JP2017147365A - 基板収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】弾性変形したリテーナが基板を容器本体側へ押圧する力を低減でき、且つ、弾性変形したリテーナが各基板を容器本体側へ押圧する力の均一化を図ることができる基板収納容器を提供すること。【解決手段】基板収納容器においては、一のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一のリテーナ基板受け部720と、他のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向において、非対称の支持態様によりリテーナ基板受け部720、730を支持する。【選択図】図4
Description
本発明は、半導体ウェーハ等からなる基板を収納、保管、搬送、輸送等する際に使用される基板収納容器に関する。
半導体ウェーハからなる基板を収納して、ウェーハメーカーからデバイスメーカーへウェーハの搬送(出荷)を行うための基板収納容器としては、容器本体と蓋体とを備える構成のものが、従来より知られている。
容器本体は、一端部に容器本体開口部が形成され、他端部が閉塞された筒状の壁部を有する。容器本体内には基板収納空間が形成されている。基板収納空間は、壁部により取り囲まれて形成されており、複数の基板を収納可能である。蓋体は、容器本体開口部に対して着脱可能であり、容器本体開口部を閉塞可能である。
蓋体の部分であって容器本体開口部を閉塞しているときに基板収納空間に対向する部分には、リテーナが設けられている。リテーナは、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、複数の基板の前側の周縁部を支持可能である。また、リテーナと対をなすようにして、基板を支持するための基板支持板状部が容器本体に配置されている。リテーナは、弾性変形可能であり、基板収納空間内に基板が収納され、蓋体が閉じられることにより、リテーナは、弾性変形して基板を容器本体側へ押圧する(特許文献1、特許文献2参照)。
基板としては、厚みの薄い薄型ウェーハやガラスウェーハが用いられ、基板収納容器に収納されることがある。このような場合には、蓋体が閉じられたときに、弾性変形したリテーナが基板を強く容器本体側へ押圧することにより、基板が破損することが考えられる。
本発明は、弾性変形したリテーナが基板を容器本体側へ押圧する力を低減でき、且つ、弾性変形したリテーナが各基板を容器本体側へ押圧する力の均一化を図ることができる基板収納容器を提供することを目的とする。
本発明は、複数の基板を収納可能な基板収納空間が内部に形成され、一端部に前記基板収納空間に連通する容器本体開口部を有する容器本体と、前記容器本体に配置され、前記複数の基板の外縁部を位置決め保持する一対の基板支持板状部を有する容器側基板支持体と、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、前記蓋体の部分であって、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記基板収納空間に対応する側に、前記基板支持板状部と対をなすように配置され、前記複数の基板の端部を支持可能なリテーナと、を備え、前記リテーナは、それぞれ前記複数の基板の端部に当接して前記複数の基板の端部を支持する少なくとも2つのリテーナ基板受け部と、前記リテーナ基板受け部にそれぞれ少なくとも2つずつ設けられ、前記リテーナ基板受け部をそれぞれ支持するリテーナ支持部と、を有し、一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部とは、一の前記リテーナ基板受け部と、他の前記リテーナ基板受け部とを結ぶ方向において、非対称の支持態様により前記リテーナ基板受け部を支持する基板収納容器であることを特徴とする。
また、一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部とは、一の前記リテーナ基板受け部と、他の前記リテーナ基板受け部と、を結ぶ方向において、非対称の位置関係を有することが好ましい。
また、一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部の個数と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部の個数とは異なることが好ましい。また、一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部とは、太さの異なる柱状部材により構成されていることが好ましい。
また、前記リテーナ基板受け部は、前記複数の基板の端部に1つずつ当接して前記複数の基板の端部を支持する複数の基板当接部を有し、前記リテーナ支持部は、隣り合う前記基板当接部の中間の位置に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、弾性変形したリテーナが基板を容器本体側へ押圧する力を低減でき、且つ、弾性変形したリテーナが各基板を容器本体側へ押圧する力の均一化を図ることができる基板収納容器を提供することができる。
以下、第1実施形態による基板収納容器1について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態による基板収納容器1を示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態による基板収納容器のリテーナ7を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態による基板収納容器1を示す断面図である。図4は、本発明の第1実施形態による基板収納容器のリテーナ7を示す背面図である。
図1は、本発明の第1実施形態による基板収納容器1を示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態による基板収納容器のリテーナ7を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態による基板収納容器1を示す断面図である。図4は、本発明の第1実施形態による基板収納容器のリテーナ7を示す背面図である。
ここで、説明の便宜上、後述の容器本体2から蓋体3へ向かう方向(図1における下から上へ向かう方向)を前方向D11と定義し、その反対の方向を後方向D12と定義し、これらを併せて前後方向D1と定義する。また、後述の第2横壁24から第1横壁23へと向かう方向(図1における左下から右上へ向う方向)を上方向D21と定義し、その反対の方向を下方向D22と定義し、これらを併せて上下方向D2と定義する。また、後述の第2側壁26から第1側壁25へと向かう方向(図1における右下から左上へ向かう方向)を左方向D31と定義し、その反対の方向を右方向D32と定義し、これらを併せて左右方向D3と定義する。
また、基板収納容器1に収納される基板W(図1参照)は、円盤状のシリコンウェーハ、ガラスウェーハ等であり、産業に用いられる非常に薄いものである。本実施形態における基板Wは、直径150mmのシリコンウェーハである。
図1に示すように、基板収納容器1は、上述のようなシリコンウェーハ等からなる基板Wを収納して、ウェーハメーカーからデバイスメーカーへのウェーハの搬送(出荷)の際に、陸運手段、空運手段、海運手段等の輸送手段により基板Wを輸送するための出荷容器として用いられるものであり、容器本体2と、蓋体3とを備えており、容器本体2は容器側基板支持体5を、蓋体3はリテーナ7を備えている。
容器本体2は、一端部に容器本体開口部21が形成され、他端部が閉塞された筒状の壁部20を有する。容器本体2内には基板収納空間27が形成されている。基板収納空間27は、壁部20により取り囲まれて形成されている。壁部20の部分であって基板収納空間27を形成している部分には、支持体基板支持板状部550、560を有する容器側基板支持体5が配置されている。基板収納空間27には、図1に示すように、複数の基板Wを収納可能である。
支持体基板支持板状部550、560は、基板収納空間27内で左右方向D3において対をなすように壁部20に配置されている。支持体基板支持板状部550、560は、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wの縁部を支持可能である。支持体基板支持板状部550、560の奥側(後方向D12の側)には、支持体基板後部当接壁553、563が設けられている。支持体基板後部当接壁553、563には、基板Wが基板収納空間27に収容されているときに、基板Wの後部の縁部が当接する。
基板Wは、基板Wの表面及び裏面が前後方向D1及び左右方向D3に平行な位置関係で、基板収納空間27内に支持される。
蓋体3は、容器本体開口部21を形成する開口周縁部28(図1等)に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能である。リテーナ7は、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に設けられている。リテーナ7は、基板収納空間27の内部において支持体基板支持板状部550、560や支持体基板後部当接壁553、563と対をなすように配置されている。
蓋体3は、容器本体開口部21を形成する開口周縁部28(図1等)に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能である。リテーナ7は、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に設けられている。リテーナ7は、基板収納空間27の内部において支持体基板支持板状部550、560や支持体基板後部当接壁553、563と対をなすように配置されている。
リテーナ7は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより複数の基板Wの縁部の前部を支持可能である。リテーナ7は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、容器側基板支持体5の支持体基板後部当接壁553、563と協働して複数の基板Wを支持することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wを保持する。
基板収納容器1は、プラスチック材等の樹脂で構成されており、特に説明が無い場合には、その材料の樹脂としては、たとえば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリブチルテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等が上げられる。これらの成形材料の樹脂には、導電性を付与する場合には、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー等の導電性物質が選択的に添加される。また、剛性を上げるためにガラス繊維や炭素繊維等を添加することも可能である。以下、本実施形態における主要な構成について、詳細に説明する。
以下、各部について、詳細に説明する。
図1に示すように、容器本体2の壁部20は、奥壁22と第1横壁23と第2横壁24と第1側壁25と第2側壁26とを有する。奥壁22、第1横壁23、第2横壁24、第1側壁25、及び第2側壁26は、上述した材料により構成されており、一体成形されて構成されている。
図1に示すように、容器本体2の壁部20は、奥壁22と第1横壁23と第2横壁24と第1側壁25と第2側壁26とを有する。奥壁22、第1横壁23、第2横壁24、第1側壁25、及び第2側壁26は、上述した材料により構成されており、一体成形されて構成されている。
第1側壁25と第2側壁26とは対向しており、第1横壁23と第2横壁24とは対向している。第1横壁23の後端、第2横壁24の後端、第1側壁25の後端、及び第2側壁26の後端は、全て奥壁22に接続されている。第1横壁23の前端、第2横壁24の前端、第1側壁25の前端、及び第2側壁26の前端は、奥壁22に対向する位置関係を有し、略長方形状をした容器本体開口部21を形成する開口周縁部28を構成する。
開口周縁部28は、容器本体2の一端部に設けられており、奥壁22は、容器本体2の他端部に位置している。壁部20の外面により形成される容器本体2の外形は箱状である。壁部20の内面、即ち、奥壁22の内面、第1横壁23の内面、第2横壁24の内面、第1側壁25の内面、及び第2側壁26の内面は、これらによって取り囲まれた基板収納空間27を形成している。開口周縁部28に形成された容器本体開口部21は、壁部20により取り囲まれて容器本体2の内部に形成された基板収納空間27に連通している。基板収納空間27には、最大で25枚の基板Wを収納可能である。
図1に示すように、第1側壁25、第2側壁26の部分であって、開口周縁部28の近傍の部分には、凹部251、261(図1、図3参照)がそれぞれ形成されており、凹部251、261には、基板収納空間27の外方へ向かって突出する係合凸部253、263が、それぞれ一対設けられている。一対の係合凸部253、263は、開口周縁部28の周方向へ所定の間隔で配置されている。
容器側基板支持体5は、支持体第1横壁523と、支持体第2横壁524と、支持体第1側壁525と、支持体第2側壁526とを有しており、これらは、プラスチック材等により構成され、本実施形態では、PBT樹脂により一体成形されて構成されている。
支持体第1側壁525と支持体第2側壁526とは対向しており、支持体第1横壁523と支持体第2横壁524とは対向している。上方向D21における、支持体第1側壁525の端部及び支持体第2側壁526の端部は、支持体第1横壁523に接続されており、下方向D22における、支持体第1側壁525の端部及び支持体第2側壁526の端部は、支持体第2横壁524に接続されている。
前方向D11における、支持体第1横壁523の端部、支持体第1側壁525の端部、及び支持体第2側壁526の端部は、容器側基板支持体5の前端に支持体開口部521(図3参照)を形成する支持体開口周縁部528を構成する。前方向D11における支持体第1側壁525の端部は、左方へ延びる左開口フランジ部551を有している。また、前方向D11における支持体第2側壁526の端部は、右方へ延びる右開口フランジ部561を有している。基板収納空間27は、支持体第1側壁525と支持体第2側壁526との間に形成されている。
また、支持体第1側壁525、及び支持体第2側壁526は、後方向D12に向って左右方向D3における幅が小さくなる支持体基板後部当接壁553、563を有している。支持体基板後部当接壁553、563には、基板収納空間27内に収容された基板Wの後部の縁部が当接することにより、基板Wが後方への移動を規制する。また、支持体第1側壁525、支持体第2側壁526は、それぞれ、支持体基板後部当接壁553、支持体基板後部当接壁563から後方向D12へ延びる延出壁555、565を有している。延出壁555、565は、平行の位置関係を有して延びている。延出壁555の後端と延出壁565の後端は、奥壁22向って開口する奥側開口部522(図3参照)を形成する。
支持体基板支持板状部550、560は、支持体第1側壁525及び支持体第2側壁526にそれぞれ設けられて、左右方向D3において対をなすようにして基板収納空間27に配置されている。
具体的には、図1、図3に示すように、支持体基板支持板状部550は、支持体第1側壁525の内面において24枚設けられている。図3に示すように、支持体基板支持板状部550は、支持体第1側壁525と一体成形されており、支持体第1側壁525の前端から支持体基板後部当接壁553に至るまで延びるとともに、基板収納空間27の内方へ平行に延出している。支持体基板支持板状部550間に形成された溝556には、基板Wの縁部をそれぞれ1枚ずつ挿入可能である。
具体的には、図1、図3に示すように、支持体基板支持板状部550は、支持体第1側壁525の内面において24枚設けられている。図3に示すように、支持体基板支持板状部550は、支持体第1側壁525と一体成形されており、支持体第1側壁525の前端から支持体基板後部当接壁553に至るまで延びるとともに、基板収納空間27の内方へ平行に延出している。支持体基板支持板状部550間に形成された溝556には、基板Wの縁部をそれぞれ1枚ずつ挿入可能である。
支持体基板支持板状部560は、支持体第2側壁526の内面において24枚設けられている。図3に示すように、支持体基板支持板状部560は、支持体第2側壁526と一体成形されており、支持体第2側壁526の前端から支持体基板後部当接壁563に至るまで延びるとともに、基板収納空間27の内方へ平行に延出している。支持体基板支持板状部560間に形成された溝566には、基板Wの縁部をそれぞれ1枚ずつ挿入可能である。支持体基板支持板状部550、560は、基板の外縁部を位置決め保持する。
支持体第1側壁525の支持体基板支持板状部550の間に形成された溝556の開口部と、支持体第2側壁526の支持体基板支持板状部560の間に形成された溝566の開口部とは対向している。この構成により、支持体第1側壁525の支持体基板支持板状部550の間に形成された溝556と、支持体第2側壁526の支持体基板支持板状部560の間に形成された溝566とに、基板Wの縁部が挿入されることにより、基板Wの縁部が側方基板支持部としての支持体基板支持板状部550、560に支持される。
蓋体3は、図1等に示すように、容器本体2の開口周縁部28の形状と略一致する略長方形状の開口を有する略直方体形状を有している。蓋体3は、容器本体2の開口周縁部28に対して着脱可能であり、開口周縁部28に蓋体3が装着されることにより、蓋体3は、容器本体開口部21を閉塞可能である。開口周縁部28の縁部281に対向する蓋体3の面には、蓋体3の周囲を一周するように形成された環状溝(図示せず)が形成されており、環状溝を形成する蓋体3の部分は、シール部材取付部303を構成する。シール部材取付部303には、環状のシール部材4が取り付けられている。シール部材4は、弾性変形可能なポリエステル系、ポリオレフィン系など各種熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム製、シリコンゴム製等により構成されることが好ましく、本実施形態では、シール部材4は、フッ素ゴム製である。シール部材4は、蓋体3の外周縁部を一周するように配置されている。
蓋体3が開口周縁部28に装着されたときに、シール部材4は、開口周縁部28の縁部281に当接可能であり、開口周縁部28の縁部281に密着して当接し、縁部281と蓋体3のシール部材取付部とにより挟まれて弾性変形する。蓋体3は、シール部材4と共に、容器本体開口部21を密閉した状態(気密状態)で閉塞する。開口周縁部28から蓋体3が取り外されることにより、容器本体2内の基板収納空間27に対して、基板Wを出し入れ可能となる。
蓋体3は、蓋体被係合部301を有している。蓋体被係合部301は、蓋体3の左右両端縁におけるシール部材取付部303の部分から容器本体2の方向へ延びており、図1に示すように、略H形状を有している。蓋体被係合部には、蓋体3から容器本体2へ向う方向へ延びる貫通孔302が形成されている。蓋体3が開口周縁部28に装着され容器本体開口部21を閉塞しているときには、貫通孔302には、開口周縁部28の近傍の部分に設けられた係合凸部263が係合する。この係合により、蓋体3は、容器本体2に固定される。
蓋体3の中央部には、リテーナ7が固定されて設けられている。図2、図4等に示すように、リテーナ7は、リテーナ枠部710と、リテーナ基板受け部720、730と、リテーナ支持部740、750と、を有しており、これらは、例えば、PBT樹脂等により構成される同一の樹脂材料により一体成形されて接続されている。従って、リテーナ7の各部に、強い力が作用することにより、当該リテーナ7の各部は弾性変形する。
リテーナ枠部710は、図4等に示すように、外形が長方形状を有しており、リテーナ枠部710には、リテーナ枠部710の長手方向における一端部近傍から他端部近傍へ至るまで延びる貫通孔711が、一対形成されている。一対の貫通孔711のリテーナ枠部710の長手方向に対する幅方向におけるそれぞれの端部には、突出壁部713が設けられている。突出壁部713は、貫通孔711の幅方向における貫通孔711の端部に沿って、リテーナ枠部710の長手方向における貫通孔711の一端部から他端部に至るまで延びており、基板収納空間27の内方へ向って突出している。
また、リテーナ枠部710は、一対の貫通孔711の間には、中央部715を有しており、中央部715には、長方形状を有する貫通孔716が等間隔で3つ形成されている。リテーナ枠部710の長手方向おける一端部及び他端部近傍の中央部715の部分には、リテーナ枠部710の長手方向に直交する方向へ延びる長孔により構成された固定用貫通孔717が、それぞれ形成されている。固定用貫通孔717には、蓋体3の内面に設けられた固定凸部(図示せず)が係合可能であり、この係合により、リテーナ枠部710は、蓋体3に固定される。
リテーナ基板受け部720、730は、左右方向D3に所定の間隔で離間して対をなすようにして2列配置されている。より具体的には、リテーナ基板受け部720、730は、リテーナ枠部710の中央部715の近傍において、中央部715に沿って中央部715に平行に配置されている。リテーナ基板受け部720は、図4に示すように、長方形状を有しており、上下方向D2に25対で対向して傾斜した基板当接上面722と基板当接下面723とを有する基板当接部721を有している。同様にリテーナ基板受け部730は、長方形状を有しており、上下方向D2に25対で対向して傾斜した基板当接上面732と基板当接下面733とを有する基板当接部731を有している。
それぞれ対をなしている基板当接上面722と基板当接下面723との間、基板当接上面732と基板当接下面733との間に、1枚の基板Wの端部が挟まるように配置されて、基板Wの端部が基板当接上面722と基板当接下面723とに当接し、また、基板Wの端部が基板当接上面732と基板当接下面733とに当接し、基板Wは、リテーナ基板受け部720、730に支持される。
なお、図4におけるリテーナ基板受け部720、730の上端には基板当接下面723、733と同様の面が存在し、図4におけるリテーナ基板受け部720、730の下端には基板当接上面722、732と同様の面が存在するが、これらは、対をなしておらず、基板当接部721、731を構成せず、基板Wには当接しない。従って、後述の説明においては、これらを基板当接上面722、732、基板当接下面723、733として数えないこととする。
なお、図4におけるリテーナ基板受け部720、730の上端には基板当接下面723、733と同様の面が存在し、図4におけるリテーナ基板受け部720、730の下端には基板当接上面722、732と同様の面が存在するが、これらは、対をなしておらず、基板当接部721、731を構成せず、基板Wには当接しない。従って、後述の説明においては、これらを基板当接上面722、732、基板当接下面723、733として数えないこととする。
リテーナ支持部740、750は、1つのリテーナ基板受け部720、730にそれぞれ3つずつ設けられており、リテーナ支持部740、750をそれぞれ支持する。具体的には、リテーナ支持部740、750は、図3に示すように、リテーナ枠部710の突出壁部713の突出端縁(後方向D12の端縁)からリテーナ基板受け部720、730へ、図4に示すように、リテーナ枠部710の長手方向に対する幅方向へ直線状に延びている。リテーナ支持部740、750の一端部は、突出壁部713の突出端縁に一体成形されて接続されており、リテーナ支持部740、750の他端部は、リテーナ基板受け部720、730にそれぞれ一体成形されて接続されている。蓋体3により容器本体開口部21を閉塞して、リテーナ基板受け部720、730が基板Wの端部に当接して基板Wを支持する際には、リテーナ支持部740、750は、蓋体3が容器本体2に接近することにより、基板Wからリテーナ基板受け部720、730が蓋体3に近づく方向へ押圧されて変位するように弾性変形する。これにより、基板Wは、リテーナ基板受け部720、730から容器本体2へ向かって押圧される力を受ける。
一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向であるリテーナ枠部710の長手方向に対する幅方向(図4における左右方向)において、非対称の支持態様によりリテーナ基板受け部720を支持する。
具体的には、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730と、を結ぶ方向(左右方向D3)において、非対称の位置関係を有する。即ち、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740は、一方のリテーナ基板受け部720における下から3枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置、換言すれば、一方のリテーナ基板受け部720における下から3番目の基板当接上面722と、下から3番目の基板当接下面723との中間の位置に配置されて、リテーナ基板受け部720に接続されている。
また、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740は、一方のリテーナ基板受け部720における下から15枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置に配置されて、リテーナ基板受け部720に接続されている。また、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740は、一方のリテーナ基板受け部720における下から25枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置に配置されて、リテーナ基板受け部720に接続されている。
これに対して、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750は、他方のリテーナ基板受け部730における下から1枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置、換言すれば、他方のリテーナ基板受け部730における下から1番目の基板当接上面732と、下から1番目の基板当接下面733との中間の位置に配置されて、リテーナ基板受け部730に接続されている。
また、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750は、他方のリテーナ基板受け部730における下から11枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置に配置されて、リテーナ基板受け部730に接続されている。また、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750は、他方のリテーナ基板受け部730における下から23枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置に配置されて、リテーナ基板受け部730に接続されている。
このように、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と他方のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向における、一方のリテーナ基板受け部720と他方のリテーナ基板受け部730との中央位置を中心として非対称の位置関係を有する。基板収納空間27内に基板Wが収納され、蓋体3が閉じられることにより、リテーナ基板受け部720、730は、基板Wの縁部の端縁を挟持して支持する。
次に、上述のような本実施形態による基板収納容器1の効果を試す試験を行った。試験では、本実施形態による基板収納容器1を本発明品とした。また、リテーナ基板受け部720、730を支持するリテーナ支持部740、750の支持態様が、本実施形態による基板収納容器1とは異なるものを比較品とした。
比較品においては、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730と、を結ぶ方向において、対称の位置関係を有している。具体的には、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、それぞれのリテーナ基板受け部720、730における下から2枚目の基板Wを支持する基板当接部721、731の位置、下から13枚目の基板Wを支持する基板当接部721、731の位置、下から24枚目の基板Wを支持する基板当接部721、731の位置、に配置されて、リテーナ基板受け部720、730に接続されている。
そして、本発明品、比較品に、それぞれ25枚の基板Wを収納して、蓋体3で容器本体開口部21を閉塞した。そして、容器本体2の奥壁22を切除し、奥側開口部522から基板収納空間27の内方へ向って、基板収納空間27に収納されている基板Wをプッシュプルゲージで押圧して、基板Wが容器側基板支持体5の支持体基板後部当接壁553、563から持ち上げられたときの、力を測定した。試験結果は、図5のグラフに示すとおりである。図5は、本発明の第1実施形態による基板収納容器の効果を示すグラフである。
本発明品においては、図5に示すように、下から1枚目〜25枚目のいずれの基板Wについても、リテーナ基板受け部720、730によって蓋体3から容器本体2へ向って基板Wを押圧する力が小さく、また、押圧する力の偏りが少なく比較的均一であることが分かる。より具体的には、リテーナ基板受け部720、730によって蓋体3から容器本体2へ向って基板Wが押圧される当該力の最大値は0.38kgfであり、最小値は0.16kgfであり、1枚目〜25枚目のそれぞれについての力の和は、1.02kgfである。
これに対して比較品では、リテーナ支持部によって支持されているリテーナ基板受け部720、730の基板当接部721、731、及び、その近傍に支持されている基板Wについては、リテーナ基板受け部720、730によって蓋体3から容器本体2へ向って基板Wが押圧される力が大きいことが分かる。より具体的には、下から3枚目、11〜18枚目、及び、23、24枚目等については、当該力は、本発明品の場合よりも大きいことが分かる。また、リテーナ基板受け部720、730によって蓋体3から容器本体2へ向って基板Wが押圧される力の最大値は0.53kgfであり、また、最小値は0.19kgfであり、いずれも本発明品の場合よりも大きい。また、1枚目〜25枚目の基板Wのそれぞれについての力の和は、1.71kgfであり、本発明品の場合よりも大きい。
以上より、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とが、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730と、を結ぶ方向において、非対称の位置関係を有することにより、1枚目〜25枚目の基板Wをリテーナ基板受け部720、730が押圧する力の均一化を図ることができ、リテーナ基板受け部720、730が1枚目〜25枚目の基板Wの全体に対して押圧する力を低減させることができることが分かる。
上記構成の実施形態に係る基板収納容器1によれば、以下のような効果を得ることができる。
上述のように基板収納容器1は、複数の基板Wを収納可能な基板収納空間27が内部に形成され、一端部に基板収納空間27に連通する容器本体開口部21を有する容器本体2と、容器本体2に配置され、複数の基板Wの外縁部を位置決め保持する一対の支持体基板支持板状部550、560を有する容器側基板支持体5と、容器本体開口部21を閉塞可能な蓋体3と、蓋体3の部分であって、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対応する側に、支持体基板支持板状部550、560と対をなすように配置され、複数の基板Wの端部を支持可能なリテーナ7と、を備えている。
リテーナ7は、それぞれ複数の基板Wの端部に当接して複数の基板Wの端部を支持する2つのリテーナ基板受け部720、730と、リテーナ基板受け部720、730にそれぞれ設けられ、リテーナ基板受け部720、730をそれぞれ支持するリテーナ支持部740、750と、を有する。
一のリテーナ基板受け部としての一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他のリテーナ基板受け部としての他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向において、非対称の支持態様によりリテーナ基板受け部720、730を支持する。
上述のように基板収納容器1は、複数の基板Wを収納可能な基板収納空間27が内部に形成され、一端部に基板収納空間27に連通する容器本体開口部21を有する容器本体2と、容器本体2に配置され、複数の基板Wの外縁部を位置決め保持する一対の支持体基板支持板状部550、560を有する容器側基板支持体5と、容器本体開口部21を閉塞可能な蓋体3と、蓋体3の部分であって、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対応する側に、支持体基板支持板状部550、560と対をなすように配置され、複数の基板Wの端部を支持可能なリテーナ7と、を備えている。
リテーナ7は、それぞれ複数の基板Wの端部に当接して複数の基板Wの端部を支持する2つのリテーナ基板受け部720、730と、リテーナ基板受け部720、730にそれぞれ設けられ、リテーナ基板受け部720、730をそれぞれ支持するリテーナ支持部740、750と、を有する。
一のリテーナ基板受け部としての一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他のリテーナ基板受け部としての他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向において、非対称の支持態様によりリテーナ基板受け部720、730を支持する。
より具体的には、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730と、を結ぶ方向において、非対称の位置関係を有する。
この構成により、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740の位置と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750の位置とが異なることにより、リテーナ基板受け部720、730に支持されている複数の基板Wのうちの所定の1枚の基板Wに、リテーナ支持部740、750の弾性変形による弾性力が集中することが抑えられ、弾性変形したリテーナ7のリテーナ支持部740、750の弾性力により、基板Wが強くリテーナ基板受け部720、730によって容器本体2側へ押圧する力を低減できる。このため、弾性変形したリテーナ7のリテーナ支持部740、750の弾性力により、各基板Wを容器本体2側へ押圧する力の均一化を図ることができる。この結果、基板収納容器1に収納されている基板W全体としても、リテーナ基板受け部720、730によって容器本体2側へ押圧される力の低減を図ることができる。これにより、基板Wとして、厚みの薄い薄型ウェーハやガラスウェーハが用いられ、基板収納容器1に収納された場合であっても、基板Wの破損を抑えることができる。
次に、本発明の第2実施形態による基板収納容器について図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の第2実施形態による基板収納容器のリテーナ7Aを示す背面図である。
第2実施形態による基板収納容器においては、リテーナ支持部740A、750Aの構成が、第1実施形態による基板収納容器1におけるリテーナ支持部740、750の構成とは異なる。これ以外の構成については、第1実施形態による基板収納容器1の構成と同様であるため、第1実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Aの個数は、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Aの個数とは異なる。具体的には、図6に示すように、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Aの個数は、3であるの対して、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Aの個数は、4である。
また、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Aは、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Aとは異なる位置に配置されている。
具体的には、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Aは、一方のリテーナ基板受け部720における下から4枚目、13枚目、22枚目の基板Wを支持する基板当接部721(図4等参照)の位置に配置されて、リテーナ基板受け部720に接続されている。これに対して、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Aは、他方のリテーナ基板受け部730における下から2枚目、9枚目、16枚目、24枚目、の基板Wを支持する基板当接部731(図4等参照)の位置に配置されて、リテーナ基板受け部730に接続されている。
具体的には、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Aは、一方のリテーナ基板受け部720における下から4枚目、13枚目、22枚目の基板Wを支持する基板当接部721(図4等参照)の位置に配置されて、リテーナ基板受け部720に接続されている。これに対して、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Aは、他方のリテーナ基板受け部730における下から2枚目、9枚目、16枚目、24枚目、の基板Wを支持する基板当接部731(図4等参照)の位置に配置されて、リテーナ基板受け部730に接続されている。
この構成により、リテーナ基板受け部720、730に対するリテーナ支持部740A、750Aの位置が異なり、且つ、リテーナ支持部740Aの個数と、リテーナ支持部750Aの個数とが異なるため、リテーナ基板受け部720、730に支持されている複数の基板Wのうちの所定の1枚の基板Wに、リテーナ支持部740A、750Aの弾性変形による弾性力が集中することをより効果的に抑えることができる。
次に、本発明の第3実施形態による基板収納容器について図7を参照しながら説明する。図7は、本発明の第3実施形態による基板収納容器のリテーナ7Bを示す背面図である。
第3実施形態による基板収納容器においては、リテーナ支持部740B、750Bの構成が、第2実施形態による基板収納容器におけるリテーナ支持部740A、750Aの構成とは異なる。これ以外の構成については、第2実施形態による基板収納容器の構成と同様であるため、第2実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Bと、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Bとは、太さの異なる柱状部材により構成されている。具体的には、図7に示すように、一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部740Bは、第2実施形態によるリテーナ支持部740Aよりも太い柱状部材により構成されている。これに対して、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部750Bは、いずれも第2実施形態によるリテーナ支持部750Aと同一の太さを有している。
この構成により、リテーナ基板受け部720、730に対するリテーナ支持部740B、750Bの位置が異なり、リテーナ支持部740Bの個数と、リテーナ支持部750Bの個数とが異なる一方で、リテーナ支持部740B、750Bの太さが異なり、個数の少ないリテーナ支持部740Bが太く構成されているため、リテーナ基板受け部720、730に対する支持のバランスを良くすることができ、各基板Wを容器本体2側へ押圧する力の均一化を図ることができる。
次に、本発明の第4実施形態による基板収納容器について図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の第4実施形態による基板収納容器のリテーナ7Cを示す背面図である。
第4実施形態による基板収納容器においては、リテーナ支持部740C、750Cの構成が、第1実施形態による基板収納容器1におけるリテーナ支持部740、750の構成とは異なる。これ以外の構成については、第1実施形態による基板収納容器1の構成と同様であるため、第1実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
リテーナ支持部740C、750Cは、隣り合う基板当接部721、731の中間の位置に配置されている。具体的には、リテーナ支持部740Cは、一方のリテーナ基板受け部720における下から3枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置と、4枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置と、の中間の位置、換言すれば、一方のリテーナ基板受け部720における下から3番目の基板当接上面722と、下から4番目の基板当接下面723との中間の位置に配置されて、リテーナ基板受け部720に接続されている。
また、リテーナ支持部740Cは、一方のリテーナ基板受け部720における下から13枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置と、14枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置と、の中間の位置に接続されている。また、リテーナ支持部740Cは、一方のリテーナ基板受け部720における下から24枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置と、25枚目の基板Wを支持する基板当接部721の位置と、の中間の位置に接続されている。
同様に、リテーナ支持部750Cは、他方のリテーナ基板受け部730における下から1枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置と、2枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置と、の中間の位置に接続されている。また、リテーナ支持部750Cは、他方のリテーナ基板受け部730における下から10枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置と、11枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置と、の中間の位置に接続されている。また、リテーナ支持部750Cは、他方のリテーナ基板受け部730における下から22枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置と、23枚目の基板Wを支持する基板当接部731の位置と、の中間の位置に接続されている。
この構成により、リテーナ基板受け部720、730から受ける弾性力が、一の基板当接部721と他の基板当接部731とにそれぞれ支持されている基板Wに作用するため、リテーナ基板受け部720、730に支持されている複数の基板Wのうちの所定の1枚の基板Wに、リテーナ支持部740C、750Cの弾性変形による弾性力が集中することが抑えられる。このため前述の実施形態において得られる効果と相まって、弾性変形したリテーナ7のリテーナ支持部740C、750Cの弾性力により各基板Wを容器本体2側へ押圧する力の均一化を図ることができる。この結果、基板Wとして、厚みの薄い薄型ウェーハやガラスウェーハが用いられ、基板収納容器1に収納された場合であっても、基板Wの破損を抑えることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲において変形が可能である。
例えば、リテーナ支持部の構成は、上述した実施形態におけるリテーナ支持部740、750等の構成に限定されない。一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向において、非対称の支持態様によりリテーナ基板受け部720、730を支持すればよい。
また、リテーナ支持部の個数は、本実施形態のリテーナ支持部740、750の個数に限定されない。リテーナ支持部は、リテーナ基板受け部720、730にそれぞれ少なくとも2つずつ設けられていればよい。
例えば、リテーナ支持部の構成は、上述した実施形態におけるリテーナ支持部740、750等の構成に限定されない。一方のリテーナ基板受け部720を支持するリテーナ支持部と、他方のリテーナ基板受け部730を支持するリテーナ支持部とは、一方のリテーナ基板受け部720と、他方のリテーナ基板受け部730とを結ぶ方向において、非対称の支持態様によりリテーナ基板受け部720、730を支持すればよい。
また、リテーナ支持部の個数は、本実施形態のリテーナ支持部740、750の個数に限定されない。リテーナ支持部は、リテーナ基板受け部720、730にそれぞれ少なくとも2つずつ設けられていればよい。
また、上述した実施形態では、リテーナ基板受け部720、730は2つ設けられていたが、2つに限定されない。例えば、リテーナ基板受け部は、5つ設けられていてもよい。この場合には、5つのリテーナ基板受け部のうちのいずれか2つを選択した場合に、これら2つのリテーナ基板受け部を支持するリテーナ支持部の支持態様が非対称であればよい。
また、容器本体及び蓋体の形状、容器本体に収納可能な基板Wの枚数や寸法は、本実施形態における容器本体2及び蓋体3の形状、容器本体2に収納可能な基板Wの枚や寸法に限定されない。
1 基板収納容器
2 容器本体
3 蓋体
5 容器側基板支持体
7、7A、7B、7C リテーナ
21 容器本体開口部
27 基板収納空間
550、560 支持体基板支持板状部(基板支持板状部)
720、730 リテーナ基板受け部
721、731 基板当接部
740、740A、740B、740C リテーナ支持部
750、750A、750B、750C リテーナ支持部
W 基板
2 容器本体
3 蓋体
5 容器側基板支持体
7、7A、7B、7C リテーナ
21 容器本体開口部
27 基板収納空間
550、560 支持体基板支持板状部(基板支持板状部)
720、730 リテーナ基板受け部
721、731 基板当接部
740、740A、740B、740C リテーナ支持部
750、750A、750B、750C リテーナ支持部
W 基板
Claims (5)
- 複数の基板を収納可能な基板収納空間が内部に形成され、一端部に前記基板収納空間に連通する容器本体開口部を有する容器本体と、
前記容器本体に配置され、前記複数の基板の外縁部を位置決め保持する一対の基板支持板状部を有する容器側基板支持体と、
前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、
前記蓋体の部分であって、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記基板収納空間に対応する側に、前記基板支持板状部と対をなすように配置され、前記複数の基板の端部を支持可能なリテーナと、を備え、
前記リテーナは、それぞれ前記複数の基板の端部に当接して前記複数の基板の端部を支持する少なくとも2つのリテーナ基板受け部と、前記リテーナ基板受け部にそれぞれ少なくとも2つずつ設けられ、前記リテーナ基板受け部をそれぞれ支持するリテーナ支持部と、を有し、
一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部とは、一の前記リテーナ基板受け部と、他の前記リテーナ基板受け部とを結ぶ方向において、非対称の支持態様により前記リテーナ基板受け部を支持する基板収納容器。 - 一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部とは、一の前記リテーナ基板受け部と、他の前記リテーナ基板受け部と、を結ぶ方向において、非対称の位置関係を有する請求項1に記載の基板収納容器。
- 一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部の個数と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部の個数とは異なる、請求項1に記載の基板収納容器。
- 一の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部と、他の前記リテーナ基板受け部を支持する前記リテーナ支持部とは、太さの異なる柱状部材により構成されている請求項1に記載の基板収納容器。
- 前記リテーナ基板受け部は、前記複数の基板の端部に1つずつ当接して前記複数の基板の端部を支持する複数の基板当接部を有し、
前記リテーナ支持部は、隣り合う前記基板当接部の中間の位置に配置されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の基板収納容器。
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