JP2017164874A - フィルム加工方法 - Google Patents

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賢治 島田
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Abstract

【課題】切断加工時のフィルムの変形を抑制することができ、折れや破断等のないフィルム部材を得ることができるフィルムの加工方法を提供する。【解決手段】フィルム加工用の押切刃と前記押切刃の近傍に押さえ機構を有するスプリング駒とを有するスプリング駒付刃型と、前記スプリング駒付刃型に対向するプレス面に設けた当て板と、を用い、前記スプリング駒付刃型のスプリング駒と当て板とによってフィルムを挟持し、プレスすることによって、前記フィルムを切断加工してフィルム部材とするフィルム加工方法であって、フィルムを前記スプリング駒によって押さえる工程A、フィルムを前記押切刃によって切断加工し前記フィルム部材とする工程B、を有し、前記工程Bが、前記工程Aの最中に行われるフィルム加工方法。【選択図】図1

Description

本発明はフィルム加工方法に関する。
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インターコネクション技術の開発が進められている。特に、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるための光伝送路としては、光ファイバに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
光導波路基板の外形を高精度に加工する方法の一つとして、ブレード(回転歯)でダイシング(切断)することが行われていた。この方法は、ブレードで切断面を研磨しながら切断するので切断面が平滑に仕上がり、光学素子や光ファイバ等と接合すると光損失が少なく結合できる。しかし、ダイシングによる切断であるため、時間がかかり、また複雑な形状には対応できない面があった。これに対応するため、金型による打ち抜きプレス加工が行われ、特許文献1には、光導波路を打抜き刃で打抜く方法が提案されている。この方法は、刃面の算術平均粗さを0.02μm未満の平刃とし、光導波路を基板側から打抜くもので、光入射端面や光出射端面を平滑に切断できるとしている。特許文献2には、ディスプレイ用光学フィルムの切断方法が提案され、セパレータフィルム、粘着剤層、及び光学フィルム本体層からなる帯状シートを光学フィルム本体層の側から打抜き刃を押込んで切断する方法が提案されている。これ等の特許文献は、切れ味の良い刃を用いて、切断する層構成の向きが重要であることを示している。
特開2009‐210806号公報 特開2012‐58574号公報
前記金型による打抜きプレス加工では、ダイシングブレードを用いた外形加工より、生産性が向上し、また、複雑な形状に対応できるものである。しかし、帯状シートの打抜き加工では、切断加工時に刃型により打抜かれた打抜き品がシートから除去されるとさらに外形加工する残されたシートの応力によりシートが変形してしまう現象が発生した。平滑な刃を用いても、切断するシートの面を変えても変形を抑制することはできず、波打ったり、しわが発生し、精密な外形加工が困難であった。特に、シートが、弾性率の異なる部材で構成されたり、内部に空間を有したものでは、シート内の内部応力が解放されるため波打ちやしわの発生が多くなる。この状態で打抜き加工すると折れたり破断することがあった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、切断加工時のフィルムの変形を抑制することができ、折れや破断等のないフィルム部材を得ることができるフィルムの加工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、フィルム加工用の押切刃と前記押切刃の近傍に押さえ機構を有するスプリング駒とを有するスプリング駒付刃型と、前記刃型に対向するプレス面に設けた当て板と、を用い、前記スプリング駒付刃型のスプリング駒と当て板とによってフィルムを挟持し、プレスすることによって前記フィルムを切断加工してフィルム部材とするフィルム加工方法とすることで、上記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、次のものに関する。
(1) フィルム加工用の押切刃と前記押切刃の近傍に押さえ機構を有するスプリング駒とを有するスプリング駒付刃型と、前記スプリング駒付刃型に対向するプレス面に設けた当て板と、を用い、前記スプリング駒付刃型のスプリング駒と当て板とによってフィルムを挟持し、プレスすることによって、前記フィルムを切断加工してフィルム部材とするフィルム加工方法であって、フィルムを前記スプリング駒によって押さえる工程A、フィルムを前記押切刃によって切断加工し前記フィルム部材とする工程B、を有し、前記工程Bが、前記工程Aの最中に行われるフィルム加工方法。
(2) 切断加工前の前記スプリング駒付刃型の前記スプリング駒の上面が、前記押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板側となる高さ又は前記押切刃の頂点と同一高さであり、前記工程Bにおいて、スプリング駒の上面が、前記フィルムを押さえながら前記押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板と反対側に移動し、前記フィルムを切断加工する(1)に記載のフィルム加工方法。
(3) 前記スプリング駒が、前記押切刃の間に具備される(1)又は(2)に記載のフィルム加工方法。
(4) 前記工程Bの後に、前記スプリング駒の上面が、前記押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板側に移動することによって前記フィルムが切断加工されたフィルム部材を押し出し、押切刃の間から排出する工程Cをさらに有する(1)〜(3)のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
(5) 前記押切刃が前記スプリング駒側を垂直面とする片刃である(1)〜(4)のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
(6) 前記フィルムが、同一階層に、弾性率の異なる部位を有するフィルムである(1)〜(5)のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
(7) 前記フィルムの内部に空間部位を有する(1)〜(6)のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
本発明のフィルム加工方法によれば、切断加工時のフィルムの変形を抑制することができ、折れや破断等のないフィルム部材を得ることができる。
本発明のフィルム加工方法に用いるスプリング駒付刃型の一例である、フィルム部材自動排出機構付刃型の断面図である。
本発明において、「フィルム」と標記したときは、切断加工前または押切刃が非貫通状態の加工物を表し、「フィルム部材」と標記したときは、押切刃が貫通した状態又は切断加工後の加工物を表すこととする。
また、本発明において「フィルム」は、厚みが2mm以下の帯状物を表し、シートと同義で用いる。
本発明を図1に基づいて詳細に説明する。図1には、本発明のフィルムの加工方法に用いるスプリング駒付刃型の一例として、フィルム部材自動排出機構付刃型の断面図を示した。
台座5に押切刃1が固定され、押切刃の間に挟まれたスプリング駒2が設けられ、押切刃1とスプリング駒2とでスプリング駒付刃型3を構成する。スプリング駒2は、駒とスプリングからなり、スプリングの一端は駒の下面に面し、他端は台座内に固定されたスプリング調整治具(不図示)に固定されている。スプリング調整治具により駒の高さを調整し、駒の上面が、押切刃1の頂点よりも当て板4側になる高さ又は押切刃1の頂点と同一高さとなるように調整される。スプリングは、切断直前に駒の上面と当て板の間でフィルムを挟持し、抑え込まれたフィルムにしわがなく平面となり、切断されたフィルム部材を押切刃1から押し出すことができるバネ力を持つものを選定し用いる。このため、通常は、駒の上面が、押切刃1の頂点よりもプレス面側の当て板4の方に高くなるようにする。
切断加工されるフィルム7は、位置合わせのため位置合わせ穴が予め加工され、この穴に位置合わせピンを挿入し切断の位置を合わせる。
台座5に設けられたスプリング駒付刃型3は、プレス機の下面盤に台座ごと設置され、上面盤に当て板4を固定する。プレス機のスイッチを押すとプレス機の上面盤が下降し、下面盤との距離が狭まり、当て板4とフィルム7が接触しつつ、さらに下降するとスプリング駒2の上面とフィルム7が当接し、当て板4とスプリング駒2によりフィルム7が挟持され、フィルムが平面となる。さらにプレス面が下降するとスプリング駒2による押しつけ力が強まり、強固に固定され、押切刃1の頂点が切断予定箇所のフィルム面に接触し、切断が継続され、押切刃1の頂点が当て板4に接触し、当て板4の表面に切込みを入れた時点で切断が完了するのでプレス機の下降が停止され、上昇に転じる。
プレス機の上面盤が上昇するにつれ、切断刃1に挟まれ切断加工されたフィルム部材は、スプリング駒2により切断刃から押し出され駒の上面に載置され、切断加工されたフィルム部材の取り出しが容易となる。
位置合わせピン6は、プレス機が稼働すると、当て板4に押され、台座に設けたバネを圧縮し台座に潜り込む方式、当て板の位置合わせピン6の位置に相当する部分に穴をあけて位置合わせピンが挿入されるようにする。
プレス機の加工速度、停止位置等の条件は、切断加工するフィルムにより調整する。
即ち、本発明のフィルム加工方法は、フィルム加工用の押切刃と押切刃の近傍に押さえ機構を有するスプリング駒とを有するスプリング駒付刃型と、スプリング駒付刃型に対向するプレス面に設けた当て板と、を用い、スプリング駒付刃型のスプリング駒と当て板とによってフィルムを挟持し、プレスすることによって、フィルムを切断加工してフィルム部材とするフィルム加工方法であって、フィルムをスプリング駒によって押さえる工程A、フィルムを押切刃によって切断加工しフィルム部材とする工程B、を有し、工程Bが、工程Aの最中に行われるフィルム加工方法である。
本発明は、フィルムをスプリング駒で押さえた後に、又は押さえると同時に押切刃によって切断加工を行うため、切断加工時のフィルムの変形を抑制することができ、折れや破断等のないフィルム部材を得ることができる。
また、本発明は、押切刃の近傍にスプリング駒を設けることによって、一連の切断加工でフィルムの変形を抑えることができるため、効率的にフィルムの加工が行える。
また、押切刃の近傍にスプリング駒を設けることによって、刃とスプリング駒との位置の相関が確保しやすく、切断加工位置に対して、的確にフィルムを押さえるとともに、切断加工が行える。
切断加工前の前記スプリング駒付刃型の前記スプリング駒の上面が、押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板側となる高さ又は押切刃の頂点と同一高さであり、工程Bにおいて、スプリング駒の上面が、フィルムを押さえながら押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板と反対側に移動し、フィルムを切断加工するのが好ましい。
これにより、切断加工前のスプリング駒付刃型のスプリング駒の上面が、押切刃の頂点よりもプレス面側に設けた当て板側となる高さ、又は押切刃の頂点と同一高さとすることで、加工開始前又は加工開始と同時にフィルムを抑えることができるため、切断加工時にフィルムのずれを抑制することができ、位置精度のよい加工が行える。
また、フィルムに対して押切刃が入り始めから切断完了まで常にフィルムをスプリング駒によって抑える状態を維持できるため、加工途中に生じるフィルムの変形も抑制できる。
スプリング駒が、押切刃の間に具備されるのが好ましい。一つの押切刃の近傍にもう一つの押切刃がある刃型でフィルムの切断を行うと、2つの押切刃間のフィルムに圧縮の応力が生じ、その圧縮の応力がフィルム部材に曲げ、折れ、破断等の変形を生じさせる可能性がある。そこでスプリング駒を2つの押切刃の間に具備させることにより、切断加工と同時に、又は切断加工前にフィルムを抑えることができ、上記の曲げ、折れ、破断等の変形を抑制することができる。
工程Bの後に、スプリング駒の上面が、押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板側に移動することによってフィルムが切断加工されたフィルム部材を押し出し、押切刃の間から排出する工程Cをさらに有するのが好ましい。
スプリング駒を使わないでフィルムを切断加工し、フィルム部材が刃間に挟まると、フィルム部材を物理的に排出する必要がある。特に刃間のフィルム部材を無理やり排出しようとすると、フィルム部材が折れたり、曲がったりする懸念がある。しかし、本発明では、スプリング駒によって刃間のフィル部材の排出ができるので、上記の懸念がない。
また、切断加工後に刃と刃の間隙にフィルム部材が挟まることが防止することができるため、上述のようなフィルム部材を無理やり刃の間隙から排出する別の工程が不要となり、より効率的な加工が行える。
押切刃がスプリング駒側を垂直面とする片刃であるのが好ましい。これにより、切断時に、スプリング駒側のフィルム平面方向への圧縮応力を低減でき、フィルム部材の変形等が抑制できる。
フィルムが、同一階層に、弾性率の異なる部位を有するフィルムであってもよい。
同一階層に、弾性率の異なる部位を有するフィルムであると、切断加工時におけるフィルム平面方向の圧縮応力は、低弾性率の部位に集中し、よりフィルム部材の曲げ、折れ、破断等の変形を引き起こしやすい。光導波路の場合、一般的に光を導くコアの弾性率が、それを取り囲むクラッドの弾性率より高くなる。コアの屈折率をクラッドの屈折率より高めているためコアの弾性率は高くなる傾向にあり、コアのある層に隣接してクラッドがあるので同一階層に弾性率の異なる部位が存在するようになる。前記の変形は、フィルム面方向ではなくフィルム部材の法線方向への変位を引き起こし、波形、しわ状となり曲げや折れを引き起こす。本発明では、スプリング駒によって、フィルム部材の法線方向への変形を抑制するため、上記のフィルムの切断加工により好適な方法となる。
また、フィルム部材の変形の別の要因として、圧縮応力による破壊が挙げられる。このような破壊は、同一階層に、弾性率の異なる部位を有するフィルムの場合、高弾性率の部位の平面方向の変位によって低弾性率の部位に生じやすい。本発明では、プレス面とスプリング駒によって、平面方向の変位も抑制できるため、上記の破壊が抑制でき、上記のフィルムの切断加工により好適な方法となる。
フィルムの内部に空間部位を有してもよい。空間部位は、上述した低弾性率の部位の最たるものであり、切断加工時の曲げ、折れ、破断等の変形が最も生じやすい。本発明では、空間部位を有するフィルムであっても良好に切断加工が行える。光導波路では、空間部位は、例えば空気反射型光路変換ミラーをコアに形成した場合である。
以下、本発明に用いられる各工程、各部材等について詳細に説明する。
[工程A]
本発明のフィルム加工方法は、工程Aとして、フィルムをスプリング駒によって押さえる工程を有する。工程Aは、フィルムを切断加工するときに、フィルムをプレス面とスプリング駒によって押さえる工程である。押さえることによって、フィルムの変形を抑制する効果がある。
[工程B]
本発明のフィルム加工方法は、工程Bとして、フィルムを押切刃によって切断加工する工程を有する。
[順番]
工程Bは工程Aの最中に行われる。本発明において工程Aの最中に行われるとは、フィルムに押切刃が入刃するときから押切刃がフィルムを貫通しフィルム部材とするときまでは少なくとも工程Aが継続していることを指す。好ましくは、フィルムに押切刃が入刃する前から工程Aが継続していると良い。
[工程C]
本発明のフィルム加工方法は、工程Cとしてフィルム部材を押切刃からスプリング駒によって排出する工程を有するのが好ましい。これにより押切刃からフィルム部材を排出する際のフィルム部材の変形を抑制することができ、さらに切断加工後に押切刃と押切刃の間にフィルム部材が挟まることが防止することができる。
[スプリング駒付刃型]
本発明におけるスプリング駒付刃型は、フィルムを切断加工するための押切刃とスプリング駒を有するものである。押切刃は、1本の刃物を折り曲げて合板に組み込んで作製されたトムソン刃が好ましい。加工精度の観点からエッチング刃の先端の丸みをシャープニング加工により仕上げられたピナクル刃であるとより好ましく、刃型の強度の観点からNC切削により刃の角度をより鋭角にできる台座と一体化した彫刻刃であるとさらに好ましい。
[刃の形状]
本発明における刃の形状は、刃の先端角度が15度〜60度であると好ましい。刃の寿命の観点から20度〜50度までであるとより好ましく、加工精度の観点を加味すると25度〜30度であるとさらに好ましい。また、工程Bにおける刃と刃の間のフィルム面にに生じる応力を少なくするため、図1に示したようにスプリング駒側を垂直面とする片刃(フィルム部材と反対側の刃のみ斜面とする片刃)を用いるとよい。
[スプリング駒(高さ、形状、材料、スプリング強さ)]
本発明におけるスプリング駒について以下詳細に説明する。
スプリング駒は、刃と刃の間に設置するフィルム部材の自動排出機構でもある。さらにスプリング駒によってフィルムを押えながら切断することができるため加工精度が向上する。スプリング駒の高さは、押切刃の頂点(先端)から0mm〜0.3mm突き出している状態が好ましく、フィルムを押えながら切断する観点から0.1mm〜0.2mmがより好ましい。スプリング駒の形状は、フィルム部材より0.1mm〜0.5mm小さいと好ましく、さらにフィルム部材への変形応力緩和の観点から0.2mm〜0.3mmであるとより好ましく、また、外周を曲率半径0.1mmの面取りを実施するとフィルム部材へのダメージを低減できる。
スプリング駒の材質は、プラスチックなど簡単に加工できるものであればよい。切断加工時の異物発生低減の観点から、アルミニウムを用いると好ましく、耐久性の観点からステンレスを用いるとより好ましい。また、スプリングの強さは、1N/m〜50N/mが好ましく、フィルム部材への応力抑制の観点から5N/m〜20N/mがより好ましく、フィルム部材の排出性向上の観点から10N/m〜15N/mがさらに好ましい。
[当て板(形状、材料、圧力)]
本発明で用いる当て板について以下詳細に説明する。
当て板の材質は、フェノール板等のある程度の硬度があるフラットな板が好ましい。切断加工時の異物発生を低減する観点からアクリル板がより好ましい。
プレス機による加工圧力は、1kN〜45kNが好ましく、フィルム部材の応力抑制の観点から5kN〜20kNがより好ましく、加工位置精度の観点から10kN〜15kNがさらに好ましい。
[弾性率の異なる部位]
本発明における弾性率の異なる部位について以下詳細に説明する。
多層化された各層のフィルムは、それぞれ弾性率が異なり弾性率の差が大きくなれば切断加工時の曲げ、折れ、破断等のフィルム部材の変形に繋がることがわかっている。弾性率の差は、200MPa〜10GPaが好ましい。また、切断加工時の曲げ、折れ、破断等のフィルム部材変形を抑制する観点から200MPa〜5GPaがより好ましく、フィルム部材の端部バリ低減の観点から200MPa〜1GPaがさらに好ましい。
[空間部位]
フィルム部位の層間に存在する空間で、前記の光導波路における空気反射型光路変換ミラーや充填されていないV溝等である。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
以下に本発明のフィルムの加工方法について詳細に説明する。
押切刃は、ステンレス(SUS304)を用い、エッチング法により作製した「ピナクル刃(株式会社蔵持製、「ピナクル」は登録商標)」を使用した。刃角は、フィルム部材の切断面形状を観察した結果、最も良好な30度とした。スプリング駒は、ステンレス(SUS304)を用い、大きさは押切刃より0.5mm小さくして設置した。ピナクル刃の位置合わせピンをフィルム内に設計された位置合わせ穴へ挿入し、ピナクル刃とスプリング駒を組み込んだスプリング駒付刃型とフィルムを油圧式プレス機(OBS−45、コマツ産機株式会社製)へ設置した。次に、フィルム上へ当て板としてアクリル板(板厚4mm)をズレが無いよう固定した。その後、フィルムを油圧式プレス機にて加圧し切断加工した。
切断加工によってスプリング駒によりフィルム部材が自動的に排出されることを確認した。また、切断加工により、フィルム部材の変形、位置ずれの異常がない高精度なフィルム部材を得ることができた。
(実施例2)
実施例1において用いたピナクル刃から、ステンレス(SUS304)を用い、NC切削により台座と一体化した彫刻刃(株式会社蔵持製)へ変更した。それ以外は全て実施例1と同様の方法で切断加工をした。その効果、フィルム部材の変形、位置ずれの異常がないより高精度なフィルム部材を得ることができた。
本発明のフィルム加工方法は、切断加工時のフィルムの変形を抑制することができ、折れや破断等のない打抜き品を得ることができ光学関係、基板・配線板関係、フィルム関係などの幅広い分野に適用可能である。
1.押切刃
2.スプリング駒
3.スプリング駒付刃型
4.当て板
5.台座
6.位置合わせピン
7.フィルム

Claims (7)

  1. フィルム加工用の押切刃と前記押切刃の近傍に押さえ機構を有するスプリング駒とを有するスプリング駒付刃型と、前記スプリング駒付刃型に対向するプレス面に設けた当て板と、を用い、前記スプリング駒付刃型のスプリング駒と当て板とによってフィルムを挟持し、プレスすることによって、前記フィルムを切断加工してフィルム部材とするフィルム加工方法であって、
    フィルムを前記スプリング駒によって押さえる工程A、フィルムを前記押切刃によって切断加工し前記フィルム部材とする工程B、を有し、前記工程Bが、前記工程Aの最中に行われるフィルム加工方法。
  2. 切断加工前の前記スプリング駒付刃型の前記スプリング駒の上面が、前記押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板側となる高さ又は前記押切刃の頂点と同一高さであり、
    前記工程Bにおいて、スプリング駒の上面が、前記フィルムを押さえながら前記押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板と反対側に移動し、前記フィルムを切断加工する請求項1に記載のフィルム加工方法。
  3. 前記スプリング駒が、前記押切刃の間に具備される請求項1又は2に記載のフィルム加工方法。
  4. 前記工程Bの後に、前記スプリング駒の上面が、前記押切刃の頂点よりもプレス面に設けた当て板側に移動することによって前記フィルムが切断加工されたフィルム部材を押し出し、押切刃の間から排出する工程Cをさらに有する請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
  5. 前記押切刃が前記スプリング駒側を垂直面とする片刃である請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
  6. 前記フィルムが、同一階層に、弾性率の異なる部位を有するフィルムである請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
  7. 前記フィルムの内部に空間部位を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルム加工方法。
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