JP2017149450A - 包装袋 - Google Patents

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【課題】電子レンジによる加熱調理において、包装袋の破裂を防ぎつつ、水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋を提供することを課題とする。【解決手段】電子レンジによる内容物の加熱調理が可能な包装袋であって、包装袋は、三方または四方の周縁部をヒートシールしてなる矩形の形状であり、包装袋胴部には、加熱調理による水蒸気を排出する脆弱部を有し、脆弱部と同じ面の包装袋胴部にマチを有し、このマチがヒートシールされているフィンを有していることを特徴とする包装袋である。【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋に関するものである。とくに電子レンジを用いて加熱することができ、包装袋のまま開封せずに食品を好適に加熱調理することが可能な包装袋に関するものである。
従来より、調理済みまたは半調理状態の食品を、常温、低温、あるいは冷凍保存可能に包装袋に収容し、開封せずに電子レンジで加熱して、調理することのできる、包装袋入りの食品が知られている。
包装袋を開封せずに電子レンジで加熱すると、包装容器内の水分は水蒸気となり、包装袋の体積が増加する。したがって、水蒸気が逃げられる隙間がないと破裂などのおそれがある。
一方、内容物が半調理状態の時には、単に加熱するだけではなく、発生した水蒸気による蒸らしなどが必要となる場合がある。この場合蒸気が包装袋の外部に排出される機構を適切に設計する必要がある。
この問題を解決しようとして、特許文献には包装袋の一部に脆弱部を設け、電子レンジによる加熱前には包装袋として内容物を密閉することができ、電子レンジの加熱時には、水蒸気の内圧の上昇によって、包装袋の一部に設けた脆弱部からの、水蒸気の排出が可能で、包装袋の破裂を防止することができるものである。
しかしながら、実際の調理においては、加熱、調理が完了すると、電子レンジから包装袋は取り出され、外気で冷却されるために、一旦膨張した包装袋は収縮し、脆弱部が内容物に接触して外部に一部が漏れるという問題がある。
加えて、包装袋の取り出しや、食器への移し替えなどに伴って、漏れた内容物が食卓や床にこぼれたり滴下する恐れもある。
特開2015−13441号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、電子レンジによる加熱調理において、包装袋の破裂を防ぎつつ、水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は電子レンジによる内容物の加熱調理が可能な包装袋であって、包装袋は、三方または四方の周縁部をヒートシールしてなる矩形の形状であり、包装袋胴部には、加熱調理による水蒸気を排出する脆弱部を有し、脆弱部と同じ面の包装袋胴部にマチを有し、このマチがヒートシールされているフィンを有していることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の発明は、前記包装袋は、少なくともプラスチックフィルム基材層、およびシーラント層を有する積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、前記脆弱部は、積層体のプラスチックフィルム基材層に対する傷加工によるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、前記傷加工は、レーザー光照射によるものであることを特徴とする請求項3に記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、前記傷加工は、刃物によるミシン目加工によるものであることを特徴とする請求項3に記載の包装袋である。
本発明によれば、電子レンジによる加熱調理において、包装袋の破裂を防ぎつつ、水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋を提供することが可能である。
またとくに請求項2に記載の発明によれば、電子レンジによる加熱調理において、包装袋の破裂を防ぎつつ、水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋をより簡易かつ確実な方法で提供することが可能である。
またとくに請求項3に記載の発明によれば、電子レンジによる加熱調理において、より確実に包装袋の破裂を防ぎつつ、より確実に水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋を提供することが可能である。
またとくに請求項4に記載の方法によれば、脆弱部をより効率的に設けることが可能である。
またとくに請求項5に記載の方法によれば、脆弱部をより確実かつ簡便な方法で設けることが可能である。
図1は本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための斜視模式図である。 図2は本発明に係る包装袋の、電子レンジによる加熱調理の様子のうち、加熱前の状態を説明するための部分断面模式図である。 図3は本発明に係る包装袋の、電子レンジによる加熱調理の様子のうち、加熱中の状態を説明するための部分断面模式図である。 図4は本発明に係る包装袋の、電子レンジによる加熱調理の様子のうち、加熱後の状態を説明するための部分断面模式図である。 図5は本発明に係る包装袋の、加熱調理後のフィンの機能を説明するための斜視模式図である。 図6は本発明に係る包装袋を構成する積層体の、層構成の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。 図7は本発明に係る包装袋の、実施例を説明するための斜視模式図である。 図8は本発明に係る包装袋の、比較例を説明するための平面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら詳細な説明を加える。但し本発明はここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は請求項によって限定されるものである。
図1は本発明に係る包装袋の、一実施形態を説明するための斜視模式図である。本発明による包装袋(100)は電子レンジによる、内容物の加熱調理が可能な包装袋であって、包装袋(100)は、三方または四方の周縁部のヒートシール部(3)およびヒートシール部(8)によって矩形に製袋されている。
ここに示す例においては、三方のヒートシール部(3)をヒートシールして、包装袋上部の開口部から、内容物を充填して後、開口部はヒートシール部(8)によって密閉される。
もしくは、包装袋(100)の胴部(20)を、胴部の下辺を折り返しとして、両端部2方のヒートシールによって製袋し、包装袋上部に開口部を残し、内容物の充填後にこの開口部をヒートシールして密閉するのでもかまわない。
包装袋(100)の胴部(20)には、電子レンジによる加熱調理において水蒸気を排出する脆弱部(1)を有している。脆弱部(1)は、加熱調理において、水蒸気の内圧で包装袋(100)が膨らみ、さらにその部分が破壊され内外が接続する部分であって、ここから内部の水蒸気を包装袋(100)外側に排出することができる。
また脆弱部(1)より包装袋(100)の下部には、同じ面の包装袋(100)の胴部(20)にマチをいれてなるフィン(10)を有している。フィン(10)は、マチの少なくとも両端のヒートシール部(2)をヒートシールしてなり、それに加えてマチの折り返し部(9)もヒートシールすることができる。
包装袋は、少なくともプラスチックフィルム基材層、およびシーラント層を有する積層体からなる。積層体のシーラント層同士を対向させて重ね合わせ、ヒートシールすることによって、2枚の積層体、または折り返して重ねた積層体による製袋を行なうことができる。
図2は本発明に係る包装袋の、電子レンジによる加熱調理の様子のうち、加熱前の状態を説明するための部分断面模式図である。内容物(4)が充填された包装袋(100)は、電子レンジによる加熱調理のために、脆弱部(1)を上にして、横に寝かせた状態で電子レンジ庫内に入れる。このとき、包装袋(100)の胴部のフィン(10)も脆弱部と同じ面にあるため、上を向いた状態となる。
図3は本発明に係る包装袋の、電子レンジによる加熱調理の様子のうち、加熱中の状態を説明するための部分断面模式図である。電子レンジによる加熱調理が開始されると、内容物(4)に含まれる水分は水蒸気(5)となって、包装袋内部に充満し、包装袋の体積が大きくなるとともに内圧が上昇する。
続いて脆弱部(1)が内圧によって破壊され、包装袋(100)の内外が接続して内部の水蒸気(5)は包装袋(100)の外側に排出される。このとき、内容物(4)は加熱とともに、水蒸気によって蒸らされた状態になる。こういった調理方法はたとえば、シュウマイや中華饅頭などにおいて、好ましく用いられる。
図4は本発明に係る包装袋の、電子レンジによる加熱調理の様子のうち、加熱後の状態を説明するための部分断面模式図である。内容物の充填された包装袋(100)に対し、所定の時間、加熱が行なわれ、調理が終了すると、水蒸気は出なくなり、次第に包装袋(100)の体積は縮小し、包装袋(100)と内容物(4)は接触し、脆弱部(1)はすでに内外が通じているので、内容物(4)の一部が液漏れ(6)になり包装袋(100)の外に漏れ出ることがある。
従来は、この状態で、包装袋(100)を電子レンジ庫内から取り出して、食器への盛り付けを行なおうとすると、液漏れ(6)が、床に滴下したり、あるいは手指や食卓に付着したりするおそれがある。本発明においては、胴部にフィン(10)を設けているために、この液漏れ(6)を受け止める役割を果たすことができる。
図5は本発明に係る包装袋の、加熱調理後のフィンの機能を説明するための斜視模式図である。この図において、加熱調理が終わった包装袋(100)は、包装袋(100)上部を上にして、手指でつまみ上げられた状態である。
また内容物は包装袋下側にたまっている状態であって、包装袋(100)下部にむかって膨らんでいる。フィンは(10)、脆弱部(1)からの液漏れ(6)が、包装袋(100)下部に向かって流れ落ちることを受け止めて遮る役割を持つが、このように胴部のフィン(10)で受け止めようとすると、包装袋(100)の下部に向かう膨らみによって、フィン(10)も上に向かって凹に湾曲し、一層好ましい形状となる。
このような状態であれば、包装袋(100)を庫内から取り出して持ち運んだり、包装袋(100)上部を切り裂いて内容物(4)を取り出すことも、液漏れ(6)の影響を受けることなく容易である。
このように、本発明によれば、電子レンジによる加熱調理において、包装袋の破裂を防ぎつつ、水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋を提供することが可能である。
本発明による包装袋は、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなるが、図6は本発明に係る包装袋を構成する積層体の、層構成の一実施形態を説明するための部分断面模式図である。
ここに示す実施形態例においては、包装袋内側になる面にシーラント層(26)を配置してある。したがって、このシーラント層(26)を用いて包装袋を製袋した場合には、内容物はシーラント層(26)に接して包装袋に充填、収納される。
また、包装袋外側になる面にはガスバリアフィルム(23)を設けてあり、このガスバリアフィルム(23)はプラスチックフィルム(21)に無機化合物によるガスバリア層(22)を設けたものである。
またここに示す例では、積層体(30)の中間にプラスチックフィルム基材層(25)を配置してあり、積層体(30)全体の機械特性にも影響を与えることができる。この層にたとえば延伸ポリアミドフィルムを用いる場合には、積層体(30)に突き刺しに対する強靭性や、衝撃に対する強靭性を付与することができる。プラスチックフィルム基材層(25)は、接着剤層(24)を介して積層することができる。
積層体(30)の層構成やその材料構成、厚さなどは、包装袋に対する要求品質に応じて適宜設計することができる。
(プラスチックフィルム)
積層体(30)を構成するプラスチックフィルム基材層(25)のプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材層(25)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
(シーラント層)
シーラント層(26)は積層体の少なくとも一方の表面に配置され、2枚の積層体をシーラント層(26)同士が対向するように重ねて、加熱、加圧してヒートシールすることによって互いを接着させ、包装袋(100)に製袋することを可能にする。
シーラント層(26)の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層(26)の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体(30)上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体(30)の表面にシーラント層を形成することも可能である。
(印刷層)
図6に示してはいないが、必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を、積層体(30)中の、包装袋外側から見える層に印刷によって設けることができる。そのための基材フィルムには、高分子材料を素材としたプラスチックフィルムを用いることができる。
高分子フィルムは高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ここで印刷方法、および印刷インキには、とくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法の中からフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性などを考慮すれば適宜選択してよく、たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
(ガスバリア層)
また、内容物の保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、積層体中(30)に着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、積層体(30)中にガスバリア層(22)を設けることができる。図6に示す例は、プラスチックフィルム層(21)の表面にガスバリア層(22)を設けてなるガスバリアフィルム(23)を用いた例である。
ガスバリアフィルム(23)に用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材層(25)とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
電子レンジによる加熱調理を前提とする場合には、ガスバリア層としてアルミニウム箔などの金属箔やアルミニウム蒸着層を用いることができない。しかし代わってプラスチックフィルム層(21)表面にガスバリア層(22)を設けたガスバリアフィルム(23)を用いることができる。
ガスバリアフィルム(23)の場合、ガスバリア層(22)は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
ガスバリアフィルム(23)のアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、包装袋としての適性も具備することができる。
またガスバリア層(22)として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明で
あるために、内容物を包装袋の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
またガスバリア層として金属箔を用いていないことから、電子レンジによる加熱などに対する適性もあり、包装袋を外側から押して使用した際などの、容器形状の復元性などにも利点を有する。
(接着剤層)
積層体(30)を構成する各層を積層する際には、接着剤層(24)を介して積層することができる。接着剤の材料としてはたとえば、ポリエステル−イソシアネート形樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂などを用いることができる。
また積層の方法については、ドライラミネーションあるいはノンソルベントラミネーションなどの方法を用いることができる。あるいは、熱可塑性樹脂を用いる場合には、押し出し機を用いてラミネート、あるいは層を形成することもできる。
以下、本発明を構成する他の特徴的な要素について、さらに詳しい説明を個々に加える。
(脆弱部)
脆弱部(1)は、図1の斜視模式図に示したものであり、包装袋(100)胴部(20)の一方の面に設ける。脆弱部(1)は水蒸気による包装袋(100)の内圧によって、包装袋(100)全体が破裂する前に、脆弱部(1)が破壊されるように設けたものであり、たとえばプラスチックフィルム基材層に対する傷加工によって形成することができる。
脆弱部は(1)、包装袋(100)胴部(20)の一方の面に設けるのであるが、胴部(20)のうちおおむね中央部に設けることが好ましい。これは、加熱調理による内圧の上昇によって包装袋(100)が膨張した際に、包装袋(100)は上方に球形に広がろうとするため、中央部のほうが水蒸気の排出がより容易であることに加えて、おおむね中央部において包装袋への応力集中が起こりやすく、脆弱部(1)が破壊の端緒となりやすいことによる。
(傷加工)
傷加工は、たとえばレーザー光照射によって形成することもでき、あるいは刃物によるミシン目加工によって形成することもできる。
(マチ)
マチは、図1の斜視模式図に示した包装袋(100)の、フィン(10)を形成するために、胴部(20)の積層体をつまんで折り返す形で、その両端のヒートシール部(2)をヒートシールして形成される。
両端に加えて、その折返し部(9)もヒートシールしてもよい。こうして形成されたフィン(10)は、脆弱部(1)の下方に位置して、加熱調理による、脆弱部(1)からの液漏れを受け止め、遮ることができる。
以下実施例を用いて、本発明を更に具体的に説明する。ただし本発明はここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は請求項によって限定されるものである。
<実施例>
図7は本発明に係る包装袋の、実施例を説明するための斜視模式図である。
ここに示す実施例の形態は、本発明による脆弱部(1)およびフィン(10)付きの包装袋である。
包装袋を構成する積層体は、厚さ50μmのシーラント層、およびプラスチックフィルム基材層は、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートである。また、脆弱部はこのプラスチックフィルム基材層に、傷加工によって形成した。
包装袋のサイズは、天地140mm、左右130mmである。
<比較例1>
図8は本発明に係る包装袋の、比較例を説明するための平面模式図である。
ここに示す比較例の形態は、脆弱部(1)付きの包装袋である。ただし、フィンは設けていない。
包装袋を構成する積層体は、厚さ50μmのシーラント層、およびプラスチックフィルム基材層は、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートである。
また、脆弱部は実施例と同様にこのプラスチックフィルム基材層に、傷加工によって形成した。
包装袋のサイズは、実施例と同様に天地140mm、左右130mmである。
<評価、検証>
実施例、比較例で作成した包装袋のサンプルに対し下記の条件で、評価、検証を行なった。(試料数は各20個づつとする)
内容物:水150g
電子レンジ加熱条件:SHARP社製 AX−S1を用いて、1000W2分間。
手順:(1)電子レンジで加熱終了後、30秒で包装袋を庫内から取り出す。
(2)包装袋上部を上にして宙吊り状態で1分間放置する。
(3)水の滴り状態を目視確認する。
評価、検証の基準は下記のとおりである。
〇:床への水滴下は見られない。
×:床への水滴下が認められる。
評価、検証の結果を表1に示す。
表1に示された結果では、本発明による包装袋においては、20個の試料すべてにおいて床への水滴下が認められなかったのに対して、比較例においては、20個の試料中、4個において床への水滴下が認められた。
これは、本発明による包装袋のフィンによって、水滴下が遮られたことによると考えられる。このように、本発明によれば、電子レンジによる加熱調理において、包装袋の破裂を防ぎつつ、水蒸気の外部への排出も行なうことができ、内容物の食卓や床への滴下を防止することができる、包装袋を提供することが可能であることを検証することができた。
1・・・脆弱部
2・・・ヒートシール部
3・・・ヒートシール部
4・・・内容物
5・・・水蒸気
6・・・液漏れ
8・・・開口部ヒートシール
9・・・折り返し部
10・・・フィン
20・・・胴部
21・・・プラスチックフィルム層
22・・・ガスバリア層
23・・・ガスバリアフィルム
24・・・接着剤層
25・・・プラスチックフィルム基材層
26・・・シーラント層
30・・・積層体
100・・・包装袋

Claims (5)

  1. 電子レンジによる内容物の加熱調理が可能な包装袋であって、
    包装袋は、三方または四方の周縁部をヒートシールしてなる矩形の形状であり、
    包装袋胴部には、加熱調理による水蒸気を排出する脆弱部を有し、
    脆弱部と同じ面の包装袋胴部にマチを有し、このマチがヒートシールされているフィンを有していることを特徴とする包装袋。
  2. 前記包装袋は、少なくともプラスチックフィルム基材層、およびシーラント層を有する積層体からなることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記脆弱部は、積層体のプラスチックフィルム基材層に対する傷加工によるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装袋。
  4. 前記傷加工は、レーザー光照射によるものであることを特徴とする請求項3に記載の包装袋。
  5. 前記傷加工は、刃物によるミシン目加工によるものであることを特徴とする請求項3に記載の包装袋。
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