JP2017161302A - ガスセンサ、ガスセンサアレイ及びガスセンサ装置 - Google Patents

ガスセンサ、ガスセンサアレイ及びガスセンサ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成でVOCを高感度で検出することができるガスセンサ、ガスセンサアレイ及びガスセンサ装置を提供する。【解決手段】ガスセンサ100には、少なくとも一部が気体に接する気体検出層103と、気体検出層103に接続された第1の電極107及び第2の電極108と、が含まれる。気体検出層103は、バンドギャップが0.05eV以上の4族金属又は14族金属のカルコゲナイドを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサ、ガスセンサアレイ及びガスセンサ装置に関する。
ガスセンサは化学物質センサの一種であり、気体中に含まれる化学物質を検出する。ガスセンサは、例えば医療機器及び診断機器に使用される。人間がある特定の疾病に罹患した場合、呼気中に含まれる特定の化学物質の含有量が変化することが知られており、その変化量を検出することができれば、簡便かつ迅速な診断が可能となる。簡便かつ迅速な診断は、高齢化社会における健康維持及び医療費抑制に貢献し得る。例えば、肺癌に罹患すると、呼気中の揮発性有機化合物(volatile organic compounds:VOC)の濃度が増加することが知られており、VOC濃度の経過観察が肺癌の発症及び進行の判定に有効であり、その診断閾値は数ppbから数百ppb程度と考えられている。従って、肺癌の診断には、ppbレベルのVOCを検出できるガスセンサが有効である。肺癌の診断に有効なVOCとして、イソブタン、メタノール、エタノール、アセトン、ペンタン、イソプレン、イソプロパノール、ジメチルスルフィド、二硫化炭素、ベンゼン及びトルエンが挙げられる。
上記のVOCは、例えばガスクロマトグラフィ及び質量分析機器が用いて分析することができるが、この分析には時間がかかる。また、ガスクロマトグラフィ及び質量分析機器は大掛かりで高価であるため、一般に普及しにくい。このため、簡素な構成でVOCをppbレベルの高感度で検出できるようなガスセンサが望まれている。
しかしながら、これまでのところ、VOCをppbレベルの高感度で検出できるようなガスセンサは開発されていない。
特開平5−26832号公報 特開平11−1761号公報
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本発明の目的は、簡素な構成でVOCを高感度で検出することができるガスセンサ、ガスセンサアレイ及びガスセンサ装置を提供することにある。
ガスセンサの一態様には、少なくとも一部が気体に接する気体検出層と、前記気体検出層に接続された第1の電極及び第2の電極と、が含まれる。前記気体検出層は、バンドギャップが0.05eV以上の4族金属又は14族金属のカルコゲナイドを含む。
ガスセンサアレイの一態様には、上記のガスセンサと、第2のガスセンサと、が含まれる。前記第2のガスセンサには、少なくとも一部が気体に接する第2の気体検出層と、前記第2の気体検出層に接続された第4の電極及び第5の電極と、が含まれる。前記第2の気体検出層は、6族金属のカルコゲナイド又はグラフェンを含む。
ガスセンサ装置の一態様には、ガスセンサと、前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流を検知する電流検知手段と、が含まれる。
上記のガスセンサ等によれば、気体検出層が適切なカルコゲナイドを含有しているため、簡素な構成でVOCを高感度で検出することができる。
第1の実施形態に係るガスセンサの構造を示す断面図である。 アセトン分子を吸着した単原子層SnS2の電子状態を示す図である。 アセトン分子を吸着した単原子層MoS2の電子状態を示す図である。 吸着分子の電子準位及びカルコゲナイドの電子親和力の関係を示す図である。 メタノール分子を吸着した単原子層PbS2の電子状態を示す図である。 第1の実施形態に係るガスセンサの使用方法を示す図である。 第1の実施形態に係るガスセンサの製造方法を工程順に示す断面図である。 第2の実施形態に係るガスセンサアレイの構造を示す図である。 第2の実施形態に係るガスセンサアレイの製造方法を工程順に示す断面図である。 第3の実施形態に係るガスセンサアレイの構造を示す断面図である。
以下、実施形態について添付の図面を参照しながら具体的に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るガスセンサの構造を示す断面図である。
第1の実施形態に係るガスセンサ100には、図1に示すように、p型層101、p型層101上の絶縁膜102及び絶縁膜102上の気体検出層103が含まれる。ガスセンサ100には、p型層101の裏面上のゲート電極104、並びに気体検出層103上のソース電極107及びドレイン電極108が含まれる。気体検出層103の少なくとも一部が気体に対して曝露されている。気体検出層103は、バンドギャップが0.05eV以上の4族金属又は14族金属のカルコゲナイドを含む。ソース電極107は第1の電極の一例であり、ドレイン電極108は第2の電極の一例であり、ゲート電極104は第3の電極の一例である。4族金属として、Ti、Zr及びHfが挙げられ、14族金属として、Sn及びPbが挙げられる。
ここで、金属カルコゲナイドの性質について説明する。金属カルコゲナイドにVOCの分子が吸着されると、この分子が金属カルコゲナイドに対してドナーとして働き、金属カルコゲナイドはn型にドーピングされる。VOCの原子を吸着した金属カルコゲナイドの電子状態は第一原理計算法により求めることができる。図2は、アセトン分子を吸着した単原子層SnS2の電子状態を示す図である。ここでは、気体検出層103が金属カルコゲナイドとして単原子層SnS2を含み、4×4に配置した計16個のユニットセルに1個のアセトン分子が吸着されたものとし、2次元平面方向のエネルギーバンドを計算した。図2に示すように、フェルミ準位12を基準とした伝導帯の底13のエネルギは0.14eV、フェルミ準位12を基準とした価電子帯の頂上14のエネルギは−1.32eVである。このことは、アセトン分子を吸着したSnS2は強くn型の導電性を帯びており、アセトンに対して高い感度を示すことを意味する。なお、アセトンに起因したエネルギ準位11は−0.20eVである。
参考のために、図3に、アセトン分子を吸着した単原子層MoS2の電子状態を示す図を示す。Moは6族金属である。図3に示すように、フェルミ準位32を基準とした伝導帯の底33のエネルギは0.68eV、フェルミ準位32を基準とした価電子帯の頂上34のエネルギは−1.16eVである。このことは、アセトン分子を吸着したMoS2の導電性は弱く、アセトンに対する感度が低いことを意味する。なお、アセトンに起因したエネルギ準位31は−0.70eVである。
次に、上記のようなSnS2とMoS2との間の特性の相違について、吸着分子の電子準位及びカルコゲナイドの電子親和力に着目して説明する。
本願発明者は、第一原理計算法により、アセトンの最高占有分子軌道(highest occupied molecular orbital:HOMO)のエネルギ(以下、「HOMO準位」ということがある)、MoS2の電子親和力、及びSnS2の電子親和力を計算した。この結果、アセトンのHOMO準位は−5.72eV、MoS2の電子親和力は4.27eV、SnS2の電子親和力は5.24eVであることが明らかになった。真空準位をエネルギの基準にしたときのこれらの関係を図4に示す。図4に示すように、SnS2の伝導帯の底のエネルギとアセトンのHOMO準位との差は僅か0.48eVであり、電子の一部が熱的に励起されてSnS2へ移動することができる。一方、MoS2の伝導帯の底のエネルギはアセトンのHOMO準位よりも1.45eVも高く、熱的に励起されたとしても、電子はアセトンからMoS2へ移動し難い。このような電子親和力差が、MoS2とSnS2との間のアセトンに対する応答の差を生じさせていると考えられる。
本願発明者は、種々の6族金属、4族金属又は14族金属のカルコゲナイドの電子親和力を第一原理計算法により計算した。この結果を表1に示す。表1に示すように、6族金属のカルコゲナイドの電子親和力は5.00eV未満と小さく、4族金属又は14族金属のカルコゲナイドの電子親和力は5.00eV以上と大きい。
Figure 2017161302
本願発明者は、肺癌の診断に有効な種々のVOCのHOMO準位も計算した。この結果を表2に示す。表2に示すように、これらVOCのHOMO準位は、凡そ−5eV以下であり、真空準位を基準とした6族元素のカルコゲナイドの伝導帯の底のエネルギより著しく低い。その一方で、これらVOCのHOMO準位と、真空準位を基準とした4族元素又は14族元素のカルコゲナイドの伝導帯の底のエネルギとの差は小さい。このことから、SnS2に限らず、4族元素又は14族元素のカルコゲナイドは、肺癌の診断に有効なVOCの検出に適しているといえる。
Figure 2017161302
図5に、メタノール分子を吸着した単原子層PbS2の電子状態を示す図を示す。図5に示すように、フェルミ準位22を基準とした伝導帯の底23のエネルギは0.08eV、フェルミ準位22を基準とした価電子帯の頂上24のエネルギは−0.64eVである。このことは、メタノール分子を吸着したPbS2は強くn型の導電性を帯びており、メタノールに対して高い感度を示すことを意味する。なお、メタノールに起因したエネルギ準位21は−0.13eVである。
従って、第1の実施形態における気体検出層103にVOC分子が吸着されると、その量が僅かであっても気体検出層103の電気伝導度が大きく変化する。このため、この変化の量を検出することで、気体検出層103に吸着されたVOC分子の量を高い精度で検出し、環境中のVOCの濃度を高い精度で特定することができる。
4族金属又は14族金属のカルコゲナイドには、バンドギャップが0.05eV未満のものもあるが、バンドギャップが0.05eV未満では、VOC分子の吸着の有無に拘わらず、電気伝導度が高く、VOC分子の吸着に伴う電気伝導度の変化を検出しにくい。このため、気体検出層103に含まれる4族金属又は14族金属のカルコゲナイドのバンドギャップは0.05eV以上とする。バンドギャップが0.05eV未満の4族金属のカルコゲナイドとしてZrSe2が例示される。気体検出層103は、例えば、TiS2、ZrS2、HfS2、HfSe2、SnS2、SnSe2、PbS2若しくはPbSe2又はこれらの任意の組み合わせを含む。
次に、ガスセンサ100を使用する方法について説明する。ガスセンサ100は、例えばガスセンサ装置に用いられる。図6は、第1の実施形態に係るガスセンサの使用方法を示す図である。図6は、ガスセンサ装置の一例を示す図でもある。
図6に示すように、ガスセンサ100は、例えば、ソース電極107とドレイン電極108との間にこれらの間を流れる電流を検知する電流モニタリング装置111を接続して用いられる。ソース電極107は接地され、ゲート電極104にバイアス電源112によりバイアス電圧を印加し、ドレイン電極108にバイアス電源113によりバイアス電圧を印加する。電流モニタリング装置111に、例えば、各種の電源、増幅回路、サンプリング回路、アナログ−デジタル(AD)変換器、データ処理用コンピュータ等が含まれてもよい。電流モニタリング装置111は電流検知手段の一例である。
気体検出層103が被検分子であるVOC分子114を吸着すると、VOC分子114は気体検出層103に含まれるカルコゲナイドに対してドナーとして働き、このカルコゲナイドがn型にドーピングされる。この結果、VOC分子114の電気伝導度が変化し、ドレイン電流も変化する。第1の実施形態によれば、ppbレベルのアセトン等の肺癌の診断に有効なVOCガスを簡易に検出することができる。
気体検出層103に含まれるカルコゲナイドの単位層の数は限定されないが、作製プロセスの容易さ及び気体検出層103自体の(寄生)抵抗を勘案し、1層〜100層であることが好ましく、1層であることが特に好ましい。また、より高い感度を得るために、気体検出層103の気体に接する部分の面積が電極等により覆われた部分の面積と比較して大きければ大きいほど好ましい。
次に、第1の実施形態に係るガスセンサの製造方法について説明する。図7は、第1の実施形態に係るガスセンサの製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図7(a)に示すように、p型層101の一方の面(上面)上に絶縁膜102を形成し、絶縁膜102上に気体検出層103を形成する。例えば、p型層101はシリコン基板の表面へのp型不純物のイオン注入により形成することができ、絶縁膜102はp型層101の表面の熱酸化により形成することができる。絶縁膜102は、例えば厚さが100nm程度のシリコン酸化膜である。気体検出層103の形成では、例えば、絶縁膜102上にスズ酸化膜を形成し、スズ酸化膜が形成された絶縁膜102及びp型層101を石英炉の中央に配置し、その周辺に反応種としてイオウ粉末をアルミナボートに入れて配置する。そして、イオウ粉末を120℃に、スズ酸化膜を620℃〜680℃に加熱しながら、石英炉の端部から中央に向かって窒素ガスを流す。この結果、アルミナボートで昇華したイオウ原子が窒素ガスにより中央に向かって流れ、絶縁膜102上のスズ酸化膜を還元する。この結果、単原子層SnS2を含む気体検出層103が得られる。このような方法は、非特許文献5にも記載されている。
次いで、図7(b)に示すように、p型層101の他方の面(下面)上にゲート電極104を形成する。ゲート電極104の形成では、例えば、真空蒸着法により、厚さが5nmのTi膜を形成し、その上に厚さが300nmのAu膜を形成する。
その後、図7(c)に示すように、気体検出層103上にソース電極107及びドレイン電極108を形成する。ソース電極107及びドレイン電極108の形成では、例えば、これらを形成する予定の領域を露出するマスクを形成し、真空蒸着法により金属膜を形成し、マスクをその上の金属膜と共に除去する。すなわち、ソース電極107及びドレイン電極108はリフトオフ法により形成することができる。金属膜の形成では、例えば、厚さが5nmのTi膜を形成し、その上に厚さが100nmのAu膜を形成する。
このようにして第1の実施形態に係るガスセンサを製造することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態に係るガスセンサアレイの構造を示す図である。図8(a)は平面図であり、図8(b)は図8(a)中のI−I線に沿った断面図である。
第2の実施形態に係るガスセンサアレイ200には、図8に示すように、16個のガスセンサ100が含まれており、これらガスセンサ100が4行4列のアレイを構成している。ガスセンサアレイ200に平面形状が格子状の保護膜201が含まれており、各ソース電極107及びドレイン電極108が保護膜201により覆われつつ、各ガスセンサ100において気体検出層103の少なくとも一部が保護膜201から露出しており、気体に対して曝露されている。隣り合うガスセンサ100同士は、気体検出層103に形成された素子分離領域202、例えば開口部により素子分離されている。
第2の実施形態によっても、ppbレベルのアセトン等の肺癌の診断に有効なVOCガスを簡易に検出することができる。
次に、第2の実施形態に係るガスセンサアレイの製造方法について説明する。図9は、第2の実施形態に係るガスセンサアレイの製造方法を工程順に示す断面図である。
先ず、図9(a)に示すように、第1の実施形態と同様にして、ゲート電極104の形成までの処理を行う。次いで、図9(b)に示すように、気体検出層103に素子分離領域202を形成する。素子分離領域202の形成では、例えば、フォトリソグラフィ及びArイオンエッチングにより気体検出層103に開口部を形成する。その後、図9(c)に示すように、第1の実施形態と同様にして、ソース電極107及びドレイン電極108を形成する。続いて、ソース電極107及びドレイン電極108を覆い、気体検出層103の少なくとも一部を露出する保護膜201を形成する。
このようにして第2の実施形態に係るガスセンサを製造することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図10は、第3の実施形態に係るガスセンサアレイの構造を示す断面図である。
第3の実施形態に係るガスセンサアレイ300には、図10に示すように、3個のガスセンサ311、312及び313が含まれる。ガスセンサ311には、SnS2の気体検出層301が含まれ、ガスセンサ312には、HfS2の気体検出層302が含まれ、ガスセンサ313には、MoS2又はグラフェンの気体検出層303が含まれる。ガスセンサ311、312及び313の他の構成はガスセンサ100の構成と同様である。
第3の実施形態では、ガスセンサ311及び312によりVOCが高感度で検出され、ガスセンサ311によりアンモニア及び二酸化窒素が高感度で検出される。また、ガスセンサ311とガスセンサ312との間でも、特に高感度で検出されるVOCの種類が相違する。従って、第3の実施形態によれば、多種多様な気体を高感度で検出することができ、電子鼻に好適である。例えば、MoS2及びグラフェンは、最低非占有分子軌道(lowest unoccupied molecular orbital:LUMO)のエネルギ(LUMO準位)が低い物質、すなわち電子を受容する性質を持つ物質に対して高い感度を示す。
第2の実施形態、第3の実施形態では、複数のガスセンサ間でゲート電極104が共有されているが、ガスセンサ間でゲート電極104が分割され、ガスセンサ毎に独立したゲート電極104が設けられていてもよい。この場合、ガスセンサ毎に、ゲート電極104に独立したバイアス電圧を印加することができる。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
少なくとも一部が気体に接する気体検出層と、
前記気体検出層に接続された第1の電極及び第2の電極と、
を有し、
前記気体検出層は、バンドギャップが0.05eV以上の4族金属又は14族金属のカルコゲナイドを含むことを特徴とするガスセンサ。
(付記2)
前記第1の電極と前記第2の電極との間で前記気体検出層に接する絶縁膜と、
前記気体検出層との間で前記絶縁膜を挟む第3の電極と、
を有することを特徴とする付記1に記載のガスセンサ。
(付記3)
前記気体検出層は、TiS2、ZrS2、HfS2、HfSe2、SnS2、SnSe2、PbS2若しくはPbSe2又はこれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする付記1又は2に記載のガスセンサ。
(付記4)
前記気体検出層は、前記カルコゲナイドの単原子層からなることを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記5)
付記1乃至4のいずれか1項に記載のガスセンサと、
第2のガスセンサと、
を有し、
前記第2のガスセンサは、
少なくとも一部が気体に接する第2の気体検出層と、
前記第2の気体検出層に接続された第4の電極及び第5の電極と、
を有し、
前記第2の気体検出層は、6族金属のカルコゲナイド又はグラフェンを含むことを特徴とするガスセンサアレイ。
(付記6)
付記1乃至4のいずれか1項に記載のガスセンサと、
前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流を検知する電流検知手段と、
を有することを特徴とするガスセンサ装置。
100、311、312、313:ガスセンサ
103、301、302、303:気体検出層
107:ソース電極
108:ドレイン電極
111:電流モニタリング装置
114:VOC分子
200、300:ガスセンサアレイ

Claims (5)

  1. 少なくとも一部が気体に接する気体検出層と、
    前記気体検出層に接続された第1の電極及び第2の電極と、
    を有し、
    前記気体検出層は、バンドギャップが0.05eV以上の4族金属又は14族金属のカルコゲナイドを含むことを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記第1の電極と前記第2の電極との間で前記気体検出層に接する絶縁膜と、
    前記気体検出層との間で前記絶縁膜を挟む第3の電極と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記気体検出層は、TiS2、ZrS2、HfS2、HfSe2、SnS2、SnSe2、PbS2若しくはPbSe2又はこれらの任意の組み合わせを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスセンサと、
    第2のガスセンサと、
    を有し、
    前記第2のガスセンサは、
    少なくとも一部が気体に接する第2の気体検出層と、
    前記第2の気体検出層に接続された第4の電極及び第5の電極と、
    を有し、
    前記第2の気体検出層は、6族金属のカルコゲナイド又はグラフェンを含むことを特徴とするガスセンサアレイ。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスセンサと、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間を流れる電流を検知する電流検知手段と、
    を有することを特徴とするガスセンサ装置。
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