JP2017149826A - 樹脂組成物および印刷インキ - Google Patents
樹脂組成物および印刷インキ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017149826A JP2017149826A JP2016032558A JP2016032558A JP2017149826A JP 2017149826 A JP2017149826 A JP 2017149826A JP 2016032558 A JP2016032558 A JP 2016032558A JP 2016032558 A JP2016032558 A JP 2016032558A JP 2017149826 A JP2017149826 A JP 2017149826A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meth
- acrylate
- resin composition
- methacrylate
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
【課題】ポリオレフィン系基材と金属基材に対する密着性が良好であり、塩素原子を含む化合物を使用しない樹脂組成物を提供する。【解決手段】アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と、酸基含有単量体(b)単位を有する(メタ)アクリル系重合体(A)を含有する樹脂組成物。【選択図】 なし
Description
本発明は、樹脂組成物および印刷インキに関する。
パッケージ用印刷物向けの印刷インキに対してはさまざまな素材からなる基材への付着性が求められている。たとえば、ポリオレフィン系基材用の印刷インキとしては、樹脂に塩素化ポリオレフィンを含むものが知られている。塩素化ポリオレフィンは、含塩素化合物であるため、ポリオレフィン系基材に対する密着性は高いものの、昨今の環境問題への関心の高まりから、その使用が回避される傾向にある。そのため、近年では、塩素を含まない化合物を用いた印刷インキ用樹脂に対する要求が急速に高まっている。
そこで特許文献1には塩素を含まずにポリオレフィン系基材に付着することを特徴とした樹脂が記載されている。
一方で、金属缶等の表面用の印刷インキに対しては金属付着性が求められ、特許文献1に記載された低極性な樹脂組成では金属基材への付着性を満たすことは困難であるという問題があった。
そこで特許文献1には塩素を含まずにポリオレフィン系基材に付着することを特徴とした樹脂が記載されている。
一方で、金属缶等の表面用の印刷インキに対しては金属付着性が求められ、特許文献1に記載された低極性な樹脂組成では金属基材への付着性を満たすことは困難であるという問題があった。
本発明の目的は、ポリオレフィン系基材と金属基材に対する密着性が良好であり、塩素原子を含む化合物を使用しない樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は上記樹脂組成物を含む印刷インキを提供することにある。
また、本発明の目的は上記樹脂組成物を含む印刷インキを提供することにある。
本発明の要旨は、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と、酸基含有単量体(b)単位を有する(メタ)アクリル系重合体(A)を含む樹脂組成物にある。
本発明の樹脂組成物は、環境に優しく、基材ごとにインキに配合する付着性成分を変えることなく1種類の樹脂によって、ポリオレフィン基材と金属基材への付着性を同時に満たすことができる等の効果を奏する。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(メタ)アクリル系重合体(A)]
(メタ)アクリル系重合体(A)は、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と、酸基含有単量体(b)単位が構成成分として含まれる重合体である。
[(メタ)アクリル系重合体(A)]
(メタ)アクリル系重合体(A)は、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と、酸基含有単量体(b)単位が構成成分として含まれる重合体である。
<(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)>
本発明における(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)またはメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)が、2級炭素原子または3級炭素原子に結合したものである。ここで、2級炭素原子または3級炭素原子とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を除く、水素原子以外の任意の基を2つまたは3つ有する炭素原子であり、これら任意の基は互いに結合して環を形成していてもよいものである。
また、本発明において(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを意味する。
本発明における(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)またはメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)が、2級炭素原子または3級炭素原子に結合したものである。ここで、2級炭素原子または3級炭素原子とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を除く、水素原子以外の任意の基を2つまたは3つ有する炭素原子であり、これら任意の基は互いに結合して環を形成していてもよいものである。
また、本発明において(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを意味する。
(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)としては、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体であれば特に限定されないが、例えば、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロオクチル、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸トリシクロデカニル、メタクリル酸シクロペンタジエニル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸アダマンチル等の脂環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステル単量体;メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸t − ブチル、メタクリル酸t−アミル、メタクリル酸ジプロピルメチル、メタクリル酸トリプロピルメチル、メタクリル酸ジイソプロピルメチル、メタクリル酸トリイソプロピルメチル、メタクリル酸ジブチルメチル、メタクリル酸トリブチルメチル、メタクリル酸ジイソブチルメチル、メタクリル酸トリイソブチルメチル、メタクリル酸ジt−ブチルメチル、メタクリル酸トリt−ブチルメチル等の分岐状炭化水素基を有するメタクリル酸エステル単量体;アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸シクロオクチル、アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸トリシクロデカニル、アクリル酸シクロペンタジエニル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸アダマンチル等の脂環式炭化水素基を有するアクリル酸エステル単量体;アクリル酸イソプロピル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸t−アミル、アクリル酸ジプロピルメチル、アクリル酸トリプロピルメチル、アクリル酸ジイソプロピルメチル、アクリル酸トリイソプロピルメチル、アクリル酸ジブチルメチル、アクリル酸トリブチルメチル、アクリル酸ジイソブチルメチル、アクリル酸トリイソブチルメチル、アクリル酸ジt−ブチルメチル、アクリル酸トリt−ブチルメチル等の分岐状炭化水素基を有するアクリル酸エステル単量体等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の中でも耐熱性や基材への密着性の観点から、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロオクチル、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸トリシクロデカニル、メタクリル酸シクロペンタジエニル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸アダマンチル等の脂環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステル単量体;アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸シクロオクチル、アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸トリシクロデカニル、アクリル酸シクロペンタジエニル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸アダマンチル等の脂環式炭化水素基を有するアクリル酸エステル単量体;メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸t−アミル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸t−アミル等が好ましい。
さらに、これらの中でも特に、炭化水素基にシクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、イソボルニル基、トリシクロデカニル基、シクロペンタジエニル基等を有する脂環式炭化水素基含有単量体や、t−ブチル基を有する単量体が好ましい。
具体的には、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸トリシクロデカニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸トリシクロデカニル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸t−ブチル等が好ましい。
さらに、これらの中でも特に、炭化水素基にシクロヘキシル基、4−t−ブチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、イソボルニル基、トリシクロデカニル基、シクロペンタジエニル基等を有する脂環式炭化水素基含有単量体や、t−ブチル基を有する単量体が好ましい。
具体的には、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸トリシクロデカニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸トリシクロデカニル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸t−ブチル等が好ましい。
<酸基含有単量体(b)>
本発明における酸基含有単量体(b)は、これに含まれるカルボキシル基のような高極性官能基が金属表面と容易に相互作用することによって金属基材に対する付着性を発現できる。
酸基含有単量体(b)としては、単量体単位に酸基が1つ以上含まれるものであれば特に限定されないが、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等のα,β−不飽和カルボン酸類が好ましい。これらの中でも、入手のし易さの面から、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸が好ましい。さらにこれらの中でも特に、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)との共重合性の面から、メタクリル酸、アクリル酸がより好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明における酸基含有単量体(b)は、これに含まれるカルボキシル基のような高極性官能基が金属表面と容易に相互作用することによって金属基材に対する付着性を発現できる。
酸基含有単量体(b)としては、単量体単位に酸基が1つ以上含まれるものであれば特に限定されないが、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等のα,β−不飽和カルボン酸類が好ましい。これらの中でも、入手のし易さの面から、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸が好ましい。さらにこれらの中でも特に、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)との共重合性の面から、メタクリル酸、アクリル酸がより好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<脂肪族炭化水素基含有単量体(c)>
本発明の(メタ)アクリル系重合体(A)は、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)を構成成分として含んでいでもよい。脂肪族炭化水素基含有単量体(c)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)またはメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)が、炭素数5〜20からなる炭化水素基の1級炭素原子に結合したものである。ここで、1級炭素原子とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を除く、水素原子以外の任意の基を1つ有する炭素原子である。炭化水素基のなかでこれに隣り合う炭素原子以降は1級炭素原子であっても、2級炭素原子または3級炭素原子であってもよい。すなわち、炭素数が5〜20の直鎖状または分岐状炭化水素基のうち1級炭素でアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基と結合したものである。
脂肪族炭化水素基含有単量体(c)としては、炭素数が5〜20含まれるものであれば特に限定されないが、例えば、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリル等の直鎖状または分岐状炭化水素基を有するアクリル酸エステル単量体等が挙げられる。
これらの中でも、入手のし易さの面から、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリルが好ましい。さらにこれらの中でも特に、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシルがより好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の(メタ)アクリル系重合体(A)は、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)を構成成分として含んでいでもよい。脂肪族炭化水素基含有単量体(c)は、アクリロイルオキシ基(CH2=CHCOO−)またはメタクリロイルオキシ基(CH2=C(CH3)COO−)が、炭素数5〜20からなる炭化水素基の1級炭素原子に結合したものである。ここで、1級炭素原子とは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を除く、水素原子以外の任意の基を1つ有する炭素原子である。炭化水素基のなかでこれに隣り合う炭素原子以降は1級炭素原子であっても、2級炭素原子または3級炭素原子であってもよい。すなわち、炭素数が5〜20の直鎖状または分岐状炭化水素基のうち1級炭素でアクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基と結合したものである。
脂肪族炭化水素基含有単量体(c)としては、炭素数が5〜20含まれるものであれば特に限定されないが、例えば、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリル等の直鎖状または分岐状炭化水素基を有するアクリル酸エステル単量体等が挙げられる。
これらの中でも、入手のし易さの面から、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステアリルが好ましい。さらにこれらの中でも特に、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシルがより好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<他の単量体(d)>
また、(メタ)アクリル系重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位、酸基含有単量体(b)単位、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位の他に、これらとは異なる他の単量体(d)単位を有する共重合体であっても良い。かかる(メタ)アクリル系重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位、酸基含有単量体(b)単位と、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位およびまたは他の単量体(d)とを共重合することにより得られる。
他の単量体(d)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)、酸基含有単量体(b)、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)以外の単量体であり、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFM(ダイセル化学(株);カプロラクトン付加単量体)、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸ノルマルブトキシエチル、メタクリル酸イソブトキシエチル、メタクリル酸t−ブトキシエチル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸ノニルフェノキシエチル、メタクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200(日油(株))、ブレンマー50POEP−800B(日油(株))、ブレンマー20ANEP−600(日油(株))等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アタクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFA(ダイセル化学(株);カプロラクトン付加単量体) 、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ノルマルブトキシエチル、アクリル酸イソブトキシエチル、アクリル酸t−ブトキシエチル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ノニルフェノキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーAME−100 、200(日本油脂(株))、ブレンマー50AOEP−800B(日本油脂(株))等のアクリル酸エステル類;N−フェニルマレイミド、N −シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等のマレイミド類;カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類; ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン等のジエン類; スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン等の芳香族ビニル化合物; メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ブトキシメタクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ブトキシアクリルアミド等重合性アミド類; ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の不飽和有機シラン化合物等が挙げられる。
これらの中でも、入手のし易さ、密着性の面から、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類が好ましい。さらに、これらの中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルがより好ましい。
これら他の単量体(d)は1種を単独でもしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(メタ)アクリル系重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位、酸基含有単量体(b)単位、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位の他に、これらとは異なる他の単量体(d)単位を有する共重合体であっても良い。かかる(メタ)アクリル系重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位、酸基含有単量体(b)単位と、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位およびまたは他の単量体(d)とを共重合することにより得られる。
他の単量体(d)は、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)、酸基含有単量体(b)、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)以外の単量体であり、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFM(ダイセル化学(株);カプロラクトン付加単量体)、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸ノルマルブトキシエチル、メタクリル酸イソブトキシエチル、メタクリル酸t−ブトキシエチル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸ノニルフェノキシエチル、メタクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーPME−100、ブレンマーPME−200(日油(株))、ブレンマー50POEP−800B(日油(株))、ブレンマー20ANEP−600(日油(株))等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アタクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、プラクセルFA(ダイセル化学(株);カプロラクトン付加単量体) 、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ノルマルブトキシエチル、アクリル酸イソブトキシエチル、アクリル酸t−ブトキシエチル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ノニルフェノキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、ブレンマーAME−100 、200(日本油脂(株))、ブレンマー50AOEP−800B(日本油脂(株))等のアクリル酸エステル類;N−フェニルマレイミド、N −シクロヘキシルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド等のマレイミド類;カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類; ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン等のジエン類; スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o,p−ジメチルスチレン等のモノもしくはポリアルキルスチレン等の芳香族ビニル化合物; メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ブトキシメタクリルアミド、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ブトキシアクリルアミド等重合性アミド類; ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート類;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の不飽和有機シラン化合物等が挙げられる。
これらの中でも、入手のし易さ、密着性の面から、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類が好ましい。さらに、これらの中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルがより好ましい。
これら他の単量体(d)は1種を単独でもしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(メタ)アクリル系重合体(A)はランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体等のいかなる重合構造を有するものであっても良い。なお、(メタ)アクリル系重合体(A)の塗工性、溶剤溶解性及び基材密着性の観点から、その数平均分子量が1000〜10000であることが好ましく、2000〜8000であることがより好ましい。
(メタ)アクリル系重合体(A)中の各単量体単位の含有量は特に制限されないが、基材密着性、機械強度の観点から、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位の含有量は仕込み比で30〜99質量% 、酸基含有単量体(b)単位は0.1〜10質量%、脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位は1〜60質量%(他の単量体(d)単位の含有量は、100質量%から(a)〜(c)量の合計を除いたもの)であることが好ましい。
ポリオレフィン系基材と金属基材の双方に対する付着性の観点から、酸基含有単量体(b)は前記含有量の範囲で含まれることが好ましい。酸基含有単量体(b)の含有量が0.1質量%以上であれば金属基材への付着性が良好となる。また、10質量%以下であればポリオレフィン系基材への付着性が良好となる。
(メタ)アクリル系重合体(A)を得るための重合方法としては、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等のラジカル重合、アニオン重合、グループトランスファー重合(GTP)、配位アニオン重合等の公知の重合方法を採用できる。
重合温度については特に制限はなく、例えば、−100〜250℃ 、好ましくは0〜200℃ の温度で重合できる。
(メタ)アクリル系重合体(A)を重合するに際しては、連鎖移動剤やラジカル重合開始剤を用いても良い。連鎖移動剤としては、水素、メルカプタン類、αメチルスチレンダイマー、テルペノイド類等が挙げられる。連鎖移動剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。連鎖移動剤として用いられる好適なメルカプタンの具体例としては、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物やアゾ化合物等が挙げられる。ラジカル重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
ラジカル重合開始剤として用いられる好適な有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤として用いられる好適な有機過酸化物の具体例としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。
また、アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)等が挙げられる。
これらの中でも、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が好ましい。ラジカル重合開始剤の添加量は、用いる単量体の合計100質量部に対して0.0001〜10質量部にすることが好ましい。
これらの中でも、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等が好ましい。ラジカル重合開始剤の添加量は、用いる単量体の合計100質量部に対して0.0001〜10質量部にすることが好ましい。
[他の重合体]
本発明の樹脂組成物は、基材に対する密着性を損なわない範囲で、前記(メタ)アクリル系重合体(A)とは異なる、他の重合体を含んでいても良い。他の重合体としては、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)とは異なる単量体から構成された重合体であれば特に限定されないが、例えば、ポリスチレン等のポリ芳香族ビニル化合物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。
上記の中でも、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)とは異なる(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を有する重合体が好ましい。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位は、塗膜を形成するための基本的性能、すなわち塗装作業性、乾燥性、硬度、耐溶剤性、耐候性、耐水性等の向上に有効な成分である。
本発明の樹脂組成物は、基材に対する密着性を損なわない範囲で、前記(メタ)アクリル系重合体(A)とは異なる、他の重合体を含んでいても良い。他の重合体としては、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)とは異なる単量体から構成された重合体であれば特に限定されないが、例えば、ポリスチレン等のポリ芳香族ビニル化合物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。
上記の中でも、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)とは異なる(メタ)アクリル酸エステル単量体単位を有する重合体が好ましい。(メタ)アクリル酸エステル単量体単位は、塗膜を形成するための基本的性能、すなわち塗装作業性、乾燥性、硬度、耐溶剤性、耐候性、耐水性等の向上に有効な成分である。
さらに、(メタ)アクリル酸エステル単量体の中でも、特に耐候性や塗膜硬度が優れることから、炭化水素基の炭素数が4個以下で構成される直鎖または分岐状炭化水素基をもつものが好ましい。それらの中でも特に入手の容易さの観点から、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル等が好ましく、特にメタクリル酸メチルが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル単量体は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の樹脂組成物において、(メタ)アクリル系重合体(A)の含有量は、所望とする性能によって適宜決定されるが、基材やトップコートに対する密着性の観点から、全固形分中の10〜100質量%(他の重合体の含有量が全固形分中の90〜0質量%)である。なお、(メタ)アクリル系重合体(A)の含有量が100質量%である場合には、他の重合体は含まれない。
ここで、全固形分とは、(メタ)アクリル系重合体(A)、他の重合体、後述するその他の成分の合計量のことである。
ここで、全固形分とは、(メタ)アクリル系重合体(A)、他の重合体、後述するその他の成分の合計量のことである。
[その他の成分]
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、アルミペースト、マイカ等の光輝剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、耐放射線剤、熱安定剤等の各種安定剤; 無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤; カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤; 無機充填剤、滑剤、可塑剤、有機過酸化物、中和剤; アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、繊維素樹脂等のアクリル系以外の樹脂; 表面調整剤、架橋剤、硬化触媒、顔料沈降防止剤等の補助的添加剤等を一般的な配合法で添加することができる。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、アルミペースト、マイカ等の光輝剤;酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、耐放射線剤、熱安定剤等の各種安定剤; 無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤; カーボンブラック、フェライト等の導電性付与剤; 無機充填剤、滑剤、可塑剤、有機過酸化物、中和剤; アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、繊維素樹脂等のアクリル系以外の樹脂; 表面調整剤、架橋剤、硬化触媒、顔料沈降防止剤等の補助的添加剤等を一般的な配合法で添加することができる。
[有機溶剤]
本発明の樹脂組成物には、インキ製造時の取り扱い性や塗工性を良好にするため、(メタ)アクリル系重合体(A)が可溶であり、その他の成分が可溶もしくは分散可能な有機溶剤を配合することが好ましい。その場合、取り扱い性の観点から、有機溶剤を含む樹脂組成物中における(メタ)アクリル系重合体(A)の濃度は10〜70質量%であることが好ましい。
なお、本発明の樹脂組成物は固形成分のみから構成されるものでもよい。その場合、使用前に有機溶剤と混合して印刷インキを調製する。
本発明の樹脂組成物は(メタ)アクリル系重合体(A)を含有することから以下の溶剤に対する溶剤溶解性に優れる。
好適な有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、スワゾール#1000(丸善石油化学(株)製)、ソルベッツ#150(エクソン化学(株)製)、スーパーゾール1500(新日本石油化学(株)製)等の芳香族系炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート;DBE(デュポン(株)製) 等のエステル類;n−ブタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール系溶剤;ミネラルターペン、アイソパーE(エクソン化学(株)製)等の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。中でも、作業性の観点から、芳香族炭化水素類や脂環式炭化水素類、エステル類が特に好ましい。
また、これら有機溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の樹脂組成物には、インキ製造時の取り扱い性や塗工性を良好にするため、(メタ)アクリル系重合体(A)が可溶であり、その他の成分が可溶もしくは分散可能な有機溶剤を配合することが好ましい。その場合、取り扱い性の観点から、有機溶剤を含む樹脂組成物中における(メタ)アクリル系重合体(A)の濃度は10〜70質量%であることが好ましい。
なお、本発明の樹脂組成物は固形成分のみから構成されるものでもよい。その場合、使用前に有機溶剤と混合して印刷インキを調製する。
本発明の樹脂組成物は(メタ)アクリル系重合体(A)を含有することから以下の溶剤に対する溶剤溶解性に優れる。
好適な有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、スワゾール#1000(丸善石油化学(株)製)、ソルベッツ#150(エクソン化学(株)製)、スーパーゾール1500(新日本石油化学(株)製)等の芳香族系炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート;DBE(デュポン(株)製) 等のエステル類;n−ブタノール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール系溶剤;ミネラルターペン、アイソパーE(エクソン化学(株)製)等の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。中でも、作業性の観点から、芳香族炭化水素類や脂環式炭化水素類、エステル類が特に好ましい。
また、これら有機溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[基材]
本発明の樹脂組成物は特に、従来の樹脂組成物では密着性が良好でなかったポリオレフィン系樹脂からなる基材表面に対して塗装する場合に好適である。ポリオレフィン系樹脂からなる基材としては、例えば、高圧法ポリエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリスチレン等のポリオレフィン、あるいはエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂からなる自動車部品用成形品、家電製品用成形品等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は特に、従来の樹脂組成物では密着性が良好でなかったポリオレフィン系樹脂からなる基材表面に対して塗装する場合に好適である。ポリオレフィン系樹脂からなる基材としては、例えば、高圧法ポリエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリスチレン等のポリオレフィン、あるいはエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂からなる自動車部品用成形品、家電製品用成形品等が挙げられる。
さらに、この樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂だけでなく、ポリメチルメタクリレートや、メタクリル酸メチル単位を含む共重合体等のアクリル系樹脂からなる樹脂板;ポリプロピレンと合成ゴムからなる成形品;ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等からなる基材;表面処理されていない鋼板、亜鉛やアルミの酸化皮膜でめっき処理された鋼板などの金属基材;銅板、アルミ板、アルミ合金板、チタニウム板などの非鉄金属基材に対しても好適に用いることができる。
なお、本発明の樹脂組成物を用いて被覆を施す成形品は、射出成形、圧縮成形、中空成形、押出成形、回転成形など、公知のいずれの成形法によって成形されたものであっても良い。
なお、本発明の樹脂組成物を用いて被覆を施す成形品は、射出成形、圧縮成形、中空成形、押出成形、回転成形など、公知のいずれの成形法によって成形されたものであっても良い。
<印刷インキ>
本発明の印刷インキは、上記本発明の樹脂組成物を含む。この印刷インキは、含塩素化合物を必須としないため、環境に優しい等の効果を奏する。また、ポリオレフィン系基材と金属基材に対する密着性が良好である。
本発明の印刷インキは、上記本発明の樹脂組成物を含む。この印刷インキは、含塩素化合物を必須としないため、環境に優しい等の効果を奏する。また、ポリオレフィン系基材と金属基材に対する密着性が良好である。
次に、本発明に係る合成例、実施例、及び比較例について説明する。
合成例において合成した重合体は、以下の方法により評価した。
合成例において合成した重合体は、以下の方法により評価した。
(分子量測定)
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー株式会社製 商品名HLC−8120)を用いて測定した。カラムは、TSKgel G5000HXL*GMHXL−L(東ソー株式会社製)を使用した。検量線は、F288/F80/F40/F10/F4/F1/A5000/A1000/A500(東ソー株式会社製 標準ポリスチレン)、及びスチレンモノマーを使用して作成した。
試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させて0.4質量%に調製したTHF溶液100μlを使用し40℃で測定を行った。標準ポリスチレン換算にて数平均分子量(Mn)、多分散度(PDI)を算出した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー株式会社製 商品名HLC−8120)を用いて測定した。カラムは、TSKgel G5000HXL*GMHXL−L(東ソー株式会社製)を使用した。検量線は、F288/F80/F40/F10/F4/F1/A5000/A1000/A500(東ソー株式会社製 標準ポリスチレン)、及びスチレンモノマーを使用して作成した。
試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解させて0.4質量%に調製したTHF溶液100μlを使用し40℃で測定を行った。標準ポリスチレン換算にて数平均分子量(Mn)、多分散度(PDI)を算出した。
(ガラス転移温度測定)
示差走査熱量計(DSC8230、(株)リガク製)を用いて測定した。試料をアルミパンに5mg計量したのちアルミ製のふたをした。次にリファレンスとして酸化アルミ粉末を同じくアルミパンに5mg計量したのちアルミ製のふたをし、試料とともに装置にセットした。
室温から昇温速度5℃/分で加熱し150℃に到達させた後、50℃/分の速度で20℃まで急冷した。再度、昇温速度5℃/分で150℃まで加熱したときにリファレンスとの熱量変化の差を測定し、得られたチャートの低温側のベースラインと、ガラス転移温度近傍にある吸熱カーブの接線との交点の温度を求め、これをガラス転移温度(Tg)とした。
示差走査熱量計(DSC8230、(株)リガク製)を用いて測定した。試料をアルミパンに5mg計量したのちアルミ製のふたをした。次にリファレンスとして酸化アルミ粉末を同じくアルミパンに5mg計量したのちアルミ製のふたをし、試料とともに装置にセットした。
室温から昇温速度5℃/分で加熱し150℃に到達させた後、50℃/分の速度で20℃まで急冷した。再度、昇温速度5℃/分で150℃まで加熱したときにリファレンスとの熱量変化の差を測定し、得られたチャートの低温側のベースラインと、ガラス転移温度近傍にある吸熱カーブの接線との交点の温度を求め、これをガラス転移温度(Tg)とした。
(酸価測定)
試料のトルエン溶液(濃度40%)をコニカルビーカーに5gを測りとった。これを中和したトルエン:エタノール=1:1混合溶媒で10倍に希釈し、指示薬としてフェノールフタレインを添加した。調製した溶液にビュレットから0.2N水酸化カリウムエタノール溶液を滴下していき、溶液が呈色した時点までの滴下量から次式にて酸価を計算した。
試料のトルエン溶液(濃度40%)をコニカルビーカーに5gを測りとった。これを中和したトルエン:エタノール=1:1混合溶媒で10倍に希釈し、指示薬としてフェノールフタレインを添加した。調製した溶液にビュレットから0.2N水酸化カリウムエタノール溶液を滴下していき、溶液が呈色した時点までの滴下量から次式にて酸価を計算した。
酸価[mgKOH/g] = (A×f×0.2×56.1)/ 試料[g]
A:0.2N水酸化カリウムエタノール溶液の滴下量〔mL〕
f:0.2N水酸化カリウムエタノール溶液のファクター値
A:0.2N水酸化カリウムエタノール溶液の滴下量〔mL〕
f:0.2N水酸化カリウムエタノール溶液のファクター値
<分散剤(1)の合成>
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、イオン交換水900質量部、メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム60質量部、メタクリル酸カリウム10質量部、メチルメタクリレート12質量部を加えて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、重合温度50℃に昇温し、重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩0.08質量部を添加し、更に重合温度60℃に昇温した。
該重合開始剤の添加と同時に、滴下ポンプを使用して、メチルメタクリレートを0.24質量部/分の速度で75分間連続的に滴下し、重合温度60℃で6時間保持した後、室温に冷却して分散剤(1)を得た。この分散剤(1)の固形分は10%あった。
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、イオン交換水900質量部、メタクリル酸2−スルホエチルナトリウム60質量部、メタクリル酸カリウム10質量部、メチルメタクリレート12質量部を加えて撹拌し、重合装置内を窒素置換しながら、重合温度50℃に昇温し、重合開始剤として2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩0.08質量部を添加し、更に重合温度60℃に昇温した。
該重合開始剤の添加と同時に、滴下ポンプを使用して、メチルメタクリレートを0.24質量部/分の速度で75分間連続的に滴下し、重合温度60℃で6時間保持した後、室温に冷却して分散剤(1)を得た。この分散剤(1)の固形分は10%あった。
合成例1〜5において、(メタ)アクリル系重合体(A)を合成した。
<(メタ)アクリル系重合体(A)の合成>
(合成例1)
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、イオン交換水145質量部を投入し、次いで硫酸ナトリウム0.12質量部および炭酸ナトリウム0.08質量部、分散剤(1)0.32質量部を加えた後、混合して水分散媒を得た。そこにメタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル(TBCHMA、MRCユニテック(株)製)62質量部、メタクリル酸ラウリルとメタクリル酸トリデシルの混合物(SLMA、三菱レイヨン(株)製アクリエステルSL)28質量部、メタクリル酸メチル(MMA、三菱レイヨン(株)製アクリエステルM)9.5質量部、メタクリル酸(MAA、三菱レイヨン(株)製)0.5質量部、ノルマルドデシルメルカプタン(nDM、シェブロンフィリップス化学(株)製)0.72質量部、ジラウロイルパーオキサイド(LPO、日油(株)製パーロイルL)0.63質量部を加えて撹拌し分散させ、窒素バブリングにより雰囲気を窒素置換した。
得られた混合物を、撹拌下、反応系の温度を75℃まで昇温し、重合を開始した。75℃で2時間重合後、20分かけて反応系の温度を95℃まで昇温し、更にその温度で1時間保持して重合を完結させた。反応系の温度を40℃まで冷却後、濾別、洗浄、脱水し、40℃で24時間乾燥して重合体(A−1)を得た。この重合体のMnは15,100、PDIは2.6、Tgは59℃、酸価は1.2mgKOH/gであった。
(合成例1)
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置中に、イオン交換水145質量部を投入し、次いで硫酸ナトリウム0.12質量部および炭酸ナトリウム0.08質量部、分散剤(1)0.32質量部を加えた後、混合して水分散媒を得た。そこにメタクリル酸t−ブチルシクロヘキシル(TBCHMA、MRCユニテック(株)製)62質量部、メタクリル酸ラウリルとメタクリル酸トリデシルの混合物(SLMA、三菱レイヨン(株)製アクリエステルSL)28質量部、メタクリル酸メチル(MMA、三菱レイヨン(株)製アクリエステルM)9.5質量部、メタクリル酸(MAA、三菱レイヨン(株)製)0.5質量部、ノルマルドデシルメルカプタン(nDM、シェブロンフィリップス化学(株)製)0.72質量部、ジラウロイルパーオキサイド(LPO、日油(株)製パーロイルL)0.63質量部を加えて撹拌し分散させ、窒素バブリングにより雰囲気を窒素置換した。
得られた混合物を、撹拌下、反応系の温度を75℃まで昇温し、重合を開始した。75℃で2時間重合後、20分かけて反応系の温度を95℃まで昇温し、更にその温度で1時間保持して重合を完結させた。反応系の温度を40℃まで冷却後、濾別、洗浄、脱水し、40℃で24時間乾燥して重合体(A−1)を得た。この重合体のMnは15,100、PDIは2.6、Tgは59℃、酸価は1.2mgKOH/gであった。
(合成例2)
MMA9.5質量部、MAA0.5質量部の代わりに、MMA9.0質量部、MAA1.0質量部を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、重合体(A−2)を得た。この重合体のMnは13,200、PDIは2.9、Tgは65℃、酸価は2.6mgKOH/gであった。
MMA9.5質量部、MAA0.5質量部の代わりに、MMA9.0質量部、MAA1.0質量部を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、重合体(A−2)を得た。この重合体のMnは13,200、PDIは2.9、Tgは65℃、酸価は2.6mgKOH/gであった。
(合成例3)
nDM0.72質量部の代わりに、nDM3.10質量部を仕込んだ以外は合成例2と同様にして、重合体(A−3)を得た。この重合体のMnは5,200、PDIは1.9、Tgは39℃、酸価は2.9mgKOH/gであった。
nDM0.72質量部の代わりに、nDM3.10質量部を仕込んだ以外は合成例2と同様にして、重合体(A−3)を得た。この重合体のMnは5,200、PDIは1.9、Tgは39℃、酸価は2.9mgKOH/gであった。
(合成例4)
TBCHMA62質量部、SLMA28質量部、MMA9.0質量部の代わりに、アクリル酸イソボルニル(IBXA、大阪有機化学工業(株)製)59質量部、SLMA20質量部、MMA20質量部を仕込んだ以外は合成例2と同様にして、重合体(A−4)を得た。この重合体のMnは11,600、PDIは3.2、Tgは50℃、酸価は2.5mgKOH/gであった。
TBCHMA62質量部、SLMA28質量部、MMA9.0質量部の代わりに、アクリル酸イソボルニル(IBXA、大阪有機化学工業(株)製)59質量部、SLMA20質量部、MMA20質量部を仕込んだ以外は合成例2と同様にして、重合体(A−4)を得た。この重合体のMnは11,600、PDIは3.2、Tgは50℃、酸価は2.5mgKOH/gであった。
(合成例5)
MMA9.5質量部、MAA0.5質量部の代わりに、MMA5.0質量部、MAA5.0質量部を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、重合体(A−5)を得た。この重合体のMnは14,800、PDIは2.7、Tgは61℃、酸価は13.3mgKOH/gであった。
MMA9.5質量部、MAA0.5質量部の代わりに、MMA5.0質量部、MAA5.0質量部を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、重合体(A−5)を得た。この重合体のMnは14,800、PDIは2.7、Tgは61℃、酸価は13.3mgKOH/gであった。
合成例6〜7において、(メタ)アクリル系重合体(A)とは異なる構成で(メタ)アクリル系重合体(B)を合成した。
<(メタ)アクリル系重合体(B)の合成>
(合成例6)
MMA9.5質量部、MAA0.5質量部の代わりに、MMA10.0質量部を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、重合体(B−1)を得た。この重合体のMnは16,000、PDIは2.6、Tgは53℃、酸価は0.1mgKOH/gであった。
(合成例6)
MMA9.5質量部、MAA0.5質量部の代わりに、MMA10.0質量部を仕込んだ以外は合成例1と同様にして、重合体(B−1)を得た。この重合体のMnは16,000、PDIは2.6、Tgは53℃、酸価は0.1mgKOH/gであった。
(合成例7)
TBCHMA62質量部、SLMA28質量部、MMA9.0質量部の代わりに、メタクリル酸n−ブチル(nBMA、三菱レイヨン(株)製アクリエステルB)62質量部、MMA37質量部を仕込んだ以外は合成例2と同様にして、重合体(B−2)を得た。この重合体のMnは12,800、PDIは3.3、Tgは65℃、酸価は2.2mgKOH/gであった。
TBCHMA62質量部、SLMA28質量部、MMA9.0質量部の代わりに、メタクリル酸n−ブチル(nBMA、三菱レイヨン(株)製アクリエステルB)62質量部、MMA37質量部を仕込んだ以外は合成例2と同様にして、重合体(B−2)を得た。この重合体のMnは12,800、PDIは3.3、Tgは65℃、酸価は2.2mgKOH/gであった。
(実施例1〜5)
合成例1〜5で得た重合体(A−1)〜(A−5)を下記のように評価した。
(比較例1〜2)
合成例6〜7で得た重合体(B−1)〜(B−2)を下記のように評価した。
合成例1〜5で得た重合体(A−1)〜(A−5)を下記のように評価した。
(比較例1〜2)
合成例6〜7で得た重合体(B−1)〜(B−2)を下記のように評価した。
(評価)
各重合体のワニス(メチルエチルケトン溶液、濃度40%)を基材上にバーコーター塗工し、室温で15分間放置後、75℃ に設定した乾燥機で30分乾燥させ、膜厚15μmの塗膜を形成した。
基材には、積水成型工業(株)製ポリプロピレン板(PP板、3mm厚の平板)と、太佑機材(株)製冷間圧延鋼板(金属板、1mm厚の平板)とを用いた。
この塗膜を碁盤目(2mm間隔、100マス)にカットし、JIS K 5400に基づくセロハンテープ(登録商標)剥離テストによる付着率により、基材密着性を評価した。
○:剥離面積がマス目の5%未満
△:剥離面積がマス目の5%以上、35%未満
×:剥離面積がマス目の35%以上
各重合体のワニス(メチルエチルケトン溶液、濃度40%)を基材上にバーコーター塗工し、室温で15分間放置後、75℃ に設定した乾燥機で30分乾燥させ、膜厚15μmの塗膜を形成した。
基材には、積水成型工業(株)製ポリプロピレン板(PP板、3mm厚の平板)と、太佑機材(株)製冷間圧延鋼板(金属板、1mm厚の平板)とを用いた。
この塗膜を碁盤目(2mm間隔、100マス)にカットし、JIS K 5400に基づくセロハンテープ(登録商標)剥離テストによる付着率により、基材密着性を評価した。
○:剥離面積がマス目の5%未満
△:剥離面積がマス目の5%以上、35%未満
×:剥離面積がマス目の35%以上
(結果)
評価の結果を表1に示す。PP板密着性及び金属板密着性の評価結果として、実施例1〜5に示すように、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と酸基含有単量体(b)単位を有する重合体はいずれもPP板に対しても金属板に対しても良好な密着性を示した。
一方、比較例1に示すように、酸基含有単量体(b)を含まない重合体では、金属板に対する基材密着性が全く不良であった。
また、比較例2に示すように、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)を含まない重合体では、PP板に対する密着性が全く不良であった。
評価の結果を表1に示す。PP板密着性及び金属板密着性の評価結果として、実施例1〜5に示すように、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と酸基含有単量体(b)単位を有する重合体はいずれもPP板に対しても金属板に対しても良好な密着性を示した。
一方、比較例1に示すように、酸基含有単量体(b)を含まない重合体では、金属板に対する基材密着性が全く不良であった。
また、比較例2に示すように、(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)を含まない重合体では、PP板に対する密着性が全く不良であった。
表1中、(メタ)アクリル系重合体(A)および(メタ)アクリル系重合体(B)組成の数字は仕込み比(質量%)である。
Claims (13)
- アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基が2級炭素原子または3級炭素原子に結合した(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位と、酸基含有単量体(b)単位を有する(メタ)アクリル系重合体(A)を含有する樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体(A)の組成中に、前記(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位が30〜99質量%含まれる請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前 記(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)が、脂環式炭化水素基を有するものである請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル単量体(a)単位が、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸シクロペンタジエニルのうちの少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体(A)の組成中に、前記酸基含有単量体(b)単位が0.1〜10質量%含まれる請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記酸基含有単量体(b)が、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸のうちの少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体(A)に、炭素数が5〜20の脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位が含まれる請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体(A)の組成中に、前記脂肪族炭化水素基含有単量体(c)単位が1〜60質量%含まれる請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸エステル単量体(c)が、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルのうちの少なくとも1種である請求項1〜8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 前記(メタ)アクリル系重合体(A)の数平均分子量が1000〜10000の範囲にある請求項1〜9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 被覆される基材がポリオレフィン系樹脂からなる基材である請求項1〜10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 被覆される基材が金属からなる基材である請求項1〜11のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む印刷インキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016032558A JP2017149826A (ja) | 2016-02-24 | 2016-02-24 | 樹脂組成物および印刷インキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016032558A JP2017149826A (ja) | 2016-02-24 | 2016-02-24 | 樹脂組成物および印刷インキ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017149826A true JP2017149826A (ja) | 2017-08-31 |
Family
ID=59738774
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016032558A Pending JP2017149826A (ja) | 2016-02-24 | 2016-02-24 | 樹脂組成物および印刷インキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017149826A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115304757A (zh) * | 2022-07-20 | 2022-11-08 | 成都托展新材料股份有限公司 | 一种嵌段型油墨树脂及其制备方法 |
-
2016
- 2016-02-24 JP JP2016032558A patent/JP2017149826A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115304757A (zh) * | 2022-07-20 | 2022-11-08 | 成都托展新材料股份有限公司 | 一种嵌段型油墨树脂及其制备方法 |
CN115304757B (zh) * | 2022-07-20 | 2023-08-11 | 成都托展新材料股份有限公司 | 一种嵌段型油墨树脂及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA3009473C (en) | Modified polyolefin resin for adhesion to low-polarity base materials | |
JP7204216B2 (ja) | バイオマス(メタ)アクリル共重合体、それを含むコーティング剤及びインク組成物、並びにこれらの製造方法 | |
KR101063007B1 (ko) | 수성도료용 수지 조성물과 그 제조 방법 및 수성도료 | |
JP2022179555A (ja) | 樹脂組成物及びその用途 | |
WO2022054727A1 (ja) | ポリオレフィン系塗料組成物 | |
JP6794775B2 (ja) | インキ組成物及び塗膜 | |
JP2017149826A (ja) | 樹脂組成物および印刷インキ | |
JP4498138B2 (ja) | 塗料用プライマー組成物 | |
JP4651537B2 (ja) | 変性ポリオレフィン樹脂および組成物 | |
WO2020209080A1 (ja) | 水性樹脂組成物 | |
JP5547460B2 (ja) | シーラー用樹脂組成物 | |
JP2015081260A (ja) | 樹脂組成物およびフィルム | |
JP2019131716A (ja) | 非水系印刷インキ用樹脂組成物 | |
JP7364115B2 (ja) | 水性樹脂組成物、水性塗料及び該水性塗料で塗装された物品 | |
JP2018070723A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP3468896B2 (ja) | 変性ポリオレフィン溶液又は分散液の安定化法 | |
KR102194430B1 (ko) | 수지 조성물, 프라이머 도료 및 해당 도료로 도장된 플라스틱 성형품 | |
JP2005264107A (ja) | 印刷インキ用樹脂組成物 | |
WO2024106348A1 (ja) | ポリオレフィン系塗料組成物及びプライマー塗料 | |
WO2020255843A1 (ja) | ポリオレフィン変性アクリル樹脂、塗料及び該塗料で塗装されたプラスチック成形品 | |
JP3867566B2 (ja) | 塗料用樹脂組成物 | |
JP4572723B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂用コーティング組成物 | |
WO2024106431A1 (ja) | ポリオレフィン系塗料組成物及びプライマー塗料 | |
JP2017122198A (ja) | 樹脂組成物、塗料及び該塗料が塗装されたプラスチック成形品 | |
JP2004339318A (ja) | 印刷インキ用樹脂組成物 |