JP2017148882A - 切削装置及び切削方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削痕を撮像することによる製造リードタイムへの影響を低減することの可能な切削装置及び切削方法を提供する。【解決手段】切削刃23のY方向位置をY=0、θテーブル40に対するスピンドルユニット20の相対的な切削割出送り方向を+Y方向、切削割出ピッチをYpとすると、撮像装置90Lは、ワーク10の存在平面における、Y=−(k×Yp)(但しkは、k≧0を満たす整数)で表される仮想直線の一部を撮像視野に含む。切削工程においてワーク10をX方向に移動させるときに、撮像装置90Lにより、当該切削工程で形成した切削痕を撮像する。【選択図】図1

Description

本発明は、砥石等の切削刃を用いてワーク(被加工物)を加工する切削装置及び切削方法に関する。
切削装置によりワークに切削加工を行う場合、切削液がかかってワークが動いたり、加工に伴う温度変化によりスピンドルが伸縮したりすることにより、狙った位置からずれた位置に切削痕(カーフ)が形成されたり、切削痕の幅が想定値から外れたりすることがある。下記特許文献1は、半導体ウェハ等のワークに切削加工する切削装置に関し、全ての切削予定線(ストリート)についての切削加工が終了した後で、ミクロ可視光カメラでの撮像によるカーフチェック工程を行うことを開示する。下記特許文献2は、半導体ウェハ等のワークに溝加工を施す加工装置に関し、3〜5本の溝を形成するごとに撮像手段での撮像によるカーフチェックを行うことを開示する。
特開2005−85973号公報 特開2010−80664号公報
特許文献1及び2は、切削痕を撮像することで切削痕の状態をチェックするものであるが、切削工程と撮像工程が別であるため、製造リードタイムに与える影響が大きいという問題があった。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、切削痕を撮像することによる製造リードタイムへの影響を低減することの可能な切削装置及び切削方法を提供することにある。
本発明のある態様は、切削装置である。この切削装置は、
ワーク載置用の加工テーブルと、
Y方向に延出するスピンドル、及び前記スピンドルに取り付けられた切削刃を有するスピンドルユニットと、
前記加工テーブル上のワークを撮像可能な第1の撮像装置と、を備え、
前記加工テーブルは、前記Y方向に垂直なX方向に相対移動可能であり、
前記スピンドルユニットと前記第1の撮像装置は、前記Y方向に相対移動可能であり、
前記スピンドルユニットは、前記X方向及び前記Y方向の双方に垂直なZ方向に相対移動可能であり、
前記切削刃のY方向位置をY=0、前記加工テーブルに対する前記スピンドルユニットの相対的な切削割出送り方向を+Y方向、切削割出ピッチをYpとすると、前記第1の撮像装置は、前記ワークの存在平面における、
Y=−(k×Yp)(但しkは、k≧0を満たす整数)
で表される仮想直線の一部を撮像視野に含むことを特徴とする。
前記切削装置において、前記kが0であってもよい。
前記第1の撮像装置と前記スピンドルのX方向離間距離をAx、前記加工テーブル上のワークのX方向寸法をWx、前記加工テーブルのX方向ストロークをSxとすると、
|Sx|≧|Ax|+Wx
であってもよい。
前記第1の撮像装置が防水仕様であってもよい。
前記スピンドルユニットを挟んで前記第1の撮像装置の反対側に位置する、前記加工テーブル上のワークを撮像可能な第2の撮像装置を備え、前記第2の撮像装置は、前記ワークの存在平面における、
Y=−(j×Yp)(但しjは、j≧0を満たす整数)
で表される仮想直線の一部を撮像視野に含んでもよい。
前記第1の撮像装置と前記スピンドルのX方向離間距離をAx、前記第2の撮像装置と前記スピンドルのX方向離間距離をDx、前記加工テーブル上のワークのX方向寸法をWx、前記加工テーブルのX方向ストロークをSxとすると、
|Sx|≧|Ax|+|Dx|+Wx
であってもよい。
前記第1及び第2の撮像装置が防水仕様であってもよい。
本発明のもう1つの態様は、切削方法である。この切削方法は、少なくともn回(但しnは自然数)の切削工程により、n本の切削痕を形成する切削方法であって、前記n回の切削工程のうち少なくとも1回の切削工程では、当該切削工程又は当該切削工程より前の切削工程で形成された切削痕を撮像する。
i回目(但しiは、i=k+1、k+2、・・・、n。kは、k≧0を満たす整数)の切削工程の少なくともいずれかにおいて、i−k回目の切削工程で形成した切削痕を撮像してもよい。
前記切削方法において、前記kが0であってもよい。
前記n回の切削工程で形成したn本の切削痕の中に、前記n回の切削工程の後に撮像されていないものがある場合には、撮像されていない切削痕に対応した回数の撮像工程を行い、合計n本の切削痕を撮像してもよい。
切削対象のワークを載置したX方向に相対移動可能な加工テーブルと、
前記X方向に垂直なY方向に延出するスピンドル、及び前記スピンドルに取り付けられた切削刃を有するスピンドルユニットと、
前記ワークを撮像可能な第1の撮像装置と、を用い、
各々の切削工程は、
前記スピンドルユニットをY方向に相対移動し、今回の切削工程における前記ワークの切削予定線のY方向位置と前記切削刃のY方向位置とを一致させる第1工程と、
前記切削刃を前記X方向及び前記Y方向の双方に垂直なZ方向に相対移動し、前記切削刃のZ方向相対位置を前記ワークを加工可能な位置にセットする第2工程と、
前記加工テーブルをX方向に相対移動し、前記切削刃によって前記ワークに切削痕を形成する第3工程と、
前記切削刃をZ方向に相対移動し、前記切削刃のZ方向相対位置を前記ワークを加工しない位置にセットする第4工程と、
前記加工テーブルを前記第3工程と反対向きに相対移動する第5工程と、を含んでもよい。
前記第1の撮像装置による前記切削痕の撮像を、n回の内少なくとも1回の切削工程の前記第3工程で行ってもよい。
前記第1の撮像装置による前記切削痕の撮像を、n回の内少なくとも1回の切削工程の前記第5工程で行ってもよい。
切削対象のワークを載置したX方向に相対移動可能な加工テーブルと、
前記X方向に垂直なY方向に延出するスピンドル、及び前記スピンドルに取り付けられた切削刃を有するスピンドルユニットと、
前記ワークを撮像可能な第1及び第2の撮像装置と、を用い、
前記第2の撮像装置は、前記スピンドルユニットを挟んで前記第1の撮像装置の反対側に位置し、
各々の切削工程は、
前記スピンドルユニットをY方向に相対移動し、今回の切削工程における前記ワークの第1の切削予定線のY方向位置と前記切削刃のY方向位置とを一致させる第1工程と、
前記加工テーブルを+X方向又は−X方向に相対移動し、前記切削刃によって前記ワークに切削痕を形成する第2工程と、を含み、
前記第2工程では、前記加工テーブルを、前回の切削工程の第2工程とは反対向きに相対移動してもよい。
前記n回の切削工程の後に所定回数の撮像工程を行い、合計n本の切削痕を撮像し、
前記撮像工程は、
前記Y方向移動手段により撮像装置を相対移動し、今回の撮像工程で撮像する未撮像の切削痕を含む仮想直線の一部を前記撮像装置の撮像視野に含ませる工程と、
前記X方向移動手段により前記加工テーブルを前記撮像装置に対して相対移動し、前記撮像装置によって前記切削痕を撮像する工程と、を含んでもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現をシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、切削痕を撮像することによる製造リードタイムへの影響を低減することの可能な切削装置及び切削方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る切削装置1の概略斜視図。 図1に示す撮像装置90Lの構成例(その1)を示す断面図。 図1に示す撮像装置90Lの構成例(その2)を示す断面図。 切削装置1の概略平面図。 同概略正面図。 図5の状態から切削刃23を加工可能位置まで下降させた状態の概略正面図。 図4の状態からワーク10を+X方向に移動させるストロークの途中における概略平面図。 同概略正面図。 図7の状態からワーク10を更に+X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの+側端部に来た状態の概略平面図。 同概略正面図。 図10の状態から切削刃23を退避位置まで上昇させた状態の概略正面図。 図11の状態からワーク10を−X方向に移動させるストロークの途中における概略平面図。 同概略正面図。 図12の状態からワーク10を更に−X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの−側端部に来た状態の概略平面図。 同概略正面図。 図14の状態から切削刃23を+Y方向に切削割出ピッチYpだけ移動させた状態の概略平面図。 図16の状態から切削刃23を加工可能位置まで下降させた状態の概略正面図。 図17の状態からワーク10を+X方向に移動させるストロークの途中における概略平面図。 同概略正面図。 図18の状態からワーク10を更に+X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの+側端部に来た状態の概略平面図。 同概略正面図。 切削装置1における切削動作の流れを示すフローチャート。 本発明の実施の形態2に係る切削装置2の概略平面図。 本発明の実施の形態3に係る切削装置3の概略斜視図。 切削装置3の概略平面図。 同概略正面図。 図25の状態からワーク10を+X方向に移動させるストロークの途中における概略平面図。 同概略正面図。 図27の状態からワーク10を更に+X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの+側端部に来た状態の概略平面図。 同概略正面図。 図29の状態から切削刃23を+Y方向に切削割出ピッチYpだけ移動させた状態の概略平面図。 図31の状態からワーク10を−X方向に移動させるストロークの途中における概略平面図。 同概略正面図。 図32の状態からワーク10を更に−X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの−側端部に来た状態の概略平面図。 同概略正面図。 切削装置3における切削動作の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
実施の形態1
図1〜図22を参照し、本発明の実施の形態1を説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る切削装置1の概略斜視図である。図1により、互いに直交する三方向であるX方向、Y方向、及びZ方向、並びに各方向の±(正負)を定義する。なお、以下の説明において、各方向の前に「+」又は「−」を付さない場合は、各方向の正負は限定されないものとする。また、切削刃23のY方向位置をY=0とする。切削装置1は、スピンドルユニット20と、X方向移動手段としての加工テーブルユニット50と、第1の撮像装置としての撮像装置90Lと、位置決め用カメラ92と、を備える。なお、「切削」は、切断及び溝加工の双方を含む概念である。
スピンドルユニット20は、フランジ21と、スピンドル22と、砥石等の切削刃23と、Zスライダ25と、を有する。スピンドル22の延出方向がY方向と定義される。切削刃23は、例えば基材に固定砥粒を付着させた回転砥石であり、フランジ21によってスピンドル22に取り付けられ、スピンドル22に垂直な面(XZ平面と平行な平面)内で回転するようになっている。
Zスライダ25は、スピンドル22及びスピンドル22の駆動モータ(不図示)を支持する。Zスライダ25は、Z方向移動手段としてのYスライダ70の支持によりZ方向に移動(スライド)自在である。Yスライダ70は、Y方向移動手段としてのY方向スライドガイド60(不図示の装置基台側に固定)の支持によりY方向に移動(スライド)自在である。よって、スピンドルユニット20は、互いに直交するY方向及びZ方向に移動自在である。スピンドルユニット20のY方向及びZ方向への移動により、切削刃23もY方向及びZ方向に移動する。なお、加工時の切削液は切削液供給ノズル30から供給される。切削液供給ノズル30は、スピンドルユニット20に固定され、切削刃23と一体にY方向及びZ方向に移動自在である。
撮像装置90Lは、スピンドル22の+X方向側に位置し、加工テーブルユニット50に保持されたワーク10を撮像する。撮像装置90Lは、スピンドルユニット20と共にY方向及びZ方向に移動自在である。なお、撮像装置90Lは、Y方向にはスピンドルユニット20と共に移動する一方、Z方向にはスピンドルユニット20と共に移動しないように支持されてもよい。切削刃23に対する撮像装置90LのY方向相対位置は、好ましくは不図示の調整機構により調整可能である。撮像装置90Lは、好ましくはオートフォーカス機能を有する。撮像装置90Lの光軸は、Z方向と平行であり、本実施の形態ではY方向位置が切削刃23と一致する。すなわち、撮像装置90Lの光軸は、切削刃23の取付位置を通るスピンドル22に垂直な仮想平面と、ワーク10の存在平面と、の交線を通る。これにより、撮像装置90Lは、当該交線の一部、すなわちワーク10の存在平面におけるY=0で表される仮想直線の一部、を撮像視野に含むことになる(図4の撮像視野VL参照)。なお、当該仮想直線の一部を撮像視野に含む限り、撮像装置90Lの光軸のY方向位置は、切削刃23のY方向位置からずれていてもよい。
加工テーブルユニット50は、加工テーブルとしてのθテーブル40と、θ軸41と、Xスライダ80と、X方向スライドガイド81と、を有する。θテーブル40は、Z方向と平行なθ軸41に支持される。θ軸41は、不図示の駆動モータで回転される。θテーブル40は、θ軸41と一体にθ方向に回転可能である。Xスライダ80は、X方向スライドガイド81(不図示の装置基台側に固定)の支持によりX方向に移動(スライド)自在である。したがって、θテーブル40の上面すなわちワーク載置面(Z方向と垂直な平面)上のワーク10は、XY平面内で回転可能かつX方向に移動自在である。
Zスライダ25、Yスライダ70及びXスライダ80の駆動は、例えば公知のボールネジ機構によって為される。なお、上述のワーク10及び切削刃23、撮像装置90Lの支持構造は一例に過ぎず、切削刃23及び撮像装置90Lに対するワーク10のXYZ各方向に関する相対位置、XY平面と平行な任意の方向(例えばX方向)に対するワーク10のZ方向を軸とする相対回転角度を制御可能な任意の支持構造を利用できる。
制御ボックス5の内部には、制御部95が格納されている。制御部95は、プロセッサやメモリ、プログラムその他、本装置全体の動作制御及び各種演算(画像処理も含む)に必要な要素を包含する。切削刃23、θテーブル40、及び撮像装置90L、並びにその他の各構成要素の現在位置データは、制御部95にリアルタイムで保持される。撮像装置90L及び位置決め用カメラ92の撮像画像は、制御部95内のメモリに記憶される。
位置決め用カメラ92は、ワーク10の不図示の基準マークを含む画像を撮像する。この画像に基づき、切削加工の前にワーク10の相対的な位置決めが行われる。すなわち、位置決め用カメラ92の撮像画像に基づき、制御部95はワーク10の位置を認識し、θテーブル40のX方向位置及び回転角度、並びにスピンドルユニット20及び撮像装置90LのY方向位置を定める。位置決め用カメラ92は、1つでも複数でもよい。
図2は、図1に示す撮像装置90Lの構成例(その1)を示す断面図である。なお、断面はYZ平面と平行な面である。撮像装置90Lは、防水仕様であり、ここでは例として実用新案登録第3182924号の撮像装置を用いる。撮像装置90Lは、アルミや樹脂製のハウジング191(筐体)と、撮像部195と、照明部197とを有する。撮像部195は、例えばCCDカメラやCMOSカメラである。照明部197は、例えばファイバー照明である。
ハウジング191内の内部空間192と、ハウジング191の外部とは、開口193で連通される。撮像部195は、内部空間192を通りかつ開口193からハウジング191外部へと続く光軸を有する。照明部197は、内部空間192から開口193を通してハウジング191の外部を照らす。撮像部195の光軸はZ方向と平行であるのに対し、照明部197の光軸はZ方向に対して所定の角度を成している。開口193は、撮像部195の撮像範囲及び撮像範囲に明るさを確保できる範囲で可能な限り小さいとよい。
気体供給孔198,199は、圧縮空気源から内部空間192へ与圧気体(圧縮空気)を供給するためのものである。気体は通常は大気であるが、不活性雰囲気を求める場合などは、窒素やアルゴンガス等としてもよい。気体は、不図示のポンプ或いはコンプレッサ等の圧空供給手段、または当該気体が高圧封入されたタンク等から、レギュレータ等の圧力や流量の調整用の器具を介して、任意の圧力で供給される。なお、供給気体は、標準的な工場エア(例えば0.2MPa〜0.5MPa)でもよい。気体供給孔198,199を通して内部空間192に供給された気体は、開口193からハウジング191の外部に噴き出される。開口193から気体を噴き出すことで、切削液や削り屑又はその混合物(以下「切削液等」とも表記)による撮像部195のレンズあるいは照明部197の汚染を防止できる。また、ワーク10上の切削液等を吹き飛ばすことができ、切削痕(カーフ)の撮像を正確かつ確実に行うことができる。すなわち、切削液や削り屑あるいはそれらの混合物の影響範囲内に撮像装置を置いても撮像不能となるリスクを低減することが可能となる。
図3は、図1に示す撮像装置90Lの構成例(その2)を示す断面図である。本構成例は、図2に示した構成例と異なり、照明部は2つであり、気体供給孔は1つである。その他の点は、図2に示した構成と同様である。すなわち、この撮像装置は、ハウジング291と、撮像部295と、照明部297A,297Bとを有し、ハウジング291において気体供給孔299は1つである。照明部297A,297Bは、撮像部295を挟んで対向し、それぞれZ方向と所定角度を持って開口293を通して外部を照射する。なお、ハウジング291及び撮像部295は、筒状のホルダ280に支持され、ホルダ280はブラケット285によって装置側に固定される。本撮像装置も、図2に示したものと同様の作用効果を奏する。また、照明部を2つとしたことで、影の発生を防止し、より確実な撮像及び撮像画像の認識が可能である。
図4〜図21を参照し、切削装置1による切削動作を説明する。なお、図4〜図21において、加工テーブルユニット50は、簡易的に1つのブロックで示している。図4及び図7等に示すC1,C2,・・・,Cnの各線は、ワーク10の切削予定線(ストリート)を示す仮想線であり、ここではn回の切削工程によりn本の切削痕を形成する切削方法を説明する。図4に示すように、切削対象となるワーク10のX方向寸法をWx、撮像装置90Lの光軸とスピンドル22の中心軸(切削刃23の回転中心軸)とのX方向離間距離をAx、加工テーブルユニット50によるワーク10のX方向ストローク(θテーブル40のX方向ストローク)をSxとすると、
|Sx|≧|Ax|+Wx 式1
である。なお、ワーク10に形成した切削痕を端部から端部まで撮像する必要が無い場合は、|Sx|<|Ax|+Wxであってもよい。以下の説明において、切削刃23のY方向及びZ方向への移動は、スピンドルユニット20の同方向への移動によって行われる。
切削装置1による切削動作では、図4に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を切削刃23の−X方向側(X方向基準位置)にセットしておき、切削刃23のY方向位置を、ワーク10の切削予定線C1のY方向位置と一致させる。その後、切削刃23を、ワーク10を加工可能なZ方向位置まで下降(−Z方向に移動)させる(図5→図6)。続いて、図7〜図10に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を+X方向に移動し、切削刃23によってワーク10に切削痕kr1を形成する。このとき、切削刃23による加工は、好ましくはダウンカットとする。すなわち、切削刃23の回転方向は、図8等に示す正面視において時計回りとする。ダウンカットにすることで、アッパーカットの場合と比較して、切削加工の品質が高められる。図7及び図8は、図4の状態からワーク10を+X方向に移動させるストロークの途中であって、撮像装置90Lの撮像視野VL内に切削痕kr1の一端(+X方向側の端部)が入った状態を示している。図9及び図10は、図7の状態からワーク10を更に+X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの+側端部に来た状態を示している。図9及び図10の状態では、撮像装置90Lの撮像視野VL内に切削痕kr1の他端(−X方向側の端部)が入っている。往路撮像の場合、図7及び図8の状態から図9及び図10の状態に至る過程で、撮像装置90Lにより切削痕kr1を撮像(撮影)する。撮像装置90Lによる切削痕の撮像は、好ましくは複数回行い、切削痕の少なくとも一端、中間部、及び他端をそれぞれ含む画像を取得する。
図9及び図10に示すようにワーク10がX方向ストロークの+側端部に来たら、図11に示すように、切削刃23を、ワーク10を加工しないZ方向位置まで上昇(+Z方向に移動)させる。続いて、図12〜図15に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を−X方向に移動する。図12及び図13は、図11の状態からワーク10を−X方向に移動させるストロークの途中であって、撮像装置90Lの撮像視野VL内に切削痕kr1の他端(−X方向側の端部)が入った状態を示している。復路撮像の場合、図11の状態から図12及び図13の状態に至る過程で、撮像装置90Lにより切削痕kr1を撮像(撮影)する。なお、前述の往路撮像の場合、切削痕の一端を含む所定範囲はワーク10を+X方向に移動させながらの撮像になるが、復路撮像の場合、切削痕の全長について、ワーク10を一旦停止して撮像することもできる。ワーク10を移動させながらの撮像の場合、必要に応じてストロボ(照明装置)を利用して明るさを確保する。なお、撮像装置90Lの光軸とスピンドル22の中心軸とのX方向離間距離Axをワーク10のX方向寸法Wx以上(|Ax|≧Wx)とすれば、切削痕の形成後に当該切削痕の一端が撮像装置90Lの撮像視野VLに入ることになり、往路撮像の場合においても、切削痕の全長について、ワーク10を一旦停止して撮像することができる。
図14及び図15に示すようにワーク10がX方向ストロークの−側端部に来たら、図16に示すように、切削刃23を+Y方向にYpだけ移動し、切削刃23のY方向位置をワーク10の切削予定線C2のY方向位置と一致させる。なお、Ypは切削割出ピッチであり、+Y方向は切削割出送り方向(インデキシング方向)である。その後、図17に示すように切削刃23を、ワーク10を加工可能な位置まで下降させる。続いて、図18〜図21に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を+X方向に移動し、切削刃23によってワーク10に切削痕kr2を形成する。撮像装置90Lによる切削痕kr2の撮像は、切削痕kr1の撮像と同様に行われる。以降、同様の流れを継続し、合計n本の切削痕を形成、撮像する。
図22は、切削装置1における切削動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに示す動作は、図1に示す制御部95が切削プログラムを実行することで実現される。初期状態として、制御部95は、ワーク10を、図4に示すように切削刃23の−X方向側に位置させておく。制御部95は、カウンタiの値を1にセットし(S1)、切削刃23のY方向位置を、切削予定線CiのY方向位置に合わせる(S2)。その後、制御部95は切削刃23を、ワーク10を加工可能な位置まで下降させる(S3)。続いて制御部95は、ワーク10を+X方向に移動させる(S4)。ここで切削刃23によるワーク10の切削加工を行う(i番目の切削痕を形成する)。往路撮像の場合、ステップS4において、撮像装置90Lによりi番目の切削痕を撮像する。その後、制御部95は切削刃23を、ワーク10を加工しない位置まで上昇させる(S5)。続いて制御部95は、ワーク10を−X方向に移動させる(S6)。ここでは切削刃23による切削加工は行わない。復路撮像の場合、ステップS6において、撮像装置90Lによりi番目の切削痕を撮像する。制御部95は、i=nになるまで(S7)、すなわちn本の切削痕の形成及び撮像が済むまで、カウンタiをインクリメントして(S8)、ステップS2〜S6の動作(切削工程)を繰り返し行う。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 撮像装置90Lは、ワーク10の存在平面におけるY=0で表される仮想直線(切削刃23の存在平面とワーク10の存在平面との交線)の一部を撮像視野に含み、ワーク10の切削工程における、スピンドルユニット20に対するワーク10のX方向への相対移動を利用して、当該切削工程で形成した切削痕を撮像するため、従来のように切削工程と撮像工程が別である場合と比較して、切削痕を撮像することによる製造リードタイムへの影響を低減することができる。
(2) 各回の切削工程(図22のステップS2〜S6)の中で、当該切削工程で形成した切削痕を逐次撮像するため、加工不良が発生次第検出可能で、切削割出ピッチYpの補正等により迅速な対応が可能となる。これにより不良品発生率の低減が可能となる。また、撮像した切削痕の画像を基に、刻一刻と変化する切削刃23の状態も監視することができ、高品質の切削加工に寄与できる。
(3) ワーク10のX方向ストロークが上記式1の関係を満たすため、撮像装置90Lは、ワーク10の切削痕の両端部をそれぞれ撮像することができ、切削痕の状態を精度良く監視することができる。
(4) 撮像装置90Lは、防水仕様であるため、切削刃23の近傍に配置されても、切削液等による汚染を抑制でき、切削痕の撮像を正確かつ確実に行うことができる。
実施の形態2
図23は、本発明の実施の形態2に係る切削装置2の概略平面図である。図23に示す構成は、図4と比較して、撮像装置90Lの光軸のY方向位置が、
Y=−(k×Yp)(但しkは、k≧1を満たす整数) 式2
に変わった点で相違し、その他の点で一致する。すなわち、式2においてkを0にしたものが実施の形態1(図4)であり、k≧1としたものが本実施の形態(図23)である。本実施の形態では、撮像装置90Lの光軸は、切削刃23の取付位置から−Y方向にk×Ypだけオフセットした位置を通るスピンドル22に垂直な仮想平面と、ワーク10の存在平面と、の交線を通る。これにより、撮像装置90Lは、当該交線の一部、すなわちワーク10の存在平面における上記式2で表される仮想直線の一部、を撮像視野に含むことになる。なお、当該仮想直線の一部を撮像視野に含む限り、撮像装置90Lの光軸のY方向位置は、上記式2で表されるY方向位置からずれていてもよい。
本実施の形態では、k回目の切削工程までは撮像装置90Lの撮像視野VLに切削痕が入らないため、切削痕の撮像はk+1回目以降の切削工程で行う。すなわち、i回目(但しiは、i=k+1、k+2、・・・、n)の切削工程において、i−k回目の切削工程で形成した切削痕を撮像装置90Lで撮像する。また、n回の切削工程が終わっても未撮像の切削痕がk本残るため、n回の切削工程の後に、k回の撮像工程を行う。各撮像工程は、撮像装置90LをY方向に移動して、任意の未撮像の切削痕を含む仮想直線の一部を撮像装置90Lの撮像視野VLに含ませる工程と、ワーク10をX方向に移動させ、撮像装置90Lによって切削痕を撮像する工程と、を含む。本実施の形態によれば、実施の形態1と比較して製造リードタイムの面では遅れるものの、実施の形態1と比較して撮像装置90Lが切削刃23から離間するため、切削液等による撮像装置90Lへの悪影響は低減される。
実施の形態3
図24〜図36を参照し、本発明の実施の形態3を説明する。図24は、本発明の実施の形態3に係る切削装置3の概略斜視図である。この切削装置3は、図1等に示した実施の形態1のものと比較して、第2の撮像装置としての撮像装置90Rを更に備える点で相違し、その他の点で一致する。撮像装置90Rの構成は、撮像装置90Lと同じでよい。
撮像装置90Rは、スピンドル22の−X方向側(スピンドルユニット20を挟んで撮像装置90Lの反対側)に位置し、加工テーブルユニット50に保持されたワーク10を撮像する。撮像装置90Rは、スピンドルユニット20と共にY方向及びZ方向に移動自在である。なお、撮像装置90Rは、Y方向にはスピンドルユニット20と共に移動する一方、Z方向にはスピンドルユニット20と共に移動しないように支持されてもよい。切削刃23に対する撮像装置90RのY方向相対位置は、好ましくは不図示の調整機構により調整可能である。撮像装置90Rは、好ましくはオートフォーカス機能を有する。撮像装置90Rの光軸は、Z方向と平行であり、本実施の形態ではY方向位置が切削刃23と一致する。すなわち、撮像装置90Rの光軸は、切削刃23の取付位置を通るスピンドル22に垂直な仮想平面と、ワーク10の存在平面と、の交線を通る。これにより、撮像装置90Lは、当該交線の一部、すなわちワーク10の存在平面におけるY=0で表される仮想直線の一部、を撮像視野に含むことになる(図25の撮像視野VR参照)。なお、当該仮想直線の一部を撮像視野に含む限り、撮像装置90Rの光軸のY方向位置は、切削刃23のY方向位置からずれていてもよい。
図25〜図35を参照し、切削装置3による切削動作を説明する。なお、図25〜図35において、加工テーブルユニット50は、簡易的に1つのブロックで示している。図25及び図27等に示すC1,C2,・・・,Cnの各線は、ワーク10の切削予定線(ストリート)を示す仮想線であり、ここではn回の切削工程によりn本の切削痕を形成する切削方法を説明する。図25に示すように、切削対象となるワーク10のX方向寸法をWx、撮像装置90Lの光軸とスピンドル22の中心軸とのX方向離間距離をAx、撮像装置90Rの光軸とスピンドル22の中心軸のX方向離間距離をDx、加工テーブルユニット50によるワーク10のX方向ストロークをSxとすると、
|Sx|≧|Ax|+|Dx|+Wx 式3
である。なお、ワーク10に形成した切削痕を端部から端部まで撮像する必要が無い場合は、|Sx|<|Ax|+|Dx|+Wxであってもよい。以下の説明において、切削刃23のY方向及びZ方向への移動は、スピンドルユニット20の同方向への移動によって行われる。
切削装置3による切削動作では、図25に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を切削刃23の−X方向側(X方向基準位置)にセットしておき、切削刃23のY方向位置を、ワーク10の切削予定線C1のY方向位置と一致させる。その後、図26に示すように、切削刃23を、ワーク10を加工可能なZ方向位置まで下降(−Z方向に移動)させる。続いて、図27〜図30に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を+X方向に移動し、切削刃23によってワーク10に切削痕kr1を形成する。図27及び図28は、図25の状態からワーク10を+X方向に移動させるストロークの途中であって、撮像装置90Lの撮像視野VL内に切削痕kr1の一端(+X方向側の端部)が入った状態を示している。図29及び図30は、図27の状態からワーク10を更に+X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの+側端部に来た状態を示している。図29及び図30の状態では、撮像装置90Lの撮像視野VL内に切削痕kr1の他端(−X方向側の端部)が入っている。図27及び図28の状態から図29及び図30の状態に至る過程で、撮像装置90Lにより切削痕kr1を撮像(撮影)する。
図29及び図30に示すようにワーク10がX方向ストロークの+側端部に来たら、図31に示すように、切削刃23を+Y方向にYpだけ移動し、切削刃23のY方向位置をワーク10の切削予定線C2のY方向位置と一致させる。続いて、図32〜図35に示すように、加工テーブルユニット50によりワーク10を−X方向に移動し、切削刃23によってワーク10に切削痕kr2を形成する。図32及び図33は、図31の状態からワーク10を−X方向に移動させるストロークの途中であって、撮像装置90Rの撮像視野VR内に切削痕kr2の他端(−X方向側の端部)が入った状態を示している。図34及び図35は、図32の状態からワーク10を更に−X方向に移動させ、ワーク10がX方向ストロークの−側端部に来た状態を示している。図34及び図35の状態では、撮像装置90Rの撮像視野VR内に切削痕kr2の一端(+X方向側の端部)が入っている。図32及び図33の状態から図34及び図35の状態に至る過程で、撮像装置90Rにより切削痕kr2を撮像(撮影)する。撮像装置90Rによる切削痕の撮像は、撮像装置90Lと同様に好ましくは複数回行い、切削痕の少なくとも一端、中間部、及び他端をそれぞれ含む画像を取得する。以降、同様の流れを継続し、合計n本の切削痕を形成、撮像する。
図36は、切削装置3における切削動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに示す動作は、図24に示す制御部95が切削プログラムを実行することで実現される。初期状態として、制御部95は、ワーク10を、図25に示すように切削刃23の−X方向側に位置させておく。制御部95は、切削刃23を、ワーク10を加工可能な位置まで下降させ(S11)、カウンタiの値を1にセットし(S12)、切削刃23のY方向位置を、切削予定線CiのY方向位置に合わせる(S13)。続いて制御部95は、ワーク10を+X方向に移動させる(S14)。ここで切削刃23によるワーク10の切削加工を行い(i番目の切削痕を形成し)、かつ当該切削加工にて形成した切削痕(i番目の切削痕)を撮像装置90Lにより撮像する。制御部95は、i<nであれば(S15、No)、iをインクリメントし(S16)、切削刃23のY方向位置を、切削予定線CiのY方向位置に合わせる(S17)。続いて制御部95は、ワーク10を−X方向に移動させる(S18)。ここで切削刃23によるワーク10の切削加工を行い(i番目の切削痕を形成し)、かつ当該切削加工にて形成した切削痕(i番目の切削痕)を撮像装置90Rにより撮像する。制御部95は、i=nになるまで(S15又はS19)、すなわちn本の切削痕の形成及び撮像が済むまで、カウンタiをインクリメントして(S16又はS20)、ステップS13及びS14、又はステップS17及びS18の動作(切削工程)を繰り返し行う。
本実施の形態では、いずれの切削痕も実施の形態1の往路撮像に対応した撮像動作となり、切削痕の所定範囲はワーク10をX方向に移動させながらの撮像になる。但し、撮像装置90Lの光軸とスピンドル22の中心軸とのX方向離間距離Axをワーク10のX方向寸法Wx以上(|Ax|≧Wx)とし、かつ撮像装置90Rの光軸とスピンドル22の中心軸のX方向離間距離Dxをワーク10のX方向寸法Wx以上(|Dx|≧Wx)とすることで、切削痕の全長について、ワーク10を一旦停止して撮像することもできる。また、往路においてダウンカットでの切削加工を行った場合は、復路ではアッパーカットでの切削工程となり、往路においてアッパーカットでの切削加工を行った場合は、復路ではダウンカットでの切削工程となる。本実施の形態によれば、実施の形態1と同様の効果を奏することができると共に、往路及び復路の双方で切削加工を行うため、実施の形態1と比較して製造リードタイムを短縮化できる。なお、本実施の形態の変形例として、実施の形態2と同様に、撮像装置90Lの光軸のY方向位置を上記式2のように変更してもよい。また、撮像装置90Rの光軸のY方向位置を、
Y=−(j×Yp)(但しjは、j≧1を満たす整数)
に変更してもよい。好ましくはk=jであるが、k≠jであってもよい。k=j=0は、図25に対応する。k,jが奇数の場合、撮像装置90Lによる撮像をワーク10の−X方向ストローク動作の中で行い、撮像装置90Rによる撮像をワーク10の+X方向ストローク動作の中で行えばよい。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
実施の形態では、切削刃23によりワーク10に形成した切削痕の全てを撮像する例を説明したが、例えば奇数番目又は偶数番目の切磋痕のみを撮像する等、撮像する切削痕の数を限定してもよい。その場合も、切削工程におけるワーク10のX方向への移動を利用して切削痕の撮像を行うことで、製造リードタイムへの影響を低減できる。
1〜3 切削装置、5 制御ボックス、10 ワーク、20 スピンドルユニット、
21 フランジ、22 スピンドル、23 切削刃、25 Zスライダ、40 θテーブル(加工テーブル)、60 Y方向スライドガイド、70 Yスライダ、80 Xスライダ、81 X方向スライドガイド、90L,90R 撮像装置、92 位置決め用カメラ、95 制御部、C1,C2,・・・,Cn 切削(又は加工)予定線

Claims (16)

  1. ワーク載置用の加工テーブルと、
    Y方向に延出するスピンドル、及び前記スピンドルに取り付けられた切削刃を有するスピンドルユニットと、
    前記加工テーブル上のワークを撮像可能な第1の撮像装置と、を備え、
    前記加工テーブルは、前記Y方向に垂直なX方向に相対移動可能であり、
    前記スピンドルユニットと前記第1の撮像装置は、前記Y方向に相対移動可能であり、
    前記スピンドルユニットは、前記X方向及び前記Y方向の双方に垂直なZ方向に相対移動可能であり、
    前記切削刃のY方向位置をY=0、前記加工テーブルに対する前記スピンドルユニットの相対的な切削割出送り方向を+Y方向、切削割出ピッチをYpとすると、前記第1の撮像装置は、前記ワークの存在平面における、
    Y=−(k×Yp)(但しkは、k≧0を満たす整数)
    で表される仮想直線の一部を撮像視野に含むことを特徴とする、切削装置。
  2. 前記kが0であることを特徴とする、請求項1に記載の切削装置。
  3. 前記第1の撮像装置と前記スピンドルのX方向離間距離をAx、前記加工テーブル上のワークのX方向寸法をWx、前記加工テーブルのX方向ストロークをSxとすると、
    |Sx|≧|Ax|+Wx
    であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の切削装置。
  4. 前記第1の撮像装置が防水仕様であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の切削装置。
  5. 前記スピンドルユニットを挟んで前記第1の撮像装置の反対側に位置する、前記加工テーブル上のワークを撮像可能な第2の撮像装置を備え、前記第2の撮像装置は、前記ワークの存在平面における、
    Y=−(j×Yp)(但しjは、j≧0を満たす整数)
    で表される仮想直線の一部を撮像視野に含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の切削装置。
  6. 前記第1の撮像装置と前記スピンドルのX方向離間距離をAx、前記第2の撮像装置と前記スピンドルのX方向離間距離をDx、前記加工テーブル上のワークのX方向寸法をWx、前記加工テーブルのX方向ストロークをSxとすると、
    |Sx|≧|Ax|+|Dx|+Wx
    であることを特徴とする、請求項5に記載の切削装置。
  7. 前記第1及び第2の撮像装置が防水仕様であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の切削装置。
  8. 少なくともn回(但しnは自然数)の切削工程により、n本の切削痕を形成する切削方法であって、前記n回の切削工程のうち少なくとも1回の切削工程では、当該切削工程又は当該切削工程より前の切削工程で形成された切削痕を撮像する、切削方法。
  9. i回目(但しiは、i=k+1、k+2、・・・、n。kは、k≧0を満たす整数)の切削工程の少なくともいずれかにおいて、i−k回目の切削工程で形成した切削痕を撮像する、請求項8に記載の切削方法。
  10. 前記kが0であることを特徴とする、請求項9に記載の切削方法。
  11. 前記n回の切削工程で形成したn本の切削痕の中に、前記n回の切削工程の後に撮像されていないものがある場合には、撮像されていない切削痕に対応した回数の撮像工程を行い、合計n本の切削痕を撮像する、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の切削方法。
  12. 切削対象のワークを載置したX方向に相対移動可能な加工テーブルと、
    前記X方向に垂直なY方向に延出するスピンドル、及び前記スピンドルに取り付けられた切削刃を有するスピンドルユニットと、
    前記ワークを撮像可能な第1の撮像装置と、を用い、
    各々の切削工程は、
    前記スピンドルユニットをY方向に相対移動し、今回の切削工程における前記ワークの切削予定線のY方向位置と前記切削刃のY方向位置とを一致させる第1工程と、
    前記切削刃を前記X方向及び前記Y方向の双方に垂直なZ方向に相対移動し、前記切削刃のZ方向相対位置を前記ワークを加工可能な位置にセットする第2工程と、
    前記加工テーブルをX方向に相対移動し、前記切削刃によって前記ワークに切削痕を形成する第3工程と、
    前記切削刃をZ方向に相対移動し、前記切削刃のZ方向相対位置を前記ワークを加工しない位置にセットする第4工程と、
    前記加工テーブルを前記第3工程と反対向きに相対移動する第5工程と、を含むことを特徴とする、請求項8乃至11のいずれか一項に記載の切削方法。
  13. 前記第1の撮像装置による前記切削痕の撮像を、n回の内少なくとも1回の切削工程の前記第3工程で行うことを特徴とする、請求項12に記載の切削方法。
  14. 前記第1の撮像装置による前記切削痕の撮像を、n回の内少なくとも1回の切削工程の前記第5工程で行うことを特徴とする、請求項12に記載の切削方法。
  15. 切削対象のワークを載置したX方向に相対移動可能な加工テーブルと、
    前記X方向に垂直なY方向に延出するスピンドル、及び前記スピンドルに取り付けられた切削刃を有するスピンドルユニットと、
    前記ワークを撮像可能な第1及び第2の撮像装置と、を用い、
    前記第2の撮像装置は、前記スピンドルユニットを挟んで前記第1の撮像装置の反対側に位置し、
    各々の切削工程は、
    前記スピンドルユニットをY方向に相対移動し、今回の切削工程における前記ワークの第1の切削予定線のY方向位置と前記切削刃のY方向位置とを一致させる第1工程と、
    前記加工テーブルを+X方向又は−X方向に相対移動し、前記切削刃によって前記ワークに切削痕を形成する第2工程と、を含み、
    前記第2工程では、前記加工テーブルを、前回の切削工程の第2工程とは反対向きに相対移動することを特徴とする、請求項8乃至11のいずれか一項に記載の切削方法。
  16. 前記n回の切削工程の後に所定回数の撮像工程を行い、合計n本の切削痕を撮像し、
    前記撮像工程は、
    前記Y方向移動手段により撮像装置を相対移動し、今回の撮像工程で撮像する未撮像の切削痕を含む仮想直線の一部を前記撮像装置の撮像視野に含ませる工程と、
    前記X方向移動手段により前記加工テーブルを前記撮像装置に対して相対移動し、前記撮像装置によって前記切削痕を撮像する工程と、を含むことを特徴とする、請求項11乃至15のいずれか一項に記載の切削方法。
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