JP2017149545A - シート片供給装置 - Google Patents

Abstract

【課題】構造の簡略化によって設備費が抑えられたシート片供給装置を提供する
【解決手段】接着面に離型紙Ｒが貼られた接着テープが長さ方向に沿って貼付された長尺シートＬＳを保持するシート供給部１１と、シート供給部１１から引き出された長尺シートＬＳの離型紙Ｒが掛けられ、長尺シートＬＳに対して離間する剥離方向へガイドバー２５と、ガイドバー２５で剥離方向へ導かれた離型紙Ｒを巻取リール３２に巻き取って引っ張ることで、離型紙Ｒを剥離させながら長尺シートＬＳをシート供給部１１から繰り出させる離型紙巻取部３１と、接着テープＴから離型紙Ｒが剥離された長尺シートＬＳを幅方向に切断してシート片Ｓとするシート切断部４１と、を備える。
【選択図】図２

Description

本発明は、シート片供給装置に関する。

自動車等の車両の配線として用いられるワイヤハーネスには、ワイヤハーネスを構成する電線の保護等の目的のために、樹脂から形成されたシート片が巻き付けられる。

シート片を供給する装置として、ロール状に巻回された長尺シートを一対のローラで挟持して送り出し、この送り出された長尺シートをカッタによって所定長さで切断し、ワイヤハーネスに巻き付けるシート片として供給するものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００１−１６０３２８号公報

上記の供給装置では、長尺シートを繰り出すための一対のローラを備えた繰り出し機構を要するため、機構が大掛かりとなり、装置の大型化を招き、設備費が嵩んでしまう。

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造の簡略化によって設備費が抑えられたシート片供給装置を提供することにある。

前述した目的を達成するために、本発明に係るシート片供給装置は、下記（１）〜（４）を特徴としている。
（１） 離型紙が貼られた接着テープが長さ方向に沿って貼付された長尺シートを保持するシート供給部と、
前記シート供給部から引き出された前記長尺シートの前記離型紙を、前記長尺シートに対して離間する剥離方向へ導くガイド部と、
前記ガイド部で前記剥離方向へ導かれた前記離型紙を巻取リールに巻き取って引っ張ることで、前記離型紙を剥離させながら前記長尺シートを前記シート供給部から繰り出させる離型紙巻取部と、
前記離型紙が剥離された前記長尺シートを幅方向に切断してシート片とするシート切断部と、
を備えることを特徴とするシート片供給装置。
（２） 前記シート供給部及び前記離型紙巻取部が並列に複数配置され、
複数の前記離型紙巻取部それぞれは、前記巻取リールを回転させる駆動部を備える
ことを特徴とする上記（１）に記載のシート片供給装置。
（３） 複数の前記離型紙巻取部は、軸方向と直交する方向へ互いにずれた位置に配置されている
ことを特徴とする上記（２）に記載のシート片供給装置。
（４） 前記長尺シートの繰り出し方向前方側に、前記長尺シートを検知する検知部を備え、
前記離型紙巻取部は、前記検知部によって前記長尺シートが検知されることで前記離型紙を巻き取る動作を停止する
ことを特徴とする上記（１）乃至（３）のいずれかに記載のシート片供給装置。

上記（１）のシート片供給装置では、離型紙巻取部の巻取リールに離型紙を巻き取ることで、長尺シートの接着テープから離型紙を剥がすことができ、しかも、シート供給部から長尺シートを繰り出させることができる。したがって、長尺シートを一対のロールで挟んで繰り出す機構を不要にでき、構造の簡略化による装置の小型化及び設備費の削減を図ることができる。
上記（２）のシート片供給装置では、それぞれの長尺シートを独立して繰り出すことができる。これにより、一つの駆動部で複数の長尺シートを繰り出す場合と比較し、それぞれの長尺シートを個別にかつ高精度に繰り出すことができる。
上記（３）のシート片供給装置では、装置の幅寸法を極力抑え、さらなる装置の小型化を図ることができる。
上記（４）のシート片供給装置では、離型紙巻取部が巻取リールに離型紙を巻き取ることで引き出される長尺シートの長さを高精度に設定できる。これにより、長尺シートを精度良く所定長さに切断してシート片として供給することができる。

本発明によれば、構造の簡略化によって設備費が抑えられたシート片供給装置を提供できる。

以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態（以下、「実施形態」という。）を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。

図１は、長尺シート及びシート片を説明する長尺シート及びシート片の概略斜視図である。 図２は、本実施形態に係るシート片供給装置の概略側面図である。 図３は、本実施形態に係るシート片供給装置の概略正面図である。 図４は、シート片供給装置の動作を説明するシート片供給装置の概略正面図である。

本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
まず、本実施形態に係るシート片供給装置によって供給されるシート片について説明する。

図１は、長尺シート及びシート片を説明する長尺シート及びシート片の概略斜視図である。

図１に示すように、本実施形態に係るシート片供給装置は、長尺シートＬＳを繰り出し、この長尺シートＬＳを切断してシート片Ｓとして供給する装置である。長尺シートＬＳは、樹脂製のシートであり、一方の面に、接着テープＴが貼付されている。接着テープＴは、両面接着テープからなるもので、長尺シートＬＳの長さ方向に沿って貼付されている。接着テープＴには、その接着面に離型紙Ｒが貼り付けられている。シート片Ｓは、接着テープＴの離型紙Ｒを剥がした長尺シートＬＳを幅方向に切断して所定長さとしたものである。このシート片Ｓは、自動車等の車両の配線として用いられるワイヤハーネスに装着される。シート片Ｓは、その接着テープＴ側を内側にワイヤハーネスの所定箇所に巻き付けられる。シート片Ｓは、ワイヤハーネスに巻き付けられることで、その接着テープＴがワイヤハーネスの外周やシート片Ｓの外周に貼り付くことで、ワイヤハーネスに装着される。

次に、シート片Ｓを供給する本実施形態に係るシート片供給装置について説明する。
図２は、本実施形態に係るシート片供給装置の概略側面図である。図３は、本実施形態に係るシート片供給装置の概略正面図である。

図２及び図３に示すように、本実施形態に係るシート片供給装置１０は、シート供給部１１と、テーブル１５と、ガイドバー（ガイド部）２５と、離型紙巻取部３１と、シート切断部４１とを備える。

シート供給部１１には、長尺シートＬＳをロール状に巻回したシートロールＳＲが支持されている。シートロールＳＲは、離型紙Ｒが接着面に貼り付けられた接着テープＴを有する面を内側にして長尺シートＬＳを巻回したものである。シート供給部１１は、複数設けられ、これらのシート供給部１１は、並列に配置されている。シート片供給装置１０は、幅方向に延びる一本のロール支持棒１３を有しており、それぞれのシート供給部１１では、シートロールＳＲの中心にロール支持棒１３が挿通されている。これにより、各シート供給部１１のシートロールＳＲは、ロール支持棒１３によって回転可能に支持されている。そして、各シート供給部１１では、長尺シートＬＳがシートロールＳＲの下部から、接着テープＴが設けられた接着面側を上方に向けてテーブル１５側へ向かって略水平方向へ引き出される。

テーブル１５は、シート供給部１１からの長尺シートＬＳの引出方向前方側に配置されている。各シート供給部１１は、テーブル１５の幅方向に配置されている。テーブル１５は、シート供給部１１側である後端１５ａに対して、その反対側である前端１５ｂが下げられて傾けられている。テーブル１５の前端１５ｂには、幅方向にわたって受け板１６が設けられている。この受け板１６は、テーブル１５の上面から上方へ突出されている。テーブル１５上には、その後端１５ａ側から、シート供給部１１から引き出された長尺シートＬＳが送り込まれる。そして、長尺シートＬＳは、テーブル１５上でシート切断部４１によって切断されてシート片Ｓとされる。このシート片Ｓは、テーブル１５上を傾斜に沿ってテーブル１５の前端１５ｂへ滑り、受け板１６で受け止められる。

テーブル１５は、シート供給部１１と同数の検知部２１を備えている。検知部２１は、光学センサ２２を有しており、この光学センサ２２は、テーブル１５の下方側からテーブル１５に形成された窓部２３に挿し込まれている。光学センサ２２は、テーブル１５上の長尺シートＬＳの有無を光学的に検知する。窓部２３は、長尺シートＬＳの引出方向であるテーブル１５の前後方向に沿う長孔からなるもので、検知部２１は、この長孔からなる窓部２３内において、テーブル１５の前後方向へ移動可能とされている。なお、それぞれの検知部２１の窓部２３は、テーブル１５の前後方向にずれた位置に形成されている。これにより、各検知部２１の光学センサ２２は、それぞれテーブル１５における前後方向にずれた位置でテーブル１５の前後方向に移動可能とされている。

ガイドバー２５は、円筒状または円柱状に形成された棒体からなるもので、テーブル１５の後端１５ａの近傍に配置されている。ガイドバー２５は、テーブル１５の幅方向に沿って配置されており、テーブル１５に対して隙間をあけて支持されている。このガイドバー２５には、シート供給部１１から引き出された長尺シートＬＳの接着テープＴの離型紙Ｒが掛けられる。つまり、長尺シートＬＳの接着テープＴの離型紙Ｒは、接着テープＴから剥がされてガイドバー２５に掛けられ、長尺シートＬＳから離間する上方である剥離方向へ導かれる。

離型紙巻取部３１は、水平軸線を中心として回転可能に支持された巻取リール３２を有している。離型紙巻取部３１の巻取リール３２には、ガイドバー２５に掛けられて剥離方向である上方へ導かれた離型紙Ｒが巻回されている。離型紙巻取部３１は、シート供給部１１と同数設けられて並列されている。それぞれの離型紙巻取部３１は、それぞれ電動モータからなる駆動部３５を有している。駆動部３５は、回転軸３５ａを有しており、この回転軸３５ａが巻取リール３２に連結されている。これにより、それぞれの離型紙巻取部３１では、それぞれの巻取リール３２が駆動部３５によって個別に回転され、各巻取リール３２に離型紙Ｒが巻き取られる。それぞれの離型紙巻取部３１は、軸方向と直交する方向へずれた位置に配置されている。これにより、それぞれの離型紙巻取部３１は、駆動部３５同士が互いに干渉することなく配置されている。駆動部３５によって回転される巻取リール３２による離型紙Ｒの巻取動作は、テーブル１５の検知部２１が長尺シートＬＳを検知すると停止される。

シート切断部４１は、テーブル１５の後端１１ａの近傍における上方に設けられている。シート切断部４１は、テーブル１５の幅方向に沿って設けられたレール４２と、このレール４２に移動可能に支持されたカッタ４３とを有している。このシート切断部４１は、カッタ４３がレール４２に沿って移動することで、テーブル１５上の長尺シートＬＳを幅方向に切断する。

次に、上記のシート片供給装置１０の動作について説明する。
図４は、シート片供給装置の動作を説明するシート片供給装置の概略正面図である。

作業者が始動スイッチ（図示略）を押下すると、離型紙巻取部３１の駆動部３５が駆動し、巻取リール３２が回転され、巻取リール３２に離型紙Ｒが巻き取られる。

すると、離型紙Ｒは、引き上げられることによって、ガイドバー２５で折り返されて長尺シートＬＳから剥がされる。また、長尺シートＬＳは、離型紙Ｒに作用する引張り力によってシート供給部１１から引き出され、テーブル１５の後端１５ａからテーブル１５上へ送り出される。

図４に示すように、長尺シートＬＳが検知部２１の光学センサ２２に達すると、長尺シートＬＳが光学センサ２２によって検知される。すると、離型紙巻取部３１の駆動部３５の駆動が停止し、離型紙Ｒの巻き取りが停止され、長尺シートＬＳの送り出しが止められる。

その後、シート切断部４１のカッタ４３がレール４２に沿って移動し、テーブル１５上の長尺シートＬＳが幅方向に切断され、シート片Ｓとされる。このとき、それぞれの検知部２１では、光学センサ２２がテーブル１５の前後方向にずれた位置に配置されているため、それぞれのシート供給部１１から送り出された長尺シートＬＳは、テーブル１５への送り出し寸法が異なる寸法とされる。したがって、各長尺シートＬＳから異なる長さ寸法のシート片Ｓが得られる。

そして、シート片Ｓは、自重によりテーブル１５上を前端１５ｂへ滑り落ち、受け板１６で受け止められる（図３参照）。

作業者は、テーブル１５上のシート片Ｓを取り出し、接着テープＴ側を内側にワイヤハーネスの所定箇所に巻き付ける。これにより、シート片Ｓは、接着テープＴがワイヤハーネスの外周やシート片Ｓの外周に貼り付くことで、ワイヤハーネスに装着される。

以上、説明したように、本実施形態に係るシート片供給装置１０によれば、離型紙巻取部３１の巻取リール３２に離型紙Ｒを巻き取ることで、長尺シートＬＳの接着テープＴから離型紙Ｒを剥がすことができ、しかも、シート供給部１１から長尺シートＬＳを繰り出させることができる。したがって、長尺シートＬＳを一対のロールで挟んで繰り出す機構を不要にでき、構造の簡略化による装置の小型化及び設備費の削減を図ることができる。

また、シート供給部１１及び離型紙巻取部３１が並列に複数配置され、それぞれの離型紙巻取部３１が、それぞれ巻取リール３２を回転させる駆動部３５を備えるので、それぞれの長尺シートＬＳを独立して繰り出すことができる。これにより、一つの駆動部で複数の長尺シートを繰り出す場合と比較し、それぞれの長尺シートＬＳを個別にかつ高精度に繰り出すことができる。

しかも、離型紙巻取部３１は、軸方向と直交する方向へずれた位置に配置され、駆動部３５同士が互いに干渉することなく配置されているので、装置の幅寸法を極力抑え、さらなる装置の小型化を図ることができる。

また、長尺シートＬＳの繰り出し方向前方側に、それぞれの長尺シートＬＳを検知する検知部２１を備え、離型紙巻取部３１は、検知部２１によって長尺シートＬＳが検知されることで巻取リール３２へ離型紙Ｒを巻き取る巻取動作を停止させるので、離型紙巻取部３１が巻取リール３２に離型紙Ｒを巻き取ることで引き出される長尺シートＬＳの長さを高精度に設定できる。これにより、長尺シートＬＳを精度良く所定長さに切断してシート片Ｓとして供給することができる。また、検知部２１の光学センサ２２が窓部２３の範囲内で移動可能であるので、光学センサ２２を窓部２３の範囲内で移動させて長尺シートＬＳの検知位置を調整し、シート片Ｓの長さを容易に調整することができる。

尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。

ここで、上述した本発明に係るシート片供給装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下［１］〜［４］に簡潔に纏めて列記する。
［１］ 離型紙（Ｒ）が貼られた接着テープ（Ｔ）が長さ方向に沿って貼付された長尺シート（ＬＳ）を保持するシート供給部（１１）と、
前記シート供給部（１１）から引き出された前記長尺シート（ＬＳ）の前記離型紙（Ｒ）を、前記長尺シート（ＬＳ）に対して離間する剥離方向へ導くガイド部（ガイドバー２５）と、
前記ガイド部（ガイドバー２５）で前記剥離方向へ導かれた前記離型紙（Ｒ）を巻取リール（３２）に巻き取って引っ張ることで、前記離型紙（Ｒ）を剥離させながら前記長尺シート（ＬＳ）を前記シート供給部（１１）から繰り出させる離型紙巻取部（３１）と、
前記離型紙（Ｒ）が剥離された前記長尺シート（ＬＳ）を幅方向に切断してシート片（Ｓ）とするシート切断部（４１）と、
を備えることを特徴とするシート片供給装置。
［２］ 前記シート供給部（１１）及び前記離型紙巻取部（３１）が並列に複数配置され、
複数の前記離型紙巻取部（３１）それぞれは、前記巻取リール（３２）を回転させる駆動部（３５）を備える
ことを特徴とする上記［１］に記載のシート片供給装置。
［３］ 複数の前記離型紙巻取部（３１）は、軸方向と直交する方向へ互いにずれた位置に配置されている
ことを特徴とする上記［２］に記載のシート片供給装置。
［４］ 前記長尺シート（ＬＳ）の繰り出し方向前方側に、前記長尺シート（ＬＳ）を検知する検知部（２１）を備え、
前記離型紙巻取部（３１）は、前記検知部（２１）によって前記長尺シート（ＬＳ）が検知されることで前記離型紙（Ｒ）を巻き取る動作を停止する
ことを特徴とする上記［１］乃至［３］のいずれかに記載のシート片供給装置。

１０ シート片供給装置
１１ シート供給部
２１ 検知部
２５ ガイドバー（ガイド部）
３１ 離型紙巻取部
３２ 巻取リール
３５ 駆動部
４１ シート切断部
ＬＳ 長尺シート
Ｒ 離型紙
Ｓ シート片
Ｔ 接着テープ

Claims (4)

1. 離型紙が貼られた接着テープが長さ方向に沿って貼付された長尺シートを保持するシート供給部と、
   前記シート供給部から引き出された前記長尺シートの前記離型紙を、前記長尺シートに対して離間する剥離方向へ導くガイド部と、
   前記ガイド部で前記剥離方向へ導かれた前記離型紙を巻取リールに巻き取って引っ張ることで、前記離型紙を剥離させながら前記長尺シートを前記シート供給部から繰り出させる離型紙巻取部と、
   前記離型紙が剥離された前記長尺シートを幅方向に切断してシート片とするシート切断部と、
   を備えることを特徴とするシート片供給装置。
2. 前記シート供給部及び前記離型紙巻取部が並列に複数配置され、
   複数の前記離型紙巻取部それぞれは、前記巻取リールを回転させる駆動部を備える
   ことを特徴とする請求項１に記載のシート片供給装置。
3. 複数の前記離型紙巻取部は、軸方向と直交する方向へ互いにずれた位置に配置されている
   ことを特徴とする請求項２に記載のシート片供給装置。
4. 前記長尺シートの繰り出し方向前方側に、前記長尺シートを検知する検知部を備え、
   前記離型紙巻取部は、前記検知部によって前記長尺シートが検知されることで前記離型紙を巻き取る動作を停止する
   ことを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載のシート片供給装置。

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