわち、交差点情報、道路の分岐、合流地点情報と分岐路における最大車速情報等を含んでいる。施設データは、施設毎のレコードを複数有しており、各レコードは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、施設種別(デパート、商店、レストラン、駐車場、公園、車両の故障時の修理拠点の別)情報を示すデータを有している。そして、地図位置上の自車位置を表示して、操作者により目的地が入力されると、出発地から目的地までの経路が所定に演算され、ディスプレイ、モニタ等の表示装置24に表示され、また、スピーカ・ブザー25により音声案内して誘導自在になっている。このように、自車位置情報検出装置13は、走行環境情報取得手段として設けられている。
車車間通信装置14は、例えば、無線LANなど100[m]程度の通信エリアを有する狭域無線通信装置で構成され、サーバなどを介さずに他の車両と直接通信を行い、情報の送受信を行うことが可能となっている。そして、他の車両との相互通信により、車両情報、走行情報、交通環境情報等を交換する。車両情報としては車種(本形態では、乗用車、トラック、二輪車等の種別)を示す固有情報がある。また、走行情報としては車速、位置情報、ブレーキランプの点灯情報、右左折時に発信される方向指示器の点滅情報、緊急停止時に点滅されるハザードランプの点滅情報がある。更に、交通環境情報としては、道路の渋滞情報、工事情報等の状況によって変化する情報が含まれている。このように、車車間通信装置14は、走行環境情報取得手段として設けられている。
道路交通情報通信装置15は、所謂、道路交通情報通信システム(VICS:Vehicle Information and Communication System:登録商標)で、FM多重放送や道路上の発信機から、渋滞や事故、工事、所要時間、駐車場の道路交通情報をリアルタイムに受信し、この受信した交通情報を、上述の予め記憶しておいた地図データ上に表示する装置となっている。このように、道路交通情報通信装置15は、走行環境情報取得手段として設けられている。
スイッチ群16は、ドライバの運転支援制御に係るスイッチ群で、例えば、速度を予め設定しておいた一定速で走行制御させるスイッチ、或いは、先行車との車間距離、車間時間を予め設定しておいた一定値に維持して追従制御させるためのスイッチ、走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御のスイッチ、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御のスイッチ、先行車(追い越し対象車両)の追い越し制御を実行させる追い越し制御実行許可スイッチ、これら全ての制御を協調して行わせる自動運転制御を実行させるためのスイッチ、これら各制御に必要な車速、車間距離、車間時間、制限速度等を設定するスイッチ、或いは、これら各制御を解除するスイッチ等から構成されている。
エンジン制御装置21は、例えば、吸入空気量、スロットル開度、エンジン水温、吸気温度、酸素濃度、クランク角、アクセル開度、その他の車両情報に基づき、車両のエンジン(図示せず)についての燃料噴射制御、点火時期制御、電子制御スロットル弁の制御等の主要な制御を行う公知の制御ユニットである。また、エンジン制御装置21は、駆動輪に所定のスリップが生じた場合、例えば、タイヤのスリップ率が予め設定した目標スリップ率になるように駆動力を低下させる(トルクダウンさせる)、周知のトラクションコントロールを実行するように構成されている。そして、エンジン制御装置21は、自動運転状態の際に、走行制御部10から、上述の各自動運転制御(障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等)に必要な加速度(要求加速度)が入力された場合には、該要求加速度に基づいて駆動トルク(自動運転要求トルク)を算出し、この自動運転要求トルクを目標トルクとするエンジン制御を行う。
ブレーキ制御装置22は、例えば、ブレーキスイッチ、4輪の車輪速、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、4輪のブレーキ装置(図示せず)をドライバのブレーキ操作とは独立して制御可能で、公知のABS制御や、横すべり防止制御等の車両に付加するヨーモーメントを制御するヨーブレーキ制御を行う公知の制御ユニットである。また、ブレーキ制御装置22は、自動運転状態の際に、走行制御部10から、上述の各自動運転制御(障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等)に必要な減速度(要求減速度)が入力された場合には、該要求減速度に基づいて、各輪ブレーキのホイールシリンダの目標液圧を設定し、ブレーキ制御を行う。
ステアリング制御装置23は、例えば、車速、操舵トルク、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、車両の操舵系に設けた電動パワーステアリングモータ(図示せず)によるアシストトルクを制御する、公知の制御装置である。また、ステアリング制御装置23は、上述の走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御、これらを協調して実行する自動運転操舵制御が可能となっており、これらレーンキープ制御、車線逸脱防止制御、自動運転操舵制御に必要な操舵角、或いは、操舵トルクが、走行制御部10により算出されてステアリング制御装置23に入力され、入力された制御量に応じて電動パワーステアリングモータが駆動制御される。
表示装置24は、例えば、モニタ、ディスプレイ、アラームランプ等のドライバに対して視覚的な警告、報知を行う装置である。また、スピーカ・ブザー25は、ドライバに対して聴覚的な警告、報知を行う装置である。
そして、走行制御部10は、上述の各装置11〜16からの各入力信号に基づいて、障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追い越し制御等を協調させて行って自動運転制御等を実行する。走行制御部10は、自動運転状態において、交差点等で停止した状態からの右左折制御は、対向車と自車両との相対距離Ltが、予め設定する閾値(右折実行可能距離)Ltd以上の場合に対向車の前方を横切る自車両の右折を実行させるようになっており、右左折制御で自車両が対向車の前方を横切る右折を実行する際に、駆動トルクのトルクダウンを行ってタイヤのスリップを防止するトラクションコントロールが作動した場合は、少なくともタイヤのグリップ状態に応じて右折実行可能距離Ltdを増加補正する。また、トラクションコントロールが作動した場合には、タイヤのグリップ状態に応じてトラクションコントロールが作動することのない自動運転の要求駆動トルクを推定し、該推定した自動運転要求トルクTAtで対向車の前方を横切る右折を実行する。このように、走行制御部10は、制御手段として設けられている。
次に、走行制御部10で実行される、自動運転制御プログラムを図2のフローチャートで説明する。
まず、ステップ(以下、「S」と略称)101では、自動運転状態か否か判定され、自動運転状態ではない場合は、プログラムを抜け、自動運転状態の場合には、S102に進む。
S102に進むと、自車両が、対向車の前方を横切る右折のために交差点の停止線で停車しているか否か判定される。具体的には、本実施の形態では左側通行則で、自車両が右折する際に対向車の前方を横切ることになるので、地図情報や画像情報から交差点であることが認識され、車速が略0で、ターンシグナルスイッチが右方向にONされている場合に、対向車の前方を横切る右折のために交差点の停止線で停車していると認識する(例えば、図6の位置P1の状況)。尚、右折制御の対象とする場所は、上述のような交差点に限定するものではなく、例えば、自車両が車線の対向車線寄りに略停車(車速が略0)し、ターンシグナルスイッチが右方向にONされている場合に右折制御を実行する場所と判定するようにしても良い。
次いで、S103に進み、車両が停止状態から移動したか否か判定され、移動していないのであれば、車両が移動するまで待機し、移動した場合は、S104に進む。
S104では、車両が移動を始めたときに、トラクションコントロールが作動したか否か判定される。
S104の判定の結果、トラクションコントロールが作動していない場合は、S105に進み、予め設定する右折実行可能距離Ltdを補正することなく、S106へと進む。尚、右折実行可能距離Ltdは、例えば、実験や計算等により、図3に示すように対向車と自車両との相対速度Vrによって予め設定されている。
そして、S106に進むと、右折先の車線と現在の車線を基に(又はナビゲーションシステムによるガイド経路を基に)、右折する進行路を設定し、この右折する進行路を目標コースとして操舵角を設定してステアリング制御装置23に目標操舵角を出力する。更に、予め設定しておいた右折時の自動運転要求トルクTAtをエンジン制御装置21で発生させて右折走行を実行させて右折制御を実行する。尚、この右折制御は、上述したように、対向車と自車両との相対距離Ltが、予め設定する閾値(右折実行可能距離)Ltd以上の場合に自車両の右折を実行させるようになっている。
次いで、S107に進み、図6中の位置P2で示すように、右折制御中にトラクションコントロールが作動したか否か判定し、トラクションコントロールが作動しない場合は、S108に進み、右折制御の実行を継続してプログラムを抜ける。
また、S107の判定で、トラクションコントロールが作動したと判定されるとS109に進み、予め設定する右折実行可能距離Ltdの補正が行われる。この右折実行可能距離Ltdの補正は、タイヤのグリップ状態に応じて行われ、本実施の形態では、タイヤのグリップ状態としてタイヤと路面の間の路面摩擦係数μに応じて補正される。
具体的には、路面摩擦係数μに応じて右折実行可能距離補正ゲインGlhを設定し、該右折実行可能距離補正ゲインGlhを、予め設定する右折実行可能距離Ltdに乗算することにより補正する。
この右折実行可能距離補正ゲインGlhは、図4に示すように、1以上の値で、路面摩擦係数μが低いほど大きな値に設定されている。従って、路面摩擦係数μが低いほど、右折実行可能距離Ltdは長い距離に補正されることになり、通常の路面を右折するときよりも安全なマージンを以て右折制御される。このため、低μ路でのトラクションコントロール作動による駆動遅れや、タイヤのスリップによる加速の不足が考慮されて自動運転制御での右折制御の安全性が向上されるようになっている。
S109で右折実行可能距離Ltdの補正を行った後は、S110に進み、自動運転要求トルクTAtの補正が実行される。この自動運転要求トルクTAtの補正は、タイヤのグリップ状態に応じて行われ、本実施の形態では、タイヤと路面の間の路面摩擦係数μに応じて補正される。
具体的には、路面摩擦係数μに応じて自動運転要求トルクTAtのトルクダウン量ΔTAを設定し、該トルクダウン量ΔTAを、設定される自動運転要求トルクTAtから減算する(TAt−ΔTA)。そして、この減算した値(TAt−ΔTA)をトラクションコントロールが作動することのない自動運転の要求駆動トルクとし、この減算した値(TAt−ΔTA)と、予め実験、計算等により設定しておいた車両が発進するのに必要な最低トルク値とを比較して大きな方のトルク値を自動運転要求トルクTAtとする。
このため、トラクションコントロールが作動した場合には、その後、トラクションコントロールが作動することのない自動運転要求駆動トルクTAtが設定されるため、トラクションコントロールが再度作動して、加速不足となることや加速の不連続も防止され、車両の走行も滑らかとなり、車両振動を生じて乗員に不安感や不快感を与えてしまうことも有効に防止される。
次いで、S111に進み、対向車と自車両との相対距離Ltと右折実行可能距離Ltdとの比較が行われ、対向車と自車両との相対距離Ltと右折実行可能距離Ltd以上の場合(Lt≧Ltdの場合)は、S108に進み、右折制御を実行してプログラムを抜ける。
逆に、Lt<Ltdの場合は、S112に進み、自車位置が安全位置か否かの判定がされる。
この安全位置とは、具体的には、自車両の移動量(車輪速センサからの値等)により行い、移動量が少なく自車両が右折待機場所からほとんど動いていない場合は安全位置に存在すると判定するようになっている。
そして、S112の判定の結果、自車位置が安全位置である、すなわち、右折待機場所からほとんど動いていない場合は、安全に待機できると判断し、S111に戻り、Lt≧Ltdとなるまで待機する。
逆に、自車位置が安全位置にないと判定された場合は、自車両の移動量が大きく、路面摩擦係数μも自車両が移動可能なほど、それなりに高いと予想されるため、対向車との接触を防止するため、S108に進み、右折制御を実行して素早く対向車線から離脱する。
一方、前述のS104で、車両が移動を始めたときに、トラクションコントロールが作動したと判定された場合は、S113に進み、前述のS109と同様の手法により、予め設定する右折実行可能距離Ltdの補正を実行する。
次いで、S114に進み、前述のS110と同様の手法により、自動運転要求トルクTAtの補正を実行する。
次に、S115に進み、右折制御を実行し、S116に進み、図6中の位置P2で示すように、右折制御中にトラクションコントロールが作動したか否か判定し、トラクションコントロールが作動しない場合は、S108に進み、右折制御の実行を継続してプログラムを抜ける。
また、S116の判定で、トラクションコントロールが作動したと判定されるとS117に進み、前述のS109と同様の手法により、予め設定する右折実行可能距離Ltdの補正が行われる。
次いで、S118に進み、前述のS110と同様の手法により、自動運転要求トルクTAtの補正を実行する。
次に、S119に進み、対向車と自車両との相対距離Ltと右折実行可能距離Ltdとの比較が行われ、対向車と自車両との相対距離Ltと右折実行可能距離Ltd以上の場合(Lt≧Ltdの場合)は、S108に進み、右折制御を実行してプログラムを抜ける。
逆に、Lt<Ltdの場合は、S120に進み、自車位置が安全位置か否かの判定がされる。
そして、S120の判定の結果、自車位置が安全位置である、すなわち、右折待機場所からほとんど動いていない場合は、安全に待機できると判断し、S119に戻り、Lt≧Ltdとなるまで待機する。
逆に、自車位置が安全位置にないと判定された場合は、自車両の移動量が大きく、路面摩擦係数μも自車両が移動可能なほど、それなりに高いと予想されるため、対向車との接触を防止するため、S108に進み、右折制御を実行して素早く対向車線から離脱する。
このように、本発明の実施の形態によれば、自動運転状態において、交差点等で停止した状態からの右折制御は、対向車と自車両との相対距離Ltが、右折実行可能距離Ltd以上の場合に自車両の右折を実行させるようになっており、右折制御で自車両が右折する際に、駆動トルクのトルクダウンを行ってタイヤのスリップを防止するトラクションコントロールが作動した場合は、少なくともタイヤのグリップ状態に応じて右折実行可能距離Ltdを増加補正する。また、トラクションコントロールが作動した場合には、タイヤのグリップ状態に応じてトラクションコントロールが作動することのない自動運転の要求駆動トルクを推定し、該推定した自動運転要求トルクTAtで右折を実行する。
具体的には、タイヤのグリップ状態を表す路面摩擦係数μが低いほど、右折実行可能距離Ltdは長い距離に補正され、通常の路面を右折するときよりも安全なマージンで右折制御されるので、低μ路でのトラクションコントロール作動による駆動遅れや、タイヤのスリップによる加速の不足が考慮されて自動運転制御での右折制御の安全性が向上される。また、路面摩擦係数μに応じて自動運転要求トルクTAtのトルクダウン量ΔTAを設定し、該トルクダウン量ΔTAを、設定される自動運転要求トルクTAtから減算する。そして、この減算した値をトラクションコントロールが作動することのない自動運転の要求駆動トルクとし、この減算した値と、予め実験、計算等により設定しておいた車両が発進するのに必要な最低トルク値とを比較して大きな方のトルク値を自動運転要求トルクTAtとする。このため、トラクションコントロールが作動した場合には、その後、トラクションコントロールが作動することのない自動運転要求駆動トルクTAtが設定されるため、トラクションコントロールが再度作動して、加速不足となることや加速の不連続も防止され、車両の走行も滑らかとなり、車両振動を生じて乗員に不安感や不快感を与えてしまうことも有効に防止される。
尚、本実施の形態では、左側通行則で、自車両が右折する際に対向車の前方を横切ることになる例を説明したが、右側通行則で、自車両が左折する際に対向車の前方を横切ることになる場合も、本発明が同様に適用できることは言うまでも無い。
1 走行制御装置
10 走行制御部(制御手段)
11 周辺環境認識装置(走行環境情報取得手段)
12 走行パラメータ検出装置(走行情報検出手段)
13 自車位置情報検出装置(走行環境情報取得手段)
14 車車間通信装置(走行環境情報取得手段)
15 道路交通情報通信装置(走行環境情報取得手段)
16 スイッチ群
21 エンジン制御装置
22 ブレーキ制御装置
23 ステアリング制御装置
24 表示装置
25 スピーカ・ブザー

Claims (4)

  1. 自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段と、上記走行環境情報と上記自車両の走行情報に基づいて自動運転制御を実行する制御手段を備えた車両の走行制御装置において、
    上記制御手段は、対向車と自車両との相対距離を検出して該相対距離が予め設定する閾値以上の場合に自車両が上記対向車の前方を横切る右左折を実行させる右左折制御を実行するものであって、
    上記制御手段は、自車両が上記右左折を実行する際に、駆動トルクのトルクダウンを行ってタイヤのスリップを防止するトラクションコントロールが作動した場合は、少なくともタイヤのグリップ状態に応じて上記予め設定する閾値を増加補正することを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 上記制御手段は、上記トラクションコントロールが作動した場合には、上記タイヤのグリップ状態に応じて上記トラクションコントロールが作動することのない自動運転の要求駆動トルクを推定し、該推定した自動運転要求トルクで上記右左折を実行することを特徴とする請求項1記載の車両の走行制御装置。
  3. 上記制御手段は、上記右左折を実行する際に上記トラクションコントロールが作動して上記右左折を待機する場合、自車両が車線上の安全位置か否か判断し、安全位置と判断できる場合に上記右左折を待機することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両の走行制御装置。
  4. 上記タイヤのグリップ状態は、タイヤと路面の間の路面摩擦係数で判定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の車両の走行制御装置。
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