JP2017156457A - クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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【課題】耐久性に優れたクリーニングブレードの提供。【解決手段】被クリーニング部材31と接触する接触部分に、平均高さが1μm以上5μm以下であり平均間隔が1μm以上5μm以下である複数の凸部を有するクリーニングブレード342。【選択図】図2

Description

本発明は、クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等において、像保持体等の被クリーニング部材の表面を清掃して残存トナー等の清掃対象を清掃するためのクリーニング手段として、クリーニングブレードが用いられている。
例えば特許文献1には、トナー像を保持する像保持体と、像保持体からトナー像が転写される移動可能な中間転写体と、中間転写体の表面に接触し、移動する中間転写体の表面からトナーを掻き取るクリーニング部材と、を有し、中間転写体の表面には、中間転写体の表面の移動方向に沿って溝が形成されており、中間転写体の表面は、トナーの平均粒径四方における面内平均粗さが、10nm以上、30nm以下である画像形成装置が開示されている。
特開2015−125187号公報
クリーニングブレードは、被クリーニング部材の表面に存在する清掃対象(以下単に「異物」とも称す)を清掃する目的で、被クリーニング部材の表面に接触するよう配置されて用いられる。ここで、従来から、被クリーニング部材との摩擦によるクリーニングブレードの摩耗を抑制する観点で、異物に対し潤滑剤としての機能を有する外添剤を含有させることが行われている。しかし、異物に前記外添剤を添加した場合でも、クリーニングブレードの耐久性に劣ることがあった。
本発明は、被クリーニング部材との接触部分に存在する複数の凸部が、平均高さが1μm未満又は5μm超えとの条件、及び平均間隔が1μm未満又は5μm超えとの条件の少なくとも1つの条件を満たす場合に比べ、耐久性に優れたクリーニングブレードを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項1に係る発明は、
被クリーニング部材と接触する接触部分に、平均高さが1μm以上5μm以下であり平均間隔が1μm以上5μm以下である複数の凸部を有するクリーニングブレード。
請求項2に係る発明は、
前記凸部の形状が、高さ方向に向かって先細る形状である請求項1に記載のクリーニングブレード。
請求項3に係る発明は、
前記接触部分において前記凸部を40,000個/mm以上1,000,000個/mm以下有する請求項1又は請求項2に記載のクリーニングブレード。
請求項4に係る発明は、
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
請求項5に係る発明は、
請求項4に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱自在であるプロセスカートリッジ。
請求項6に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
請求項4に記載のクリーニング装置を備え、前記像保持体に前記クリーニングブレードを接触させて前記像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、
を備える画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、被クリーニング部材との接触部分に存在する複数の凸部が、平均高さが1μm未満又は5μm超えとの条件、及び平均間隔が1μm未満又は5μm超えとの条件の少なくとも1つの条件を満たす場合に比べ、耐久性に優れたクリーニングブレードが提供される。
請求項2に係る発明によれば、被クリーニング部材との接触部分に底面と上面とが同じ形状である柱状の凸部を有する場合に比べ、耐久性に優れたクリーニングブレードが提供される。
請求項3に係る発明によれば、被クリーニング部材との接触部分に存在する凸部の個数が40,000個/mm未満又は1,000,000個/mm超えである場合に比べ、耐久性に優れたクリーニングブレードが提供される。
請求項4、5、又は6に係る発明によれば、被クリーニング部材との接触部分に存在する複数の凸部が、平均高さが1μm未満又は5μm超えとの条件、及び平均間隔が1μm未満又は5μm超えとの条件の少なくとも1つの条件を満たすクリーニングブレードのみを備える場合に比べ、クリーニングブレードの耐久性に優れたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係るクリーニングブレードが停止した被クリーニング部材に接触する状態を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードが駆動する被クリーニング部材に接触する状態を示す概略図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードの被クリーニング部材との接触部分を拡大して示す拡大図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードが被クリーニング部材との接触部分に有する凸部の1つを拡大して示す拡大図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 本実施形態に係るクリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 本実施形態に係るクリーニングブレードが被クリーニング部材に接触する状態を示す概略図である。
以下、本発明のクリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置の実施形態について詳細に説明する。
<クリーニングブレード>
本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材と接触する接触部分に、平均高さが1μm以上5μm以下であり平均間隔が1μm以上5μm以下である複数の凸部を有する。
ここで、本実施形態に係るクリーニングブレードを図を用いて説明する。
図1及び図2は、被クリーニング部材31の表面に接触するよう配置されたクリーニングブレード342を示す図であり、図1は被クリーニング部材31が停止している状態を示し、図2は被クリーニング部材31が駆動している状態を示す。ただし、図1には便宜上、被クリーニング部材31が駆動する方向を矢印Aとして描いている。
まず、クリーニングブレード342の各部について説明する。クリーニングブレード342は、被クリーニング部材(例えば像保持体)31に角部3Aが接触するよう配置される。角部3Aが1つの辺を構成し且つ被クリーニング部材31が駆動する方向(矢印A方向)の上流側を向く面を先端面3Bと称す。また、角部3Aが1つの辺を構成し且つ前記駆動の方向(矢印A方向)の下流側を向く面を腹面3Cと称し、先端面3Bと1つの辺を共有し且つ腹面3Cに対向する面を背面3Dと称する。
クリーニングブレード342は、停止状態の被クリーニング部材31に対して角部3Aが接触するよう配置され、被クリーニング部材31が駆動することで摩擦が生じてニップ部Tが形成される。本実施形態では、クリーニングブレード342のニップ部Tを成す領域を接触部分と称す。そして、クリーニングブレード342は、図3に拡大図として示されるごとく、この接触部分に複数の凸部10を有する。
本実施形態では、被クリーニング部材31との接触部分に複数の凸部10を有し、この凸部10の平均高さ及び平均間隔が前記範囲であることで、耐久性に優れたクリーニングブレードが提供される。
この効果が奏される理由は、明確ではないものの以下のように推察される。
従来からクリーニングブレード342は、例えば画像形成装置における像保持体(感光体)等の被クリーニング部材31に対し、その表面に残存する残留トナー等の異物(清掃対象)を清掃する目的で用いられている。なお、被クリーニング部材31との摩擦によるクリーニングブレード342の摩耗を抑制する観点で、清掃対象であるトナー等の異物に対して、潤滑剤としての機能を有する外添剤を含有させることが行われている。しかし、トナー等の異物中に潤滑剤(外添剤)を添加した場合でも、クリーニングブレード342の摩耗が良好に抑制されず、つまり耐久性に劣ることがあった。
なお、これはトナー等の異物中に含まれる潤滑剤(外添剤)がクリーニングブレード342と被クリーニング部材31との接触部分で堰き止められてすり抜けられず、潤滑機能が良好に発揮されないためと考えられる。
これに対し本実施形態に係るクリーニングブレード342は、平均高さ及び平均間隔が前記範囲である凸部10を接触部分に有しており、複数の凸部10の間を潤滑剤(外添剤)がすり抜けることで、クリーニングブレード342と被クリーニング部材31との接触部分にも潤滑剤(外添剤)が供給され、潤滑機能が発揮される。その結果、摩耗が抑制されて、耐久性に優れたクリーニングブレードが提供されるものと考えられる。
また、凸部10の平均高さ及び平均間隔が前記範囲であることで、トナー等の異物(清掃対象)の除去性も得られ、つまりクリーニング性にも優れる。
次いで、本実施形態に係るクリーニングブレードの構成について詳述する。
(凸部)
本実施形態に係るクリーニングブレードは、被クリーニング部材と接触する接触部分に複数の凸部を有する。
・凸部の形状
ここで、図3に示すクリーニングブレード342の接触部分の拡大図では、クリーニングブレード342の接触部分に四角錐状の凸部10が均等に近い間隔で配列された態様を示している。
しかし、凸部の形状は図3に示される形状に限定されるものではない。例えば、錐体状(円錐状、三角錐状、五角以上の多角錐状など)、底面と上面とが同じ形状である柱状(円柱状、三角柱状、四角柱状、五角以上の多角柱状など)、高さ方向に向かって先細る形状であって先端を有さず上面が面状である形状(底面及び上面が円状で底面から上面に向かって先細る形状、底面及び上面が角状で底面から上面に向かって先細る形状など)などが挙げられ、またこれら以外のいびつな形状であってもよい。
なお、潤滑剤(外添剤)のすり抜けを良好に行わせて耐久性を向上させる観点では、凸部の形状が高さ方向に向かって先細る形状であることが好ましい。具体的には、錐体状、又は高さ方向に向かって先細る形状であって先端を有さず上面が面状である形状であることが好ましく、錐体状であることがより好ましい。
・凸部の高さ及び間隔
凸部において、「高さ」とは底面から最高点(最も高い位置)までの距離を意味する。また、「間隔」とは隣り合う凸部の基準点間の距離を意味し、この基準点とは凸部における最高点が一点のみである場合にはその最高点を指し、凸部における最高点が面状である場合にはその最高点を成す面における中心点(中心点を通る直線を引いたときに該中心点を境にして面の端部までの距離が等しくなる点)を指す。
したがって、図3に示す四角錐状の凸部10においては、隣り合う凸部10同士の先端(最高点)の距離が「間隔」に相当する。また、図3に示される複数の四角錐状の凸部10における1つを図4に概略的に示す。図4に示されるように、凸部10の先端(最高点)と底面との距離が「高さ(h)」に相当する。
そして、平均高さとは凸部の高さの平均値を指し、平均間隔とは隣り合う凸部間の距離の平均値を指す。
なお、凸部における高さ及び間隔は、クリーニングブレードの接触部分の表面をレーザー顕微鏡(SHIMADZU OLYMPUS社製、製品名:OLS1100)によって観察することで測定される。また、平均高さは、上記方法によって10個の凸部の高さを測定しその平均値により求められ、平均間隔は、上記方法によって隣り合う凸部の間隔を10箇所測定しその平均値により求められる。
本実施形態では、凸部の平均高さは1μm以上5μm以下であり、さらには1.5μm以上4μm以下の範囲が好ましく、2μm以上4μm以下の範囲がより好ましい。
凸部の平均高さが5μmを超えると、被クリーニング部材が駆動した際に凸部がへたりやすくなり接触面積がより大きくなって摩耗が促進され、耐久性に劣る。一方、平均高さが1μm未満であると、接触部分における潤滑剤(外添剤)のすり抜けが良好に行われず、摩耗が進行し易くなって耐久性に劣る。
凸部の平均間隔は1μm以上5μm以下であり、さらには1.5μm以上4μm以下の範囲が好ましく、2μm以上4μm以下の範囲がより好ましい。
凸部の平均間隔が5μmを超えると、クリーニングブレードと被クリーニング部材との接触面積が小さくなって1つの凸部あたりに掛かる負荷が大きくなるため、摩耗が促進され耐久性に劣る。一方、平均間隔が1μm未満であると、接触部分における潤滑剤(外添剤)のすり抜けが良好に行われず、摩耗が進行し易くなって耐久性に劣る。
・凸部のその他物性
凸部の接触部分における個数(割合)は、40,000個/mm以上1,000,000個/mm以下であることが好まく、63,000個/mm以上450,000個/mm以下の範囲がより好ましく、100,000個/mm以上200,000個/mm以下の範囲がさらに好ましい。
凸部の個数(割合)が前記の下限値以上であると、クリーニングブレードと被クリーニング部材との接触面積が小さくなり過ぎず、1つの凸部あたりに掛かる負荷が抑制され、摩耗が抑制されて優れた耐久性が得られる。一方、凸部の個数(割合)が前記の上限値以下であると、接触部分における潤滑剤(外添剤)のすり抜けが良好に行われ、摩耗が抑制されて優れた耐久性が得られる。
なお、凸部の接触部分における個数(割合)の算出は、前記レーザー顕微鏡による観察で接触部分における凸部の個数を数え、単位面積(1mm)当たりに換算することで求められる。
凸部の底面の平均面積は、優れた耐久性を得る観点で、1μm以上25μm以下であることが好まく、2.25μm以上16μm以下の範囲がより好ましく、4μm以上16μm以下の範囲がさらに好ましい。
なお、凸部の底面の平均面積の算出は、前記レーザー顕微鏡による観察で接触部分における凸部の底面の面積を測定し、10点の凸部の平均値により求められ、
凸部の高さと底面の平均面積との比(平均高さ/平均面積)は、優れた耐久性を得る観点で、0.04以上2以下であることが好まく、0.125以上0.5以下の範囲がより好ましい。
・凸部の形成
クリーニングブレードの接触部分に複数の凸部を形成する方法は、特に限定されず公知の方法により行い得る。例えば、後述する方法によってクリーニングブレードの本体(凸部形成前のブレード)を成形した後、先端面3Bの少なくとも接触部分を含む領域に金型を押し当て加熱してプレス加工することで凸部を形成する方法が挙げられる。なお、前記金型としては、クリーニングブレードの接触部分に形成しようとする凸部に対応する凹部が設けられたものを用いる。
プレス加工時における加熱の温度としては、クリーニングブレードの材質にもよるものの、130℃以上170℃以下が好ましく、140℃以上160℃以下がより好ましい。
プレス加工時の押し付けの圧力としては、クリーニングブレードの材質にもよるものの、3Pa以上15Pa以下が好ましく、5Pa以上12Pa以下がより好ましい。
プレス加工時の押し付けの時間としては、クリーニングブレードの材質にもよるものの、5分以上1時間以下が好ましく、20分以上40分以下がより好ましい。
なお、凸部はクリーニングブレードの少なくとも接触部分を含む領域に形成され、例えば先端面3B全面に形成してもよい。
(材料)
次いで、本実施形態に係るクリーニングブレードを構成する材料について詳述する。
なお、図1及び図2に示すクリーニングブレード342は、全体が単一の材料から構成されている。
ただし、本実施形態ではこれに限定されるものではなく、例えば腹面3C側の層と背面3D側の層との2層からなりこの2層が異なる材料からなる構成など、複数の材料から構成される態様であってもよい。
本実施形態に係るクリーニングブレードを構成する材料としては、弾性を有する樹脂が挙げられる。弾性を有する樹脂としてはゴムが望ましく、例えば、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。
これらの中でも、特にポリウレタンゴムが望ましい。
−ポリウレタンゴム−
ポリウレタンゴム(ポリウレタン)は、通常ポリイソシアネートとポリオールとを重合することで合成される。また、ポリオール以外にイソシアネート基と反応し得る官能基を有する樹脂を用いてもよい。なお、ポリウレタンはハードセグメントとソフトセグメントとを有している。
ここで、「ハードセグメント」及び「ソフトセグメント」とは、樹脂中で、前者を構成する材料の方が、後者を構成する材料よりも相対的に硬い材料からなり、後者を構成する材料の方が前者を構成する材料よりも相対的に柔らかい材料からなるセグメントを意味する。
ハードセグメントを構成する材料(ハードセグメント材料)とソフトセグメントを構成する材料(ソフトセグメント材料)との組み合わせとしては、特に限定されず、一方が他方に対して相対的に硬く、他方が一方に対して相対的に柔らかい組み合わせとなるよう公知の樹脂材料から選択し得る。
・ポリオール
ポリオールとしては、ポリエステルポリオール(例えばポリブチレンアジペート等)、ジオールとアルキルカーボネートの反応により得られるポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール(例えばポリテトラメチレンエーテルグリコール等)等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、ジオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるもの、ラクトン(環状エステル)の開環重合で得られるもの、ラクトン(環状エステル)の開環重合で得られたポリオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるもの等を用いてもよい。
ジオールとしては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、トリデカンジオール、テトラデカンジオール、オクタデカンジオール、エイコサンジオール等が挙げられる。
二塩基酸としては、アジペート(アジピン酸)、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、トリデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、及びこれらの低級アルキルエステルや酸無水物等が挙げられる。
ラクトン(環状エステル)としては、ε−カプロラクトン、トリメチルカプロラクトン、バレロラクトン等が挙げられる。
なお、これらポリオールの市販品としては、例えば、(株)ダイセル製のプラクセル205、プラクセル240、プラクセル260、東ソー社製のニッポラン4009、日立化成株式会社製のテスラック2464、保土谷化学工業(株)製のPTG−2000SNなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、ポリオールとして後述の「鎖延長剤」の項において挙げるポリオール(1,4−ブタンジオール等)を用いてもよく、さらにこれらのポリオールと二塩基酸とを併用してもよい。二塩基酸としては、例えばアジペート(アジピン酸)、セバシン酸等が挙げられる。
・イソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂
またポリウレタンの原料として、イソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂を用いることも望ましい。また、柔軟性のある樹脂であることが望ましく、柔軟性の点から直鎖構造を有する脂肪族系の樹脂であることがより望ましい。具体例としては、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂や、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等を用いることが望ましい。
2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂の市販品としては、例えば、綜研化学社製のアクトフロー(グレード:UMB−2005B、UMB−2005P、UMB−2005、UME−2005等)が挙げられる。
2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂の市販品としては、例えば、出光興産(株)製、R−45HT等が挙げられる。
2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、従来の一般的なエポキシ樹脂のごとく硬くて脆い性質を有するものではなく、従来のエポキシ樹脂よりも柔軟強靭性であるものが望ましい。上記エポキシ樹脂としては、例えば、分子構造の面では、その主鎖構造中に、主鎖の可動性を高くし得る構造(柔軟性骨格)を有するものが好適であり、柔軟性骨格としては、アルキレン骨格や、シクロアルカン骨格、ポリオキシアルキレン骨格等が挙げられ、特にポリオキシアルキレン骨格が好適である。
また、物性面では、従来のエポキシ樹脂と比べて、分子量に比して粘度が低いエポキシ樹脂が好適である。具体的には、重量平均分子量が900±100の範囲内であり、25℃における粘度が15000±5000mPa・sの範囲内であることが望ましく、15000±3000mPa・sの範囲内であることがより望ましい。この特性を有するエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、DIC製、EPLICON EXA−4850−150等が挙げられる。
・ポリイソシアネート
ポリウレタンの合成には、ポリイソシアネートが用いられる。ポリイソシアネートとしては、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサンジイソシアネート(HDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。
なお、ポリイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)が好ましく、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)がより好ましい。
ポリイソシアネートが有するイソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂100質量部に対する、ポリイソシアネートの配合量は、20質量部以上40質量部以下が望ましく、更には20質量部以上35質量部以下がより望ましく、20質量部以上30質量部以下が更に望ましい。20質量部以上であることにより、ウレタン結合量が多く確保されてハードセグメント成長し、硬度が高められる。一方40質量部以下であることにより、ハードセグメントが大きくなり過ぎず、伸張性が得られ、クリーニングブレードの欠けの発生が抑制される。
・鎖延長剤
また、本実施形態におけるポリウレタンは、鎖延長剤が重合された重合体であってもよい。
鎖延長剤としては、従来公知のものであれば特に限定されるものではなく、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール,1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の3価及びこれ以上の多価アルコール、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等のアミノ多価アルコール等が用いられる。これらの中でもグリコール類及び3価のアルコール類が好ましく、グリコール類がより好ましい。
なお、グリコール類としては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールがより好ましい。
なお、鎖延長剤としては、炭素数3以上の直鎖ジオールがより好ましい。鎖延長剤は前記のものを単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
・架橋剤
また、本実施形態におけるポリウレタンは、架橋剤により架橋重合された重合体であってもよい。
架橋剤としては、ジオール(2官能)、トリオール(3官能)、テトラオール(4官能)等が挙げられ、これらを併用してもよい。また、架橋剤としてアミン系化合物を用いてもよい。なお、3官能以上の架橋剤を用いて架橋されたものであることが望ましい。3官能の架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
架橋剤の、イソシアネート基に対して反応し得る官能基を有する樹脂100質量部に対する配合量は2質量部以下が望ましい。2質量部以下であることにより、分子運動が化学架橋で拘束されることなく、熟成によるウレタン結合由来のハードセグメントが大きく成長し、硬度が高められる。
(クリーニングブレードの製造)
図1に示す単一の材料のみからなるクリーニングブレードは、例えば以下の方法により製造される。
クリーニングブレードが例えばポリウレタンにより構成される場合であれば、その重合方法としてはプレポリマー法やワンショット法など、ポリウレタンの一般的な方法が用いられる。プレポリマー法は強度、耐摩耗性に優れるポリウレタンが得られるため本実施形態には好適であるが、製法により制限されるものではない。
かかるポリウレタンは、上述したポリオールに、ポリイソシアネート、鎖延長剤及び架橋剤等を配合し成形する。
なお、クリーニングブレードの成形は、例えば遠心成形や押し出し成形等を利用してシート状に形成し、切断加工等を施すことにより行われる。
例えば、遠心成形機の金型にポリウレタンの原料の組成物を流し込み、硬化反応させる。この際の金型温度は80℃以上160℃以下であることが望ましく、更には100℃以上140℃以下であることが望ましい。また反応時間は20分間以上3時間以下であることが望ましく、更には30分間以上2時間以下であることが望ましい。
更に熟成加熱させ冷却される。この熟成加熱の温度は70℃以上130℃以下であることが望ましく、80℃以上130℃以下であることがより望ましく、更には100℃以上120℃以下であることが望ましい。また反応時間は1時間以上48時間以下であることが望ましく、更には10時間以上24時間以下であることが望ましい。
また、例えば腹面3C側の層と背面3D側の層との2層からなる構成などの複数層構成のクリーニングブレードの場合には、第一層及び第二層(3層以上の層構成である場合には複数の層)を、相互に貼り合わせることによりクリーニングブレードが作製される。上記貼り合わせる方法としては、各種接着剤、両面テープ等が用いられる。また、成型時に時間差を置いて各層の材料を金型に流し込み、接着層を設けずに材料間で結合させることによって複数の層を接着してもよい。
こうして成形されたクリーニングブレードに対し、前述の「凸部の形成」の項において説明したプレス加工等の方法によって、少なくとも接触部分を含む領域に前述の要件を満たす複数の凸部を形成することで、本実施形態に係るクリーニングブレードが得られる。
・物性
なお、クリーニングブレードは、その100%モジュラスが、6MPa以上であることが好ましく、7MPa以上がより好ましく、7.5MPa以上が更に好ましい。一方で、100%モジュラスの上限値としては、例えば11MPa以下が好ましく、10MPa以下がより好ましい。
100%モジュラスが、6MPa以上であることにより、硬度が高められ耐摩耗性に優れる。
ここで、100%モジュラスは、J1SK6251(2004年)に準拠して測定される値である。即ち、ダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/minで計測して応力−歪み曲線を得(環境温度23℃)、この曲線を基に得られる。なお、測定装置は、東洋精機(株)製、ストログラフAEエラストマーを用いる。
・用途
本実施形態のクリーニングブレードによるクリーニングの対象となる被クリーニング部材としては、表面のクリーニングが要求される部材であれば特に限定されない。例えば、画像形成装置に用いられる場合であれば、像保持体、中間転写体、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール等が挙げられ、また像保持体からトナーを除去するクリーニングブラシからさらにトナーを除去するデトーニングロール等も挙げられる。本実施形態においては、像保持体であることが特に望ましい。
(クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置)
次に、本実施形態のクリーニングブレードを用いたクリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置について説明する。
本実施形態のクリーニング装置は、被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本実施形態のクリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、被クリーニング部材側に開口部を有するクリーニングケース内に、エッジ先端が開口部側となるようクリーニングブレードを固定すると共に、クリーニングブレードにより被クリーニング部材表面から回収された廃トナー等の異物を異物回収容器に導く搬送部材を備えた構成などが挙げられる。また、本実施形態のクリーニング装置には、本実施形態のクリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
一方、本実施形態のプロセスカートリッジは、像保持体や像保持体等の1つ以上の被クリーニング部材表面に接触し、被クリーニング部材表面をクリーニングするクリーニング装置として、本実施形態のクリーニング装置を備えたものであれば特に限定されない。例えば、像保持体と、この像保持体表面をクリーニングする本実施形態のクリーニング装置とを含み、画像形成装置に対して脱着自在な態様等が挙げられる。例えば、各色のトナーに対応した像保持体を有するいわゆるタンデム機であれば、各々の像保持体毎に本実施形態のクリーニング装置を設けてもよい。加えて、本実施形態のクリーニング装置の他に、クリーニングブラシ等を併用してもよい。
なお、本実施形態のクリーニングブレードを像保持体のクリーニングに利用する場合、清掃対象であるトナーのクリーニングを良好に行いつつかつ潤滑剤(外添剤)のすり抜けも良好に行わせクリーニングブレードの摩耗を抑制する観点から、クリーニングブレードが像保持体に押し付けられる力NF(Normal Force)は1.3gf/mm以上2.3gf/mm以下の範囲であることが望ましく、1.6gf/mm以上2.0gf/mm以下の範囲であることがより望ましい。
ここで、クリーニングブレードの押し付け力NFは、次式で算出される。
・式:N=dEt/4L
式中、dは図7に示されるクリーニングブレードの食い込み量dを、Eはクリーニングブレードのヤング率を、tは図7に示されるクリーニングブレード厚みtを、Lは図7に示されるクリーニングブレードの自由長(固定具346によって固定されていない領域の長さ)を表す。
また、クリーニングブレードの像保持体への食い込み量dは0.8mm以上1.2mm以下の範囲であることが望ましく、0.9mm以上1.1mm以下の範囲であることがより望ましい。
また、図7に示されるクリーニングブレードと像保持体との接触部分における角度α(W/A、Working Angle)は8°以上14°以下の範囲であることが望ましく、10°以上12°以下の範囲であることがより望ましい。
−画像形成装置、クリーニング装置の具体例−
次に、本実施形態のクリーニングブレードを用いた画像形成装置及びクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図5は、本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図5中、21は本体ハウジング、22、22a乃至22dは作像ユニット、23はベルトモジュール、24は記録媒体供給カセット、25は記録媒体搬送路、30は各感光体ユニット、31は被クリーニング部材としての感光体ドラム、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a乃至35dはトナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61は送出しロール、62は搬送ロール、63は位置合わせロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排紙部、71は手差し供給装置、72は送出しロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は支持ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図5に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施形態ではイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)の作像ユニット22(具体的には22a乃至22d)を配列し、その上方には各作像ユニット22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録媒体(図示せず)が収容される記録媒体供給カセット24を配設すると共に、この記録媒体供給カセット24からの記録媒体の搬送路となる記録媒体搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施形態において、各作像ユニット22(22a乃至22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばイエロ用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(帯電ロール)32と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂Customer Replaceable Unit)を構成している。
なお、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のプロセスカートリッジとしてもよいことは勿論である。また、図5中、符号35(35a乃至35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くよう配置したものである。
また、本実施形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の支持ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写する。更に、中間転写ベルト230の最下流作像ユニット22dの下流側の支持ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録媒体に二次転写(一括転写)する。
本実施形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像保持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなす背面ロール(本例では支持ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、背面ロール(支持ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像ユニット22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去する。
また、記録媒体供給カセット24には記録媒体を送り出す送出しロール61が設けられ、この送出しロール61の直後には記録媒体を送出する搬送ロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録媒体搬送路25には記録媒体を定められたタイミングで二次転写部位へ供給する位置合わせロール63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録媒体搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録媒体排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排紙部68に排出記録媒体が収容される。
更に、本実施形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録媒体は送出しロール72及び搬送ロール62にて記録媒体搬送路25に向かって送出される。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録媒体の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録媒体を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、搬送ロール77にて内部の記録媒体戻し搬送路76に沿って記録媒体を搬送し、再度位置合わせロール63側へと供給するものである。
次に、図5に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図6は、本実施形態のクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図5中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も示した図である。
図6中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333はトナー搬送部材、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送部材を表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。なお、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送部材である。
なお、本実施形態では、各作像ユニット22(22a乃至22d)の全てのクリーニング装置34において、クリーニングブレード342として本実施形態のクリーニングブレードが用いられているほか、ベルトクリーニング装置53で用いられるクリーニングブレード531も本実施形態のクリーニングブレードが用いられてもよい。
また、本実施形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図6に示すごとく、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のためのトナー搬送部材333が配設されている。更に、現像ロール332とトナー搬送部材333との間には搬送パドル334を配設してもよい。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用しても、トナーのみからなる一成分現像剤を使用してもよい。
・トナー
本実施形態で用いられるトナーとしては、トナー粒子に対し、少なくとも外添剤として潤滑剤が外添されたトナーが用いられる。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積を小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vと定義する。
トナー粒子に外添される潤滑剤としては、例えば、シリカ粒子、高級脂肪酸金属塩粒子(例えばステアリン酸亜鉛粒子)、フッ素樹脂粒子(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子)、窒化ホウ素粒子等が挙げられる。
トナー粒子に外添される各粒子は、表面が疎水化処理が施されていてもよい。
トナー粒子に外添される潤滑剤の平均径は、50nm以上1000nm以下であることが好ましく、100nm以上500nm以下であることがより好ましく、100nm以上350nm以下であることがさらに好ましい。
潤滑剤の平均径は、粒径100μmの樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)に潤滑剤を分散させた後の一次粒子100個をSEM(Scanning Electron Microscope)装置により観察し、一次粒子の画像解析によって得られた円相当径の累積頻度における50%径(D50v)である、円相当平均径を意味する。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像ユニット22(22a乃至22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するよう順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録媒体表面に転写され、カラートナー像が転写された記録媒体は定着装置66による定着処理を経た後、排紙部68へと排出される。
一方、各作像ユニット22(22a乃至22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
こうした作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図6に示されるごとくクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
〔実施例1〕
−クリーニングブレードA1の作製−
ポリオール成分としてポリカプロラクトンポリオール((株)ダイセル製、プラクセル260、平均分子量5400、水酸基価20.7KOHmg/g)、及びポリブチレンアジペート(東ソー社製、ニッポラン4009、平均分子量1000、水酸基価112.2KOHmg/g)を用いた。ポリカプロラクトンポリオール(プラクセル260)とポリブチレンアジペート(ニッポラン4009)との混合比は、2:1(モル比)とした。各々のポリオールを80℃で溶解脱水後、ポリカプロラクトンポリオール(プラクセル260)とポリブチレンアジペート(ニッポラン4009)を上記のモル比で混合した。
次いで、全体におけるイソシアネートの割合が17mol%になるように4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー社製、ミリオネートMT)を加え、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させ、プレポリマーを得た。
このプレポリマーを100℃に昇温し減圧下で1時間脱泡後、エチレングリコール(EG)、1,3−プロパンジオール(PD)、及び1,4−ブタンジオール(BD)(モル比=3:30:45)と、トリメチロールプロパン(全体に対し0.2質量%)と、の混合物をプレポリマーに加え、3分混合後、金型に投入し、定められた寸法にカットしてブレード部材を得た。
このブレード部材の先端面3B全面に対し、金型を押し当てて加熱を行うプレス加工を施した。具体的には、まず金型として、下記表2に示す平均高さ及び平均間隔を有しかつ均等に近い状態で配列された凸部に対応する凹部を有する表面形状の金型を準備した。この金型を、ブレード部材の先端面3Bに押し当て、加熱温度150℃、押し付けの圧力8Pa、時間30分の条件でプレス加工を行い、クリーニングブレードA1を得た。
〔実施例2〜3、比較例1〜6〕
プレス加工時に用いる金型の表面形状(凹部形状)を変更することで、先端面3Bにおける凸部の平均間隔、平均高さ、個数(割合)、及び底面平均面積が下記表2に記載のものとなるよう変更した以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
〔比較例7〕
プレス加工を行わず、つまり凸部を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてクリーニングブレードを得た。
[評価試験:摩耗評価]
エッジ摩耗の評価に際しては、実施例及び比較例で得られたクリーニングブレードを、富士ゼロックス社製DocuCentre−IV C5575に搭載し、押し付け力NF(Normal Force)を1.3gf/mm、角度W/A(Working Angle)を11°に設定した。高温高湿環境(28℃、85%RH)下にて、感光体の積算回転数が100Kサイクル(100,000回転)になるまでA4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用いて画像形成させた後のクリーニングブレードの接触部分の摩耗(凸部の摩耗又は凸部とその下部の摩耗)と、クリーニング不良とを併せて評価して判断した。
なお、テストに際しては、感光体とクリーニングブレードとの接触部分における潤滑効果を小さくした過酷な条件で評価するために、形成する画像の像密度を1%とした。
また、画像形成に用いるトナーとして、トナー粒子(体積平均粒径5μm)に対して潤滑剤(ステアリン酸亜鉛、平均径300nm)が1.0質量%の割合で外添されたトナーを用いた。
続いてテスト後の接触部分の摩耗深さを、クリーニングブレードの断面側からキーエンス社製、レーザー顕微鏡VK−8510により観察したときに、感光体表面側の接触部分の欠落部最大深さを計測した。
また、クリーニング不良の評価は、上記のテスト終了後に、未転写ベタ画像(ベタ画像サイズ:400mm×290mm)が形成されたA3用紙を、感光体とクリーニングブレードとの間に、通常のプロセススピードで給紙して、未定着画像の搬送方向最後端部分が感光体とクリーニングブレードとの接触部分を通過し終えた直後に実機を停止し、トナーの擦り抜け有無を目視で確認し、擦り抜けが認められる場合をクリーニング不良発生とし、擦り抜けが認められない場合をクリーニング不良未発生とした。
エッジ摩耗の評価基準を以下に示す。なお、許容範囲はG0乃至G2である。

[評価試験:初期クリーニング性評価]
以下の試験により、画像形成の初期におけるクリーニング性能について評価した。
前記摩耗評価の試験において形成した初期(具体的には感光体の積算回転数が12,000回転時)の画像について、クリーニングブレードと感光体との接触部分におけるトナーのすり抜けに起因する画像欠陥の発生の有無を確認し、以下の基準で評価した。
A(○):初期においてトナーすり抜けに起因する画像欠陥の発生なし
B(×):初期においてトナーすり抜けに起因する画像欠陥が発生
上記表2に示されるように、被クリーニング部材である感光体との接触部分に平均高さ及び平均間隔が特定範囲である凸部を有する本実施例では、凸部を有しない比較例7や、凸部の平均高さ及び平均間隔の少なくとも一方が特定範囲を外れる比較例1〜6に比べて、耐摩耗性に優れかつクリーニング性にも優れることが分かる。
3A 角部、3B 先端面、3C 腹面、3D 背面、10 凸部、21 本体ハウジング、22、22a乃至22d 作像ユニット、23 ベルトモジュール、24 記録媒体供給カセット、25 記録媒体搬送路、30 感光体ユニット、31 被クリーニング部材(像保持体/感光体ドラム)、32 帯電ロール、33 現像ユニット、34 クリーニング装置、35、35a乃至35d トナーカートリッジ、40 露光ユニット、41 ユニットケース、42 ポリゴンミラー、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 ベルトクリーニング装置、61 送出しロール、62 搬送ロール、63 位置合わせロール、66 定着装置、67 排出ロール、68 排紙部、71 手差し供給装置、72 送出しロール、73 両面記録用ユニット、74 案内ロール、76 搬送路、77 搬送ロール、230 中間転写ベルト、231、232 支持ロール、331 ユニットケース、332 現像ロール、333 トナー搬送部材、334 搬送パドル、335 トリミング部材、341 クリーニングケース、342 クリーニングブレード、344 フィルムシール、345 搬送部材、521 二次転写ロール、531 クリーニングブレード

Claims (6)

  1. 被クリーニング部材と接触する接触部分に、平均高さが1μm以上5μm以下であり平均間隔が1μm以上5μm以下である複数の凸部を有するクリーニングブレード。
  2. 前記凸部の形状が、高さ方向に向かって先細る形状である請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記接触部分において前記凸部を40,000個/mm以上1,000,000個/mm以下有する請求項1又は請求項2に記載のクリーニングブレード。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のクリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
  5. 請求項4に記載のクリーニング装置を備え、画像形成装置に対して着脱自在であるプロセスカートリッジ。
  6. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    請求項4に記載のクリーニング装置を備え、前記像保持体に前記クリーニングブレードを接触させて前記像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段と、
    を備える画像形成装置。
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