JP2017154223A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削ブレードの芯ブレを除去すると共に、切削ブレードを適切にドレッシングすること。【解決手段】切削装置(1)は、ワッシャータイプの切削ブレード(40)で被加工物(W)を切削するものである。切削装置は、切削ブレードの外周を検出する外周検出手段(5)を備える。切削装置は、ドレッシングボード(B)を切り込む際に、外周検出手段で切削ブレードの外周を複数箇所で検出し、切削ブレードの芯ブレ量を算出する。そして、芯ブレ量が所定範囲(R)に収まったところで、ドレンシングを完了とする。【選択図】図6

Description

本発明は、切削ブレードで被加工物を切削する切削装置に関し、特に、ワッシャータイプの切削ブレードを装着可能な切削装置に関する。
被加工物を切削する切削装置では、円形状の切削ブレードがスピンドルの端部に取り付けられる。切削装置では、回転する切削ブレードで被加工物を切り込むことで、摩耗が生じたり、場合によっては破損が生じたりする。このため、切削装置には、切削ブレードの摩耗や破損を検出する検出手段が備えられている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1、2に記載の切削装置では、検出手段として投光式の光学センサが用いられる。具体的に検出手段は、投光部と受光部とを有しており、投光部と受光部とが切削ブレードを挟んで対峙するように設けられる。投光部から発生される測定光を受光部が受光し、その受光量の変化から切削ブレードの摩耗や破損が検出される。
また、切削ブレードは、所望の切削精度を維持するため、定期的に目立て(ドレッシング)が実施される(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に記載の切削装置では、被加工物の代わりにドレッシングボードを切削ブレードで切り込む。これにより、切削ブレードのエッジ部分に砥粒が表出して新たな切り刃が形成される。
特開2012−115966号公報 特許第4791813号公報 特開2011−11302号公報
ところで、切削装置に用いられる切削ブレードには、円板基台の外周に切削砥石が形成されるハブブレードと、ワッシャータイプの切削ブレードを一対のフランジで挟持するワッシャーブレードとが存在する。例えば、ハブブレードでは、円板基台と切削砥石とが一体的に形成されるため、スピンドルに装着したときの切削ブレードの芯ブレが起こり難い。
一方、ワッシャーブレードでは、切削ブレードを一対のフランジで挟持する必要があるため、スピンドルに対する取付作業性が悪いだけでなく、切削ブレードの芯ブレが起こり易い。このため、ワッシャーブレードを用いる際には、切削加工を実施する前に予め切削ブレードをドレッシングすることが考えられる。これにより、切削ブレードの芯ブレが除去されると共に、新たな切り刃が形成される。
切削ブレードの芯ブレ量は、取付位置によって変化する。また、芯ブレ除去のためのドレッシング量は一定の時間によって管理されていた。すなわち、切削ブレードの芯ブレ量に関係なく、毎回同じ時間で切削ブレードのドレッシングが実施されていた。このため、例えば、芯ブレ量が小さい場合には、必要以上に切削ブレードがドレッシングされる結果、無駄に切削ブレード及びドレッシングボードが消耗してしまう。一方、芯ブレ量が大きい場合には、切削ブレードが十分にドレッシングされないという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、切削ブレードの芯ブレを除去すると共に、切削ブレードを適切にドレッシングすることができる切削装置を提供することを目的とする。
本発明の切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、外周にリング状の切り刃を有する切削ブレードを回転可能に装着しチャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削手段と、切削手段とチャックテーブルとを相対的に切削送りする切削送り手段と、切削手段とチャックテーブルとを相対的に接近及び離反する方向に切り込み送りする切り込み送り手段と、切削送り手段及び切り込み送り手段の送り方向と直交する方向で、切削手段とチャックテーブルとを相対的に割り出し送りする割り出し送り手段と、切削ブレードの外周を検出する外周検出手段と、制御部とを備えた切削装置であって、外周検出手段は、切削加工中に切削ブレードを挟んで一方から測定光を投光する投光部と、他方から測定光を受光する受光部とを備え、制御部は、ドレッシングボードに切削ブレードを所定の切り込み深さで切り込ませて切削するドレッシング中に回転している切削ブレードの外周の複数箇所を外周検出手段で検出し受光部が受光した複数の受光量の差が予め設定された許容値内に入ったときにドレッシングを完了とする。
この構成によれば、例えば、切削ブレードの外周の複数箇所を外周検出手段で検出した際に、複数箇所における受光部の受光量の差が許容値外にある場合には、切削ブレードに芯ブレが残っているとして、ドレッシングが継続される。一方、複数箇所における受光部の受光量の差が許容値内に入った場合には、切削ブレードの芯ブレが無くなったとして、ドレンシングが完了する。このように、切削ブレードの外周の複数箇所における受光部の受光量の差から、ドレッシングの完了タイミングを制御することができる。この結果、切削ブレードに芯ブレが生じていたとしても、芯ブレを除去すると共に、切削ブレードを適切にドレッシングすることができる。
また、本発明の切削装置において、制御部は、ドレッシング中に受光部が受光する複数の受光量の差が許容値内に入った後、予め設定する所定本数のドレッシングを行う。
本発明によれば、外周検出手段の受光量に基づいてドレッシングの完了タイミングを制御することにより、切削ブレードの芯ブレを除去すると共に、切削ブレードを適切にドレッシングすることができる。
本実施の形態に係る切削装置の斜視図である。 本実施の形態に係るドレッシングボードの斜視図である。 本実施の形態に係る切削手段の斜視図である。 本実施の形態に係る切削手段の模式図である。 本実施の形態に係る切削ブレードがドレッシングされる様子を示す模式図である。 本実施の形態に係る切削ブレードのドレッシング方法を示すフロー図である。 本実施の形態に係る外周検出手段の受光量を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る切削装置の斜視図である。図2は、本実施の形態に係るドレッシングボードの斜視図である。なお、以下では、切削装置の一例を説明するが、本実施の形態に係る切削装置の構成はこれに限定されない。切削ブレードで被加工物を切削可能であれば、切削装置はどのように構成されてもよい。
図1に示すように、切削装置1は、切削ブレード40で被加工物Wを切削するように構成されている。被加工物Wは、例えば円板状の半導体ウエーハであり、表面が分割予定ライン(不図示)によって複数の領域に区画されている。分割予定ラインで区画された各領域には、IC、LSI等の各種デバイスDが形成されている。被加工物Wの裏面には貼着テープTが貼着され、被加工物Wは貼着テープTを介して環状の支持フレームFに支持される。なお、被加工物Wは、半導体ウエーハに限らず、セラミック、ガラス、サファイヤ系の光デバイスウエーハで構成されてもよい。
ハウジング2の上面には、X軸方向(切削方向)に延びる長方形状の開口部(不図示)が形成されている。この開口部は、チャックテーブル3と共に移動可能な移動板31及び蛇腹状の防水カバー32により被覆されている。防水カバー32の下方には、チャックテーブル3をX軸方向に移動させる不図示のボールねじ式の移動機構が設けられている。チャックテーブル3の表面には、ポーラスセラミック材により被加工物Wを吸着する吸着面33が形成されている。吸着面33は、チャックテーブル3内の流路を通じて吸引源に接続されている。
チャックテーブル3は、切削送り手段(不図示)により、装置中央の受け渡し位置と切削手段4に臨む加工位置との間でX軸方向に往復移動される。なお、図1は、チャックテーブル3が受け渡し位置に待機した状態を示している。チャックテーブル3及び切削手段4は、切削送り手段によって相対的に切削送りされる。ハウジング2では、受け渡し位置に隣接した一の角部が一段下がっており、下がった箇所に載置テーブル6が昇降可能に設けられている。載置テーブル6には、被加工物Wを収容したカセット7が載置される。カセット7が載置された状態で載置テーブル6が昇降することによって、高さ方向で被加工物Wの引出位置及び押込位置が調整される。
載置テーブル6の後方には、Y軸方向に平行な一対のガイドレール8と、一対のガイドレール8とカセット7との間で被加工物Wを搬送するプッシュプル機構9と、が設けられている。一対のガイドレール8は、プッシュプル機構9による被加工物Wの搬送をガイドすると共に、被加工物WのX軸方向の位置決めをする。プッシュプル機構9は、カセット7から一対のガイドレール8に加工前の被加工物Wを引き出す他、一対のガイドレール8からカセット7に加工済みの被加工物Wを押し込むように構成されている。プッシュプル機構9により被加工物WのY軸方向が位置決めされる。
一対のガイドレール8の近傍には、ガイドレール8とチャックテーブル3との間で被加工物Wを搬送する第1の搬送アーム10が設けられている。第1の搬送アーム10の上面視L字状のアーム部10aが旋回することで被加工物Wが搬送される。また、受け渡し位置のチャックテーブル3の後方には、スピンナ式の洗浄機構11が設けられている。洗浄機構11では、回転中のスピンナテーブル11aに向けて洗浄水が噴射されて被加工物Wが洗浄された後、乾燥エアーが吹き付けられて被加工物Wが乾燥される。
ハウジング2上には、切削手段4を支持する支持台20が設けられている。切削手段4は、加工位置のチャックテーブル3の上方に位置付けられており、被加工物Wの表面から切削ブレード40を切り込ませて被加工物Wを切削するように構成される。切削手段4は、被加工物Wを切削する切削ブレード40を回転可能に装着する。切削手段4は、ボールネジ式の移動機構(不図示)によって、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能に構成される。
具体的に、切削手段4とチャックテーブル3とは、切り込み送り手段(不図示)によって、相対的に接近及び離反する方向(Z軸方向)に切り込み送りされる。また、切削手段4とチャックテーブル3とは、割り出し送り手段(不図示)によって、切削送り手段及び切り込み送り手段の送り方向と直交する方向(Y軸方向)で、相対的に割り出し送りされる。
切削ブレード40は、外周にリング状の切り刃を有しており、スピンドル47(図3参照)の先端に回転可能に装着されている。切削ブレード40はブレードカバー41によって周囲が覆われており、ブレードカバー41には切削時にチャックテーブル3上の被加工物Wに切削液を供給する切削液供給手段(不図示)が設けられている。切削液供給手段から切削液が供給されながら、高速回転された切削ブレード40によって被加工物Wが切り込まれることで、被加工物Wが分割予定ラインに沿って切削される。
切削手段4には、切削ブレード40の外周を検出する外周検出手段5が設けられている(図3参照)。外周検出手段5は、投光式の光学センサで構成され、投光部50と受光部51とを有している(共に図3参照)。外周検出手段5は、切削ブレード40の外周部に測定光を照射し、その測定光の受光量から切削ブレード40の外周を検出する。なお、外周検出手段5の詳細構成については後述する。
支持台20の側面20aには、チャックテーブル3と洗浄機構11との間で被加工物Wを搬送する第2の搬送アーム21が設けられている。第2の搬送アーム21のアーム部21aは斜めに延びており、このアーム部21aがY軸方向に移動することで被加工物Wが搬送される。また、支持台20には、チャックテーブル3の移動経路(X軸方向)の上方を横切るようにして、撮像部22を支持する片持支持部23が設けられている。撮像部22は片持支持部23の下方から突出し、撮像部22によって被加工物Wが撮像される。撮像部22による撮像画像は、切削手段4とチャックテーブル3とのアライメントに利用される。
ハウジング2の角部には、装置各部への指示を受け付ける入力手段24が設けられている。また、支持台20の上面にはモニタ25が配置されている。モニタ25には、撮像部22で撮像された画像、外周検出手段5で検出された切削ブレード40の状態、被加工物Wの加工条件等が表示される。また、切削装置1には、装置各部を統括制御する制御部52が設けられている。制御部52は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。詳細は後述するが、制御部52は、ドレッシングをする際に、外周検出手段5の出力に基づいてドレッシング完了を判断するための許容値を予め記憶している。
このように構成された切削装置1は、切削ブレード40を回転させながら被加工物Wの分割予定ラインに切り込ませることで、被加工物Wを切削加工する。切削加工が繰り返されると、切削ブレードのエッジ部分が摩耗する。このため、切削装置では、定期的に切削ブレードの目立て(ドレッシング)が実施される。
具体的には、図2に示すように、被加工物Wの代わりにドレッシングボードBがチャックテーブル3に保持される。ドレッシングボードBは、概して上面視矩形状を有している。ドレッシングボードBの裏面には貼着テープTが貼着され、ドレッシングボードBは貼着テープTを介して支持フレームFに支持される。ドレッシングを実施する際には、被加工物Wを切削する場合と同様に、ドレッシングボードBを所定深さで切り込むことで、切削ブレード40のエッジ部分に砥粒が表出して新たな切り刃が形成される。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態に係る切削手段について説明する。図3は、本実施の形態に係る切削手段の斜視図である。図4は、本実施の形態に係る切削手段の模式図である。なお、図3では、紙面右下を切削手段の前方とし、紙面左上を切削手段の後方として説明する。
図3に示すように、切削手段4は、スピンドル47の先端に切削ブレード40を装着し、切削ブレード40の外周を覆うようにブレードカバー41を設けて構成される。切削ブレード40は、リング状のワッシャーブレードで構成される。切削ブレード40は、ダイヤモンド等の砥粒を結合材料で結合して形成される。本実施の形態では、ワッシャ―ブレードで構成される切削ブレードについて説明するが、この構成に限定されない。切削ブレードはリング状のハブ(基台)と刃とが一体化されたハブブレードで構成されてもよい。
切削ブレード40は、スピンドル47の端部に設けられた円形状の支持フランジ42と、リング状の固定フランジ43とによって挟持された後、固定ナット44を固定フランジ43側からスピンドル側の支持フランジ42にねじ込むことでスピンドル47に固定される。支持フランジ42及び固定フランジ43は、切削ブレード40より僅かに小径に形成されており、支持フランジ42及び固定フランジ43に対して、切削ブレード40の外周が露出されている。また、切削ブレード40の外径を変更することで、切削ブレード40の刃先出し量を調整することが可能になっている。
ブレードカバー41は、切削ブレード40の前側を覆う前方カバー41aと、切削ブレード40の後側を覆う後方カバー41bとで構成される。前方カバー41aには、エアシリンダが内蔵されており、前後方向に進退可能なピストンロッド45が設けられている。ピストンロッド45の先端に、後方カバー41bが取り付けられる。これにより、ブレードカバー41が開閉可能になっている。なお、図3では、ピストンロッド45が駆動してブレードカバー41が開いた状態になっている。
後方カバー41bには、切削ブレード40に向かって切削水を供給するノズル46が設けられている。ノズル46は、後方カバー41bの下端から前方に向かって延びる略L字状に形成されている。ノズル46の先端には、複数のスリット46aが形成されている。ノズル46には、図示しない切削水供給源が接続されている。切削水供給源から供給される切削水は、スリット46aから切削ブレード40に向かって噴射される。これにより、切削ブレード40の冷却や洗浄が実施される。
また、ブレードカバー41には、切削ブレード40の外周を検出する外周検出手段5が設けられている。上記したように、外周検出手段5は、投光式の光学センサであり、例えば、光ファイバーを備えた光電センサで構成される。具体的に外周検出手段5は、測定光を投光する投光部50と、測定光を受光する受光部51とを有している。投光部50は、前方カバー41aに設けられる一方、受光部51は、後方カバー41bに設けられている。なお、ブレードカバー41が閉じられた状態においては、投光部50と受光部51は、切削ブレード40を挟んで対向するように配置されている(図4参照)。
なお、図4に示すように、投光部50は、切削ブレード40の径方向において所定幅の照射範囲を有している。この照射範囲内に、切削ブレード40のエッジ部分が含まれている。投光部50は、受光部に向かって測定光を照射し、測定光の一部は、切削ブレード40によって遮光される。受光部51は、投光部から投光される測定光を受光し、その受光量から切削ブレード40の外周が認識される。
より具体的には、受光部51の受光量は光電変換部(不図示)で電圧に変換され、制御部52に出力される。詳細は後述するが、切削装置1では、ドレッシング中に、切削ブレード40の外周縁が複数箇所で測定され、制御部52は、複数箇所における受光量の差が予め設定された許容値内に入ったらドレッシング完了と判断する。
ところで、ワッシャータイプの切削ブレードを一対のフランジで挟持するワッシャーブレードは、スピンドルに取り付ける際に芯ブレが起こり易くなっている。このため、切削加工を実施する前に予め、切削ブレードのエッジ部分をドレッシングして切削ブレードの芯ブレを除去している。
従来では、切削ブレードの芯ブレを除去する際のドレッシング量を、芯ブレ量に関係なく一定の時間で管理していたが、芯ブレ量によっては、必要以上に切削ブレードがドレッシングされたり、十分にドレッシングがされないことがあった。
また、従来より、切削ブレードの消耗量を検出するため、切削ブレードの外周を光学式センサで検出している。従来の光学式センサでは、高速回転する切削ブレードの外周を複数箇所で検出することが困難であったが、昨今の技術進歩に伴い、高速回転する切削ブレードの外周を連続的に検出することが可能になった。
本発明者等は、この点に着目し、高速回転する切削ブレード40の外周を外周検出手段5で複数箇所検出することにより、切削ブレード40の芯ブレ量を算出することに成功した。すなわち、本発明の骨子は、ドレッシングをする際に切削ブレード40の芯ブレ量をウォッチングし、芯ブレが除去されるまでドレッシングを実施することである。これにより、一定時間ドレッシングをする場合に比べて、必要以上に切削ブレード40やドレッシングボードBが消耗したり、切削ブレード40が十分にドレッシングされないという事態を防止することが可能になっている。
次に、図5を参照して、切削ブレードがドレッシングされる様子について説明する。図5は、本実施の形態に係る切削ブレードがドレッシングされる様子を示す模式図である。図5A、C、Eは、切削送り方向(X軸方向)における切削ブレード周辺の模式図である。また、図5B、D、Fは、割り出し送り方向(Y軸方向)における切削ブレードの模式図である。図5B、D、Fでは、説明の便宜上、切削ブレードと支持フランジのみ図示している。
図5に示すように、切削ブレード40は、支持フランジ42(スピンドル47)の回転中心に対して芯ブレした状態で取り付けられている。この場合、図5Aから図5Dに示すように、切削ブレード40の外周縁の最大値と最小値との差Dが芯ブレ量となる。
ドレッシングを実施する際には、通常の切削加工時と同様に切削ブレード40を高速回転させ、切削ブレード40をドレッシングボードB(図2参照)に所定の切り込み深さで切り込ませる。そして、切削ブレード40を切削送りすることで、切削ブレード40の外周がドレッシングされる。
詳細は後述するが、ドレッシングは、切削ブレード40の芯ブレ量をウォッチングしながら実施される。ドレッシングボードBを1列切削送りして、ドレッシングが十分でない場合には、ドレッシングボードBが割し出し送りされ、新たな列で切削ブレード40が切削送りされる。そして、芯ブレ量が所定範囲内に収まった場合、ドレッシングが完了する。この結果、図5E、Fに示すように、切削ブレード40の芯ブレが除去され、切削ブレード40の外周円の中心とスピンドル47の回転中心とが一致する。
次に、図6及び図7を参照して、本実施の形態に係る切削ブレードのドレッシング方法について説明する。図6は、本実施の形態に係る切削ブレードのドレッシング方法を示すフロー図である。図7は、本実施の形態に係る外周検出手段(受光部)の受光量を示すグラフである。なお、以下に示す判断の主体は、特に記載がない限り制御部とする。また、以下の処理の判断基準となる閾値(芯ブレ除去完了、ドレッシング完了の判断基準となる受光量の許容値及び後述する所定範囲)等は、予め制御部に記憶されているものとする。図7に示すグラフの横軸は切削手段の回転角度を示し、縦軸は、受光量(電圧)を示している。
図6に示すように、ドレッシングを開始する場合、先ず、チャックテーブル3(図1参照)でドレッシングボードB(図2参照)を保持する保持工程が実施される(ステップST101)。次に、ドレッシングボードBの切り込み深さが所定の深さとなるように、切削ブレード40(図3参照)がZ軸方向に切り込み送りされる(ステップST102)。そして、切削ブレード40が回転されながら切削送りされることにより、ドレッシング工程が実施される(ステップST103)。
ドレッシング工程中は、外周検出手段5(図3参照)により、切削ブレード40の外周が複数箇所で検出される。例えば、図7に示すように、外周検出手段5は、切削ブレード40が1回転する間に切削ブレード40の外周を3箇所検出する。具体的には、受光部51(図3参照)の受光量に3箇所のピークが検出される。制御部52は、3箇所の受光量のうち最大値と最小値との差を算出する。そして、この差が許容値内にあるかどうか判断される(ステップST104)。
受光量の差が許容値内にない場合(ステップST104:NO)、切削ブレード40にはまだ芯ブレが残っているとして、ステップST102の処理に進む。そして、更に切削ブレード40がZ軸方向に切り込み送りされ(ステップST102)、ドレッシング工程が実施される(ステップST103)。なお、この場合の切り込み送りは、ドレッシングボードBを1ライン切削する毎に行ってもよい。
受光量の差が許容値にある場合(ステップST104:YES)、さらに、各箇所の値(受光量)が所定範囲R内にあるかどうかが判断される(ステップST105)。具体的には、図7に示すように、3箇所の全ての受光量が所定範囲R内に収まっているかどうかが判断される。
例えば、図7に示す1回転目、2回転目のように、3箇所のうち、全ての受光量の値が所定範囲R内に収まってない場合、(ステップST105:NO)、切削ブレード40の芯ブレは除去されたものの、ドレッシングが不十分であるとして、予め設定されたドレッシング量でドレッシングが実施される(ステップST106)。これにより、ドレッシングが十分に実施されたとして、制御が終了する(ドレッシングが完了する)。
ドレッシングが進行すると、図7に示す3回転目のように、3箇所の受光量の値が全て所定範囲R内に収まるようになる。この場合(ステップST105:YES)、ドレッシングが十分に完了したとして制御が終了する。このように、切削ブレード40の芯ブレ量をウォッチングしながら、ドレッシングを制御することにより、適切なタイミングでドレッシングを完了させることができる。
以上のように、本実施の形態に係る切削装置1によれば、例えば、切削ブレード40の外周の複数箇所を外周検出手段5で検出した際に、複数箇所における受光部51の受光量の差が許容値外にある場合には、切削ブレード40に芯ブレが残っているとして、ドレッシングが継続される。一方、複数箇所における受光部51の受光量の差が許容値内に入った場合には、切削ブレード40の芯ブレが無くなったとして、ドレンシングが完了する。このように、切削ブレード40の外周の複数箇所における受光部51の受光量の差から、ドレッシングの完了タイミングを制御することができる。この結果、切削ブレード40に芯ブレが生じていたとしても、芯ブレを除去すると共に、切削ブレード40を適切にドレッシングすることができる。
また、本実施の形態では、ドレッシング中に受光部51が受光する複数の受光量の差Dが許容値内に入った後、予め設定する所定本数のドレッシングを行っている。この場合、切削ブレード40をスピンドル47に取り付けた際の芯ブレ量が最初から許容値内に入っている場合であっても、所定本数ドレッシングが実施される。このため、まったくドレッシングせずに被加工物Wの切削を実施するという事態を防ぐことができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、外周検出手段5を光電センサで構成したが、この構成に限定されない。外周検出手段5は、投光式の光学センサであれば、どのように構成されてもよい。
また、上記した実施の形態において、切削手段4をY軸方向、Z軸方向に移動させる構成としたが、この構成に限定されない。チャックテーブル3をY軸方向、Z軸方向に移動させてもよい。
また、上記した実施の形態において、チャックテーブル3をX軸方向に移動させる構成としたが、この構成に限定されない。切削手段4をX軸方向に移動させてもよい。
また、上記した実施の形態では、外周検出手段5が、切削ブレード40の外周を3箇所で検出する構成としたが、この構成に限定されない。外周検出手段5は、切削ブレード40の外周を連続的に検出してもよい。この場合、受光部51の受光量が急変する箇所で、切削ブレード40の破損(切欠き)を検出することができる。
以上説明したように、本発明は、切削ブレードの芯ブレを除去すると共に、切削ブレードを適切にドレッシングすることができるという効果を有し、特に、ワッシャータイプの切削ブレードを装着可能な切削装置に有用である。
1 切削装置
3 チャックテーブル
4 切削手段
40 切削ブレード
42 支持フランジ(フランジ)
43 固定フランジ(フランジ)
47 スピンドル(回転手段)
5 外周検出手段
50 投光部
51 受光部
52 制御部
B ドレッシングボード
W 被加工物

Claims (2)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、
    外周にリング状の切り刃を有する切削ブレードを回転可能に装着し該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削手段と、
    該切削手段と該チャックテーブルとを相対的に切削送りする切削送り手段と、
    該切削手段と該チャックテーブルとを相対的に接近及び離反する方向に切り込み送りする切り込み送り手段と、
    該切削送り手段及び該切り込み送り手段の送り方向と直交する方向で、該切削手段と該チャックテーブルとを相対的に割り出し送りする割り出し送り手段と、
    該切削ブレードの外周を検出する外周検出手段と、
    制御部とを備えた切削装置であって、
    該外周検出手段は、切削加工中に該切削ブレードを挟んで一方から測定光を投光する投光部と、他方から該測定光を受光する受光部とを備え、
    該制御部は、ドレッシングボードに該切削ブレードを所定の切り込み深さで切り込ませて切削するドレッシング中に回転している該切削ブレードの外周の複数箇所を該外周検出手段で検出し該受光部が受光した複数の受光量の差が予め設定された許容値内に入ったときにドレッシングを完了とする切削装置。
  2. 該制御部は、ドレッシング中に該受光部が受光する該複数の受光量の差が該許容値内に入った後、予め設定する所定本数のドレッシングを行う請求項1記載の切削装置。
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