JP6391395B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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本発明は、走行環境を認識し、自車両の走行情報を検出して自動運転制御を行う車両の走行制御装置に関する。
近年、車両においては、ドライバの運転をより快適に安全に行えるようにすることを目的として、自動運転の技術を利用した様々な走行制御装置が開発され提案されている。この種の走行制御装置においては、カメラ、レーザレーダ、ミリ波レーダ、或いは超音波ソナー等を用いた各種認識装置によって車外の走行環境を認識し、自車両の走行情報を検出することで、自動運転のための各種走行制御(例えば、先行車に対する追従制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、先行車に対する追越制御等)を行うことが可能となっている。
ところで、この種の走行制御装置においては、走行制御中の各種制御手段に異常が発生した際のフェールセーフ機能についても十分に確保する必要がある。これに対処し、例えば、特許文献1には、情報取得手段により車両前方の情報(走行環境情報)を正常に得ることができなくなったときには、その直前に取得された車両前方の情報に基づいて算出される暫定の目標軌跡に沿って車両が走行するよう操舵輪の舵角を制御する技術が開示されている。
特開2013−147194号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術のように、単に失陥直前に取得された走行環境情報に基づいて車両制御を行うだけでは、自動運転制御のフェールセーフ機能としては不十分な場合がある。特に、自動運転制御における減速制御については、例えば、走行環境情報の認識装置の失陥に加え、主たる制動装置が失陥する等の多重失陥に対しても十分な対策を施すことが望まれる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自動運転制御において、たとえ走行環境情報が得られない状況下で主たる制動手段に異常が生じた場合であっても、制動制御による車両の安全を確保することができる車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による車両の走行制御装置は、自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段とを備え、前記走行環境情報と前記自車両の走行情報とに基づいて自動運転制御を実行する車両の走行制御装置において、前記自動運転制御における自動減速制御のための制動手段として制動力を発生可能な主制動手段と、制動系の異常を検出する制動系異常検出手段と、前記主制動手段の異常が検出されたとき当該主制動手段に代わる前記自動減速制御のための制動手段として制動力を発生可能な代替制動手段と、現在選択されている前記制動手段が発生し得る最大減速度未満の設定減速度によって前記走行環境情報及び前記走行情報に応じた作動タイミングにて前記自動減速制御を実行する制動制御手段と、前記走行環境情報取得手段の異常を検出する環境情報取得異常検出手段と、を備え、前記制動制御手段は、前記主制動手段の異常が検出され且つ前記走行環境情報取得手段の異常が検出されているとき、前記代替制動手段を用いた自動減速制御であって、前記代替制動手段による前記設定減速度によって当該異常検出直前の前記走行環境情報及び前記走行情報に応じて実行される作動タイミングよりも早い作動タイミングにて、減速度を前記設定減速度に漸増させる前記自動減速制御を実行するものである。
本発明の車両の走行制御装置によれば、自動運転制御において、たとえ走行環境情報が得られない状況下で主たる制動手段に異常が生じた場合であっても、制動制御による車両の安全を確保することができる。
車両の走行制御装置の全体構成図 自動運転制御において実行される自動減速制御ルーチンを示すフローチャート 制動手段選択サブルーチンを示すフローチャート 周辺環境認識装置の異常発生時における自車の周辺環境の一例を示す説明図 周辺環境認識装置の異常発生時における減速開始タイミングを示す説明図
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係り、図1は車両の走行制御装置の全体構成図、図2は自動運転制御時において実行される自動減速制御ルーチンを示すフローチャート、図3は制動手段選択サブルーチンを示すフローチャート、図4は周辺環境認識装置の異常発生時における自車の周辺環境の一例を示す説明図、図5は周辺環境認識装置の異常発生時における減速開始タイミングを示す説明図である。
図1において、符号1は車両の走行制御装置を示し、この走行制御装置1は、走行制御部10に、周辺環境認識装置11、走行パラメータ検出装置12、自車位置情報検出装置13、車車間通信装置14、道路交通情報通信装置15、スイッチ群16の各入力装置と、パワーユニット制御装置21、ブレーキ制御装置22、ステアリング制御装置23、表示装置24、スピーカ・ブザー25の各出力装置と、が接続されて要部が構成されている。
周辺環境認識装置11は、車両の外部環境を撮影して画像情報を取得する車室内に設けた固体撮像素子等を備えたカメラ装置(ステレオカメラ、単眼カメラ、カラーカメラ等:図示せず)と、車両の周辺に存在する立体物からの反射波を受信するレーダ装置(レーザレーダ、ミリ波レーダ等:図示せず)で構成されている。
周辺環境認識装置11は、カメラ装置で撮像した画像情報を基に、例えば、距離情報に対して周知のグルーピング処理を行い、グルーピング処理した距離情報を予め設定しておいた三次元的な道路形状データや立体物データ等と比較することにより、車線区画線データ、道路に沿って存在するガードレール、縁石等の側壁データ、車両等の立体物データ等を自車両からの相対的な位置(距離、角度)を、速度と共に抽出する。
また、周辺環境認識装置11は、レーダ装置で取得した反射波情報を基に、反射した立体物の存在する位置(距離、角度)を、速度と共に検出する。なお、本実施の形態では、周辺環境認識装置11で認識可能な最大距離(立体物までの距離、車線区画線の最遠距離)を視程としている。このように、周辺環境認識装置11は、走行環境情報取得手段としての機能を有している。
さらに、周辺環境認識装置11では、例えば、カメラ装置、レーダ装置等の異常や、悪天候等により周辺環境認識の精度が低下した場合には、周辺環境認識装置11の異常を走行制御部10に出力する。このように、周辺環境認識装置11は、環境情報取得異常検出手段としての機能を有している。
走行パラメータ検出装置12は、自車両の走行情報、具体的には、車速V、操舵トルクTdrv、ハンドル角θH、ヨーレートγ、アクセル開度、スロットル開度、及び走行する路面の路面勾配、路面摩擦係数推定値μ等を検出する。このように、走行パラメータ検出装置12は、走行情報検出手段としての機能を有する。
自車位置情報検出装置13は、例えば、公知のナビゲーションシステムであり、例えば、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)衛星から発信された電波を受信し、その電波情報に基づいて現在位置を検出して、フラッシュメモリや、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイ(Blu-ray(登録商標))ディスク、HDD(Hard disc drive)等に予め記憶しておいた地図データ上に自車位置を特定する。
この予め記憶されている地図データとしては、道路データ及び施設データ等が含まれる。道路データは、リンクの位置情報、種別情報、ノードの位置情報、種別情報、及び、ノードとリンクとの接続関係の情報、すなわち、道路の分岐、合流地点情報と分岐路における最大車速情報等を含んでいる。そして、地図位置上の自車位置を表示して、操作者により目的地が入力されると、出発地から目的地までの経路が所定に演算され、ディスプレイ、モニタ等の表示装置24に表示され、また、スピーカ・ブザー25により音声案内して誘導することが可能となっている。このように、自車位置情報検出装置13は、走行環境情報取得手段としての機能を有している。
車車間通信装置14は、例えば、無線LANなど100(m)程度の通信エリアを有する狭域無線通信装置で構成され、サーバなどを介さずに他の車両と直接通信を行い、情報の送受信を行うことが可能となっている。そして、車車間通信装置14は、他の車両との相互通信により、車両情報、走行情報、交通環境情報等を交換する。車両情報としては車種(本形態では、乗用車、トラック、二輪車等の種別)を示す固有情報がある。また、走行情報としては車速、位置情報、ブレーキランプの点灯情報、右左折時に発信される方向指示器の点滅情報、緊急停止時に点滅されるハザードランプの点滅情報等がある。さらに、交通環境情報としては、道路の渋滞情報、工事情報等の状況によって変化する情報が含まれている。このように車車間通信装置14は、走行環境情報取得手段としての機能を有している。
道路交通情報通信装置15は、所謂、道路交通情報通信システム(VICS(登録商標);Vehicle Information and Communication System)であり、FM多重放送や道路上の発信機から、渋滞や事故、工事、所要時間、駐車場の有無等の交通情報をリアルタイムに受信し、この受信した交通情報を、上述の予め記憶しておいた地図データ上に表示することが可能となっている。このように、道路交通情報通信装置15は、走行環境情報取得手段としての機能を有している。
スイッチ群16は、ドライバが運転支援制御に係る操作入力を行うためのスイッチ群であり、例えば、速度を予め設定しておいた一定速で走行制御させるためのスイッチ、或いは、先行車との車間距離、車間時間を予め設定しておいた一定値に維持して追従走行制御させるためのスイッチ、走行車線からの逸脱防止制御を行う車線逸脱防止制御のスイッチ、先行車(追い越し対象車両)の追越制御を実行させる追越制御実行許可スイッチ、これら全ての制御を協調して行わせる自動運転制御を実行させるためのスイッチ、これら各制御に必要な車速、車間距離、車間時間、制限速度等を設定するスイッチ、或いは、これら各制御を解除するスイッチ等から構成されている。
パワーユニット制御装置21は、例えば、エンジン26aと、自動変速機26bと、を備えて構成されるパワーユニット26の制御を行う。すなわち、パワーユニット制御装置21は、吸入空気量、スロットル開度、エンジン水温、吸気温度、酸素濃度、クランク角、アクセル開度、その他の車両情報に基づき、燃料噴射制御、点火時期制御、電子制御スロットル弁の制御等の各種エンジン制御を行う。また、パワーユニット制御装置21は、例えば、エンジン26aの出力と現在の車速V等との関係に基づいて自動変速機26bの変速制御等を行う。ここで、パワーユニット制御装置21は、エンジン26aの出力制御や自動変速機26bの強制ダウンシフトを通じて路面に対する駆動力の伝達量を減少させることにより、自動減速制御のための制動力(エンジンブレーキによる制動力)を発生させることが可能となっている。このように、本実施形態において、パワーユニット制御装置21は、走行制御部10と共に、パワーユニット制御手段としての機能を実現する。
ブレーキ制御装置22は、例えば、主制動手段としてのハイドロリックユニット27aと、代替制動手段としての電動ブースタ27bと、を備えた制動系27の制御を行う。ここで、ハイドロリックユニット27aは、例えば、ブレーキスイッチ、4輪の車輪速、ハンドル角θH、ヨーレートγ、その他の車両情報に基づき、4輪のブレーキ装置(図示せず)をドライバのブレーキ操作とは独立して作動させることが可能であり、ABS(Antilock Brake System)機能や、横すべり防止制御機能等を実現することが可能となっている。このようなハイドロリックユニット27aに対し、ブレーキ制御装置22は、走行制御部10から各輪のブレーキ力の指示値が入力された場合には、該ブレーキ力に基づいて各輪のブレーキ液圧を算出し、自動減速制御のための制動力を発生させることが可能となっている。また、電動ブースタ27bは、基本的にはブレーキペダル踏力を電動モータの推力によりアシストするためものである。この電動ブースタ27bは、電動モータによるモータトルクを、ボールねじ等でアシスト推力に変換し、アシスト推力をマスターシリンダピストンに作用させることが可能となっている。このような電動ブースタ27bに対し、ブレーキ制御装置22は、走行制御部10からブレーキ力の指示値が入力された場合には、該ブレーキ力に基づいてアシスト推力を算出し、自動減速制御のための制動力を発生させることが可能となっている。なお、本実施形態において、ハイドロリックユニット27aは、ABS機能等を備えているため、電動ブースタ27b単独による最大減速度よりも高い最大減速度にて制動制御を行うことが可能となっている。このように、本実施形態において、ブレーキ制御装置22は、走行制御部10と共に、制動制御手段としての機能を実現する。
ステアリング制御装置23は、例えば、車速、操舵トルク、ハンドル角、ヨーレート、その他の車両情報に基づき、車両の操舵系に設けた電動パワーステアリングモータ(図示せず)によるアシストトルクを制御する、公知の制御装置である。また、ステアリング制御装置23は、上述の走行車線を設定車線に維持して走行制御するレーンキープ制御、走行車線からの逸脱を防止する車線逸脱防止制御を行うことが可能となっており、これらレーンキープ制御、車線逸脱防止制御に必要な操舵角、或いは、操舵トルクが、走行制御部10により算出されてステアリング制御装置23に入力され、入力された制御量に応じて電動パワーステアリングモータが駆動制御される。
表示装置24は、例えば、モニタ、ディスプレイ、アラームランプ等のドライバに対して視覚的な警報、報知を行う装置である。また、スピーカ・ブザー25は、ドライバに対して聴覚的な警告、報知を行う装置である。そして、これら表示装置24、スピーカ・ブザー25は、車両の様々な装置に異常が生じた場合には、ドライバに警報を適宜発生する。
走行制御部10は、上述の各装置11〜16からの入力信号に基づいて、障害物等との衝突防止制御、定速走行制御、追従走行制御、レーンキープ制御、車線逸脱防止制御、その他追越制御等を協調させた自動運転制御を実現するための自動操舵制御や自動減速制御等を実行する。本実施形態において、この自動運転制御における自動減速制御は基本的にはハイドロリックユニット27aを制動手段として用いることで実現されるが、制動系27に異常が発生した場合、走行制御部10は、ハイドロリックユニット27a或いは電動ブースタ27bのうち異常が発生していない何れか一方を自動減速制御のための制動手段として選択する。或いは、ハイドロリックユニット27a及び電動ブースタ27bに異常が発生した場合、走行制御部10は、パワーユニット26を自動減速制御のための制動手段として選択する。そして、走行制御部10は、現在選択されている制動手段が発生しうる最大減速度未満の設定減速度dによって走行環境情報及び走行情報に応じた作動タイミングにて自動減速制御を実行する。さらに、自動運転を行うのに必要な走行環境情報取得に異常(例えば、画像認識の停止や信頼性の低下、レーダは送受信機能の低下等)が発生した場合、走行制御部10は、設定減速度dによって異常検出直前の走行環境情報及び走行情報に応じて実行される自動減速制御の作動タイミングを算出し、この作動タイミングよりも早い作動タイミングにて減速度を設定減速度dに漸増させる自動減速制御を実行する。
なお、本実施形態において、例えば、制動系27の異常検出はブレーキ制御装置22において行われ、走行環境情報取得の異常検出は走行制御部10において行われる。このように、本実施形態において、ブレーキ制御装置22は制動系異常検出手段としての機能を実現し、走行制御部10は環境情報取得異常検出手段としての機能を実現する。
次に、走行制御部10で実行される自動減速制御について、図2に示す自動減速制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。
このルーチンは設定時間毎に繰り返し実行されるものであり、ルーチンがスタートすると、走行制御部10は、先ず、ステップS101において、制動系27が全て正常であるか否かを調べる。
そして、ステップS101において、走行制御部10は、制動系27が全て正常であると判定した場合、ステップS102に進み、車両制御量(現在の走行環境等に応じた車両制御量)に応じた制動手段の選択を行った後、ステップS104に進む。
一方、ステップS101において、制動系27の少なくとも何れか1つに異常があると判定した場合、走行制御部10は、ステップS103に進み、制動手段の選択を行うとともに、選択した制動手段の最大減速度を設定した後、ステップS104に進む。
このステップS103における制動手段の選択等は、例えば、図3に示す制動手段選択サブルーチンのフローチャートに従って実行されるものであり、サブルーチンがスタートすると、走行制御部10は、先ず、ステップS201において、電動ブースタ27bが正常であるか否かを調べる。
そして、ステップS201において、電動ブースタ27bが異常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS202に進み、ハイドロリックユニット27aが正常であるか否かを調べる。
そして、ステップS202において、ハイドロリックユニット27aが正常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS204に進み、自動減速制御のための制動手段としてハイドロリックユニット27aを選択し、続くステップS205において、自動減速制御によって発生し得る最大減速度として、ハイドロリックユニット27aが発生し得る最大減速度dnを設定した後、サブルーチンを抜ける。なお、本実施形態において、最大減速度dnは、制動系27が全て正常である通常時の自動減速制御によって発生し得る最大減速度に相当する。
一方、ステップS202において、ハイドロリックユニット27aが異常であると判定した場合、すなわち、ハイドロリックユニット27a及び電動ブースタ27bが共に異常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS206に進み、自動減速制御のための制動手段としてパワーユニット26を選択し、続くステップS207において、自動減速制御によって発生し得る最大減速度として、パワーユニット26が発生し得る最大減速度db(db<dn)を設定した後、サブルーチンを抜ける。
また、上述のステップS201において、電動ブースタ27bが正常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS203に進み、ハイドロリックユニット27aが正常であるか否かを調べる。
そして、ステップS203において、ハイドロリックユニット27aが正常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS208に進み、自動減速制御のための制動手段としてハイドロリックユニット27aを選択し、続くステップS209において、自動減速制御によって発生し得る最大減速度として、ハイドロリックユニット27aが発生し得る最大減速度dnを設定した後、サブルーチンを抜ける。
一方、ステップS203において、ハイドロリックユニット27aが異常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS210に進み、自動変速制御のための制動手段として電動ブースタ27bを選択し、続くステップS211において、自動減速制御によって発生し得る最大減速度として、電動ブースタ27bが発生し得る最大減速度μe・G(μe・G<dn)を設定した後、サブルーチンを抜ける。なお、上記μeは路面μ推定値であり、Gは重力加速度である。
図2のメインルーチンにおいて、ステップS102或いはステップS103からステップS104に進むと、走行制御部10は、周辺環境認識装置11が正常であるか否かを調べる。
そして、ステップS104において、周辺環境認識装置11が正常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS105に進み、上述のステップS102或いはステップS103において選択されている制動手段を用いて、現在の走行環境情報及び走行情報等に応じた自動減速制御を行うための車両制御量を演算する。
すなわち、例えば、自車両の前方に存在するカーブや分岐路等が制御対象として設定されている場合において、当該制御対象への進入時の目標速度をVciとすべく、設定減速度dで自動減速制御を開始するための制御距離LC(減速制御開始タイミング)は、例えば、以下の式(1)よって求まる。
Figure 0006391395
また、例えば、自車両の前方に存在する先行車両等が制御対象として設定されている場合において、当該制御対象との衝突を回避すべく、設定減速度dで自動減速制御を開始するための制御距離LR(減速制御開始タイミング)は、例えば、以下の式(2)によって求まる。
Figure 0006391395
この場合において、設定減速度dは、例えば、予め設定されたマップ等を参照して車速Vに基づいて算出された減速度が、以下の式(3)に基づいて上限処理されることにより設定される。
Figure 0006391395
すなわち、制動系27が全て正常である場合には、設定減速度dは、例えば、ハイドロリックユニット27aによって発生し得る最大減速度dn未満の値に設定される。一方、制動系27の少なくとも何れかに異常がある場合、上述のステップS103で設定された最大減速度で上限処理された値が設定減速度dとして設定される。
そして、ステップS106に進むと、走行制御部10は、自車両が制御対象に対する制御開始タイミングに達している場合に、現在選択されている制御手段(アクチュエータ)に対し、設定減速度dによる減速制御の実行を指示した後、ルーチンを抜ける。
また、ステップS104において、周辺環境認識装置11が異常であると判定した場合、走行制御部10は、ステップS107に進み、上述のステップS102或いはステップS103において選択されている制動手段を用いて、最後(異常発生直前)に認識した走行環境情報(例えば、図4参照)及び走行情報等に応じた自動減速制御を行うための車両制御量を演算する。
この場合、走行制御部10は、先ず、上述のステップS105と同様の演算により、設定減速度dによって自動減速制御を開始するための制御距離LC(または、LR等)を求める。その上で、例えば、図5に示すように、走行制御部10は、例えば、制御距離LCを自車両側に設定距離ΔLにて補正することにより自動減速制御の開始タイミングを正常時よりも早め、さらに、早めた減速開始タイミングから設定減速度を漸増させるための特性d(L)を設定する。なお、補正タイミングを示す設定距離ΔL及び特性d(L)等は、例えば、予め設定された固定値であっても良いし、設定減速度d等に応じてマップ等を参照して設定される可変値であっても良い。
そして、ステップS108に進むと、走行制御部10は、自車両が制御対象に対する制御開始タイミングに達している場合に、現在選択されている制御手段(アクチュエータ)に対し、設定減速度d(L)による減速制御の実行を指示した後、ステップS109に進む。
ステップS108からステップS109に進むと、走行制御部10は、現在の制御対象に対する自動減速制御が終了したか否かを調べ、未だ終了していないと判断した場合にはステップS108に戻り、終了したと判断した場合にはルーチンを終了する。
このような実施形態によれば、制動系27に異常が発生した場合にはハイドロリックユニット27a或いは電動ブースタ27bのうち異常が発生していない何れか一方を自動減速制御のための制動手段として選択し、さらに、ハイドロリックユニット27a及び電動ブースタ27bに異常が発生した場合にはパワーユニット26を自動減速制御のための制動手段として選択することにより、制動系27に異常が発生した場合にも制動制御による車両の安全を確保することができる。加えて、現在選択されている制動手段が発生し得る最大減速度未満の設定減速度dによって走行環境情報及び走行情報に応じた作動タイミングにて自動減速制御を実行することにより制動手段を代替した場合にも的確な制動制御を実現することができる。さらに、自動運転を行うのに必要な走行環境情報取得に異常が発生した場合、設定減速度dによって異常検出直前の走行環境情報及び走行情報に応じて実行される自動減速制御の作動タイミングを算出し、この作動タイミングよりも早い作動タイミングにて減速度を設定減速度dに漸増させる自動減速制御を実行することにより、周辺環境認識装置11等の異常と制動系27の異常とが発生した多重失陥等に対しても、制動制御による車両の安全を確保することができる。この場合において、上述のように走行環境情報取得に異常が発生した場合には、通常の自動減速制御の開始よりも早い開始タイミングで減速度を漸増させる予備的な制動を行うことにより、例えば、急な走行環境の変化等に対してもドライバ等が的確に対応させることが可能となる。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。
1 … 走行制御装置
10 … 走行制御部(環境情報取得異常検出手段、制動制御手段)
11 … 周辺環境認識装置(走行環境情報取得手段)
12 … 走行パラメータ検出装置(走行情報検出手段)
13 … 自車位置情報検出装置(走行環境情報取得手段)
14 … 車車間通信装置(走行環境方法取得手段)
15 … 道路交通情報通信装置(走行環境情報取得手段)
16 … スイッチ群
21 … パワーユニット制御装置
22 … ブレーキ制御装置(制動制御手段、制動系異常検出手段)
23 … ステアリング制御装置
24 … 表示装置
25 … スピーカ・ブザー
26 … パワーユニット
26a … エンジン
26b … 自動変速機
27 … 制動系
27a … ハイドロリックユニット(主制動手段)
27b … 電動ブースタ(代替制動手段)

Claims (3)

  1. 自車両が走行する走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、自車両の走行情報を検出する走行情報検出手段とを備え、前記走行環境情報と前記自車両の走行情報とに基づいて自動運転制御を実行する車両の走行制御装置において、
    前記自動運転制御における自動減速制御のための制動手段として制動力を発生可能な主制動手段と、
    制動系の異常を検出する制動系異常検出手段と、
    前記主制動手段の異常が検出されたとき当該主制動手段に代わる前記自動減速制御のための制動手段として制動力を発生可能な代替制動手段と、
    現在選択されている前記制動手段が発生し得る最大減速度未満の設定減速度によって前記走行環境情報及び前記走行情報に応じた作動タイミングにて前記自動減速制御を実行する制動制御手段と、
    前記走行環境情報取得手段の異常を検出する環境情報取得異常検出手段と、を備え、
    前記制動制御手段は、前記主制動手段の異常が検出され且つ前記走行環境情報取得手段の異常が検出されているとき、前記代替制動手段を用いた自動減速制御であって、前記代替制動手段による前記設定減速度によって当該異常検出直前の前記走行環境情報及び前記走行情報に応じて実行される作動タイミングよりも早い作動タイミングにて、減速度を前記設定減速度に漸増させる前記自動減速制御を実行することを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 前記主制動手段は、自車両の各車輪に対して独立して制動力を発生可能なハイドロリックユニットであり、
    前記代替制動手段は、自車両の各車輪に対して均等な制動力を発生可能な電動ブースタであることを特徴とする請求項1に記載の車両の走行制御装置。
  3. パワーユニットが発生する駆動力を制御するパワーユニット制御手段を備え、
    前記制動系異常検出手段によって前記主制動手段及び前記代替制動手段の異常が検出されたとき、
    前記パワーユニット制御手段は、前記パワーユニットを前記自動減速制御のための制動手段として選択し、当該パワーユニットが路面に対する駆動力の伝達量を減少させて発生し得る最大減速度未満の設定減速度によって前記走行環境情報及び前記走行情報に応じた作動タイミングにて前記自動減速制御を実行するとともに、前記走行環境情報取得手段の異常が検出されているとき、前記設定減速度によって当該異常検出直前の前記走行環境情報に応じて設定される作動タイミングよりも早い作動タイミングにて、減速度を前記設定減速度に漸増させる前記自動減速制御を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の走行制御装置。
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