JP2017160491A - 加工性に優れた高強度ステンレス鋼材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フェライト相とマルテンサイト相の2相組織を有するステンレス鋼材について、強度の低下を抑制すると共に加工性を改善し、さらにコストを抑えた高強度ステンレス鋼材を提供する。【解決手段】本発明は、質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するステンレス鋼材であって、フェライト相とマルテンサイト相の2相の金属組織を有し、(1)式により計算されるγmax(%)が50以上85以下を満足する、加工性に優れる高強度ステンレス鋼材である。【選択図】図1

Description

本発明は、フェライト相及びマルテンサイト相の2相の金属組織を有する、加工性に優れた高強度ステンレス鋼材とその製造方法に関するものである。
従来、高強度ステンレス鋼材として、フェライト及びマルテンサイトの複相組織からなる金属組織を形成することで加工性を向上させたステンレス鋼材が商用化されている。この種のステンレス鋼材は、フェライト及びマルテンサイトの複相組織となるような熱処理を経ることによって製造される。このステンレス鋼材は、硬質なマルテンサイト相によって高強度化が図られると共に、軟質なフェライト相を存在させることで良好な加工性を有する。このような金属組織の複相化により、ステンレス鋼材の加工性を改良することが可能であるものの、更に加工性を向上させるには限界がある。
そこで、曲げ加工などに適した加工性を得るため、延性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度ステンレス鋼板が提案されている。例えば、特許文献1には、ステンレス鋼板を二相域の温度で加熱した後、5℃/s以上の冷却温度で冷却する第一の熱処理工程、圧下率30%以上の冷間圧延を行う冷延工程、400℃以上Ac1変態点未満の温度で加熱する第1の熱処理工程、を順次施す高強度ステンレス鋼板の製造方法が開示されている。当該ステンレス鋼板は、曲げ加工が施される用途に好適であると記載されている。
特許文献2には、複相組織を有するステンレス鋼板の表層部を脱炭させる手法が提案されている。脱炭により、ステンレス鋼板の表層部において軟質なフェライト相を多く形成させて、表層部における延性を改善し、曲げ加工性を向上させたステンレス鋼板が開示されている。
特許文献3には、複相組織を有するステンレス鋼板に時効熱処理を加えることで、マルテンサイトとフェライトの強度差を小さくする方法が提案されている。この手法により、ステンレス鋼材を加工する際の応力を分散でき、延性を向上させたステンレス鋼板が開示されている。
特開2004−323960号公報 特開2001−234290号公報 国際公開2009−099035号
しかしながら、耐食性に優れるステンレス鋼材の適用分野が拡大するにつれて、ステンレス鋼材の加工性に対する要求が高くなっている。例えば、複相組織を有するステンレス鋼材の金属組織におけるマルテンサイト相の比率を低下させることにより、加工性を向上させる方法が考えられる。しかし、この方法では、鋼材全体の強度が低下するおそれがある。
特許文献1の上記の方法は、複相組織を有するスレンレス鋼を得た後、特定の条件で冷却、冷間圧延および熱処理を施すことにより、強度と延性のバランスを確保している。複相化処理のほかに特別な処理を必要とし、コストや手間を要する。
特許文献2の上記の方法は、脱炭するために1100〜1200℃の高温加熱処理を必要とする。さらに、軟質なフェライト相が形成される比率によっては、鋼材全体の強度が低下するおそれがある。また、特許文献3の上記の方法は、複相化処理を施した後、時効熱処理を必要とする。
また、化学成分の見直しにより、フェライト相とオーステナイト相の複相ステンレス鋼材とする方法も考えられる。この手法の場合、強度および加工性の両方を満足させるため、Niのような高価な元素の添加が必要であり、コスト的に見合わない可能性がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、フェライト相とマルテンサイト相の2相組織を有するステンレス鋼材について、強度の低下を抑制すると共に加工性を改善し、さらにコストを抑えた高強度ステンレス鋼材を提案することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、高温域で析出するオーステナイト相の析出形態に着目した。当該オーステナイト相は、通常、フェライト粒界に優先的に析出する傾向がある。このオーステナイト相をフェライト粒内で分散析出させることにより、組織の異方性が改善され、加工性が向上することを見出した。また、このようなステンレス鋼材を得る上で、Al、Ti、Vの少なくとも一種とBを複合添加することが効果的であることを見出した。具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
本発明に係る実施形態は、質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するステンレス鋼材であって、フェライト相とマルテンサイト相の2相の金属組織を有し、下記(1)式により計算されるγmax(%)が50以上85以下を満足する、加工性に優れる高強度ステンレス鋼材である。
γmax(%)=420×〔C〕−11.5×〔Si〕+7×〔Mn〕+23×〔Ni〕−11.5×〔Cr〕−12×〔Mo〕+9×〔Cu〕−49×〔Ti〕−52×〔Al〕+470×〔N〕+189・・・(1)
(ここで〔 〕は、元素の質量%を示す)
本発明に係る実施形態は、質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、下記(1)式により計算されるγmax(%)が50以上85以下を満足するステンレス鋼片に、フェライト相とマルテンサイト相の2相組織とするための複相化処理を施す工程を備える、加工性に優れる高強度ステンレス鋼材の製造方法である。
γmax(%)=420×〔C〕−11.5×〔Si〕+7×〔Mn〕+23×〔Ni〕−11.5×〔Cr〕−12×〔Mo〕+9×〔Cu〕−49×〔Ti〕−52×〔Al〕+470×〔N〕+189・・・(1)
(ここで〔 〕は、元素の質量%を示す)
本発明に係る実施形態のステンレス鋼材は、上記の組成において、さらに、質量%で、Mo:1.0%以下、Cu:3.0%以下、または、Nb:1.0%以下を含有することが好ましい。
本発明により、機械的強度の低下を抑制すると共に、加工性を改善した高強度ステンレス鋼材を提供できる。とくに、曲げ加工性に優れるとともに、曲げ加工における異方性の少ない高強度ステンレス鋼材が得られる。そのため、曲げ方向によらず、曲げ加工を施すことができるから、複雑な形状の製品であっても成形可能な素材を提供できる。また、複相処理した後に特別な処理を必要としないので、コストを抑えて製造できる。
実施例1における曲げ試験後の試験片の外観を示す図である。(A)が本発明例であり、(B)が比較例である。 曲げ加工における曲げ方向を説明するための模式図である。(A)は、圧延方向と平行する方向に曲げ稜線があるときの図、(B)は、圧延方向と直交する方向に曲げ稜線があるときの図である。 実施例2における試験片の金属組織を示す図である。
以下に本発明に関する実施形態について説明する。この説明は、本発明の範囲を限定するものではない。
本実施形態の高強度ステンレス鋼材(以下、単に「ステンレス鋼材」または「鋼材」ということもある。)について説明する。
(ステンレス鋼材)
本実施形態の高強度ステンレス鋼材は、質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、Mo:1.0%以下、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するステンレス鋼材であって、フェライト相とマルテンサイト相の2相の金属組織を有し、下記(1)式により計算されるγmax(%)が50以上85以下を満足する高強度ステンレス鋼材である。
γmax(%)=420×〔C〕−11.5×〔Si〕+7×〔Mn〕+23×〔Ni〕−11.5×〔Cr〕−12×〔Mo〕+9×〔Cu〕−49×〔Ti〕−52×〔Al〕+470×〔N〕+189・・・(1)
(ここで〔 〕は、元素の質量%を示す)
以下、本実施形態の高強度ステンレス鋼材における組成の限定理由について説明する。
Cr:10.0〜20.0質量%
Crは、ステンレス鋼としての耐食性および強度を確保するために含有される元素である。Cr含有量が低すぎると、酸化皮膜の形成が困難になり、優れた耐食性が得られなくなる。この観点からCr含有量は10.0質量%以上が好ましい。一方、Crの含有量が高すぎると、マルテンサイト相を生成させて高強度を得るために、NiやMnなどのオーステナイト生成元素が多量に必要となると共にステンレス鋼材の靭性も低くなってしまう。そのため、Cr含有量は20.0質量%以下が好ましい。
C:0.03質量%〜0.15質量%
Cは、強力なオーステナイト生成元素であるため、金属組織中のマルテンサイト相の割合を増加させる。また、Cは、固溶強化効果を発揮するため、マルテンサイト相およびフェライト相の両相の強度を高めるのに有効である。このような観点から、Cの含有量は、0.01質量%以上であると好ましい。一方、本実施形態のステンレス鋼材の耐食性を十分に高める観点から、Cの含有量は、0.15質量%以下が好ましい。本実施形態のステンレス鋼材の製造方法において、鋼片に熱処理を施す際、加熱によりクロム炭化物が固溶する。Cの含有量が0.15質量%を超えると、複相化の熱処理をした後の冷却時に、クロム炭化物がフェライトまたはオーステナイト相の粒界に再析出しやすくなる。その結果、当該粒界近傍にCr欠乏層が生じ、耐食性が低下するため、0.15質量%以下とした。
Si:0.1質量%〜2.0質量%
Siは、脱酸目的で添加される成分である。また、Siは、マルテンサイト相を硬くすると共に、オーステナイト相にも固溶してこれを硬化する。さらに、時効硬化の際には、歪時効により時効硬化能を促進する。これらの効果を有効に発揮する観点から、Siの含有量は0.1質量%以上であると好ましい。一方、過多に添加されると、ステンレス鋼材の加工性を低下させて高温割れを招く恐れがあり、マルテンサイト相が過多に形成されるため、Siの含有量は、2.0質量%以下が好ましい。
Mn:0.1質量%〜4.0質量%、Ni:0.01質量%〜4.0質量%
本実施形態のステンレス鋼材は、Mnを0.1質量%〜4.0質量%、Niを0.01質量%〜4.0質量%含有する。Mn、Niは、オーステナイト生成元素として機能するものである。これらの元素を含有することにより、本実施形態のステンレス鋼材は、高温でフェライト相とオーステナイト相との2相からなる金属組織を有することが可能となる。また、Mn、Niの含有割合が増加するほど、冷却後にマルテンサイト相が増加するため、鋼材の強度が高くなる。これらの効果を有効に確保するため、Mnの含有量は、0.1質量%以上が好ましく、Niの含有量は、0.01質量%以上が好ましい。また、MnとNiの割合は、CrおよびCの含有量に応じて一定量であることが好ましい。一方、金属組織中のマルテンサイト相が多くなりすぎると、強度は十分得られるものの延性が低下する。この延性低下の観点から、Mn、Niは、それぞれ4.0質量%以下が好ましく、Mnの含有量は、2.0質量%以下がより好ましい。
Mo:1.0質量%以下
本実施形態のステンレス鋼材はMoを1.0質量%以下含有しても良い。Moは、ステンレス鋼材のステンレス鋼の耐食性を高めるのに有効である。この効果を発揮する観点から、0.0質量%を超えて含有しても良い。一方、Moはフェライト生成元素であるため、金属組織でマルテンサイト相の割合を減らし、強度が低下するため1.0質量%以下とする。
P:0.04質量%以下、S:0.03質量%以下
P、Sは、鋼材の脆性を防止する観点から少ないほどよく、Pの含有量は、0.04質量%以下が望ましく、Sの含有量は、0.03質量%以下が望ましい。
N:0.12質量%以下
Nは、強力なオーステナイト生成元素であるため、金属組織においてマルテンサイト相の割合を増加させる。また、固溶強化効果を発揮するため、マルテンサイト相の強度を高めるのに有効である。一方、多量に添加すると、鋼材表面の欠陥を増加させる要因となる。そのため、Nの含有量を0.12質量%以下とした。
B:0.003〜0.01質量%
Bは、結晶粒界の安定度を高め、オーステナイト相が粒界に析出するのを抑え、粒内にオーステナイト相を析出させ微細分散する効果があるため、0.003質量%以上含有する。しかし、0.01質量%を超えると、溶接高温割れを起こす。そのため、Bの含有量を0.01質量%以下とした。
Ti:0.05〜0.2質量%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%
Ti、AlまたはVの少なくとも1種以上は、良好な加工性を確保する観点で添加される元素である。Alは、Nを固定する作用があり、また、Ti、Vは、NおよびCを固定する作用があり、ステンレス鋼材の高純度化に寄与する。さらに、これらの元素は、フェライト相とオーステナイト相の2相が存在する温度域を狭める効果を有するので、冷却時オーステナイト相の成長を抑制し、オーステナイト相の微細分散に寄与する。そのため、各元素の含有量は、0.05質量%以上が好ましい。一方、0.2%を超えて添加されると、加工性の低下に繋がる。そのため、各元素の含有量を0.05〜0.2質量%とした。
Cu:3.0質量%以下
Cuは、オーステナイト生成元素として機能し、高温でフェライト相とオーステナイト相との2相からなる金属組織の形成に寄与する。また、金属組織でマルテンサイト相を増加させるので、含有しても良い。一方、3.0質量%を超えると、耐食性および加工性低下の要因となるため、Cuの含有量は、3.0質量%以下が好ましい。
Nb:1.0質量%以下
Nbは、CおよびNを固定し、耐食性を向上させる作用を有するから、含有しても良い。一方、1.0質量%を超えると、加工性や靭性を低下させるため、Nbの含有量は、1.0質量%以下が好ましい。
本実施形態のステンレス鋼材は、フェライト相とマルテンサイト相との2相からなる金属組織を有する。この鋼材は、軟質なフェライト相に起因して良好な加工性を有する一方で、硬質なマルテンサイト相に起因して高い強度も有する。このような金属組織は、後述する複相化熱処理により得られる。
γmax(%):50〜85
上記(1)式で表されるγmax(%)は、1100℃程度に加熱保持した場合に生成するオーステナイト相の割合を表す指標である。(1)式の〔 〕は、元素記号で示された各元素の含有量である質量%を示す。γmaxが100以上の場合はオーステナイト単相とみなすことができ、γmaxが0以下の場合はフェライト単相とみなすことができる。γmaxが0〜100の範囲では、常温下のステンレス鋼材は、フェライト相とマルテンサイト相との2相からなる組織を有するとみなせる。本実施形態のステンレス鋼材は、高い強度および良好な加工性を得るために、γmaxが50〜85であることが好ましい。γmaxが50未満では、十分な強度を有するステンレス鋼材が得られない。その一方で、γmaxが85を超えると、金属組織におけるマルテンサイト相の割合が増えすぎて加工性が損なわれるので、好ましくない。
本実施形態のステンレス鋼材は、230HV以上の硬さを有することが好ましい。このような高い硬さを有するステンレス鋼材は、高い機械的強度を有するから、高強度を必要とする用途に適している。
本実施形態のステンレス鋼材は、従来の鋼材に比べて加工性に優れている。加工性を改善する観点から、BとTi、Al、Vの少なくとも一種を複合添加している。BとTi、Al、Vの少なくとも一種を複合添加することにより、高温時に、オーステナイト相や炭化物を微細分散することができ、加工性が改善される。
本実施形態のステンレス鋼材は、板状のステンレス鋼板であってもよい。このステンレス鋼板はプレス成型加工や打抜加工等により、各種部品の形状に成形したものであってもよい。
以上、説明した本実施形態の高強度ステンレス鋼材は、フェライト相とマルテンサイト相の2相を有するため、高強度であり、しかも優れた加工性を示す。この加工性は、BとTi、Al、Vの少なくとも一種以上を複合添加することで得られる。
そのメカニズムは、次のように推測している。従来の鋼材は、スラブ鋳造する際、フェライト相の粒界にはオーステナイト相やTi等の炭化物が優先的に析出していた。本実施形態のステンレス鋼材は、BとTi、Al、Vの少なくとも一種の元素を複合添加したものである。Bは、C、N、S等に比べて優先的にフェライト粒界に偏析する。このようなB粒界偏析は、粒界を安定化させるので、第2相の粒界析出を抑制する作用があると考えられる。そのため、第2相であるオーステナイト相は、フェライト粒界への析出が抑制され、フェライト粒内での生成が促進される。そして、炭化物を形成するTi、AlまたはVを添加すると、これらの炭化物についてもフェライト粒内での生成が促進される。このように、Bと、Ti、Al、Vの少なくとも一種以上を複合添加することにより、スラブ鋳造する際、オーステナイト相やTi等の炭化物は、フェライト粒界での析出が抑制されて、フェライト粒内で析出させることが可能となる。
鋳造時の冷却により、フェライト粒内のオーステナイト相は、マルテンサイト相に変化する。そして、熱延抽出前に加熱されると、その高温域では、フェライト粒内に析出していたマルテンサイト相や炭化物を核として、オーステナイト相が生成されるため、微細に分散したオーステナイト相が形成される。その後、微細分散した上記のオーステナイト相が冷却されてマルテンサイト相に変態し、微細分散したマルテンサイト相を有する金属組織が得られる。それとともに、フェライト相も分散されることとなり、金属組織の異方性が改善されると推察される。その結果、従来の異方性組織に起因して加工困難であった成形方法による加工が可能となった。また、0.2%耐力、引張強さ、伸び等の機械的特性についても、異方性の少ない素材を得ることができた。
(製造方法)
次に、本実施形態のステンレス鋼材の製造方法について説明する。本実施形態の製造方法は、ステンレス鋼材に、フェライト相とマルテンサイト相の2相組織を形成するための複相化処理を施す工程を備えている。必要成分として質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、Mo:1.0%以下、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、上記(1)式により計算されるγmaxが50以上85以下を満足するステンレス鋼片に対して、フェライト相とマルテンサイト相の2相組織とするための複相化処理を施すことにより、高強度であって、加工性に優れるステンレス鋼材を製造できる。
複相化処理を施す工程に用いられるステンレス鋼片は、上記特定の組成を有し、上記(1)式で表されるγmaxが50〜85であるステンレス鋼であれば、特に限定されない。所定の板厚を有するステンレス鋼であればよく、冷延板であっても熱延板であってもよく、出発素材の製造方法は、特に限定されない。例えば、連続鋳造して得られたスラブを1200℃で加熱し、抽出する。その後、圧延率80%の熱間圧延を行い、焼鈍と酸洗を施し、規定の厚さまで冷間圧延を行うことで得られたものでも良い。また、本実施形態の製造方法は、複相化処理を施す工程の後に、冷間加工工程を行わない場合もある。そのため、複相化処理工程の前に冷間加工を施すことが好ましい。なお、本明細書では、複相化処理工程後のステンレス鋼材と区別するために、複相化処理が施されるステンレス鋼材を、上記のように「ステンレス鋼片」と表記している。
また、上記ステンレス鋼片は、さらに質量%で、Mo:0.1%以下、Cu:3.0質量%以下、または、Nb:1.0質量%以下を含有してもよい。また、これらの元素の含有量は、上記(1)式のγmaxの範囲を満たすように選択するとよい。
上記のステンレス鋼片は、本実施形態のステンレス鋼材として用いても良く、さらに必要に応じて、形状矯正を目的としたレベラー通板または酸洗等の公知の処理を施した後、本実施形態のステンレス鋼材として用いてもよい。
次に、複相化処理を施す工程において、上記のステンレス鋼片に複相化処理を施して、後の冷却によりマルテンサイト相に変態するオーステナイト相とフェライト相の2相の金属組織を生じさせる。複相化処理の条件(温度、時間)は、オーステナイト相とフェライト相の2相の金属組織を生じさせる条件であれば、特に限定されず、各元素の組成比に応じて変更することができる。例えば800〜1200℃の温度、1〜10分間の均熱時間で、ステンレス鋼片に複相化処理を施してもよい。
本実施形態の高強度ステンレス鋼材の製造方法は、上述の組成を有するステンレス鋼片に複相化処理を施すことにより、フェライト相とマルテンサイト相の2相からなる金属組織を形成できるため、高強度であって、かつ優れた加工性を有する高強度ステンレス鋼材が得られる。上記のステンレス鋼片に対して、高温域に加熱した後、冷却する複相化処理を施すことにより、高温時にオーステナイト相がフェライト粒内に微細分散されたオーステナイト相がマルテンサイト相に変態することで、微細分散されたマルテンサイト相を持った金属組織を得ることができる。そのため、金属組織の異方性が改善されると考えられる。その結果、方向に関係なく加工が可能になり、加工性が向上したと推察される。また、機械的特性(0.2%耐力、引張強さ、伸び)についても異方性が抑えられたものと推察される。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<ステンレス鋼板の作製>
表1に示す組成を有する鋼を30kg真空溶解炉で溶製してインゴットを鋳造した。得られたインゴットをスラブに分塊し、そのスラブを1200℃に3時間で加熱した後、抽出し、仕上げ温度を920℃で熱間圧延を施して、板厚約4.5mmの熱延鋼板を得た。次いで、熱延鋼板に対して、800℃で6時間の均熱処理を施した後、炉冷した。次いで、焼鈍処理を施し、さらに酸洗後、冷間圧延を施して、1.8mmの第一の冷延板を得た。得られた第一に対して、770℃で1分間の焼鈍処理を施し、酸洗後、冷間圧延を施して、板厚が約1.0mmの第2の冷延板を得た。
次に、第2の冷延板に、1000℃で1分間の均熱条件で、複相化処理を施して、試験用のステンレス鋼板を得た。
<曲げ試験>
得られた各鋼板を用いて、曲げ試験をJIS Z 2248に準拠して行った。鋼板を幅30mm(圧延方向)×長さ(60mm板幅方向)の矩形に切削加工して試験片を作製した。先端部が0.2mmR、90°のVブロック型治具の先端部に上記の試験片を押し付けて、90°に曲げることにより、曲げ試験を行った。この曲げ試験は、曲げ稜線が圧延方向と平行になるようにして行った。曲げ試験後の鋼材表面を拡大鏡(倍率20倍)で観察し、クラックの発生の有無を確認した。
<硬さ試験>
得られた各鋼板を用いて、JIS Z−2240に準拠して、試験荷重30kgでビッカース硬さ(HV)を測定した。
表1に示すように、鋼材No.1〜No.4は、本発明の組成範囲及びγmax範囲に含まれる鋼材である。鋼材No.5〜No.9は、Ti、Al、Vの少なくとも1種以上、Bのいずれかが添加されていない鋼材である。また、鋼材No.10は、γmaxが本発明の範囲外の鋼材である。
図1に、曲げ試験後の鋼材の外観写真を示す。図1の(A)が本発明例の鋼材No.1の外観であり、図1の(B)が比較例の鋼材No.5の外観である。本発明例の鋼材No.1ではクラックが確認されなかった。それに対し、比較例の鋼材No.5ではクラックが確認された。表1に、各鋼材について曲げ試験による結果を示す。クラックの発生が確認されたものを「×」、クラックの発生が確認されなかったものを「○」と評価した。
表1に示すように、本発明の組成範囲及びγmax範囲に含まれる鋼材No.1〜鋼材No.4は、曲げ試験後のクラック発生がなく、良好な曲げ性(曲げ加工性)を示した。さらに、硬さの点でも230HV以上の高硬度を示した。それに対し、本発明の組成範囲外である比較例の鋼材No.5〜鋼材No.9は、230HV以上の硬さを示している。しかし、曲げ試験によりクラックが発生しており、曲げ加工性が低い。比較例の鋼材No.10は、γmaxが50未満の範囲にあり、硬さが低い。この結果によると、ステンレス鋼材において、Ti、Al、Vの少なくとも1種以上とBが複合添加された組成とするとともに、γmaxを50〜80%とすることにより、良好な加工性と高硬度(高強度)を両立して備えたステンレス鋼材が得られることが明らかとなった。
上記の曲げ試験は、曲げ稜線が圧延方向と平行になるようにして行った。図2に圧延された板材3を曲げるときの2種類の形態を示す。圧延された鋼板は、結晶粒が圧延方向に伸びた組織を有していることから、圧延方向と平行する方向1(本明細書では「L方向」という。)を曲げ稜線となるように曲げる形態(図2(A))は、圧延方向と直交する方向2(本明細書では「T方向」という。)を曲げ稜線となるように曲げる形態(図2(B))と比べて、曲げ性に劣ると考えられる。上記の曲げ試験によると、本発明例は、図2(A)の方向で曲げたときに良好な曲げ性を示した。このような試験片は、図2(B)の方向においても曲げ性に優れることが予測されることから、本発明例は、どの方向でも良好な曲げ性を有する点で曲げ加工性における異方性の少ない素材であることを確認できた。他方、比較例は、図2(A)の曲げ方向ではクラックが発生し、曲げ性が不適であった。
(実施例2)
表2に示す組成を有する鋼を用いた。本発明例の鋼材No.11は、AlとBを複合添加した例であり、比較例の鋼材No.12は、Alの単独添加の例である。両者の鋼材におけるγmaxが同程度となるようにNi含有量を調整した。鋳造後のスラブ加熱温度として、実施例1と同様の手順で、複相化処理が施されたステンレス鋼板を得た。加熱時間は、3時間である。(a)鋳造後のインゴット(as cast材)、(b)加熱後の抽出スラブ(熱延前抽出材)、(c)複相化処理が施された鋼板(複相化処理材)、のそれぞれからサンプルを採取した。
<引張試験>
得られたステンレス鋼板を用いて、JIS13号B引張試験片を採取した。引張り試験片は、圧延方向(L方向)を引張方向とするとき、圧延方向と直交する方向(T方向)を引張方向とするときの2種類の試験片を用意した。JIS Z 2241に準拠して、引張り試験を実施し、L方向およびT方向における、0.2%耐力(N/mm)、引張強さ(N/mm)、伸び(%)を求めた。また、実施例1と同様の硬さ試験により、ビッカース硬さ(HV)を求めた。得られた結果を表3に示す。異方性に関しては、T方向の数値とL方向の数値との比(T/L)により示す。
表3に示すように、本発明例は、比較例に比べて、引張強さおよび硬さがほぼ同じであり、高い強度を維持している。さらに、0.2%耐力、引張強さ、伸びといった機械的特性について、T方向とL方向との数値比をみると、本発明例は、1.0に近い範囲にあり、圧延方向による異方性が抑制されていた。それに対し、比較例は、T方向とL方向との数値比が1.0より離れて範囲にあり、機械的性質における異方性が大きいことが分かる。
<金属組織の観察>
サンプルの表面をフッ酸と硝酸の混合液でエッチングして、金属顕微鏡で組織を観察した。観察した写真を図3に示す。
本発明例の鋼材No.11は、AlとBを複合添加した例であり、比較例の鋼材No.12は、Alの単独添加の例である。両者の鋼材におけるγmaxが同程度となるようにNi含有量を調整した。図3において、白色部分がフェライト相を示し、黒色部分がマルテンサイト相を示す。as cast材の段階で、本発明例は、比較例と比べて、フェライト粒内にマルテンサイト相や炭化物が析出した組織を形成していた。さらに、その後の所定の加熱が施された熱延前抽出材と複相化処理材は、as cast材における上記の析出組織に影響され、マルテンサイト相が微細分散された組織を呈していた。この結果からAlとBとの複合添加により微細分散したマルテンサイト相と微細なフェライト相からなる2相組織が得られることを確認できた。このような微細組織が形成されることで、高強度を維持したまま、加工性における異方性が改善されたと考えられる。
本発明によれば、高い強度を維持したまま、加工性を改善でき、さらにコストを抑えた高強度ステンレス鋼を提供することができる。
1 L方向
2 T方向
3 板材

Claims (8)

  1. 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するステンレス鋼材であって、
    フェライト相とマルテンサイト相の2相の金属組織を有し、下記(1)式により計算されるγmax(%)が50以上85以下を満足する、加工性に優れる高強度ステンレス鋼材。
    γmax(%)=420×〔C〕−11.5×〔Si〕+7×〔Mn〕+23×〔Ni〕−11.5×〔Cr〕−12×〔Mo〕+9×〔Cu〕−49×〔Ti〕−52×〔Al〕+470×〔N〕+189・・・(1)
    (ここで〔 〕は、元素の質量%を示す)
  2. さらに、質量%で、Moを1.0%以下含有する、請求項1に記載の加工性に優れる高強度ステンレス鋼材。
  3. さらに、質量%で、Cuを3.0%以下含有する、請求項1または2に記載の加工性に優れる高強度ステンレス鋼材。
  4. さらに、質量%で、Nbを1.0%以下含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の加工性に優れる高強度ステンレス鋼材。
  5. 質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.1〜2.0%、Mn:0.1〜4.0%、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:0.01〜4.0%、Cr:10〜20%、N:0.12%以下、B:0.003〜0.01%を含有し、Ti:0.05〜0.2%、Al:0.05〜0.2%、V:0.05〜0.2%を少なくとも一種以上含有する、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、下記(1)式により計算されるγmax(%)が50以上85以下を満足するステンレス鋼片に、フェライト相とマルテンサイト相の2相組織とするための複相化処理を施す工程を備える、加工性に優れる高強度ステンレス鋼材の製造方法。
    γmax(%)=420×〔C〕−11.5×〔Si〕+7×〔Mn〕+23×〔Ni〕−11.5×〔Cr〕−12×〔Mo〕+9×〔Cu〕−49×〔Ti〕−52×〔Al〕+470×〔N〕+189・・・(1)
    (ここで〔 〕は、元素の質量%を示す)
  6. さらに、質量%で、Moを1.0%以下含有する、請求項5に記載の加工性に優れる高強度ステンレス鋼材の製造方法。
  7. さらに、質量%で、Cuを3.0%以下含有する、請求項5または6に記載の加工性に優れる高強度ステンレス鋼材の製造方法。
  8. さらに、質量%で、Nbを1.0%以下含有する、請求項5〜7のいずれかに記載の加工性に優れる高強度ステンレス鋼材の製造方法。
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