JP2017155857A - 逆入力遮断装置 - Google Patents

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Naohiro Okada
尚弘 岡田
川合 正浩
Masahiro Kawai
正浩 川合
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    • F16D43/00Automatic clutches
    • F16D43/02Automatic clutches actuated entirely mechanically
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    • F16D43/21Automatic clutches actuated entirely mechanically controlled by torque, e.g. overload-release clutches, slip-clutches with means by which torque varies the clutching pressure with friction members

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Abstract

【課題】カム溝の角度やボールのPCD等に制約されることなく、カム溝とボールとの接触面圧を低減して円錐クラッチの解除に必要な回転トルクを容易に低減する。
【解決手段】入力軸11と、入力軸と同軸上に配置された出力軸12と、入力軸および出力軸を回転自在に支持したハウジング13と、入力軸と出力軸との間に配されたクラッチ板26を軸方向に移動させるトルクカム部14と、クラッチ板の軸方向移動により、ハウジングの固定摩擦面44に対してクラッチ板の可動摩擦面45を断接する円錐クラッチ15とを備え、トルクカム部は、入力軸とクラッチ板との間に設けられた入力側トルクカム部27と、クラッチ板と出力軸との間に設けられた出力側トルクカム部28とで構成され、入力側トルクカム部は、入力軸とクラッチ板との両対向面に形成されたカム溝29,30と、カム溝間に介在するローラ31とで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力軸から入力される回転トルクを出力軸に伝達する一方、出力軸から逆入力される回転トルクを遮断する機能を具備した逆入力遮断装置に関する。
本出願人は、入力軸から入力される回転トルクを出力軸に伝達する一方、出力軸から逆入力される回転トルクを遮断する機能を具備した逆入力遮断装置として、特許文献1に開示されたものを先に提案している。
この特許文献1で開示された逆入力遮断装置は、入力軸と、入力軸と同軸上に配置された出力軸と、入力軸と出力軸との間に軸方向移動可能に配されたクラッチディスクと、入力軸とクラッチディスクとの間に設けられた入力側トルクカム手段と、出力軸とクラッチディスクとの間に設けられた出力側トルクカム手段と、ハウジングとクラッチディスクとの間に設けられた円錐クラッチとで主要部が構成されている。
入力側トルクカム手段は、入力軸およびクラッチディスクの対向面に形成したカム溝と、両カム溝間に介在したボールとで構成されている。出力側トルクカム手段は、出力軸およびクラッチディスクの対向面に形成したカム溝と、両カム溝間に介在したボールとで構成されている。円錐クラッチは、ハウジングに設けられた円錐形の固定摩擦面に対して、クラッチディスクに設けられた円錐形の可動摩擦面を断接可能としている。
この逆入力遮断装置では、出力軸から回転トルクが逆入力されると、出力軸とクラッチディスクとが相対回転する。この相対回転により、出力側トルクカム手段では、出力軸のカム溝とクラッチディスクのカム溝とが周方向に位相ずれする。この位相ずれにより発生する軸力でもって、クラッチディスクが軸方向入力側に移動する。
このクラッチディスクの軸方向移動により、円錐クラッチでは、クラッチディスクの可動摩擦面がハウジングの固定摩擦面に係合する。この固定摩擦面に対する可動摩擦面の係合によりクラッチディスクがロック状態となる。このクラッチディスクのロック状態により出力軸から逆入力される回転トルクが遮断される。
一方、入力軸から回転トルクが入力されると、入力軸とクラッチディスクとが相対回転する。この相対回転により、入力側トルクカム手段では、入力軸のカム溝とクラッチディスクのカム溝とが周方向に位相ずれする。この位相ずれにより発生する軸力でもって、クラッチディスクが前述とは逆の軸方向出力側に移動する。
このクラッチディスクの軸方向移動により、円錐クラッチでは、クラッチディスクの可動摩擦面がハウジングの固定摩擦面から離脱する。この固定摩擦面に対する可動摩擦面の離脱によりクラッチディスクのロック状態が解除される。このクラッチディスクのロック状態の解除により、入力軸からの回転トルクは、クラッチディスクを介して出力軸に伝達される。
特開2006−57804号公報
ところで、特許文献1で開示された従来の逆入力遮断装置は、円錐クラッチのクラッチディスクのロックおよびロック解除を制御する入力側トルクカム手段および出力側トルクカム手段、特に入力側トルクカム手段をボールカム機構で構成していることから、以下のような課題を持つ。
この逆入力遮断装置において、出力軸から逆入力される回転トルクの遮断時、円錐クラッチでは、クラッチディスクの可動摩擦面がハウジングの固定摩擦面に係合することによりクラッチディスクがロック状態となる。
このクラッチディスクのロック状態は、出力側トルクカム手段における出力軸のカム溝とクラッチディスクのカム溝との位相ずれによりクラッチディスクに作用する軸力でもって保持されている。
ここで、出力軸から逆入力される回転トルクが大きくなるほど、出力側トルクカム手段における出力軸のカム溝とクラッチディスクのカム溝との位相ずれも大きくなり、クラッチディスクに作用する軸力も大きくなる。
その結果、円錐クラッチでは、ハウジングの固定摩擦面に対するクラッチディスクの可動摩擦面の押し付け力を上げることができ、クラッチディスクを確実にロック状態とすることができる。
その反面、クラッチディスクのロック状態を確実に解除するためには、入力軸からの回転トルクに基づいて入力側トルクカム手段によってクラッチディスクに作用する軸力を大きくする必要がある。
このように、クラッチディスクに作用する軸力を大きくするには、入力側トルクカム手段におけるカム溝の角度を小さくするか、あるいは入力側トルクカム手段におけるボールのPCD(ピッチ円径)を小さくすることにより実現できる。
しかしながら、入力側トルクカム手段におけるカム溝の角度を小さくし過ぎると、入力軸のカム溝とクラッチディスクのカム溝とが位相ずれした時に、両カム溝間での楔作用によりボールが両カム溝間に噛み込んでしまう。そのため、入力側トルクカム手段におけるカム溝の角度を一定の基準以上に小さくすることが困難である。
また、入力側トルクカム手段におけるボールのPCDを小さくし過ぎると、入力軸およびクラッチディスクの円周方向複数箇所に配置されたカム溝同士が干渉するおそれがある。このようなカム溝同士の干渉を防止するためには、ボール個数を減らしてカム溝の配置数を少なくするか、あるいはボール径を小さくすることで実現できる。
しかしながら、ボール個数を減らしたり、ボール径を小さくしたりすると、入力側トルクカム手段においてカム溝とボールとの接触面積が小さくなり、カム溝とボールとの接触面圧が過大となるおそれがある。
そのため、カム溝とボールとの接触面圧が過大とならない範囲に設定する必要があり、クラッチディスクのロック状態の解除に必要な回転トルクを容易に低減することができないというのが現状であった。
そこで、本発明は前述の改善点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、カム溝の角度やボールのPCD等に制約されることなく、カム溝とボールとの接触面圧を低減して円錐クラッチの解除に必要な回転トルクを容易に低減し得る逆入力遮断装置を提供することにある。
本発明に係る逆入力遮断装置は、入力軸と、入力軸と同軸上に配置された出力軸と、入力軸および出力軸を回転自在に支持した静止部材と、入力軸と出力軸との間に配されたクラッチ板を軸方向に移動させるトルクカム部と、クラッチ板の軸方向移動により、静止部材の固定摩擦面に対してクラッチ板の可動摩擦面を断接する円錐クラッチとを備えた構造を具備する。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明のトルクカム部は、クラッチ板と、そのクラッチ板と軸方向で対向する相手部材の両対向面に形成されたカム溝と、クラッチ板のカム溝と相手部材のカム溝との間に介在するローラとで構成されていることを特徴とする。ここで、「相手部材」とは、入力軸あるいは出力軸のいずれかを意味する。
本発明では、出力軸から逆入力される回転トルクの遮断時、出力軸に対するクラッチ板の軸方向移動により、円錐クラッチにおいて、静止部材の固定摩擦面にクラッチ板の可動摩擦面を圧接させる。この固定摩擦面と可動摩擦面との圧接により、固定摩擦面と可動摩擦面との間に発生する回転方向の摩擦力でもって、固定摩擦面と可動摩擦面とを係合させることでクラッチ板がロック状態となる。このクラッチ板のロック状態により、出力軸から逆入力される回転トルクを遮断する。
一方、入力軸から入力される回転トルクの伝達時、入力軸に対するクラッチ板の軸方向移動により、円錐クラッチにおいて、静止部材の固定摩擦面とクラッチ板の可動摩擦面とを離間させる。この固定摩擦面と可動摩擦面との離間により、クラッチ板のロック状態を解除する。このクラッチ板のロック状態の解除により、入力軸からの回転トルクをクラッチ板を介して出力軸に伝達する。
本発明におけるトルクカム部は、入力軸とクラッチ板との間に設けられた入力側トルクカム部と、クラッチ板と出力軸との間に設けられた出力側トルクカム部とを備え、入力側トルクカム部は、入力軸とクラッチ板との両対向面に形成されたカム溝と、入力軸のカム溝とクラッチ板のカム溝との間に介在するローラとで構成されていることが望ましい。
本発明では、トルクカム部、特に、入力側トルクカム部にカム溝およびローラからなるローラカム機構を採用したことにより、入力側トルクカム部においてカム溝とローラとの接触面積をボールカム機構よりも大きくすることができ、カム溝とローラとの接触面圧を低減することができる。
その結果、入力軸からの回転トルクに基づいて入力側トルクカム部によってクラッチ板に作用する軸力を大きくすることができるので、クラッチ板のロック状態の解除に必要な回転トルクを容易に低減することができる。
本発明におけるローラは、その外周面を円錐状としたテーパローラであることが望ましい。本発明では、特に、ローラの円錐状外周面を延長した頂点を入力軸の軸心に一致させた構造が有効である。
このように、テーパローラの円錐面を延長した頂点を入力軸の軸心に一致させた構造を採用すれば、テーパローラがカム溝を転動する時に滑りが発生することを回避でき、摩耗やトルク損失の発生を抑制することができる。
本発明によれば、トルクカム部にカム溝およびローラからなるローラカム機構を採用したことにより、入力側トルクカム部においてカム溝とローラとの接触面積を従来のボールカム機構よりも大きくすることができ、カム溝とローラとの接触面圧を低減することができる。
その結果、入力軸からの回転トルクに基づいてトルクカム部によってクラッチ板に作用する軸力を大きくすることができるので、クラッチ板のロック状態の解除に必要な回転トルクを容易に低減することができる。これにより、入力軸からの操作トルクを低減し、操作力の安定化を図ることができる。
本発明の実施形態で、逆入力遮断装置の全体構成を示す断面図である。 図1のP−P線に沿う断面図である。 図1のQ−Q線に沿う断面図である。 図2のR−R線に沿う断面図である。 図2のS−S線に沿う断面図である。 図2のT−T線に沿う断面図である。 図2のU−U線に沿う断面図である。 図3のV−V線に沿う断面図である。 入力側トルクカム部で図4の状態からカム溝の位相ずれが発生した状態を示す断面図である。 入力側トルクカム部で図5の状態からカム溝の位相ずれが発生した状態を示す断面図である。 出力側トルクカム部で図8の状態からカム溝の位相ずれが発生した状態を示す断面図である。 本発明の他の実施形態で、入力側トルクカム部に保持器を設けた例を示す部分断面図である。 図12のW−W線に沿う断面図である。 図12のX−X線に沿う断面図である。
本発明に係る逆入力遮断装置の実施形態を図面に基づいて以下に詳述する。
この実施形態の逆入力遮断装置は、図1に示すように、入力軸11と、出力軸12と、静止部材であるハウジング13と、トルクカム部14と、円錐クラッチ15とで主要部が構成されている。
入力軸11と出力軸12は同軸上に配置され、入力軸11の軸端部と出力軸12の軸端部が対向配置されている。入力軸11の軸端部には、フランジ部16が一体的に形成されている。出力軸12の軸端部には、出力円板17がスプライン嵌合部18により出力軸12に対して回り止めされ、かつ、軸方向に移動可能に嵌合されている。入力軸11と出力軸12は、ハウジング13に対して軸受19,20によって正逆方向に回転自在に支持され、ハウジング13から導出されている。
出力軸12のフランジ部21と出力円板17との間に皿ばね22が組み込まれている。この皿ばね22は、出力円板17に軸方向の弾性力を付勢している。出力軸12のフランジ部21とスプライン嵌合部18との間には、皿ばね22の弾性力に抗して出力円板17が軸方向に移動した時にその出力円板17を停止させるためのストッパ部23が段差状に形成されている。
ハウジング13は、入力軸11の軸端部、出力軸12の軸端部、トルクカム部14および円錐クラッチ15からなる主要部を収容する。このハウジング13は、半割構造をなし、一方の入力側ケース24と他方の出力側ケース25とを接合一体化している。
入力軸11のフランジ部16と出力軸12の出力円板17との間に、クラッチ板26が軸方向に移動可能に配されている。トルクカム部14は、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26との間に設けられた入力側トルクカム部27と、クラッチ板26と出力軸12の出力円板17との間に設けられた出力側トルクカム部28とで構成されている。
入力側トルクカム部27は、図1および図2に示すように、ローラカム機構を備えている。つまり、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26との両対向面の円周方向複数箇所(この実施形態では、図2に示すように3箇所)に等間隔でカム溝29,30が形成されている。入力軸11のフランジ部16のカム溝29とクラッチ板26のカム溝30との間にローラ31を介在させている。なお、この実施形態では、カム溝29,30およびローラ31を3つとしているが、その数は任意である。
入力軸11のフランジ部16のカム溝29とクラッチ板26のカム溝30とは、図4および図5に示すように、周方向中央から周方向両端に向かって次第に浅くなるように傾斜したカム面32,33を持つ周方向断面V溝形状を有する。
図4はカム溝29,30の径方向内側での断面を示し、図5はカム溝29,30の径方向外側での断面を示す。カム溝29,30は、同図に示すように、その径方向内側での周方向寸法が径方向外側での周方向寸法よりも小さく設定されている(図2参照)。
この実施形態では、カム溝29,30およびローラ31を円周方向3箇所に等間隔で設け、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26とを3点で支持することにより、全てのローラ31で軸方向荷重を均等に受けることが可能となり、いずれか1箇所のローラ31が局所的に摩耗することを防止できる。
また、ローラ31は、ボールと異なって一定の方向に転動する形状を有するので、カム面32,33に対するローラ31の接触位置は安定する。そのため、入力側トルクカム部27では、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26とが軸心と直交する方向に対して傾き難く、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26とを平行に位置決めすることが容易となる。
ローラ31は、図1および図2に示すように、その外周面が円錐状のテーパローラであり、その小径部がカム溝29,30の径方向内側に配置され、大径部がカム溝29,30の径方向外側に配置されている。入力軸11のフランジ部16のカム溝29とクラッチ板26のカム溝30は、ローラ31の円錐状外周面に合致させて径方向内側から径方向外側に向かって次第に深くなるように傾斜したカム面32,33を有する。
図6はカム溝29,30の周方向中央部での断面を示し、図7はカム溝29,30の周方向端部での断面を示す。カム溝29,30は、同図に示すように、その径方向外側で外側段部34,35を有し、径方向内側で内側段部36,37を有する。
このように、カム溝29,30が外側段部34,35および内側段部36,37を有することにより、その外側段部34,35および内側段部36,37がローラ31の径方向移動を規制する。これにより、入力軸11のフランジ部16およびクラッチ板26の径方向に対してローラ31に傾きが生じることを防止し、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26との相対回転時、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26との平行状態を安定して維持することができる。
また、図6および図7に示すように、ローラ31の円錐状外周面を延長した頂点Oを入力軸11の軸心に一致させた構造を具備する。このように、ローラ31の円錐状外周面を延長した頂点Oを入力軸11の軸心に一致させることにより、ローラ31がカム溝29,30を転動する時に滑りが発生することを回避できる。その結果、ローラ31の摩耗やトルク損失の発生を抑制することができる。
出力側トルクカム部28は、図1および図3に示すように、ボールカム機構を備えている。つまり、クラッチ板26と出力軸12の出力円板17との両対向面の円周方向複数箇所(この実施形態では、図3に示すように4箇所)に等間隔でカム溝38,39が形成されている。クラッチ板26のカム溝38と出力軸12の出力円板17のカム溝39との間にボール40を介在させている。
クラッチ板26のカム溝38と出力軸12の出力円板17のカム溝39とは、図8に示すように、周方向中央から周方向両端に向かって次第に浅くなるように傾斜したカム面41,42を持つ周方向断面V溝形状を有する。なお、この実施形態では、複数のカム溝38,39およびボール40を4つとしているが(図3参照)、その数は任意である。
円錐クラッチ15は、図1に示すように、静止系であるハウジング13に取り付けられた環状部材43と前述のクラッチ板26とで構成されている。環状部材43は、ハウジング13の入力側ケース24に適宜の手段により固定されている。環状部材43の内周面には円錐形の固定摩擦面44が形成されている。クラッチ板26の外周面には円錐形の可動摩擦面45が形成されている。この円錐クラッチ15では、環状部材43の固定摩擦面44に対してクラッチ板26の可動摩擦面45を圧接可能としている。
このクラッチ板26とハウジング13との間に回転抵抗付与部46が設けられている。この回転抵抗付与部46は、ハウジング13の出力側ケース25の内面に圧接可能な環状の摩擦板47と、その摩擦板47とクラッチ板26との間に組み込まれた弾性部材48とで構成されている。
回転抵抗付与部46では、弾性部材48により摩擦板47をハウジング13の出力側ケース25の内面に圧接させることにより、その圧接面に作用する摩擦抵抗と、弾性部材48とクラッチ板26との接触面、あるいは弾性部材48と摩擦板47との接触面に作用する摩擦抵抗をクラッチ板26の回転抵抗としている。
以上の構成からなる逆入力遮断装置の動作例を以下に詳述する。
出力軸12から逆入力される回転トルクの遮断時、出力軸12から回転トルクが逆入力されると、回転抵抗付与部46での摩擦抵抗によりクラッチ板26に作用する回転抵抗、および皿ばね22がクラッチ板26の可動摩擦面45を環状部材43の固定摩擦面44に押圧することによって生じる回転抵抗でもって、出力軸12の出力円板17とクラッチ板26とが相対回転する。
この相対回転により、出力側トルクカム部28では、図11に示すように、出力円板17のカム溝39とクラッチ板26のカム溝38が周方向(図示左右方向)に位相ずれする。この位相ずれにより、両カム溝39,38間に介在するボール40が出力円板17のカム溝39のカム面42を押圧することで、出力円板17に軸力が発生すると共に、ボール40がクラッチ板26のカム溝38のカム面41を押圧することで、クラッチ板26に出力円板17と反対方向の軸力が発生する。
出力円板17に発生した軸力により、出力円板17は、皿ばね22の弾性力に抗してクラッチ板26から離間する方向(図1で示す左側)に移動すると共に、クラッチ板26に発生した軸力により、クラッチ板26は、入力軸11のフランジ部16に近接する軸方向(図1で示す右側)に移動する。このクラッチ板26の軸方向移動により、円錐クラッチ15では、環状部材43の固定摩擦面44に対してクラッチ板26の可動摩擦面45が圧接する。
そして、前述した出力円板17の軸方向移動により、出力円板17がストッパ部23に当接すると、出力側トルクカム部28では、両カム溝39,38間に介在するボール40がクラッチ板26のカム溝38のカム面41をさらに押圧することで、クラッチ板26に更なる軸力が発生する。この軸力により、円錐クラッチ15では、環状部材43の固定摩擦面44に対してクラッチ板26の可動摩擦面45がより一層圧接することになる。この時、皿ばね22の弾性力に、出力側トルクカム部28で発生したクラッチ板26の軸力を付加した大きな押圧力が円錐クラッチ15に作用する。
このようにして、環状部材43の固定摩擦面44に対してクラッチ板26の可動摩擦面45を軸方向で圧接させることにより、円錐クラッチ15では、固定摩擦面44と可動摩擦面45との間に発生する回転方向の摩擦力でもってクラッチ板26がロック状態となる。このクラッチ板26のロック状態により、出力軸12からの回転トルクが遮断されて入力軸11に伝達されることはない。
次に、入力軸11から入力される回転トルクの伝達時、入力軸11から回転トルクが入力されると、回転抵抗付与部46での摩擦抵抗によりクラッチ板26に作用する回転抵抗でもって、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26とが相対回転する。
この相対回転により、入力側トルクカム部27では、図9および図10に示すように、入力軸11のフランジ部16のカム溝29とクラッチ板26のカム溝30とが周方向(図示左右方向)に位相ずれする。この位相ずれにより、両カム溝29,30間に介在するローラ31がクラッチ板26のカム溝29のカム面32を押圧することで、クラッチ板26に軸力が発生する。
この軸力により、クラッチ板26は、皿ばね22の弾性力に抗して入力軸11のフランジ部16から離間する軸方向(図1で示す左側)に移動する。このクラッチ板26の軸方向移動により、円錐クラッチ15では、環状部材43の固定摩擦面44に対してクラッチ板26の可動摩擦面45が離脱する。この環状部材43の固定摩擦面44に対するクラッチ板26の可動摩擦面45の離脱により、クラッチ板26のロック状態が解除される。
このクラッチ板26のロック状態の解除により、入力軸11からの回転トルクは、入力軸11とクラッチ板26間のローラ31およびクラッチ板26と出力円板17間のボール40を介して出力円板17に伝達され、その出力円板17からスプライン嵌合部18を介して出力軸12に伝達されて出力軸12が入力軸11と同方向に回転する。
この実施形態の逆入力遮断装置において、入力側トルクカム部27をカム溝29,30およびローラ31からなるローラカム機構で構成したことにより、入力側トルクカム部27においてカム溝29,30とローラ31との接触面積をボールカム機構よりも大きくすることができ、カム溝29,30とローラ31との接触面圧を低減することができる。
その結果、入力軸11からの回転トルクに基づいて入力側トルクカム部27によりクラッチ板26に作用する軸力を大きくすることができるので、クラッチ板26のロック状態の解除に必要な回転トルクを容易に低減することができる。これにより、入力軸11からの操作トルクを低減し、操作力の安定化を図ることができる。
以上の実施形態では、入力側トルクカム部27をローラカム機構で構成した場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、入力側トルクカム部27に加えて出力側トルクカム部28もローラカム機構で構成してもよい。
また、以上の実施形態では、入力側トルクカム部27が保持器を持たない場合について説明したが、図12〜図14に示すように、入力側トルクカム部27に、ローラ31を円周方向で等間隔に保持する保持器49を設けた構造としてもよい。
保持器49は、ローラ31を収容するポケット50の周方向両側に設けられてローラ31を周方向両側から抱持する鍔部51と、それらの鍔部51を連結する環状の連結部52とで構成されている。鍔部51は、断面円弧状に形成され、ポケット50に収容されたローラ31の外周面をガイドすることにより、ローラ31の中心線の向きをフランジ部16およびクラッチ板26の径方向と平行に保持する。この保持器49は樹脂製あるいは金属製のいずれであってもよい。
入力側トルクカム部27が保持器49を具備することにより、ローラ31の転動時、各ローラ31の周方向の移動量が常に等しくなり、各ローラ31の軸方向変位が揃うことになる。その結果、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26とが相対回転する際に、入力軸11のフランジ部16とクラッチ板26との平行状態を安定して維持することができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
11 入力軸
12 出力軸
13 静止部材(ハウジング)
14 トルクカム部
15 円錐クラッチ
26 クラッチ板
27 入力側トルクカム部
28 出力側トルクカム部
29,30 カム溝
31 ローラ
44 固定摩擦面
45 可動摩擦面

Claims (4)

  1. 入力軸と、入力軸と同軸上に配置された出力軸と、前記入力軸および前記出力軸を回転自在に支持した静止部材と、入力軸と出力軸との間に配されたクラッチ板を軸方向に移動させるトルクカム部と、前記クラッチ板の軸方向移動により、静止部材の固定摩擦面に対してクラッチ板の可動摩擦面を断接する円錐クラッチとを備え、前記トルクカム部は、前記クラッチ板およびそのクラッチ板と軸方向で対向する相手部材の両対向面に形成されたカム溝と、クラッチ板のカム溝と相手部材のカム溝との間に介在するローラとで構成されていることを特徴とする逆入力遮断装置。
  2. 前記トルクカム部は、入力軸とクラッチ板との間に設けられた入力側トルクカム部と、クラッチ板と出力軸との間に設けられた出力側トルクカム部とを備え、前記入力側トルクカム部は、入力軸とクラッチ板との両対向面に形成されたカム溝と、入力軸のカム溝とクラッチ板のカム溝との間に介在するローラとで構成されている請求項1に記載の逆入力遮断装置。
  3. 前記ローラは、その外周面を円錐状としたテーパローラである請求項1又は2に記載の逆入力遮断装置。
  4. 前記ローラの円錐状外周面を延長した頂点を前記入力軸の軸心に一致させた請求項3に記載の逆入力遮断装置。
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