JP2016048757A - 基板収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板と、基板が撓むことを抑制する部材との接触面積を極力小さく抑えて、基板に撓みが生ずることを抑えることができる基板収納容器を提供すること。【解決手段】基板収納容器の蓋体側基板支持部は、基板Wの周縁部の一部が挿入される側方凹部730であって、側方凹部730に基板Wの周縁部の一部が挿入されることにより蓋体側基板支持部によって基板Wの縁部が支持される側方凹部730を有する。側方凹部730は、側方凹部730に挿入されて撓んでいない非撓み状態の基板Wの表面W11に沿って延びる上壁面731と、上壁面731に対向し、非撓み状態の基板Wの裏面W21に沿って延びる下壁面733と、非撓み状態の基板Wの側面W31に沿って延びて上壁面731及び下壁面733に接続された側壁面732と、により囲まれて形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は、半導体ウェーハ等からなる基板を収納、保管、搬送、輸送等する際に使用される基板収納容器に関する。
半導体ウェーハからなる基板を収納して搬送するための基板収納容器としては、容器本体と蓋体とを備える構成のものが、従来より知られている。
容器本体は、一端部に容器本体開口部が形成され他端部が閉塞された筒状の壁部を有する。容器本体内には基板収納空間が形成されている。基板収納空間は、壁部により取り囲まれて形成されており、複数の基板を収納可能である。蓋体は、容器本体開口部に対して着脱可能であり、容器本体開口部を閉塞可能である。
蓋体の部分であって容器本体開口部を閉塞しているときに基板収納空間に対向する部分には、フロントリテーナが設けられている。フロントリテーナは、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、複数の基板の縁部を支持可能である。また、フロントリテーナと対をなすようにして、奥側基板支持部が壁部に設けられている。奥側基板支持部は、複数の基板の縁部を支持可能である。奥側基板支持部は、蓋体によって容器本体開口部が閉塞されているときに、フロントリテーナと協働して複数の基板を支持することにより、隣接する基板同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板を保持する。
基板が薄い場合には、フロントリテーナと奥側基板支持部とで基板を支持しているときに、基板に撓みが生ずることがある。基板に撓みが生ずると、基板自体が傷み、ダメージを受ける。また、容器本体への基板の収納や、容器本体に収納された基板の搬送に支障を来たし、これらの作業の効率の低下を生ずる。そこで、基板が撓むことを抑制する部材を有する基板収納容器が提案されている(特許文献1、2参照)。
しかし、基板が撓むことを抑制する部材に接触する基板の部分には、回路を形成することはできないので、基板と当該部材との接触面積は、極力小さいことが好ましい。
本発明は、基板と、基板が撓むことを抑制する部材との接触面積を極力小さく抑えて、基板に撓みが生ずることを抑えることができる基板収納容器を提供することを目的とする。
本発明は、複数の基板を収納可能な基板収納空間が内部に形成され、一端部に前記基板収納空間に連通する容器本体開口部が形成された容器本体と、前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、前記蓋体の部分であって前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記基板収納空間に対向する部分に配置され、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記複数の基板の縁部を支持可能な蓋体側基板支持部と、を備え、前記蓋体側基板支持部は、前記基板の周縁部の一部が挿入される側方凹部であって、側方凹部に前記基板の周縁部の一部が挿入されることにより前記蓋体側基板支持部によって前記基板の縁部が支持される側方凹部を有し、前記側方凹部は、前記側方凹部に挿入されて撓んでいない非撓み状態の前記基板の表面に沿って延びる上壁面と、前記上壁面に対向し、前記非撓み状態の前記基板の裏面に沿って延びる下壁面と、前記非撓み状態の前記基板の側面に沿って延びて前記上壁面及び前記下壁面に接続された側壁面と、により囲まれて形成されている基板収納容器に関する。
また、前記基板収納空間内において前記蓋体側基板支持部と対をなすよう複数配置され、前記複数の基板の縁部を支持可能であり、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記蓋体側基板支持部と協働して、前記複数の基板を支持する複数の奥側基板支持部を備えることが好ましい。
また、前記蓋体側基板支持部は、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記非撓み状態の前記基板の表面に沿った方向における前記容器本体開口部の中央部分に位置し、前記複数の奥側基板支持部は、前記容器本体の一端部に対する他端部寄りの前記基板収納空間の位置において、前記非撓み状態の前記基板の表面に沿った方向において互いに離間する位置関係を有し、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記蓋体側基板支持部が前記基板を支持する位置と、前記複数の奥側基板支持部が前記基板を支持する位置とで、3角形状が形成されることが好ましい。
また、本発明は、複数の基板を収納可能な基板収納空間が内部に形成され、一端部に前記基板収納空間に連通する容器本体開口部が形成された容器本体と、前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、前記蓋体の部分であって前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記基板収納空間に対向する部分に配置され、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記複数の基板の縁部を支持可能な蓋体側基板支持部と、前記基板収納空間内において前記蓋体側基板支持部と対をなすように配置され、前記複数の基板の縁部を支持可能であり、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記蓋体側基板支持部と協働して、前記複数の基板を支持する奥側基板支持部と、を備え、前記奥側基板支持部は、前記基板の周縁部の一部が挿入される側方凹部であって、側方凹部に前記基板の周縁部の一部が挿入されることにより前記奥側基板支持部によって前記基板の縁部が支持される側方凹部を有し、前記側方凹部は、前記側方凹部に挿入されて撓んでいない非撓み状態の前記基板の表面に沿って延びる上壁面と、前記上壁面に対向し、前記非撓み状態の前記基板の裏面に沿って延びる下壁面と、前記非撓み状態の前記基板の側面に沿って延びて前記上壁面及び前記下壁面に接続された側壁面と、により囲まれて形成されている基板収納容器に関する。
また、前記下壁面の端部には、前記側壁面から離間するにつれて、前記非撓み状態の前記基板の裏面から離間するように延びる離間傾斜面が接続されていることが好ましい。
また、前記下壁面は、非撓み状態の前記基板の裏面に沿って前記側壁面に近づくにつれて段階的に前記上壁面に近づく位置関係を有する複数の段階下壁面を有し、前記側壁面は、非撓み状態の前記基板の側面に沿って前記上壁面に近づくにつれて非撓み状態の前記基板の中心から段階的に離間する位置関係を有する複数の段階側壁面を有し、各前記段階側壁面は、隣接する2つの前記段階下壁面にそれぞれ接続され、前記段階下壁面と前記段階側壁面とは、階段状部を構成することが好ましい。
本発明によれば、基板と、基板が撓むことを抑制する部材との接触面積を極力小さく抑えて、基板に撓みが生ずることを抑えることができる基板収納容器を提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態による基板収納容器について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1に基板Wが収納された様子を示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1の蓋体3を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1の蓋体3のフロントリテーナ7のフロントリテーナ基板受け部73及び奥側基板支持部6の壁部基板支持部60を示す概略拡大断面図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る基板収納容器1において基板Wが蓋体3のフロントリテーナ7及び奥側基板支持部6に支持されている様子を示す概略平面図である。
ここで、説明の便宜上、後述の容器本体2から蓋体3へ向かう方向(図1における右上から左下へ向かう方向)を前方向D11と定義し、その反対の方向を後方向D12と定義し、これらを前後方向D1と定義する。また、後述の下壁24から上壁23へと向かう方向(図1における上方向)を上方向D21と定義し、その反対の方向を下方向D22と定義し、これらを上下方向D2と定義する。また、後述する第2側壁26から第1側壁25へと向かう方向(図1における右下から左上へ向かう方向)を左方向D31と定義し、その反対の方向を右方向D32と定義し、これらを左右方向D3と定義する。各図面において、これらの方向を示す矢印を付して説明する。
また、基板収納容器1に収納される基板W(図1、図3等参照)は、円盤状のシリコンウェーハ、ガラスウェーハ、サファイアウェーハ等であり、産業に用いられる薄いものである。本実施形態における基板Wは、直径300mm〜450mm、表面W11と裏面W21とを結ぶ方向における厚さ50μm〜200μmのシリコンウェーハである。
図1に示すように、基板収納容器1は、容器本体2と、蓋体3と、シール部材4と、側方基板支持部としての基板支持板状部5と、奥側基板支持部6(図4等参照)と、フロントリテーナ7(図2等参照)とを有している。
容器本体2は、一端部に容器本体開口部21が形成され、他端部が閉塞された筒状の壁部20を有する。容器本体2内には基板収納空間27が形成されている。基板収納空間27は、壁部20により取り囲まれて形成されている。壁部20の部分であって基板収納空間27を形成している部分には、基板支持板状部5が配置されている。基板収納空間27には、図1に示すように、複数の基板Wを収納可能である。
基板支持板状部5は、基板収納空間27内において対をなすように壁部20に設けられている。基板支持板状部5は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されていないときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wの縁部を支持可能である。基板支持板状部5の奥側には、奥側基板支持部6が設けられている。
奥側基板支持部6は、基板収納空間27内においてフロントリテーナ7と対をなすように壁部20に設けられている。奥側基板支持部6は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより、複数の基板Wの縁部の後部を支持可能である。
蓋体3は、容器本体開口部21を形成する開口周縁部28(図1等)に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能である。フロントリテーナ7は、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に設けられている。フロントリテーナ7は、基板収納空間27の内部において奥側基板支持部6と対をなすように配置されている。
フロントリテーナ7は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部に当接することにより複数の基板Wの縁部の前部を支持可能である。フロントリテーナ7は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、奥側基板支持部6と協働して複数の基板Wを支持することにより、隣接する基板W同士を所定の間隔で離間させて並列させた状態で、複数の基板Wを保持する。以下、各部について、詳細に説明する。
基板収納容器1は、プラスチック材等の樹脂で構成されており、特に説明が無い場合には、その材料の樹脂としては、たとえば、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等が用いられている。これらの成形材料の樹脂に導電性を付与する場合には、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー等の導電性物質が、これらの成形材料の樹脂に選択的に添加される。また、剛性を上げるために、これらの成形材料の樹脂に、ガラス繊維や炭素繊維等が添加されてもよい。
図1等に示すように、容器本体2の壁部20は、奥壁22と上壁23と下壁24と第1側壁25と第2側壁26とを有する。奥壁22、上壁23、下壁24、第1側壁25、及び第2側壁26は、上述の材料により構成されており、第1実施形態では、ポリカーボネートにより一体成形されて構成されている。
第1側壁25と第2側壁26とは対向しており、上壁23と下壁24とは対向している。上壁23の後端、下壁24の後端、第1側壁25の後端、及び第2側壁26の後端は、全て奥壁22に接続されている。上壁23の前端、下壁24の前端、第1側壁25の前端、及び第2側壁26の前端は、奥壁22に対向する位置関係を有し、略長方形状をした容器本体開口部21を形成する開口周縁部28を構成する。
開口周縁部28は、容器本体2の一端部に設けられており、奥壁22は、容器本体2の他端部に位置している。壁部20の外面により形成される容器本体2の外形は箱状である。壁部20の内面、即ち、奥壁22の内面、上壁23の内面、下壁24の内面、第1側壁25の内面、及び第2側壁26の内面は、これらによって取り囲まれた基板収納空間27を形成している。開口周縁部28に形成された容器本体開口部21は、壁部20により取り囲まれて容器本体2の内部に形成された基板収納空間27に連通している。基板収納空間27には、最大で25枚の基板Wを収納可能である。
図1に示すように、上壁23及び下壁24の部分であって、開口周縁部28の近傍の部分には、基板収納空間27の外方へ向かって窪んだラッチ係合凹部231A、231B、241A、241Bが形成されている。ラッチ係合凹部231A、231B、241A、241Bは、上壁23及び下壁24の左右両端部近傍に1つずつ、計4つ形成されている。
図1に示すように、上壁23の外面においては、リブ235A、235Bが、上壁23と一体成形されて設けられている。リブ235A、235Bは、容器本体2の剛性を高める。また、上壁23の中央部には、トップフランジ236が固定される。トップフランジ236は、AMHS(自動ウェーハ搬送システム)、PGV(ウェーハ基板搬送台車)等において基板収納容器1を吊り下げる際に、基板収納容器1において掛けられて吊り下げられる部分となる部材である。
基板支持板状部5は、第1側壁25及び第2側壁26にそれぞれ設けられて、左右方向D3において対をなすようにして基板収納空間27内に配置されている。具体的には、図4に示すように、基板支持板状部5は、板部51と板部支持部52とを有している。板部51と板部支持部52とは、樹脂が一体成形されて構成されている。板部51は、板状の弧形状を有している。板部51は、第1側壁25、第2側壁26に、それぞれ25枚ずつ計50枚設けられている。隣接する板部51は、上下方向D2において10mm〜12mm間隔で互いに離間して平行な位置関係で配置されている。なお、最も上に位置する板部51の上方にも、板部51と略同一形状のものが配置されているが、これは、最も上に位置して基板収納空間27内へ挿入される基板Wに対して、挿入する際のガイドの役割をする部材である。
また、第1側壁25に設けられた25枚の板部51と、第2側壁26に設けられた25枚の板部51とは、互いに左右方向D3において対向する位置関係を有している。また、50枚の板部51、及び、板部51と略同形状の2枚のガイドの役割をする部材は、下壁24の内面に平行な位置関係を有している。図3に示すように、板部51の上面には、凸部(図示せず)が設けられている。板部51に支持された基板Wは、凸部(図示せず)の突出端にのみ接触し、面で板部51に接触しない。
板部支持部52は、上下方向D2に延びる部材により構成されている。第1側壁25に設けられた25枚の板部51は、第1側壁25側に設けられた板部支持部52に接続されている。同様に、第2側壁26に設けられた25枚の板部51は、第2側壁26側に設けられた板部支持部52に接続されている。板部支持部52が第1側壁25、第2側壁26にそれぞれ固定されることにより、基板支持板状部5は、第1側壁25、第2側壁26にそれぞれ固定される。
このような構成の基板支持板状部5により、複数の基板Wのうちの隣接する基板W同士を、所定の間隔で離間した状態で且つ互いに平行な位置関係とした状態で、複数の基板Wの縁部を支持可能である。
図4等に示すように、奥側基板支持部6は、壁部基板支持部60を有している。壁部基板支持部60は、基板支持板状部5の板部51の後端部に、板部51と一体で成形されている。なお、奥側基板支持部6は、基板支持板状部5とは別体、即ち、壁部基板支持部60は、基板支持板状部5の板部51とは別体で構成されていてもよい。
壁部基板支持部60は、基板収納空間27に収納可能な基板Wの一枚毎に対応した個数、具体的には、25個設けられている。第1側壁25及び第2側壁26に設けられた壁部基板支持部60は、対をなす位置関係を有している。具体的には、容器本体2の一端部に対する他端部寄りの基板収納空間27の位置において、即ち、後方向D12寄りの基板収納空間27の位置において、対をなす位置関係を有しており、より詳細には、後述の非撓み状態の基板Wの表面W11に沿った方向、即ち、左右方向D3において違いに離間する位置関係を有していることで、このように左右方向D3において、対をなす位置関係を有している。また、第1側壁25及び第2側壁26に設けられた壁部基板支持部60は、前後方向D1において、後述するフロントリテーナ7と対をなすような位置関係を有している。後述のように基板収納空間27内に基板Wが収納され、蓋体3が閉じられることにより、壁部基板支持部60は、基板Wの縁部の端縁を挟持する。
25個の各壁部基板支持部60は、図3に示すように、上側傾斜面601と下側傾斜面602とを有している。上側傾斜面601の端縁と下側傾斜面602の端縁とは、直接接続されて一体の構成を有している。上側傾斜面601は、下側傾斜面602に接続された端縁から上方へ向けて傾斜して延びる平坦面により構成されている。下側傾斜面602は、上側傾斜面601に接続された端縁から下方へ向けて傾斜して延びる平坦面により構成されている。従って、上側傾斜面601と下側傾斜面602とで、図3に示すように、断面視で「く」の字形状を構成している。上側傾斜面601は、基板Wの表面W11の端縁に当接可能である。また、下側傾斜面602は、基板Wの裏面W21の端縁に当接可能である。
図1、図2に示すように、蓋体3は、容器本体2の開口周縁部28の形状と略一致する略長方形状を有している。蓋体3は容器本体2の開口周縁部28に対して着脱可能であり、開口周縁部28に蓋体3が装着されることにより、蓋体3は、容器本体開口部21を閉塞可能である。蓋体3の内面(図1に示す蓋体3の裏側の面)であって、蓋体3が容器本体開口部21を閉塞しているときの開口周縁部28のすぐ後方向D12の位置に形成された段差の部分の面(シール面281)に対向する面には、環状のシール部材4が取り付けられている。シール部材4は、弾性変形可能なポリエステル系、ポリオレフィン系など各種熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム、シリコンゴム等により構成されている。シール部材4は、蓋体3の外周縁部を一周するように配置されている。
蓋体3が開口周縁部28に装着されたときに、シール部材4は、シール面281と蓋体3の内面とにより挟まれて弾性変形し、蓋体3は、容器本体開口部21を密閉した状態で閉塞する。開口周縁部28から蓋体3が取り外されることにより、容器本体2内の基板収納空間27に対して、基板Wを出し入れ可能となる。
蓋体3においては、ラッチ機構が設けられている。ラッチ機構は、蓋体3の左右両端部近傍に設けられており、図1に示すように、蓋体3の上辺から上方向D21へ突出可能な2つの上側ラッチ部32A、32Bと、蓋体3の下辺から下方向D22へ突出可能な2つの下側ラッチ部32C、32Dと、を備えている。2つの上側ラッチ部32A、32Bは、蓋体3の上辺の左右両端近傍に配置されており、2つの下側ラッチ部32C、32Dは、蓋体3の下辺の左右両端近傍に配置されている。
蓋体3の外面には操作部33が設けられている。操作部33を蓋体3の前側から操作することにより、上側ラッチ部32A、32B、下側ラッチ部32C、32Dを蓋体3の上辺、下辺から突出させることができ、また、上辺、下辺から突出させない状態とすることができる。上側ラッチ部32A、32Bが蓋体3の上辺から上方向D21へ突出して、容器本体2のラッチ係合凹部231A、231Bに係合し、且つ、下側ラッチ部32C、32Dが蓋体3の下辺から下方向D22へ突出して、容器本体2のラッチ係合凹部241A、241Bに係合することにより、蓋体3は、容器本体2の開口周縁部28に固定される。
図2に示すように、蓋体3の内側においては、基板収納空間27の外方へ窪んだ凹部34が形成されている。凹部34には、フロントリテーナ7が固定されて設けられている。
即ち、フロントリテーナ7は、蓋体3の部分であって容器本体2の容器本体開口部21を閉塞しているときに基板収納空間27を形成している部分、即ち、基板収納空間27に対向する部分に配置されている。フロントリテーナ7は、上下方向D2に平行に延びる一対の縦枠体71と、蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ基板受け部73とを有している。一対の縦枠体71及びフロントリテーナ基板受け部73は、樹脂により一体成形されている。一対の縦枠体71は、蓋体3に固定される。フロントリテーナ基板受け部73は、蓋体側基板支持部を構成する。
フロントリテーナ基板受け部73は、左右方向D3に所定の間隔で離間して対をなすようにして2つずつ配置されている。このように対をなすようにして2つずつ配置されたフロントリテーナ基板受け部73は、上下方向D2に25対並列した状態で設けられている。2つずつ配置されたフロントリテーナ基板受け部73は、図4に示すように、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞され、後述する側方凹部730に基板Wが挿入されて、基板の撓みが抑えられ、ほとんど撓んでいない状態又は全く撓んでいない状態の基板W(以下「非撓み状態の基板W」と言う)の表面W11に沿った方向、即ち、前後方向D1及び左右方向D3に平行な面に沿った方向における容器本体開口部21の中央部分に位置する。
図3に示すように、フロントリテーナ基板受け部73は、基板Wの周縁部の一部が挿入される側方凹部730を有している。側方凹部730は、上壁面731と、側壁面732と、下壁面733と、により囲まれて略コの字形状に形成されている。
上壁面731は、図3に示すように、非撓み状態の基板Wの表面W11に沿って、即ち、前後方向D1及び左右方向D3に平行な平面に沿って延びている。また、下壁面733は、上壁面731に平行な位置関係を有して上壁面731に対向している。下壁面733は、非撓み状態の基板Wの裏面W21に沿って、即ち、前後方向D1及び左右方向D3に平行な平面に沿って延びている。側壁面732は、非撓み状態の基板Wの側面W31に沿って、即ち、左右方向D3及び上下方向D2に平行な平面に沿って延びている。上下方向D2における上壁面731と下壁面733との間の距離hは基板Wの厚さtよりも大きいが、その差は、0.1mm以内であることが好ましい。0.1mmを超えると、基板Wの撓みを十分に抑制することが困難になるからであり、この範囲の値を採ることにより、効果的に基板Wの撓みを抑制することができるからである。
非撓み状態の基板Wの中心C(図4参照)から離間する方向(前方向D11)における上壁面731の端縁には、側壁面732の上端縁が一体的に接続されている。非撓み状態の基板Wの中心Cから離間する方向(前方向D11)における下壁面733の端縁には、側壁面732の下端縁が一体的に接続されている。また、非撓み状態の基板Wの中心Cに近づく方向(後方向D12)における下壁面733の端縁には、離間傾斜面734の上端縁が接続されている。
離間傾斜面734は、側壁面732から後方向D12へ離間するにつれて、即ち、非撓み状態の基板Wの中心Cに近づくにつれて、非撓み状態の基板Wの裏面W21から徐々に離間するように下方向D22へ延びている。離間傾斜面734に接続されている下壁面733の端縁から、側壁面732に接続されている下壁面733の端縁までの長さ、即ち側方凹部730の深さdは、5mm以下であることが好ましい。5mm以下であることにより、回路を形成することができない基板Wの部分を極力小さくすることができる。
次に、フロントリテーナ7と、奥側基板支持部6とで基板Wを支持する動作について説明する。先ず、蓋体3によって、容器本体開口部21が閉塞されていない状態の容器本体2の基板収納空間27へ基板Wを挿入してゆき、基板支持板状部5に基板Wの左右の端縁部を載置する。次に、蓋体3で容器本体開口部21を閉塞する。これにより、図3の二点鎖線で示すように、基板Wの前端縁部は、離間傾斜面734によって案内されて、離間傾斜面734に沿って上方向D21へ移動する。これと同時に、基板Wの後端縁部は、下側傾斜面602によって案内されて、下側傾斜面602に沿って上方向D21へ移動してゆく。これにより、基板Wは、基板支持板状部5から持ち上げられ離間する。
そして、図3において実線で示すように、基板Wの前部の周縁部の一部は、側方凹部730に挿入されることにより蓋体側基板支持部としてフロントリテーナ7によって基板Wの縁部が支持される。このとき、基板Wの前部の周縁部の一部としての側面W31は、基板Wの側面W31を側壁面732で基板Wの中央方向に押すような状態で、側壁面732に当接する。また、このとき、基板W自体の重量により、フロントリテーナ7と奥側基板支持部6との間に位置する基板Wの中心Cが、下方向D22へ突出するように、基板Wが僅かに撓んで僅かに変形する。これにより、基板Wの前部の周縁部の一部としての裏面W21は、基板Wの周縁部の裏面W21を下壁面733の端部735で押上げるような状態で、離間傾斜面734に接続されている下壁面733の端部735に当接している。また、基板Wのこの僅かな撓みにより、基板Wの前部の周縁部の一部としての表面W11は、基板Wの周縁部の表面W11を上壁面731で押下げるような状態で、上壁面731に当接している。また、基板Wの後部且つ側部の周縁部の一部は、上側傾斜面601と下側傾斜面602とに挟まれて、奥側基板支持部6の壁部基板支持部60によって支持されている。これにより、基板Wは、基板支持板状部5から離間した状態で、フロントリテーナ7及び奥側基板支持部6によって支持される。なお、図3においては、説明の便宜上、撓んでいない状態の基板Wを図示しており、基板Wと上壁面731、側壁面732、及び下壁面733との間には、隙間があるように図示している。
このときの、基板Wを支持するフロントリテーナ7及び奥側基板支持部6の位置関係は、図4に示すとおりである。具体的には、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ7が基板Wを支持する位置と、左側の奥側基板支持部6が基板Wを支持する位置と、右側の奥側基板支持部6が基板Wを支持する位置とで、2点鎖線で示すような3角形状が形成される。即ち、フロントリテーナ7は、左右方向D3における基板Wの前部の中央を支持する。左側の奥側基板支持部6は、基板Wの後側且つ左側の部分を支持する。右側の奥側基板支持部6は、基板Wの後側且つ右側の部分を支持する。
上記構成の第1実施形態による基板収納容器1によれば、以下のような効果を得ることができる。上述のように、複数の基板Wを収納可能な基板収納空間27が内部に形成され、一端部に基板収納空間27に連通する容器本体開口部21が形成された容器本体2と、容器本体開口部21に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能な蓋体3と、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に配置され、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部を支持可能な蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ7と、を備える。フロントリテーナ7は、基板Wの周縁部の一部が挿入される側方凹部730であって、側方凹部730に基板Wの周縁部の一部が挿入されることによりフロントリテーナ7によって基板Wの縁部が支持される側方凹部730を有する。側方凹部730は、非撓み状態の基板Wの表面W11に沿って延びる上壁面731と、上壁面731に対向し、非撓み状態の基板Wの裏面W21に沿って延びる下壁面733と、非撓み状態の基板Wの側面W31に沿って延びて上壁面731及び下壁面733に接続された側壁面732と、により囲まれて形成されている。
この構成により、基板Wの周縁部の一部が側方凹部730に挿入されることにより、基板Wの側面W31を側壁面732で基板Wの中央方向に押し、基板Wの周縁部の裏面W21を下壁面733で押上げ、且つ、基板Wの周縁部の表面W11を上壁面731で押下げているような状態で、基板Wをフロントリテーナ7で支持することができる。このため、基板Wがフロントリテーナ7及び奥側基板支持部6により支持されているときに、フロントリテーナ7と奥側基板支持部6との間に位置する基板Wの中央部分が、下方向D22へ突出するように基板Wが撓むことを抑制することができる。この結果、基板W同士が接触することを抑制でき、基板Wに与える負荷を軽減することができ、基板W自体が傷み、ダメージを受けることを抑えることができる。また、フロントリテーナ7や奥側基板支持部6に対して基板Wがガタつくことを抑制でき、フロントリテーナ7や奥側基板支持部6を構成する樹脂の磨耗によるゴミの発生を抑えることができる。また、容器本体2への基板Wの収納や、容器本体2に収納された基板Wの搬送を容易とすることができ、これらの作業の効率の低下を抑えることができる。
また、フロントリテーナ7や奥側基板支持部6等に接触する基板Wの部分には、回路を形成することはできないが、この部分を側方凹部730に挿入する部分とすることができるため、この部分を極力小さく構成することができる。
また、基板収納空間27内において蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ7と対をなすよう複数配置され、複数の基板Wの縁部を支持可能であり、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときにフロントリテーナ7と協働して、複数の基板Wを支持する複数の奥側基板支持部6を備える。
この構成により、フロントリテーナ7と奥側基板支持部6とが協働して基板Wの撓みが抑えられた状態で、基板Wを支持することができる。
また、蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ7は、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、非撓み状態の基板Wの表面W11に沿った方向における容器本体開口部21の中央部分に位置する。複数の奥側基板支持部6は、容器本体2の一端部に対する他端部寄りの基板収納空間27の位置(後方向D12の奥側基板支持部6の部分の位置)において、非撓み状態の基板Wの表面W11に沿った方向において互いに離間する位置関係を有する。蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、フロントリテーナ7が基板Wを支持する位置と、複数の奥側基板支持部6が基板Wを支持する位置とで、3角形状が形成される。
この構成により、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナ7が基板Wを支持する位置と、複数の奥側基板支持部6が基板Wを支持する位置とで、3角形状が形成されるため、基板Wの前端部と後端部とを支持する場合と比較して、基板Wの撓みの発生をより抑えることができる。
また、下壁面733の端部735には、側壁面732から離間するにつれて、非撓み状態の基板Wの裏面W21から離間するように延びる離間傾斜面734が接続されている。この構成により、離間傾斜面734によって基板Wを側方凹部730へ案内することができ、蓋体3により容器本体開口部21を閉塞する際に、容易且つ確実に基板Wの端縁部を側方凹部730に挿入することができる。
以下、本発明の第2実施形態による基板収納容器について図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る基板収納容器の蓋体のフロントリテーナのフロントリテーナ基板受け部73Aを示す概略拡大断面図である。
第2実施形態による基板収納容器のフロントリテーナ基板受け部73Aは、段階側壁面741A、742A、743Aと段階下壁面751A、752A、753Aとを有する点で、第1実施形態による基板収納容器1とは異なる。第1実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、下壁面733Aは、側方凹部730Aに挿入されている非撓み状態の基板Wの裏面W21に沿って側壁面732Aを構成する段階側壁面743Aに近づくにつれて(前方向D11に進むにつれて)段階的に上壁面731に近づく位置関係を有する複数の段階下壁面751A、752A、753Aを有している。
具体的には、下壁面733Aは、3つの段階下壁面751A、752A、753Aを有している。3つの段階下壁面751A、752A、753Aのうちの、図5において最も右に位置する段階下壁面751Aは、上下方向D2において上壁面731から最も離れた位置にある。図5において左から2番目に位置する段階下壁面752Aは、上下方向D2において上壁面731に2番目に近い位置にある。図5において最も左に位置する段階下壁面753Aは、上下方向D2において上壁面731に最も近い位置にある。
また、側壁面732Aは、非撓み状態の基板Wの側面W31に沿って上壁面731に近づくにつれて非撓み状態の基板Wの中心C(図4参照)から段階的に前方向D11へ離間する位置関係を有する複数の段階側壁面741A、742A、743Aを有している。
具体的には、側壁面732Aは、3つの段階側壁面741A、742A、743Aを有している。3つの段階側壁面741A、742A、743Aのうちの、図5において最も下に位置する段階側壁面741Aは、非撓み状態の基板Wの中心Cに最も近い位置にある。図5において下から2番目に位置する段階側壁面742Aは、非撓み状態の基板Wの中心Cから2番目に近い位置にある。図5において最も上に位置する段階側壁面743Aは、非撓み状態の基板Wの中心Cから最も離れた前方向D11の位置にある。
非撓み状態の基板Wの中心Cに向かう方向(後方向D12)における段階下壁面753Aの端部は、段階側壁面742Aの上端部に接続されている。非撓み状態の基板Wの中心Cから離間する方向(前方向D11)における段階下壁面753Aの端部は、段階側壁面743Aの下端部に接続されている。非撓み状態の基板Wの中心Cに向かう方向(後方向D12)における段階下壁面752Aの端部は、段階側壁面741Aの上端部に接続されている。非撓み状態の基板Wの中心Cから離間する方向(前方向D11)における段階下壁面752Aの端部は、段階側壁面742Aの下端部に接続されている。この構成により、段階側壁面741A、742A、743Aと段階下壁面751A、752A、753Aとは、階段状部760Aを構成する。
上記構成の第2実施形態による基板収納容器によれば、以下のような効果を得ることができる。上述のように、下壁面733Aは、非撓み状態の基板Wの裏面W21に沿って側壁面732Aの段階側壁面743Aに近づくにつれて段階的に上壁面731に近づく位置関係を有する複数の段階下壁面751A、752A、753Aを有する。側壁面732Aは、非撓み状態の基板Wの側面W31に沿って上壁面731に近づくにつれて非撓み状態の基板Wの中心Cから段階的に離間する位置関係を有する複数の段階側壁面741A、742A、743Aを有する。各段階側壁面は、隣接する2つの段階下壁面にそれぞれ接続され、段階側壁面741A、742A、743Aと段階下壁面751A、752A、753Aとは、階段状部760Aを構成する。
この構成により、厚い基板Wの場合には、基板Wの側面W31が段階側壁面741Aに当接した状態で、厚い基板Wの周縁部の裏面W21を段階下壁面751Aで押上げ、且つ、基板Wの周縁部の表面W11を上壁面731で押下げているような状態で、基板Wをフロントリテーナ7で支持することができる。また、薄い基板W200の場合には、基板W200の側面W31が段階側壁面743Aに当接した状態で、薄い基板W200の周縁部の裏面W21を段階下壁面753Aで押上げ、且つ、基板W200の周縁部の表面W11を上壁面731で押下げているような状態で、基板W200をフロントリテーナ7で支持することができる。また、中程度の厚さの基板W100の場合には、基板W100の側面W31が段階側壁面742Aに当接した状態で、薄い基板W100の周縁部の裏面W21を段階下壁面752Aで押上げ、且つ、基板W100の周縁部の表面W11を上壁面731で押下げているような状態で、基板W100をフロントリテーナ7で支持することができる。このように、厚さの異なる基板W、W100、W200を、撓みが抑えられた状態で、フロントリテーナ7で支持することができる。なお、基板W100、W200についても、基板Wと同様に、表面W11、裏面W21、側面W31を有しているが、図5においては、図の見易さの便宜上、図示を省略している。
更に、基板W、W100、W200の直径が同一の場合には、薄い基板W200は、側方凹部730Aの深い位置(前方向D11寄りの位置)に挿入されることから、蓋体3によって容器本体開口部21を閉塞したときに、フロントリテーナ7の撓み量(変形量)は小さく、フロントリテーナ7から受ける力は小さく、奥側基板支持部6とフロントリテーナ7とで基板Wを挟む力は小さい。これに対して、厚い基板Wは、側方凹部730Aの浅い位置(後方向D12寄りの位置)に挿入されることから、蓋体3によって容器本体開口部21を閉塞したときに、フロントリテーナ7の撓み量(変形量)は大きく、フロントリテーナ7から受ける力は大きく、奥側基板支持部6とフロントリテーナ7とで基板Wを挟む力は大きい。このように、基板W、W100、W200の厚さに応じて、弾性変形可能なフロントリテーナ7の弾性強度(撓みの強度)を調整せずに、自動的に、奥側基板支持部6とフロントリテーナ7とで基板W、W100、W200を挟む力を変えることができる。
以下、本発明の第3実施形態による基板収納容器について図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る基板収納容器のフロントリテーナのフロントリテーナ基板受け部73B及び奥側基板支持部の壁部基板支持部60Bを示す概略拡大断面図である。
第3実施形態による基板収納容器は、奥側基板支持部の壁部基板支持部60Bに第1実施形態のフロントリテーナ7と同様に側方凹部630Bが形成され、フロントリテーナ7が第1実施形態の奥側基板支持部6と同様の構成を有する点で、第1実施形態による基板収納容器1とは異なる。第1実施形態における各構成と同様の構成については、同様の符号を付して説明を省略する。
フロントリテーナのフロントリテーナ基板受け部73Bは、上側傾斜面731B及び下側傾斜面733Bを有している。奥側基板支持部の壁部基板支持部60Bは、上壁面601B、側壁面602B、及び、下壁面603Bを有しており、下壁面603Bには、離間傾斜面604Bが接続されている。上壁面601B、側壁面602B、及び、下壁面603Bによって、側方凹部630Bが形成されている。側方凹部630Bは、離間傾斜面604Bに接続されている。
上記構成の第3実施形態による基板収納容器によれば、以下のような効果を得ることができる。上述のように、基板収納容器は、複数の基板Wを収納可能な基板収納空間27が内部に形成され、一端部に基板収納空間27に連通する容器本体開口部21が形成された容器本体2と、容器本体開口部21に対して着脱可能であり、容器本体開口部21を閉塞可能な蓋体3と、蓋体3の部分であって蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに基板収納空間27に対向する部分に配置され、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときに、複数の基板Wの縁部を支持可能な蓋体側基板支持部としてのフロントリテーナと、基板収納空間27内においてフロントリテーナと対をなすように配置され、複数の基板Wの縁部を支持可能であり、蓋体3によって容器本体開口部21が閉塞されているときにフロントリテーナと協働して、複数の基板Wを支持する奥側基板支持部と、を備えている。
奥側基板支持部の壁部基板支持部60Bは、基板Wの周縁部の一部が挿入される側方凹部630Bであって、側方凹部630Bに基板Wの周縁部の一部が挿入されることにより奥側基板支持部の壁部基板支持部60Bによって基板Wの縁部が支持される側方凹部630Bを有している。側方凹部630Bは、側方凹部630Bに挿入されて撓んでいない非撓み状態の基板Wの表面W11に沿って延びる上壁面601Bと、上壁面731に対向し、非撓み状態の基板Wの裏面W21に沿って延びる下壁面603Bと、非撓み状態の基板Wの側面W31に沿って延びて上壁面601B及び下壁面603Bに接続された側壁面602Bと、により囲まれて形成されている。
この構成により、第1実施形態による基板収納容器1と同様に、基板Wの撓みを抑制した状態で、基板Wを基板収納空間27に収納することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲において変形が可能である。例えば、第1実施形態では、下壁面733は、離間傾斜面734に接続されていたが、この構成に限定されない。例えば、基板収納容器は、離間傾斜面734を有していなくてもよい。また、基板収納容器は、奥側基板支持部6を有していなくてもよい。
また、容器本体及び蓋体の形状や、容器本体に収納可能な基板の枚数、寸法は、本実施形態における容器本体2及び蓋体3の形状や、容器本体2に収納可能な基板Wの枚数、寸法に限定されない。
1 基板収納容器
2 容器本体
3 蓋体
6 奥側基板支持部
7 フロントリテーナ(蓋体側基板支持部)
21 容器本体開口部
27 基板収納空間
630B、730 側方凹部
601B、731 上壁面
602B、732、732A 側壁面
603B、733、733A 下壁面
604B、734 離間傾斜面
741A、742A、743A 段階側壁面
751A、752A、753A 段階下壁面
C 中心
W、W100、W200 基板
W11 表面
W21 裏面
W31 側面
2 容器本体
3 蓋体
6 奥側基板支持部
7 フロントリテーナ(蓋体側基板支持部)
21 容器本体開口部
27 基板収納空間
630B、730 側方凹部
601B、731 上壁面
602B、732、732A 側壁面
603B、733、733A 下壁面
604B、734 離間傾斜面
741A、742A、743A 段階側壁面
751A、752A、753A 段階下壁面
C 中心
W、W100、W200 基板
W11 表面
W21 裏面
W31 側面
Claims (6)
- 複数の基板を収納可能な基板収納空間が内部に形成され、一端部に前記基板収納空間に連通する容器本体開口部が形成された容器本体と、
前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、
前記蓋体の部分であって前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記基板収納空間に対向する部分に配置され、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記複数の基板の縁部を支持可能な蓋体側基板支持部と、を備え、
前記蓋体側基板支持部は、前記基板の周縁部の一部が挿入される側方凹部であって、側方凹部に前記基板の周縁部の一部が挿入されることにより前記蓋体側基板支持部によって前記基板の縁部が支持される側方凹部を有し、
前記側方凹部は、前記側方凹部に挿入されて撓んでいない非撓み状態の前記基板の表面に沿って延びる上壁面と、前記上壁面に対向し、前記非撓み状態の前記基板の裏面に沿って延びる下壁面と、前記非撓み状態の前記基板の側面に沿って延びて前記上壁面及び前記下壁面に接続された側壁面と、により囲まれて形成されている基板収納容器。 - 前記基板収納空間内において前記蓋体側基板支持部と対をなすよう複数配置され、前記複数の基板の縁部を支持可能であり、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記蓋体側基板支持部と協働して、前記複数の基板を支持する複数の奥側基板支持部を備える請求項1に記載の基板収納容器。
- 前記蓋体側基板支持部は、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記非撓み状態の前記基板の表面に沿った方向における前記容器本体開口部の中央部分に位置し、
前記複数の奥側基板支持部は、前記容器本体の一端部に対する他端部寄りの前記基板収納空間の位置において、前記非撓み状態の前記基板の表面に沿った方向において互いに離間する位置関係を有し、
前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記蓋体側基板支持部が前記基板を支持する位置と、前記複数の奥側基板支持部が前記基板を支持する位置とで、3角形状が形成される請求項2に記載の基板収納容器。 - 複数の基板を収納可能な基板収納空間が内部に形成され、一端部に前記基板収納空間に連通する容器本体開口部が形成された容器本体と、
前記容器本体開口部に対して着脱可能であり、前記容器本体開口部を閉塞可能な蓋体と、
前記蓋体の部分であって前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記基板収納空間に対向する部分に配置され、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに、前記複数の基板の縁部を支持可能な蓋体側基板支持部と、
前記基板収納空間内において前記蓋体側基板支持部と対をなすように配置され、前記複数の基板の縁部を支持可能であり、前記蓋体によって前記容器本体開口部が閉塞されているときに前記蓋体側基板支持部と協働して、前記複数の基板を支持する奥側基板支持部と、を備え、
前記奥側基板支持部は、前記基板の周縁部の一部が挿入される側方凹部であって、側方凹部に前記基板の周縁部の一部が挿入されることにより前記奥側基板支持部によって前記基板の縁部が支持される側方凹部を有し、
前記側方凹部は、前記側方凹部に挿入されて撓んでいない非撓み状態の前記基板の表面に沿って延びる上壁面と、前記上壁面に対向し、前記非撓み状態の前記基板の裏面に沿って延びる下壁面と、前記非撓み状態の前記基板の側面に沿って延びて前記上壁面及び前記下壁面に接続された側壁面と、により囲まれて形成されている基板収納容器。 - 前記下壁面の端部には、前記側壁面から離間するにつれて、前記非撓み状態の前記基板の裏面から離間するように延びる離間傾斜面が接続されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の基板収納容器。
- 前記下壁面は、非撓み状態の前記基板の裏面に沿って前記側壁面に近づくにつれて段階的に前記上壁面に近づく位置関係を有する複数の段階下壁面を有し、
前記側壁面は、非撓み状態の前記基板の側面に沿って前記上壁面に近づくにつれて非撓み状態の前記基板の中心から段階的に離間する位置関係を有する複数の段階側壁面を有し、
各前記段階側壁面は、隣接する2つの前記段階下壁面にそれぞれ接続され、前記段階下壁面と前記段階側壁面とは、階段状部を構成する請求項1〜請求項5のいずれかに記載の基板収納容器。
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