JP2017154487A - 液体供給装置、液体噴射システム - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化ができる液体噴射システムを提供する。【解決手段】対象物に液体を噴射するヘッドに対して液体を供給するための液体供給装置は、液体収容室50と、空気導入口と、一端が空気導入口と連通し他端が大気に開放した大気開放流路と、空気を収容可能な空気収容室60であって、大気開放流路の一部に設けられた空気収容室60とを備える。空気収容室60を画定する壁602には、液体収容室50からヘッドへと液体を供給するための液体供給流路67が形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は、液体供給装置に関する。
液体噴射装置としてのプリンターと、プリンターに液体(例えばインク)を供給するための液体供給装置と、プリンターと液体供給装置とを接続するインクチューブと、を備える液体噴射システムが知られている。特許文献1には、このような液体噴射システムにおいて、柔軟性を有するインクチューブの屈曲に伴うインク流路の閉塞を抑制するために、一定の曲率を有するガイド機構にインクチューブを沿わせる構成が記載されている。
特許文献1に記載されている液体噴射システムでは、液体噴射装置や液体供給装置の内部にガイド機構を設ける必要があるため、液体噴射システムが大型化するという課題があった。一方、液体噴射システムには、設置スペースの制約や美観の確保等の観点から、小型化することが望まれている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、対象物に液体を噴射するヘッドに対して前記液体を供給するための液体供給装置が提供される。この液体供給装置は;前記液体を収容可能な液体収容室と;前記液体収容室と連通し、前記液体収容室内に前記液体を注入可能な液体注入部と;前記液体収容室内に空気を導入するために前記液体収容室に設けられた開口である空気導入口と;一端が前記空気導入口と連通し、他端が大気に開放した大気開放流路と;空気を収容可能な空気収容室であって、前記大気開放流路の一部に設けられた空気収容室と、を備え;前記空気収容室を画定する壁には、前記液体収容室から前記ヘッドへと前記液体を供給するための液体供給流路が形成されている。
この形態の液体供給装置によれば、液体収容室からヘッドへと液体を供給するための流路である液体供給流路が空気収容室を画定する壁に形成されている。このため、本形態の液体供給装置では、液体供給流路を形成するインクチューブと空気収容室とをそれぞれ別個に設ける構成と比較して、液体供給流路を設けるために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体収容室からヘッドへと液体を供給するための流路である液体供給流路が空気収容室を画定する壁に形成されている。このため、本形態の液体供給装置では、液体供給流路を形成するインクチューブと空気収容室とをそれぞれ別個に設ける構成と比較して、液体供給流路を設けるために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
(2)上記形態の液体供給装置において;前記液体供給流路は、前記空気収容室の前記壁において、空気が収容される室内側に突出して形成されており、室外側には突出していない状態であってもよい。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路は空気収容室の室外側には突出していない。このため、液体供給流路を含む空気収容室の外形形状をシンプルにすることができる。この結果、液体供給装置が例えば液体噴射装置に内蔵される構成において、液体供給装置が、液体噴射装置の筐体内部の他の部材と干渉する可能性を低くすることができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路は空気収容室の室外側には突出していない。このため、液体供給流路を含む空気収容室の外形形状をシンプルにすることができる。この結果、液体供給装置が例えば液体噴射装置に内蔵される構成において、液体供給装置が、液体噴射装置の筐体内部の他の部材と干渉する可能性を低くすることができる。
(3)上記形態の液体供給装置において;前記液体供給流路は、前記空気収容室の前記壁において、空気が収容される室内側とは反対側の室外側に突出して形成されており、室内側には突出していない状態であってもよい。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路は空気収容室の室内側には突出していない。このため、液体供給流路を含むことに伴う空気収容室内の容積の低下を抑制することができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路は空気収容室の室内側には突出していない。このため、液体供給流路を含むことに伴う空気収容室内の容積の低下を抑制することができる。
(4)上記形態の液体供給装置において;前記液体収容室には、さらに、前記液体供給流路の一端側の開口と対向する位置において、前記液体収容室内からの前記液体の出口である液体導出部が設けられていてもよい。
この形態の液体供給装置によれば、空気収容室に設けられた液体供給流路の一端側の開口と、液体収容室に設けられた液体導出部とが対向する位置にあるため、両者をほぼ直線状に接続することができる。この結果、空気収容室と液体収容室とを簡単に接続することができると共に、接続用の部材(例えばインクチューブ)を引き回す場合と比較して、接続用の部材を配置するために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
この形態の液体供給装置によれば、空気収容室に設けられた液体供給流路の一端側の開口と、液体収容室に設けられた液体導出部とが対向する位置にあるため、両者をほぼ直線状に接続することができる。この結果、空気収容室と液体収容室とを簡単に接続することができると共に、接続用の部材(例えばインクチューブ)を引き回す場合と比較して、接続用の部材を配置するために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
(5)上記形態の液体供給装置において;前記空気収容室には、さらに、前記空気導入口と対向する位置において、前記大気開放流路の一部として機能する開口が設けられていてもよい。
この形態の液体供給装置によれば、液体収容室に設けられた空気導入口と、空気収容室に設けられた開口とが対向する位置にあるため、両者をほぼ直線状に接続することができる。この結果、空気収容室と液体収容室とを簡単に接続することができると共に、接続用の部材(例えば空気チューブ)を引き回す場合と比較して、接続用の部材を配置するために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体収容室に設けられた空気導入口と、空気収容室に設けられた開口とが対向する位置にあるため、両者をほぼ直線状に接続することができる。この結果、空気収容室と液体収容室とを簡単に接続することができると共に、接続用の部材(例えば空気チューブ)を引き回す場合と比較して、接続用の部材を配置するために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
(6)上記形態の液体供給装置において;前記液体供給流路の他端側の開口は、前記空気収容室の鉛直方向の上端に設けられていてもよい。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路の他端側の開口は空気収容室の鉛直方向の上端に設けられているため、ヘッドが空気収容室よりも鉛直方向上側に配置されている構成において、液体供給流路から導出された液体をヘッドに向けてスムーズに送り出すことができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路の他端側の開口は空気収容室の鉛直方向の上端に設けられているため、ヘッドが空気収容室よりも鉛直方向上側に配置されている構成において、液体供給流路から導出された液体をヘッドに向けてスムーズに送り出すことができる。
(7)上記形態の液体供給装置において;前記空気収容室は;一方向に開口する中空の筐体であって、内部空間が前記室内を形成する筐体と;前記筐体の開口を封止する第1の封止部材と、を含み;前記液体供給流路は;前記筐体の少なくとも一つの前記壁において、前記室内側に向かって突出するように形成された溝と;前記溝を封止する第2の封止部材と、を含んでいてもよい。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路を含む空気収容室の外形形状をシンプルにすることができると共に、封止部材を用いて、空気収容室と液体供給流路とを簡単に製造することができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体供給流路を含む空気収容室の外形形状をシンプルにすることができると共に、封止部材を用いて、空気収容室と液体供給流路とを簡単に製造することができる。
(8)上記形態の液体供給装置は、複数の前記液体収容室と;複数の前記液体収容室のそれぞれに接続される前記空気収容室が内部に構成されている中空の空気収容体であって、前記空気収容室を画定する外壁を有する空気収容体と;を備えてよい。前記外壁には、前記液体収容室のそれぞれに連通する複数の前記液体供給流路が形成されてよい。
この形態の液体供給装置によれば、複数の液体供給流路が設けられている空気収容体を用いることによって、液体供給装置を小型化することができる。
この形態の液体供給装置によれば、複数の液体供給流路が設けられている空気収容体を用いることによって、液体供給装置を小型化することができる。
(9)上記形態の液体供給装置において、前記空気収容体は、互いに交差している複数の前記外壁と;複数の前記外壁のうちの1つである共通外壁に設けられ、複数の前記液体供給流路を構成する複数の溝と;前記共通外壁に接合されて、前記溝のそれぞれを封止する溝封止部材と;を有してよい。
この形態の液体供給装置によれば、空気収容体に複数の液体供給流路を簡易に形成することができる。
この形態の液体供給装置によれば、空気収容体に複数の液体供給流路を簡易に形成することができる。
(10)上記形態の液体供給装置において、前記空気収容体は、互いに仕切られている複数の前記空気収容室を内部に有し、複数の前記空気収容室はそれぞれ、複数の前記液体収容室のうちの対応するひとつに接続されてよい。
この形態の液体供給装置によれば、各液体収容室から流出した液体が空気収容体において混ざってしまうことが抑制される。
この形態の液体供給装置によれば、各液体収容室から流出した液体が空気収容体において混ざってしまうことが抑制される。
(11)上記形態の液体供給装置において、前記空気収容体は、一方向に開口している中空の筐体部であって、内部空間が、前記一方向に開口し、それぞれが前記空気収容室を構成する複数の凹部に区画されている筐体部と;前記凹部のそれぞれを封止する凹部封止部材と;を備えてよい。
この形態の液体供給装置によれば、複数の空気収容室を有する空気収容体を簡易に構成することができる。
この形態の液体供給装置によれば、複数の空気収容室を有する空気収容体を簡易に構成することができる。
(12)本発明の一形態によれば、対象物に液体を噴射するヘッドに対して前記液体を供給するための液体供給装置が提供される。この液体供給装置は;前記液体を収容可能な液体収容室と;前記液体収容室と連通し、前記液体収容室内に前記液体を注入可能な液体注入部と;前記液体収容室内に空気を導入するために前記液体収容室に設けられた開口である空気導入口と;一端が前記空気導入口と連通し、他端が大気に開放した大気開放流路と;空気を収容可能な空気収容室であって、前記大気開放流路の一部に設けられた空気収容室と、を備え;前記空気収容室を画定する壁上に、前記液体収容室から前記ヘッドへと前記液体を供給するための液体供給流路が配置されている。
この形態の液体供給装置によれば、液体収容室からヘッドへと液体を供給するための流路である液体供給流路を構成するための部材が空気収容室を画定する壁上に沿って配置される。そのため、液体供給流路を設けるために必要なスペースが大きくなってしまうことが抑制され、液体供給装置を小型化することができる。
この形態の液体供給装置によれば、液体収容室からヘッドへと液体を供給するための流路である液体供給流路を構成するための部材が空気収容室を画定する壁上に沿って配置される。そのため、液体供給流路を設けるために必要なスペースが大きくなってしまうことが抑制され、液体供給装置を小型化することができる。
(13)本発明の一形態によれば、上記形態の液体供給装置と;前記ヘッドを有する液体噴射装置と;前記液体供給装置と前記ヘッドとを接続し、前記液体収容室内の前記液体を前記ヘッドに流通させる流通管と、を備える、液体噴射システムが提供される。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素は全てが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部または全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部または全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、液体供給装置、液体供給装置に接続される液体噴射装置、液体供給装置と液体噴射装置とを含む液体噴射システム、これら装置の製造方法、これら装置の製造装置、これら装置によって液体が噴射された対象物等の態様で実現できる。また、本発明の液体供給装置は、サブタンク等を介して記録ヘッドに液体を供給する態様でも実施できる。
A.第1実施形態:
A−1.液体噴射システムの構成:
図1および図2は、本発明の第1実施形態としての液体噴射システム1の概略図である。図1は液体噴射システム1の外観を表し、図2は液体噴射システム1の外観および内部構造(破線)の一部を表す。液体噴射システム1は、液体噴射装置10と、液体収容室50を含む液体収容ユニット30と、空気収容室60と、を備えている。本実施形態では、液体噴射装置10はインクジェットプリンターである。以下では、液体噴射装置10を「プリンター10」とも呼ぶ。液体収容室50を含む液体収容ユニット30と空気収容室60とは、液体供給装置20を構成する。
A−1.液体噴射システムの構成:
図1および図2は、本発明の第1実施形態としての液体噴射システム1の概略図である。図1は液体噴射システム1の外観を表し、図2は液体噴射システム1の外観および内部構造(破線)の一部を表す。液体噴射システム1は、液体噴射装置10と、液体収容室50を含む液体収容ユニット30と、空気収容室60と、を備えている。本実施形態では、液体噴射装置10はインクジェットプリンターである。以下では、液体噴射装置10を「プリンター10」とも呼ぶ。液体収容室50を含む液体収容ユニット30と空気収容室60とは、液体供給装置20を構成する。
液体噴射システム1の使用状態では、液体収容ユニット30の液体収容室50は、図1に示すようにプリンター10の内部に収納される。液体噴射システム1の液体補充状態では、液体収容ユニット30の液体収容室50は、図2に示すようにプリンター10の外部に露出される。一方、図2に示すように、空気収容室60は、液体噴射システム1の状態が使用状態であるか、液体補充状態であるかにかかわらずプリンター10の内部に収納されている。
図1および図2には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。X軸は、プリンター10の「幅方向」に対応しており、幅方向に平行である。同様に、Y軸はプリンター10の「奥行き方向」に対応しており、奥行き方向に平行である。Z軸はプリンター10の「高さ方向」に対応しており、高さ方向に平行である。プリンター10は、通常の使用状態においては、X軸方向とY軸方向とによって規定される水平面に設置される。以下では、鉛直上方向(紙面上側の方向)を+Z軸方向とも呼び、鉛直下方向(紙面下側の方向)を−Z軸方向とも呼ぶ。X軸方向のうち、プリンター10の左側面側から右側面側に向かう方向を+X軸方向とも呼び、その逆の方向を−X軸方向とも呼ぶ。Y軸方向のうち、プリンター10の背面側から正面側に向かう方向を+Y軸方向とも呼び、その逆の方向を−Y軸方向とも呼ぶ。なお、図3以降の図においても、図1,2と対応する方向のXYZ軸を表す。
プリンター10は、いわゆるインクジェットプリンターである。プリンター10は、用紙等の記録媒体上に液体を液滴として吐出することで、記録媒体への印刷を行う。吐出される液体はインクである。プリンター10は、操作パネル11(図1)と、筐体12と、記録ヘッド14(図2)と、排出部16と、を備えている。
筐体12は、略直方体形状である。筐体12は、第1壁の外壁面である前面(第1面)101と、第2壁の外壁面である背面(第2面)102と、第1側壁の外壁面である左側面(第1側面)103と、第2側壁の外壁面である右側面(第2側面)104と、第3壁の外壁面である上面(第3面)105と、第4壁の外壁面である底面(第4面)106と、を備えている。6つの各面101〜106によって、プリンター10の外殻である筐体12が構成されている。前面101と背面102とは対向する。同様に、左側面103と右側面104とは対向する。前面101、背面102、左側面103、右側面104は、プリンター10の設置面に対して略垂直な面である。左側面103と右側面104とは、それぞれ、前面101と背面102と交差している。一方、上面105と底面106とは対向する。上面105、底面106は略水平な面である。なお、本実施形態において「略垂直」や「略水平」とは、完全に「垂直」又は「水平」である意味に加え、概ね「垂直」又は「水平」である意味を含む。つまり、各面101〜106は、完全な平面ではなく凹凸等を許容し、外観において概ね「垂直」又は概ね「水平」であればよい。
操作パネル11と、排出部16とは、筐体12の前面101に設けられている。操作パネル11は、プリンター10の各部を操作するための複数のボタンと、プリンター10の状態を表す表示部と、を含んでいる。表示部は、LED等を含む。操作パネル11の操作により、例えば、プリンター10の電源ON/OFF等が切り替えられる。排出部16は、印刷済みの記録媒体を排出する。
記録ヘッド14は、筐体12の内部に設けられている。記録ヘッド14は、液体であるインクを液滴として記録媒体上に吐出するための液体噴射部として機能する。記録ヘッド14は、図示しないキャリッジによって保持されており、筐体12の内部を、主走査方向(X軸方向)および副走査方向(Y軸方向)に移動される。記録ヘッド14は、主走査方向および副走査方向に移動されつつインクを吐出する。本実施形態では、記録ヘッド14は主走査方向および副走査方向に移動される構成としたが、他の態様を採用することもできる。例えば、記録ヘッド14は、主走査方向(X軸方向)の全体に亘って伸び、副走査方向(Y軸方向)にのみ移動されるラインヘッドであってもよい。
液体収容ユニット30は、筐体12の前面101の右側部分(前面右側109)に取り付けられている。図2に示すように、液体収容ユニット30は、ケース40と、ケース40内に配置された複数の液体収容室50K〜50Yと、を備えている。ケース40は、図2に示すように2つの部材から構成されている。2つの部材は、外側ケース42と、内側ケース43である。外側ケース42は矩形形状の板状部材であり、+Y軸方向から各液体収容室50K〜50Yを支持している。内側ケース43は各液体収容室50K〜50Yの−Z軸方向の各面を支持する板状部材と、液体収容室50Yの+X軸方向の面を支持する板状部材とをL字状に組み合わせた構成である。図1に示す使用状態では、外側ケース42のみが外部に露出している。図2に示す液体補充状態では、ケース40の底面に取り付けられた図示しないスライド機構によって、ケース40ごと液体収容ユニット30が外部に引き出される。このため、図2に示す液体補充状態では、外側ケース42と、内側ケース43との両方が外部に露出する。
各液体収容室50K〜50Yは、図2に示す液体補充状態において、ケース40に支持された状態でX軸方向に沿って並んで配置されている。液体収容室50Kは、ブラックのインクを収容する。同様に、液体収容室50Cはシアンのインクを、液体収容室50Mはマゼンタのインクを、液体収容室50Yはイエローのインクを、それぞれ収容する。各液体収容室50K〜50Yは、それぞれ、後述する第1のホース95および第2のホース96(図1,2では図示省略)を介して、対応する空気収容室60K〜60Yに接続されている。
各空気収容室60K〜60Yは、それぞれ、対応する流通管99を介して記録ヘッド14に接続されている。流通管99は、例えば、可撓性を有する樹脂部材(例えばゴム)により成形されたチューブである。各液体収容室50K〜50Yに収容されている各色のインクは、それぞれ、プリンター10が備えるポンプ等の供給機構によって、各空気収容室60K〜60Y内の液体供給流路(詳細は後述)と、流通管99とを通過して、記録ヘッド14へと供給される。すなわち、液体収容室50K〜50Yは、液体噴射部としての記録ヘッド14に供給するためのインクを収容することができる。
以降では、各液体収容室50K〜50Yを区別して説明する場合は、例えば「液体収容室50K」等とアルファベットを付して呼び、各液体収容室50K〜50Yを区別せずに説明する場合は単に「液体収容室50」と呼ぶ。同様に、各空気収容室60K〜60Yを区別して説明する場合はアルファベットを付して呼び、各空気収容室60K〜60Yを区別せずに説明する場合は単に「空気収容室60」と呼ぶ。なお、液体収容室50の個数として4つを例示したが、液体収容室50の個数はこれに限られない。例えば、液体収容室50は1以上の任意の数とすることができる。この場合、空気収容室60の数は液体収容室50の数と同じ数となる。
本実施形態において、X軸方向を、液体収容ユニット30および液体収容室50の「幅方向」とも呼ぶ。同様に、Y軸方向を液体収容ユニット30および液体収容室50の「奥行き方向」とも呼び、Z軸方向を液体収容ユニット30および液体収容室50の「高さ方向」とも呼ぶ。
A−2.液体供給装置の構成:
次に、液体供給装置20の構成と、それを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60の構成について説明する。
次に、液体供給装置20の構成と、それを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60の構成について説明する。
図3は、第1の方向から見た液体供給装置20の概略構成を表す図である。図4は、第2の方向から見た液体供給装置20の概略構成を表す図である。上述の通り、本実施形態の液体供給装置20は、液体収容室50と、空気収容室60と、を備えている。液体収容室50と空気収容室60とは、第1のホース95および第2のホース96によって接続されている。なお、図示の便宜上、図4における第1のホース95および第2のホース96の図示を省略する。
液体収容室50は、本体51と、凸部52と、第1の開口部材54と、第2の開口部材55と、液体注入部58と、を備えている。
本体51は、中空の略柱体形状の部材である。本体51は、第1壁501(図4)と、第1側壁503(図3)と、第2側壁504(図3)と、第3壁505(図3,図4)と、第4壁506と、を備えている。第1壁501の外壁面を「前面」または「第1面」と呼ぶ。第1側壁503の外壁面を「左側面」または「第1側面」と呼ぶ。第2側壁504の外壁面を「右側面」または「第2側面」と呼ぶ。第3壁505の外壁面を「上面」または「第3面」と呼ぶ。第4壁506の外壁面を「底面」または「第4面」と呼ぶ。本体51において第1壁501の前面と対向する側の面は開口した開口面である。この開口面はシート部材51f(フィルム部材)で閉塞されている。本体51は、各壁501,503〜506およびシート部材51fによって、液体収容室50の室内と外部とを画定している。第1側壁503と第2側壁504とは対向する。第1壁501、第1側壁503、第2側壁504のそれぞれの外壁面は、プリンター10の設置面に対して略垂直な面である。第3壁505と第4壁506とは対向する。第3壁505の上面と第4壁506の底面はそれぞれ略水平な面である。
本体51は、凸部52が配置されている位置に、凸部52の内寸に対応した大きさの開口が形成されている。また、本体51には、第1の開口部材54が配置されている位置と、液体注入部58が配置されている位置と、にそれぞれ対応する位置に、各部54,58の開口に対応した大きさの開口が形成されている。本体51は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により成形されている。また、本体51は半透明である。上述の通り、本体51の内側の空間はインクを収容する液体収容室として機能する。このため利用者は、液体収容室50に液体を補充する際に、外部から本体51内の液体収容室におけるインクの水位を確認することができる。
凸部52は、本体51の第1側壁503の鉛直方向下側の一端部において−Y軸方向に突出するように接続されている。凸部52は、中空の略柱体形状の部材であり、本体51との接続面は開口した開口面である。また、凸部52は、第2の開口部材55が配置されている位置に、第2の開口部材55の開口に対応した大きさの開口が形成されている。凸部52は、本体51と同様に合成樹脂により成形されている。凸部52は、本体51と一体成形されてもよい。
第1の開口部材54は、両端が開口した円筒形状の部材である。第1の開口部材54は、本体51の第1側壁503の鉛直方向上側の一端部において、本体51の外側に配置されている。第1の開口部材54は、本体51と同様に合成樹脂により成形されている。第1の開口部材54は、本体51と一体成形されてもよい。第1の開口部材54の一端にある開口である空気導入口541(図4)は、本体51の開口を介して、液体収容室50の内部と連通している。第1の開口部材54の他端にある開口は、第1のホース95(図3)を介して、空気収容室60の内部と連通している。
第2の開口部材55は、両端が開口した円筒形状の部材である。第2の開口部材55は、凸部52のうち、空気収容室60と対向する側の面から外側に配置されている。第2の開口部材55は、本体51および凸部52と同様に合成樹脂により成形されている。第2の開口部材55は、本体51や凸部52と一体成形されてもよい。第2の開口部材55の一端にある開口である液体導出口551(図3)は、凸部52の開口を介して、液体収容室50の内部と連通している。第2の開口部材55の他端にある開口は、第2のホース96(図3)を介して、空気収容室60の液体供給流路67と接続されている。
液体注入部58は、両端が開口した円筒形状の部材である。液体注入部58の開口の断面積は、液体注入時の利便性を考えてある程度大きく設計されている。液体注入部58は第3壁505の所定位置において、本体51の外側に配置されている。本実施形態では、所定位置は、+Y軸方向の端部とされている。液体注入部58は、本体51と同様に合成樹脂により成形されている。液体注入部58は、本体51と一体成形されていてもよい。液体注入部58の一端にある開口は、本体51の開口と連通し、液体注入部58の他端にある開口は、大気と連通している。液体注入部58は、液体注入時を除いて、図示しない栓部材によって閉塞されている。栓部材は、可撓性を有する樹脂部材(例えばゴム)により成形されている。
空気収容室60は、本体61と、第1の開口部材62と、第2の開口部材64と、第3の開口部材65と、第4の開口部材66と、液体供給流路67と、を備えている。
本体61は、中空の略柱体形状の部材である。本体61は、第2壁602(図3)と、第1側壁603(図4)と、第2側壁604(図3)と、第3壁605(図3,図4)と、第4壁606と、を備えている。第2壁602の外壁面を「背面」または「第2面」と呼ぶ。第1側壁603の外壁面を「左側面」または「第1側面」と呼ぶ。第2側壁604の外壁面を「右側面」または「第2側面」と呼ぶ。第3壁605の外壁面を「上面」または「第3面」と呼ぶ。第4壁606の外壁面を「底面」または「第4面」と呼ぶ。本体61の背面と対向する側の面は開口した開口面である。この開口面はシート部材61f(フィルム部材)で閉塞されている。本体61は、各壁602〜606およびシート部材61fによって、空気収容室60の室内と外部とを画定している。第1側壁603と第2側壁604とは対向する。第2壁602、第1側壁603、第2側壁604のそれぞれの外壁面は、プリンター10の設置面に対して略垂直な面である。第3壁605と第4壁606とは対向する。第3壁605の上面と第4壁606の底面は略水平な面である。
本体61は、第1の開口部材62と、第2の開口部材64と、第3の開口部材65と、第4の開口部材66と、が配置されている位置に、各部62,64,65,66の開口に対応した大きさの開口が形成されている。本体61は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂により成形されている。
第1の開口部材62は、両端が開口した円筒形状の部材である。第1の開口部材62は、本体61の第3壁605の一端部において、本体51の外側に配置されている。第1の開口部材62は、本体61と同様に合成樹脂により成形されている。第1の開口部材62は、本体61と一体成形されてもよい。第1の開口部材62の一端にある開口である大気開放口621(図4)は、本体61の開口を介して、空気収容室60の内部と連通している。第1の開口部材62の他端にある開口は、大気と連通している。
第2の開口部材64は、両端が開口した円筒形状の部材である。本実施形態では第2の開口部材64は、第2側壁604の鉛直方向上側であって、液体収容室50の第1の開口部材54と対向する位置において、本体61の外側に配置されている。第2の開口部材64は、本体61と同様に合成樹脂により成形されている。第2の開口部材64は、本体61と一体成形されてもよい。第2の開口部材64の一端にある開口である液体室側開口641(図4)は、本体61の開口を介して、空気収容室60の内部と連通している。第2の開口部材64の他端にある開口は、第1のホース95(図3)を介して、液体収容室50の内部と連通している。本実施形態では、空気収容室60の液体室側開口641と、液体収容室50の空気導入口541と、が対向する位置に配置されている。
第3の開口部材65は、両端が開口した円筒形状の部材である。本実施形態では第3の開口部材65は、第2側壁604の鉛直方向下側であって、液体収容室50の第2の開口部材55と対向する位置において、本体61の外側に配置されている。第3の開口部材65は、本体61と同様に合成樹脂により成形されている。第3の開口部材65は、本体61と一体成形されていてもよい。第3の開口部材65の一端にある開口である液体導入口651(図3)は、第1のバッファ室671と連通している。第3の開口部材65の他端にある開口は、第2のホース96(図3)を介して、液体収容室50の内部と連通している。本実施形態では、空気収容室60の液体導入口651と、液体収容室50の液体導出口551と、が対向する位置に配置されている。
第4の開口部材66は、両端が開口した円筒形状の部材である。第4の開口部材66は、第1側壁603の鉛直方向上側の一端部において、本体61の外側に配置されている。第4の開口部材66は、本体61と同様に合成樹脂により成形されている。第4の開口部材66は、本体61と一体成形されていてもよい。第4の開口部材66の一端にある開口である液体導出口661(図3)は、第2のバッファ室672と連通している。第4の開口部材66の他端にある開口は、流通管99(図2)を介して、記録ヘッド14に接続されている。
液体供給流路67は、液体収容室50から記録ヘッド14へとインクを供給するための流路である。液体供給流路67は、本体61の壁において、空気収容室60の室内とは反対側の面に形成されている。具体的には、本実施形態の液体供給流路67は、本体61の第2壁602において、空気収容室60の室内とは反対側の面から室内側に窪んでいる溝670(図3)と、溝670を閉塞するシート部材(フィルム部材)と、によって区画されている。液体供給流路67は、第2壁602に埋設されている。本実施形態では、液体供給流路67を構成する溝670は、本体61の第2壁602において、空気収容室60の室内側に突出するように形成されている(図4)。本実施形態の液体供給流路67の形状は、本体61の第2壁602の鉛直方向下側の角部から、鉛直方向上側の角部へと延びる略L字状である(図3)。
液体供給流路67の鉛直方向下側の一端には、液体供給流路67の溝670のうちの他の部位よりも開口面積が大きい凹部である第1のバッファ室671が形成されている。第1のバッファ室671は、液体供給流路67の溝670の他の部位と同様に、空気収容室60の室内とは反対側の面から室内側に窪んでいる(図3)。第1のバッファ室671には、液体導入口651と連通する開口が形成されている。液体供給流路67の鉛直方向上側の他端には、液体供給流路67の溝670の他の部位よりも開口面積が大きい凹部である第2のバッファ室672が形成されている。第2のバッファ室672は、液体供給流路67の溝670の他の部位と同様に、空気収容室60の室内とは反対側の面から室内側に窪んでいる(図3)。第2のバッファ室672には、液体導出口661と連通する開口が形成されている。
このように、本実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60によれば、液体供給流路67は空気収容室60の室内側に窪ませて形成されており、室外側には突出していない。このため、液体供給流路67を含む空気収容室60の外形形状をシンプルにすることができ、空気収容室60が小型化されている。
第1のホース95および第2のホース96は、両端が開口した円筒形状で、可撓性を有する樹脂部材(例えばゴム)により成形されたチューブである。第1のホース95および第2のホース96は、図2に示す液体補充状態における液体収容室50と空気収容室60との間の距離(両者が配置されている位置間の最短の長さ)よりも長い。
A−3.大気開放流路および液体供給流路:
上述した液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60における大気開放流路を利用した大気の流れについて説明する。大気開放流路の一端は、空気収容室60の大気開放口621であり、他端は、液体収容室50の空気導入口541である。大気開放流路の一端である大気開放口621によって、空気収容室60は大気に連通し、空気収容室60内に空気が導入される。空気収容室60内に導入された空気は、空気収容室60の液体室側開口641と、第1のホース95の内部と、を経て液体収容室50に導入される。液体収容室50に導入された空気は、大気開放流路の他端である空気導入口541から、液体収容室50の室内へ取り込まれる。
上述した液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60における大気開放流路を利用した大気の流れについて説明する。大気開放流路の一端は、空気収容室60の大気開放口621であり、他端は、液体収容室50の空気導入口541である。大気開放流路の一端である大気開放口621によって、空気収容室60は大気に連通し、空気収容室60内に空気が導入される。空気収容室60内に導入された空気は、空気収容室60の液体室側開口641と、第1のホース95の内部と、を経て液体収容室50に導入される。液体収容室50に導入された空気は、大気開放流路の他端である空気導入口541から、液体収容室50の室内へ取り込まれる。
上述した液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60における液体供給流路を利用したインクの流れについて説明する。液体供給流路の一端は、液体収容室50の液体導出口551であり、他端は、空気収容室60の液体導出口661である(図3)。液体供給流路の一端である液体導出口551から、液体収容室50内に貯留されているインクが導出される。液体収容室50から導出されたインクは、第2のホース96の内部と、空気収容室60の液体導入口651と、を経て空気収容室60の第1のバッファ室671に導入される。第1のバッファ室671に導入されたインクは、液体供給流路67を通過して第2のバッファ室672へと導かれる。第2のバッファ室672に導入されたインクは、液体供給流路の他端である液体導出口661から記録ヘッド14に接続された流通管99(図2)へと導出される。
なお、図2で説明した通り、本実施形態の液体噴射システム1では、液体収容ユニット30を引き出してインクの補充が行われる。このため、本実施形態の液体供給装置において、液体収容室50および空気収容室60の姿勢は、一定であり、使用状態と液体補充状態の区別なく、図3および図4に示した姿勢となる。なお、液体収容ユニット30が引き出された場合、液体収容室50と空気収容室60との間の間隔は変化するが、この間隔の変化は姿勢の変化に含めない。
以上の通り、第1実施形態の液体供給装置20および液体供給装置20を構成する液体収容ユニット30および空気収容室60によれば、液体収容室50から記録ヘッド14へと液体を供給するための流路である液体供給流路67が空気収容室60を画定する壁(上記実施形態の場合、本体61の第2壁602)に形成されている。このため、本形態の液体供給装置20では、液体供給流路を形成するインクチューブと空気収容室60とをそれぞれ別個に設ける構成と比較して、液体供給流路を設けるために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
また、上記実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60によれば、空気収容室60に設けられた液体供給流路67の一端側の開口である液体導入口651と、液体収容室50に設けられた液体導出口551とが対向する位置にあるため、図3から明らかなように、両者をほぼ直線状に接続することができる。この結果、空気収容室60と液体収容室50とを簡単に接続することができる。また、液体導入口651と液体導出口551とが対向する位置にない場合と比較して、接続用の部材である第2のホース96を配置するために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置を小型化することができる。
さらに、上記実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60によれば、液体収容室50に設けられた空気導入口541と、空気収容室60に設けられた開口である液体室側開口641とが対向する位置にあるため、図3から明らかなように、両者をほぼ直線状に接続することができる。この結果、空気収容室60と液体収容室50とを簡単に接続することができる。また、空気導入口541と液体室側開口641とが対向する位置にない場合と比較して、接続用の部材である第1のホース95を配置するために必要なスペースを小さくすることができ、液体供給装置20を小型化することができる。
さらに、上記実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60によれば、空気収容室60の液体供給流路67の他端側の開口である液体導出口661は空気収容室60の鉛直方向の上端に設けられているため、空気収容室60を画定する壁上で液体供給流路67を上側に向かって引き上げることができる(図3)。この結果、記録ヘッド14が空気収容室60よりも鉛直方向上側に配置されている構成において、液体供給流路67から導出された液体を記録ヘッド14に向けてスムーズに送り出すことができる。
さらに、上記実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60によれば、空気収容室60は、開口面を有すると共に空気室を形成する筐体である本体61と、開口面を封止する第1の封止部材であるシート部材61fとを含む。また、空気収容室60の液体供給流路67は、本体61の壁において空気室内側に向かって突出するように形成された溝670と、溝670を封止する第2の封止部材であるシート部材とを含む。このため、本実施形態の液体供給装置によれば、液体供給流路67を含む空気収容室60の外形形状をシンプルにすることができると共に、封止部材を用いて、空気収容室60と液体供給流路67とを簡単に製造することができる。
A−4.液体供給装置の他の構成例:
上述した第1実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60の構成はあくまで一例であり、種々の変形が可能である。以下、第1実施形態の液体供給装置20の他の構成例を説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成および動作は先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態の液体供給装置20およびそれを構成する液体収容ユニット30および空気収容室60の構成はあくまで一例であり、種々の変形が可能である。以下、第1実施形態の液体供給装置20の他の構成例を説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成および動作は先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
A−4−1.第1構成例:
図5および図6を参照して、第1実施形態の液体供給装置20の変形例のひとつである第1構成例を説明する。図5は、第1の方向から見た第1構成例の液体供給装置20aの概略構成を表す図である。図6は、第2の方向から見た第1構成例の液体供給装置20aの概略構成を表す図である。図3および図4に示した第1実施形態の液体供給装置20との違いは、液体収容室50に代えて液体収容室50aを備える点と、空気収容室60に代えて空気収容室60aを備える点である。なお、図示の便宜上、図6における第1のホース95および第2のホース96の図示を省略する。
図5および図6を参照して、第1実施形態の液体供給装置20の変形例のひとつである第1構成例を説明する。図5は、第1の方向から見た第1構成例の液体供給装置20aの概略構成を表す図である。図6は、第2の方向から見た第1構成例の液体供給装置20aの概略構成を表す図である。図3および図4に示した第1実施形態の液体供給装置20との違いは、液体収容室50に代えて液体収容室50aを備える点と、空気収容室60に代えて空気収容室60aを備える点である。なお、図示の便宜上、図6における第1のホース95および第2のホース96の図示を省略する。
液体収容室50aと液体収容室50(図3)との違いは、本体51に代えて本体51aを備える点と、凸部52に代えて凸部52aを備える点と、さらに、液体供給流路53を備える点である。本体51aは、凸部52aが配置されている位置に代えて、液体供給流路53の一端が接続されている位置(本実施形態では、鉛直方向下側の一端部)に、液体供給流路53の内径に対応した大きさの開口が形成されている。本体51aのその他の構成は、本体51と同じである。
液体供給流路53は、液体収容室50から空気収容室60へとインクを供給するための流路である。液体供給流路53は、本体51aの壁において、液体収容室50の室内とは反対側の面に形成されている。具体的には、本実施形態の液体供給流路53は、本体51aの第1側壁503において、液体収容室50の室内とは反対側の面から、外側に向かって突出する部位において+X軸方向に開口するように形成された溝670(図5、図6)と、その溝670を閉塞するシート部材(フィルム部材)と、によって区画されている。本実施形態の液体供給流路53の形状は、本体51aの第1側壁503の鉛直方向下側の角部から、鉛直方向の略中央部分へと延びる略I字状である。液体供給流路53の鉛直方向下側の一端は、上述の通り、本体51aの開口に連通している。液体供給流路53の鉛直方向の略中央部分の他端には、凸部52aが接続されている。凸部52aのその他の構成は、凸部52と同じである。
なお、第2の開口部材55は凸部52aに配置されている。このため、本実施形態の例では、第2の開口部材55は、凸部52aと同様に、本体51aの第1側壁503の鉛直方向の略中央部分において、外側に突出している。
空気収容室60aと空気収容室60(図3)との違いは、液体供給流路67に代えて液体供給流路67aを備える点のみである。液体供給流路67aの形状は、本体61の第2壁602の鉛直方向の略中央部分(換言すれば、第2の開口部材55に対向する部分)から、鉛直方向上側の角部へと延びる略L字状である。液体供給流路67aの鉛直方向の略中央部分の一端には第1のバッファ室671が形成され、鉛直方向上側の他端には第2のバッファ室672が形成されている。液体供給流路67a、第1のバッファ室671、第2のバッファ室672についてのその他の構成は、上述した液体供給流路67等と同じである。
なお、第3の開口部材65は、液体収容室50の第2の開口部材55と対向する位置に配置されている。このため、本実施形態の例では、第3の開口部材65は、第2の開口部材55と同様に、本体61の第2側壁604の鉛直方向の略中央部分から外側に突出している。
上述した第1構成例の液体供給装置20aの液体収容ユニット30および空気収容室60aにおける大気開放流路を利用した大気の流れ、および、液体供給流路67aを利用したインクの流れは、上記の第1実施形態の液体供給装置20と同様である。第1構成例の液体供給装置20aにおいても、上記第1実施形態で説明したのと同じ各効果を奏することができる。
A−4−2.第2構成例:
図7および図8を参照して、第1実施形態の液体供給装置20の変形例のひとつである第2構成例の液体供給装置20bを説明する。図7は、+X軸方向側および+Y軸方向側から見た第2構成例の液体供給装置20bを示す概略斜視図である。図8は、−X軸方向側および−Y軸方向側から見た第2構成例の液体供給装置20bを示す概略斜視図である。第2構成例の液体供給装置20bは、主に、空気収容体70を備えている点が、第1実施形態の液体供給装置20と相違しており、その他の点については、第1実施形態の液体供給装置20とほぼ同じ構成を有している。
図7および図8を参照して、第1実施形態の液体供給装置20の変形例のひとつである第2構成例の液体供給装置20bを説明する。図7は、+X軸方向側および+Y軸方向側から見た第2構成例の液体供給装置20bを示す概略斜視図である。図8は、−X軸方向側および−Y軸方向側から見た第2構成例の液体供給装置20bを示す概略斜視図である。第2構成例の液体供給装置20bは、主に、空気収容体70を備えている点が、第1実施形態の液体供給装置20と相違しており、その他の点については、第1実施形態の液体供給装置20とほぼ同じ構成を有している。
第2構成例の液体供給装置20bは、複数の液体収容室50とともに、空気収容体70を備える(図7,図8)。空気収容体70では、複数の空気収容室60が一体化されている。空気収容体70は、中空の部材であり、その内部空間が複数の空気収容室60を構成する。第2構成例の空気収容体70では、X軸方向に隣り合って配列されている2つの液体収容室50に接続される2つの空気収容室60が一体化されている。図7では、2つの空気収容室60が仕切壁72(図8)によって区画されている位置を破線で図示してある。
第2構成例の液体供給装置20bは、複数の空気収容体70を備えている。液体供給装置20bは、4つの液体収容室50C,50M,50Y,50Kに対して、2つの空気収容体70を有する。第1の空気収容体70は、一対の液体収容室50K,50Cに接続される一対の空気収容室60K,60Cを有する。第2の空気収容体70は、一対の液体収容室50M,50Yに接続される一対の空気収容室60M,60Yを有する。なお、空気収容体70において一体化される空気収容室60の個数は2つに限定されることはない。空気収容体70においては2以上の任意の個数の空気収容室60が一体化されていてもよい。
第2構成例の液体供給装置20bでは、空気収容体70の各空気収容室60は対応する液体収容室50のうちのひとつに接続されており、複数の液体収容室50にはそれぞれ独立の空気収容室60が接続されている。空気収容室60は、プリンター10が通常の使用状態における姿勢に対して傾いて配置されたときなどに、空気導入口541を介して液体収容室50の外部に漏洩した液体を貯留する機能を有する。第2構成例の液体供給装置20bのように、各液体収容室50にひとつずつ独立の空気収容室60が設けられていれば、各液体収容室50から流出した液体が空気収容室60において混ざり合ってしまうことが抑制される。よって、プリンター10において、異なる色インク同士が混ざり合ってしまうことが抑制される。
空気収容体70の本体部は、一方向に開口している中空の容器部71によって構成される(図8)。容器部71は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂により成形される。第2構成例では、容器部71は、−Y軸方向に開口している。容器部71の内部空間は、Z軸方向に渡って設けられている仕切壁72によって、X軸方向に仕切られることによって、X軸方向に並列に配列されている複数の凹部73に画定されている。各凹部73は、容器部71の開口方向に開口している。各凹部73は、空気収容室60を構成する。第2構成例では、容器部71内に、1つの仕切壁72が設けられて、2つの凹部73が設けられている。容器部71には、形成される空気収容室60の個数に応じて複数の仕切壁72が設けられてよい。
容器部71は、略直方体形状を有している。容器部71は、空気収容体70の外壁面を構成する5つの外壁部701,702,704,705,706を有する。第1外壁部701は、−X軸方向を向く第1外壁面を有する(図8)。第2外壁部702は、+X軸方向を向く第2外壁面を有し、X軸方向において第1外壁部701と対向する位置にある(図7)。第2構成例では、第1外壁部701と第2外壁部702と上述した仕切壁72とは互いに概ね平行になるように設けられている(図8)。
第4外壁部704は、Y軸方向において容器部71の開口と対向する位置にあり、+Y軸方向に向き、液体収容室50に面する外壁面を有する(図8)。第4外壁部704は、第1外壁部701と第2外壁部702とに交差している。第5外壁部705は、+Z軸方向に向く上面を構成する外壁面を有する(図7,図8)。第5外壁部705は、第1外壁部701と、第2外壁部702と、第4外壁部704とに交差している。第6外壁部706は、−Z方向に向く底面を構成する外壁面を有する(図7,図8)。第6外壁部706は、Z軸方向において第5外壁部705と対向しており、第1外壁部701と第2外壁部702と第4外壁部704とに交差している。
空気収容体70は、さらに、凹部封止部材74を備える(図8)。凹部封止部材74はシート状、あるいは、フィルム状の部材によって構成される。凹部封止部材74は、容器部71の開口周縁部に溶着などによって接合されて各凹部73の開口を封止する。容器部71の開口周縁部は、第1外壁部701と第2外壁部702と第5外壁部705と第6外壁部706と仕切壁72の−Y軸方向側の端面によって構成されている。凹部封止部材74は、空気収容体70の第3外壁部703を構成している。第3外壁部703は、Y軸方向において第4外壁部704と対向する位置にあり、第1外壁部701と第2外壁部702と第5外壁部705と第6外壁部706とに交差している。
空気収容体70は、第1実施形態において説明したのと同様な4種類の開口部材62,64,65,66をそれぞれ、空気収容室60の個数に応じた複数個ずつ有している(図7,図8)。第2構成例では、4種類の開口部材62,64,65,66はそれぞれ、1つの空気収容体70に対して2つずつ設けられている。
第1の開口部材62と第2の開口部材64とは、各空気収容室60に対して、第1実施形態で説明した位置に相当する位置に設けられている。第1の開口部材62は、第5外壁部705の外壁面上における各空気収容室60の上方に配置されている(図7,図8)。大気開放口621は、各空気収容室60の上端において開口して、各空気収容室60の内部と連通している(図8)。大気開放口621は、各空気収容室60の上方内壁面における−X軸方向の端部であって−Y軸方向の端部である角部において開口している。大気開放口621が空気収容室60の上端に設けられていることによって、液体収容室50から空気収容室60に流入した液体が、大気開放口621を介して空気収容室60の外部に漏洩してしまうことが抑制される。
第2の開口部材64は、液体収容室50に面する第4外壁部704の外壁面上に設けられている(図7)。第2の開口部材64は、接続される液体収容室50に連通している第1の開口部材54に対向する位置に設けられている。第2の開口部材64は接続対象である第1の開口部材54に対してY軸方向に一直線状に並ぶ位置に設けられている。第1液体室側開口641は、空気収容室60の上端における−X軸方向側の端部において開口して、空気収容室60に連通している(図8)。第2構成例の空気収容体70においても、第2の開口部材64が第1の開口部材54と対向していることによって、第2の開口部材64の第1のホース(図3)を介した第1の開口部材54に対する接続が容易化されている。
第3の開口部材65は、液体収容室50に面する第4外壁部704の外壁面上の下端に設けられている。第3の開口部材65は、+X軸方向における端部に寄った下側の角部において互いに近接して配置されている。第2構成例では、第3の開口部材65は、Z軸方向に並列に並ぶように設けられている。2つの第3の開口部材65のうちの1つは、液体収容室50の第2の開口部材55に対向する位置に設けられており、当該第2の開口部材55とY軸方向に一直線状に並んでいる。他の第3の開口部材65は、第2のホース96(図3)をX軸方向に引き回すことによって、対応する第2の開口部材55に接続される。空気収容体70における複数の第3の開口部材65のうちの少なくとも1つが液体収容室50の第2の開口部材55に対向していることによって、第2のホース96(図3)を介した第2の開口部材55に対する接続が容易化されている。
第4の開口部材66は、凹部封止部材74によって構成されている第3外壁部703の上端において−Y軸方向に突出するように設けられている(図7,図8)。第4の開口部材66は、第2外壁部702の−Y軸方向側の端面から突出している(図8)。第4の開口部材66は、+X軸方向の端部に寄った上側の角部において互いに近接した位置に設けられている。第4の開口部材66は、Z軸方向に並ぶように互いに並列に設けられている。複数の第4の開口部材66が局所的な領域にまとめられていることによって、流通管99(図2)を介した記録ヘッド14との接続が容易化されている。
空気収容体70では、各液体収容室50に連通する複数の液体供給流路67は、空気収容体70の外壁である第2外壁部702に設けられている(図7)。第2外壁部702のように、複数の液体供給流路67が設けられている外壁を「共通外壁」とも呼ぶ。各液体供給流路67は、第2外壁部702の外壁面において、空気収容室60の室内側に窪んでいる溝670と、その溝670を封止する溝封止部材75と、によって形成されている。溝封止部材75は、フィルム状の部材であり、第2外壁部702の外壁面に溶着によって接合される。図7には、第2外壁部702において溝封止部材75が配置される領域を一点鎖線で図示してある。第2構成例では、液体供給流路67を構成する複数の溝670は、共通の溝封止部材75によって閉塞されている。これによって、液体供給流路67の作製が簡易化され、空気収容体70の製造コストが低減されている。
各液体供給流路67は、第2外壁部702において、互いに交差することなく、並列に延びるように設けられている。各液体供給流路67は、略L字状に形成されている。各液体供給流路67は、第3の開口部材65に対して−Y軸方向に隣り合う位置からY軸方向に延びるとともに、第4外壁部704よりも第3外壁部703に寄った位置において上方に向かって屈曲して接続される第4の開口部材66の高さ位置まで+Z軸方向に延びている。
各液体供給流路67の両端にはそれぞれ、バッファ室671,672が設けられている。第1のバッファ室671は、第3の開口部材65に隣り合う端部に設けられている。第2のバッファ室672は、第4の開口部材66に隣り合う端部に設けられている。第1と第2のバッファ室671,672は、局所的に流路抵抗が小さくなるように、溝670の他の部位よりも開口面積が大きくなっている部位である。第3の開口部材65の一端の開口である液体導入口651は第1のバッファ室671において開口している。第4の開口部材66の一端の開口である液体導出口661は、第2のバッファ室672において開口している。第1と第2のバッファ室671,672の一方、または、両方は省略されてもよい。
第2構成例の各液体供給流路67を構成する溝は、第2外壁部702の内壁面が、第2外壁部702側の空気収容室60の室内に突出している突出部76の外側に設けられている。つまり、第2構成例の各液体供給流路67は、第2外壁部702側の空気収容室60の室内に向かって突出している。これによって、液体供給流路67が形成されている部位以外の部位において、第2外壁部702の厚みが無駄に大きくなってしまうことが抑制され、空気収容体70の小型化や軽量化が可能である。
以上のように、第2構成例の液体供給装置20bによれば、複数の液体収容室50に接続される複数の液体供給流路67が空気収容体70に設けられており、液体供給装置20bを小型化することができる。また、複数の液体収容室50に対して単一の空気収容体70が共通に接続されるため、液体収容室50と空気収容室60との接続が簡易化される。また、複数の液体収容室50と空気収容体70とをコンパクトにまとめて設置することができ、液体供給装置20bの構成を簡素化することができる。その他に、第2構成例の液体供給装置20bによれば、第2構成例において説明した種々の作用効果に加えて、第1構成例や第1実施形態において説明した種々の作用効果を奏することができる。
A−4−3.第3構成例:
図9および図10を参照して、第1実施形態の液体供給装置20の変形例のひとつである第3構成例の液体供給装置20cを説明する。図9は、+Y軸方向側かつ+Z軸方向側から見たときの第3構成例の液体供給装置20cを示す概略斜視図である。図10は、−Y軸方向側かつ−Z軸方向側から見たときの第3構成例の液体供給装置20cを示す概略斜視図である。第3構成例の液体供給装置20cは、第2構成例の空気収容体70とは構成が異なる空気収容体70cを備えている点が、第2構成例の液体供給装置20bと相違しており、その他の点については、第2構成例の液体供給装置20bとほぼ同じ構成を有している。
図9および図10を参照して、第1実施形態の液体供給装置20の変形例のひとつである第3構成例の液体供給装置20cを説明する。図9は、+Y軸方向側かつ+Z軸方向側から見たときの第3構成例の液体供給装置20cを示す概略斜視図である。図10は、−Y軸方向側かつ−Z軸方向側から見たときの第3構成例の液体供給装置20cを示す概略斜視図である。第3構成例の液体供給装置20cは、第2構成例の空気収容体70とは構成が異なる空気収容体70cを備えている点が、第2構成例の液体供給装置20bと相違しており、その他の点については、第2構成例の液体供給装置20bとほぼ同じ構成を有している。
第3構成例の空気収容体70cは、以下に説明する点以外は、第2構成例の空気収容体70とほぼ同じ構成を有している。第3構成例の空気収容体70cでは、第3の開口部材65が、第1実施形態で説明したのと同様に、接続される液体収容室50の第2の開口部材55にY軸方向に対向する位置に設けられている(図9)。これによって、第2のホース96(図3)を介した第2の開口部材55に対する第3の開口部材65の接続が容易化されている。
第3構成例の空気収容体70cでは、第4の開口部材66は、第3外壁部703側の下端に設けられている(図10)。第4の開口部材66はそれぞれ、第6外壁部706の−Y軸方向側の端面から−Y軸方向に突出している。第4の開口部材66はそれぞれ、対応する第3の開口部材65とY軸方向において一直線状に並ぶ位置に設けられている。
第3構成例の空気収容体70cでは、第3の開口部材65と第4の開口部材66とを接続する複数の液体供給流路67が、共通外壁である第6外壁部706に埋設されている(図10)。各液体供給流路67は、接続される液体収容室50に対応する空気収容室60の下方に設けられている。各液体供給流路67は、上方の空気収容室60側に窪んでいる溝670と、当該溝670を封止するように第6外壁部706の外壁面に接合される溝封止部材75と、で形成されている。各液体供給流路67は、Y軸方向に直線状に延びており、その両端に第1と第2のバッファ室671,672が設けられている。
第3構成例の空気収容体70cによれば、液体供給流路67の構成が簡素化される。第3構成例の液体供給装置20cによれば、第3構成例において説明した種々の作用効果に加えて、第1構成例、第2構成例、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
第2実施形態では、マリオット瓶の原理を利用して、インクを液体噴射装置であるプリンターへと供給する液体供給装置およびそれを構成する液体収容ユニットおよび空気収容室について説明する。以下では、第1実施形態と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成および動作は先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。すなわち、以下に説明しない構成および動作は、上述した第1実施形態と同じである。
第2実施形態では、マリオット瓶の原理を利用して、インクを液体噴射装置であるプリンターへと供給する液体供給装置およびそれを構成する液体収容ユニットおよび空気収容室について説明する。以下では、第1実施形態と異なる構成および動作を有する部分についてのみ説明する。なお、図中において第1実施形態と同様の構成および動作は先に説明した第1実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。すなわち、以下に説明しない構成および動作は、上述した第1実施形態と同じである。
B−1.液体噴射システムの構成:
図11および図12は、第2実施形態の液体噴射システム1bの概略図である。図11は液体噴射システム1bの外観を表し、図12は液体噴射システム1bの外観および内部構造の一部を表す。図12の内部構造は破線で図示してある。図1および図2に示した第1実施形態との違いは、液体収容ユニット30に代えて液体収容室50bを含む液体収容ユニット30bを備える点と、空気収容室60に代えて空気収容室60bを備える点である。
図11および図12は、第2実施形態の液体噴射システム1bの概略図である。図11は液体噴射システム1bの外観を表し、図12は液体噴射システム1bの外観および内部構造の一部を表す。図12の内部構造は破線で図示してある。図1および図2に示した第1実施形態との違いは、液体収容ユニット30に代えて液体収容室50bを含む液体収容ユニット30bを備える点と、空気収容室60に代えて空気収容室60bを備える点である。
液体収容ユニット30bは、筐体12の前面101の右側部分に取り付けられている。液体収容ユニット30bは、ケース40bと、ケース40b内に配置された複数の液体収容室50bK〜50bYと、を備えている。ケース40bは、図12に示すように3つの部材(ヒンジ41、外側ケース42、内側ケース43)から構成されている。外側ケース42および内側ケース43の構成は、第1実施形態と同様である。ヒンジ41は、筐体12と内側ケース43の境界に取り付けられている。図11に示す使用状態において外側ケース42にY軸方向の力が付加されることにより、ケース40bはヒンジ41を中心として矢印(図11)方向に回転する。この結果、液体収容ユニット30bは図12に示す液体補充状態となる。
B−2.液体供給装置の構成:
図13は、使用状態における第2実施形態の液体供給装置20dの概略構成を表す図である。図14は、液体補充状態の液体供給装置20dの概略構成を表す図である。図13および図14では、+X軸方向側から見た液体供給装置を模式的に示している。
図13は、使用状態における第2実施形態の液体供給装置20dの概略構成を表す図である。図14は、液体補充状態の液体供給装置20dの概略構成を表す図である。図13および図14では、+X軸方向側から見た液体供給装置を模式的に示している。
図3および図4に示した第1実施形態との違いは、液体収容室50に代えて液体収容室50bを備える点と、空気収容室60に代えて空気収容室60bを備える点と、第1のホース95および第2のホース96に代えて第1のホース95bおよび第2のホース96bを備える点と、使用状態と液体補充状態との間で空気収容室60bの姿勢が変化する点と、である。
液体収容室50bと液体収容室50(図3)との違いは、凸部52に代えて凸部52bを備える点と、第1の開口部材54に代えて第1の開口部材54bを備える点と、液体注入部58に代えて液体注入部58bを備える点である。凸部52bは、本体51の第4壁506の一端部に接続されている。凸部52bのその他の構成は、凸部52と同じである。
第1の開口部材54bは、本体51の第1側壁503の鉛直方向下側の一端部において、本体51から外側に配置されている。また、第1の開口部材54bの一端にある開口である空気導入口541b(図13)は、本体51の開口を介して、液体収容室50bの内部と連通している。本実施形態では、図13に示す使用状態において、インクの液面LSが空気導入口541bよりも鉛直方向の上側に位置する。このため、図13に示す使用状態において、液体収容室50bの空気導入口541bの近傍には、大気と直接連通する液面(メニスカス)が形成され、空気導入口541bから導入される気泡の形で、液体収容室50b内に空気が導入される。第1の開口部材54bの他端にある開口は、第1のホース95bを介して、空気収容室60bの内部と連通している。第1の開口部材54bのその他の構成は、第1の開口部材54と同じである。
液体注入部58bは、本体51の第1側壁503の鉛直方向上側の所定位置において、本体51の外側に配置されている。液体注入部58bのその他の構成は、液体注入部58と同じである。
空気収容室60bと空気収容室60(図3)との違いは、第2の開口部材64に代えて第2の開口部材64bを備える点のみである。第2の開口部材64bは、本体61の第2側壁604の鉛直方向下側であって、液体収容室50bの第1の開口部材54bと対向する位置において、本体61の外側に配置されている。第2の開口部材64bのその他の構成は、第2の開口部材64と同じである。
第1のホース95bは、第1実施形態と同様に、液体収容室50bの第1の開口部材54bと、空気収容室60bの第2の開口部材64bとを接続する。本実施形態の第1のホース95bの流路断面積、または、第1のホース95bの内径は、液体収容室50bの空気導入口541bの近傍におけるメニスカス(液面架橋)を形成可能な程度に小さいことが好ましい。また、本実施形態の第1のホース95bは、液体収容室50bの高さ(Z軸方向における長さ)と、空気収容室60bの高さ(Z軸方向における長さ)と、液体収容室50bと空気収容室60bとの間の距離(両者が配置されている位置間の最短の長さ)と、を加算した長さよりも長い。このため、図13に示す使用状態において、第1のホース95bは、液体収容室50bと空気収容室60bとの間で鉛直方向(Z軸方向)に湾曲し、その一部が、インクの満量位置よりも鉛直方向の上側に位置している。
第2のホース96bは、第1実施形態と同様に、液体収容室50bの第2の開口部材55と、空気収容室60bの第3の開口部材65とを接続する。本実施形態の第2のホース96bは、液体収容室50bの奥行き(Y軸方向における長さ)と、空気収容室60bの奥行き(Y軸方向における長さ)と、液体収容室50bと空気収容室60bとの間の距離(両者が配置されている位置間の最短の長さ)と、を加算した長さよりも長い。このため、図13に示す使用状態において、第2のホース96bは、液体収容室50bと空気収容室60bとの間で幅方向(X軸方向)に湾曲している。
B−3.大気開放流路および液体供給流路:
上述した液体供給装置(液体収容ユニット30b、空気収容室60b)における大気開放流路を利用した大気の流れについては第1実施形態と同じである。ただし上述の通り、大気開放流路から液体収容室50bに供給される空気は、液体収容室50bの空気導入口541bからの気泡の形をとる。
上述した液体供給装置(液体収容ユニット30b、空気収容室60b)における大気開放流路を利用した大気の流れについては第1実施形態と同じである。ただし上述の通り、大気開放流路から液体収容室50bに供給される空気は、液体収容室50bの空気導入口541bからの気泡の形をとる。
上述した液体供給装置20dおよびそれを構成する液体収容ユニット30bおよび空気収容室60bにおける、液体供給流路を利用したインクの流れについても、第1実施形態と同じである。本実施形態の液体供給装置20dにおいては、液体収容室50b内のインク残量が低下した場合に、利用者は、ケース40bを開放して(図13)、液体収容ユニット30bを外部から見える状態にする。このときの液体供給装置20dの姿勢は、図14に示す状態となる。利用者は、液体注入部58bから図示しない栓部材を取り外し、液体注入部58bの開口から液体収容室50b内にインクを補充する。その後、利用者は、液体注入部58bを栓部材で密閉し、ケース40bを閉じて(図12)、液体収容ユニット30bの姿勢を図13に示す状態とする。この姿勢の変化に伴って、液体収容室50b内の空気が膨張し、液体収容室50b内は負圧となる。また、記録ヘッド14から液体収容室50bのインクが吸引されることによっても、液体収容室50b内は負圧に維持される。このようにして、本実施形態の液体供給装置は、マリオット瓶の原理を利用してインクを記録ヘッド14へと供給する。
第2実施形態の液体供給装置20dおよびそれを構成する液体収容ユニット30bおよび空気収容室60bによっても、上記第1実施形態の各効果と同じ効果を奏することができる。
B−4.液体供給装置の他の構成例):
上述した第2実施形態の液体供給装置20dおよびそれを構成する液体収容ユニット30bおよび空気収容室60bの構成はあくまで一例であり、種々の変形が可能である。以下、第2実施形態の液体供給装置20dの他の構成例としての液体供給装置20eについて説明する。なお、図中において第2実施形態と同様の構成および動作は先に説明した第2実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した第2実施形態の液体供給装置20dおよびそれを構成する液体収容ユニット30bおよび空気収容室60bの構成はあくまで一例であり、種々の変形が可能である。以下、第2実施形態の液体供給装置20dの他の構成例としての液体供給装置20eについて説明する。なお、図中において第2実施形態と同様の構成および動作は先に説明した第2実施形態と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図15は、使用状態の液体供給装置20eの概略構成を表す図である。図16は、液体補充状態の液体供給装置20eの概略構成を表す図である。図15および図16では、+X軸方向側から見た液体供給装置20eを模式的に示している。図13および図14に示した液体供給装置20dとの違いは、液体収容室50bに代えて液体収容室50cを備える点と、空気収容室60bに代えて空気収容室60bを備える点と、第1のホース95bを備えない点と、である。
液体収容室50cと液体収容室50b(図13)との違いは、第1の開口部材54bに代えて第1の開口部材54cを備える点と、液体注入部58bに代えて液体注入部58cを備える点と、さらに弁機構59を備える点である。第1の開口部材54cは、本体51の第1側壁503の鉛直方向下側の一端部において、本体51の内側に配置されている(図15)。液体注入部58cは、本体51の第3壁505の所定位置において、本体51の外側に配置されている。液体注入部58cのその他の構成は、液体注入部58bと同じである。
弁機構59は、例えばバネ等の弾性体59aと、密閉部材59bとを備えている。密閉部材59bは、弾性を有する材料によって、第1の開口部材54cの開口を覆う大きさに形成されている。密閉部材59bは、弾性体59aによって第2側壁504から第1側壁503に向かう方向(すなわち、第1の開口部材54cを閉塞する方向)に付勢されている。このため、外部から力を加えられてない状態において、弁機構59は、第1の開口部材54cの開口を閉じる構成である。
空気収容室60cと空気収容室60b(図13)との違いは、第2の開口部材64bに代えて第2の開口部材64cを備える点のみである。第2の開口部材64cは、一方の端部が開口した円筒形状の部材である。第2の開口部材64cの他方の端部(開口していない側の端部)には、筒部分に切り欠きが設けられている。本実施形態では、この切り欠きが「空気導入口」として機能する。第2の開口部材64cは、本体61の第2側壁604の鉛直方向下側であって、液体収容室50cの第1の開口部材54cと対向する位置において、本体61の外側に配置されている。第2の開口部材64cの一端にある開口は、本体61の開口と連通し、第2の開口部材64cの他端(開口していない側の端部)は、図15に示す使用状態において、第1の開口部材54cの開口から液体収容室50c内に進入し、弁機構59の密閉部材59bを押圧する。
上述した他の液体供給装置20eの液体収容ユニット30cおよび空気収容室60cにおける大気開放流路を利用した大気の流れについては第2実施形態と同じである。すなわち、大気開放流路から液体収容室50cに供給される空気は、第2の開口部材64cの切り欠き(空気導入口)からの気泡の形をとる。
上述した液体供給装置20eの液体収容ユニット30cおよび空気収容室60cにおける液体供給流路を利用したインクの流れについても、第2実施形態と同じである。この液体供給装置20eでは、液体収容室50c内のインク残量が低下した場合には、利用者は、図1において白抜き矢印で示されているように、ケース40ごとY軸方向へ引き抜く。すると、液体収容室50c内に進入していた第2の開口部材64cが抜けることに伴って、弁機構59への押圧が解除され、弁機構59が閉じられる。具体的には、図16において白抜き矢印で示されているように、弁機構59の密閉部材59bが、弾性体59aの付勢によって第1の開口部材54cを閉じる。液体収容ユニット30cが引き抜かれた図16に示す液体補充状態の液体収容ユニット30cにおいて、各液体収容室50cは、図16で示した姿勢となる。このように、使用状態の姿勢(図15)から液体補充状態の姿勢(図16)への変化、および、液体補充状態の姿勢から使用状態の姿勢への変化に伴って、実際に姿勢の変化が生じるのは液体収容室50cだけであり、空気収容室60cは姿勢の変化が生じない。
第2実施形態の他の構成例としての液体供給装置20eおよびそれを構成する液体収容ユニット30cおよび空気収容室60cにおいても、上記第2実施形態と同じ各効果を奏することができる。
C.変形例:
なお、本発明は、上記の各実施形態や各構成例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、本発明は、上記の各実施形態や各構成例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
・変形例1:
上記実施形態および各構成例では、液体供給装置の構成について例示した。しかし、液体供給装置の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
上記実施形態および各構成例では、液体供給装置の構成について例示した。しかし、液体供給装置の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
液体収容室に形成されるとした各部材(凸部、第1の開口部材、第2の開口部材、液体注入部、液体供給流路、弁部材)、および、空気収容室に形成されるとした各部材(第1〜第4の開口部材、液体供給流路)の配置は、任意に変更することができる。
液体収容室や空気収容室に形成される液体供給流路は、液体収容室や空気収容室の壁において、液体(または空気)が収容される室内側とは反対側に突出して形成されていてもよい。この場合、液体供給流路は、上面、底面、右側面、左側面、正面および背面のいずれの壁に形成されていてもよい。このようにすれば、液体供給流路は液体収容室や空気収容室の室内側には突出しない。このため、液体供給流路を備えることに伴う液体収容室や空気収容室の容積の低下を抑制することができる。
第1のホースおよび第2のホースは、可撓性を有する部材により形成されていなくてもよい。例えば、これらホースのうちの少なくとも1つは、伸縮性を有する部材により構成されていてもよく、本体と同様の合成樹脂により形成されていてもよい。
空気収容室の室内や、空気収容室の第4の開口部材と流通管との間等には、さらに透湿防水部材(例えば、気液分離膜)が配置されていてもよい。
上述した弁機構の構成(閉塞部材と弾性体)は、あくまで一例であり、他の構成を採用してもよい。具体的には、弾性体に代えてソレノイドや油圧を用いることで、閉塞部材を付勢してもよい。閉塞部材の材料や形状についても任意に変更することができる。
上記の各実施形態および各構成例では、1つの液体収容室に1つの空気収容室が接続されている。これに対して、複数の液体収容室に1つの空気収容室が共通に接続されていてもよい。
上記の各実施形態および各構成例では、液体供給流路は壁に設けられた溝をフィルム状の部材によって封止することによって形成されている。これに対して、液体供給流路は、他の方法によって形成されていてもよい。例えば、液体供給流路は、空気収容室の壁上に、液体供給路を構成するための部材を配置して形成されてもよい。液体供給流路は、一方の面に溝が形成されている板状部材を、溝が封止されるように、空気収容室の壁に接合することによって形成されてもよい。液体供給路は、液体供給路を構成するチューブなどの管状部材を空気収容室の壁に配設してもよい。当該管状部材は、空気収容室の壁に設けられた保持部に保持されてもよい。当該保持部は、例えば、管状部材の外周に沿って配置される円弧状の爪部によって構成されてもよいし、空気収容部の壁の凹部として設けられていてもよい。
上記の第2構成例では、複数の液体供給流路67は共通外壁である第2外壁部702に設けられており、上記の第3構成例では、複数の液体供給流路67は共通外壁である第6外壁部706に設けられている。複数の液体供給流路67は、第2外壁部702や第6外壁部706以外の外壁部に設けられていてもよい。例えば、複数の液体供給流路67は、第1外壁部701に設けられていてもよい。
上記の第2構成例および第3構成例において、複数の液体供給流路67はそれぞれ、別々の外壁部に設けられていてもよい。例えば、第1の液体供給流路67が第1外壁部701に設けられ、第2の液体供給流路67が第2外壁部702に設けられていてもよい。
・変形例2:
上記実施形態および各構成例では、液体噴射システムの構成について例示した。しかし、液体噴射システムの構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
上記実施形態および各構成例では、液体噴射システムの構成について例示した。しかし、液体噴射システムの構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に定めることが可能であり、例えば、各構成部の追加・削除・変換等を行うことができる。
第2実施形態の構成において、上記実施形態で説明した液体補充時の姿勢とは異なる姿勢を採用してもよい。例えば、図示しないレールを内蔵し、ケースごと液体収容ユニットの液体収容室をX軸方向にずらしてプリンターの筐体外部に各液体収容室を露出させることで液体を補充してもよい。この場合、液体収容室の上面に液体注入部が設けられることが好ましい。
液体噴射システムにおいて、液体収容ユニットは、インク以外の他の液体(例えば、樹脂液など)を収容していてもよい。他の液体を収容する液体噴射システムが用いられる液体噴射装置としては、以下に列挙する各装置を採用できる。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射記録装置
(3)有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(FieldEmissionDisplay、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を消費する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射記録装置
(3)有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ(FieldEmissionDisplay、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を消費する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体噴射装置
なお、「液滴」とは、液体噴射記録装置又は液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射記録装置又は液体噴射装置が液体を噴射できるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。また、紫外線を照射して硬化可能なUVインクをこの液体収容部に収容してプリンターに接続した場合は、設置面から液体収容袋が浮くため、設置面の熱が液体収容部に伝って硬化する可能性が低減する。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
1,1b…液体噴射システム、10…液体噴射装置(プリンター)、11…操作パネル、12…筐体、14…記録ヘッド、16…排出部、20,20a,20b,20c,20d,20e…液体供給装置、30,30b,30c…液体収容ユニット、40,40b…ケース、41…ヒンジ、42…外側ケース、43…内側ケース、50,50a〜50c,50C,50K,50M,50Y,50bC,50bK,50bM,50bY…液体収容室、51,51a…本体、51f…シート部材、52,52a,52b…凸部、53…液体供給流路、54,54b,54c…第1の開口部材、55…第2の開口部材、58,58b,58c…液体注入部、59…弁機構、59a…弾性体、59b…密閉部材、60,60a〜60c,60C,60K,60M,60Y…空気収容室、61…本体、62…第1の開口部材、64,64b,64c…第2の開口部材、65…第3の開口部材、66…第4の開口部材、67,67a…液体供給流路、70,70c…空気収容体、71…容器部、72…仕切壁、73…凹部、74…凹部封止部材、75…溝封止部材、76…突出部、95,95b…第1のホース、96,96b…第2のホース、99…流通管、101〜106…面、109…前面右側、501,503〜506…壁、541,541b…空気導入口、551…液体導出口、602〜606…壁、621…大気開放口、641…液体室側開口、651…液体導入口、661…液体導出口、670…溝、671…第1のバッファ室、672…第2のバッファ室、701〜706…外壁部、LS…液面
Claims (13)
- 対象物に液体を噴射するヘッドに対して前記液体を供給するための液体供給装置であって、
前記液体を収容可能な液体収容室と、
前記液体収容室と連通し、前記液体収容室内に前記液体を注入可能な液体注入部と、
前記液体収容室内に空気を導入するために前記液体収容室に設けられた開口である空気導入口と、
一端が前記空気導入口と連通し、他端が大気に開放した大気開放流路と、
空気を収容可能な空気収容室であって、前記大気開放流路の一部に設けられた空気収容室と、
を備え、
前記空気収容室を画定する壁には、前記液体収容室から前記ヘッドへと前記液体を供給するための液体供給流路が形成されている、液体供給装置。 - 請求項1に記載の液体供給装置であって、
前記液体供給流路は、前記空気収容室の前記壁において、空気が収容される室内側に突出して形成されており、室外側には突出していない、液体供給装置。 - 請求項1に記載の液体供給装置であって、
前記液体供給流路は、前記空気収容室の前記壁において、空気が収容される室内側とは反対側の室外側に突出して形成されており、室内側には突出していない、液体供給装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記液体収容室には、さらに、前記液体供給流路の一端側の開口と対向する位置において、前記液体収容室内からの前記液体の出口である液体導出部が設けられている、液体供給装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記空気収容室には、さらに、前記空気導入口と対向する位置において、前記大気開放流路の一部として機能する開口が設けられている、液体供給装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記液体供給流路の他端側の開口は、前記空気収容室の鉛直方向の上端に設けられている、液体供給装置。 - 請求項2、または、請求項2に従属する請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記空気収容室は、
一方向に開口する中空の筐体であって、内部空間が前記室内を形成する筐体と、
前記筐体の開口を封止する第1の封止部材と、を含み、
前記液体供給流路は、
前記筐体の少なくとも一つの前記壁において、前記室内側に向かって突出するように形成され、前記液体供給流路を構成する溝と、
前記溝を封止する第2の封止部材と、を含む、液体供給装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
複数の前記液体収容室と、
複数の前記液体収容室のそれぞれが接続される前記空気収容室が内部に構成されている中空の空気収容体であって、前記空気収容室を画定する外壁を有する空気収容体と、
を備え、
前記外壁には、前記液体収容室のそれぞれに連通する複数の前記液体供給流路が形成されている、液体供給装置。 - 請求項8記載の液体供給装置であって、
前記空気収容体は、
互いに交差している複数の前記外壁と、
複数の前記外壁のうちの1つである共通外壁に設けられ、複数の前記液体供給流路を構成する複数の溝と、
前記共通外壁に接合されて、複数の前記溝を封止する溝封止部材と、
を有する、液体供給装置。 - 請求項8または請求項9記載の液体供給装置であって、
前記空気収容体は、互いに仕切られている複数の前記空気収容室を内部に有し、
複数の前記空気収容室はそれぞれ、複数の前記液体収容室のうちの対応するひとつに接続されている、液体供給装置。 - 請求項10記載の液体供給装置であって、
前記空気収容体は、
一方向に開口している中空の容器部であって、内部空間が、前記一方向に開口し、複数の前記空気収容室を構成する複数の凹部に区画されている容器部と、
前記凹部のそれぞれを封止する凹部封止部材と、
を備える、液体供給装置。 - 対象物に液体を噴射するヘッドに対して前記液体を供給するための液体供給装置であって、
前記液体を収容可能な液体収容室と、
前記液体収容室と連通し、前記液体収容室内に前記液体を注入可能な液体注入部と、
前記液体収容室内に空気を導入するために前記液体収容室に設けられた開口である空気導入口と、
一端が前記空気導入口と連通し、他端が大気に開放した大気開放流路と、
空気を収容可能な空気収容室であって、前記大気開放流路の一部に設けられた空気収容室と、
を備え、
前記空気収容室を画定する壁上に、前記液体収容室から前記ヘッドへと前記液体を供給するための液体供給流路が配置されている、液体供給装置。 - 液体噴射システムであって、
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の液体供給装置と、
前記ヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体供給装置と前記ヘッドとを接続し、前記液体収容室内の前記液体を前記ヘッドに流通させる流通管と、
を備える、液体噴射システム。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
US15/440,692 US10040295B2 (en) | 2016-02-29 | 2017-02-23 | Liquid supply device, and liquid ejection system |
CN201710106323.2A CN107128075A (zh) | 2016-02-29 | 2017-02-24 | 液体供应装置和液体喷射系统 |
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---|---|---|---|
JP2016036519 | 2016-02-29 | ||
JP2016036519 | 2016-02-29 |
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JP2016187712A Pending JP2017154487A (ja) | 2016-02-29 | 2016-09-27 | 液体供給装置、液体噴射システム |
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-
2016
- 2016-09-27 JP JP2016187712A patent/JP2017154487A/ja active Pending
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