JP2017153325A - グロメットおよびこれを備えたワイヤハーネス - Google Patents

グロメットおよびこれを備えたワイヤハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数が少なく、ワイヤハーネスの大径化に際して挿入力を小さくかつ保持力を大きくすることが可能なグロメットおよびワイヤハーネスを提供すること。【解決手段】グロメット10は、フランジ部11側の端面に環状開口19を有し、フランジ部11に連接して形成される円周面部12、および円周面部12に連接して形成される顎部13の所要内側に円周面部12と同心状に設けられた円環板収容空間20を有する。円環板収容空間20の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置は、円環板収容空間20内に円環板30が収容されたときに、顎部13がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔51から外れるよう縮径することを抑制する位置に設定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両のエンジンルームと車室内等の遮音のために用いるグロメットおよびこれを備えたワイヤハーネスに関する。
例えば自動車のエンジンルームと車室とを隔離している車体パネルに開口された貫通孔に挿通されるようにワイヤハーネスが配索されるような場合には、貫通孔にグロメットを装着し、グロメットを貫通するようにワイヤハーネスを配索し、グロメットによって、ワイヤハーネスの貫通孔通過部分の保護、あるいはエンジンルーム側からの車室への防水、防塵、遮音等を図ることが行われている。
従来、この種のグロメットとして、インナーグロメットとアウターグロメットとを組み付けた2部品構成のものが知られていた(例えば特許文献1)。
図7は、特許文献1の図6と同等のグロメットの係止状態を示す要部部分断面図を示したものである。図7に示すように、特許文献1に記載されたグロメット70は、インナーグロメット71の周壁の4カ所に設けたパネルロック片72およびインナー基部73の組により押えリング74を挟むようにしてインナーグロメット71に押えリング74を装着するとともに、挿通孔に電線Wが固定されたストッパー部材75を取り付けてから、インナーグロメット71との間に押えリング74が収容されるようにアウターグロメット76を組み付けた構成を有する(段落0013〜0015)。
このグロメット70は、インナーグロメット71側から取付パネルPの取付孔81に押し込み、パネルロック片72の段差部72aが取付孔の周縁部に係止させることにより利用される。
特開平7−183671号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、部品点数が多く、コストが高くなるうえに組み立て作業も煩雑であった。また、特許文献1に記載されたものは、インナーグロメットが合成樹脂系の硬質部材から形成されているため、大きな挿入力が必要であった。また、特許文献1に記載されたものは、押えリングが保持力に寄与するが、インナーグロメットの周壁の4カ所に設けたパネルロック片およびインナー基部により押えリングを保持しているため、安定した保持力が得られなかった。
一方、今日、特に車両に用いるワイヤハーネスについては、エンジンルーム側からまとめて車室内側に挿通し車室内側で各電線束を分岐してコネクタ接続する作業方式に変えて、車室内側で複数のワイヤハーネスをまとめて一体化したうえで、エンジンルーム側に挿通する作業方式に変化しており、これに伴ってワイヤハーネスが大径化する傾向にある。
特許文献1に記載されたものは、図7に示す構成上、ワイヤハーネスの大径化に際して挿入力がより増大し、保持力も低下せざるを得ないという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、部品点数が少なく低コスト化が図れ、ワイヤハーネスの大径化に際して挿入力を小さくかつ保持力を大きくすることが可能なグロメットおよびこれを備えたワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係るグロメットは、上記課題を解決するため、車体パネルの取付孔のグロメット挿入側の周縁部に当接してグロメット挿入方向の力を受けるフランジ部と、前記フランジ部に連接して形成され、前記取付孔の孔面に全周密着する円周面部と、前記円周面部に連接して形成され、前記取付孔のグロメット挿入側と反対側の面に対し前記フランジ部が当接する前記周縁部よりも小さい周縁部に当接してグロメット挿入方向と反対方向の力を受ける顎部と、前記顎部より一体に延在する円錐面部と、前記円錐面部の小径端より一体に延在する小径部と、前記フランジ部側に設けられる挿入側円錐面部と、前記挿入側円錐面部の小径端より一体に延在する挿入側小径部と、前記挿入側小径部の端面から前記小径部の端面に貫通され、電線束または前記電線束を覆うコルゲートチューブを嵌合状態に挿通させる挿通孔と、前記フランジ部側の端面に環状開口を有し、前記円周面部および前記顎部の所要内側に前記円周面部と同心状に設けられた円環板収容空間と、を有し、前記円環板収容空間の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置が、前記円環板収容空間内に前記円環板が収容されたときに、前記顎部が前記グロメット挿入方向と反対方向の力で前記取付孔から外れるよう縮径することを抑制する位置に設定されている構成である。
この構成により、本発明に係るグロメットは、円環板収容空間に円環板が収容されていない状態で取付孔に取り付けた後、円環板を円環板収容空間に収容させることで、顎部がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔から外れるよう縮径することが抑制され、これにより、保持力を向上させることができる。
また、上記構成のグロメットによれば、円環板収容空間に円環板が収容されていない状態で取付孔に顎部が挿通される際には、円環板収容空間が、グロメット挿入方向の力による顎部の縮径を吸収する逃げ空間として機能するため、挿入力が小さくて済み、挿入作業も容易となる。また、上記構成のグロメットによれば、部品点数が少なくて済み、低コスト化が図れる。
また、本発明に係るワイヤハーネスは、上記課題を解決するため、前記電線束、または前記電線束および前記コルゲートチューブと、前記円環板収容空間に収容可能な前記円環板と、請求項1または2に記載のグロメットと、を備え、前記電線束または前記コルゲートチューブが、前記グロメットの前記挿通孔に挿通され、かつ、前記円環板収容空間に前記円環板が収容されている構成である。
この構成により、本発明に係るワイヤハーネスは、電線束またはコルゲートチューブが挿通孔に挿通されたグロメットが円環板収容空間に円環板が収容されていない状態で取付孔に取り付けた後、円環板を円環板収容空間に収容させることで、顎部がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔から外れるよう縮径することが抑制され、強い保持力を有するグロメットにより、電線束またはコルゲートチューブを確実に保護できる。
また、本発明に係るワイヤハーネスは、前記円環板は、一カ所で分断する分断部を有する構成としてもよい。この構成により、本発明に係るワイヤハーネスは、電線束またはコルゲートチューブが挿通されたグロメットを取付孔に取り付けた後、円環板を分断部により分断してその隙間から電線束またはコルゲートチューブを通すことで、電線束の所要箇所で簡単に円環板を取り付けることができる。しかも、部品点数の少ないグロメットを用いるため部品点数が少なく、低コスト化が図れる。
本発明によれば、部品点数が少なく低コスト化が図れ、ワイヤハーネスの大径化に際して挿入力を小さくかつ保持力を大きくすることが可能なグロメットおよびこれを備えたワイヤハーネスを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るグロメットおよびワイヤハーネスの使用状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るワイヤハーネスを構成するグロメットおよび円環板の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るグロメットの電線束挿通時の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るワイヤハーネスの車体への取り付け工程を示す斜視図である。 (a)図は図4に示す取付工程後における円環板の電線束への取付工程の開始時の状態を示す斜視図であり、(b)図は同工程の完了時の状態を示す斜視図である。 (a)図は図6に示す円環板の電線束への取付工程後の円環板挿入工程の開始時の状態を示す斜視図であり、(b)図は同工程の完了時の状態を示す斜視図である。 従来のグロメットの係止状態を示す要部部分断面図である。
以下、本発明に係るグロメットおよびこれを備えたワイヤハーネスの実施の形態について図面を参照して説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネスおよびグロメットを示す。ワイヤハーネス1は、例えば自動車のエンジンルームと車室内とを隔離している車体パネルPに開口された取付孔51(図1、図4参照)に挿通されるように配索されるものである。なお、図1および図4においては、車体パネルPを挟んでグロメット10の円錐面部14が配置される側がエンジンルーム側に相当し、フランジ部11の挿入側円錐面部16が配置される側が車室内側に相当している。
図1および図2に示すように、ワイヤハーネス1は、電線束W1と、グロメット10と、円環板30と、を有する。なお、ワイヤハーネス1は、電線束W1に変えて電線束W1を覆うコルゲートチューブを有する構成であってもよい。
グロメット10は、フランジ部11と、円周面部12と、顎部13と、円錐面部14と、小径部15と、挿入側円錐面部16と、挿入側小径部17と、挿通孔18と、円環板収容空間20と、中空部21と、を有する。
フランジ部11は、車体パネルPの取付孔51のグロメット挿入側の周縁部に当接してグロメット挿入方向の力を受ける。円周面部12は、フランジ部11に連接して形成され、取付孔51の孔面に全周密着する。
顎部13は、円周面部12に連接して形成され、取付孔51のグロメット挿入側と反対側の面に対しフランジ部11が当接する周縁部よりも小さい周縁部に当接してグロメット挿入方向と反対方向の力を受ける。
円錐面部14は、顎部13より一体に延在して設けられ、さらに小径部15は、円錐面部14の小径端より一体に延在している。挿入側円錐面部16は、フランジ部11側に設けられる。挿入側小径部17は、挿入側円錐面部16の小径端より一体に延在している。
挿通孔18は、挿入側小径部17の端面から小径部15の端面に貫通され、電線束W1を嵌合状態に挿通させる。円環板収容空間20は、フランジ部11側の端面に環状開口19を有し、円周面部12および顎部13の所要内側に円周面部12と同心状に設けられている。
円環板収容空間20の環状開口19には、円環板収容空間20内からの円環板30の抜け出しを規制する抜け出し規制部19aが設けられている。抜け出し規制部19aは、環状開口19の入口側が曲面形状に形成され、入口側と反対の奥側はフック形状に形成されている。このように、抜け出し規制部19aは、上記曲面形状の部分およびフック形状の部分を有し、環状開口19から円環板30を挿入し易く、円環板収容空間20から円環板30が抜け難いものとなっている。
上記構成を有するグロメット10において、円環板収容空間20の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置は、後で詳述するように、挿入力を低減する観点からは、円環板収容空間20内に円環板30が収容されていない状態で取付孔51に顎部13が挿通される際には、グロメット挿入方向の力による顎部13の縮径を吸収する逃げ空間となる位置に設定されている。
また、保持力を向上させる観点からは、円環板収容空間20の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置が、円環板収容空間20内に円環板30が収容されたときに、顎部13がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔51から外れるよう縮径することを抑制する位置に設定されている。
円環板30は、例えば図2に示すように、所定の幅の薄板材を環状にしたものである。図2において、円環板30は、環状開口19に対して矢印A方向に押し込むことで円環板収容空間20内に収容できるようになっている。
円環板30は、一カ所で分断を可能とする分断部31を有している。これにより、円環板30は、分断部31により区分けされる両端部を手でつかんで円環板30を隙間が状態に開くことができる(図5(a)参照)。この構造は、電線束W1のどこの箇所に対しても、円環板30を電線束W1が挿通された状態する組み付けるために有用である。なお、円環板30は、分断部31を有するものに限られず、分断部31を有しない構成としてもよい。
中空部21は、グロメット10を車体パネルPの取付孔51に取り付ける際の挿通抵抗の低減、およびグロメットの材料費の節減のために設けられている。
次に、ワイヤハーネス1の組み立て手順について、図3〜図6を参照して説明する。なお、本実施の形態では、車体パネルPの取付孔51にグロメット10を取り付ける際のワイヤハーネス1の組み立て手順を示している。
ワイヤハーネス1を組み立てるには、まず、図3に示すように、グロメット10の挿通孔18内に電線束W1を挿通する。
次に、電線束W1が挿通されたグロメット10を車体パネルPの取付孔51に取り付ける。その際、例えば、図4に示すように、グロメット10の円錐面部14を小径部15の側から取付孔51に通し、その状態から電線束W1を矢印B方向、つまり、グロメット挿入方向にエンジンルーム側に向けて引っ張る。
電線束W1を引っ張り続けることにより、グロメット10は、円錐面部14の大径側が取付孔51を通過する際に顎部13が縮径して取付孔51を抜け出し、円周面部12が取付孔51の孔面に全周密着して取り付けが完了する。図5(a)は、グロメット10が車体パネルPの取付孔51に取り付けられた状態の構成を示している。
車体パネルPの取付孔51に取り付けられたグロメット10の断面構造は、図1に示すように、円環板収容空間20内に円環板30が収容されていない状態にある。この状態は、図4に示すグロメット10の取付工程に際し、顎部13に対してグロメット挿入方向の力が加わった場合に円環板収容空間20が変形して顎部13が縮径可能な状態である。
グロメット10において、円環板収容空間20内に円環板30が収容されていない状態で顎部13に力が加わった場合にその縮径を可能にするためには、円環板収容空間20の取付位置が重要になる。
ここで、円環板収容空間20の取付位置について図1を参照して説明する。本実施の形態に係るグロメット10は、図1に示す断面構造において、フランジ部11の厚さをa、フランジ部11の端面から円環板収容空間20の孔入口までの距離(深さ)をb、車体パネルPの厚さをtp、顎部13の幅をtとするとき、円環板収容空間20が、挿通孔18の軸方向に、(a+tp+t−b)の値の奥行きを有するように形成されている。
また、顎部13の高さをh1、顎部13の半径をh2とするとき、円環板収容空間20は、挿通孔18の軸方向と直交する方向、つまり、車体パネルPの面に水平な方向に、(h2−h1)の値の範囲内の高さ位置に相当する径で形成されている。図1の例では、円環板収容空間20は、顎部13の周面から高さh3でかつ挿通孔18の中間から高さh4(h2=h3+h4)の高さ位置に相当する径で形成されている。
図1に示す断面構造における寸法はあくまでも一例である。要するに、本実施の形態に係るグロメット10は、挿入力を低減する観点からは、円環板収容空間20の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置が、円環板収容空間20内に円環板30が収容されていない状態で取付孔51に顎部13が挿通される際には、グロメット挿入方向の力による顎部13の縮径を吸収する逃げ空間となる位置に設定されていることが望ましい。
引き続き、円環板30を用意し、該円環板30をグロメット10の挿通孔18から延びる電線束W1が挿通された状態に取り付ける。この工程においては、まず、図5(a)に示すようにグロメット10の挿入側小径部17の近傍位置の電線束W1に円環板30の分断部31を近付ける。次に、分断部31で分割可能な両端部を開いて隙間を作り、その隙間で電線束W1を跨がせつつ円環板30を矢印C方向に動かす。
その後、円環板30がその内側に電線束W1が入る位置まで来たときに、図5(b)に示すように、分断部31を両端部が密着する状態に閉じる。これにより、円環板30は、グロメット10の挿入側小径部17の近傍位置で電線束W1が挿通された状態に取り付けられる。
次に、図6(a)に示すように、円環板30をグロメット10のフランジ部11の端面に設けられている環状開口19に位置合わせし、その状態から挿通孔18の軸方向(図2の矢印A方向)に円環板30を押し込む。
上記押し込みを続けることにより、円環板30は、環状開口19の奥側にある円環板収容空間20(図1参照)内に達し、収容される。図6(b)は、グロメット10の円環板収容空間20内に円環板30が収容されることにより完成したワイヤハーネス1の構成を示している。なお、図6(b)においては、便宜上、円環板収容空間20内に収容されている円環板30をかっこ書きの符号で示している。
完成したワイヤハーネス1におけるグロメット10の断面構造を図1に示す断面図を援用して説明する。図6(b)に示すワイヤハーネス1において、グロメット10の断面構造は、図1中、円環板収容空間20内に円環板30が収容されている状態にある。
円環板収容空間20内に円環板30が収容されているときには、顎部13に対してグロメット挿入方向と反対方向の力が加わった場合でも、円環板収容空間20は円環板30が収容されている状態の形状を維持するため、上記力によって顎部13が縮径することはない。この構成により、ワイヤハーネス1は、グロメット10における電線束W1の高い保持力を保つことができる。
上記保持力を維持可能にするため、本実施の形態に係るワイヤハーネス1に用いるグロメット10は、円環板収容空間20の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置が、円環板収容空間20内に円環板30が収容されたときに、顎部13がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔51から外れるよう縮径することを抑制する位置に設定されている(図1参照)ことが望ましい。
このように、本発明の実施の形態に係るグロメット10は、車体パネルPの取付孔51のグロメット挿入側の周縁部に当接してグロメット挿入方向の力を受けるフランジ部11と、フランジ部11に連接して形成され、取付孔51の孔面に全周密着する円周面部12と、円周面部12に連接して形成され、取付孔51のグロメット挿入側と反対側の面に対しフランジ部11が当接する周縁部よりも小さい周縁部に当接してグロメット挿入方向と反対方向の力を受ける顎部13と、フランジ部11側の端面に環状開口19を有し、円周面部12および顎部13の所要内側に円周面部12と同心状に設けられた円環板収容空間20と、を有し、円環板収容空間20の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置が、円環板収容空間20内に円環板30が収容されたときに、顎部13がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔51から外れるよう縮径することを抑制する位置に設定されている構成である。
この構成により、本発明の実施の形態に係るグロメット10は、円環板収容空間20に円環板30が収容されていない状態で車体パネルPの取付孔51に取り付けた後、環状開口19から円環板30を押し込んで円環板収容空間20に収容させることで、顎部13がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔51から外れるよう縮径することが抑制され、これにより、保持力を向上させることができる。
また、上記構成のグロメット10によれば、円環板収容空間20に円環板30が収容されていない状態で車体パネルPの取付孔51に顎部13が挿通される際には、円環板収容空間20が、グロメット挿入方向の力による顎部13の縮径を吸収する逃げ空間として機能するため、挿入力が小さくて済み、挿入し易くなる。また、上記構成のグロメット10によれば、別体で円環板30を用意する必要があるものの、基本的には、ゴム製の一体成形体で実現でき、部品点数が少なくて済み、低コスト化に貢献できる。
また、本発明の実施の形態に係るグロメット10は、環状開口19に、円環板収容空間20内からの円環板30の抜け出しを規制する抜け出し規制部19aが設けられている構成としてもよい。この構成により、本発明の実施の形態に係るグロメット10は、車体パネルPの取付孔51に取り付け、環状開口19から円環板30を押し込んで円環板収容空間20に収容させた後は、円環板収容空間20内から円環板30が抜け出し難くすることで、強い保持力を安定して維持できる。
また、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス1は、電線束W1(または電線束W1およびコルゲートチューブであってもよい。)と、円環板収容空間20に収容可能な円環板30と、上記グロメット10と、を備え、電線束W1またはコルゲートチューブが、グロメットの挿通孔18に挿通され、かつ、円環板収容空間20に円環板30が収容されている構成である。
この構成により、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス1は、電線束W1またはコルゲートチューブが挿通孔18に挿通されたグロメットが円環板収容空間20に円環板30が収容されていない状態で車体パネルPの取付孔51に取り付けた後、環状開口19から円環板30を押し込んで円環板収容空間20に収容させることで、顎部13がグロメット挿入方向と反対方向の力で取付孔51から外れるよう縮径することが抑制され、強い保持力を有するグロメットにより電線束W1またはコルゲートチューブを確実に保護できる。
また、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス1は、円環板30が、一カ所で分断する分断部31を有する構成としてもよい。この構成により、本発明の実施の形態に係るワイヤハーネス1は、電線束W1またはコルゲートチューブが挿通されたグロメット10を取付孔51に取り付けた後、円環板30を分断部31で分断してその隙間から電線束W1またはコルゲートチューブを通すことで、電線束W1の所要箇所で簡単に円環板30を取り付けることができる。しかも、グロメット10と円環板30を別体で用意するだけで運用でき、部品点数が少なく、低コスト化が図れる。
よって、本発明の実施の形態では、部品点数が少なく低コスト化が図れ、ワイヤハーネス1の大径化に際して挿入力を小さくかつ保持力を大きくすることが可能なグロメット10およびこれを備えたワイヤハーネス1を提供することができる。
また、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。例えば、上記実施の形態では、グロメット10は、円環板30を含まない場合の例を挙げているが、上記実施の形態に係るグロメット10をグロメット本体とし、グロメット本体と円環板30がセットになったグロメットとして提供するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係るグロメットおよびこれを備えたワイヤハーネスは、部品点数が少なく低コスト化が図れ、ワイヤハーネスの大径化に際して挿入力を小さくかつ保持力を大きくすることが可能であるという効果を有し、グロメットおよびこれを備えたワイヤハーネス全般に有用である。
1 ワイヤハーネス
10 グロメット
11 フランジ部
12 円周面部
13 顎部
14 円錐面部
15 小径部
16 挿入側円錐面部
17 挿入側小径部
18 挿通孔
19 環状開口
19a 抜け出し規制部
20 円環板収容空間
30 円環板
31 分断部
51 取付孔
P 車体パネル
W1 電線束

Claims (4)

  1. 車体パネルの取付孔のグロメット挿入側の周縁部に当接してグロメット挿入方向の力を受けるフランジ部と、
    前記フランジ部に連接して形成され、前記取付孔の孔面に全周密着する円周面部と、
    前記円周面部に連接して形成され、前記取付孔のグロメット挿入側と反対側の面に対し前記フランジ部が当接する前記周縁部よりも小さい周縁部に当接してグロメット挿入方向と反対方向の力を受ける顎部と、
    前記顎部より一体に延在する円錐面部と、
    前記円錐面部の小径端より一体に延在する小径部と、
    前記フランジ部側に設けられる挿入側円錐面部と、
    前記挿入側円錐面部の小径端より一体に延在する挿入側小径部と、
    前記挿入側小径部の端面から前記小径部の端面に貫通され、電線束または前記電線束を覆うコルゲートチューブを嵌合状態に挿通させる挿通孔と、
    前記フランジ部側の端面に環状開口を有し、前記円周面部および前記顎部の所要内側に前記円周面部と同心状に設けられた円環板収容空間と、を有し、
    前記円環板収容空間の径およびグロメット挿入側と反対側の端位置が、前記円環板収容空間内に前記円環板が収容されたときに、前記顎部が前記グロメット挿入方向と反対方向の力で前記取付孔から外れるよう縮径することを抑制する位置に設定されていることを特徴とするグロメット。
  2. 前記環状開口に、前記円環板収容空間内からの前記円環板の抜け出しを規制する抜け出し規制部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のグロメット。
  3. 前記電線束、または前記電線束および前記コルゲートチューブと、前記円環板収容空間に収容可能な前記円環板と、請求項1または2に記載のグロメットと、を備え、
    前記電線束または前記コルゲートチューブが、前記グロメットの前記挿通孔に挿通され、かつ、前記円環板収容空間に前記円環板が収容されていることを特徴とするワイヤハーネス。
  4. 前記円環板は、一カ所で分断する分断部を有することを特徴とする請求項3に記載のグロメット。
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