JP2017153226A - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実電流から高次成分を抽出する処理において、高次成分への基本波成分の残留等を防止し、且つ演算負荷の増加を回避する交流電動機の制御装置を提供する。
【解決手段】基本波電流制御及び高次電流制御によりインバータ40を駆動する駆動信号を演算する電流制御器30において、指令値フィルタ11は、トルク指令生成器20が生成したトルク指令値Trq*の応答を滑らかにするようにフィルタ処理する。基本波電流偏差算出部13は、指令値フィルタ11で処理されたフィルタ後トルク指令値Trq*_fから生成された電流指令値Id*、Iq*と実電流Id、Iqとの差分である基本波電流偏差ΔId、ΔIqを算出する。電流制御器30は、当該基本波電流偏差ΔId、ΔIqから特定次数(5次、7次)の高次成分を抽出する。これにより、電流応答モデルを用いる従来技術のように演算負荷を増加させることなく、高次成分を適切に抽出することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電流フィードバック制御により多相交流電動機の通電を制御する交流電動機の制御装置に関する。
従来、多相交流電動機のベクトル制御において、交流電動機を構成するロータマグネットの着磁不均一性やロータ及びステータの形状に起因して、相電流の基本波成分に高次成分が重畳することが知られている。例えば特許文献1に開示されたモータ制御装置では、高次電流を制御する手段として、実電流の高次成分を高次dq変換により直流化し、0に設定された高次電流指令値に対してフィードバック制御している。
特許第3809783号公報
特許文献1の「第1の実施の形態」では、電流センサが検出した相電流をdq変換した実電流id、iqにハイパスフィルタでフィルタ処理を施して高次成分を抽出した後、高次dq座標に座標変換して高次電流ベクトルidh、iqhを求める。しかし、抽出対象となる代表的高次成分の次数は5次及び7次であり、基本波次数(すなわち1次)との差が小さい。そのため、ハイパスフィルタで抽出された高次成分には、基本波成分の残留や高次成分の位相シフト等により歪が生じるおそれがある。
また、特許文献1の「第5の実施の形態」では、電流センサが検出した相電流をdq変換した実電流id、iqから、電流応答モデルにより電流指令値id*、iq*に応じて予測した電流応答予測値id_i、iq_iを減じて高次成分id_h、iq_hを抽出する。この電流応答モデルは、固定又は可変の時定数を有する一次遅れフィルタで実現することができると記載されている。しかし、簡易的な一次遅れフィルタを用いたとしても、フィルタ演算処理の分、制御装置の演算負荷が増加することとなる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、実電流から高次成分を抽出する処理において、高次成分への基本波成分の残留等を防止し、且つ演算負荷の増加を回避する交流電動機の制御装置を提供することにある。
本発明は、複数のスイッチング素子(41−46)の動作により変換した電力を多相の交流電動機(80)に供給するインバータ(40)と、交流電動機の通電を制御する電流制御器(30)とを備える交流電動機の制御装置に係る発明である。
電流制御器は、フィードバックされた実電流の1次成分をdq座標上で基本波電流指令ベクトルに一致させる「基本波電流制御」、及び、フィードバックされた実電流から抽出された一つ以上の特定次数の高次成分を高次dq座標上で高次電流指令ベクトルに一致させる「高次電流制御」によりインバータを駆動する駆動信号を演算する。
電流制御器は、指令値フィルタ(11)及び基本波電流偏差算出部(13)を有する。
指令値フィルタは、トルク指令生成器(20)が生成したトルク指令値の応答を滑らかにするようにフィルタ処理する。基本波電流偏差算出部(13)は、指令値フィルタで処理されたフィルタ後トルク指令値から生成された電流指令値と実電流との差分である基本波電流偏差を算出する。そして、電流制御器は、当該基本波電流偏差から特定次数の高次成分を抽出する。
一般に、トルク指令生成器の演算周期は電流制御器の演算周期よりも長く設定される。そこで、一次遅れフィルタである指令値フィルタにより、いわゆる「なまし処理」を行うことで、フィルタ前トルク指令値に含まれる高周波成分を除去することができる。
本発明では、指令値フィルタによるフィルタ後トルク指令値から生成された電流指令値と、実電流との差分から高次成分を抽出する。これにより、ハイパスフィルタを用いる従来技術に対し、基本波成分の残留等の問題を回避することができる。また、本発明では、電流応答モデルを用いる従来技術のように演算負荷を増加させることなく、高次成分を適切に抽出することができる。その結果、処理時間を短縮することができる。
一実施形態の交流電動機の制御装置が適用されるMG駆動システムの概略構成図。 一実施形態による電流制御器の制御ブロック図。 基本波電流制御の概略フローチャート。 基本波について固定座標系とdq座標系との関係を示す図。 相電流(−5)次成分について固定座標系とdq座標系との関係を示す図。 dq変換及び高次dq変換を説明する制御ブロック図。 (a)指令値フィルタによるトルク指令値のなまし処理を説明する図。(b)実トルク及びフィルタ前後トルク指令値のスペクトルを示すイメージ図。 (a)電圧ベクトルと電流ベクトルとの位相差を示す図。(b)高次ベクトル変換処理において回転変換のみを行う場合のイメージ図。(c)同じく回転変換と振幅変換とを同時に行う場合のイメージ図。
以下、交流電動機の制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態の交流電動機の制御装置は、ハイブリッド自動車や電気自動車の動力源であるモータジェネレータ(以下「MG」)を駆動するシステムにおいて、三相交流モータであるMGの通電を制御する装置である。実施形態の「MG」及び「MG制御装置」は、特許請求の範囲に記載の「多相の交流電動機」及び「交流電動機の制御装置」に相当する。
(一実施形態)
[システム構成]
まず、MG駆動システム全体の構成について図1を参照して説明する。図1には、一つのMGを備えるシステムを例示する。ハイブリッド自動車に搭載されたMG駆動システム99は、充放電可能な二次電池であるバッテリ25の直流電力をインバータ40で三相交流電力に変換してMG80に供給し、MG80を駆動するシステムである。MG駆動システム99において、MG制御装置10は、電流制御器30及びインバータ40を含む。
なお、このMG制御装置10は、二つ以上のMGを備えたMG駆動システムにも同様に適用可能である。
インバータ40は、上下アームの6つのスイッチング素子41−46がブリッジ接続されている。詳しくは、スイッチング素子41、42、43は、それぞれU相、V相、W相の上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子44、45、46は、それぞれU相、V相、W相の下アームのスイッチング素子である。スイッチング素子41−46は、例えばIGBTで構成され、低電位側から高電位側へ向かう電流を許容する還流ダイオードが並列に接続されている。
インバータ40は、電流制御器30からのPWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLに従ってスイッチング素子41−46が動作することで、直流電力を三相交流電力に変換する。そして、電流制御器30が演算した電圧指令に応じた相電圧Vu、Vv、VwをMG80の各相巻線81、82、83に印加する。
インバータ40の入力部には、入力電圧を平滑化する平滑コンデンサ47が設けられている。入力電圧センサ48は、インバータ入力電圧Vinvを検出する。なお、バッテリ25とインバータ40との間に昇圧コンバータを備えてもよい。
MG80は、例えば永久磁石式同期型の三相交流モータである。本実施形態では、MG80はエンジン91を備えたハイブリッド自動車に搭載される。MG80は、駆動輪95を駆動するトルクを発生する電動機としての機能、及び、エンジン91や駆動輪95から伝達されるトルクを発電によってエネルギー回収する発電機としての機能を兼ね備える。MG80は、例えば変速機等のギア93を介して車軸94に接続されている。MG80が発生したトルクは、ギア93を介して車軸94を回転させることにより駆動輪95を駆動する。
MG80の三相巻線81、82、83のうち二相の巻線に接続される電流経路には、相電流を検出する電流センサが設けられる。図1の例では、V相巻線82及びW相巻線83に接続される電流経路に、それぞれ相電流Iv、Iwを検出する電流センサ62、63が設けられており、残るU相の電流Iuをキルヒホッフの法則に基づいて推定している。他の実施形態では、どの二相の電流を検出してもよく、三相の電流を検出してもよい。或いは、一相の電流検出値に基づいて他の二相の電流を推定する技術を採用してもよい。
MG80のロータ位置に応じた電気角θeは、例えばレゾルバ等の位置センサ85により検出される。
トルク指令生成器20は、各種入力信号により車両の運転状態を総合的に判断し、車両の駆動を制御する車両制御回路のうち、MG80のトルク指令値Trq*を生成する機能部のみを示したものである。なお、車両制御回路の他の機能や、バッテリ25、エンジン91に係る制御回路等の図示及び説明を省略する。
電流制御器30は、上記の各センサが検出したインバータ入力電圧Vinv、相電流Iv、Iw、電気角θeを取得する。また、上位制御回路であるトルク指令生成器20からトルク指令値Trq*が入力される。電流制御器30は、これらの情報に基づき、インバータ40を駆動する駆動信号として、PWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLを演算する。インバータ40は、PWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLに従ってスイッチング素子41−46が動作することにより電力を変換し、電流制御器30の指令に応じた電力をMG80に出力する。
なお、インバータを駆動する駆動信号はPWM信号に限らず、パルスパターン等による信号を用いてもよい。ただし、MG80へ通電される電流に高次成分が可及的に含まれないようにすることが基本的に好ましい。
ところで、MG80の通電制御において、MG80を構成するロータマグネットの着磁不均一性やロータ及びステータの形状等に起因して、相電流の基本波成分に高次成分が重畳する。すると、基本波に対する高次成分の比率に応じて、損失やNV(すなわち、騒音及び振動)特性が影響を受ける。
特に損失やNV特性に関する要求の厳しいハイブリッド自動車等のMG駆動システムにおいては、特定次数の高次電流を所望の値に制御することが求められる。ここで、所望の値とは、車両の運転状況が反映される動作点や車両の要求特性等に応じて、0であることが求められる場合もあり、0以外の所定値に設定されることが好ましい場合もある。
従来技術である特許文献1(特許第3809783号公報)には、高次電流を制御する手段として、実電流の高次成分を高次dq変換により直流化し、0に設定された高次電流指令値に対してフィードバック制御するモータ制御装置の技術が開示されている。
本実施形態は、特許文献1の従来技術における問題点を解決するための電流制御器30の構成を特徴とする。以下、電流制御器30の構成について詳しく説明する。
[電流制御器の構成、作用]
一実施形態の電流制御器30の構成及び作用について図2〜図8を参照して説明する。
電流制御器30は、マイコン等により構成され、図示しないCPU、ROM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を内部に備えている。電流制御器30は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理による制御を実行する。
図2に電流制御器30の制御ブロックを示す。電流制御器30は、大きく分けて、基本波電流制御系の制御ブロックと高次電流制御系の制御ブロックとを有する。「基本波電流制御」は、フィードバックされた実電流の1次成分をdq座標上で基本波電流指令ベクトルに一致させる制御である。「高次電流制御」は、フィードバックされた実電流から抽出された一つ以上の特定次数の高次成分を高次dq座標上で高次電流指令ベクトルに一致させる制御である。
駆動対象が三相交流モータである本実施形態では、特定次数として5次、7次の例を示す。したがって、高次電流制御系の制御ブロックは、更に、5次電流制御系及び7次電流制御系の制御ブロックに分けられる。なお技術常識ではあるが、相電流5次成分は、相電流1次成分に対し5倍の周波数を有する成分であり、相電流7次成分は、相電流1次成分に対し7倍の周波数を有する成分である。
各制御ブロックの符号として、2桁数字の1桁目を、基本波電流制御系では「1」、5次電流制御系では「5」、7次電流制御系では「7」とし、2桁目を互いに対応させる。
その他、電流センサ62、63、及び、位置センサ85からのフィードバック情報を処理する制御ブロック信号の符号は、2桁数字の1桁目を「3」とする。そのうち、上記の各制御系に含まれない微分器38について先に説明する。微分器38は、位置センサ85が検出した電気角θeを時間微分して電気角速度ω[deg/s]を算出する。電気角速度ωは比例定数を乗じることにより回転数N[rpm]に換算されるため、本明細書では「電気角速度ωを換算した回転数」を省略して「回転数ω」という。
以下、各制御ブロックについて、最初に全体の概要を説明した後、特徴部分について詳しく説明する。
基本波電流制御系の制御ブロックには、指令値フィルタ11、基本波電流指令生成部12、基本波電流偏差算出部13、基本波電圧指令演算部15、三相変換部18、高次電圧成分重畳部19、及び、実電流dq変換部36が含まれる。
指令値フィルタ11は、一次遅れフィルタであり、トルク指令生成器20から取得したトルク指令値Trq*をフィルタ処理する。フィルタ処理の技術的意義について、詳しくは後述する。
基本波電流指令生成部12は、指令値フィルタ11で処理されたフィルタ後トルク指令値Trq*_fに基づいてdq座標で基本波電流指令値Id*、Iq*を生成する。電流指令値生成処理は、予め記憶されているマップを参照することにより行ってもよく、数式等から演算してもよい。5次、7次の高次電流指令生成処理についても同様である。
以下、dq軸座標における電流又は電圧について、「電流値又は電圧値」と記す場合と、「電流ベクトル又は電圧ベクトル」と記す場合とがある。原則として、「値」と記す場合は、スカラー量であるd軸電流(又は電圧)値、及び、スカラー量であるq軸電流(又は電圧)値に個別に着目する。一方、「ベクトル」と記す場合は、座標上で振幅及び位相が規定されるベクトルとして着目する。特に高次電流制御における高次ベクトル変換処理では、位相について言及するため「ベクトル」を用いる。
本来、ベクトル制御を根幹とする電流制御器30では、全てのdq軸電流又はdq軸電圧について「ベクトル」を用いてよいとも考えられる。ただし、記載が冗長になることを避けるため、本明細書では、明らかに「ベクトル」を用いる方が適当である場合以外は、「値」を用いることとする。
実電流dq変換部36は、電流センサ62、63が検出した固定座標系の相電流Iu、Ivを、電気角θeに基づき、回転座標系のdq軸電流Id、Iqに座標変換する。このdq軸電流Id、Iqは、MG80に実際に通電されている実電流として基本波電流偏差算出部13にフィードバックされる。
ここで、相電流Iu、Ivは、相電流1次成分に相電流5次成分、相電流7次成分等の高次成分が重畳している。厳密には、5次、7次の他、11次、13次、17次、19次等の(6n±1)次成分(nは自然数)が重畳している可能性があるが、本実施形態では11次以上の成分を省略し、相電流5次及び7次成分についてのみ言及する。この相電流5次成分及び7次成分は、dq変換によりdq軸電流6次成分に変換される。
なお、後述の説明では負の次数を定義し、「相電流(−5)次」、「dq軸(−6)次」等の言い方を用いるが、ここでは、次数の正負を区別せず、絶対値で表す。
基本波電流偏差算出部13は、電流指令生成部12が生成した基本波電流指令値Id*、Iq*と、実電流dq変換部36からフィードバックされた実電流Id、Iqとの差分である基本波電流偏差ΔId、ΔIqを算出する。基本波電流偏差ΔId、ΔIqは、後述のように、ほぼdq軸6次成分に相当すると考えられる。
基本波電圧指令演算部15は、典型的にはPI制御器で構成される。基本波電圧指令演算部15は、基本波電流偏差ΔId、ΔIqをそれぞれ0に収束させるように、PI制御演算により基本波のdq軸電圧指令値Vd*、Vq*を演算する。
三相変換部18は、電気角θeに基づき、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*を三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に座標変換する。以下、三相電圧指令値「Vu*、Vv*、Vw*」をまとめて「Vuvw*」と記載する。高次三相電圧指令値についても、同様に「Vuvw5 **、Vuvw7 **」と記載する。
高次電圧成分重畳部19は、基本波の三相電圧指令値Vuvw*に、5次及び7次の電流制御系の制御ブロックで演算された5次及び7次の三相電圧指令値Vuvw5 **、Vuvw7 **を重畳させる。図2では、図示の便宜上、5次と7次の三相電圧指令値Vuvw5 **、Vuvw7 **を加算してから基本波の三相電圧指令値Vuvw*に加算するように二段階で記載しているが、加算の順序は問わず、一段階で算出してもよい。
図2には、高次電圧成分重畳部19とインバータ40との間の制御ブロックを省略している。詳しくは、この間に電圧デューティ変換部、及びPWM信号生成部が設けられる。
電圧デューティ変換部は、三相電圧指令値Vuvw*を指令デューティに変換する。この演算において、インバータ入力電圧Vinvの情報が用いられる。PWM信号生成部は、指令デューティに基づくPWM変調により、PWM信号UU、UL、VU、VL、WU、WLを算出しインバータ40に出力する。PWM制御は周知技術であるため、詳しい説明を省略する。
図3に基本波電流制御の概略フローを示す。フローチャートにおける記号「S」はステップを意味する。
S1では、指令値フィルタ11により、トルク指令フィルタ処理を行う。
S2では、電流指令生成部12により、フィルタ後トルク指令値Trq*_fに基づいてdq座標で電流指令値生成処理を行う。
S3では、実電流dq変換部36、電流偏差算出部13及び基本波電圧指令演算部15により、電流指令値に対する電流フィードバック処理を行い、dq軸電圧指令値を演算する。
S4では、三相変換部18により、dq軸電圧指令値を座標変換し、相電圧算出処理を行う。
S5では、PWM信号生成部によりPWM変調を行う。
続いて、高次電流制御に関する構成を説明する。
5次電流制御系の制御ブロックには、5次電流指令生成部52、5次電流偏差算出部53、5次dq変換部54、5次電圧指令演算部55、変換量設定部56、5次電圧ベクトル変換部57、及び、三相変換部58が含まれる。
5次電流指令生成部52は、トルク指令値Trq*及びMG80の回転数ωに応じて、マップの参照等により5次dq軸電流指令値Id5 *、Iq5 *を生成する。上述のように、システムに要求される損失やNV特性により、「Id5 *=0、Iq5 *=0」としてもよく、0以外の目標値に設定してもよい。
5次dq変換部54は、電気角θeの(−5)倍角である「−5θe」に基づき、基本波電流偏差ΔId、ΔIq、すなわちdq座標系の6次成分を、高次dq座標系である5次dq座標系に高次dq変換する。これにより、実電流に含まれる相電流5次成分が抽出される。以下、「5次dq変換」等の用語における次数は、固定座標系の次数の絶対値を用いて表す。「−5θe」の負の符号の意味は後述する。
5次電流偏差算出部53は、5次電流指令生成部52が生成した5次dq軸電流指令値Id5 *、Iq5 *と、5次dq変換部54で高次dq変換された5次dq変換値との差分である5次電流偏差ΔId5、ΔIq5を算出する。
ここで、電流偏差算出部13からの出力には、実電流Id、Iqをマイナスして算出された値が反映される。したがって、5次dq変換部54から5次電流偏差算出部53への入力は、マイナスの量を差し引くこととなり、プラスで表される。
5次電圧指令演算部55は、典型的にはPI制御器で構成される。5次電圧指令演算部55は、5次電流偏差ΔId5、ΔIq5をそれぞれ0に収束させるように、PI制御演算により5次電圧指令ベクトルVd5 *、Vq5 *を演算する。
5次電圧ベクトル変換部57は、5次電圧指令演算部55が演算した5次電圧指令ベクトルVd5 *、Vq5 *に対し、5次dq座標上で「高次ベクトル変換処理」を実行し、変換後の5次dq軸電圧指令ベクトルをVd5 **、Vq5 **を出力する。
高次ベクトル変換処理には、5次電圧指令ベクトルVd5 *、Vq5 *の位相を所定の回転角φ5について回転させる「回転変換」が少なくとも含まれる。回転変換の回転角φ5は、2nπ(nは整数)[rad]を除くものとする。
さらに高次ベクトル変換処理には、5次電圧指令ベクトルVd5 *、Vq5 *の振幅に1倍以外のゲインG5を乗ずる「振幅変換」が含まれてもよい。言い換えれば、ゲインG5が1倍の場合が、振幅変換を含まない回転変換のみの高次ベクトル変換処理となる。
高次ベクトル変換処理における変換量である回転変換の回転角φ5、及び、振幅変換のゲインG5は、変換量設定部56で設定される。本実施形態の変換量設定部56は、基本波電流指令値Id*、Iq*及び回転数ωに応じて、回転変換の回転角φ5、及び、振幅変換のゲインG5を設定する。
高次ベクトル変換処理の技術的意義について、詳しくは後述する。
三相変換部58は、電気角θeの(−5)倍角である「−5θe」に基づき、高次ベクトル変換処理後のdq軸電圧指令値Vd5 **、Vq5 **を三相電圧指令値Vuvw5 **に座標変換する。5次の三相電圧指令値Vuvw5 **は、高次電圧成分重畳部19において基本波の三相電圧指令値Vuvw*に重畳される。
7次電流制御系の制御ブロックには、7次電流指令生成部72、7次電流偏差算出部73、7次dq変換部74、7次電圧指令演算部75、変換量設定部76、7次電圧ベクトル変換部77、及び、三相変換部78が含まれる。各制御ブロックの構成は、5次電流制御系と同様である。特記すべき点として、7次dq変換部74は、電気角θeの7倍角である「7θe」に基づき、基本波電流偏差ΔId、ΔIqを7次dq座標系に高次dq変換し、実電流に含まれる相電流7次成分を抽出する。その他の点は、5次電流制御系と同様であるため説明を省略する。
次に、図4〜図6を参照し、基本波及び高次電流制御の基礎的事項について説明する。
相電流k次成分について、固定座標系からdq座標系へのdq変換は、式(1)により表される。式(1)中の「φdk」は、dq座標でのk次成分ベクトルについて、d軸を基準とした位相を示す。また、「Irk」はk次成分の電流ベクトルの振幅を示す。
Figure 2017153226
式(1)に基づき、固定座標系及びdq座標系での次数の対応関係は表1に示される。
Figure 2017153226
ここで、1次を除く次数kは、式(2.1)により表される。式(2.1)において、n=0の場合が1次、すなわち基本波の次数に相当する。また、n=1の場合が(−5)次、及び7次に相当する。
k=1±6n(nは自然数) ・・・(2.1)
さらに、次数の正負を区別しない場合、kの絶対値は、式(2.2)で表される。
|k|=|1±6n|=6n±1(nは自然数) ・・・(2.2)
表1において負の次数の意味は、次の通りである。
固定座標系において、三相の相順が基本波と逆の場合、次数を負とする。例えば基本波の相順がUVWのとき、相順がUWVとなる高次成分の次数を負で表す。
dq座標系において、高次成分の回転方向が反時計回りのときを正、時計回りのときを負とする。
一般に、固定座標系のk次に対しdq座標系の(k−1)次が対応する。具体的には、固定座標系の(−5)次はdq座標系の(−6)次に対応し、固定座標系の7次はdq座標系の6次に対応する。よって、相電流(−5)次及び7次成分は、三相交流電動機においてトルク6次変動に寄与する。
また、式(1)における「cos(kθe)項」に対応し、図2において5次dq変換部54及び三相変換部58に入力される角度は、「−5θe」となる。
基本波について、固定座標系とdq座標系との関係を図4に示す。固定座標系での基本波の相順は、UVWの順であるとする。
dq軸電流ベクトルの振幅をIr1とすると、相電流の振幅は{√(2/3)}Ir1となる。また、dq軸電流ベクトルの位相φd1は、固定座標で電気角0°を基準としたとき、例えばU相電流が最大となる位相に相当する。
相電流(−5)次成分について、固定座標系と5次dq座標系との関係を図5に示す。固定座標系での相順が基本波と逆のUWVであるため、負の次数で表す。
5次dq軸電流ベクトルは、1次dq軸電流ベクトルの終点を中心として電気周期あたり6回、5次座標上を時計回りに回転する。回転半径に相当するdq軸電流ベクトルの振幅をIr5とすると、相電流(−5)次成分の振幅は{√(2/3)}Ir5と表される。
また、5次dq軸電流ベクトルの位相は、「−6θe+φd5」となる。位相φd5は、固定座標で電気角0°を基準としたとき、例えばU相電流が最大となる位相に相当する。
相電流に重畳した高次成分は、dq変換後、次数に応じた交流成分としてdq軸電流に現れる。この高次成分を直流化して所望の値に制御する手法が高次dq変換である。
本実施形態では、図6に示すように、固定座標系の相電流を一旦dq座標系に変換した後、高次dq座標系に変換する。図6は、図2中のdq変換、及び高次dq変換に関する制御ブロックを抜粋した図に相当する。なお、説明の都合上、基本波電流偏差算出部13における「+/−」の符号は、図2とは逆に記載する。
図6に対応する、「固体座標系→dq座標系→高次dq座標系」の変換式は、式(3)で表される。
Figure 2017153226
図6にて、元信号である相電流には、基本波に高次成分が重畳している。実電流dq変換部36で、基本波は直流化される。dq変換後の実電流から基本波電流指令値Id*、Iq*を除去すると、交流の高次成分が残る。高次dq変換部54、74では、この高次成分を高次dq変換し直流化する。
以上が基本波及び高次電流制御の基礎的事項についての説明である。このように本実施形態では、高次dq変換により特定次数の高次成分を直流化することにより、各次数の高次電流指令値に対してフィードバック制御する。
次に、図7を参照し、指令値フィルタ11を用いたフィルタ処理の技術的意義について説明する。
図7(a)に示すように、モータ制御では、一般に、トルク指令生成器20の演算周期Tc_trqは電流制御器30の演算周期Tc_Iよりも長く設定される。したがって、相対的に長周期で演算されたトルク指令は、相対的に短周期の電流制御器30においてステップ状の入力となる。また、電流制御器30の応答性はトルク指令演算周期に比較して早いため、この入力をそのまま制御に用いると、MG80が出力する実トルクが階段状になる。すると、例えばハイブリッド自動車に適用される場合、ドライバビリティに影響を及ぼすおそれがある。
そこで、電流制御器30の指令値フィルタ11により、トルク指令値Trq*の応答を滑らかにするようにフィルタ処理する。すなわち、いわゆる「なまし処理」を行う。
図7(b)に示すように、フィルタ前指令値Trq*のスペクトルは、全周波数域にわたって高周波成分を含む。一方、指令値フィルタ11によるフィルタ後指令値Trq*_fのスペクトルでは、フィルタ前指令値Trq*に含まれる高周波成分が除去される。電流応答による多少の誤差はあるものの、フィルタ後指令値Trq*_fのスペクトルは、実トルクのスペクトルに近づく。
なお、図7(b)には、実トルクのスペクトル範囲のイメージを実線枠で示し、フィルタ後指令値Trq*_fのスペクトル範囲のイメージを破線枠で示す。これらの枠は、主なスペクトルが枠内の範囲に存在することを意味する。
概してフィルタ後指令値のスペクトルは、主に1次成分を含み、5次以上の高周波成分を含まない。したがって、電流制御器30は、フィルタ後トルク指令値Trq*_fから生成された電流指令値Id*、Iq*を用いて、実電流Id、Iqに含まれる高次成分を抽出することができる。
従来技術である特許文献1(特許第3809783号公報)には、ハイパスフィルタや電流応答モデルを用いて高次成分を抽出する技術が開示されている。しかし、ハイパスフィルタを用いる場合、基本波成分の残留等が問題となる。また、電流応答モデルを用いると高次成分を精度良く抽出可能であるが、演算負荷が増加する。
本実施形態では、指令値フィルタ11によるフィルタ後トルク指令値Trq*_fから生成された電流指令値Id*、Iq*と、実電流Id、Iqとの差分から高次成分を抽出する。これにより、ハイパスフィルタを用いる従来技術に対し、基本波成分の残留等の問題を回避することができる。また、本実施形態では、電流応答モデルを用いる従来技術のように演算負荷を増加させることなく、高次成分を適切に抽出することができる。その結果、処理時間を短縮することができる。
次に、図8を参照し、5次電圧ベクトル変換部57及び7次電圧ベクトル変換部77による高次ベクトル変換処理の技術的意義について説明する。
図8(a)に示すように、一般に、dq軸座標上の電圧ベクトルの位相と電流ベクトルとの位相は一致せず、位相差Δφが存在する。高次電圧ベクトルと高次電流ベクトルとの位相差Δφが大きくなると、交流電動機の構造や特性によっては制御が不安定になる場合がある。
なお、基本波電流制御では、フィードフォワード項の電圧方程式においてd軸電圧指令値をq軸電流偏差から演算し、q軸電圧指令値をd軸電流偏差から演算することにより、d軸成分とq軸成分とを独立して制御する非干渉制御も知られている。しかし、高次電流制御では、未だ非干渉制御は検討されていない。
そこで本実施形態では、ベクトルを回転させることにより、5次、7次の電圧ベクトルと電流ベクトルとの位相を一致させるように補正する。この高次ベクトル変換処理は、5次電圧指令演算部55及び7次電圧指令演算部75に入力される高次電流ベクトル偏差に対して、又は、フィードバック制御で演算された高次電圧指令ベクトルに対して実行される。
また、回転変換と同時にベクトルの振幅を変更する振幅変換を行ってもよい。
図8(b)に回転変換(R)のみを行う場合、図8(c)に回転変換(R)と振幅変換(G)とを同時に行う場合のイメージ図を示す。回転角φkは、一般にk次のベクトルについての回転変換を示す。
図2に示す実施形態では、5次電圧指令演算部55及び7次電圧指令演算部75が演算した5次電圧指令ベクトルVd5 *、Vq5 *、7次電圧指令ベクトルVd7 *、Vq7 *を回転させる。5次電圧ベクトル変換部57及び7次電圧ベクトル変換部77による高次ベクトル変換処理は、それぞれ、回転行列を含む式(4.1)、(4.2)で表される。
Figure 2017153226
一方、5次電流ベクトル偏差ΔId5、ΔIq5、及び7次電流ベクトル偏差ΔId7、ΔIq7について高次ベクトル変換処理を実行する形態では、高次電流ベクトル偏差を回転させてからフィードバック制御する。この形態での電流制御器は、図2において制御ブロック「55、75」と「57、77」との配置を入れ替えた構成となる。また、「57、77」の制御ブロックの名称は、「5次/7次電圧ベクトル変換部」に代えて、「5次/7次ベクトル偏差変換部」となる。このように、二通りの形態で高次ベクトル変換処理を実行する制御ブロックを包括して、「高次ベクトル変換部」という。
電圧ベクトルと電流ベクトルとの位相差Δφは、MG80のインダクタンスやロータの誘起電圧に起因するため、電流値、回転数等の動作状態に依存する。本実施形態の変換量設定部56、76は、例えば、予め計測した基本波電流指令値Id*、Iq*及び回転数ωと、位相差Δφ及び振幅比率との関係をマップに記憶している。そして、変換量設定部56、76は、このマップに基づき、基本波電流指令値Id*、Iq*及び回転数ωに応じて、高次ベクトル変換処理の変換量である回転変換の回転角φ5、φ7、及び、振幅変換のゲインG5、G7を設定する。
なお他の実施形態では、基本波電流指令値Id*、Iq*に代えて、実電流Id、IqやMG80のトルク検出値等をマップのパラメータとして用いてもよい。
このように本実施形態では、高次電圧指令ベクトルVd5 *、Vq5 *、Vd7 *、Vq7 *について、高次電圧ベクトルと高次電流ベクトルとの位相を一致させるように高次ベクトル変換処理を行うことにより、制御を安定させることができる。これは、5次電圧指令演算部55及び7次電圧指令演算部75に入力される高次電流ベクトル偏差ΔId5、ΔIq5、ΔId7、ΔIq7について高次ベクトル変換処理を実行する場合も同様である。
また、電流値や回転数等の動作状態に応じて、回転変換の回転角φ5、φ7、及び、振幅変換のゲインG5、G7を設定することで、フィードバック制御の応答性を動作点によらず一定にすることができる。
(その他の実施形態)
(a)他の実施形態の電流制御器は、上記の高次ベクトル変換処理を実行する高次電圧ベクトル変換部、又は、高次ベクトル偏差変換部を有しなくてもよい。例えば交流電動機の構造や特性によっては、高次電圧ベクトルと高次電流ベクトルとの位相差Δφがあっても、制御の安定性に及ぼす影響が比較的小さい場合がある。そのような交流電動機の駆動システムでは、高次ベクトル変換処理を省略することにより演算負荷を低減してもよい。
(b)上記実施形態では、三相交流モータであるMG80の駆動システムに適用されるMG駆動装置10において、電流制御器30は、絶対値で表した特定次数として5次及び7次成分を制御する。他の実施形態では、式(2.2)におけるn=2、3・・・の場合に対応する11次、13次、17次、19次等の各次数成分を制御してもよい。
(c)本発明が適用されるシステムにおいて駆動される交流電動機は、上記実施形態のMGのように発電機としての機能を併せ持つものでなくてもよい。また、永久磁石式同期型モータに限らず、誘導電動機やその他の同期モータであってもよい。多相交流モータの回転機の相の数は、四相以上であってもよい。相の数に応じて、実電流からの抽出対象となる高次成分の特定次数が異なる。
(d)本発明による交流電動機の制御装置は、ハイブリッド自動車や電気自動車のMG駆動システムに限らず、一般機械用等、どのような用途の交流電動機の駆動システムに適用されてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・MG制御装置(交流電動機の制御装置)、
11・・・指令値フィルタ、
13・・・電流偏差算出部、
20・・・トルク指令生成器、
30・・・電流制御器、
40・・・インバータ、
41−46・・・スイッチング素子
80・・・MG(交流電動機)。

Claims (2)

  1. 複数のスイッチング素子(41−46)の動作により変換した電力を多相の交流電動機(80)に供給するインバータ(40)と、
    フィードバックされた実電流の1次成分をdq座標上で基本波電流指令ベクトルに一致させる基本波電流制御、及び、フィードバックされた実電流から抽出された一つ以上の特定次数の高次成分を高次dq座標上で高次電流指令ベクトルに一致させる高次電流制御により前記インバータを駆動する駆動信号を演算し、前記交流電動機の通電を制御する電流制御器(30)と、
    を備え、
    前記電流制御器は、
    トルク指令生成器(20)が生成したトルク指令値の応答を滑らかにするようにフィルタ処理する指令値フィルタ(11)、及び、前記指令値フィルタで処理されたフィルタ後トルク指令値から生成された電流指令値と実電流との差分である基本波電流偏差を算出する基本波電流偏差算出部(13)を有し、当該基本波電流偏差から前記特定次数の高次成分を抽出する交流電動機の制御装置。
  2. 前記多相の交流電動機は三相交流電動機であり、
    前記電流制御器は、前記特定次数の高次成分として(6n±1)次(nは自然数)の高次成分を抽出する請求項1に記載の交流電動機の制御装置。
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