JP2017148445A - 車椅子固定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
下記特許文献1には、車椅子の固縛と乗員の固縛とを行うに際し作業性を向上できる車椅子固縛装置が提案されている。この車椅子固縛装置では、フロア上の左右両側に長さ調整可能な固縛部材を設け、車椅子の後部の左右両側にベルト部材を設け、固縛部材とベルト部材とを着脱可能に連結させている。ここでは、乗員の腰部を拘束するシートベルトの左右両端を左右のベルト部材に着脱可能に連結させることで、車椅子を固縛するとともに車椅子の乗員を拘束している。
例えば特許文献1では、4本の固縛ベルトを用い、左右前後の位置で車椅子の4カ所をそれぞれ係止させ、車体フロアに固縛することが必要であり、固縛ベルトの本数が多く固定作業に手間を要していた。また特許文献2では、車椅子の固定場所を設定して後壁で仕切るため固定場所が広く必要である上、作業性を考慮して車椅子車軸付近の高さで固定する分、安定して固定することは容易でなかった。
[1] 車体フロアにおける車椅子載置領域の後方に設けられた車椅子後輪用の押当部と、
前記車椅子載置領域に載置された車椅子と車体とを連結する固縛ベルトと、
を備え、
前記固縛ベルトにより前記車椅子に後方下側に向けた張力が与えられ、前記車椅子の後輪における車椅子車軸よりも上方の後輪上部が前記押当部に圧接されて固定される、車椅子固定装置。
[2] 前記車椅子載置領域は、乗員シートを移動させて形成され、前記押当部は、移動させた前記乗員シートにより形成されている、前記[1]に記載の車椅子固定装置。
[3] 前記乗員シートは、シートクッションの前方をシートバック側へ跳上げ可能に構成され、前記押当部は、前記シートクッションからなる、前記[2]に記載の車椅子固定装置。
[4] 前記後輪上部が前記シートクッションのフレームに圧接されて固定される、前記[3]に記載の車椅子固定装置。
[5] 前記固縛ベルトは、前記車椅子に係止されるフック部と、前記車体における前記フック部より後方の下方位置に固定されるアンカー部と、前記フック部と前記アンカー部との間のベルト部を解除可能に短縮させる引込部と、を有する、前記[1]乃至[4]の何れかに記載の車椅子固定装置。
本発明の実施形態に係る車両では、図1及び図2に示すように、後席の乗員シート11が車室フロア13の車幅方向の略全幅に設けられている。
後席のシートクッション11aは車幅方向に分割されており、一方側のシートクッション11aがシートバック11bの下端付近に設けられた回動軸を中心に回動可能に構成されている。この実施形態では、車幅方向左側の乗員シート11がシートクッション11aの前方をシートバック11b側へ跳上げ可能となっている。
また車椅子載置領域17付近には、車椅子載置領域17に載置された車椅子15と車体13とを連結可能な固縛ベルト21が、車体13に設けられたアンカー固定部13bに装着されている。
引込部25は、他方の分割ベルト24bの他端に離脱不能に連結されており、アンカー部23が設けられた一方の分割ベルト24aの開放端24c側が挿通されている。引込部25は、分割ベルト24aの締込み側への移動を許容するとともに逆方向への移動を阻止するバックルからなる。引込部25に挿通された一方の分割ベルト24aの開放端24c側を引っ張ることにより、フック部22とアンカー部23との間のベルト部24の長さを短縮させることができる。引込部25はベルト部24に張力を与えた状態のままで維持することが可能となっており、レバー24dを引き上げることでベルト部24を解除することが可能となっている。
まず乗員シート11の分割された一方のシートクッション11aを跳ね上げ、シートクッション11aの前方をシートバック11b側に配置して起立した状態にする。このときシートクッション11aの底面が前方側に配置される。これによりシートクッション11a前方における車室フロア13aに車椅子載置領域17を形成する。
車椅子載置領域17に車椅子15を展開状態のままで前方に向けて載置し、車椅子後輪15bの後端側をそれぞれ跳ね上げられたシートクッション11a近傍に配置する。
各固縛ベルト21のフック部22を、車椅子載置領域17に配置された車椅子15の上下方向に延びる前輪フレーム15aに係止し、引込部25において分割ベルト24aの開放端24cを引っ張ることで、フック部22とアンカー部23との間のベルト部24の長さを短縮させる。このとき、固縛ベルト21により車椅子後輪15bを外側から横方向に当接するように配置するのがよい。
具体的には、図1に示すように、車椅子車軸15cを通る水平方向前方側の下方45度から上方45度までの角度範囲α1をフック固定ポイントとして設定する。フック固定ポイントの角度範囲α1に固縛ベルト21のフック部22を係止することで、固縛ベルト21により後方下側に向けた張力を車椅子15に確実に与えている。
そのため、少ない固縛ベルト21の本数で車椅子15を確実に固定することができ、車椅子15を固定するための準備や車体との連結及び締込みなどの固定作業が容易であり、車椅子15を多数箇所で多方向に強固に支える必要がない。固縛ベルト21の数を半減できることで、操作の簡便化及び時間の二分の一に短縮を図ることができる。その結果、乗員シート11が設置された車室内に省スペースで車椅子15をより安定して固定でき、固定作業を容易に行うことが可能である。
例えば上記実施形態では、固縛ベルト21のフック部22を車椅子15の上下方向に延びる前輪フレーム15aに係止するように構成したが、車椅子15を簡易かつ確実に支持可能であれば、フック部22の形状や、車椅子の係止位置等は何ら限定されない。
11a:シートクッション(押当部)
11b:シートバック
11c:フレーム
13:車体
13a:車室フロア
13b:アンカー固定部
15:車椅子
15a:前輪フレーム
15b:車椅子後輪
17:車椅子載置領域
21:固縛ベルト
22:フック部
23:アンカー部
23a:アタッチメント
23b:ベルト通し部
24:ベルト部
24a,24b:分割ベルト
24c:開放端
24d:レバー
25:引込部
30:乗員支持装置
31:乗員ベルト
32:連結部
32a:リトラクタ
32b:固定部
Claims (5)
- 車体フロアにおける車椅子載置領域の後方に設けられた車椅子後輪用の押当部と、
前記車椅子載置領域に載置された車椅子と車体とを連結する固縛ベルトと、
を備え、
前記固縛ベルトにより前記車椅子に後方下側に向けた張力が与えられ、前記車椅子の後輪における車椅子車軸よりも上方の後輪上部が前記押当部に圧接されて固定される、車椅子固定装置。 - 前記車椅子載置領域は、乗員シートを移動させて形成され、
前記押当部は、移動させた前記乗員シートにより形成されている、請求項1に記載の車椅子固定装置。 - 前記乗員シートは、シートクッションの前方をシートバック側へ跳上げ可能に構成され、
前記押当部は、前記シートクッションからなる、請求項2に記載の車椅子固定装置。 - 前記後輪上部が前記シートクッションのフレームに圧接されて固定される、請求項3に記載の車椅子固定装置。
- 前記固縛ベルトは、前記車椅子に係止されるフック部と、前記車体における前記フック部より後方の下方位置に固定されるアンカー部と、前記フック部と前記アンカー部との間のベルト部を解除可能に短縮させる引込部と、を有する、請求項1乃至4の何れかに記載の車椅子固定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016036441A JP2017148445A (ja) | 2016-02-26 | 2016-02-26 | 車椅子固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016036441A JP2017148445A (ja) | 2016-02-26 | 2016-02-26 | 車椅子固定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017148445A true JP2017148445A (ja) | 2017-08-31 |
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ID=59739341
Family Applications (1)
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JP2016036441A Pending JP2017148445A (ja) | 2016-02-26 | 2016-02-26 | 車椅子固定装置 |
Country Status (1)
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2016
- 2016-02-26 JP JP2016036441A patent/JP2017148445A/ja active Pending
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