JP2017155009A - シランカップリング剤、カップリング剤組成物、有機無機複合部材 - Google Patents

シランカップリング剤、カップリング剤組成物、有機無機複合部材 Download PDF

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Abstract

【課題】より高い耐熱性を有するシランカップリング剤を得ること。【解決手段】本発明のシランカップリング剤は、末端に重合性基を有する、下記式(1)で表される、シランカップリング剤である。(R1−O−)jR5(3−j)Si−Rc−Z−(A−Z)m−Ra(1)本発明のシランカップリング剤は、特定の重合性化合物をその構造中に含むことにより、耐熱性を有するとともに、分子の直線性がより高くなりフォノンの伝導により有利となる構造を有する。そのため、架橋成形体の耐熱温度および熱伝導性を向上させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、シランカップリング剤に関する。特に、耐熱性に優れたシランカップリング剤に関する。
シランカップリング剤は、繊維強化プラスチック、エラストマー、塗料、接着剤、シーラント、レジンコンクリートなど、樹脂材料と無機材料から構成される複合材料において樹脂材料と無機材料の界面の改質剤として広く用いられ、複合材料の機械的特性、電気的特性、耐水性、耐候性、接着性、加工成形性の向上など、複合材料の設計において大きな役割を果たしている。しかし、複合材料の多機能化、高機能化に伴い、従来のシランカップリング剤では要求を満足できない用途が増えてきている。さらに、複合材料においては、モジュラス、膨脹係数、表面エネルギーなどが異なる界面において劣化が起きる場合が多く、複合材料の性質は界面の改質剤であるシランカップリング剤の効果に大きく作用される。
以上のような理由により、界面の改質効果を改良するために、従来のものよりも優れた特性を持つシランカップリング剤が望まれている。その特性の1つが耐熱性である。
引用文献1には、金属表面にシランカップリング剤皮膜を形成する方法であって、「塗布ムラがなく均一かつ十分な表面シラン量を保持したシランカップリング剤皮膜の形成方法」(段落0009)が開示され、エポキシを有するシランカップリング剤として、公知の2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が記載されている(段落0015)。引用文献1の実施例1(70℃/30秒)と実施例17(150℃/30秒)を比較すると、乾燥温度のみの違いに関わらず、乾燥温度の高い実施例17に若干の塗布液ムラが生じている。
特開2009−19266号公報
上記のとおり、シランカップリング剤にはより高い耐熱性を有することが求められている。
そこで本発明は、より高い耐熱性を有するシランカップリング剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、特定の重合性化合物を骨格に持つシランカップリング剤が、従来のシランカップリング剤を用いた場合と比べ、架橋成形体の耐熱温度を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第1の態様に係るシランカップリング剤は、末端に重合性基を有する、下記式(1)で表される、シランカップリング剤である。
(R−O−)5(3−j)Si−R−Z−(A−Z)−R (1)
[式(1)中、
は、−C=C−もしくは−C≡C−部位を含まない前記重合性基であり;
は、炭素数2〜3のアルキレンであり、該アルキレンにおいてSiに隣接する−C−C−を除く任意の−CH−は−CO−もしくは−COO−で置き換えられてもよく、Siに隣接する−C−C−は−C−CR−で置き換えられてもよく、Rは、ハロゲン(Ha)もしくはCHaであり;
Aは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたは下記式(3−1)〜(3−7)で表される2価の基であり、下記式(3−1)〜(3−7)中の*は不斉炭素を示しており、
これらの環において、任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル、または、該アルキルもしくは該ハロゲン化アルキルにおいて、任意の−CH−が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−もしくは−C≡C−で置き換えられた基で置き換えられてもよく;
Zは、独立に単結合、任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜20のアルキレン、または、該アルキレンにおいて、任意の−CH−が、−O−、−CO−、−COO−もしくは−OCO−で置き換えられた基であり;
mは、1〜6の整数であり;
は、水素、または炭素数1〜8のアルキルであり;
は、水素、または炭素数1〜5のアルキルであり;
jは、1〜3の整数である。]
Figure 2017155009
本明細書において、アルキルまたはアルキレンは直鎖であっても分岐であってもよい。
このように構成すると、本発明のシランカップリング剤を用いて架橋することにより、架橋の熱ダメージによる架橋成形体の性能劣化を抑制することができ、架橋成形体の耐熱性を向上させることができる。さらに、架橋成形体の破断応力を向上させることができる。
本発明の第2の態様に係るシランカップリング剤は、上記本発明の第1の態様に係るシランカップリング剤において、Aが、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイルまたは任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである。
このように構成すると、シランカップリング剤は、その構造中により好ましい重合性化合物を含有することができる。これらの化合物は、分子の直線性がより高くなり、フォノンの伝導により有利であると考えられる。
本発明の第3の態様に係るシランカップリング剤は、上記本発明の第1の態様に係るシランカップリング剤において、Aが、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイルまたは任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルであり;Zが、単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−CFO−であり、該aが1〜20の整数である。
このように構成すると、シランカップリング剤は、その構造中に特に好ましい重合性化合物を含有することができる。これらの化合物は、物性、作り易さ、または扱い易さに優れるため好ましい。
本発明の第4の態様に係るシランカップリング剤は、上記本発明の第1の態様に係るシランカップリング剤において、前記式(1)が、下記式(1−1)または(1−2)である。
Figure 2017155009
[式(1−1)中、
は、−C−C−、−C−C−C−、−C−C−CO−、−C−C−CO−O−、−C−CF−CO−O−、−C−CCF−CO−O−、
は、メチルまたはエチル、
、R、Rは、独立に単結合、−(CH−、−O−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、該aは1〜6の整数、
nは、1〜6の整数、
qは、0または1である。]
Figure 2017155009
[式(1−2)中、
は、−C−C−、−C−C−C−、−C−C−CO−、−C−C−CO−O−、−C−CF−CO−O−、−C−CCF−CO−O−、
は、メチルまたはエチル、
は、単結合、−(CH−、−O−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、該aは1〜6の整数、
、Rは、独立に単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、該aは1〜6の整数、
nは、1〜6の整数である。]
このように構成すると、前記式(1−1)(1−2)のシランカップリング剤は主骨格に(ベンゼン)環構造を導入しているので耐熱性が高い。さらに、シランカップリング剤は液晶性のポリマーと親和性が高い。親和性が高いと複合部材の機械的強度、分散性、流動性などを向上させることができる。
本発明の第5の態様に係るシランカップリング剤は、上記本発明の第4の態様に係るシランカップリング剤において、前記式(1−1)および前記式(1−2)におけるRが−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CONR−、−NRCO−(Rは水素または炭素数1〜6のアルキル)であり、該aが1〜6の整数である。
このように構成すると、耐熱性がよく液晶性化合物と親和性のよいカップリング剤となる。これらの構成は、複合化する有機成分の構造に類似した構成が好ましい。
本発明の第6の態様に係るカップリング剤組成物は、無機化合物と;前記無機化合物に結合した、上記本発明の第1の態様〜第5の態様のいずれか1の態様に係るシランカップリング剤と;を備える。
このように構成すると、有機材料に結合可能なシランカップリング剤を備えたカップリング剤組成物となる。
本発明の第7の態様に係る有機無機複合部材は、有機化合物と;無機化合物と;前記有機化合物および前記無機化合物に結合した、上記本発明の第1の態様〜第5の態様のいずれか1の態様に係るシランカップリング剤と;を備える。
このように構成すると、有機無機複合部材の耐熱性および破断応力を向上させることができる。
本発明の第8の態様に係るシランカップリング剤の製造方法は、2官能以上の重合性液晶化合物であって、前記官能基の1つがビニルであり他の官能基がビニル以外の官能基である重合性液晶化合物を合成する工程と;前記ビニルにヒドロシリル化反応を用いてトリメチルシランまたはトリエトキシシランを結合させる工程と;を備える。
このように構成すると、耐熱性に優れたシランカップリング剤を容易に製造することができる。
本発明のシランカップリング剤を用いた架橋成形物(例えば有機無機複合部材)は、より高い耐熱性を有することができる。
実施例で合成した本発明の耐熱性シランカップリング剤(6−1)(6−2)の最終的な構造と反応の進行状態を示すH−NMRスペクトルである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかし、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
本明細書における用語の使い方は以下のとおりである。
「液晶化合物」「液晶性化合物」は、ネマチック相やスメクチック相などの液晶相を発現する化合物である。
「アルキルにおける任意の−CH−は、−O−などで置き換えられてもよい」あるいは「任意の−CHCH−は−CH=CH−などで置き換えられてもよい」等の句の意味を下記の一例で示す。例えば、C−における任意の−CH−が、−O−または−CH=CH−で置き換えられた基としては、CO−、CH−O−(CH−、CH−O−CH−O−などである。同様にC11−における任意の−CHCH−が、−CH=CH−で置き換えられた基としては、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−(CH−など、さらに任意の−CH−が−O−で置き換えられた基としては、CH−CH=CH−CH−O−などである。このように「任意の」という語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。なお、化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、酸素と酸素とが隣接しないCH−O−CH−O−の方が好ましい。
また、環Aに関して「任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよい」の句は、例えば1,4−フェニレンの2,3,5,6位の水素の少なくとも1つがフッ素やメチル等の置換基で置き換えられた場合の態様を意味し、また置換基が「炭素数1〜10のハロゲン化アルキル」である場合の態様としては、2−フルオロエチルや3−フルオロ−5−クロロヘキシルのような例を包含する。
「化合物(1)」は、後述する下記式(1)で表される化合物を意味し、また、下記式(1)で表される化合物の少なくとも1種を意味することもある。「化合物(1−1)」「化合物(1−2)」についても同様である。化合物(1)、化合物(1−1)、化合物(1−2)を総称する場合は「化合物(1)」と表す。
1つの化合物(1)が複数のAを有するとき、任意の2つのAは同一でも異なっていてもよい。複数の化合物(1)がAを有するとき、任意の2つのAは同一でも異なっていてもよい。この規則は、RやZなど他の記号、基などにも適用される。なお、ハロゲンをHaと表することもある。
[シランカップリング剤]
本発明の第1の実施の形態に係るシランカップリング剤について説明する。
本発明のシランカップリング剤は、その構造中に重合性化合物とアルコキシを有するケイ素化合物とを含む、下記式(1)に示す構造を有する。
(R−O−)5(3−j)Si−R−Z−(A−Z)−R (1)
重合性化合物は、メソゲン部位を有することが好ましい。該メソゲン部位は液晶性を持つ。この化合物(1)は他の液晶性化合物や重合性化合物などと混合するとき、容易に均一になりやすい。
上記化合物(1)の末端基R、環構造Aおよび結合基Zを適宜選択することによって、化合物(1)の物性を任意に調整することができる。末端基R、環構造Aおよび結合基Zの種類が、化合物(1)の物性に与える効果、ならびに、これらの好ましい例を以下に説明する。
<末端基R
末端基Rは、−C=C−もしくは−C≡C−部位を含まない重合性基であることが好ましい。例えば、下記式(2−1)〜(2−2)で表される重合性基、シクロヘキセンオキシド、または無水コハク酸を挙げることができるが、これらに限られない。
Figure 2017155009
[式(2−1)〜(2−2)中、Rは、水素、ハロゲン、−CF、または炭素数1〜5のアルキルであり、qは、0または1である。]
末端基Rは、結合相手となる有機化合物の有する官能基と結合可能な官能基を含む基であればよい。結合可能な官能基の組合せとしては、例えば、オキシラニルとアミノ、メタクリロキシ同士、カルボキシまたはカルボン酸無水物残基とアミノ、イミダゾールとオキシラニル等の組合せを挙げることができるが、これらに限られない。耐熱性の高い組合せがより好ましい。
<環構造A>
好ましいAとしては、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、2,2−ジフルオロ−1,4−シクロへキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9−フルオロフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイル、上記式(3−1)〜(3−7)で表される2価の基などが挙げられる。
1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置は、シスよりもトランスが好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンおよび3−フルオロ−1,4−フェニレンは構造的に同一であるので、後者は例示していない。この規則は、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンと3,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンとの関係などにも適用される。
さらに好ましいAとしては、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンなどである。特に好ましいAは、1,4−シクロへキシレンおよび1,4−フェニレンである。
<結合基Z>
上記化合物(1)の結合基Zが、単結合、−(CH−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、または−(CH−である場合、特に、単結合、−(CH−、−CFO−、−OCF−、または−(CH−である場合、粘度が小さくなる。また、結合基Zが、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−である場合、液晶相の温度範囲が広い。また、結合基Zが、炭素数4〜10程度のアルキルの場合、融点が低下する。
好ましいZとしては、単結合、−(CH−、−(CF−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−(CH−、−(CHO−、−O(CH−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−CONR−、−NRCO−(Rは水素または炭素数1〜6のアルキルである)などが挙げられる。
さらに好ましいZとしては、単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−などが挙げられる。特に好ましいZとしては、単結合、−(CH−、−COO−または−OCO−である。
上記化合物(1)が3つ以下の環を有するときは粘度が低く、3つ以上の環を有するときは透明点が高い。なお、本明細書においては、基本的に6員環および6員環を含む縮合環等を環とみなし、例えば3員環や4員環、5員環単独のものは環とみなさない。また、ナフタレン環やフルオレン環などの縮合環は1つの環とみなす。
上記化合物(1)は、光学活性であってもよいし、光学的に不活性でもよい。化合物(1)が光学活性である場合、該化合物(1)は不斉炭素を有する場合と軸不斉を有する場合がある。不斉炭素の立体配置はRでもSでもよい。不斉炭素はRまたはAのいずれに位置していてもよく、不斉炭素を有すると、化合物(1)の相溶性がよい。化合物(1)が軸不斉を有する場合、ねじれ誘起力が大きい。また、施光性はいずれでも構わない。
以上のように、末端基R、環構造Aおよび結合基Zの種類、環の数を適宜選択することにより、目的の物性を有する化合物を得ることができる。
なお、上記化合物(1)のmは、1〜6の整数である。
<結合基R
上記化合物(1)の結合基Rは、炭素数2〜3のアルキレンであり、該アルキレンにおいてSiに隣接する−C−C−を除く任意の−CH−は−CO−もしくは−COO−で置き換えられてもよく、Siに隣接する−C−C−は−C−CR−で置き換えられてもよく、Rは、ハロゲン(Ha)もしくはCHaである。
好ましいRとしては、−C−C−、−C−C−C−、−C−C−CO−、−C−C−CO−O−、−C−CF−CO−O−、−C−CCF−CO−O−などが挙げられる。特に好ましくは、−C−C−である。
<(R−O−)5(3−j)Si−>
上記化合物(1)の(R−O−)5(3−j)Si−において、Rは、水素、または炭素数1〜5のアルキルである。好ましいRとしては、メチルまたはエチルが挙げられる。Rは水素、または炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキルである。好ましいRとしては、メチルが挙げられる。jは1〜3の整数である。好ましいjは3である。
<化合物(1)>
化合物(1)は、下記式(1−a)または(1−b)のように表すこともできる。
P−Y−(A−Z)m−R ・・・(1−a)
P−Y−(A−Z)m−Y−R ・・・(1−b)
上記式(1−a)および(1−b)中、A、Z、Rは上記式(1)で定義したA、Z、Rと同義であり、Pは(R−O−)5(3−j)Si−R−を示す。Yは単結合または炭素数1〜20のアルキレン、好ましくは炭素数1〜10のアルキレンを示し、該アルキレンにおいて、任意の−CH−は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−で置き換えられてもよい。特に好ましいYとしては、炭素数1〜10のアルキレンの片末端もしくは両末端の−CH−が−O−で置き換えられたアルキレンである。mは1〜6の整数、好ましくは2〜6の整数、さらに好ましくは2〜4の整数である。
好ましい化合物(1)の例としては、以下に示す化合物(a−1)〜(g−14)が挙げられる。
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
Figure 2017155009
上記化学式において、R、PおよびYは上記式(1−a)および(1−b)で定義したとおりである。
は、単結合、−(CH−、−(CF−、−(CH−、−CHO−、−OCH−、−(CHO−、−O(CH−、−COO−、−OCO−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF−または−CFO−、−CONR−、−NRCO−(Rは水素または炭素数1〜6のアルキルである)である。なお、複数のZは同一でも異なっていてもよい。
は、−(CH−、−(CF−、−(CH−、−CHO−、−OCH−、−(CHO−、−O(CH−、−COO−、−OCO−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−OCF−または−CFO−、−CONR−、−NRCO−(Rは水素または炭素数1〜6のアルキルである)である。
は、単結合、炭素数1〜10のアルキル、−(CH−、−O(CHO−、−CHO−、−OCH−、−O(CH−、−(CHO−、−COO−、−OCO−、−(CHCOO−、−OCO(CH−、−OCF−または−CFO−、−CONR−、−NRCO−(Rは水素または炭素数1〜6のアルキルである)であり、複数のZは同一でも異なっていてもよい。
Xは、任意の水素がハロゲン、アルキル、フッ化アルキルで置き換えられてもよい1,4−フェニレンおよびフルオレン−2,7−ジイルの置換基であり、ハロゲン、アルキルまたはフッ化アルキルを示す。
*は、不斉炭素を示す。
上記化合物(1)のより好ましい態様について説明する。より好ましい化合物(1)は、下記式(1−c)または(1−d)で表すことができる。
P−Y−(A−Z)m−R ・・・(1−c)
P−Y−(A−Z)m−Y−R ・・・(1−d)
上記式中、A、Y、Z、Pおよびmはすでに定義したとおりであり、Rは下記式(4−1)〜(4−6)で表される重合性基を示す。上記式(1−d)の場合、2つのYは同一の基を示し、2つのYは対称となるように結合する。
Figure 2017155009
[シランカップリング剤の製造方法]
本発明の第2の実施の形態に係るシランカップリング剤の製造方法について説明する。本発明のシランカップリング剤は、その構造中に重合性化合物とアルコキシを有するケイ素化合物とを含み、その製造方法は、以下のステップ(1)〜(3)を備える。
(1)重合性化合物を得る。
重合性化合物を得る。重合性化合物は、両末端に官能基を有するものが好ましい。重合性化合物の長辺の両端に官能基を有すると、カップリング剤による直線的な結合(架橋)を形成できるため好ましい。
重合性化合物は、2官能以上の重合性液晶化合物であってもよい。例えば、両末端にビニルを有する下記式(5−1)を挙げることができる。
Figure 2017155009
重合性化合物は、合成してもよく市販品を購入してもよい。
重合性化合物は、有機合成化学における公知の手法を組み合わせることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環構造および結合基を導入する方法は、例えば、ホーベン−ワイル(Houben-Wyle, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。また、特許第5084148号公報を参照してもよい。
(2)重合性化合物のどちらか1の末端に重合性基を導入する。
例えば、重合性基としてエポキシを導入する場合を説明する。上記式(5−1)の両末端にエポキシを導入(エポキシ化)し下記式(5−4)を生成する反応において、当該反応を途中で止めることにより、中間生成物として、どちらか1の末端にエポキシを有する下記式(5−2)、(5−3)を得ることができる。生成した下記式(5−2)、(5−3)は、溶媒に溶解し、分離機を用いて分離した後、溶媒を除去することにより得ることができる。
このように、中間生成物を取り出すことにより、どちらか1の末端に所望の重合性基を導入させる。
Figure 2017155009
中間生成物を取り出す溶媒は、生成した中間性生物を溶解できる溶媒であればよい。例えば、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、PGMEAなどが挙げられる。上記溶媒は1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、溶媒の使用割合を限定することにはあまり意味がなく、溶解度、溶媒コスト、エネルギーコストなどを考慮して、個々のケースごとに決定すればよい。
(3)重合性化合物の未反応の末端にSiを導入する。
重合性化合物の未反応の末端にアルコキシを有するケイ素化合物を結合させる。
例えば、上記式(5−2)、(5−3)の未反応の官能基(ビニル)側にトリメトキシシリルを導入する。下記式(6−1)、(6−2)を参照。なお、Siの導入はトリエトキシシリルの導入であってもよい。しかし、メトキシシランとエトキシシランでは、反応性の高いメトキシシランが好ましい。
また、一部のメトキシもしくはエトキシは炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐したアルキルで置換されてもよい。例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−オクチルなどが挙げられる。
Figure 2017155009
上記シランカップリング剤の製造方法では、一例として、両末端にビニルを有する重合性化合物に対し、まず一方の末端のビニルをエポキシ化し、次に他方の未反応のビニルにSiを導入することにより製造したが、本発明の製造方法はこれに限られない。重合性化合物の両末端は、重合性基とSiを導入できるものであればビニルに限られない。
また、上記のような長鎖の化合物にヒドロシリル化反応を用いてSiを導入してもよいが、長鎖の化合物を、まず左半分と右半分で別々に合成し、左半分にはヒドロシリル化反応を用いてSiを導入し、右半分には重合性基を導入した後に、左半分と右半分をつなぐことにより、本発明のシランカップリング剤を合成してもよい。
以上、本発明のシランカップリング剤は、無機化合物と有機化合物との架橋、例えば、無機充填剤や無機基材などの無機材料と樹脂などの有機材料との架橋に用いると、架橋成形物としての有機無機複合部材の耐熱性および破断応力を向上させることができる。
無機充填剤としては、窒化ホウ素、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、フェライト、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ガラスビーズ、シリカ、ガラス繊維などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
無機基材としては、ステンレス、アルミニウム、銅などの金属板、ガラス板などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
樹脂材料としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明のシランカップリング剤は、無機充填剤などの無機材料にあらかじめ処理して用いてもよく(カップリング剤組成物)、樹脂と無機充填剤の混練り時に添加して用いてもよい。あらかじめ無機充填剤をカップリング処理する場合は、公知の処理方法で行えばよい。例えば、粉体状の無機充填剤にシランカップリング剤を直接あるいは溶媒に希釈して添加し、ヘンシェルミキサーなどの高速撹拌機により混合した後、加熱処理してシランカップリング剤と無機充填剤を反応させればよい。繊維状の無機充填剤では、シランカップリング剤を溶媒で希釈した溶液に無機繊維を浸漬した後加熱処理すればよい。
以下に、本発明を実施例を用いて詳細に説明する。しかし本発明は、以下の実施例に記載された内容に限定されるものではない。
本発明のシランカップリング剤(以下、耐熱性シランカップリング剤という)の合成を下記のとおり行った。
<重合性液晶化合物>
下記式(5−1)の重合性液晶化合物を、特許第5084148号公報に記載の方法で合成し、同じく特許第5084148号公報に記載の方法でビニルをエポキシ化した。エポキシ化の反応中、(5−1)から(5−2)および(5−3)を経て(5−4)になる。適宜薄層クロマトグラフィーと蛍光ランプを用いて、(5−4)が生成し始めるところで氷浴により反応を止め、さらにシリカゲルを充填したカラムを用いて、トルエン/酢酸エチルを5:1で混合した溶媒により(5−2)と(5−3)の混合物を分離した。(5−2)と(5−3)が含まれている溶液から、ロータリー・エバポレーターを用いて溶媒を蒸発させ、(5−2)と(5−3)の混合物を得た。
Figure 2017155009
<耐熱性シランカップリング剤>
さらに、窒素雰囲気下で(5−2)と(5−3)の混合物4.0gにトリメトキシシラン1.5gを加え70℃にて攪拌した。所定の温度に達した後、Kalsted’s触媒を2μL添加し、重合性液晶化合物と、トリメトキシシランを70℃で6時間反応させた。その後、ロータリー・エバポレーターで80℃、5mmHgにて溶媒などの低沸点成分を留去し、本発明の耐熱性シランカップリング剤を得た((6−1)と(6−2)の混合物)。最終的な反応の構造と進行状態は、図1に示すH−NMRスペクトルで確認した。
Figure 2017155009
本発明の実施例に用いた、ガラス・エポキシ複合樹脂を構成する成分材料は次のとおりである。
<耐熱性シランカップリング剤>
・本発明の耐熱性シランカップリング剤:前記(6−1)と(6−2)の混合物
<シランカップリング剤>
・2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(アヅマックス(株)(Gelest)製)
<重合性化合物>
・エポキシ化合物:jER807(三菱化学(株)製)
<硬化剤>
・アミン系硬化剤(DDM):4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルメタン(和光純薬工業(株)製)
<充填材>
・ガラス粉末:(株)イリイ製、 ガラスビーズサンドBw T092(♯240)
[実施例1]
<有機無機複合部材の調製>
以下に、有機無機複合部材の調製例を示す。
・カップリング剤組成物の準備
カップリング剤組成物としての耐熱性シランカップリング剤処理窒化ホウ素粒子を準備する。
ガラス粉末30.0gと本発明の耐熱性シランカップリング剤0.3gを50mLのトルエンに加え、スターラーを用いて750rpmで1時間攪拌し、得られた混合物を40℃で5時間、室温で19時間乾燥した。さらに、溶媒乾燥後に125℃に設定した真空乾燥機を用いて真空条件下で5時間加熱処理した。
この耐熱性シランカップリング剤で修飾したガラス粉末をサンプル管に移してTHF(和光純薬工業(株)製)50mLを加えたのち、超音波洗浄機により洗浄した。さらに、この溶液を遠心分離機(アズワン(株)製CN―1040)を用いて4000rpmで10分間分離精製した。上澄み液を捨てたのち、アセトンを50mL加えて同様の操作を二回行った。精製後の修飾ガラス粉末を60℃のオーブン中で24時間乾燥した。
・ジアミンとの混合
エポキシとアミン系硬化剤を、それぞれ6.97gと2.03gをフッ素樹脂製ヘラで5分間混合した後、耐熱性シランカップリング剤で修飾したガラス粉末9.0g加え、さらに均一になるように注意しながら5分間混合した。
・重合および成形
小型プレス((株)東洋精機製作所製ミニテストプレス(商品名))に、離型スプレーを噴霧した厚み3mmのアルミニウム板(A4サイズ)を置き、その上に厚みが0.6mmで開口部が50mm×70mmの金型を置き、上記混合物を入れ、さらに同じアルミ板で挟みこみ、100℃、10MPaで2時間予備硬化、さらに180℃、10MPaで3時間本硬化させ、実施例1の試料とした。また、同じ試料を230℃のオーブンにいれ、3分間保持したのち取り出し、耐熱試験用の試料とした。
・引っ張り破断強度試験
各々の試料をカッターナイフで5mm×40mmに切り出し、(株)島津製作所製AUTOGRAPH AGS−X型万能試験機に取り付け、引っ張り強度を測定した。破断強度などの値は、装置付属のソフトウエアにより算出した。
[比較例1]
シランカップリング材に市販のエポキシを官能基に持つカップリング剤(2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)を使用した以外は実施例1と同様に試料作製と評価を行い、比較例1とした。
実施例1と比較例1の結果を表1にまとめる。
Figure 2017155009
表1より、本発明の耐熱性シランカップリング剤を使用することにより、従来のエポキシ系シランカップリング剤に比べて、破断までの引っ張り強度が約37%向上することがわかった。また、弾性率も約20%向上しており、強度の高いガラスとエポキシの複合材が作製できることが判る。また、熱ダメージに対する耐性を調べる為に、230℃のオーブンで3分間加熱した後の強度の減少率も20%から9%に下がっていることが判る。したがって、例えば電子工業用に使用する場合には、より強固な部品を形成できるだけではなく、ハンダ付け時のリフロー炉処理によるダメージを減らすことができると考えられる。

Claims (8)

  1. 末端に重合性基を有する、下記式(1)で表される、
    シランカップリング剤。
    (R−O−)5(3−j)Si−R−Z−(A−Z)−R (1)
    [式(1)中、
    は、−C=C−もしくは−C≡C−部位を含まない前記重合性基であり;
    は、炭素数2〜3のアルキレンであり、該アルキレンにおいてSiに隣接する−C−C−を除く任意の−CH−は−CO−もしくは−COO−で置き換えられてもよく、Siに隣接する−C−C−は−C−CR−で置き換えられてもよく、Rは、ハロゲン(Ha)もしくはCHaであり;
    Aは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルまたは下記式(3−1)〜(3−7)で表される2価の基であり、下記式(3−1)〜(3−7)中の*は不斉炭素を示しており、
    これらの環において、任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル、または、該アルキルもしくは該ハロゲン化アルキルにおいて、任意の−CH−が、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−もしくは−C≡C−で置き換えられた基で置き換えられてもよく;
    Zは、独立に単結合、任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜20のアルキレン、または、該アルキレンにおいて、任意の−CH−が、−O−、−CO−、−COO−もしくは−OCO−で置き換えられた基であり;
    mは、1〜6の整数であり;
    は、水素、または炭素数1〜8のアルキルであり;
    は、水素、または炭素数1〜5のアルキルであり;
    jは、1〜3の整数である。]
    Figure 2017155009
  2. Aが、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイルまたは任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである、
    請求項1に記載のシランカップリング剤。
  3. Aが、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイルまたは任意の水素がハロゲンもしくはメチルで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルであり;
    Zが、単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−CFO−であり、該aが1〜20の整数である、
    請求項1に記載のシランカップリング剤。
  4. 前記式(1)が、下記式(1−1)または(1−2)である、
    請求項1に記載のシランカップリング剤。
    Figure 2017155009
    [式(1−1)中、
    は、−C−C−、−C−C−C−、−C−C−CO−、−C−C−CO−O−、−C−CF−CO−O−、−C−CCF−CO−O−、
    は、メチルまたはエチル、
    、R、Rは、独立に単結合、−(CH−、−O−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、該aは1〜6の整数、
    nは、1〜6の整数、
    qは、0または1である。]
    Figure 2017155009
    [式(1−2)中、
    は、−C−C−、−C−C−C−、−C−C−CO−、−C−C−CO−O−、−C−CF−CO−O−、−C−CCF−CO−O−、
    は、メチルまたはエチル、
    は、単結合、−(CH−、−O−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、該aは1〜6の整数、
    、Rは、独立に単結合、−(CH−、−O−、O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、該aは1〜6の整数、
    nは、1〜6の整数である。]
  5. 前記式(1−1)および前記式(1−2)におけるRが−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−COO−、−OCO−、−CONR−、−NRCO−(Rは水素または炭素数1〜6のアルキルである)であり、該aが1〜6の整数である。
    請求項4に記載のシランカップリング剤。
  6. 無機化合物と;
    前記無機化合物に結合した、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシランカップリング剤と;を備える、
    カップリング剤組成物。
  7. 有機化合物と;
    無機化合物と;
    前記有機化合物および前記無機化合物に結合した、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシランカップリング剤と;を備える、
    有機無機複合部材。
  8. 2官能以上の重合性液晶化合物であって、前記官能基の1つがビニルであり他の官能基がビニル以外の官能基である重合性液晶化合物を合成する工程と;
    前記ビニルにヒドロシリル化反応を用いてトリメチルシランまたはトリエトキシシランを結合させる工程と;を備える、
    シランカップリング剤の製造方法。
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