JP2017150910A - 人検知システム - Google Patents

人検知システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017150910A
JP2017150910A JP2016032504A JP2016032504A JP2017150910A JP 2017150910 A JP2017150910 A JP 2017150910A JP 2016032504 A JP2016032504 A JP 2016032504A JP 2016032504 A JP2016032504 A JP 2016032504A JP 2017150910 A JP2017150910 A JP 2017150910A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
detection
determination unit
output signal
person
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016032504A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017150910A5 (ja
JP6920645B2 (ja
Inventor
久也 小林
Hisaya Kobayashi
久也 小林
橋本 裕介
Yusuke Hashimoto
裕介 橋本
智宏 上津
Tomohiro Uetsu
智宏 上津
扶美 岩橋
Fumi IWAHASHI
扶美 岩橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016032504A priority Critical patent/JP6920645B2/ja
Priority to PCT/JP2017/004852 priority patent/WO2017145791A1/ja
Priority to TR2018/10941A priority patent/TR201810941T1/tr
Priority to TW106104847A priority patent/TWI658437B/zh
Publication of JP2017150910A publication Critical patent/JP2017150910A/ja
Publication of JP2017150910A5 publication Critical patent/JP2017150910A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6920645B2 publication Critical patent/JP6920645B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J1/00Photometry, e.g. photographic exposure meter
    • G01J1/42Photometry, e.g. photographic exposure meter using electric radiation detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J1/00Photometry, e.g. photographic exposure meter
    • G01J1/42Photometry, e.g. photographic exposure meter using electric radiation detectors
    • G01J1/44Electric circuits
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01VGEOPHYSICS; GRAVITATIONAL MEASUREMENTS; DETECTING MASSES OR OBJECTS; TAGS
    • G01V8/00Prospecting or detecting by optical means
    • G01V8/10Detecting, e.g. by using light barriers
    • G01V8/20Detecting, e.g. by using light barriers using multiple transmitters or receivers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geophysics (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

【課題】人の微動の検知漏れが生じにくく、かつ誤検知の発生を抑制可能な人検知システムを提供する。【解決手段】判定部4の動作モードは、検知空間への人の進入の有無を検知する進入検知モードと、検知空間からの人の退出の有無を検知する滞在検知モードとを含む。判定部4は、進入検知モードにおいては、出力信号V1の振幅と第1の閾値との比較結果が第1の判定条件を満たせば存在状態と判定する。判定部4は、滞在検知モードにおいては、出力信号V1,V2から求まる値であって検知空間における人の動きに応じた評価値Vi1と第2の閾値との比較結果が第2の判定条件を満たせば不在状態と判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、人検知システムに関する。
従来、人体から輻射される赤外線エネルギーを検出し、人体の存在や移動の検知を行う人検知システム(赤外線検出装置)が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のシステムは、焦電素子からの電流信号を電圧変換に変換するI/V変換回路の出力を、電圧増幅回路で増幅し、電圧増幅回路の出力が第1の検知レベルを超えると人体検知信号を出力する。このシステムは、少なくとも一部の回路に流す電流を定格電流とする検知モードと、定格電流よりも小さくする待機モードとを切り替える、モード切替判断部を備えている。モード切替判断部は、電圧増幅回路の出力が第1の検知レベルより低い第2の検知レベル以下の場合に待機モードとし、電圧増幅回路の出力が第2の検知レベルを超えた場合には検知モードを選択する。
特開2006−58119号公報
上述したような従来の人検知システムは、電圧増幅回路の出力が、人が存在するか否かを判定するための第1の検知レベルよりも低い第2の検知レベル以下である待機モードでは、人が存在するか否かの判定は行われない。すなわち、従来の人検知システムでは、検知モードでのみ人が存在するか否かの判定が行われ、人に対する感度は略一定となる。したがって、従来の人検知システムでは、例えば人の大きな動き(歩行等)に合わせて感度が設定されていれば人の微動(身じろぎ等)の検知漏れが生じやすくなり、人の微動に合わせて感度が設定されていればノイズ等の影響による誤検知が生じやすくなる。
本発明は上記事由に鑑みてなされており、人の微動の検知漏れが生じにくく、かつ誤検知の発生を抑制可能な人検知装置システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る人検知システムは、受光部と、判定部とを備えている。前記受光部は、検知空間からの赤外線の受光強度の変化に応じた信号を出力する受光素子を有する。前記判定部は、前記受光部の出力信号に基づいて、前記検知空間の状態が、前記検知空間に人が存在する存在状態と、前記検知空間に人が存在しない不在状態とのいずれであるかを判定する。前記判定部の動作モードは、前記検知空間への人の進入の有無を検知する進入検知モードと、前記検知空間からの人の退出の有無を検知する滞在検知モードとを含む。前記判定部は、前記進入検知モードにおいては、前記出力信号の振幅と第1の閾値との比較結果が第1の判定条件を満たせば前記存在状態と判定する。前記判定部は、前記滞在検知モードにおいては、前記出力信号から求まる値であって前記検知空間における人の動きに応じた評価値と第2の閾値との比較結果が第2の判定条件を満たせば前記不在状態と判定するように構成されている。
本発明は、人の微動の検知漏れが生じにくく、かつ誤検知の発生を抑制可能である、という利点がある。
図1は、本発明の実施形態1に係る人検知システムの構成を示すブロック図である。 図2は、同上の人検知システムの使用例を示す斜視図である。 図3は、同上の人検知システムにおける第1受光部の出力信号の波形図である。 図4Aは、同上の人検知システムにおける第1受光部及び第2受光部の出力信号の波形図である。図4Bは、同上の人検知システムにおける評価値の波形図である。 図5は、同上の人検知システムの判定部の動作を概念的に示した説明図である。 図6は、同上の人検知システムの動作例を示すタイミングチャートである。 図7は、本発明の実施形態1の第1変形例に係る人検知システムの判定部の動作を概念的に示した説明図である。 図8は、本発明の実施形態1の第1変形例に係る人検知システムの判定部の動作を概念的に示した説明図である。
以下の各実施形態は、人検知システムに関し、特に検知空間からの赤外線の受光強度に基づいて検知空間における人の存在の有無を検知する人検知システムに関する。ただし、以下に説明する各実施形態に係る人検知システムは、本発明の一例に過ぎず、本発明は以下の人検知システムに限定されない。したがって、以下の各実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
本実施形態に係る人検知システム10について、図2を参照して説明する。
人検知システム10は、例えば住宅の居室などに設定された検知空間90における、人91の存在の有無を検知する。人検知システム10は、検知空間90からの赤外線の受光強度の変化に基づいて、人91の存在の有無を検知する。すなわち、人検知システム10は、検知空間90外から検知空間90内への人91の移動、又は検知空間90内での人91の微動によって生じる、赤外線の受光強度の変化から、人91の存在の有無を検知する。ここでいう「微動」とは、例えば人91の呼吸動作による身体の揺らぎ、及び身じろぎ等、人91の比較的小さな動きを意味する。
人検知システム10は、検知空間90の状態が、存在状態と不在状態とのいずれであるかを検知する。ここでいう「存在状態」とは、検知空間90に人91が存在する状態である。「不在状態」とは、検知空間90に人91が存在しない状態である。したがって、検知空間90に人91が存在しない状態では、人検知システム10の検知結果は「不在状態」となる。検知空間90へ人91が進入すると、人検知システム10の検知結果は「不在状態」から「存在状態」に変化する。その後、検知空間90に人91が滞在している間は、人検知システム10の検知結果は「存在状態」を維持する。検知空間90から人91が退出すると、人検知システム10の検知結果は「存在状態」から「不在状態」に変化する。
本実施形態では一例として、人検知システム10の検知結果は、照明制御システム80(図1参照)に出力される。照明制御システム80は、検知空間90を照明する照明器具81(図1参照)と、照明器具81を制御する制御装置82(図1参照)とを備えている。人検知システム10の検知結果は、制御装置82に入力される。制御装置82は、人検知システム10の検知結果が「存在状態」であれば、照明器具81を点灯させる。一方、人検知システム10の検知結果が「不在状態」であれば、制御装置82は、照明器具81を消灯させる。制御装置82は、照明器具81への給電路に挿入され照明器具81の通電をオン/オフするスイッチであってもよい。このように、本実施形態の人検知システム10は、人91の存在の有無に応じて照明器具81を自動制御する、照明制御システム80に用いられる。これにより、人検知システム10は、検知空間90に人91が進入すれば自動的に照明器具81を点灯させることができる。また、人検知システム10は、検知空間90から人91が退出すれば自動的に照明器具81を消灯させることで、照明器具81の消し忘れによる無駄な電力消費を抑えることができる。
(1)構成
人検知システム10は、図1に示すように、センサ本体1と、検知回路2とを備えている。
センサ本体1は、第1受光素子111と、第2受光素子112とを有している。以下、第1受光素子111と第2受光素子112とを特に区別しない場合、第1受光素子111及び第2受光素子112の各々を「受光素子11」と呼ぶ。受光素子11は、焦電素子であって、検知空間90からの赤外線の受光強度の変化に応じた信号(電気信号)を出力する。
センサ本体1は、第1受光素子111から出力される電気信号の信号処理を行う回路として、第1変換回路121、第1増幅回路131及び第1A/D変換器141を有している。また、センサ本体1は、第2受光素子112から出力される電気信号の信号処理を行う回路として、第2変換回路122、第2増幅回路132及び第2A/D変換器142を有している。センサ本体1は、第1A/D変換器141及び第2A/D変換器142の各々の出力(電気信号)を、検知回路2に出力する。
第1変換回路121は、第1受光素子111から出力される電気信号を、電流信号から電圧信号に変換する。第1増幅回路131は、第1変換回路121から出力される電圧信号を増幅する。第1A/D変換器141は、第1増幅回路131から出力されるアナログ信号(電圧信号)を、デジタル信号に変換する。第2変換回路122、第2増幅回路132及び第2A/D変換器142は、第1変換回路121、第1増幅回路131及び第1A/D変換器141と同様の構成であって、第2受光素子112から出力される電気信号の信号処理を行う。
センサ本体1は、光学系15(図2参照)と組み合わせて用いられる。光学系15は、レンズ若しくはミラー、又はこれらの組み合わせからなり、検知空間90からの赤外線を受光素子11に集光する。センサ本体1は、検知回路2と共に1つの筐体に収納される。センサ本体1を含む人検知システム10は、図2に示すように、例えば住宅の居室の天井に設置され、居室内に設定された検知空間90から赤外線を受光する。
検知回路2は、判定部4と、乗算部5と、積分部6と、出力部7と、積分タイマ41と、待機タイマ42と、遅延タイマ43とを有している。さらに、検知回路2は、第1A/D変換器141からの入力信号(デジタル信号)の信号処理を行う部位として、第1バッファ211及び第1フィルタ部221を有している。また、検知回路2は、第2A/D変換器142からの入力信号(デジタル信号)の信号処理を行う部位として、第2バッファ212及び第2フィルタ部222を有している。
第1A/D変換器141からの入力信号は、第1バッファ211を介して第1フィルタ部221に入力される。第1フィルタ部221は、特定の周波数成分を減衰又は増幅させる。第2A/D変換器142からの入力信号は、第2バッファ212を介して第2フィルタ部222に入力される。第2フィルタ部222は、特定の周波数成分を減衰又は増幅させる。
本実施形態では、検知回路2は、マイクロコンピュータなどのコンピュータを主構成とする。検知回路2は、マイクロコンピュータのメモリに記録されたプログラムを、マイクロコンピュータのプロセッサで実行することにより、上述した各部の機能を実現する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネットなどの電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカードなどの記録媒体に記録されて提供されてもよい。
第1受光素子111の出力は、第1変換回路121、第1増幅回路131、第1A/D変換器141、第1バッファ211及び第1フィルタ部221を介して、乗算部5へ入力される。第2受光素子112の出力は、第2変換回路122、第2増幅回路132、第2A/D変換器142、第2バッファ212及び第2フィルタ部222を介して、乗算部5へ入力される。第1受光素子111は、第1変換回路121、第1増幅回路131、第1A/D変換器141、第1バッファ211及び第1フィルタ部221と共に、第1受光部31を構成する。第2受光素子112は、第2変換回路122、第2増幅回路132、第2A/D変換器142、第2バッファ212及び第2フィルタ部222と共に、第2受光部32を構成する。第1受光部31は、第2受光部32と共に受光部3を構成する。
すなわち、受光部3(第1受光部31及び第2受光部32)は、受光素子11を有し、検知空間90からの赤外線の受光強度の変化に応じた出力信号V1,V2を、乗算部5に出力する。乗算部5には、第1受光部31の出力信号V1と、第2受光部32の出力信号V2とが別々に入力される。さらに、受光部3の出力信号V1,V2のうち、第1受光部31の出力信号V1については、判定部4にも直接的に出力される。そのため、判定部4には、第1受光部31及び第2受光部32の出力信号V1,V2が乗算部5及び積分部6を介して入力され、かつ第1受光部31の出力信号V1が乗算部5及び積分部6を介さずに入力される。
第1フィルタ部221は、第1受光素子111の出力から交流成分を抽出する。第2フィルタ部222は、第2受光素子112の出力から交流成分を抽出する。第1フィルタ部221及び第2フィルタ部222の各々が通過させる周波数帯域は、例えば0.3Hz〜1Hzに設定されている。この周波数帯域は、人91の微動に対応した周波数帯域である。第1フィルタ部221及び第2フィルタ部222の出力、つまり第1受光部31の出力信号V1及び第2受光部32の出力信号V2は、それぞれ低周波成分(直流成分を含む)が除去された交流信号になる。
ここで、第1フィルタ221は、判定部4に対して直接的に出力する出力信号V1と、乗算部5に出力する出力信号V1とで、通過させる周波数帯域(通過帯域)が異なっていることが好ましい。この場合、第1受光部31から乗算部5に出力される出力信号V1については、第1フィルタ221の通過帯域は、上述したように例えば0.3Hz〜1Hzとなる。一方、第1受光部31から判定部4に対して直接的に出力される出力信号V1については、第1フィルタ221の通過帯域は、例えば1Hz付近を中心周波数とする周波数帯域となる。第1フィルタ221は、出力先ごとに個別のフィルタを有していてもよいし、後述する判定部4の動作モードに応じて通過帯域を切り替えてもよい。
乗算部5は、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2とを乗算処理する。乗算部5は、第1受光部31の出力信号V1の瞬時値と、第2受光部32の出力信号の瞬時値とを乗算する。乗算部5は、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2とを乗算処理することにより、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2との同相成分を抽出する同期検波を行う。
積分部6は、乗算部5の乗算結果を積分処理する。積分部6は、乗算部5の乗算結果を一時的に蓄積するメモリを有しており、このメモリに蓄積されている乗算部5の乗算結果を積分する。積分部6は、直近の積分時間分の乗算結果の積分値を求めている。言い換えれば、積分部6は、現在を終点とする、積分時間分の期間(積分対象期間)について、乗算結果を積算した値を評価値Vi1として求める。つまり、積分部6はいわゆる移動積分を実行する。積分部6が有するメモリには、直近の積分時間分の乗算結果が蓄積され、古いデータから順に破棄されることにより、メモリに蓄積される乗算結果が更新される。積分部6は、メモリに蓄積されている積分時間分の乗算結果を積分することにより、直近の積分時間分の乗算結果の積分値(評価値Vi1)を算出する。積分時間の長さは、人検知システム10の用途などに応じて、例えば30秒、60秒、及び90秒等から適宜選択される。一例として、積分時間は30秒である。
判定部4は、受光部3の出力信号に基づいて、検知空間90の状態が、検知空間90に人91が存在する「存在状態」と、検知空間90に人91が存在しない「不在状態」とのいずれであるかを判定する。
判定部4の動作モードは、進入検知モードと、滞在検知モードとを含んでいる。進入検知モードは、検知空間90への人91の進入の有無を検知するための動作モードである。滞在検知モードは、検知空間90からの人91の退出の有無を検知するための動作モードである。
判定部4は、進入検知モードにおいては、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1(図3参照)との比較結果が第1の判定条件を満たせば、存在状態と判定する。ここでは、出力信号V1は、判定部4に直接的に入力される第1受光部31の出力信号V1である。本実施形態では一例として、第1の判定条件は、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上となることである。
例えば、検知空間90への人91の進入などにより、受光部3における検知空間90からの赤外線の受光強度が変化すると、図3に示すように、出力信号V1には比較的大きな変動が生じる。出力信号V1の振幅は、出力信号V1における基準電圧V0からの変化量(絶対値)と同義である。図3の例では、出力信号V1の振幅は、時刻t10において第1の閾値Vth1に達している。したがって、判定部4は、時刻t10において、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果が第1の判定条件を満たしたと判断し、存在状態と判定する。
判定部4は、滞在検知モードにおいては、出力信号V1,V2から求まる値であって検知空間90における人91の動きに応じた評価値Vi1と第2の閾値Vth2(図4B参照)との比較結果が第2の判定条件を満たせば、不在状態と判定する。ここでは、評価値Vi1は積分部6の出力値である。つまり、評価値Vi1は、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2とを乗算部5で乗算し、乗算結果を積分部6で積分した値であって、出力信号V1,V2の積分値である。
本実施形態では一例として、第2の判定条件は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点から所定の遅延時間が経過するまで、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満の状態が継続することである。具体的には、判定部4は、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較を行い、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満である間は、仮フラグを立てる。そして、仮フラグが立ったままの状態で遅延時間が経過すると、判定部4は、第2の判定条件を満たしたと判定し、不在状態と判定する。これにより、判定部4は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になってもすぐには不在状態と判定せず、不在状態との判定を遅延時間だけ遅らせることで、いわゆるオフディレイの機能を実現する。
例えば、人91が静止している状態であっても、人91には呼吸動作等により数mm程度の動き(微動)が生じる。そのため、検知空間90に人91が存在する場合、第1受光部31及び第2受光部32の出力信号V1,V2には、例えば図4Aに示すように、人91の動きの大きさに応じた同相の検知成分とが含まれる。図4Aに例示する出力信号V1,V2はいずれも第1の閾値Vth1未満である。第1受光部31と第2受光部32とは、同一箇所からの赤外線を受光するため、第1受光部31の出力信号V1と、第2受光部32の出力信号V2との各々に含まれる検知成分は、互いに相関性がある。そのため、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2との乗算結果においては、同相の検知成分が強調される。また、乗算部5の乗算結果の移動積分値においては、ランダムに生じるノイズ成分が低減される。したがって、乗算部5の乗算結果の移動積分値からなる評価値Vi1は、図4Bに示すように、積分の開始時点から積分時間が経過する時刻t20までは増加し、時刻t20以降は略一定となる。図4Bの例では、評価値Vi1は、時刻t20においては第2の閾値Vth2以上であるため、判定部4は、時刻t20において、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果が第2の判定条件を満たさないと判断する。
また、本実施形態では、判定部4の動作モードは、進入検知モード及び滞在検知モードに加えて、待機モードを含んでいる。つまり、判定部4には少なくとも3つの動作モード(進入検知モード、滞在検知モード及び待機モード)がある。各動作モードの詳細については、「(2)動作」の欄で説明する。
判定部4は、進入検知モード、滞在検知モード及び滞在検知モードを含む複数の動作モードの中から、動作モードを択一的に選択して動作する。したがって、例えば進入検知モードと滞在検知モードとの両方の動作モードが同時に選択されることはない。
判定部4は、滞在検知モードにおいて不在状態と判定すると、動作モードを滞在検知モードから進入検知モードに切り替える。また、判定部4は、進入検知モードにおいて存在状態と判定すると、動作モードを進入検知モードから待機モードに切り替える。また、判定部4は、待機モードでの動作を開始した時点から所定の待機時間が経過した時点で、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1未満であれば、動作モードを待機モードから滞在検知モードに切り替える。さらに、判定部4は、滞在検知モードにおいて出力信号V1の振幅が第3の閾値以上になると、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える。本実施形態では、第3の閾値は第1の閾値Vth1と同じ値であると仮定する。ただし、第3の閾値は第1の閾値Vth1と異なる値でもよい。
これにより、検知空間90に人91が存在しない状態では、判定部4は、基本的に、進入検知モードで動作し、検知空間90への人91の進入の有無を検知する。一方、検知空間90に人91が存在する状態では、判定部4は、基本的に、滞在検知モードで動作し、検知空間90からの人91の退出の有無を検知する。
積分タイマ41は、積分時間をカウントする。積分タイマ41は、積分部6が積分処理を開始すると、積分時間のカウントを開始する。積分タイマ41のカウント値は、判定部4が滞在検知モードでの動作を開始するとき又は終了するときにリセットされる。
待機タイマ42は、待機時間をカウントする。待機タイマ42は、判定部4が待機モードでの動作を開始すると、待機時間のカウントを開始する。待機タイマ42のカウント値は、待機タイマ42が待機時間をカウントし終えるとリセットされる。待機時間の長さは、人検知システム10の用途などに応じて、例えば数秒〜10秒程度の範囲で適宜設定される。一例として、待機時間は10秒である。
遅延タイマ43は、遅延時間をカウントする。遅延タイマ43は、判定部4が滞在検知モードにおいて、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になったと判定すると、遅延時間のカウントを開始する。遅延タイマ43のカウント値は、判定部4が滞在検知モードでの動作を開始するとき又は終了するときにリセットされる。遅延時間の長さは、人検知システム10の用途などに応じて、例えば30秒、60秒、及び90秒等から適宜選択される。一例として、遅延時間は30秒である。遅延時間の長さは、可変であってユーザが任意に変更可能であることが好ましい。遅延時間は、待機時間よりも長いことが好ましい。
ところで、乗算部5及び積分部6は、判定部4の動作モードが進入検知モードにある間、及び判定部4の動作モードが待機モードにある間には、動作を停止している。つまり、乗算部5及び積分部6は、判定部4の動作モードが滞在検知モードにある間のみ、動作する。したがって、積分部6に連動する積分タイマ41は、判定部4が滞在検知モードで動作を開始したことをトリガにして、積分時間のカウントを開始する。さらに、判定部4は、積分タイマ41が積分時間をカウントし終えるまでは、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較を行わない。積分タイマ41が積分時間をカウントし終えると、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較を開始する。つまり、判定部4は、滞在検知モードで動作中であっても、積分部6が積分処理を開始した時点から積分時間が経過するまでは、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較は行わない。そのため、判定部4は、動作モードが進入検知モード又は待機モードである間、及び滞在検知モードであっても積分タイマ41が積分時間をカウントし終えるまでの間は、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較は行わない。
一方、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較については、判定部4は、動作モードにかかわらず随時行う。そのため、判定部4は、滞在検知モードにおいても、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1(第3の閾値)との比較を行うことができ、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1以上になると、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える。
出力部7は、判定部4の判定結果を、人検知システム10の検知結果として、照明制御システム80に出力する。出力部7は、判定部4の判定結果を表す判定信号を、人検知システム10に対してシリアル出力する。具体的には、出力部7は、スタートビット、判定結果及びストップビットを含む判定信号を出力する。判定信号は、「存在状態」か「不在状態」かの判定結果に加えて、例えば判定部4の動作モードを表すモード情報や、出力信号V1,V2の波形などの情報を含んでいてもよい。
(3)動作
次に、本実施形態に係る人検知システム10の動作について、図5を参照して説明する。
図5は、判定部4の動作を概念的に示した説明図である。図5において、第1の円C1は、「不在状態」という判定部4の判定結果を表している。第2の円C2は、「存在状態」という判定部4の判定結果を表している。また、図5において、破線矢印は、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づく、判定部4の処理の流れを表している。実線矢印は、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果に基づく、判定部4の処理の流れを表している。
人検知システム10に電源が投入されて人検知システム10が起動すると、判定部4は、まず進入検知モードで動作する(ステップS1)。このとき、判定部4の判定結果は、不在状態であるため、ステップS1(進入検知モード)は、第1の円C1内にある。
ステップS1の進入検知モードにおいては、判定部4は、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較を行う。このとき、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1未満であれば、判定部4は、進入検知モードでの動作を継続する(ステップS2)。一方、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になれば、判定部4は、動作モードを進入検知モードから待機モードに切り替える(ステップS3)。このとき、判定部4の判定結果は、存在状態であるため、ステップS4(待機モード)は、第2の円C2内にある。
ステップS4の待機モードにおいては、判定部4は、待機タイマ42が待機時間をカウントし終えた時点で、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較を行う。判定部4は、待機タイマ42が待機時間をカウントし終えた時点で、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1未満であれば、待機タイマ42のカウント値をリセットし、動作モードを待機モードから滞在検知モードに切り替える(ステップS5)。このとき、判定部4の判定結果は、存在状態であるため、ステップS6(滞在検知モード)は、第2の円C2内にある。一方、判定部4は、待機タイマ42が待機時間をカウントし終えた時点で、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上であれば、待機タイマ42のカウント値をリセットし、待機モードでの動作を継続する(ステップS7)。
ステップS6の滞在検知モードにおいては、判定部4は、積分タイマ41が積分時間をカウントし終えた時点から随時、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較を開始する。そして、判定部4は、評価値Vi1と第2の閾値Vth2以上になれば、積分タイマ41のカウント値をリセットせずに、滞在検知モードでの動作を継続する(ステップS9)。また、判定部4は、滞在検知モードにおいて、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較も行っており、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になれば、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える(ステップS10)。このとき、判定部4は、積分タイマ41のカウント値をリセットする。
また、ステップS6の滞在検知モードにおいて、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になれば、遅延タイマ43が遅延時間のカウントを開始する。判定部4は、遅延タイマ43が遅延時間をカウントし終えるまでは、滞在検知モードでの動作を継続する。判定部4は、遅延タイマ43が遅延時間をカウントし終えた時点で、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満であれば、動作モードを滞在検知モードから進入検知モードに切り替える(ステップS8)。このとき、判定部4の判定結果は、不在状態であるため、ステップS1(進入検知モード)は、第1の円C1内にある。また、このとき、判定部4は、積分タイマ41のカウント値及び遅延タイマ43のカウント値をリセットする。
一方、遅延タイマ43が遅延時間をカウント中に、評価値Vi1が第2の閾値Vth2以上になると、判定部4は、滞在検知モードでの動作を継続する(ステップS9)。このとき、判定部4は、積分タイマ41のカウント値及び遅延タイマ43のカウント値をリセットする。また、遅延タイマ43が遅延時間をカウント中に、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になると、判定部4は、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える(ステップS10)。このとき、判定部4は、積分タイマ41のカウント値及び遅延タイマ43のカウント値をリセットする。
上述した動作により、判定部4は、進入検知モードにおいては、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になると、存在状態と判定する。そして、判定部4は、進入検知モードにおいて存在状態と判定すると、動作モードを進入検知モードから待機モードに切り替える。また、判定部4は、待機モードでの動作を開始した時点から待機時間が経過した時点で出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1未満であれば、動作モードを待機モードから滞在検知モードに切り替える。また、判定部4は、滞在検知モードにおいては、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点から所定の遅延時間が経過するまで、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満の状態が継続すると、不在状態と判定する。そして、判定部4は、滞在検知モードにおいて不在状態と判定すると、動作モードを滞在検知モードから進入検知モードに切り替える。
以上説明した判定部4の動作をまとめると、表1のようになる。
Figure 2017150910
すなわち、判定部4の動作モードが進入検知モードであれば、判定部4での判定対象は、出力信号V1の振幅である。そして、判定部4は、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に応じて、ステップS2又はステップS3の処理を行う。判定部4の動作モードが進入検知モードである間の、判定部4の判定結果は不在状態である。
また、判定部4の動作モードが待機モードであれば、判定部4での判定対象は、出力信号V1の振幅である。そして、判定部4は、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に応じて、ステップS5又はステップS7の処理を行う。判定部4の動作モードが待機モードである間の、判定部4の判定結果は存在状態である。
また、判定部4の動作モードが滞在検知モードであれば、判定部4での判定対象は、出力信号V1の振幅、及び評価値Vi1の両方である。そして、判定部4は、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に応じて、ステップS10の処理を行う。判定部4は、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果に応じて、ステップS8又はS9の処理を行う。判定部4の動作モードが滞在モードである間の、判定部4の判定結果は存在状態である。
ところで、判定部4の処理には優先度があり、判定部4は、優先度が高い処理を優先的に実行する。例えば滞在検知モードにおいては、判定部4は、出力信号V1の振幅、及び評価値Vi1の両方を判定対象としているが、評価値Vi1に応じた処理よりも、出力信号V1の振幅に応じた処理の方が、優先度は高い。つまり、判定部4が滞在検知モードで動作中に、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になり、かつ評価値Vi1が第2の閾値Vth2以上になった場合、判定部4はステップS9の処理ではなく、ステップS10の処理を実行する。
以下、本実施形態に係る人検知システム10の動作の一例について、図6を参照して説明する。図6の例では、時刻t1において検知空間90に人91が進入し、時刻t4において人91が検知空間90から退出した場合を想定している。
図6は、横軸を時間軸として、上から順に出力信号V1、第1フラグF1、評価値Vi1、第2フラグF2、第3フラグF3を表している。第1フラグF1は、待機タイマ42が待機時間T1をカウント中に「H」(High)になり、待機タイマ42が待機時間T1をカウントしていなければ「L」(Low)になる。第2フラグF2は、判定部4での評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果を表す仮フラグである。第2フラグF2は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満であれば「H」(High)になり、評価値Vi1が第2の閾値Vth2以上であれば「L」(Low)になる。第3フラグF3は、判定部4の判定結果を表している。第3フラグF3は、判定部4が存在状態と判定中は「H」(High)になり、判定部4が不在状態と判定中は「L」(Low)になる。さらに、図6において、「M1」は判定部4の動作モードが進入検知モードである期間を表し、「M3」は判定部4の動作モードが待機モードである期間を表し、「M2」は判定部4の動作モードが滞在検知モードである期間を表している。また、「Ti1」,「Ti2」,「Ti3」・・・は、積分対象期間、つまり積分部6が移動積分の対象とする期間を表している。
図6の例において、時刻t1以前の期間については、判定部4は進入検知モードで動作しており、判定部4の判定結果は不在状態であって、第3フラグF3は「L」である。時刻t1においては、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になるので、判定部4は存在状態と判定し、第3フラグF3は「H」になる。このとき、判定部4の動作モードは進入検知モードから待機モードに切り替わる。
時刻t1〜時刻t2の期間には、判定部4が待機モードで動作するため、第1フラグF1は「H」になる。待機タイマ42が待機時間T1をカウントし終える時刻t2では、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1未満であるため、判定部4の動作モードが待機モードから滞在検知モードに切り替わる。このとき、第1フラグF1は「L」になる。
判定部4は、積分タイマ41が積分時間Ti1をカウントし終えた時刻t3から随時、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較を開始する。時刻t3では、積分部6は、積分対象期間Ti1を対象とした積分を行い、その結果得られる評価値Vi1と第2の閾値Vth2とが判定部4で比較される。時刻t3では、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満であるから、第2フラグF2は「H」になり、遅延タイマ43が遅延時間T2のカウントを開始する。その後、遅延タイマ43が遅延時間T2をカウントし終えるより前の時刻t4にて、出力信号V1が変動して、評価値Vi1が第2の閾値Vth2以上になるので、第2フラグF2は「L」になる。
その後、出力信号V1に大きな変動がなければ、積分時間が経過した時刻t5において、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になる。そのため、時刻t5において、第2フラグF2は「H」になり、遅延タイマ43が遅延時間T2のカウントを開始する。その後、出力信号V1に大きな変動がなければ、遅延タイマ43が遅延時間T2をカウントし終えた時刻t6にて、判定部4は不在状態と判定し、第3フラグF3は「L」になる。このとき、判定部4の動作モードは滞在検知モードから進入検知モードに切り替わる。
(4)利点
以上説明したように、本実施形態に係る人検知システム10は、受光部3と、判定部4とを備えている。受光部3は、検知空間90からの赤外線の受光強度の変化に応じた信号を出力する受光素子11を有する。判定部4は、受光部3の出力信号V1,V2に基づいて、検知空間90の状態が、検知空間90に人91が存在する存在状態と、検知空間90に人が存在しない不在状態とのいずれであるかを判定する。判定部4の動作モードは、検知空間90への人91の進入の有無を検知する進入検知モードと、検知空間90からの人91の退出の有無を検知する滞在検知モードとを含む。判定部4は、進入検知モードにおいては、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果が第1の判定条件を満たせば存在状態と判定する。判定部4は、滞在検知モードにおいては、出力信号V1,V2から求まる値であって検知空間90における人91の動きに応じた評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果が第2の判定条件を満たせば不在状態と判定するように構成されている。
上記構成によれば、判定部4の動作モードが、検知空間90への人91の進入の有無を検知する進入検知モードと、検知空間90からの人91の退出の有無を検知する滞在検知モードとを含んでいる。つまり、判定部4は、進入検知モードでは、検知空間90の状態が存在状態にあるか否かを判定し、滞在検知モードでは、検知空間90の状態が不在状態にあるか否かを判定する。このように、判定部4は、不在状態から存在状態への変化と、存在状態から不在状態への変化とを、互いに異なる動作モードで検知する。したがって、例えば判定部4が進入検知モードよりも滞在検知モードで高感度であれば、滞在検知モードにおいては人の微動(身じろぎ等)の検知漏れが生じにくくなり、進入検知モードにおいては誤検知の発生を抑制可能である。
しかも、判定部4は、進入検知モードでは、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定する。一方、判定部4は、滞在検知モードにおいては、出力信号V1,V2から求まる値であって検知空間90における人91の動きに応じた評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果に基づいて、不在状態か否かを判定する。つまり、進入検知モードと滞在検知モードとでは、判定部4の判定処理のアルゴリズムが異なっている。そのため、例えば滞在検知モードにおいては、人91の微動の検知に適したアルゴリズムを適用することで、人91の微動の検知漏れがより生じにくくなる。
さらに、乗算部5及び積分部6は、判定部4の動作モードが進入検知モードにある間には、動作を停止している。そのため、検知回路2での消費電力を、進入検知モードでは、滞在検知モードに比べて低く抑えることができる。
また、本実施形態のように、評価値Vi1は、出力信号の積分値であることが好ましい。ただし、本実施形態では「出力信号」として、出力信号V1と出力信号V2とがあるため、評価値Vi1は、出力信号V1,V2の乗算値の積分値である。この構成によれば、判定部4は、滞在検知モードにおいては、出力信号V1,V2の瞬時値ではなく、積分値に基づいて、人91が存在するか否かを判定することになる。したがって、例えば人91が呼吸によって僅かに動いているような場合でも、この僅かな動き(微動)が周期的に繰り返されることで、判定部4では、人91が存在すると判定されやすくなる。ただし、評価値Vi1が出力信号の積分値であることは人検知システム10に必須の構成ではなく、評価値Vi1は、出力信号V1,V2から求まる値であって検知空間90における人91の動きに応じた値であればよい。
また、本実施形態のように、第1の判定条件は、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上となることである、ことが好ましい。この構成によれば、判定部4は、進入検知モードにおいては、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1になるとすぐに、存在状態と判定する。したがって、例えば、検知空間90への人91の進入があった場合にはすぐに照明器具81を点灯させることができる。
また、本実施形態のように、判定部4は、滞在検知モードにおいて不在状態と判定すると、動作モードを滞在検知モードから進入検知モードに切り替えるように構成されていることが好ましい。この構成によれば、検知空間90内から検知空間90外への人91の移動があった場合に、判定部4の動作モードが、検知空間90からの人91の進入の有無を検知する進入検知モードに切り替わることになる。ただし、判定部4が動作モードを滞在検知モードから進入検知モードに自動的に切り替える構成は人検知システム10に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
また、本実施形態のように、判定部4の動作モードは、待機モードを更に含むことが好ましい。この場合に、判定部4は、進入検知モードにおいて存在状態と判定すると、動作モードを進入検知モードから待機モードに切り替えることが好ましい。さらに、判定部4は、待機モードでの動作を開始した時点から所定の待機時間T1が経過した時点で出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1未満であれば、動作モードを待機モードから滞在検知モードに切り替えるように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、検知空間90外から検知空間90内への人91の移動があった場合に、判定部4の動作モードが、検知空間90からの人91の退出の有無を検知する滞在検知モードに自動的に切り替わることになる。しかも、判定部4の動作モードは、進入検知モードから待機モードを経て滞在検知モードに切り替わるので、人91の大きな動きがあった直後は、滞在検知モードに移行しない。乗算部5及び積分部6は、判定部4の動作モードが待機モードにある間には、動作を停止している。そのため、検知回路2での消費電力を、待機モードでは、滞在検知モードに比べて低く抑えることができる。ただし、判定部4が動作モードを進入検知モードから待機モードを経て滞在検知モードに自動的に切り替える構成は人検知システム10に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
この場合に、本実施形態のように、判定部4は、滞在検知モードにおいて出力信号V1の振幅が第3の閾値(本実施形態では第1の閾値Vth1)以上になると、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替えるように構成されていることが好ましい。この構成によれば、判定部4が滞在検知モードで動作中に、例えば人91の大きな動き(歩行等)が発生した場合には、判定部4の動作モードが待機モードに自動的に切り替わる。よって、例えば人91が検知空間90を通過するだけの場合と、人91が検知空間90に滞在後に検知空間90から退出する場合とのいずれであっても、人91の退出後に判定部4は待機モードから動作を開始する。したがって、検知空間90から人91が退出した後、判定部4が不在状態と判定するまでに要する時間のばらつきが小さく抑えられる。
また、本実施形態のように、第2の判定条件は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点から所定の遅延時間T2が経過するまで、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満の状態が継続することである、ことが好ましい。この構成によれば、判定部4は、滞在検知モードにおいては、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になってもすぐには、不在状態との判定は行わない。したがって、例えば検知空間90に人91が存在する状態で、照明器具81が消灯しにくくなる。
(5)変形例
図7は、実施形態1の第1変形例に係る人検知システム10の判定部4の動作を概念的に示した説明図である。図7は、図5と同様の概念図であるので、細かい説明は省略する。
第1変形例に係る人検知システム10は、判定部4が動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える機能を有さない点で、実施形態1に係る人検知システム10と相違する。第1変形例においては、判定部4の動作モードが一旦、待機モード(ステップS4)から滞在検知モード(ステップS6)に切り替わると、その後、判定部4の動作モードが直接的に待機モードに切り替わることはない。つまり、滞在検知モードにおける判定部4の動作は、滞在検知モードでの動作を継続するか(ステップS9)、進入検知モード(ステップS1)に移行するか(ステップS8)のいずれかである。第1変形例では、判定部4の動作モードが滞在検知モードにあれば、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較は不要である。
図8は、実施形態1の第2変形例に係る人検知システム10の判定部4の動作を概念的に示した説明図である。図8は、図5と同様の概念図であるので、細かい説明は省略する。
第2変形例に係る人検知システム10は、判定部4の動作モードが待機モードを含まない点で、実施形態1に係る人検知システム10と相違する。第2変形例においては、判定部4は、進入検知モードにおいて存在状態と判定すると、動作モードを進入検知モードから滞在検知モードに切り替えるように構成されている。つまり、判定部4の動作モードは、進入検知モード(ステップS1)から滞在検知モード(ステップS6)に直接的に切り替わる(ステップS3)。第2変形例では、判定部4の動作モードが滞在検知モードにあれば、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較は不要である。
以下、実施形態1の他の変形例を列挙する。
人検知システム10は、住宅用に限らず、例えばオフィス、店舗、又は工場などの非住宅に用いられてもよい。さらに、人検知システム10は、屋内に限らず、屋外で用いられてもよい。
また、人検知システム10の検知結果は、照明器具の制御に限らず、例えば換気扇、又は防犯カメラなど、照明器具以外の電気機器の制御に用いられてもよい。さらに、人検知システム10の検知結果は、電気機器の制御に限らず、例えば人91の位置の監視などに用いられてもよい。
また、第1の判定条件、つまり判定部4が進入検知モードにおいて存在状態と判定するための条件は、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上となることに限らない。例えば、第1の判定条件は、所定期間内に出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1を超えた回数が規定回数に達すること、などであってもよい。さらに、判定部4、進入検知モードにおいて、第1受光部31の出力信号V1と、第2受光部32の出力信号V2との少なくとも一方の振幅と、第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定すればよい。例えば、判定部4は、第1受光部31の出力信号V1及び第2受光部32の出力信号V2の両方の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定してもよい。又は、判定部4は、第2受光部32の出力信号V2の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定してもよい。
また、第2の判定条件、つまり判定部4が滞在検知モードにおいて不在状態と判定するための条件は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点から遅延時間が経過するまで、評価値Vi1が第2の閾値Vth未満の状態が継続することに限らない。例えば、第2の判定条件は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になること、などであってもよい。つまり、オフディレイの機能は、判定部4に必須の機能ではなく、滞在検知モードにおいて評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点で、判定部4が不在状態と判定してもよい。ただし、この構成は、実施形態1の構成において遅延時間がゼロに設定されている構成と同じである。
また、判定部4の動作モードは、滞在検知モードとは別に、判定部4にてオフディレイの機能を実現するための動作モードとして、遅延モードを含んでいてもよい。この場合、判定部4は、滞在検知モードにおいて評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果が第2の判定条件を満たしても、すぐには不在状態と判定しない。つまり、判定部4は、仮不在フラグを立てて、動作モードを滞在検知モードから遅延モードに切り替えて、遅延時間のカウントを開始する。遅延モードでの判定部4の動作は、実施形態1に係る人検知システム10において遅延時間をカウント中の判定部4の動作と同じになる。
さらに、オフディレイの機能は、判定部4ではなく、判定部4の後段、例えば出力部7にて実現されてもよい。この場合、判定部4は、滞在検知モードにおいて評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果が第2の判定条件を満たすと、すぐに不在状態と判定する。出力部7は、不在状態との判定部4の判定結果を受けると、遅延時間のカウントを開始する。
また、第1受光部31と第2受光部32とで赤外線を受光する検知空間90は完全に一致していなくてもよく、互いにずれがあってもよい。この場合、第1受光部31の出力信号V1に含まれる検知成分と、第2受光部32の出力信号V2に含まれる検知成分とに位相差が生じる可能性がある。この場合、乗算部5の乗算結果が常に正の値になるとは限らず、負の値となることもある。したがって、評価値Vi1の比較対象として、第2の閾値Vth2に加えて負の閾値が設定されていてもよい。この場合、判定部4は、評価値Vi1と負の閾値との比較結果に基づいて、人91が存在するか否かを判定してもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る人検知システム10は、受光部3が第1受光部31のみを有する点で、実施形態1の人検知システム10と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
判定部4は、移動検知モードにおいては、実施形態1の人検知システム10と同様に、第1受光部31の出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、人91が存在するか否かを判定する。一方、滞在検知モードにおいては、判定部4は、第1受光部31の出力信号V1と参照信号との乗算結果の積分値を、評価値Vi1として用いる。つまり、評価値Vi1は、第1受光部31の出力信号V1と参照信号とを乗算部5で乗算し、乗算結果を積分部6で積分した値である。ここでいう参照信号は、例えば人91の微動に対応した周波数(例えば0.3Hz及び0.5Hz)の正弦波である。また、参照信号は、例えば第1受光部31の出力信号V1を所定時間分ずらした、第1受光部31の出力信号V1と略同位相の信号であってもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る人検知システム10は、受光部3が第1受光部31のみであっても、判定部4は移動検知モード及び滞在検知モードの2つの動作モードで動作可能である。
実施形態2に係る人検知システム10の構成は、実施形態1(変形例を含む)の構成と適宜組み合わせ可能である。
また、上記各実施形態(変形例を含む)において、振幅及び閾値等の2値間の比較にて、「以上」としているところは、2値が等しい場合と、2値の一方が他方を上回っている場合との両方を含むことを意味している。ただし、これに限らず、「以上」は、2値の一方が他方を上回っている場合のみを含む「より大きい」と同義であってもよい。つまり、2値が等しい場合を含むか否かは、閾値等の設定次第で任意に変更できるので、「以上」か「より大きい」かに技術上の差異はない。同様に、「未満」においても「以下」と同義であってもよい。
10 人検知システム
3 受光部
11 受光素子
4 判定部
90 検知空間
91 人
T1 待機時間
T2 遅延時間
Vth1 第1の閾値(第3の閾値)
Vth2 第2の閾値
本発明は上記事由に鑑みてなされており、人の微動の検知漏れが生じにくく、かつ誤検知の発生を抑制可能な人検知システムを提供することを目的とする。
図1は、本発明の実施形態1に係る人検知システムの構成を示すブロック図である。 図2は、同上の人検知システムの使用例を示す斜視図である。 図3は、同上の人検知システムにおける第1受光部の出力信号の波形図である。 図4Aは、同上の人検知システムにおける第1受光部及び第2受光部の出力信号の波形図である。図4Bは、同上の人検知システムにおける評価値の波形図である。 図5は、同上の人検知システムの判定部の動作を概念的に示した説明図である。 図6は、同上の人検知システムの動作例を示すタイミングチャートである。 図7は、本発明の実施形態1の第1変形例に係る人検知システムの判定部の動作を概念的に示した説明図である。 図8は、本発明の実施形態1の第変形例に係る人検知システムの判定部の動作を概念的に示した説明図である。
乗算部5は、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2とを乗算処理する。乗算部5は、第1受光部31の出力信号V1の瞬時値と、第2受光部32の出力信号V2の瞬時値とを乗算する。乗算部5は、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2とを乗算処理することにより、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2との同相成分を抽出する同期検波を行う。
例えば、人91が静止している状態であっても、人91には呼吸動作等により数mm程度の動き(微動)が生じる。そのため、検知空間90に人91が存在する場合、第1受光部31及び第2受光部32の出力信号V1,V2には、例えば図4Aに示すように、人91の動きの大きさに応じた同相の検知成分が含まれる。図4Aに例示する出力信号V1,V2はいずれも第1の閾値Vth1未満である。第1受光部31と第2受光部32とは、同一箇所からの赤外線を受光するため、第1受光部31の出力信号V1と、第2受光部32の出力信号V2との各々に含まれる検知成分は、互いに相関性がある。そのため、第1受光部31の出力信号V1と第2受光部32の出力信号V2との乗算結果においては、同相の検知成分が強調される。また、乗算部5の乗算結果の移動積分値においては、ランダムに生じるノイズ成分が低減される。したがって、乗算部5の乗算結果の移動積分値からなる評価値Vi1は、図4Bに示すように、積分の開始時点から積分時間が経過する時刻t20までは増加し、時刻t20以降は略一定となる。図4Bの例では、評価値Vi1は、時刻t20においては第2の閾値Vth2以上であるため、判定部4は、時刻t20において、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果が第2の判定条件を満たさないと判断する。
一方、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較については、判定部4は、動作モードにかかわらず随時行う。そのため、判定部4は、滞在検知モードにおいても、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1(第3の閾値)との比較を行うことができ、出力信号V1の振幅第1の閾値Vth1以上になると、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える。
)動作
次に、本実施形態に係る人検知システム10の動作について、図5を参照して説明する。
ステップS6の滞在検知モードにおいては、判定部4は、積分タイマ41が積分時間をカウントし終えた時点から随時、評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較を開始する。そして、判定部4は、評価値Vi1第2の閾値Vth2以上になれば、積分タイマ41のカウント値をリセットせずに、滞在検知モードでの動作を継続する(ステップS9)。また、判定部4は、滞在検知モードにおいて、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較も行っており、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上になれば、動作モードを滞在検知モードから待機モードに切り替える(ステップS10)。このとき、判定部4は、積分タイマ41のカウント値をリセットする。
)利点
以上説明したように、本実施形態に係る人検知システム10は、受光部3と、判定部4とを備えている。受光部3は、検知空間90からの赤外線の受光強度の変化に応じた信号を出力する受光素子11を有する。判定部4は、受光部3の出力信号V1,V2に基づいて、検知空間90の状態が、検知空間90に人91が存在する存在状態と、検知空間90に人が存在しない不在状態とのいずれであるかを判定する。判定部4の動作モードは、検知空間90への人91の進入の有無を検知する進入検知モードと、検知空間90からの人91の退出の有無を検知する滞在検知モードとを含む。判定部4は、進入検知モードにおいては、出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果が第1の判定条件を満たせば存在状態と判定する。判定部4は、滞在検知モードにおいては、出力信号V1,V2から求まる値であって検知空間90における人91の動きに応じた評価値Vi1と第2の閾値Vth2との比較結果が第2の判定条件を満たせば不在状態と判定するように構成されている。
)変形例
図7は、実施形態1の第1変形例に係る人検知システム10の判定部4の動作を概念的に示した説明図である。図7は、図5と同様の概念図であるので、細かい説明は省略する。
また、第1の判定条件、つまり判定部4が進入検知モードにおいて存在状態と判定するための条件は、出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1以上となることに限らない。例えば、第1の判定条件は、所定期間内に出力信号V1の振幅が第1の閾値Vth1を超えた回数が規定回数に達すること、などであってもよい。さらに、判定部4、進入検知モードにおいて、第1受光部31の出力信号V1と、第2受光部32の出力信号V2との少なくとも一方の振幅と、第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定すればよい。例えば、判定部4は、第1受光部31の出力信号V1及び第2受光部32の出力信号V2の両方の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定してもよい。又は、判定部4は、第2受光部32の出力信号V2の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、存在状態か否かを判定してもよい。
また、第2の判定条件、つまり判定部4が滞在検知モードにおいて不在状態と判定するための条件は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点から遅延時間が経過するまで、評価値Vi1が第2の閾値Vth未満の状態が継続することに限らない。例えば、第2の判定条件は、評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になること、などであってもよい。つまり、オフディレイの機能は、判定部4に必須の機能ではなく、滞在検知モードにおいて評価値Vi1が第2の閾値Vth2未満になった時点で、判定部4が不在状態と判定してもよい。ただし、この構成は、実施形態1の構成において遅延時間がゼロに設定されている構成と同じである。
判定部4は、進入検知モードにおいては、実施形態1の人検知システム10と同様に、第1受光部31の出力信号V1の振幅と第1の閾値Vth1との比較結果に基づいて、人91が存在するか否かを判定する。一方、滞在検知モードにおいては、判定部4は、第1受光部31の出力信号V1と参照信号との乗算結果の積分値を、評価値Vi1として用いる。つまり、評価値Vi1は、第1受光部31の出力信号V1と参照信号とを乗算部5で乗算し、乗算結果を積分部6で積分した値である。ここでいう参照信号は、例えば人91の微動に対応した周波数(例えば0.3Hz及び0.5Hz)の正弦波である。また、参照信号は、例えば第1受光部31の出力信号V1を所定時間分ずらした、第1受光部31の出力信号V1と略同位相の信号であってもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る人検知システム10は、受光部3が第1受光部31のみであっても、判定部4は進入検知モード及び滞在検知モードの2つの動作モードで動作可能である。
10 人検知システム
3 受光部
11 受光素子
4 判定部
90 検知空間
91 人
T1 待機時間
T2 遅延時間
Vi1 評価値
Vth1 第1の閾値(第3の閾値)
Vth2 第2の閾値

Claims (8)

  1. 検知空間からの赤外線の受光強度の変化に応じた信号を出力する受光素子を有する受光部と、
    前記受光部の出力信号に基づいて、前記検知空間の状態が、前記検知空間に人が存在する存在状態と、前記検知空間に人が存在しない不在状態とのいずれであるかを判定する判定部とを備え、
    前記判定部の動作モードは、前記検知空間への人の進入の有無を検知する進入検知モードと、前記検知空間からの人の退出の有無を検知する滞在検知モードとを含み、
    前記判定部は、
    前記進入検知モードにおいては、前記出力信号の振幅と第1の閾値との比較結果が第1の判定条件を満たせば前記存在状態と判定し、
    前記滞在検知モードにおいては、前記出力信号から求まる値であって前記検知空間における人の動きに応じた評価値と第2の閾値との比較結果が第2の判定条件を満たせば前記不在状態と判定するように構成されている
    人検知システム。
  2. 前記評価値は、前記出力信号の積分値である
    請求項1に記載の人検知システム。
  3. 前記第1の判定条件は、
    前記出力信号の前記振幅が前記第1の閾値以上となることである
    請求項1又は2に記載の人検知システム。
  4. 前記判定部は、
    前記滞在検知モードにおいて前記不在状態と判定すると、前記動作モードを前記滞在検知モードから前記進入検知モードに切り替えるように構成されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の人検知システム。
  5. 前記判定部は、
    前記進入検知モードにおいて前記存在状態と判定すると、前記動作モードを前記進入検知モードから前記滞在検知モードに切り替えるように構成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の人検知システム。
  6. 前記判定部の前記動作モードは、待機モードを更に含み、
    前記判定部は、
    前記進入検知モードにおいて前記存在状態と判定すると、前記動作モードを前記進入検知モードから前記待機モードに切り替え、
    前記待機モードでの動作を開始した時点から所定の待機時間が経過した時点で前記出力信号の前記振幅が前記第1の閾値未満であれば、前記動作モードを前記待機モードから前記滞在検知モードに切り替えるように構成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の人検知システム。
  7. 前記判定部は、
    前記滞在検知モードにおいて前記出力信号の前記振幅が第3の閾値以上になると、前記動作モードを前記滞在検知モードから前記待機モードに切り替えるように構成されている
    請求項6に記載の人検知システム。
  8. 前記第2の判定条件は、
    前記評価値が前記第2の閾値未満になった時点から所定の遅延時間が経過するまで、前記評価値が前記第2の閾値未満の状態が継続することである
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の人検知システム。
JP2016032504A 2016-02-23 2016-02-23 人検知システム Active JP6920645B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016032504A JP6920645B2 (ja) 2016-02-23 2016-02-23 人検知システム
PCT/JP2017/004852 WO2017145791A1 (ja) 2016-02-23 2017-02-10 人検知システム
TR2018/10941A TR201810941T1 (tr) 2016-02-23 2017-02-10 İnsan algılama sistemi.
TW106104847A TWI658437B (zh) 2016-02-23 2017-02-15 Human detection system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016032504A JP6920645B2 (ja) 2016-02-23 2016-02-23 人検知システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017150910A true JP2017150910A (ja) 2017-08-31
JP2017150910A5 JP2017150910A5 (ja) 2018-12-27
JP6920645B2 JP6920645B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=59686580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016032504A Active JP6920645B2 (ja) 2016-02-23 2016-02-23 人検知システム

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6920645B2 (ja)
TR (1) TR201810941T1 (ja)
TW (1) TWI658437B (ja)
WO (1) WO2017145791A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020051757A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 人検知システム及びプログラム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020051756A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 人検知システム及びプログラム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05312966A (ja) * 1992-03-13 1993-11-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 在席検出装置及び安全制御装置
JPH063366A (ja) * 1992-06-23 1994-01-11 Matsushita Electric Works Ltd 赤外線式人体検知器
JPH0896967A (ja) * 1994-09-26 1996-04-12 Matsushita Electric Works Ltd 赤外線式人体検知装置
JP2008224528A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Yamagata Chinoo:Kk 人体検知装置
JP2010256045A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Taisei Corp 広域・高精度人体検知センサ
JP2014202614A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 オムロン株式会社 赤外線検知装置および検知対象の検知方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWM394544U (en) * 2010-08-19 2010-12-11 Tpv Electronics Fujian Co Ltd Display with auto off function by person infrared sensor
CN103197354B (zh) * 2013-03-22 2015-08-12 黄程云 数字式被动红外静止人体探测器及其探测方法
CN103234641B (zh) * 2013-04-02 2015-04-22 浙江大学 检测动静态人体的被动式热释电红外探测器及低误报方法
TWM467256U (zh) * 2013-05-21 2013-12-01 zhen-rong Lin 人體感應開關
JP6011568B2 (ja) * 2014-03-13 2016-10-19 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 乗客コンベアの人検知装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05312966A (ja) * 1992-03-13 1993-11-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 在席検出装置及び安全制御装置
JPH063366A (ja) * 1992-06-23 1994-01-11 Matsushita Electric Works Ltd 赤外線式人体検知器
JPH0896967A (ja) * 1994-09-26 1996-04-12 Matsushita Electric Works Ltd 赤外線式人体検知装置
JP2008224528A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Yamagata Chinoo:Kk 人体検知装置
JP2010256045A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Taisei Corp 広域・高精度人体検知センサ
JP2014202614A (ja) * 2013-04-05 2014-10-27 オムロン株式会社 赤外線検知装置および検知対象の検知方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020051757A (ja) * 2018-09-21 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 人検知システム及びプログラム
JP7253728B2 (ja) 2018-09-21 2023-04-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 人検知システム及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
TR201810941T1 (tr) 2018-08-27
JP6920645B2 (ja) 2021-08-18
TW201734967A (zh) 2017-10-01
WO2017145791A1 (ja) 2017-08-31
TWI658437B (zh) 2019-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI727415B (zh) 人檢測系統及程式
RU2016135046A (ru) Помехозащищенная фотодетекторная система
TWI720608B (zh) 人檢測系統及電腦程式產品
TWI655614B (zh) 用於感測器的警報觸發方法及使用其的電子裝置
JP2017150910A (ja) 人検知システム
JP2017111008A (ja) 人検知システム
JP2010206714A (ja) 機器制御システム
JP2009121825A (ja) 温度検出回路
JP6667158B2 (ja) 赤外線検出システム
JP6380892B2 (ja) 赤外線検知装置及び検知方法
WO2019098070A1 (ja) センサシステム、照明制御システム、プログラム
JP6917575B2 (ja) 人検知システム、プログラム及び人検知方法
JP4668058B2 (ja) 検知装置及び照明制御装置
JP2012013578A (ja) 赤外線検出装置
JP2009244158A (ja) 人感検知器
JP2017150910A5 (ja)
JP6399447B2 (ja) 赤外線検出装置
US20190098732A1 (en) Motion-sensing match method
JP2017058331A (ja) 検知回路、及びそれを備えた赤外線検出装置
JP2019090763A (ja) センサ装置、制御システム、照明制御システム、プログラム
JP2005291778A (ja) 炎感知器
JP2016186478A (ja) 赤外線検出装置
WO2019102645A1 (ja) 人体検知装置および人体検知方法
JP2014010127A (ja) 赤外線検出装置及び照明装置及び照明制御装置及び照明システム
EP4278867A1 (en) A controller for controlling a lighting unit in an area and a method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160926

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20170124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181022

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200702

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210127

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210127

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210204

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210209

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20210226

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20210302

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210309

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20210518

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20210615

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20210615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210709

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6920645

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151