JPH09288510A - プラント計装制御系の保守方法及び保守システム、並びに、それに使用する可搬型保守ツ−ル - Google Patents

プラント計装制御系の保守方法及び保守システム、並びに、それに使用する可搬型保守ツ−ル

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JPH09288510A
JPH09288510A JP10137196A JP10137196A JPH09288510A JP H09288510 A JPH09288510 A JP H09288510A JP 10137196 A JP10137196 A JP 10137196A JP 10137196 A JP10137196 A JP 10137196A JP H09288510 A JPH09288510 A JP H09288510A
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Fumiyasu Okido
文康 大木戸
Setsuo Arita
節男 有田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可搬型保守ツ−ルを使って点検漏れなく正確
にプロセス機器の保守データを報告可能なプラント計装
制御系の保守方法と保守システムを提供する。 【解決手段】 複数のプラントからなるサイトの保守を
管理するサイト管理装置1と、サイト管理装置の下位に
各プラントのエリア毎に配置されたプラント保守管理装
置2と、プラント保守管理装置の下位に配置されたエリ
ア毎の複数の端末装置3−1〜3−Mとを備え、これら
を階層的に接続し、各エリアのプロセス機器5−1〜5
−Kの校正と動作点検を含む保守作業を、可搬型の保守
ツ−ル4をプロセス機器に接続して行うプラント計装制
御系の保守システムにおいて、端末装置3−1と保守ツ
−ル4との間には通信手段7−2を設け、相互にデ−タ
の送受信を可能にして、保守ツ−ル4により保守作業の
結果を入力する。この保守作業結果は、保守作業を端末
装置3−1で集計した後、プラント保守管理装置2へ伝
送されてプラント全体のデータベースが作成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラントにおける
プロセス機器の動作を計測して制御する、いわゆる、プ
ラント計装制御系において、そのプロセス機器の保守点
検結果を集計してプラントの保守状況を管理する保守方
法及びその装置に、さらには、それに使用する可搬型保
守ツ−ルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種プラントの計装制御系の保
守においては、センサ、アクチュエ−タ、伝送器、計器
などの、いわゆる、制御対象や測定対象を点検するた
め、現場に設置したプロセス機器の近傍で、これらの校
正・動作点検を行う。具体的には、プロセス機器に校正
信号を印加してそれに対する信号を測定し、得られた測
定結果から精度や誤差などを評価し、必要に応じて、当
該プロセス機器のゲインや指示を調整する。特に、定期
検査(以下、定検と称する)時には、プラント内の全て
のプロセス機器について、かかる校正・動作点検などを
含む保守作業を実施する。
【0003】ところで、上述のような保守作業を要する
プラントは、用地確保や運用の合理性などの観点から、
プラント運用者がある地域に集中させて設置することが
ある。以下、これらプラントの集合をサイトと呼ぶ。そ
して、かかるサイトでは、その保守において、プラント
運用者が各プラント毎に保守管理者を決めている。この
保守管理者は、通常、プラント運用者の指示によって保
守作業を実施し、その結果を取りまとめた報告書をプラ
ント運用者に提出する。そして、プラント運用者は、プ
ラント運用者がまとめた各プラントの報告書から、サイ
トの保守管理のためのデ−タベ−ス(以下、サイト保守
デ−タベ−ス)を作成する。なお、このサイト保守デ−
タベ−スは、プラントごと、計装系あるいは制御系ごと
のプロセス機器について、ある期間内の保守結果をまと
めたものである。また、具体的な保守結果には、個々の
プロセス機器の認識のための機器コ−ド、機器コ−ド毎
の校正や点検の保守デ−タなどが挙げられる。さらに、
具体的な保守デ−タには、校正のための入力基準値、出
力基準値、許容誤差、校正時に実測した入力値、出力
値、実測に基づいた誤差などが挙げられる。
【0004】かかるサイトにおいて上記の定検を実施す
る場合、一般に、プラント運用者は、定検の事前に上記
のサイト保守デ−タベ−スを基に保守内容を各プラント
の保守管理者に通知し、それに従って、保守管理者は保
守作業を実施する。一方、保守管理者においても、自ら
の保守担当範囲のプロセス機器に関しての過去の保守結
果から、計装系、制御系毎に、さらには、プロセス機器
毎にデ−タベ−ス(以下、プラント保守デ−タベ−スと
称する)を作成している。そのため、プラント運用者か
らの指示と、自らのプラント保守デ−タベ−スとを比較
して、変更点などチェックして点検リストを作成するこ
ととなる。なお、この点検リストには、全てのプロセス
機器についての点検手順や入力基準値、出力基準値、許
容誤差などを記載する。
【0005】さらに、保守管理者は、この点検リストを
基に、現場をいくつかの範囲に分けて、複数の保守作業
員に担当範囲を振り分ける。保守作業員は、この点検リ
ストに従って振り分けられた担当範囲内のプロセス機器
の保守を実施し、実際の入力値、出力値、及び、誤差な
どを計測して、保守管理者に報告する。そして、保守管
理者は、各保守作業員からの報告に基づいて報告書を作
成し、プラント運用者に提出する。このような一連の作
業が、定検の度に行われている。
【0006】上述のような定検の一連の作業の中で、近
年、現場でのプロセス機器の保守作業には、携帯性に優
れた小型の可搬型保守ツ−ルを用いるケ−スが多くなっ
ており、これにより、現場での保守作業員の作業効率の
向上が図られている。このような可搬型保守ツ−ルにつ
いては、例えば、フル−ク社発行のドキュメンティング
・プロセス・キャリブレ−タ・カタログ「フル−ク 7
01/702」に記載されており、既に知られている。
【0007】この例にも記載されているように、可搬型
保守ツ−ルは、プロセス機器に接続し、校正信号をプロ
セス機器に印加し、校正信号に対する出力値を取り込ん
で表示し、ドキュメントを作成することが可能である。
なお、このドキュメントの作成においては、可搬型保守
ツ−ルのキ−入力機能と表示機能を用いて、ドキュメン
トのデータを可搬型保守ツ−ル内のメモリに記録するた
め、従来の点検リストに測定したデ−タをペンなどで記
入する動作は不要となって折り、即ち、ペ−パ−レス化
が図られている。そして、校正作業終了後には、当該保
守ツ−ルを保守管理者の集計用コンピュ−タであるプラ
ント保守管理装置に接続し、校正結果のドキュメントを
集計用コンピュ−タに出力し、プラント保守デ−タベ−
スと報告書を作成する。このようにして作成した報告書
は、プリントアウトし、プラント運用者に提出される。
なお、提出された報告書の内容は、プラント運用者がサ
イト全体の保守を管理するコンピュ−タであるサイト管
理装置に入力し、これにより、サイト保守デ−タベ−ス
を作成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したよう
に、上記従来のプラント計装制御系の保守方法では、可
搬型保守ツ−ルによる現場作業のペ−パ−レス化が図ら
れてはいるが、しかしながら、プラント保守管理装置で
は、上記可搬型保守ツ−ルのメモリに記録された各プロ
セス機器の保守デ−タを読み取るのみであり、点検リス
トの内容を可搬型保守ツ−ルに記録したり、あるいは、
現場にオンラインで指示を与えることはできず、これで
は完全なペ−パ−レス化とは言えないものであった。そ
のため、例えば、現場の保守作業員が測定した結果に不
審を感じ、過去のデ−タを参照しようとする場合、保守
作業員はその度毎に保守管理者に問い合わせる必要があ
った。また、上記従来の可搬型保守ツ−ルでは、点検リ
ストの内容を当該可搬型保守ツ−ルで把握できないた
め、点検リストを持参し、この点検リストを見ながら校
正・点検作業をするため、点検リスト記載の作業項目の
作業員による見落しなどにより、点検漏れが発生するこ
とも考えられる。
【0009】また、上記の従来技術におけるプラント計
装制御系の保守方法では、プラント運用者は、保守管理
者が作成した報告書を基に、サイトの保守に係わるデ−
タをサイト管理装置に改めて入力することが行われてい
る。このサイト管理装置への入力作業は、通常、保守管
理者とプラント運用者の間で報告書のフォ−マットが異
なるため、人手による手入力となることが多く、そのた
め入力ミスが発生し易く、誤ったデ−タベ−スを作成す
ることがあった。このように、上記の従来技術における
プラント計装制御系の保守方法は、現場での点検漏れや
デ−タ記録時の入力ミスなどにより、プラント内におけ
る全てのプロセス機器の保守作業結果が、正確にプラン
ト運用者においてデ−タベ−ス化されないことが考えら
れるものであった。
【0010】そこで、本発明の目的は、上述した従来技
術におけるプラント計装制御系の保守方法における問題
点などに鑑みて、現場作業のペ−パ−レス化を図り、保
守作業員が現場で点検漏れすることなく、かつ、保守作
業結果を正確にプラント運用者に報告してデ−タベ−ス
化できるプラント計装制御系の保守方法及び保守システ
ムを、さらには、かかるシステムに使用する可搬型保守
ツ−ルを提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、まず、
上記の目的を達成するための方法として、プラント計装
制御系を構成する複数のプロセス機器に可搬型保守ツ−
ルを接続し、当該可搬型保守ツ−ルを介してプロセス機
器の校正と動作点検を含む保守作業の結果を端末装置に
入力し、当該端末装置で前記保守作業結果を集計し、保
守管理装置に送出して保守管理する保守方法において、
前記可搬型保守ツ−ルを前記プロセス機器の近傍に配置
された前記端末装置との間で相互にデ−タの送受信を可
能とし、前記プロセス機器の保守作業結果の入力を行う
プラント計装制御系の保守方法が提案される。
【0012】また、本発明によれば、やはり上記の目的
を達成するため、複数のプラントの保守を管理する第1
の管理装置と、前記第1の管理装置の下位に各プラント
毎に配置された第2の管理装置と、前記第2の管理装置
の下位に配置された複数の端末装置とを備え、これらを
階層的に接続し、プラントのプロセス機器の校正と動作
点検を含む保守作業を行うプラント計装制御系の保守シ
ステムにおいて、さらに、プロセス機器に接続して保守
作業を行うための可搬型保守ツ−ルを配置し、かつ、前
記端末装置と前記可搬型保守ツ−ルとの間には相互にデ
−タの送受信を行うための手段を設けたプラント計装制
御系の保守システムが提案されている。
【0013】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明により提案されるのは、複数のプラントの保守を管理
する第1の管理装置と、前記第1の管理装置の下位に各
プラント毎に配置された第2の管理装置と、前記第2の
管理装置の下位に配置された複数の端末装置とを備え、
これらを階層的に接続し、プラント計装制御系を構成す
る複数のプロセス機器の校正と動作点検を含む管理を行
うプラント計装制御系の保守システムにおいて使用する
可搬型保守ツ−ルであって、点検を行うプロセス機器に
対してその校正と動作点検のための保守信号を出力する
信号発生部と、前記プロセス機器から出力される前記保
守信号に応答する応答信号を入力するインターフェイス
部と、入力操作を行うための入力部と、前記端末装置と
の間でデータ伝送を行うための通信部と、そして、少な
くも前記端末装置との間で伝送を行ったデータを表示す
るための表示部とを備えている可搬型保守ツ−ルであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は、
本発明になるプラント保守システムの基本的な構成を示
している。通常、プラント内においては、計装制御系の
プロセス機器が多数存在しており、その設置場所も広範
囲である。そのため、プラント内の現場をいくつかのエ
リアに区分している。この図1においては、プラント内
の現場エリアをM個に分割し、それぞれ、エリア1〜エ
リアMとしている。
【0015】これを、より具体的に説明すると、例えば
図18(a)に示す原子力発電プラント全体は、発電用
のタービンが設けられているタービン建屋、原子炉が設
けられている原子炉建屋、そして、これらを監視・制御
するためのコントロール建屋から構成される。さらに、
これらの建屋内は、さらにエリアに分割されており、例
えば図18(b)に示すように、コントロール建屋は、
さらに、最上階においては中央制御室であるアリアC
1、バックパネルスペースであるエリアC2に、最上階
下階においてはプロセスコンピュータが配置されたエリ
アC3、制御計算機が配置されたエリアC4に分けられ
ている。また、上記のタービン建屋は、図18(c)に
示すように、建屋内部に設けられたタービンと共に、建
屋の3階に位置する主蒸気圧力計装ラックを設置したエ
リアT1と、2階に位置する復水器関係計装ラックを設
置したエリアT2に分けられている。さらに、上記原子
炉建屋では、その内部に設けられた格納容器と共に、そ
の4階には、原子炉計装ラックが配置されたエリアB1
が設けられ、その3階には、主蒸気計装ラックを設置し
たエリアB2と原子炉水位計装ラックを設置したエリア
B3が設けられている。
【0016】図1に戻り、これらの複数に分割されたプ
ラント内の現場エリア、例えば、エリア1には、K個の
プロセス機器5−1〜5−Kがあり、端末装置3−1が
設置されている。このエリア1内では、端末装置3−1
は、プロセス機器5−1〜5−Kと比較的近い位置に設
置されている。他のエリア2〜Mにおいても、上記のエ
リア1と同様に、複数のプロセス機器があり、端末装置
3−2〜3−Mを設置している。以下、エリア2〜エリ
アMについても、そのエリア内のシステム構成や個々の
作用は、上記のエリア1と同一として説明する。
【0017】ここで、再び、上記図18に示した原子力
発電プラントを例として具体的に説明すれば、例えばコ
ントロール建屋のアリアC1〜エリアC4においては、
各種の計測器(全制御系の計測)がそのプロセス機器を
構成する。また、例えばタービン建屋の3階に位置する
主蒸気圧力計装ラックを設置したエリアT1では、原子
炉圧力用伝送器、圧力関連計器、低圧加減弁用アクチュ
エータなどがプロセス機器を構成している。また、ター
ビン建屋の2階に位置する復水器関係計装ラックを設置
したエリアT2では、覆水移送ポンプの出力、流量のモ
ニタ用指示計などがプロセス機器を構成する。さらに、
原子炉建屋の4階に配置された原子炉計装ラックのエリ
アB1では、炉出力(局所出力)指示計などが、3階の
主蒸気計装ラックを設置したエリアB2では、主蒸気流
量用伝送器、流量関連指示計、主蒸気関連弁制御用アク
チュエータなどが、そして、やはり3階の原子炉水位計
装ラックを設置したエリアB3では、原子炉水位用伝送
器や水位関連指示計などがプロセス機器を構成してい
る。
【0018】また、図1において、各エリアの端末装置
3−1〜3−Mは、通信手段7−2を介してプラント保
守管理装置2に接続しており、さらに、このプラント保
守管理装置2は、通信手段7−1を介してサイト管理装
置1に接続しており、これにより、いわゆる、階層型の
ネットワーク構成となっている。そして、各端末装置3
−1〜3−Mは、各エリア1〜M内のプロセス機器の保
守関連データを集計して、上記通信手段7−2によりプ
ラント保守管理装置2に出力し、このプラント保守管理
装置2は、各エリア1〜Mの端末装置3−1〜3−Mが
集計した保守関連デタからプラント保守データベースを
作成する。なお、上記のプラント保守管理装置2と各エ
リア内の端末装置3−1〜3−M及びプロセス機器5−
1〜5−Kは、保守管理者の管理下にある。一方、サイ
ト管理装置1は、上記プラント保守管理装置2が作成し
たサイト保守データベースを、通信手段7−1から入力
して行程管理などサイトの運用を管理するものであり、
これはプラントの運用者の管理下にある。
【0019】ところで、保守時、特に、定検時には、ま
ず、運用者側がサイト管理装置1で作成した大まかな保
守行程や保守項目をプラント保守管理装置2に送出す
る。これによって、保守管理者側は、プラント保守管理
装置2によりエリア毎に詳細な保守行程と保守項目を作
成し、該当するエリア1〜Mの端末装置3−1〜3−M
に送出する。そして、エリア内では、保守作業員は、端
末装置3−1〜3−Mからの指示によリ、プロセス機器
の校正や動作点検などの保守作業を行う。
【0020】ここで、再び、上記原子力発電プラントを
例として、保守対象機器の種類とその保守内容について
具体的に説明する。まず、プロセス機器としての計器
(指示計など)類については、1回/年の定検を行い、
図19(a)に示すように、保守ツールからの保守信号
(基準入力:電流、電圧)に対する計器の指示値をチェ
ックし、指示値の誤差が許容範囲外である場合には、指
示値を調整する。かかる計器の例としては、再循環流量
の入口流量指示計、炉出力(平均出力)指示計、炉出力
(局所出力)指示計、MG回転数指示計、炉圧力指示計
などが挙げられる。但し、これらの計器については、上
記定検の他に、基準信号を印加せずに指示計のチェック
は、1回/週程度の頻度で行われる。
【0021】また、センサを含む伝送器については、や
はり、1回/年の頻度で定検を行い、その際には、図1
9(b)に示すように、保守ツールからの保守信号(主
に圧力、流量)を検出部に印加し、変換部からの出力信
号を測定し、この出力(電気)信号の誤差が許容範囲外
である場合には変換部を調整する。なお、ここで変換部
とは、検出部の感じた圧力・流量を電気信号に変換する
ものである。この伝送器(センサを含む)の例として
は、原子炉圧力用伝送器、高圧タービン第1段後圧力用
伝送器、RCIC蒸気間圧力用伝送器、主蒸気流量用伝
送器、原子炉水位用伝送器などが挙げられる。さらに、
保守ツールによる定検の対象としては、アクチュエータ
があり、これらについても1回/年の頻度で定検が行わ
れる。この定検は、図19(c)に示すように、保守ツ
ールからの保守信号(電圧、電流)を検査対象のアクチ
ュエータに印加してアクチュエータの動作量をチェック
し、その動作量が許容誤差範囲外の場合に、アクチュエ
ータを調整する。かかるアクチュエータの例としては、
低圧加減弁用アクチュエータ、ミニマムフロー弁用アク
チュエータ、再循環弁用アクチュエータなどがある。
【0022】このように、各エリア内では、保守作業員
は各種のプロセス機器5−1〜5−Kに可搬型の保守ツ
ール4を接続して保守作業を実施する。なお、図1にお
いては、保守ツール4は可搬型保守ツールであり、例え
ば、これをプロセス機器5−1に接続し、校正や動作点
検のための保守信号S1を出力し、この保守信号S1に
対するプロセス機器5−1からの応答信号S2を入力し
ている。また、この保守ツール4は、端末装置3−1と
データ伝送路7−3を介してデータを相互に送受信する
ことが可能となっている。
【0023】ここで、まず、保守時の上記システム全体
のフローを述べ、次に、このシステムの個々の要素の働
きについて説明する。なお、ここでは、説明の簡単のた
め、特に、エリア1における個々の要素の働きについて
述べる。この図1のプラント保守システムによる保守の
フローを図2に示すと、上述のように定検の開始時に
は、サイト管理装置1から大まかな保守行程や保守項目
などの保守情報をプラント保守管理装置2に出力し(ス
テップ20l)、次に、保守情報を入力したプラント保
守管理装置2は、エリア毎に作成した詳細な保守行程、
保守項目などのプラント保守情報を、該当する端末装置
3−1〜3−Mに送出する(ステップ202)。一方、
現場にいる保守作業員は、保守ツール4をプロセス機器
(図1の例ではプロセス機器5−1)に接続し、図3で
後述するプロセス機器の保守作業を行い(ステップ20
3)、保守作業結果を端末装置3−1に出力する(ステ
ップ204)。さらに、プロセス機器5−1の保守作業
が終了した後には、エリア1内の残りのプロセス機器5
−2〜5−Kの全てについて、上記と同様の保守作業
と、保守作業結果の端末装置3−lへの送信を行う。そ
して、エリア1内のプロセス機器5−1〜5−Kの全て
の保守作業が終了した時、あるいは、作業時間の区切り
となった時点で、端末装置3−1からは、保守ツール4
から送られた全ての保守作業結果を集計したデータを、
プラント保守管理装置2に送出する(ステップ20
5)。これを受けて、プラント保守管理装置2は、他の
エリアの端末装置3−2〜3−Mから送られた各エリア
の保守作業結果の集計データを更に集計してデータベー
ス化し、プラント内の保守作業が全て終了した時に、こ
れをサイト管理装置1に送出する(ステップ206)。
さらに、サイト管理装置1では、プラント保守管理装置
2から送られたプラント内の全てのプロセス機器に関す
る集計結果をサイト保守データベースとして記録する
(ステップ207)。
【0024】次に、プロセス機器の保守作業について、
図3に示すフローを参照して説明を行う。はじめに、保
守対象のプロセス機器5−1〜5−Kに保守ツール4を
接続し(ステップ301)、保守ツール4からプロセス
機器に対して保守信号S1を出力する(ステップ30
2)。この保守信号S1としては、例えば、プロセス機
器を校正する時には、校正の基準となる値の電流、電
圧、空気圧などが挙げられ、あるいは、動作点検の時に
は、任意の値の電流、電圧、空気圧などが挙げられる。
その結果、プロセス機器5−1〜5−Kは、この保守信
号S1に対応した何らかの応答信号S2を出力するた
め、保守ツール4は応答信号S2を入力することとなる
(ステップ303)。そこで、保守作業員は、この入力
された応答信号S2の値や波形を保守ツール4の表示部
に表示させ、正常な応答であるかの判定、即ち、合否の
判定を実行する(ステップ304)。さらに、上記の保
守信号S1と応答信号S2、及び、合否判定結果や作業
実施時刻などからなる保守データを端末装置3−1に送
信する(ステップ305)。なお、保守データの端末装
置3−1への送信については、上記図2のステップ20
4で述べたように、エリア内でのプロセス機器5−1〜
5−Kの保守作業終了時、あるいは、作業時間の区切り
の時点まで、その保守データを保守ツール4内に記憶し
ておく。これに対し、かかる記憶機能を省略した保守ツ
ール4を用いた場合には、一つのプロセス機器について
の保守作業を終える度に、保守データを端未装置に送信
するようにしてもしてもよい。
【0025】次に、保守ツール4について、その基本的
な構成と機能について、図4と図5を用いて説明する。
まず、通信部44では、上記データ伝送路7−3を介し
て端末装置3−1とのデータ送受信を行う。また、例え
ばテンキーなどで構成される入力部43では、データの
入力、液晶ディスプレイなどから成る表示手段42上に
表示させる情報の指定、保守データの入出力の実行など
のコマンドを入力する。信号発生部47では、上記の保
守信号S1を発生し、また、インタフェース部46は、
プロセス機器から出力される応答信号S2を入力するた
めの入力インタフェースとなる。メモリ48は、端末装
置3−1から送られた保守データやプロセス機器の実測
結果などを一時的に記録する。記憶媒体ドライバ45
は、データ記憶用の媒体であり、例えば、フロッピーデ
ィスクやICカードなどのドライバである。これらは、
すべて制御部41が制御し、その基本的な処理のフロー
を図5に示す。
【0026】図5において、保守ツール4をプロセス機
器5−1〜5−Kに接続した後、まず、端末装置3−1
との間のデータ伝送が正常に行えるか否かを確認する
(ステップ501)。この通信の確認は、保守ツール4
と端末装置3−1との間を無線でデータ伝送を行う場合
には、特に重要な処理である。このステップ501の処
理の結果、通信に異常があれば(「No」の場合)、通
信不良であることを保守ツール4の表示部42に示し
(ステップ503)、処理を終了する。なお、この時、
上述のように無線によるデータ伝送を行わないで、端末
装置3−1から送信されるデータを記憶した記憶媒体を
用いることも考えられ、この場合には、このステップ5
01の結果は通信異常はないものとして、次のステップ
502の処理に移行すれば良い。
【0027】次に、ステップ502では、端末装置3−
1に対して保守データを送出するように要求する。この
端末装置3−1からの保守データには、例えば、保守対
象であるプロセス機器に印加すべき入力信号S1の基準
値である入力基準値、入力基準値に対する出力信号S2
の基準値である出力基準値、出力信号の許容誤差などが
挙げられる。また、この保守データの要求にあたって
は、サイト内での個々のプロセス機器を示すための個別
の機器コードを保守ツール4に入力して、それを端末装
置3−1に送信する。これにより、端末装置3−1は、
予めプラント保守管理装置2からエリア内のプロセス機
器についての保守データを入力しており、保守ツール4
から要求されたプロセス機器に関する保守データを検索
し、該当する保守データを保守ツール4に送信する。そ
こで、保守ツール4は保守データを入力し(ステップ5
04)、さらに、保守データと保守作業結果を入力する
ための項目を示した保守作業フォーマットを表示する
(ステップ505)。
【0028】ここで、上記保守作業フオーマットの一例
を、添付の図6に示す。図6に示すフオーマットでは、
検器コード毎の入力基準値、出力基準値、入力の実測
値、出力の実測値、誤差の許容値、誤差の実測値、保守
作業の実施年月日、誤差の実測値が許容値内にあるか否
かを示す合否判定の各項目が設けられている。なお、こ
れらの項目のうちで、機器コード、入力基準値、出力基
準値、誤差の許容値は、端末装値3−1から入力した保
守データの値であり、保守ツール4ヘの表示の時には、
予め値を表示する。これに対し、出力の実測値、誤差の
許容値、誤差の実測値、保守作業の実施年月日、合否判
定の項目は空白としている。また、保守作業の実施年月
日については、さらに、時刻も併記するようにすること
で、より詳細なデータを作成できる。
【0029】保守ツール4は、上記図6のような保守作
業フォーマットを表示した後、入力基準値を保守信号S
1として、信号発生部47へその値を設定し、この設定
した値を、上記図6に示したフオーマットの入力実測値
の項に表示する。これにより、保守作業員は、表示され
た設定の値を確認し、問題がなければ、校正信号S1を
出力するように入力部43から指示を行う。そして、保
守ツール4は、この確認がなされたこと判定し(ステッ
プ506)、確認がなされた(「Yes」)場合に、保
守信号S1を出力する(ステップ507)。他方、確認
がなされない(「No」)場合には、確認がなされるま
で待つこととなる。
【0030】次に、保守信号S1に対するプロセス機器
5−1〜5−Kからの応答信号S2を入力し(ステップ
508)、これら保守信号S1と応答信号S2とにより
誤差を計算し(ステップ509)、この誤差の計算の
後、誤差が許容値の範囲内にあるか否かを判定する(ス
テップ510)。この判定の結果、誤差が許容範囲内で
ある(「Yes」)場合には、合格と判定され(ステッ
プ511)、他方、誤差が許容範囲を越える(「N
o」)場合には、不合格と判定される(ステップ51
2)。
【0031】その後、実測値と共に判定結果を表示し
(ステップ513)、さらに、記録の実行を行うか否か
を判断する(ステップ514)。すなわち、上記の実測
値と判定結果の表示に対し、保守作業員は、表示された
値を記録するか否かを判断し、保守ツール4に入力す
る。その結果、に記録の実行を意味する入力が、保守作
業員によりなされれば、保守ツール4は記録の実行を判
定し(「Yes」)、記録を実行する(ステップ51
5)。これに対し、記録を実行しないことを意味する人
力がなされた場合、保守ツール4は記録の実行を行わず
(「No」)、データを記録せずに測定(作業)のやり
直しを促す表示を行う(ステップ516)。なお、この
保守作業員による記録の実行、あるいは、不実行の判断
においては、実測値が妥当な値であるか否かを確認する
必要が生じる場合がある。具体的には、プロセス機器5
−1〜5−Kからの応答信号S2の実測値が出力の基準
値と大きく異なる場合など、保守作業員は、データの記
録を実行せずに、むしろ、測定のやり直しを行うことも
考えられる。このような保守作業員による実測値の妥当
性の判断のために、該当するプロセス機器や同種のプロ
セス機器などの過去の保守データ、即ち、履歴データを
参照することが必要になる場合がある。
【0032】本発明による保守システムでは、かかる履
歴データを、現場で保守ツール4上にに表示させる。と
ころで、プラント内のプロセス機器5−1〜5−Kの履
歴データは、プラント保守管理装置2、あるいは、サイ
ト管理装置1にデータベース化されて記憶されている。
そこで、保守作業員は、かかる履歴データを確認する時
には、保守ツール4に履歴データ確認処理を実施するよ
うに入力する。この履歴データ確認時の保守ツール4の
処理フローを、添付の図7に示す。
【0033】先ず、保守ツール4の入力部43から、確
認したいプロセス機器の機器コードと保守作業がなされ
た時期を入力し(ステップ70l)、保守ツール4は端
未装置3−1に、該当する履歴データを要求する信号を
送信する(ステップ702)。これによって端末装置3
−1では、後述するように、保守ツール4からの要求に
よって該当する履歴データを保守ツール4に送信する。
これにより、保守ツール4は、履歴データを端末装置3
−1から受信して(ステップ703)、その内容を表示
する(ステップ704)。保守作業員は、この表示内容
を確認した後、さらに他のプロセス機器に関する履歴を
参照するか否かにより、履歴照会の終了、あるいは、継
続を入力する。その結果、保守ツール4は、ステップ7
05において、履歴照会の終了(「Yes」)が入力さ
れれば、図5に示した通常の処理へ復帰し(ステップ7
04)、履歴照会が継続(「No」)である場合には、
再び、上記のステップ701の処理に戻る。
【0034】ここで、履歴データ確認時における端末装
置3−1の処理フローを、図8により示す。まず、保守
ツール4から、履歴データを要求する機器コードと保守
作業時期とを受信する(ステップ801)。なお、履歴
データは、前述のようプラント保守管理装置2、また
は、サイト管理装置1においてデータベース化されてい
る。このため、端末装置3−1は、保守ツール4からの
要求と同じ機器コードと保守作業時期を、プラント保守
管理装置2に送信する(ステップ802)。そして、プ
ラント保守管理装置2では、受信した機器コードと保守
作業時期の履歴データを検索し、該当する履歴データが
存在しない場合は、サイト管理装置1に同じ内容の機器
コードと保守作業時期とを送信し、サイト管理装置1で
サイト保守データベースの検索を行う。このサイト管理
装置1で検索した履歴データは、プラント保守管理装置
2を経由して、要求元の端末装置3−1に受信される
(ステップ803)。その後、端末装置3−1は、受信
した履歴データを表示する(ステップ804)と同時
に、その履歴データを保守ツール4に送信する(ステッ
プ805)。このようにして、保守作業員は履歴データ
を現場で確認することができる。
【0035】図9には、上述した履歴データの端末装置
3−1や保守ツール4での表示例を示す。この図9の例
は、指定した機器コードのプロセス機器に関し、複数の
保守作業年月日におけるデータを、保守ツール4から要
求した場合の表示の一例である。ここでは、入力値、出
力値、誤差はすべて実測値を意味している。また、複数
のデータを要求した場合、最大値、最小値、平均値、標
準偏差などの統計データも表示する。これらの統計デー
タは、プラント保守管理装置2、あるいは、サイト管理
装置1のデータベースの一部であり、実測値と共に保守
ツール4に送出される。
【0036】これまでの説明では、保守ツール4は信号
発生部47を内蔵しているものとして説明したが、しか
しながら、この信号発生部47は保守ツール4の外部に
あっても良い。これは、例えば、保守信号S1の精度を
高める場合など、信号発生部47の容積や質量が大幅に
増加し、これでは保守ツール4の可搬性が悪くなること
が考えられる。このような場合は、信号発生部47を内
蔵せず、高精度な信号発生源を、別途、用いることが考
えられる。
【0037】具体的には、図10に示すように、保守ツ
ール4に外部機器インタフェース部49を設け、制御信
号S3によって、信号発生器10の出力信号を制御す
る。この信号発生器10からの出力信号は、プロセス機
器5−1〜5−Kの保守信号S1であり、プロセス機器
に印加すると共に、インタフェース部46にも入力す
る。このような構成により、信号発生源を保守ツール4
の外部に設けても、上記図5に示した処理による保守作
業が可能となる。また、保守ツール4から、信号発生器
10の出力信号を制御しないで、保守作業員が手動で信
号発生器10の出力信号を設定することもできる。この
場合、上記図5のフローでは、ステップ507を実行し
ないで、ステップ506の次にステップ508を実行す
る。これによって、保守ツール4には外部機器インタフ
ェース部49が不要となり、保守ツールの小型軽量化を
図ることが可能となる。
【0038】更に、保守信号S1と応答信号S2とを保
守作業員が手入力すれば、保守ツール4にはインタフェ
ース部46も不要となり、なお一層の小型軽量化を図る
ことが可能になる。この場合には、計器を別途用いて、
その計器で保守信号S1と応答信号S2を測定し、測定
値を保守ツール4に手動入力し、図5のステップ506
〜508は実行しないようにする。また、図5のステッ
プ507に代えて、保守信号S1の基準値及び手動入力
を促す表示を行い、ステップ508に代えて、応答信号
S2の基準値及び手動入力を促す表示を行うようにす
る。このように、手動入力するステップにおいては、保
守ツールが数値や動作を指示することによって、保守作
業員の入力ミスを防止する。
【0039】以上に述べた本発明になる保守システムに
おける保守のフローを総括すると、保守ツール4がプロ
セス機器5−1〜5Kから取り込んだ保守データを、デ
ータ伝送路7−3を介して端末装置3−1に送信し、端
末装置3−1から通信手段7−2を介してプラント保守
管理装置2に送出し、更に通信手段7−3によリサイト
管理装置1に入力する。一方、サイト管理装置1では、
入力した全てのプロセス機器について、保守信号S1、
応答信号S2、保守信号に対する応答信号の誤差、作業
実施時刻など各項目ごとにサイト保守データベースを作
成する。なお、このサイト保守データベースには、プラ
ント運用者がサイトを管理するための独自の項目を付加
することもある。このため、プラントの保守管理者にお
いても、別途、データベースを作成することが考えら
れ、さらには、プラント保守管理装置2においてもプラ
ント保守データベースを作成する。
【0040】このように、図1の保守システムでは、保
守ツール4が取り込んだ保守データを、人員の手入力を
経ることなく、プラント保守管理装置2とサイト管理装
置1に入力することができるため、人手を原因とする入
力ミスによるデータの誤りが発生しない。また、保守ツ
ール4からの保守データの送信時には、履歴データを容
易に参照できるため、誤った実測値を保守データとして
送信することを防止でき、かつ、サイト保守データベー
ス及びプラント保守データベースは更に正確なものにな
る。
【0041】次に、本発明になる保守システムにおける
点検漏れ防止について述べる。この点検漏れのチェック
は、プラント内での保守作業が未完了のプロセス機器が
有るか否かをチェックし、全てのプロセス機器に関する
最新の保守データをプラント運用者へ報告するために設
けたチェック機能である。なお、この点検漏れのチェッ
ク処理は、プラント保守管理装置2が実行する。
【0042】図11にプラント保守管理装置2による点
検漏れチェックのフローを示す。まず、プラント保守管
理装置2は、各エリアの端末装置3−1が保守ツール4
から集計した保守データを入力する(ステップ110
1)。次に、入力した保守データに含まれる保守作業実
施時刻のみを検索し(ステップ1102)、当該データ
から、保守作業が予め保守管理者が設定した特定の時間
の範囲において実施されたデータか否かを判定する(ス
テップ1103)。この判定で上記特定時間範囲から外
れた保守データがある場合には、さらに、対応する機器
コードから該当するプロセス機器を判別し、そのプロセ
ス機器の保守作業が未完了と判定する(ステップ110
4)。
【0043】次に、上記のステップ1104で判別した
プロセス機器が存在するエリアを特定し(ステップ11
05)、そのエリアと該当するプロセス機器をプラント
保守管理装置2に表示する(ステップ1106)。その
後、特定したエリアの端末装置3−1に該当プロセス機
器が保守作業未完了であることを送信し、保守データの
再入力を促し(ステップ1107)、端末装置3−1か
ら再入力されれば、保守作業完了と判定して、チェック
処理を終了する。しかしながら、再入力がされない場合
には、上記のステップ1106とステップ1107を継
続する(ステップ1108)。
【0044】また、上記ステップ1103の特定時間
は、定検期間中の保守工程を管理する上で、保守管理者
が必要な時間を決めることとなる。例えば、1日毎に保
守対象項目を定め、その日の保守対象項目であるプロセ
ス機器の保守作業が終了したか否かをチェックする場合
には、特定の時間を24時間以内とすれば良い。また、
定検終了時に全てのプロセス検器の保守作業が終了して
いるか否かをチェックする場合には、この特定時間を、
定検期間の日数とすれば良い。このように、点検漏れの
チェック機能によって、全てのプロセス検器についての
最新の保守データをプラント運用者に報告することがで
き、より信頼性の高いデータベースの作成が可能とな
る。
【0045】ここで、プラント保守管理装置2からサイ
ト管理装置1へのデータ(保守結果)の送出方法につい
て、添付の図12〜図15により、より具体的に説明す
る。すなわち、特に大規模なプラントなどでは、サイト
管理装置(ここでは第1管理装置)1とプラント保守管
理装置(ここでは第2管理装置)2との間では、それぞ
れ製造者や動作の異なる種々の製品を採用することか
ら、その間にデータの互換性がある場合と、互換性がな
い場合が発生する。また、プラント保守管理装置(第2
管理装置)2から上記図6のような保守作業フォーマッ
トが送出されない事態も考えられる。そこで、かかる事
態に対しても、プラント保守管理装置(第2管理装置)
2からサイト管理装置(第1管理装置)1へのデータの
送出を確実に行う必要がある。
【0046】まず、図12には、サイト管理装置(第1
管理装置)1とプラント保守管理装置(第2管理装置)
2との間にデータの互換性がある場合について説明す
る。この場合には、図13のフローチャートに示すよう
に、プラント保守管理装置(第2管理装置)2は、サイ
ト管理装置(第1管理装置)1からのフォーマットを受
信し(ステップ901)、端末装置3−1〜3−Mから
データを収集する(ステップ902)。その後、データ
の検証を行い(ステップ903)、すなわち、ここで不
合格データや報告の不要なデータを抽出する。なお、こ
の検証作業は、このプラント管理装置(第2管理装置)
2が処理せずに、保守管理者がこの検証作業をすること
も可能である。その後、データ送信の許可が有ることを
判定し(ステップ904)、その結果、データ送信許可
有り(「YES」)の場合には、フォーマットへの書き
込みを行い(ステップ905)、さらに、そのフォーマ
ットとデータをサイト管理装置(第1管理装置)1に送
信し(ステップ906)、終了する。なお、上記判定の
結果、データ送信許可がない(「NO」)場合には、フ
ローは再び上記のデータの検証(ステップ903)へ戻
る。なお、ここで、上記のデータ送信の許可は、保守管
理者がデータの検証を確認した後に入力される。
【0047】次に、図14により、サイト管理装置(第
1管理装置)1とプラント保守管理装置(第2管理装
置)2との間にデータの互換性がない場合について説明
する。この場合には、図にも示すように、プラント保守
管理装置(第2管理装置)2には、さらに、データ変換
手段21を設ける。なお、この場合のプラント保守管理
装置(第2管理装置)2の処理動作は、上記図13のフ
ローチャートと同様であり、サイト管理装置(第1管理
装置)1へ送出するフォーマットとデータは上記データ
変換手段21を介して送出されることとなる。
【0048】さらに、図15により、サイト管理装置
(第1管理装置)1から保守作業フォーマットが送られ
ない場合のデータ(保守結果)の送出方法について説明
する。この場合には、図15(a)に示すように、プラ
ント保守管理装置(第2管理装置)2にフォーマット作
成手段22を設け、サイト管理者がプラント保守管理者
のフォーマットをそのままデータベースとする場合と、
さらに、フォーマット作成手段11をサイト管理装置
(第1管理装置)1側に設け、プラント保守管理装置
(第2管理装置)2側にはデータ選択手段23を設け、
サイト管理者が独自のフォーマットでデータベース化す
る場合が考えられる。なお、図にも示すように、図15
(a)の場合には、サイト管理装置(第1管理装置)1
からは報告項目(報告書の仕様)をフォーマット作成手
段22を介してプラント保守管理装置(第2管理装置)
2へ送付し、プラント保守管理装置(第2管理装置)2
からはフォーマット作成手段22を介してフォーマット
とデータがサイト管理装置(第1管理装置)1へ送付さ
れる。一方、図15(b)の場合には、サイト管理装置
(第1管理装置)1からは報告項目(報告書の仕様)を
データ選択手段23を介してプラント保守管理装置(第
2管理装置)2へ送付し、プラント保守管理装置(第2
管理装置)2からは、データ選択手段23を介して、報
告書の仕様に合致したデータがサイト管理装置(第1管
理装置)1のフォーマット作成手段11へ送付される。
【0049】次に、図16には、N個のプラント6−1
〜6−Nからなるサイトへ本発明の保守システムを適用
した例を示している。ここで、プラント6−1の保守シ
ステムは、上記の図1で述べたシステムと同一であり、
プラント保守管理装置2−1〜2−N、通信手段7−
2、端末装置3−l〜3−M、保守ツール4から構成さ
れている。他のプラント6−2〜6−Nの保守システム
も、上記プラント6−1とほぼ同一の構成となってい
る。
【0050】まず、サイト全体を管理するサイト管理装
置1には、通信手段7−lを介して各プラント6−1〜
6−Nのプラント保守管理装置2−1〜2−Nから、保
守データが送出される。このサイト管理装置1は、各プ
ラントからの保守データから、サイト全体のデータベー
スを作成する。このような構成によれば、サイト内の個
々のプロセス機器5−1〜5−Kには、それぞれ、独立
した機器コードを付加し、サイト管理装置1でデータベ
ース化することにより、保守ツール4からサイト内の全
てプロセス機器5−1〜5−Kの履歴データ、即ち、他
プラントのプロセス機器の履歴データを検索できる。こ
の場合、保守ツール4から端末装置3−1に履歴データ
の要求信号を送信し、端末装置3−1からプラント保守
菅理装置2−1を経て、サイト管理装置1で要求された
プロセス機器に関する履歴デー夕を検索する。一方、検
索結果は、プラント保守管理装置2−1を経て端末装置
3−1から保守ツール4に出力される。このように、図
12の保守システムは、サイト保守データベースの作成
が容易になり、プラント間にわたって履歴データを検索
できる特徴を有する。
【0051】また、図17には、プラント内に端末装置
を設けない場合の、本発明になる保守システムの一例を
示す。すなわち、現場にはプロセス機器5−l〜5−K
が設置されており、例えば、プロセス機器5−1の保守
作業を行う場合、保守ツール4をこのプロセス機器5−
1に接続する。この保守ツール4は、上記図1の例と同
様に、保守信号S1を出力し、プロセス機器5−1の応
答信号S2を入力し、保守データを作成する。この保守
データは、伝送インタフェース8に送出され、この伝送
インタフェース8は、保守データを通信手段7−lによ
ってサイト管理装置1とプラント管理装置2に送信す
る。そして、サイト管理装置1では、プラント運用者
が、プラント保守管理装置2では保守管理者が、それぞ
れの目的に応じ、データベースを作成することとなる。
【0052】一方、保守ツール4では、上記図1の実施
例と同様に、プロセス機器5−l〜5−Kの履歴データ
を要求することができる。この場合、要求信号を伝送イ
ンタフェース8、通信手段7−1を介してプラント保守
管理装置2に送出する。プラント管理装置2は、要求さ
れた履歴データを、上記図1で述べたと同様に、検索し
て通信手段7−l、伝送インタフェース8を介して、保
守ツール4に送信する。この図13のシステムは、サイ
ト管理装置1とプラント保守管理装置2とが階層構成で
ない場合に対応するものであり、この場合、端末装置を
必要せず、それ故、比較的小規模なプラントに好適であ
る。
【0053】ここで、以上に詳細に説明した本発明の実
施の形態になるプラント計装制御系の保守システムにつ
いて、以下に総括する。まず、本発明のプラント計装制
御系の保守システムでは、第1の管理装置と、必要なデ
−タを送受信するための第1の通信手段を介して上記第
1の管理装置と接続されプラント内の保守を管理する第
2の管理装置と、必要なデ−タを送受信するための第2
の通信手段を介して上記第2の管理装置と接続されプラ
ント内に設けた複数の端末装置と、保守対象であるプロ
セス機器に接続し保守に係わる信号を入出力する可搬型
保守ツ−ルと、該可搬型保守ツ−ルと上記端末機器との
間で所望のデ−タを通信することを特徴とするものであ
る。
【0054】また、本発明のプラント計装制御系の保守
システムでは、第1の管理装置と、該第1の管理装置の
下位に接続され各プラントごとに設けた第2の管理装置
と、該第2の管理装置の下位に接続された複数の端末装
置と、プロセス機器に接続する可搬型保守ツ−ルと上記
端末装置との間にデ−タ伝送手段を設け、該デ−タ伝送
手段を用いて上記プロセス機器の保守作業結果と保守作
業実施時刻からなる保守デ−タを送受信し、上記可搬型
保守ツ−ルと少なくともひとつの端末装置に上記保守デ
−タの内容を表示する表示手段を設けたことを特徴とす
るものである。
【0055】さらに、本発明のプラント計装制御系の保
守システムでは、上記可搬型保守ツ−ルと上記端末装置
の表示手段に任意のプロセス機器の過去の保守履歴に関
するデ−タを表示するため、上記任意のプロセス機器の
うち対象とするプロセス機器を特定するための機器コ−
ドと過去の保守作業時刻からなる要求信号を上記可搬型
保守ツ−ルから入力し上記端末装置に送信し、該端末装
置、上記第2の管理装置、上記第1の管理装置で上記要
求信号に対応した保守履歴デ−タを検索し、検索結果を
上記可搬型保守ツ−ルに送信し表示することを特徴とす
るものである。
【0056】加えて、本発明のプラント計装制御系の保
守システムでは、上記第2の管理装置が、上記可搬型保
守ツ−ルが上記端末装置を経由して送出した上記保守デ
−タの保守作業時刻が特定の時刻以前かあるいは特定の
時刻以後かによりプロセス機器の保守作業が完了したか
否かを判定する保守状況判定手段を具備したことを特徴
とするものである。
【0057】一方、本発明のプラント計装制御系の保守
方法では、上記保守状況判定手段により、全てのプロセ
ス機器の保守が完了したことを上記第2の管理装置で確
認する行程を有して上記第1の管理装置に全ての保守デ
−タを送出することを特徴とするものである。
【0058】また、本発明のプラント計装制御系の保守
システムでは、プロセス機器に可搬型保守ツ−ルを接続
し、該可搬型保守ツ−ルがプロセス機器から取り込んだ
プロセス機器の保守作業結果に保守作業実施時刻を付加
して端末装置に入力し、該端末装置で上記保守作業結果
を集計して管理装置に送出し、該管理装置は上記保守作
業結果に付加された保守作業時刻が特定の時間内判定し
判定結果を上記端末装置及び上記可搬型保守ツ−ルに送
出し、該端末装置及び可搬型保守ツ−ルで上記判定結果
を表示することを特徴とするものである。
【0059】さらに、本発明のプラント計装制御系の保
守システムでは、プロセス機器に可搬型保守ツ−ルを接
続し、該可搬型保守ツ−ルが入力した上記プロセス機器
の保守作業結果を、第1の管理装置及び該第1の管理装
置と通信手段で接続された第2の管理装置とに送出し、
上記第1の管理装置と上記第2の管理装置とで上記保守
作業結果を集計することによりプロセス機器の保守状況
を管理することを特徴とするものである。
【0060】以上述べたように、本発明プラント計装制
御系の保守システムによれば、プロセス機器の個々に対
応した機器コードと保守作業結果及び保守作業時刻を付
加した保守データを保守ツールからオンラインでプラン
ト保守管理装置及びサイト管理装置に送出し、プラント
保守管理装置及びサイト管理装置において、個々のプロ
セス機器毎に保守データを集計しデータベースを作成す
るため、保守ツールが取り込んだ保守データをプラント
保守管理装置及びサイト管理装置に入力する際に生じる
入力ミスを防止でき、ひいては、誤ったデータベースの
作成を防止できるという効果がある。
【0061】また、プラント保守管理システムにおいて
上記データベースから保守作業実施時刻が特定の時間以
内であるか否かを判定し、特定の時間外と判定したプロ
セス機器については保守作業未完了として点検の実施を
促す表示をするため、点検漏れを防止できるという効果
がある。
【0062】さらに、保守作業員が現場で保守作業結果
の良否を判断する際に、保守ツールから機器コードと保
守作業実施時刻を示す要求信号をプラント保守管理装置
またはサイト管理装置に送出し、プラント保守管理装置
またはサイト管理装置でデータベースを検索し該当する
保守データを履歴データとして保守ツールに送出し、保
守ツールで履歴データを参照することにより、保守作業
員は保守作業結果の良否を正確に判断することができ、
誤った保守作業結果が保守ツールに入力されることを防
止できるという効果がある。
【0063】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明になるプラント計装制御系の保守方法及び保
守システム、並びに、それに使用する可搬型保守ツ−ル
によれば、プラント計装制御系の保守作業において、保
守作業員による現場作業のペ−パ−レス化を図り、現場
で点検漏れをなくし、保守作業結果を正確にプラント運
用者に報告し、プラント内の全てのプロセス機器の保守
作業結果を正確にデ−タベ−ス化することが可能になる
という、極めて優れた効果を発揮することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になるプラント計装制御
系の保守システムの基本的な構成を示す図である。
【図2】上記保守システムにおけるプラント保守のフロ
ーを示すフローチャートである。
【図3】上記保守システムにおけるプロセス機器の保守
作業のフローを示すフローチャートである。
【図4】上記保守システムにおいて使用する保守ツール
の基本構成を示す説明図である。
【図5】上記保守ツールの基本的な処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】上記保守システムの保守ツールあるいは端末装
置に表示する保守作業フオーマットの一表示例を示す図
である。
【図7】上記保守ツールにおける履歴データ確認時の処
理を示すフローチャートである。
【図8】上記端末装置における履歴データ確認時の処理
を示すフローチャートである。
【図9】上記保守ツール及び端末装置に表示する履歴デ
ータの一表示例を示す図である。
【図10】外部に信号発生器を接続する保守ツールの変
形構成を示す説明図である。
【図11】上記保守システムのプラント保守管理装置に
よる点検漏れチェックの処理を示すフローチャートであ
る。
【図12】上記保守システムのプラント保守管理装置に
おけるサイト管理装置とプラント保守管理装置の間のデ
ータの送出を説明する図である。
【図13】上記サイト管理装置とプラント保守管理装置
の間のデータの送出方法の一例を示すフローチャート図
である。
【図14】上記サイト管理装置とプラント保守管理装置
の間にデータ互換性がない場合のデータの送出を説明す
る図である。
【図15】さらに、上記サイト管理装置からフォーマッ
トが送られない場合のサイト管理装置とプラント保守管
理装置の間のデータの送出を説明する図である。
【図16】本発明の他の実施の形態になる複数のプラン
トを対象とした保守システムの構成を示す図である。
【図17】本発明の更に他の実施の形態になる端末装置
用いない保守システムの構成を示す図である。
【図18】上記プラント保守システムを原子力発電プラ
ントに採用した場合におけるプラントのエリアと、エリ
ア内のプロセス機器を具体的に説明する説明図である。
【図19】上記原子力発電プラントにおいて実施される
保守について、検査するプラントエリア内のプロセス機
器とその保守内容を具体的に説明する図である。
【符号の説明】
1 サイト管理装置 2 プラント保守管理装 3−l〜3−M 端末装置 4 保守ツール 5−l〜5−K プロセス機器 6−l〜6−N プラント 7−l〜7−3 通信手段 10 信号発生源

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラント計装制御系を構成する複数のプ
    ロセス機器に可搬型保守ツ−ルを接続し、当該可搬型保
    守ツ−ルを介してプロセス機器の校正と動作点検を含む
    保守作業の結果を端末装置に入力し、当該端末装置で前
    記保守作業結果を集計し、保守管理装置に送出して保守
    管理する保守方法において、前記可搬型保守ツ−ルを前
    記プロセス機器の近傍に配置された前記端末装置との間
    で相互にデ−タの送受信を可能とし、前記プロセス機器
    の保守作業結果の入力を行うことを特徴とするプラント
    計装制御系の保守方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記プロセス機器の保守作業結
    果を前記可搬型保守ツ−ルに入力した後、当該入力した
    保守作業結果を含むデータを、前記可搬型保守ツ−ルか
    ら、前記端末装置へデータ伝送することを特徴とするプ
    ラント計装制御系の保守方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記端末装置は、前記可搬型保
    守ツ−ルから伝送されたデータを基に保守作業結果の集
    計を行うことを特徴とするプラント計装制御系の保守方
    法。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記保守管理装置は、前記端末
    装置において集計したる保守作業結果を基にプラント全
    体のデータベースを作成することを特徴とするプラント
    計装制御系の保守方法。
  5. 【請求項5】 前記請求項1に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記可搬型保守ツ−ルにより前
    記プロセス機器の保守作業を行う際、前記可搬型保守ツ
    −ルを介して、前記プロセス機器の過去における履歴デ
    −タの検索を可能にしたことを特徴とするプラント計装
    制御系の保守方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項1に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記保守管理装置は、前記可搬
    型保守ツ−ルからデ−タ伝送される保守作業結果を含む
    デ−タに基づいて点検漏れチェックを行い、その結果を
    前記可搬型保守ツ−ルに表示することを特徴とするプラ
    ント計装制御系の保守方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項1に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記可搬型保守ツ−ルから入力
    される前記プロセス機器毎の保守作業結果には、さら
    に、保守実施時刻を付加することを特徴とするプラント
    計装制御系の保守方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項7に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記保守実施時刻が付加された
    プロセス機器毎の保守作業結果に基づいて、点検漏れの
    プロセス機器の有無を判定し、当該判定結果を、前記端
    末装置あるいは前記可搬型保守ツ−ルに表示することを
    特徴とするプラント計装制御系の保守方法。
  9. 【請求項9】 前記請求項1に記載のプラント計装制御
    系の保守方法において、前記保守実施時刻が付加された
    プロセス機器毎の保守作業結果に基づいて特定のプロセ
    ス機器の保守作業の状況を判定し、当該判定結果を、前
    記端末装置あるいは前記可搬型保守ツ−ルに表示するこ
    とを特徴とするプラント計装制御系の保守方法。
  10. 【請求項10】 前記請求項1に記載のプラント計装制
    御系の保守方法において、前記可搬型保守ツ−ルからの
    特定のプロセス機器を示す機器コ−ドや過去の保守作業
    時刻からなる要求信号を入力し、前記要求信号に対応し
    た特定のプロセス機器に関する保守履歴を検索し、さら
    に、前記可搬型保守ツ−ルに表示すること特徴とするプ
    ラント計装制御系の保守方法。
  11. 【請求項11】 複数のプラントの保守を管理する第1
    の管理装置と、前記第1の管理装置の下位に各プラント
    毎に配置された第2の管理装置と、前記第2の管理装置
    の下位に配置された複数の端末装置とを備え、これらを
    階層的に接続し、プラントのプロセス機器の校正と動作
    点検を含む保守作業を行うプラント計装制御系の保守シ
    ステムにおいて、さらに、プロセス機器に接続して保守
    作業を行うための可搬型保守ツ−ルを配置し、かつ、前
    記端末装置と前記可搬型保守ツ−ルとの間には相互にデ
    −タの送受信を行うための手段を設けたことを特徴とす
    るプラント計装制御系の保守システム。
  12. 【請求項12】 前記請求項11に記載のプラント計装
    制御系の保守システムにおいて、前記端末装置は、前記
    可搬型保守ツ−ルにより入力され、前記デ−タ送受信手
    段を介して伝送される保守作業結果を集計する手段を備
    えていることを特徴とするプラント計装制御系の保守シ
    ステム。
  13. 【請求項13】 前記請求項11に記載のプラント計装
    制御系の保守システムにおいて、前記可搬型保守ツ−ル
    には、さらに、表示手段を設け、もって、前記デ−タ送
    受信手段を用いて受信した前記プロセス機器毎の保守作
    業結果を含む保守デ−タを前記表示手段に表示するよう
    に構成したことを特徴とするプラント計装系御系の保守
    システム。
  14. 【請求項14】 前記請求項13に記載のプラント計装
    制御系の保守システムにおいて、前記端末装置は、前記
    可搬型保守ツ−ルからの特定のプロセス機器を示す機器
    コ−ドあるいは過去の保守作業時刻からなる要求信号を
    入力し、前記第2の管理装置に当該要求信号に対応した
    プロセス機器に関する保守履歴を検索させ、さらに、前
    記可搬型保守ツ−ルの表示手段に表示させる手段を備え
    ていること特徴とするプラント計装制御系の保守システ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記請求項13に記載のプラント計装
    制御系の保守システムにおいて、前記第2の管理装置
    は、さらに、前記可搬型保守ツ−ルから前記端末装置を
    経由して送出された前記保守デ−タに含まれる保守作業
    時刻に基づいて、特定のプロセス機器の保守作業の状況
    を判定する手段を備え、当該保守作業状況の判定手段に
    よる判定結果を前記端末装置の表示手段に表示するよう
    に構成されていることを特徴とするプラント計装系御系
    の保守システム。
  16. 【請求項16】 複数のプラントの保守を管理する第1
    の管理装置と、前記第1の管理装置の下位に各プラント
    毎に配置された第2の管理装置と、前記第2の管理装置
    の下位に配置された複数の端末装置とを備え、これらを
    階層的に接続し、プラント計装制御系を構成する複数の
    プロセス機器の校正と動作点検を含む管理を行うプラン
    ト計装制御系の保守システムにおいて使用する可搬型保
    守ツ−ルであって、点検を行うプロセス機器に対してそ
    の校正と動作点検のための保守信号を出力する信号発生
    部と、前記プロセス機器から出力される前記保守信号に
    応答する応答信号を入力するインターフェイス部と、入
    力操作を行うための入力部と、前記端末装置との間でデ
    ータ伝送を行うための通信部と、そして、少なくも前記
    端末装置との間で伝送を行ったデータを表示するための
    表示部とを備えていることを特徴とする可搬型保守ツ−
    ル。
  17. 【請求項17】 前記請求項16に記載の可搬型保守ツ
    −ルにおいて、さらに、制御部を備え、当該制御部は、
    前記端末装置との間での通信異常の有無をチェックする
    手段を備えていることを特徴とする可搬型保守ツ−ル。
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