<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における報告書作成システムの概略構成を示したブロック図である。報告書作成システム1は、少なくとも1つの報告書作成装置2と、報告書作成サーバ3とを含んで構成される。報告書作成システム1は、プラント内に設置されたそれぞれの設備の場所に出向いて点検作業やトラブル対応の作業などの様々な作業を行う作業員Wによる報告書の作成作業を支援する支援システムである。また、報告書作成システム1は、プラント内に設置されたそれぞれの設備の健全性を把握する管理者Mによる作業員Wから提出された報告書の確認作業を支援する支援システムでもある。図1には、管理者Mが報告書を確認するための構成要素として、表示端末4を含んで構成される報告書作成システム1の構成の一例を示している。
プラントにおいて作業員Wは、報告書作成装置2を携帯してプラント内を巡回し、それぞれの設備において点検作業やトラブル対応の作業などの様々な作業を行う。なお、プラントとしては、石油の精製や化学製品の生産を行う工業プラントの他、ガス田や油田などの井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力などの発電を管理制御するプラント、太陽光や風力などの環境発電を管理制御するプラント、上下水やダムなどを管理制御するプラントなどが含まれる。
なお、一般的に、プラントには複数の作業員Wが所属している。このため、それぞれの作業員Wは各自、報告書作成装置2を携帯してプラント内を移動し、それぞれの設備において様々な作業を行う。このため、報告書作成システム1は、それぞれの作業員Wが携帯する複数の報告書作成装置2を含んで構成される。しかし、以下の説明においては、説明を容易にするため、報告書作成システム1は、図1に示したように、1つの報告書作成装置2、報告書作成サーバ3、および表示端末4から構成されているものとして説明する。また、以下の説明においては、作業員Wが点検を行う対象(点検対象)の設備に出向いて点検作業を行った際に現場において報告書を作成するものとして説明する。
報告書作成装置2は、プラント内に設置された設備において様々な作業を行う作業員Wによって携帯される携帯端末装置である。報告書作成システム1では、報告書作成装置2と報告書作成サーバ3とが、プラント内に構築された無線通信ネットワークによって接続されている。
なお、報告書作成装置2は、プラント内において専用に使用される携帯端末装置であってもよいが、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)や、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)の機能を備えた、いわゆる、タブレット端末などの携帯端末機器であってもよい。また、報告書作成装置2は、既存の移動体通信網を利用した携帯電話の機能と、携帯情報端末の機能とを融合させた、いわゆる、スマートフォンなどの携帯通信端末機器であってもよい。
以下の説明においては、報告書作成装置2が、画像を表示する表示部と、作業員Wの操作を受け付けるユーザーインターフェース部とを備え、この表示部とユーザーインターフェース部とが組み合わされたタッチパネルとして搭載されている構成であるものとして説明する。
報告書作成装置2は、プラント内に配置されたそれぞれの設備において作業員Wが行う点検作業の内容を提示するなど、作業員Wを支援するための機能を備えている。より具体的には、報告書作成装置2は、点検対象の設備に到着したときの作業員Wによる操作に応じて、到着した位置の設備に対して行う点検作業の内容が示された点検リストを作業員Wに提示する機能を備えている。この機能によって、作業員Wは、それぞれの設備において行う点検作業の作業内容を容易に確認することができ、報告書作成装置2を操作することによって、提示された作業内容に基づいて点検作業を行った結果を容易に入力することができる。なお、点検作業には、毎日、毎週など、作業員Wが定期的に行う作業内容も含まれる。
また、報告書作成装置2は、予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを発見した作業員Wによる操作に応じて、発見した異常の現象や故障の状況などを報告するための報告書を作業員Wに提示し、作業員Wによる発見した異常の現象や故障の状況などの報告内容の報告書への記載、つまり、報告書の作成を支援する機能を備えている。この機能によって、作業員Wは、発見した異常の現象や故障の状況などを正確に、かつ、容易に報告書に記載することができる。
なお、上述した点検リストも点検作業を行った結果を記載する報告書であるが、以下の説明においては、トラブルの報告を行うための報告書とは区別し、「点検リスト」として説明する。また、以下の説明においては、トラブルの報告を行うための報告書を、「報告書」として説明する。
報告書作成装置2は、プラント内に構築された無線通信ネットワークを介して、報告書作成サーバ3と通信し、報告書作成サーバ3との間でデータや情報を送受信する。より具体的には、報告書作成装置2は、作業員Wが点検作業を行った結果や、作業員Wが発見した異常の現象や故障の状況などを記載した報告書のデータや情報を報告書作成サーバ3送信(出力)する。
なお、報告書作成装置2は、例えば、プラント内の地図や、点検対象の設備に向かうまでの点検ルートを地図上に提示など、作業員Wを支援するための様々な機能を備えていてもよい。この機能によって、作業員Wは、提示された地図や点検ルートに従って移動することにより、容易に点検対象のそれぞれの設備の場所まで出向くことができる。
報告書作成サーバ3は、プラント内に設置された設備に関する様々なデータや情報を保存し管理するサーバ装置である。報告書作成サーバ3は、プラント内に構築された無線通信ネットワークを介して、それぞれの報告書作成装置2と通信し、報告書作成装置2との間でデータや情報を送受信する。
より具体的には、報告書作成サーバ3は、報告書作成装置2からの要求に応じて、記憶している点検リストのデータなどを報告書作成装置2に送信(出力)する。また、報告書作成装置2からの要求に応じて、記憶している報告書の書式(フォーマット)のデータや、作業員Wが報告書を作成する際に用いる報告内容を表すデータなどを報告書作成装置2に送信(出力)する。また、報告書作成サーバ3は、報告書作成装置2から送信されてきた、点検作業を行った作業結果や報告書などのデータや情報を受信し、受信したデータや情報を記憶、管理する。例えば、報告書作成サーバ3は、点検作業を行った作業結果として、点検作業の「識別番号(ID)」、点検作業を行った「日時」、点検作業の「題目(タイトル)」、点検作業の「カテゴリ」、点検作業を行った「場所」、点検作業を行った「結果」、点検作業を行った「作業員」、点検作業の結果に関する「詳細な情報」などを記憶し、管理する。
なお、報告書作成装置2が、例えば、プラント内の地図や点検ルートを提示する機能を備えている場合には、報告書作成サーバ3は、報告書作成装置2からの要求に応じて、記憶しているプラント内の地図データや点検ルートのデータなどを報告書作成装置2に送信(出力)する。
なお、報告書作成サーバ3は、インターネット上にデータを保有する、いわゆる、クラウドコンピューティングシステムに備えたサーバ装置であってもよい。
表示端末4は、報告書作成サーバ3に記憶されているデータや情報を管理者Mが閲覧するための表示端末装置である。表示端末4は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示デバイスを備えている。表示端末4は、報告書作成装置2と同様に、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯情報端末(タブレット端末)、携帯通信端末機器(スマートフォン)などによって実現される。表示端末4は、管理者Mによる操作に応じて、報告書作成サーバ3から出力されたデータや情報を画像として表示画面に表示することによって、管理者Mが所望する様々なデータや情報を提示する。なお、表示端末4は、報告書作成サーバ3に接続された表示装置であってもよい。
なお、表示端末4は、管理者Mが作業員Wから提出された報告書を閲覧してトラブルに対応するための処置の要否を検討した結果、処置が必要であると判断した場合に、トラブルに対するための処置の手配や、必要に応じて部品の発注を行う端末装置であってもよい。この場合、管理者Mは、表示端末4を操作して、プラント内に構築された無線通信ネットワークやインターネットを介して、例えば、トラブルに対するための処置を行う業者への処置の手配や、部品を取り扱う業者への部品の発注を行う。なお、トラブルに対するためのそれぞれの業者への処置の手配や部品の発注は、管理者Mによる表示端末4の操作に応じて、報告書作成サーバ3が無線通信ネットワークやインターネットを介して行う構成であってもよい。
このような構成によって、報告書作成システム1では、報告書作成装置2と報告書作成サーバ3との間で、プラント内に構築された無線通信ネットワークを介した通信を行いながら、報告書作成装置2を携帯してプラント内に配置されたそれぞれの設備の点検を行う作業員Wの支援を行う。なお、報告書作成サーバ3が、クラウドコンピューティングシステムに備えたサーバ装置である場合、報告書作成システム1では、インターネットを介して報告書作成装置2と報告書作成サーバ3とが通信を行いながら、報告書作成装置2を携帯してプラント内を巡回する作業員Wの支援を行う構成であってもよい。
次に、報告書作成システム1において報告書作成装置2が作業員Wに提示する点検リストおよび報告書のフォーマットの一例について説明する。図2は、本第1の実施形態の報告書作成システム1において提示する点検リストおよび報告書の一例を示した図である。図2(a)には、報告書作成装置2が作業員Wに提示する点検リストの一例を示し、図2(b)には、報告書作成装置2が作業員Wに提示する報告書のフォーマットの一例を示している。
作業員Wが点検対象の設備に到着し、報告書作成装置2に対して点検リストを要求する操作を行うと、報告書作成装置2は、報告書作成サーバ3との間で通信を行って、図2(a)に示したような点検リストを報告書作成サーバ3から取得(受信)して表示する。点検リストは、図2(a)に示したように、それぞれの点検項目を識別するための複数の「点検ID」ごとに、作業員Wが行う点検作業の「作業内容」が記載されている。また、点検リストには、図2(a)に示したように、それぞれの点検IDごとに、作業員Wが行った点検作業の結果を入力する「結果」の項目と、その点検作業の内容を報告する「点検報告」の項目が対応付けられている。
作業員Wは、行った点検作業に対応する「結果」の項目を指定して、点検作業の結果を入力する。また、作業員Wは、点検作業において予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを発見したときには、トラブルを発見した点検作業に対応する「点検報告」の項目を指定して、発見した異常の現象や故障の状況などを報告するための報告書を作成する。なお、点検リストには、上述した項目の他に、従来の点検簿に示される点検リストと同様の項目を含んでいてもよい。
作業員Wが、トラブルを発見したときに報告書作成装置2に対して報告書を作成することを表す操作を行うと、報告書作成装置2は、報告書作成サーバ3との間で通信を行って、図2(b)に示したような報告書のフォーマット(以下、単に「報告書」ともいう)を報告書作成サーバ3から取得(受信)して表示する。報告書には、図2(b)に示したように、情報表示領域Fiと、報告内容入力領域Frとを含んでいる。
情報表示領域Fiは、例えば、全ての報告書に共通する予め定めた項目など、報告書における基本的な情報を記載する領域である。図2(b)には、「登録番号」、「日付」、「題目(タイトル)」、「カテゴリ」、「場所」、「判定結果」、「点検ID」、「作業ID」、「発見者」、「対応者」などの予め定めたそれぞれの項目が記載される報告書の一例を示している。
ここで、「登録番号」は、それぞれの報告書を識別するために排他的に割り当てられた番号である。「日付」は、報告書を作成した日付の情報である。「題目(タイトル)」は、報告書に記載されている報告内容を表す情報である。「カテゴリ」は、報告書に記載されている報告内容の種類を表す情報である。「場所」は、トラブルを発見した場所の情報である。「判定結果」は、行った点検作業の結果である。「点検ID」は、点検リストにおける点検ID、つまり、それぞれの点検項目を識別するための情報である。「作業ID」は、同じ点検IDに複数の作業内容がある場合に、その作業内容を識別するための情報である。従って、「作業ID」は、同じ点検IDに複数の作業内容がない場合には、記載されない情報である。「発見者」は、トラブルを発見した作業員W、つまり、報告書を作成する作業員Wの氏名や識別情報など、作業員Wを識別するための情報である。「対応者」は、トラブルに対応する作業員Wを識別するための情報である。なお、「対応者」は、トラブルを発見した作業員Wがトラブルに対応する場合には、作業員Wを識別するための情報となるが、トラブルに対して後日に別の作業員Wが対応する場合には、別の作業員Wを識別するための情報となるため、報告書を作成する段階では記載されないこともある。なお、情報表示領域Fiには、上述した項目の他に、従来の報告書と同様の項目が記載されてもよい。
なお、図2(b)に示した報告書の一例では、情報表示領域Fi内の全ての項目が空欄(未記載)の状態を示しているが、例えば、「登録番号」、「日付」、「判定結果」、「点検ID」、「作業ID」、「発見者」などの項目は、作業員Wがトラブルを発見して報告書を作成することを表す操作を報告書作成装置2に対して行ったときに記載することができる項目である。従って、報告書作成装置2と報告書作成サーバ3との間で通信を行って報告書を取得する際に、報告書作成装置2が「判定結果」、「点検ID」、「作業ID」、および「発見者」の項目に関する情報を報告書作成サーバ3に送信し、報告書作成サーバ3が報告書作成装置2から送信された項目の情報に加えて、「登録番号」および「日付」の項目に情報を記載した報告書を報告書作成装置2に送信するようにすることもできる。
また、例えば、「題目(タイトル)」、「カテゴリ」、「場所」などの項目は、作業員Wが報告書に入力する情報であるが、この項目に入力する情報は、「点検ID」や「作業ID」などから予測することができる。より具体的には、点検作業を行う設備の種類によって発生するトラブルの種類(「カテゴリ」)やトラブルが発生する場所(「場所」)は、予め予測しておくことができる。従って、「カテゴリ」、「場所」などの項目は、予め予測している情報をプルダウンメニューから選択して入力するようにすることもできる。そして、プルダウンメニューから選択した「カテゴリ」、「場所」などの項目の情報と、「点検ID」や「作業ID」などから判定することができる設備の情報とを合わせて、「題目(タイトル)」の項目の情報を自動で入力するようにすることもできる。
報告内容入力領域Frには、情報表示領域Fiでは表すことができない報告内容など、作業員Wが行った点検作業の結果に関連する情報を記載する領域である。報告書作成システム1では、報告内容入力領域Frに記載する報告内容の情報を、従来の技術のような文章で記載するのではなく、予め定めた記号(例えば、丸、四角、三角などの記号)や、特定の形状(例えば、アイコン)、さらにはそれぞれの記号や形状ごとに予め定めた色(例えば、青色、緑色、赤色などの色)などのイメージ情報で記載する。ここで、報告内容入力領域Frに記載するイメージ情報には、作業員Wおよび管理者Mのそれぞれが視覚的に報告内容を把握することができるように、それぞれのイメージ情報に対して報告内容の意味が一意に決められている。つまり、報告書作成システム1では、報告内容入力領域Frにイメージ情報を登録することによって、報告内容の情報を視覚的に表す。
ここで、発見したトラブルの情報が記載(登録)された報告書の一例について説明する。図3は、本第1の実施形態の報告書作成システム1において作成した報告書の一例を示した図である。図3には、作業員Wが報告書作成装置2を操作して作成した報告書の一例を示している。図3に示した報告書の一例は、図2(a)に示した点検リストにおける点検ID=141の点検作業を実施しているときに作業員Wが「□付近」で配管の「水漏れ」を発見し、点検作業の判定結果を「NG=不良」とした報告書を登録番号=19の報告書として作成した場合の一例である。なお、情報表示領域Fi内のそれぞれの項目への情報の入力方法は、上述した説明や従来の技術などから容易に考えることができるため、詳細な説明は省略する。
上述したように、報告内容入力領域Frには、報告内容の意味が一意に決められたイメージ情報を記載(登録)する。以下の説明においては、イメージ情報が、報告内容の情報を視覚的にわかりやすい形状に表した(デザインされた)アイコンであるものとして説明する。図3に示した報告書の一例では、報告内容入力領域Fr内に、「異音」が発生していることを表す異音アイコンi31と、「水漏れ」が発生していることを表す水漏れアイコンi32とのそれぞれを記載(登録)している。
作業員Wは、図3に示したように、発見したトラブルの現象や状況に関する情報をアイコンなどのイメージ情報を報告内容入力領域Fr内に記載(登録)した報告書を作成して管理者Mに提出する。つまり、作業員Wは、報告書作成装置2によって作成した報告書のデータを報告書作成サーバ3に送信する。これにより、報告書作成サーバ3は、報告書作成装置2から送信されてきた報告書のデータを受信して記憶する。
その後、管理者Mは、報告書作成サーバ3に記憶されている報告書を表示端末4によって閲覧する。そして、管理者Mは、報告内容入力領域Frに記載(登録)されたアイコンを確認することによって、情報表示領域Fiに記載された情報に関連するより詳しい内容を確認することができる。例えば、図3に示した報告書の一例では、「□付近」での配管の「水漏れ」以外に、「異音」が発生していることを確認することができる。そして、管理者Mは、作業員Wから提出された報告書に基づいて、トラブルに対応するための処置の要否を検討し、処置が必要であると判断した場合には、トラブルに対するための処置の手配や、必要に応じて部品の発注を行う。
なお、管理者Mが行うトラブルに対するための処置の手配には、トラブルが発生している現場にいる作業員Wに対するトラブル対応の指示であってもよい。この場合、作業員Wは、管理者Mからのトラブル対応の指示に従って発見したトラブルに対応するトラブル対応の作業を行うことになる。このとき、作業員Wは、行ったトラブル対応の作業内容の情報を表したアイコンなどのイメージ情報を、管理者Mに提出した報告書の報告内容入力領域Fr内に追加して記載(登録)してもよい。
次に、報告書作成システム1を構成するそれぞれの構成要素の構成について説明する。図4は、本第1の実施形態の報告書作成システム1を構成するそれぞれの構成要素の概略構成を示したブロック図である。報告書作成装置2は、通信部21と、表示部22と、ユーザーインターフェース部23と、報告書作成部24とを含んで構成される。報告書作成サーバ3は、通信部31と、データ保存部32とを含んで構成される。表示端末4は、表示部41を含んで構成される。
まず、表示端末4に備えたそれぞれの構成要素について説明する。表示部41は、報告書作成サーバ3に備えたデータ保存部32に記憶されているデータや情報に応じた表示画面を生成して表示することによって、管理者Mに様々な情報を提示する表示部である。表示部41は、上述したように、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示デバイスを含んで構成される。
続いて、報告書作成装置2に備えたそれぞれの構成要素について説明する。通信部21は、例えば、作業員Wがユーザーインターフェース部23を操作することによって入力した通信の指示に応じて、プラント内に構築された無線通信ネットワークやインターネットによって、報告書作成サーバ3に備えた通信部31との間で通信を行う通信部である。
より具体的には、通信部21は、点検作業を行う点検対象の設備に到着したときに作業員Wがユーザーインターフェース部23を操作することによって入力した点検リストを取得する指示に応じて、点検リストの要求を通信部31に送信する。そして、通信部21は、点検リストの要求に応じて通信部31から送信されてきた点検リストのデータを受信して報告書作成部24に出力する。また、通信部21は、点検対象の設備においてトラブルを発見したときに作業員Wがユーザーインターフェース部23を操作することによって入力した報告書を作成する指示に応じて、報告書のフォーマットの要求を通信部31に送信する。そして、通信部21は、報告書のフォーマットの要求に応じて通信部31から送信されてきた報告書のフォーマットのデータを受信して報告書作成部24に出力する。また、通信部21は、報告書を作成するときに作業員Wがユーザーインターフェース部23を操作することによって入力した報告書に情報を記載する指示、例えば、イメージ情報を報告書に記載(登録)する指示に応じて、イメージ情報の要求を通信部31に送信する。そして、通信部21は、イメージ情報の要求に応じて通信部31から送信されてきたイメージ情報のデータを受信して報告書作成部24に出力する。さらに、通信部21は、点検作業を行った結果を管理者Mに報告するときに作業員Wがユーザーインターフェース部23を操作することによって入力した結果を報告(提出)する指示に応じて、点検リストや報告書のデータを保存する要求を通信部31に送信すると共に、報告書作成部24から出力された点検リストや報告書のデータを通信部31に送信する。
表示部22は、報告書作成部24から出力された点検リストや報告書のデータに応じた表示画面を生成して表示することによって、報告書作成装置2を携帯している作業員Wに様々な情報を提示する表示部である。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示デバイスを含んで構成される。
ユーザーインターフェース部23は、作業員Wによる報告書作成装置2への操作を受け付ける、例えば、ボタンやスイッチ類などを含んで構成されるユーザーインターフェースである。なお、報告書作成装置2においてユーザーインターフェース部23は、表示部22内に備えられる押圧センサによって構成され、表示部22と組み合わされたタッチパネルとして構成されている。従って、ユーザーインターフェース部23は、作業員Wによるタップやフリックなどの各種のタッチ操作を検出し、検出した操作を作業員Wによる報告書作成装置2への操作として受け付ける。そして、ユーザーインターフェース部23は、受け付けた作業員Wの操作を表す情報、つまり、作業員Wによる報告書作成装置2への種々の指示の情報を、報告書作成部24に出力する。なお、ユーザーインターフェース部23は、表示部22と組み合わされたタッチパネルとしての構成に限定されるものではない。
報告書作成部24は、通信部21から出力された点検リストや報告書のデータを表示部22に出力して表示させると共に、ユーザーインターフェース部23から出力された作業員Wによる指示に応じて、点検作業を行った結果や情報を点検リストや報告書のデータに追加する、つまり、点検リストや報告書のデータを更新するための種々の処理を行う処理部である。すなわち、報告書作成部24は、表示部22に点検リストや報告書を表示させて作業員Wに提示させると共に、作業員Wから入力された点検作業を行った結果の情報を点検リストや報告書に記載(登録)して反映させる処理を行う。そして、報告書作成部24は、更新した点検リストや報告書のデータを通信部21に出力する。これにより、報告書作成部24が更新した点検リストや報告書のデータは、通信部21によって報告書作成サーバ3に送信される。報告書作成部24は、報告情報処理部241と、イメージ情報取得部242と、イメージ情報処理部243とを含んで構成される。
報告情報処理部241は、通信部21から出力された点検リストや報告書のデータを表示部22に出力して表示させると共に、点検リストや報告書のデータにイメージ情報処理部243から出力された情報を追加して反映させる処理(以下、「情報更新処理」という)を行う。報告情報処理部241は、情報更新処理を行った点検リストや報告書のデータを通信部21に出力して報告書作成サーバ3に送信させる。また、報告情報処理部241は、情報更新処理を行った点検リストや報告書のデータを表示部22に出力して表示させることによって、更新された点検リストや報告書を作業員Wに提示させる。
イメージ情報取得部242は、通信部21から出力されたイメージ情報のデータを取得し、取得したイメージ情報をイメージ情報処理部243に出力する。なお、イメージ情報取得部242は、取得したイメージ情報を一時的に記憶(保持)する、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの不図示の一時記憶部(以下、「内蔵メモリ」という)を備え、イメージ情報処理部243からの要求に応じて不図示の内蔵メモリに記憶しているイメージ情報をイメージ情報処理部243に出力する構成であってもよい。
イメージ情報処理部243は、ユーザーインターフェース部23から出力された作業員Wによる情報更新処理の指示に応じて、イメージ情報取得部242から出力された、対応するイメージ情報を、報告情報処理部241に出力する。このときイメージ情報処理部243は、情報更新処理の指示によって指定されたイメージ情報を記載(登録)する位置を表す情報も、報告情報処理部241に出力する。これにより、報告情報処理部241は、イメージ情報処理部243から出力されたイメージ情報を、点検リストや報告書において作業員Wが指定した位置に追加して反映させる情報更新処理を行う。
続いて、報告書作成サーバ3に備えたそれぞれの構成要素について説明する。通信部31は、プラント内に構築された無線通信ネットワークやインターネットによって、報告書作成装置2に備えた通信部21との間で通信を行う通信部である。
より具体的には、通信部31は、通信部21から送信された点検リストの要求に応じて、要求された点検リストのデータをデータ保存部32から読み出し、読み出した点検リストのデータを通信部21に送信する。また、通信部31は、通信部21から送信された報告書のフォーマットの要求に応じて、要求された報告書のフォーマットのデータをデータ保存部32から読み出し、読み出した報告書のフォーマットのデータを通信部21に送信する。また、通信部31は、通信部21から送信されたイメージ情報の要求に応じて、要求されたイメージ情報のデータをデータ保存部32から読み出し、読み出したイメージ情報のデータを通信部21に送信する。さらに、通信部31は、通信部21から送信された点検リストや報告書のデータを保存する要求と共に通信部21から送信されてきた点検リストや報告書のデータを受信し、受信した点検リストや報告書のデータをデータ保存部32に保存する。
データ保存部32は、報告書作成サーバ3が提供する種々のデータや情報、報告書作成装置2から送信されてきた種々のデータや情報を保存(記憶)する記憶部である。データ保存部32は、点検リストのデータ、報告書のフォーマットのデータ、およびイメージ情報のデータなどのデータや情報を記憶する。また、データ保存部32は、報告書作成装置2によって点検作業を行った結果の情報が記載(登録)された点検リストのデータや報告書のデータや情報を記憶する。データ保存部32は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの種々のメモリや、HDD(Hard disk drive)などの記憶装置で構成される。なお、データ保存部32が記憶するデータや情報は、上述したようなデータや情報に限定されるものではなく、報告書作成システム1において扱う種々のデータや情報が含まれる。
ここで、データ保存部32に保存(記憶)しているイメージ情報のデータについて説明する。図5は、本第1の実施形態の報告書作成システム1において報告書に記載(登録)するイメージ情報の一例を示した図である。より具体的には、データ保存部32にイメージ情報として保存(記憶)しているアイコンの一例である。
データ保存部32には、それぞれのアイコンを、アイコンが表す報告内容の種別(カテゴリ)ごとに分類して保存(記憶)している。図5に示したアイコンの一例では、「判定結果」、「対象物」、「異常状態」、「漏れ」、「異音」、「頻度」、「実施アクション」のそれぞれのカテゴリに分類して、それぞれのアイコンを保存(記憶)している。
ここで、「判定結果」カテゴリは、作業員Wが行った点検作業の結果を表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、点検作業の結果が「OK」(=良好)であることを表すOKアイコンi11と、点検作業の結果が「NG」(=不良)であることを表すNGアイコンi12とが「判定結果」カテゴリに分類されている場合を示している。
また、「対象物」カテゴリは、作業員Wが行った点検作業を行う対象の設備(点検対象の設備)や点検作業の結果を報告する必要がある設備(報告対象の設備、以下、報告対象の設備も、点検対象の設備と区別せずに、「点検対象の設備」という)を表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、点検対象の設備が「ポンプ」であることを表すポンプアイコンi21と、点検対象の設備が「バルブ」であることを表すバルブアイコンi22と、点検対象の設備がタンクなどの「容器」であることを表す容器アイコンi23とが「対象物」カテゴリに分類されている場合を示している。
また、「異常状態」カテゴリは、作業員Wが発見した設備の異常や故障などのトラブルを表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、「異音」が発生していることを表す異音アイコンi31と、「水漏れ」が発生していることを表す水漏れアイコンi32と、「腐食」が発生していることを表す腐食アイコンi33とが「異常状態」カテゴリに分類されている場合を示している。
また、「漏れ」カテゴリは、点検対象の設備において漏れている液体などの種類を表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、漏れている液体が「水」であることを表す水アイコンi41と、漏れている液体が「汚染水」であることを表す汚染水アイコンi42と、漏れている液体が「油」であることを表す油アイコンi43とが「漏れ」カテゴリに分類されている場合を示している。
また、「異音」カテゴリは、点検対象の設備における異音の大きさ(音量)を表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、異音の大きさが「5[db]以下」であることを表す小音量アイコンi51と、異音の大きさが「15[db]以下」であることを表す中音量アイコンi52と、異音の大きさが「30[db]以上」であることを表す大音量アイコンi53とが「異音」カテゴリに分類されている場合を示している。
また、「頻度」カテゴリは、点検対象の設備において異常が認められる頻度を表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、異常が認められる周期か「連続」していることを表す連続アイコンi61と、異常が認められる周期か「一定の周期」であることを表す定周期アイコンi62と、異常が認められる周期か「不連続」であることを表す不連続アイコンi63とが「頻度」カテゴリに分類されている場合を示している。
また、「実施アクション」カテゴリは、発見した設備の異常や故障などのトラブルに対して作業員Wが行った対応(行動)や作業を表すそれぞれのアイコンが属する種別である。図5に示したアイコンの一例では、トラブルに関する報告を「計装課に(電話)連絡」したことを表す計装課報告アイコンi71と、トラブルに対応するために「緊急の弁作動」を行ったことを表す緊急弁作動アイコンi72と、トラブルを発見した箇所の増し締めを行ったことを表す増し締めアイコンi73とが「実施アクション」カテゴリに分類されている場合を示している。
なお、データ保存部32には、それぞれのイメージ情報が意味する設備や設備のトラブルなどに関する詳細な情報が紐付けられて保存(記憶)される。例えば、イメージ情報がアイコンである場合、それぞれのアイコンには、アイコンが属する「カテゴリ」、アイコンの「名称」、アイコンの「識別情報(ID)」、アイコンに関する「補足情報」などの情報が紐付けられている。
なお、データ保存部32に保存(記憶)するイメージ情報のデータは、図5に示した一例のようなカテゴリに分類されたアイコンに限定されるものではなく、プラント内に配置されたそれぞれの設備や、想定される設備のトラブルなどの報告内容の意味が一意に決められた、それぞれのプラントに対応したイメージ情報のデータが保存(記憶)される。そして、データ保存部32に保存(記憶)されたイメージ情報のデータは、例えば、管理者Mによって、いかなるときにも追加や変更を行うことができる。
このような構成によって、報告書作成システム1では、報告書作成装置2を携帯してプラント内を順次移動しながらそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wが報告書を作成する作業の支援を行う。つまり、報告書作成システム1では、発見した異常の現象や故障の状況などを正確に記載(登録)した報告書を容易に作成することができるように、作業員Wを支援する。
次に、報告書作成システム1の動作について説明する。まず、報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて点検作業を行う際の処理および作業について説明する。図6は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて点検作業を行う際の処理および作業の流れ(処理シーケンス)を示したシーケンス図である。また、図7は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて行った点検作業の結果を入力する操作を模式的示した図である。図6には、点検リストに基づいて作業員Wが点検作業を行う際に動作する、報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2、報告書作成サーバ3、および表示端末4のそれぞれにおける処理の流れの一例を示している。なお、図6には、点検対象の設備において点検作業を行う作業員Wの作業、つまり、報告書作成装置2に対する操作も併せて示している。また、図7には、点検作業を行った結果(以下、「点検結果」という)を点検リストに記載(登録)する際に作業員Wが報告書作成装置2に対して行う操作、および報告書作成装置2に表示している点検リストの一例を示している。なお、以下の説明においては、データ保存部32に、点検リストのデータ、報告書のフォーマットのデータ、およびイメージ情報のデータなどがすでに記憶されているものとする。
まず、作業員Wは、点検対象の設備に到着したとき、報告書作成装置2を操作して点検リストの取得を指示する(ステップS110)。報告書作成装置2は、ステップS110における作業員Wからの点検リストの取得指示に応じて、点検リストとイメージ情報との送信の要求を、報告書作成サーバ3に送信する(ステップS111)。より具体的には、作業員Wは、ステップS110において、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23を操作し、点検リストの取得を指示する。これにより、報告書作成装置2に備えた通信部21は、ステップS111において、指示された点検リストと、この点検リストに対応するイメージ情報とのそれぞれのデータの送信要求を、無線通信ネットワークを介して、報告書作成サーバ3に備えた通信部31に送信する。
報告書作成サーバ3は、無線通信ネットワークを介して送信されてきた点検リストとイメージ情報との送信要求に応じて、データ保存部32に保存(記憶)されている点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータを読み出す(ステップS120)。そして、報告書作成サーバ3は、読み出した点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータを報告書作成装置2に送信する(ステップS121)。より具体的には、通信部31は、通信部21から送信されてきた点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータの送信要求を受信すると、ステップS120において、データ保存部32に保存(記憶)されている点検リストおよびイメージ情報のデータを検索し、要求された点検リストとイメージ情報とのそれぞれに合致するデータを、データ保存部32から読み出す。そして、通信部31は、ステップS121において、読み出した点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータを、無線通信ネットワークを介して通信部21に送信する。
なお、通信部31は、検索した全てのイメージ情報のデータをデータ保存部32から読み出して通信部21に送信してもよいが、検索した全てのイメージ情報のデータの内、点検リストに対応する一部のイメージ情報のデータのみをデータ保存部32から読み出して通信部21に送信してもよい。より具体的には、図5に示したアイコンの一例のようにカテゴリに分類された全てのアイコンのデータではなく、点検リストに記載(登録)する「判定結果」カテゴリに分類されているOKアイコンi11とNGアイコンi12とのデータのみをデータ保存部32から読み出して通信部21に送信してもよい。
これにより、報告書作成装置2は、無線通信ネットワークを介して送信されてきた点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータを取得する(ステップS130)。そして、報告書作成装置2は、取得した点検リストを表示して、作業員Wに提示する(ステップS131)。より具体的には、通信部21は、通信部31から送信されてきた点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータを受信すると、ステップS130において、受信した点検リストとイメージ情報とのそれぞれのデータを報告書作成部24に出力する。そして、報告書作成部24では、ステップS131において、報告情報処理部241が、通信部21から出力された点検リストのデータを表示部22に出力して表示させる。これにより、表示部22は、報告情報処理部241から出力された点検リストのデータに応じた表示画面を生成して表示する。また、報告書作成部24では、ステップS130において、イメージ情報取得部242が、通信部21から出力されたイメージ情報のデータを、不図示の内蔵メモリに記憶する。
なお、ステップS110〜ステップS131の処理シーケンスは、例えば、事務所などにおいて、点検作業を行うために作業員Wがプラント内の巡回を開始する前に行っておいてもよい。この場合、作業員Wは、報告書作成装置2に点検リストが表示された状態で点検対象の設備に出向くことができる。
その後、作業員Wが、報告書作成装置2に表示された点検リストに基づいて点検作業を実施する(ステップS140)。そして、作業員Wは、報告書作成装置2を操作して、実施した点検作業の点検結果を入力する(ステップS141)。これにより、報告書作成装置2は、表示部22に表示している点検リストを更新する(ステップS150)。そして、報告書作成装置2は、更新した点検リストを表示して、作業員Wに提示する(ステップS151)。
ここで、ステップS141〜ステップS151における、作業員Wによる点検結果の入力と点検リストの更新の処理(情報更新処理)について、図7を参照して説明する。より具体的には、図7(a)に示したような点検リストが報告書作成装置2の表示部22に表示されているとき、作業員Wが、点検ID=141(「△△配管の水漏れが無い」)の点検作業を実施した点検結果を入力する場合について説明する。
まず、作業員Wは、点検ID=141の点検作業を実施した後、ステップS141において、点検作業を実施した点検ID=141に対応する「結果」の項目(図7(a)に示した点検リストにおける位置R)を選択(例えば、タップ)する。これにより、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23は、点検ID=141の「結果」の項目に対するタッチ操作を検出し、検出した点検ID=141の「結果」の項目を選択する操作を受け付ける。そして、ユーザーインターフェース部23は、点検ID=141の「結果」の項目が選択されたことを表す情報を、情報更新処理の指示として報告書作成部24に出力する。報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された情報更新処理の指示に基づいて、作業員Wによって選択された点検ID=141の「結果」の項目に対応するイメージ情報(ここでは、「判定結果」カテゴリに分類されているそれぞれのアイコン)のデータをイメージ情報取得部242に要求する。これにより、イメージ情報取得部242は、不図示の内蔵メモリに記憶しているイメージ情報のデータの中から、要求されたイメージ情報のデータをイメージ情報処理部243に出力する。そして、イメージ情報処理部243は、イメージ情報取得部242から取得したイメージ情報(アイコン)のデータと、情報更新処理の指示において点検ID=141の「結果」の項目が選択されていることを表す情報とのそれぞれを、報告情報処理部241に出力する。そして、報告情報処理部241は、イメージ情報処理部243から出力されたイメージ情報(アイコン)のデータを表示部22に出力して表示させる。これにより、図7(b)に示したような、「判定結果」カテゴリに分類されているOKアイコンi11とNGアイコンi12とのそれぞれのデータに応じた表示画面が、表示部22に表示される。図7(b)に示した「判定結果」カテゴリの表示画面は、OKアイコンi11またはNGアイコンi12のいずれか一方を選択するための選択画面である。
なお、ここで、表示部22に表示させる「判定結果」カテゴリに分類されているそれぞれのアイコンは、すでに表示部22に表示されている点検リストに代わって表示されるようにしてもよい。また、表示部22に表示させる「判定結果」カテゴリに分類されているそれぞれのアイコンは、すでに表示部22に表示されている点検リスト上の一部の領域(例えば、情報更新処理の指示において示された点検ID=141の「結果」の項目に対応している領域)に別の画面、いわゆる、ポップアップ画面として表示されるようにしてもよい。
その後、図7(b)に示したような「判定結果」カテゴリのアイコンが報告書作成装置2の表示部22に表示されているとき、さらにステップS141において、作業員Wがいずれかのアイコン(ここでは、NGアイコンi12)を選択(例えば、タップ)する。これにより、ユーザーインターフェース部23は、NGアイコンi12に対するタッチ操作を検出してNGアイコンi12の選択操作を受け付け、NGアイコンi12が選択されたことを表す情報を、情報更新処理の指示として報告書作成部24に出力する。
そして、報告書作成部24では、ステップS150において、報告情報処理部241が、ユーザーインターフェース部23から出力された情報更新処理の指示に基づいて、点検リストにおける点検ID=141の「結果」の項目にNGアイコンi12を追加する情報更新処理を行う。これにより、点検リストにおける点検ID=141の「結果」の項目に、NGアイコンi12が記載(登録)される。なお、報告情報処理部241は、ここで情報更新処理を行った結果の点検リスト、つまり、更新した点検リストのデータを、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておく。
また、報告情報処理部241は、ステップS151において、更新した点検リストのデータを表示部22に出力して表示させる。これにより、表示部22は、図7(c)に示したような、報告情報処理部241から出力された更新した点検リストのデータに応じた表示画面を生成して表示する。図7(c)には、点検ID=141の「結果」の項目(ステップS141において選択した位置Rの位置)に、NGアイコンi12が表示されている更新した点検リストを示している。
その後、作業員Wは、更新した点検リストの管理者Mへの提出を指示する(ステップS160)。報告書作成装置2は、ステップS160における作業員Wからの更新した点検リストの提出指示に応じて、更新した点検リストを、報告書作成サーバ3に送信する(ステップS161)。より具体的には、作業員Wは、ステップS160において、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23を操作し、更新した点検リストの提出を指示する。これにより、報告書作成装置2に備えた通信部21は、ステップS161において、更新した点検リストのデータを、無線通信ネットワークを介して、報告書作成サーバ3に備えた通信部31に送信する。
報告書作成サーバ3は、無線通信ネットワークを介して送信されてきた更新された点検リストを、データ保存部32に保存(記憶)する(ステップS170)。より具体的には、通信部31は、通信部21から送信されてきた更新された点検リストを受信すると、ステップS170において、データ保存部32に保存(記憶)されている点検リストのデータを、受信した更新された点検リストのデータに置き換えることによって保存(記憶)する。なお、報告書作成サーバ3は、受信した更新された点検リストのデータを、データ保存部32に保存(記憶)されている点検リストに対応する点検結果が記載(登録)されたデータ、つまり、別のデータとしてデータ保存部32に保存(記憶)してもよい。
その後、管理者Mは、表示端末4を操作して、報告書作成サーバ3に備えたデータ保存部32に保存(記憶)している、作業員Wが更新した点検リストを閲覧することができる。
このような処理および作業の流れ(処理シーケンス)によって、報告書作成システム1では、報告書作成装置2を携帯してプラント内を順次移動しながらそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wが点検結果を点検リストに記載(登録)する作業の支援を行う。
その後、作業員Wは、点検作業を行った結果が不良であった点検項目、すなわち、予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを発見した点検対象の設備において、発見したトラブルに関する報告内容を記載(登録)した報告書を作成する。
<第1の報告書作成方法>
続いて、報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて作業員Wが、点検対象の設備において予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを発見した場合に報告書を作成する際の処理および作業について説明する。図8は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて報告書を作成する際の処理および作業の流れ(処理シーケンス)を示したシーケンス図である。また、図9は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて報告書を作成する第1の報告書作成方法の操作を模式的示した図である。図8には、トラブルを発見した作業員Wが報告書を作成する際に動作する、報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2、報告書作成サーバ3、および表示端末4のそれぞれにおける処理の流れの一例を示している。なお、図8には、点検対象の設備において報告書を作成する作業員Wの作業、つまり、報告書作成装置2に対する操作も併せて示している。また、図9には、発見したトラブルに関する報告内容を報告書に記載(登録)する際に作業員Wが報告書作成装置2に対して行う操作、および報告書作成装置2に表示している報告書の一例を示している。なお、以下の説明においても、データ保存部32に、点検リストのデータ、報告書のフォーマットのデータ、およびイメージ情報のデータなどがすでに記憶されているものとする。
まず、作業員Wは、点検対象の設備において発見したトラブルに関する報告内容を報告書に記載(登録)するとき、報告書作成装置2を操作して報告書の取得を指示する(ステップS210)。報告書作成装置2は、ステップS210における作業員Wからの報告書の取得指示に応じて、報告書、つまり、報告書のフォーマットとイメージ情報との送信の要求を、報告書作成サーバ3に送信する(ステップS211)。
ここで、作業員Wによる報告書を取得する指示は、例えば、点検作業を行った結果が不良であった点検項目における「点検報告」の行を選択(例えば、タップ)することによって行う。例えば、図7(c)に示したような、点検ID=141の「結果」の項目にNGアイコンi12が記載(登録)された点検リストが報告書作成装置2に表示されている場合、作業員Wは、ステップS210において、NGアイコンi12が記載(登録)された点検ID=141に対応する「点検報告」の項目を選択(例えば、タップ)する。これにより、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23は、点検ID=141の「点検報告」の項目に対するタッチ操作を検出して受け付け、点検ID=141の「点検報告」の項目が選択されたことを表す情報を通信部21に出力する。そして、通信部21は、ステップS211において、指示された報告書と、この報告書に対応するイメージ情報とのそれぞれのデータの送信要求を、無線通信ネットワークを介して、報告書作成サーバ3に備えた通信部31に送信する。
なお、報告書を取得する指示は、作業員Wによる報告書作成装置2の操作による指示に限定されるものではない。例えば、図7(a)に示した点検リストに点検作業の結果が不良であることを表す点検結果を記載(登録)したときに、報告書を取得する指示が自動的になされたものとしてもよい。より具体的には、例えば、図6に示したステップS141において、点検作業の結果が不良であることを表すNGアイコンi12を作業員Wが選択(例えば、タップ)した際(図7(b)参照)に、ユーザーインターフェース部23が出力したNGアイコンi12が選択されたことを表す情報に基づいて、通信部21が、報告書を取得する指示が出力されたものと判定してもよい。そして、通信部21は、判定した指示に基づいて、報告書とイメージ情報とのそれぞれのデータの送信要求を通信部31に送信してもよい。
報告書作成サーバ3は、無線通信ネットワークを介して送信されてきた報告書とイメージ情報との送信要求に応じて、データ保存部32に保存(記憶)されている報告書とイメージ情報とのそれぞれのデータを読み出す(ステップS220)。そして、報告書作成サーバ3は、読み出した報告書とイメージ情報とのそれぞれのデータを報告書作成装置2に送信する(ステップS221)。より具体的には、通信部31は、通信部21から送信されてきた報告書とイメージ情報とのそれぞれのデータの送信要求を受信すると、ステップS220において、データ保存部32に保存(記憶)されている報告書のフォーマットおよびイメージ情報のデータを検索し、要求された報告書のフォーマットとイメージ情報とのそれぞれに合致するデータを、データ保存部32から読み出す。そして、通信部31は、ステップS221において、読み出した報告書のフォーマットとイメージ情報とのそれぞれのデータを、無線通信ネットワークを介して通信部21に送信する。
なお、報告書作成サーバ3は、点検リストとイメージ情報との送信要求に応じて全てのイメージ情報のデータをすでに報告書作成装置2に送信している場合、通信部31は、報告書のフォーマットのデータのみをデータ保存部32から読み出して通信部21に送信してもよい。言い換えれば、通信部31は、点検リストとイメージ情報との送信要求に応じてイメージ情報のデータを送信する際に、図5に示したアイコンの一例において「判定結果」カテゴリに分類されているアイコンのデータのみをデータ保存部32から読み出して通信部21に送信している場合には、送信していないその他のカテゴリに分類されているそれぞれのアイコンのデータをデータ保存部32から読み出して通信部21に送信する。
これにより、報告書作成装置2は、無線通信ネットワークを介して送信されてきた報告書のフォーマットとイメージ情報とのそれぞれのデータを取得する(ステップS230)。そして、報告書作成装置2は、取得した報告書のフォーマットを表示して、作業員Wに提示する(ステップS231)。より具体的には、通信部21は、通信部31から送信されてきた報告書のフォーマットとイメージ情報とのそれぞれのデータを受信すると、ステップS230において、受信した報告書のフォーマットとイメージ情報とのそれぞれのデータを報告書作成部24に出力する。そして、報告書作成部24では、ステップS231において、報告情報処理部241が、通信部21から出力された報告書のフォーマットのデータを表示部22に出力して表示させる。これにより、表示部22は、報告情報処理部241から出力された報告書のフォーマットのデータに応じた表示画面を生成して表示する。また、報告書作成部24では、ステップS230において、イメージ情報取得部242が、通信部21から出力されたイメージ情報のデータを、不図示の内蔵メモリに記憶する。
その後、作業員Wは、報告書作成装置2に表示された報告書のフォーマットに対して報告内容を入力する。このとき、作業員Wは、報告書作成装置2を操作して、報告内容の入力を指示する(ステップS240)。これにより、報告書作成装置2は、作業員Wの操作に応じて報告内容を入力する処理、つまり、報告書にイメージ情報を記載(登録)する処理(情報更新処理)を行うための報告書作成処理を開始する。
ここで、ステップS240から開始する、作業員Wの操作に応じた報告書作成処理における報告内容の入力と報告書の作成の処理について、図9を参照して説明する。より具体的には、報告書作成装置2の表示部22に、図9(a)に示したような、点検ID=141(「△△配管の水漏れが無い」)の点検作業に対応する報告書のフォーマットが表示されているときに、作業員Wが報告内容を入力する場合について説明する。
まず、作業員Wは、ステップS240において、報告書作成装置2の表示部22に表示された、図9(a)に示した報告書内の報告内容入力領域Frにおける任意の位置を選択(例えば、タップ)する。これにより、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23は、報告内容入力領域Frに対するタッチ操作を検出し、検出した報告内容入力領域Frを選択する操作を受け付ける。そして、ユーザーインターフェース部23は、報告内容入力領域Frが選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告書作成処理の指示に基づいて、作業員Wによって選択された報告内容入力領域Frに対応するイメージ情報(ここでは、図5に示したアイコンの一例において「判定結果」カテゴリ以外のカテゴリに分類されているそれぞれのアイコン)のデータをイメージ情報取得部242に要求する。これにより、イメージ情報取得部242は、不図示の内蔵メモリに記憶しているイメージ情報のデータの中から、要求されたイメージ情報のデータをイメージ情報処理部243に出力する。そして、イメージ情報処理部243は、イメージ情報取得部242から取得したイメージ情報(アイコン)のデータと、報告書作成処理の指示がされていることを表す情報とのそれぞれを、報告情報処理部241に出力する。
そして、報告情報処理部241は、ステップS241において、イメージ情報処理部243から出力されたイメージ情報(アイコン)のデータを表示部22に出力して表示させる。これにより、図9(b)に示したような、「判定結果」カテゴリ以外のカテゴリに分類されているそれぞれのアイコンを、それぞれのカテゴリごとにまとめた表示画面が、表示部22に表示される。図9(b)に示したそれぞれのカテゴリごとにまとめた表示画面は、それぞれのカテゴリごとにいずれか1つまたは複数のアイコンを選択するための選択画面である。なお、以下の説明においては、「判定結果」カテゴリ以外のカテゴリに分類されているそれぞれのアイコンを区別せずに表す場合には、「報告内容アイコン」という。
なお、ステップS241において表示部22に表示させるそれぞれの報告内容アイコンは、その数が多いため、表示部22が表示画面を表示することができる大きさ以内に収まらないことも考えられる。この場合、報告情報処理部241は、図9(b)に示したようなそれぞれの報告内容アイコンの選択画面の一部を表示部22に表示させ、作業員Wによる選択画面のフリック操作やスクロール操作に応じて、表示部22に表示する報告内容アイコンの選択画面を移動させるように制御する。
その後、図9(b)に示したような報告内容アイコンの選択画面が報告書作成装置2の表示部22に表示されているとき、作業員Wは、ステップS250において、報告内容を表すそれぞれのカテゴリに分類されたそれぞれの報告内容アイコンを選択(例えば、タップ)する。図9(b)には、作業員Wが、「対象物」カテゴリに分類されているバルブアイコンi22と、「異常状態」カテゴリに分類されている水漏れアイコンi32と、「漏れ」カテゴリに分類されている油アイコンi43と、「頻度」カテゴリに分類されている連続アイコンi61と、「実施アクション」カテゴリに分類されている計装課報告アイコンi71とを選択した場合を示している。
ユーザーインターフェース部23は、報告内容アイコンに対するタッチ操作を検出するごとに、報告内容アイコンの選択操作を受け付け、報告内容アイコンが選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。これにより、報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された選択された報告内容アイコンを表す情報を、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておく。
なお、ステップS250において作業員Wが報告内容アイコンを選択するとき、それぞれの報告内容アイコンに対して意味が一意に決められた報告内容、つまり、それぞれの報告内容アイコンが表すトラブルの内容を確認する際には、例えば、報告内容アイコンを2回連続でタップする動作、いわゆる、ダブルタップ動作や長押し動作を行う。この場合、ユーザーインターフェース部23は、ダブルタップ動作や長押し動作の操作がされた報告内容アイコンを表す情報を報告書作成部24に出力し、報告情報処理部241が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告内容アイコンのデータに紐付けられている詳細な情報を、表示部22に表示させる。これにより、作業員Wは、ダブルタップ動作や長押し動作の操作を行った報告内容アイコンに対して一意に決められたトラブルの内容などを確認することができる。
そして、作業員Wは、報告内容を表す全ての報告内容アイコンを選択した後、OKボタンBo1を選択(例えば、タップ)して、それぞれの報告内容アイコンの選択を確定する。ユーザーインターフェース部23は、OKボタンBo1に対するタッチ操作を検出してOKボタンBo1の選択操作を受け付け、OKボタンBo1が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。
これにより、報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力されたOKボタンBo1が選択されたことを表す情報に応じて、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておいた、選択された報告内容アイコンを表す情報を報告情報処理部241に出力する。そして、報告情報処理部241は、イメージ情報処理部243から出力された選択された報告内容アイコンを表す情報に基づいて、選択された報告内容アイコンをまとめた確認用のデータを表示部22に出力して表示させる。これにより、図9(c)に示したような、選択された報告内容アイコンのみをまとめた「選択イメージ」の表示画面が、表示部22に表示される。図9(c)には、図9(b)に示した報告内容アイコンの選択画面において作業員Wが選択した、バルブアイコンi22と、水漏れアイコンi32と、油アイコンi43と、連続アイコンi61と、計装課報告アイコンi71とを、選択した報告内容アイコンとして確定するか否かを確認する「選択イメージ」の確認画面の一例を示している。
なお、ここで、表示部22に表示させる「選択イメージ」の確認画面は、すでに表示部22に表示されている報告内容アイコンの選択画面に代わって表示されるようにしてもよい。また、表示部22に表示させる「選択イメージ」の確認画面は、すでに表示部22に表示されている報告内容アイコンの選択画面上にポップアップ画面として表示されるようにしてもよい。
そして、作業員Wは、「選択イメージ」の確認画面を確認した後、OKボタンBo2を選択(例えば、タップ)して、それぞれの報告内容アイコンの選択を最終的に確定する。ユーザーインターフェース部23は、OKボタンBo2の選択を受け付けると、OKボタンBo2が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の最終的な指示として報告書作成部24に出力する。
なお、図9(b)に示したCanselボタンBc1は、報告内容アイコンの選択を取りやめる(キャンセルする)ことを表すボタンである。作業員WがCanselボタンBc1を選択(例えば、タップ)した場合、ユーザーインターフェース部23は、CanselボタンBc1の選択操作を受け付け、CanselボタンBc1が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。この場合、報告情報処理部241は、図9(a)に示した報告書のフォーマットの表示画面を、表示部22に表示させる。また、図9(c)に示したCanselボタンBc2は、それぞれの報告内容アイコンの最終的な選択を取りやめる(キャンセルする)ことを表すボタンである。作業員WがCanselボタンBc2を選択(例えば、タップ)した場合、ユーザーインターフェース部23は、CanselボタンBc2の選択操作を受け付け、CanselボタンBc2が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の最終的な指示として報告書作成部24に出力する。この場合、報告情報処理部241は、図9(a)に示した報告書のフォーマット、または図9(b)に示した報告内容アイコンの選択画面を、表示部22に表示させる。
なお、図9(b)に示した報告内容アイコンの選択画面、図9(c)に示した「選択イメージ」の確認画面において、作業員Wがそれぞれの操作を確定させる方法は、図9(b)および図9(c)に示したようなOKボタンに限定されるものではない。例えば、図9(b)に示した報告内容アイコンの選択画面、図9(c)に示した「選択イメージ」の確認画面において、報告内容アイコンが表示されていない領域を選択(例えば、タップ)する操作を、それぞれの操作を確定させる操作としてもよい。なお、この場合において、図9(b)に示した報告内容アイコンの選択画面においていずれの報告内容アイコンも選択せずに報告内容アイコンが表示されていない領域を選択(例えば、タップ)する操作を行った場合には、報告内容アイコンの選択を取りやめる(キャンセルする)ことを表すことになる。
その後、報告書作成部24では、ステップS260において、報告情報処理部241が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告書作成処理の最終的な指示に基づいて、報告内容入力領域Frに選択された報告内容アイコンを追加する情報更新処理を行う。これにより、報告書内の報告内容入力領域Frに、作業員Wによって選択された報告内容アイコンが記載(登録)される。なお、報告情報処理部241は、ここで情報更新処理を行った結果の報告書、つまり、更新(作成)した報告書のデータを、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておく。
また、報告情報処理部241は、ステップS261において、更新(作成)した報告書のデータを表示部22に出力して表示させ、作成した報告書を作業員Wに提示する。これにより、表示部22は、図9(d)に示したような、報告情報処理部241から出力された更新(作成)した報告書のデータに応じた表示画面を生成して表示する。図9(d)には、報告書内の報告内容入力領域Frに選択された報告内容アイコンが表示されている更新(作成)した報告書、つまり、作業員Wが発見したトラブルに関する報告内容が記載(登録)された報告書を示している。より具体的には、図9(d)には、図9(c)に示した「選択イメージ」の確認画面において確定した、バルブアイコンi22と、水漏れアイコンi32と、油アイコンi43と、連続アイコンi61と、計装課報告アイコンi71とが報告内容入力領域Frに記載(登録)された報告書を示している。
このような処理および作業の流れ(処理シーケンス)によって、報告書にイメージ情報を記載(登録)する。つまり、ここでまでの処理および作業が、報告書作成処理である。
その後、作業員Wは、作成した報告書の管理者Mへの提出を指示する(ステップS270)。報告書作成装置2は、ステップS270における作業員Wからの作成した報告書の提出指示に応じて、作成した報告書を、報告書作成サーバ3に送信する(ステップS271)。より具体的には、作業員Wは、ステップS270において、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23を操作し、作成した報告書の提出を指示する。これにより、報告書作成装置2に備えた通信部21は、ステップS271において、作成した報告書のデータを、無線通信ネットワークを介して、報告書作成サーバ3に備えた通信部31に送信する。
報告書作成サーバ3は、無線通信ネットワークを介して送信されてきた作成された報告書を、データ保存部32に保存(記憶)する(ステップS280)。より具体的には、通信部31は、通信部21から送信されてきた作成された報告書を受信すると、ステップS280において、受信した作成された報告書のデータをデータ保存部32に保存(記憶)する。なお、報告書作成サーバ3は、データ保存部32に保存(記憶)されている報告書のデータを、受信した作成された報告書のデータに置き換えることによって保存(記憶)してもよい。
なお、報告書作成サーバ3は、作成された報告書の報告内容入力領域Frに記載(登録)されたそれぞれの報告内容アイコンの情報を、報告内容アイコンを整理するための情報として利用してもよい。例えば、報告書におけるそれぞれの報告内容アイコンの使用頻度、つまり、報告書に記載(登録)するために作業員Wによって選択された回数を集計し、使用頻度が高い順にそれぞれの報告内容アイコンを並べ替えてもよい。また、それぞれの報告内容アイコンの重要度や優先度、点検対象の設備において発生するトラブルの発生頻度が高い順にそれぞれの報告内容アイコンを並べ替えてもよい。これにより、使用頻度、重要度や優先度、発生頻度が高い順に並べ替えた報告内容アイコンを、以降のイメージ情報として報告書作成装置2に送信することができる。このことにより、図9(b)に示したような報告内容アイコンの選択画面において、それぞれのカテゴリ内に表示される報告内容アイコンが、使用頻度、重要度や優先度、発生頻度が高い順に並べられて、報告書作成装置2の表示部22に表示されることになる。これにより、作業員Wは、報告内容アイコンの選択画面から、より容易に報告内容アイコンを選択することができる。
このような処理および作業の流れ(処理シーケンス)によって、報告書作成システム1では、報告書作成装置2を携帯してプラント内を順次移動しながらそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wが発見したトラブルに関する報告内容を記載(登録)した報告書を作成する作業の支援を行う。
その後、管理者Mは、表示端末4を操作して、報告書作成サーバ3に備えたデータ保存部32に保存(記憶)している、作業員Wが作成した報告書を閲覧する。より具体的には、表示端末4は、管理者Mによる操作に応じて、作業員Wが作成した報告書の閲覧を要求する(ステップS310)。報告書作成サーバ3は、ステップS310における管理者Mからの作業員Wが作成した報告書の閲覧要求に応じて、データ保存部32に保存(記憶)している、作業員Wによって作成された報告書のデータを読み出す(ステップS320)。そして、報告書作成サーバ3は、読み出した報告書のデータを表示端末4に送信する(ステップS321)。これにより、表示端末4は、報告書作成サーバ3から送信されてきた報告書を表示部41に表示して、管理者Mに提示する(ステップS330)。
なお、報告書作成装置2における報告書作成処理は、図8および図9において説明した処理および作業の流れ(処理シーケンス)に限定されるものではなく、作業員Wの操作に応じて報告内容入力領域Frに選択された報告内容アイコンが記載(登録)するための様々な処理および作業の流れが考えられる。
<第2の報告書作成方法>
次に、報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて作業員Wが、点検対象の設備において予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを発見した場合に報告書を作成する際の別の処理および作業の一例について説明する。図10は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて報告書を作成する第2の報告書作成方法の操作を模式的示した図である。図10には、発見したトラブルに関する報告内容を報告書に記載(登録)する際に作業員Wが報告書作成装置2に対して行う操作、および報告書作成装置2に表示している報告書の一例を示している。
なお、第2の報告書作成方法においても、トラブルを発見した作業員Wが報告書を作成する際に動作する、報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2、報告書作成サーバ3、および表示端末4のそれぞれにおける処理および作業の流れ(処理シーケンス)は、図8に示した報告書を作成する際の処理および作業の流れ(処理シーケンス)と同様である。従って、第2の報告書作成方法によって報告書を作成する際の処理および作業の流れ(処理シーケンス)に関する詳細な説明は省略する。そして、以下の説明においては、報告書作成装置2が、作業員Wの操作に応じて報告内容を入力(報告書にイメージ情報を記載(登録))する報告書作成処理(図8に示した処理シーケンスにおけるステップS240〜ステップS261)について、図8および図10を参照して説明する。より具体的には、報告書作成装置2の表示部22に、図10(a)に示したような、点検ID=141(「△△配管の水漏れが無い」)の点検作業に対応する報告書のフォーマットが表示されているときに、作業員Wが報告内容を入力する場合について説明する。
まず、作業員Wは、ステップS240において、図9(a)に示した第1の報告書作成方法における操作と同様に、報告書作成装置2の表示部22に表示された、図10(a)に示した報告書内の報告内容入力領域Frにおける任意の位置を選択(例えば、タップ)する。これにより、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23は、第1の報告書作成方法における操作と同様に、報告内容入力領域Frに対するタッチ操作を検出して報告内容入力領域Frを選択する操作を受け付け、報告内容入力領域Frが選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。そして、報告書作成部24では、第1の報告書作成方法における操作と同様に、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告書作成処理の指示に基づいて、作業員Wによって選択された報告内容入力領域Frに対応するイメージ情報、つまり、報告内容アイコンのデータをイメージ情報取得部242に要求する。これにより、イメージ情報取得部242は、第1の報告書作成方法における操作と同様に、不図示の内蔵メモリに記憶しているイメージ情報のデータの中から、要求された報告内容アイコンをイメージ情報処理部243に出力する。そして、イメージ情報処理部243は、第1の報告書作成方法における操作と同様に、イメージ情報取得部242から取得した報告内容アイコンのデータと、報告書作成処理の指示がされていることを表す情報とのそれぞれを、報告情報処理部241に出力する。
そして、第2の報告書作成方法では、報告情報処理部241が、ステップS241において、イメージ情報処理部243から出力された報告内容アイコンのデータの内、1つのカテゴリに分類されているそれぞれの報告内容アイコンを、表示部22に出力して表示させる。これにより、図10(b)に示したように、「判定結果」カテゴリ以外の1つのカテゴリに分類されているそれぞれの報告内容アイコンの表示画面が、表示部22に表示される。図10(b)に示したそれぞれの報告内容アイコンの表示画面は、いずれか1つまたは複数の報告内容アイコンを選択するための選択画面である。図10(b)には、「異常状態」カテゴリに分類されている異音アイコンi31と、水漏れアイコンi32と、腐食アイコンi33とが表示されている場合を示している。
なお、ここで、表示部22に表示させる1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面は、すでに表示部22に表示されている報告書のフォーマットの表示画面に代わって表示されるようにしてもよい。また、表示部22に表示させる1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面は、すでに表示部22に表示されている報告書のフォーマットの表示画面上にポップアップ画面として表示されるようにしてもよい。
なお、ステップS241において表示部22に表示させる1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの数が多く、全ての報告内容アイコンが示された選択画面を表示部22に表示させることができない、つまり、表示部22が表示することができる大きさ以内に表示画面が収まらないことも考えられる。この場合には、報告情報処理部241は、第1の報告書作成方法と同様に、1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面の一部を表示部22に表示させ、作業員Wによる選択画面のフリック操作やスクロール操作に応じて、表示部22に表示する1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面を移動させるように制御する。
その後、図10(b)に示したような1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面が報告書作成装置2の表示部22に表示されているとき、作業員Wは、ステップS250において、報告内容を表すいずれかの報告内容アイコンを選択(例えば、タップ)する。図10(b)には、作業員Wが、「異常状態」カテゴリに分類されている水漏れアイコンi32を選択した場合を示している。これにより、ユーザーインターフェース部23は、報告内容アイコン(ここでは、水漏れアイコンi32)に対するタッチ操作を検出して報告内容アイコンの選択操作を受け付け、選択された報告内容アイコンを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された選択された報告内容アイコン(ここでは、水漏れアイコンi32)を表す情報を、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておく。
そして、作業員Wは、表示部22に表示された1つのカテゴリに分類されている報告内容を表す全ての報告内容アイコンを選択した後、OKボタンBo3を選択(例えば、タップ)して、それぞれの報告内容アイコンの選択を確定する。ユーザーインターフェース部23は、OKボタンBo3に対するタッチ操作を検出してOKボタンBo3の選択操作を受け付け、OKボタンBo3が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。
その後、報告書作成部24では、ステップS260において、報告情報処理部241が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告書作成処理の指示に基づいて、報告内容入力領域Frに選択された報告内容アイコン(ここでは、水漏れアイコンi32)を追加する情報更新処理を行う。これにより、報告書内の報告内容入力領域Frに、作業員Wによって選択された報告内容アイコンが記載(登録)される。なお、報告情報処理部241は、ここで情報更新処理を行った結果の報告書、つまり、更新(作成)した報告書のデータを、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておく。
また、報告情報処理部241は、ステップS261において、更新(作成)した報告書のデータを表示部22に出力して表示させ、作成した報告書を作業員Wに提示する。これにより、表示部22は、図10(c)に示したような、報告情報処理部241から出力された更新(作成)した報告書のデータに応じた表示画面を生成して表示する。図10(c)には、報告書内の報告内容入力領域Frに、表示部22に表示された1つのカテゴリにおいて選択された報告内容アイコンが表示されている更新(作成)した報告書、つまり、作業員Wが発見したトラブルに関する報告内容の一部が記載(登録)された報告書を示している。より具体的には、図10(c)には、図10(b)に示した「異常状態」カテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面において選択した水漏れアイコンi32が、報告内容の一部として報告内容入力領域Frに記載(登録)された報告書を示している。
なお、図10(b)に示したCanselボタンBc3は、表示部22に表示された1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択を取りやめる(キャンセルする)ことを表すボタンである。作業員WがCanselボタンBc3を選択(例えば、タップ)した場合、ユーザーインターフェース部23は、CanselボタンBc3の選択操作を受け付け、CanselボタンBc3が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。この場合、報告情報処理部241は、図10(a)に示した報告書のフォーマットの表示画面を、表示部22に表示させる。
なお、図10(b)に示した1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面において、作業員Wが報告内容アイコンの選択を確定させる方法は、図10(b)に示したようなOKボタンBo3に限定されるものではない。例えば、図10(b)に示した1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面において、報告内容アイコンが表示されていない領域を選択(例えば、タップ)する操作を、報告内容アイコンの選択を確定させる操作としてもよい。なお、この場合において、図10(b)に示した1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面においていずれの報告内容アイコンも選択せずに報告内容アイコンが表示されていない領域を選択(例えば、タップ)する操作を行った場合には、表示部22に表示された1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択を取りやめる(キャンセルする)ことを表すことになる。
ここでまでの処理および作業、つまり、図8に示した処理シーケンスにおけるステップS240〜ステップS261の1回の処理および作業が、1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンを作業員Wの操作に応じた報告内容の一部として入力(報告書にイメージ情報を記載(登録))する1回分の報告書作成処理である。
以降、第2の報告書作成方法では、1回分の報告書作成処理を、イメージ情報処理部243から出力された報告内容アイコンのデータにおいて分類されているそれぞれのカテゴリの数の分だけ繰り返す。より具体的には、報告書作成装置2は、作業員WによるステップS240における報告書内の報告内容入力領域Frの任意の位置の選択(例えば、タップ)に応じて、ステップS241において、別の1つのカテゴリに分類されているそれぞれの報告内容アイコンの選択画面を、表示部22に順次表示させる。そして、報告書作成装置2は、作業員WによるステップS250におけるいずれかの報告内容アイコンの選択(例えば、タップ)に応じて、選択された報告内容アイコンを表す情報を、例えば、不図示の内蔵メモリに順次記憶する。そして、報告書作成装置2は、ステップS260における報告内容入力領域Frのデータの選択された報告内容アイコンに対して一意に決められた報告内容への更新(情報更新処理)、および更新(作成)した報告書のデータを、例えば、不図示の内蔵メモリに順次記憶する。そして、報告書作成装置2は、ステップS261における更新(作成)した報告書のデータを表示部22に順次表示、つまり、作成した報告書を作業員Wに順次提示する。
図10(d−1)には、2回目のステップS241において、1回目のステップS241において表示部22に表示させた「異常状態」カテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面に引き続き、「漏れ」カテゴリに分類されている報告内容アイコン(水アイコンi41と、汚染水アイコンi42と、油アイコンi43)の選択画面を表示部22に表示させた場合を示している。そして、図10(d−1)では、作業員Wが、ステップS250において油アイコンi43を選択した場合を示している。また、図10(d−2)には、3回目のステップS241において、2回目のステップS241において表示部22に表示させた「漏れ」カテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面に引き続き、「頻度」カテゴリに分類されている報告内容アイコン(連続アイコンi61と、定周期アイコンi62と、不連続アイコンi63)の選択画面を表示部22に表示させた場合を示している。そして、図10(d−2)では、作業員Wが、ステップS250において連続アイコンi61を選択した場合を示している。また、図10(d−3)には、4回目のステップS241において、3回目のステップS241において表示部22に表示させた「頻度」カテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面に引き続き、「実施アクション」カテゴリに分類されている報告内容アイコン(計装課報告アイコンi71と、緊急弁作動アイコンi72と、増し締めアイコンi73)の選択画面を表示部22に表示させた場合を示している。そして、図10(d−3)では、作業員Wが、ステップS250において計装課報告アイコンi71を選択した場合を示している。
また、図10(e)には、報告書内の報告内容入力領域Frに、1回目から4回目までのそれぞれの報告書作成処理において選択された報告内容アイコンが表示されている更新(作成)した報告書、つまり、作業員Wが発見したトラブルに関する報告内容の最終的な記載(登録)がされた報告書を示している。より具体的には、図10(e)には、図10(b)、および図10(d−1)〜図10(d−3)に示したそれぞれのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面において選択された、水漏れアイコンi32と、油アイコンi43と、連続アイコンi61と、計装課報告アイコンi71とのそれぞれが、最終的な報告内容として報告内容入力領域Frに記載(登録)された報告書を示している。
第2の報告書作成方法では、このような処理および作業の流れ(処理シーケンス)によって、報告書作成処理を繰り返し、作業員Wが、分類されたそれぞれのカテゴリごとに報告内容アイコンを選択することによって報告書にイメージ情報を記載(登録)する。
なお、作業員Wが点検作業を行った点検項目によっては、報告書作成装置2が、図8に示した処理シーケンスにおけるステップS230において報告書作成サーバ3から取得した全てのカテゴリに該当しない場合も考えられる。この場合には、報告書作成処理を繰り返す際に表示部22に表示させるそれぞれのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面として、図8に示した処理シーケンスにおけるステップS230において取得した全てのカテゴリに対応する報告内容アイコンの選択画面をステップS241において表示させなくてもよい。
その後、報告書作成装置2は、図8に示した処理シーケンスのステップS270における作業員Wからの作成した報告書の提出指示に応じて、ステップS271において、作成した報告書を報告書作成サーバ3に送信する。
このような処理および作業の流れ(処理シーケンス)によって、報告書作成システム1では、第2の報告書作成方法によっても、報告書作成装置2を携帯してプラント内を順次移動しながらそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wが発見したトラブルに関する報告内容を記載(登録)した報告書を作成する作業の支援を行う。
なお、報告書作成装置2によって報告書作成処理を行う際の操作や表示画面の構成は、上述した第1の報告書作成方法や第2の報告書作成方法において示した操作や表示画面の構成に限定されるものではない。
なお、点検対象の設備において作業員Wが発見した予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルには、報告内容アイコンのそれぞれに対して一意に決められた報告内容に合致しない報告内容があることが考えられる。つまり、表示部22に表示された報告内容アイコンの選択画面内の報告内容アイコンでは表されていないトラブルが、点検対象の設備において発生している場合も考えられる。この場合でも、作業員Wは、発見したトラブルに関する報告をしなくてはならない。
<イメージ情報の登録方法>
次に、報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて作業員Wが、点検対象の設備において発見した予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを報告するためのイメージ情報を新規に登録(作成)する際の処理および作業の一例について説明する。図11は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて報告書を作成する際にイメージ情報を新規に登録する方法の操作を模式的示した図である。図11には、発見したトラブルに合致する報告内容を表すイメージ情報が表示部22に表示されない(提示されない)場合に、作業員Wが、発見したトラブルに合致する報告内容を表す未分類のイメージ情報を新規に登録(作成)するために報告書作成装置2に対して行う操作、および報告書作成装置2に表示している報告書の一例を示している。
なお、作業員Wによる未分類のイメージ情報の新規の登録(作成)は、トラブルを発見した作業員Wが報告書を作成する際の報告書作成処理(図8に示した処理シーケンスにおけるステップS240〜ステップS261)のときにおいて行う。以下の説明においては、報告書作成装置2が、第2の報告書作成方法によって作業員Wの操作に応じて報告内容を入力(報告書にイメージ情報を記載(登録))する報告書作成処理のときに未分類のイメージ情報を新規に登録(作成)する場合について、図8および図11を参照して説明する。より具体的には、報告書作成装置2の表示部22に、図11(a)に示したような、点検ID=141(「△△配管の水漏れが無い」)の点検作業に対応する報告書のフォーマットが表示されているときに、作業員Wが報告内容を入力するために、報告内容に合致する意味を一意に決めたイメージ情報を新規に登録(作成)する場合について説明する。なお、以下の説明においては、データ保存部32にすでに記憶されているイメージ情報のデータに、アイコンが表す報告内容の種別(カテゴリ)が分類されていないアイコン、つまり、未分類のアイコンも含まれており、報告書作成装置2は、図8に示した処理シーケンスにおけるステップS230において報告書作成サーバ3から、未分類のアイコンも含めて取得して不図示の内蔵メモリに記憶しているものとする。
まず、作業員Wは、ステップS240において、図11(a)に示した第2の報告書作成方法における操作と同様に、報告書作成装置2の表示部22に表示された、図11(a)に示した報告書内の報告内容入力領域Frにおける任意の位置を選択(例えば、タップ)する。これにより、報告書作成装置2に備えたユーザーインターフェース部23は、第2の報告書作成方法における操作と同様に、報告内容入力領域Frに対するタッチ操作を検出して報告内容入力領域Frを選択する操作を受け付け、報告内容入力領域Frが選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。そして、報告書作成部24では、第2の報告書作成方法における操作と同様に、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告書作成処理の指示に基づいて、作業員Wによって選択された報告内容入力領域Frに対応するイメージ情報、つまり、未分類のアイコンを含む報告内容アイコンのデータをイメージ情報取得部242に要求する。これにより、イメージ情報取得部242は、第2の報告書作成方法における操作と同様に、不図示の内蔵メモリに記憶しているイメージ情報のデータの中から、要求された報告内容アイコンをイメージ情報処理部243に出力する。そして、イメージ情報処理部243は、第2の報告書作成方法における操作と同様に、イメージ情報取得部242から取得した報告内容アイコンのデータと、報告書作成処理の指示がされていることを表す情報とのそれぞれを、報告情報処理部241に出力する。
そして、報告情報処理部241は、第2の報告書作成方法における操作と同様に、ステップS241において、イメージ情報処理部243から出力された報告内容アイコンのデータの内、1つのカテゴリに分類されているそれぞれの報告内容アイコンを、表示部22に出力して表示させる。このとき、報告情報処理部241は、未分類のアイコンのカテゴリが存在することを表す未分類アイコンiuも、報告内容アイコンとして表示部22に出力して表示させる。これにより、図11(b)に示したように、1つのカテゴリに分類されているそれぞれの報告内容アイコンに未分類アイコンiuを含めた選択画面が、表示部22に表示される。図11(b)には、「異常状態」カテゴリに分類されている異音アイコンi31と、水漏れアイコンi32と、腐食アイコンi33と、未分類アイコンiuとが、選択する対象の報告内容アイコンとして表示されている場合を示している。
なお、ここで、表示部22に表示させる未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面は、第2の報告書作成方法と同様に、すでに表示部22に表示されている報告書のフォーマットの表示画面に代わって表示されるようにしても、報告書のフォーマットの表示画面上にポップアップ画面として表示されるようにしてもよい。
なお、ステップS241において表示部22に表示させる1つのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの数が多く、未分類アイコンiuを含めた全ての報告内容アイコンが示された選択画面が、表示部22が表示することができる大きさ以内に収まらないことも考えられる。この場合には、報告情報処理部241は、第2の報告書作成方法と同様に、未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面の一部を表示部22に表示させ、作業員Wによる選択画面のフリック操作やスクロール操作に応じて、表示部22に表示する未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面を移動させるように制御する。
その後、図11(b)に示したような未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面が報告書作成装置2の表示部22に表示されているとき、作業員Wは、ステップS250において、未分類アイコンiuを選択(例えば、タップ)する。これにより、ユーザーインターフェース部23は、未分類アイコンiuに対するタッチ操作を検出して未分類アイコンiuの選択操作を受け付け、未分類アイコンiuが選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された未分類アイコンiuが選択されたことを表す情報に応じて、報告内容のカテゴリが分類されていない未分類のアイコンのリストを、表示部22に出力して表示させる。これにより、図11(c)に示したような、少なくとも1つ以上の未分類のアイコンをまとめた「未分類リスト」の表示画面が、表示部22に表示される。図11(c)に示した「未分類リスト」の表示画面は、いずれか1つの未分類アイコンiuを選択するための選択画面である。
図11(c)には、未分類アイコンiu1〜未分類アイコンiu5を示した「未分類リスト」の選択画面の一例を示している。ここで、未分類アイコンiu1は、例えば、ポンプ、バルブ、容器、またはパイプなどの点検対象の設備に蔦などの植物が絡まっていることを想定して予め作成された未分類アイコンiuである。未分類アイコンiu2は、例えば、ポンプなどの点検対象の設備から蒸気などが発生していることを想定して予め作成された未分類アイコンiuである。未分類アイコンiu3は、例えば、ポンプなどの点検対象の設備に備えた表示部の汚れによって表示された情報を確認することができないことを想定して予め作成された未分類アイコンiuである。未分類アイコンiu4は、例えば、現象や状況などを特定することができないトラブルを発見したことを想定して予め作成された未分類アイコンiuである。未分類アイコンiu5は、例えば、該当するアイコンがないことを想定して予め作成された未分類アイコンiu5である。
なお、ここで、表示部22に表示させる「未分類リスト」の選択画面は、すでに表示部22に表示されている未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面に代わって表示されるようにしてもよい。また、表示部22に表示させる「未分類リスト」の選択画面は、すでに表示部22に表示されている未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面上にポップアップ画面として表示されるようにしてもよい。
なお、ステップS241において表示部22に表示させる「未分類リスト」に含まれる未分類アイコンiuの数が多く、全ての未分類アイコンiuが表示された「未分類リスト」の選択画面を表示部22に表示させることができない、つまり、表示部22が表示することができる大きさ以内に表示画面が収まらないことも考えられる。この場合には、報告情報処理部241は、第2の報告書作成方法と同様に、「未分類リスト」の選択画面の一部を表示部22に表示させ、作業員Wによる選択画面のフリック操作やスクロール操作に応じて、表示部22に表示する「未分類リスト」の選択画面を移動させるように制御する。
その後、図11(c)に示したような「未分類リスト」の選択画面が報告書作成装置2の表示部22に表示されているとき、作業員Wは、さらにステップS250において、報告内容を表していると考えられるいずれかの未分類アイコンiuを選択(例えば、タップ)する。これにより、ユーザーインターフェース部23は、選択された未分類アイコンiu(ここでは、未分類アイコンiu1)に対するタッチ操作を検出して未分類アイコンiuの選択操作を受け付け、選択された未分類アイコンiuを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。報告書作成部24では、イメージ情報処理部243が、ユーザーインターフェース部23から出力された選択された未分類アイコンiu(ここでは、未分類アイコンiu1)を表す情報に応じて、選択された未分類アイコンiuに一意の報告内容を登録するため登録画面を、表示部22に表示させる。これにより、図11(d)に示したような、選択した未分類アイコンiuが表す一意の報告内容の情報を入力するための「未分類アイコン登録」の表示画面が、表示部22に表示される。図11(d)に示した「未分類アイコン登録」の表示画面は、選択した未分類アイコンiuが表す一意の報告内容の情報を入力するため入力画面である。
なお、図11(c)に示したような「未分類リスト」の選択画面において、作業員Wが未分類アイコンiuの選択を確定させる方法は、いずれかの未分類アイコンiuを選択(例えば、タップ)する方法に限定されるものではない。図11(c)に示した「未分類リスト」の選択画面において、未分類アイコンiuが表示されていない領域に、OKボタンやCanselボタンを配置し、OKボタンを選択(例えば、タップ)する操作で未分類アイコンiuの選択を確定させ、Canselボタンを選択(例えば、タップ)する操作で未分類アイコンiuの選択を取りやめる(キャンセルする)ようにしてもよい。
また、表示部22に表示させる「未分類アイコン登録」の入力画面は、すでに表示部22に表示されている「未分類リスト」の選択画面に代わって表示されるようにしてもよい。また、表示部22に表示させる「未分類アイコン登録」の入力画面は、すでに表示部22に表示されている「未分類リスト」の選択画面上にポップアップ画面として表示されるようにしてもよい。
そして、作業員Wは、「未分類アイコン登録」の入力画面が表示部22に表示されているとき、作業員Wは、さらにステップS250において、報告書作成装置2を操作して、選択した未分類アイコンiuに対応する一意の報告内容の情報を入力し、入力した報告内容の情報を確定する。より具体的には、選択した未分類アイコンiuの「未分類アイコン登録」の入力画面内の情報入力領域Finに、報告書作成装置2に備えた文字の入力機能を利用して、選択した未分類アイコンiuが表す報告内容の情報を入力する。図11(d)においては、選択した未分類アイコンiu1が表す一意の報告内容の情報として、「植物絡まり」を入力した場合の一例を示している。つまり、図11(d)には、選択した未分類アイコンiu1を、「植物絡まり」を表すアイコンとして登録する場合の一例を示している。そして、作業員Wは、選択した未分類アイコンiuに対応する報告内容の情報の入力が終了した後、「未分類アイコン登録」の入力画面内のOKボタンBo4を選択(例えば、タップ)して、入力した未分類アイコンiuが表す報告内容の情報を確定する。ユーザーインターフェース部23は、OKボタンBo4に対するタッチ操作を検出してOKボタンBo4の選択操作を受け付け、OKボタンBo4が選択されたことを表す情報と、未分類アイコンiuに対して入力された報告内容の情報とを、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。これにより、作業員Wによる未分類のイメージ情報(ここでは、未分類アイコンiu1)の新規の登録(作成)が完了する。
なお、図11(d)に示したCanselボタンBc4は、選択した未分類アイコンiuに対する報告内容の情報の入力を取りやめる(キャンセルする)ことを表すボタンである。作業員WがCanselボタンBc4を選択(例えば、タップ)した場合、ユーザーインターフェース部23は、CanselボタンBc4の選択操作を受け付け、CanselボタンBc4が選択されたことを表す情報を、報告書作成処理の指示として報告書作成部24に出力する。この場合、報告情報処理部241は、図11(a)に示した報告書のフォーマットの表示画面、図11(b)に示した未分類アイコンiuを含めた報告内容アイコンの選択画面、または図11(c)に示した「未分類リスト」の選択画面のいずれかの表示画面を、表示部22に表示させる。
その後、報告書作成部24では、ステップS260において、報告情報処理部241が、ユーザーインターフェース部23から出力された報告書作成処理の指示に基づいて、報告内容入力領域Frに新規の登録(作成)が完了した未分類アイコンiu(ここでは、未分類アイコンiu1)を追加する情報更新処理を行う。これにより、報告書内の報告内容入力領域Frに、作業員Wが新規に登録(作成)した未分類アイコンiuが記載(登録)される。なお、報告情報処理部241は、ここで情報更新処理を行った結果の報告書、つまり、更新(作成)した報告書のデータを、例えば、不図示の内蔵メモリに記憶しておく。また、報告情報処理部241は、新規の登録(作成)が完了した未分類アイコンiuに対して一意に決められた報告内容の情報を、図8に示した処理シーケンスにおけるステップS230においてイメージ情報取得部242が不図示の内蔵メモリに記憶したイメージ情報のデータに追加して記憶させる。ここでは、報告情報処理部241は、新規の登録(作成)が完了した未分類アイコンiu1を、「異常状態」カテゴリに分類されている新たな植物絡まりアイコンi34として、不図示の内蔵メモリに記憶したイメージ情報のデータに追加する。これは、報告情報処理部241が今回追加する未分類アイコンiu1は、「異常状態」カテゴリに分類されている報告内容アイコンを選択する際の操作によって追加された未分類アイコンiuであるからである。
また、報告情報処理部241は、ステップS261において、更新(作成)した報告書のデータを表示部22に出力して表示させ、作成した報告書を作業員Wに提示する。これにより、表示部22は、図11(e)に示したような、報告情報処理部241から出力された更新(作成)した報告書のデータに応じた表示画面を生成して表示する。図11(e)には、報告書内の報告内容入力領域Frに、「異常状態」カテゴリに分類されている報告内容アイコンとして新たに追加された、つまり、作業員Wが新規に登録(作成)した植物絡まりアイコンi34が報告内容の一部として報告内容入力領域Frに記載(登録)された報告書を示している。
なお、図11(d)に示した「未分類アイコン登録」の入力画面において、作業員Wが入力した報告内容の情報を確定させる方法は、図11(d)に示したようなOKボタンBo4に限定されるものではない。例えば、図11(d)に示した「未分類アイコン登録」の入力画面において、報告内容の情報を入力する領域以外の領域を選択(例えば、タップ)する操作を、入力した報告内容の情報を確定させる操作としてもよい。なお、この場合において、図11(d)に示した「未分類アイコン登録」の入力画面において報告内容の情報を入力せずに報告内容の情報を入力する領域以外の領域を選択(例えば、タップ)する操作を行った場合には、選択した未分類アイコンiuに対する報告内容の情報の入力を取りやめる(キャンセルする)ことを表すことになる。
このような処理および作業の流れ(処理シーケンス)によって、報告書作成装置2を携帯してプラント内を順次移動しながらそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wが、報告書作成処理のときに、発見したトラブルに合致する未分類アイコンiuに一意に決めた報告内容を割り当てて新規のイメージ情報として登録(作成)する作業の支援を行う。
なお、報告書作成装置2によって新規に未分類アイコンiuを登録(作成)するための操作や表示画面の構成は、上述したイメージ情報の登録方法において示した操作や表示画面の構成に限定されるものではない。
その後、報告書作成装置2は、図8に示した処理シーケンスのステップS270における作業員Wからの作成した報告書の提出指示に応じて、ステップS271において、作成した報告書を報告書作成サーバ3に送信する。このとき、報告書作成装置2は、作業員Wによって未分類アイコンiuが新規に登録(作成)されたことを表す情報と、この未分類アイコンiuが表す一意の報告内容の情報とを紐付けて、報告書作成サーバ3に送信する。より具体的には、作業員Wに選択された未分類アイコンiuを表す情報と、作業員Wによって入力された未分類アイコンiuに対応する報告内容の情報と、未分類アイコンiuが属するカテゴリの情報とを紐付けて、報告書作成サーバ3に送信する。
なお、上述したように、第2の報告書作成方法では、報告書作成処理を繰り返すことによって、作業員Wが、分類されたそれぞれのカテゴリごとに報告内容アイコンを選択して報告書にイメージ情報を記載(登録)する。このため、以降の報告書作成処理において表示部22に表示される報告内容アイコンの選択画面には、追加された未分類アイコンiuが、選択する対象の報告内容アイコンとして、他の報告内容アイコンと同様に表示される。図12は、本第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントにおいて新規に登録したイメージ情報が追加された状態を模式的示した図である。図12には、新規に登録(作成)したイメージ情報が含まれた報告内容アイコンの選択画面の報告書作成装置2の表示の一例を示している。
図12(a)に示したように、未分類アイコンiuを追加した後の報告内容アイコンの選択画面では、追加された未分類アイコンiuが、選択する対象の報告内容アイコンとしてすでに含まれる。図12(a)には、「異常状態」カテゴリに分類されている異音アイコンi31と、水漏れアイコンi32と、腐食アイコンi33と、植物絡まりアイコンi34と、未分類アイコンiuとが、選択する対象の報告内容アイコンとして表示されている報告内容アイコンの選択画面の一例を示している。この報告内容アイコンの選択画面が報告書作成装置2の表示部22に表示されているときに、作業員WがステップS250において、未分類アイコンiuを選択(例えば、タップ)すると、図12(b)に示したような「未分類リスト」の選択画面が、表示部22に表示される。図12(b)に示したように、未分類アイコンiu1が植物絡まりアイコンi34として登録された後の「未分類リスト」の選択画面では、未分類アイコンiu1以外の未分類アイコンiu2〜未分類アイコンiu5が、選択する対象の未分類アイコンiuとして表示される。つまり、図11(c)に示した「未分類リスト」の選択画面から、植物絡まりアイコンi34として登録された未分類アイコンiu1が削除されている。
また、図12(c−1)〜図12(c−3)に示したように、それぞれのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面にも、未分類アイコンiuが、選択する対象の報告内容アイコンとし表示される。しかし、図12(c−1)〜図12(c−3)に示したいずれのカテゴリに分類されている報告内容アイコンの選択画面において作業員Wが未分類アイコンiuを選択(例えば、タップ)しても、表示部22には、図12(b)に示したような「未分類リスト」の選択画面が表示される。
これにより、報告書作成システム1では、同じ報告内容アイコンに異なる報告内容を登録してしまうことがなくなる。このことにより、報告書作成システム1では、異なる報告内容を同じ報告内容アイコンに登録してしまい、報告書によって報告する異常の現象や故障の状況などの報告内容が正確に記載する(報告する)ことができなくなってしまうことがなくなる。つまり、報告書作成システム1では、未分類のイメージ情報を用いることによって報告書を容易に作成した場合でも、作業員Wが発見した異常の現象や故障の状況などを正確に報告することができる。
なお、報告書作成サーバ3においても、報告書作成装置2から新規に登録(作成)された未分類アイコンiuの情報が報告書と共に送信されてきた場合には、データ保存部32に保存(記憶)しているイメージ情報のデータに、報告書作成装置2から送信された新規に登録(作成)された未分類アイコンiuを追加する。このとき、管理者Mは、新規に登録(追加)された未分類アイコンiuに対して作業員Wが入力した報告内容の情報を編集して、より詳細な情報を紐付けることもできる。そして、新規に登録(追加)された未分類アイコンiuは、報告書作成システム1を構成する複数の報告書作成装置2、つまり、プラントに所属している複数の作業員Wで、同じイメージ情報のデータを共有することができる。このとき、新たに共有するイメージ情報のデータであることを表すため、予め定めた期間の間、例えば、「New」の文字などの印を、新規に登録(追加)された未分類アイコンiuに重畳して示してもよい。
上記に述べたように、第1の実施形態の報告書作成システム1では、報告書作成装置2が、報告書作成サーバ3から取得した点検リストや報告書のフォーマットに対して、同じく報告書作成サーバ3から取得したイメージ情報を記載(登録)することによって、点検結果や報告内容の情報を視覚的に表す。ここで、第1の実施形態の報告書作成システム1では、点検リストや報告書のフォーマットに記載(登録)するイメージ情報は、それぞれのイメージ情報が表す内容(意味)が、想定される設備の点検結果や設備のトラブルに基づいて一意に決められている。このため、第1の実施形態の報告書作成システム1では、報告書作成装置2を携帯してプラント内を巡回してそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wが、点検リストへの点検結果の記載や、予期せず発見した設備の異常の現象や故障の状況などのトラブルに関する報告内容の記載を、従来の技術のように文章で記載するよりも正確かつ容易に行うことができる。このことにより、第1の実施形態の報告書作成システム1では、管理者Mが、作業員Wから提出された点検結果や報告内容に基づいて設備の健全性を正確に把握し、設備に対する適切な対応を検討することができる。これにより、第1の実施形態の報告書作成システム1が構築されたプラントでは、作業員Wが発見したトラブルに対して適切な対応を行うことができる。
なお、第1の実施形態の報告書作成システム1の説明においては、図2において点検リストおよび報告書のフォーマットの一例を示した。しかし、点検リストや報告書のフォーマットの構成は、図2に示した構成に限定されるものではない。
また、第1の実施形態の報告書作成システム1の説明においては、図5や図11などにおいて様々なカテゴリに分類された様々なアイコンの一例を示した。しかし、これらのアイコンは一例であり、その形状は、図5や図11に示した一例に限定されるものではない。例えば、いわゆる、動くアイコンであってもよい。また、それぞれのアイコンに対して一意に決められた意味は、第1の実施形態の報告書作成システム1において説明したそれぞれの意味に限定されるものでもない。
また、第1の実施形態の報告書作成システム1の説明においては、作業員Wが点検対象の設備において点検作業を行っているときに予期せぬ設備の異常や故障などのトラブルを発見し、発見した異常の現象や故障の状況などを報告する報告書にイメージ情報を記載(登録)する場合について説明した。しかし、報告書は、点検作業の際に作成するとは限らない。例えば、作業員Wが点検作業を行って点検リストに点検結果のイメージ情報(「判定結果」カテゴリに属するいずれかのアイコン)を記載(登録)し、その後、別の作業員Wが、点検リストにおいて点検結果が「NG=不良」であることを表すNGアイコンi12が記載(登録)されている設備の場所に出向いて詳細な確認作業を行って報告書を作成することも考えられる。この場合においても、報告書にイメージ情報を記載(登録)することによって、従来の技術のように文章で記載するよりも正確かつ容易に、設備の状況を報告することができる。
なお、第1の実施形態の報告書作成システム1では、報告書作成装置2が点検リストや報告書のフォーマット、およびイメージ情報のデータを報告書作成サーバ3から取得し、報告書作成装置2内で表示画面を生成して表示部22に表示する構成について説明した。しかし、例えば、第1の実施形態の報告書作成システム1のそれぞれの動作の説明において示したそれぞれの表示画面を、報告書作成サーバ3が生成して報告書作成装置2に送信し、報告書作成装置2が送信されてきたそれぞれの表示画面を表示する構成にすることもできる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図13は、本発明の第2の実施形態における報告書作成システムを構成するそれぞれの構成要素の概略構成を示したブロック図である。報告書作成システム10は、少なくとも1つの報告書作成装置20と、報告書作成サーバ30とを含んで構成される。報告書作成システム10も、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、プラント内に設置されたそれぞれの設備の場所に出向いて点検作業やトラブル対応を行う作業員Wによる報告書の作成作業、およびプラント内に設置されたそれぞれの設備の健全性を把握する管理者Mによる作業員Wから提出された報告書の確認作業を支援する支援システムである。従って、報告書作成システム10においても、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、報告書作成装置20が、点検リストや報告書のフォーマットを作業員Wに提示し、作業員Wが、イメージ情報で点検結果やトラブルに関する報告内容を記載する。
報告書作成システム10でも、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、報告書作成装置20と報告書作成サーバ30とが、プラント内に構築された無線通信ネットワークによって接続されている。そして、図13においても、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、管理者Mが報告書を確認するための構成要素として、表示端末4を含んで構成される報告書作成システム10の構成の一例を示している。なお、報告書作成システム10においても、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、それぞれの作業員Wが携帯する複数の報告書作成装置20を含んで構成されるが、以下の説明においても、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に説明を容易にするため、報告書作成システム10は、図13に示したように、1つの報告書作成装置20、報告書作成サーバ30、および表示端末4から構成されているものとして説明する。
図13に示した報告書作成システム10は、図1または図4に示した第1の実施形態の報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2が報告書作成装置20に代わり、図1または図4に示した第1の実施形態の報告書作成システム1を構成する報告書作成サーバ3が報告書作成サーバ30に代わった構成である。なお、図13に示した報告書作成システム10でも、表示端末4は、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様である。
報告書作成装置20は、通信部21と、表示部22と、ユーザーインターフェース部23とを含んで構成される。報告書作成サーバ30は、通信部31と、報告書作成部24と、データ保存部32とを含んで構成される。表示端末4は、表示部41を含んで構成される。図13に示したように、報告書作成システム10では、第1の実施形態の報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2に備えていた報告書作成部24を、報告書作成サーバ30に備えた構成である。言い換えれば、報告書作成システム10では、第1の実施形態の報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2に備えていた報告書作成部24が、報告書作成サーバ30に移動した構成である。このため、報告書作成装置20および報告書作成サーバ30の備えたそれぞれの構成要素の機能は、第1の実施形態の報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2および報告書作成サーバ3において対応する構成要素と同様である。従って、以下の説明においては、第1の実施形態の報告書作成システム1に備えた構成要素に対応する構成要素に同一の符号を付与して、それぞれの構成要素の機能に関する詳細な説明は省略し、報告書作成装置2に備えていた報告書作成部24が報告書作成サーバ30に移動したことによって異なる動作についてのみを説明する。
まず、報告書作成装置20に備えたそれぞれの構成要素について説明する。ユーザーインターフェース部23は、作業員Wによる報告書作成装置20への操作を受け付け、受け付けた作業員Wの操作を表す情報、つまり、作業員Wによる報告書作成装置20への種々の指示の情報を通信部21に出力する。通信部21は、プラント内に構築された無線通信ネットワークやインターネットによって、報告書作成サーバ30に備えた通信部31との間で通信を行う。通信部21は、ユーザーインターフェース部23から出力された作業員Wによる指示の情報(以下、単に「指示情報」という)を通信部31に送信する。また、通信部21は、報告書作成サーバ30に備えた報告書作成部24から出力され通信部31によって送信された、表示画面を生成するための情報(以下、単に「表示画面情報」という)を表示部22に出力する。表示部22は、通信部21から出力された表示画面情報に応じた表示画面を生成して表示する。
続いて、報告書作成サーバ30に備えたそれぞれの構成要素について説明する。通信部31は、プラント内に構築された無線通信ネットワークやインターネットによって、報告書作成装置20に備えた通信部21との間で通信を行う。通信部31は、報告書作成装置20に備えたユーザーインターフェース部23から出力され通信部21によって送信された指示情報を報告書作成部24に出力する。また、通信部31は、報告書作成部24から出力された表示画面情報を通信部21に送信する。
報告書作成部24は、報告書作成サーバ30に移動したことによって、指示およびデータや情報の入出力先が異なるが、第1の実施形態の報告書作成システム1を構成する報告書作成装置2に備えていた報告書作成部24と同様に、情報更新処理を行う。より具体的には、報告書作成部24は、通信部31から出力された指示情報に応じて、点検リストや報告書のデータを更新し、作業員Wが報告書作成装置20を操作して入力した点検作業を行った結果などの情報を点検リストや報告書に記載(登録)して反映させる。そして、報告書作成部24は、更新した点検リストや報告書のデータをデータ保存部32に保存させる。また、報告書作成部24は、点検リストや報告書のデータを報告書作成装置20に備えた表示部22に表示させるための表示画面情報を生成して通信部31に出力する。なお、報告書作成部24に備えた、報告情報処理部241と、イメージ情報取得部242と、イメージ情報処理部243とのそれぞれも、指示およびデータや情報の入出力先が異なるが、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様の処理を行う。
より具体的には、報告情報処理部241は、通信部31から出力された指示情報に応じてデータ保存部32から点検リストや報告書のデータを読み出し、読み出した点検リストや報告書のデータに対応する表示画面情報を生成して通信部31に出力すると共に、点検リストや報告書のデータにイメージ情報処理部243から出力された情報を追加して反映させる情報更新処理を行う。報告情報処理部241は、情報更新処理を行った点検リストや報告書のデータをデータ保存部32に保存させる。また、報告情報処理部241は、情報更新処理を行った点検リストや報告書のデータに対応する表示画面情報を生成して通信部31に出力する。これにより、報告書作成装置20では、通信部31および通信部21を介して伝送された表示画面情報に応じた表示画面を生成し、更新された点検リストや報告書を作業員Wに提示する。
イメージ情報取得部242は、通信部31から出力された指示情報に応じてデータ保存部32からイメージ情報のデータを取得し、取得したイメージ情報をイメージ情報処理部243に出力する。
イメージ情報処理部243は、通信部31から出力された指示情報に含まれる作業員Wによる情報更新処理の指示に応じて、イメージ情報取得部242から出力された、対応するイメージ情報を、報告情報処理部241に出力する。このときイメージ情報処理部243は、情報更新処理の指示によって指定されたイメージ情報を記載(登録)する位置を表す情報も、報告情報処理部241に出力する。これにより、報告情報処理部241は、イメージ情報処理部243から出力されたイメージ情報を、点検リストや報告書において作業員Wが指定した位置に追加して反映させる情報更新処理を行う。
このような構成によって、報告書作成システム10でも、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、報告書作成装置20と報告書作成サーバ30との間で、プラント内に構築された無線通信ネットワークやインターネットを介した通信を行いながら、報告書作成装置20を携帯してプラント内に配置されたそれぞれの設備の点検を行う作業員Wの支援を行う。
なお、報告書作成システム10の動作は、第1の実施形態の報告書作成システム1の動作と同様に考えることができる。より具体的には、報告書作成システム10では、第1の実施形態の報告書作成システム1においては報告書作成装置2内で行っていた点検リスト、報告書のフォーマット、およびイメージ情報のデータの取得と、表示画面情報の生成との動作を、報告書作成サーバ30内で行うように考えることで、同様の動作を実現する。つまり、報告書作成システム10においても、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、図6および図7において説明した点検リストへのイメージ情報での点検結果の記載、図8〜図10において説明した第1の報告書作成方法または第2の報告書作成方法による報告書へのイメージ情報での報告内容の記載、図11および図12において説明したイメージ情報の登録方法による未分類のイメージ情報の新規の登録などを行うことができる。従って、報告書作成システム10の動作に関する詳細な説明は省略する。
上記に述べたように、第2の実施形態の報告書作成システム10でも、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、点検リストや報告書のフォーマットに対してイメージ情報を記載(登録)することによって、点検結果や報告内容の情報を視覚的に表す。そして、第2の実施形態の報告書作成システム10でも、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様に、報告書作成装置20を携帯してプラント内を巡回してそれぞれの設備において点検作業を行う作業員Wによる、点検リストへの点検結果の記載や、予期せず発見した設備の異常の現象や故障の状況などのトラブルに関する報告内容の記載を支援する。これにより、第2の実施形態の報告書作成システム10が構築されたプラントでも、作業員Wによる点検リストや報告書への正確かつ容易な記載や、管理者Mによる設備の健全性の正確な把握と適切な対応の検討など、プラントにおいてトラブルに適切に対応することができるという、第1の実施形態の報告書作成システム1と同様の効果を得ることができる。
しかも、第1の実施形態の報告書作成システム1では、報告書作成サーバ3から送信されたデータを一時記憶するために報告書作成装置2にある程度大きな記憶容量の不図示の内蔵メモリを備えることが想定された。これに対して、第2の実施形態の報告書作成システム10では、報告書作成部24を報告書作成サーバ30に備える(移動した)ことによって、報告書作成装置20内に備える不図示の内蔵メモリの記憶容量を抑えることができる。
上記に述べたとおり、本発明を実施するための形態によれば、報告書作成システムが構築されたプラント内を巡回してそれぞれの設備において点検作業を行う作業員が、点検作業の結果を報告する際、または予期せず発見した設備の異常や故障などのトラブルを報告する際に、報告書作成装置に表示された報告内容の意味を視覚的に把握できるように一意に決められたイメージ情報を選択する。これにより、本発明を実施するための形態では、点検作業を行った設備やトラブルを発見した設備などの現場においても、点検結果やトラブルに関する報告内容を、正確かつ容易に点検リストや報告書に記載(登録)することができる。しかも、本発明を実施するための形態では、イメージ情報を選択するのみであるため、文章を記載するよりも短い時間で点検結果やトラブルに関する報告内容を点検リストや報告書に記載(登録)することができる。また、本発明を実施するための形態では、作業員が点検リストや報告書に記載(登録)するイメージ情報は、その意味が一意に決められているため、報告書作成システムが構築されたプラント内のそれぞれの設備を管理する管理者は、点検リストや報告書に記載(登録)されたイメージ情報を確認することによって、作業員に問い合わせを行うことなく、設備の健全性を正確に把握することができる。このことにより、本発明を実施するための形態では、管理者が、報告された設備に対する適切な対応を検討し、報告書作成システムが構築されたプラント内のそれぞれの設備を健全に運用することができる。
なお、本発明を実施するための形態では、点検作業において報告書を作成する場合について説明した。しかし、本発明の報告書作成システムにおける考え方は、点検作業の現場における報告書の作成に限定されるものではなく、文章などの表現方法の違いから報告書の内容を正確に把握することが困難であるような状態の解決策として、本発明の考え方を適用することができる。
なお、例えば、図1または図13において示した報告書作成部24や報告書作成部24を構成する各構成要素による処理を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の報告書作成システムに係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。