JP2017147190A - 電池電極スラリー処理装置、電池電極スラリー処理方法、作製装置、および作製方法 - Google Patents

電池電極スラリー処理装置、電池電極スラリー処理方法、作製装置、および作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スラリー品質の安定と、スラリーの作製工程全体の自動化と、を実現する。【解決手段】電池電極スラリー処理装置1は、バインダー供給部11と、正極材供給部12と、導電助剤供給部13と、配管21から25と、モーノポンプ51と、予備混練部14と、本混練部15と、循環配管28と、空間制御部31と、を備える。バインダー供給部11と、正極材供給部12と、導電助剤供給部13と、配管21、22、23と、により予備混練部14に電池電極スラリーのための複数の材料を供給する。予備混練部14は、供給された複数の材料を混練して、配管24を介して本混練部15に混練物を供給する。本混練部15は、供給された混練物を混練して排出する。【選択図】図1

Description

本発明は、電池電極スラリー処理装置、電池電極スラリー処理方法、作製装置、および作製方法に関する。
従来、複数の材料を混練してスラリーを得る方法として、バッチ混練が一般的である。バッチ混練とは、スラリーの作製に必要な複数の材料を全て大釜に投入し、これら複数の材料が均一に混ざるまで混練を行うことである。
ただ、バッチ混練では、複数の材料を一度にまとめて投入してから均一に混ぜるため、混練時間を長くとる必要がある。また、大釜の取り替えや、混練用のブレードや大釜内部の掻きとり作業といった清掃作業を、人手で行う必要がある。さらに、上述の清掃作業は、大釜を取り替えるたびに必要である。以上より、バッチ混練は、スラリーの作製過程における工数増加の原因になっていた。
また、バッチ混練では、大釜に複数の材料を全て投入してから、スラリーが得られるまでに、時間がかかってしまう。このため、ある程度の量のスラリーを短時間で得るためには、1度のバッチ混練で得られるスラリー量を増加させる必要があり、大釜を大きくする必要がある。したがって、装置の小型化が困難であった。
また、バッチ混練では、大釜へ材料を投入する工程や、作製されたスラリーを大釜から次の装置へ移送する工程などが、大気環境内で行われるので、材料やスラリーが大気中の水分による影響を受けてしまい、スラリーの品質に悪影響を与える原因になっていた。
さらに、バッチ混練では、作製するスラリー量の自由度が低く、スラリーが不足しないよう多めに作製するなどによって、大量に得られたスラリーを使用するまでのタイムラグが問題になることがあった。
そこで、複数の材料を粗混練する予備混練部と、予備混練部で粗混練された材料を本混練する本混練部と、を備え、予備混練部で粗混練された材料を、モーノポンプにより本混練部に供給する混練装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−33924号公報
しかし、特許文献1に示されている混練装置では、予備混練部による粗混練が、依然としてバッチ混練のままである。このため、上述のように、スラリーの作製過程において人手が必要であるとともに、材料やスラリーが大気にさらされてしまうためにスラリーの品質が低下してしまうおそれがあった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、スラリー品質の安定と、スラリーの作製工程全体の自動化と、を実現することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
(1) 本発明は、電池電極スラリー(例えば、後述の正極スラリーに相当)を作製して塗布する電池電極スラリー処理装置(例えば、図1の電池電極スラリー処理装置1に相当)であって、前記電池電極スラリーの作製用の複数の材料(例えば、後述のバインダー、正極活物質、および導電助剤に相当)を供給する第1供給手段(例えば、図1のバインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13に相当)と、前記第1供給手段から供給された複数の材料を輸送する第1輸送手段(例えば、図1の配管21、22、23に相当)と、前記第1輸送手段により輸送された複数の材料を混練して連続的に排出する第1混練手段(例えば、図1の予備混練部14や、図12の混練部114に相当)と、前記第1混練手段から排出された材料を輸送する第2輸送手段(例えば、図1の配管24、25に相当)と、前記第2輸送手段により輸送された材料を循環させる循環手段(例えば、図1の循環配管28に相当)と、前記循環手段により循環している材料の一部を貯留する、当該循環手段に接続された貯留部(例えば、図7の収容タンク1911に相当)を有し、当該貯留部に貯留されている材料を電極用板(例えば、後述の集電体に相当)に塗布する塗布手段(例えば、図1のコーター191、192に相当)と、前記第1輸送手段により輸送される材料と、前記第2輸送手段により輸送される材料と、前記循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する付勢手段(例えば、図1のモーノポンプ51、73、予備混練部14、および本混練部15に相当)と、を備え、前記第1供給手段と、前記第1輸送手段と、前記第1混練手段と、前記第2輸送手段と、前記循環手段と、前記貯留部と、が連通して閉鎖された空間を形成し、前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする空間内制御手段(例えば、図1の空間制御部31に相当)をさらに備えることを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、第1供給手段と、第1輸送手段と、第1混練手段と、第2輸送手段と、循環手段と、塗布手段の貯留部と、が連通して閉鎖された空間を形成しており、空間内制御手段により、この空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にすることとした。このため、第1供給手段に材料が投入されてから、貯留部に貯留されている電極スラリーが電極用板に塗布されるまでの間において、これら材料や電池電極スラリーが大気にさらされてしまうのを抑制することができる。したがって、電池電極スラリーの品質を安定させることができるとともに、電池電極スラリーの作製状態にかかわらず安定した塗布処理を塗布手段により行うことができる。
また、第1混練手段で混練された材料は、第2輸送手段により輸送されてから塗布手段の貯留部に供給されるまでの期間、循環手段により循環している。このため、上述の期間、電池電極スラリーが流れ続けるので、電池電極スラリーにおいて分離や沈降が発生してしまうのを防止することができ、電池電極スラリーの品質低下を防止することができる。
また、付勢手段により、第1輸送手段により輸送される材料と、第2輸送手段により輸送される材料と、循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢することとした。このため、付勢手段による付勢力により、各手段における材料や排出物が電池電極スラリー処理装置内を移送されることになる。したがって、電池電極スラリーの作製工程全体を自動化することができる。
(2) 本発明は、(1)の電池電極スラリー処理装置について、前記第1供給手段が供給する複数の材料の単位時間当たりの総量と、前記第1混練手段が排出する材料の単位時間当たりの量と、が等しいことを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
ここで、第1供給手段が供給する複数の材料の単位時間当たりの総量が、第1混練手段が排出する材料の単位時間当たりの量よりも少ない場合、第1混練手段において混練する対象がなくなってしまい、第1混練手段が材料を排出しない時間が発生してしまう。これによれば、塗布手段への材料の供給を、連続的に行うことができなくなってしまう。
一方、第1供給手段が供給する複数の材料の単位時間当たりの総量が、第1混練手段が排出する材料の単位時間当たりの量よりも多い場合、第1供給手段が供給した複数の材料の少なくとも一部が、第1輸送手段および第1混練手段のうち少なくともいずれかで滞留することになってしまう。
そこで、この発明によれば、(1)の電池電極スラリー処理装置において、第1供給手段が供給する複数の材料の単位時間当たりの総量と、第1混練手段が排出する材料の単位時間当たりの量と、が等しいものとした。このため、第1供給手段により供給された複数の材料を、第1輸送手段でも第1混練手段でも滞留させることなく、塗布手段へ連続的に移送することができる。
(3) 本発明は、(1)または(2)の電池電極スラリー処理装置について、前記第1供給手段は、前記複数の材料のそれぞれを供給する複数の副第1供給手段(例えば、図1のバインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13に相当)を備え、前記第1輸送手段は、前記複数の副第1供給手段から供給された複数の材料のそれぞれを輸送する複数の副第1輸送手段(例えば、図1の配管21、22、23に相当)を備えることを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、(1)または(2)の電池電極スラリー処理装置において、第1供給手段に、複数の材料のそれぞれを供給する複数の副第1供給手段を設け、第1輸送手段に、複数の副第1供給手段から供給された複数の材料のそれぞれを輸送する複数の副第1輸送手段を設けた。このため、複数の材料のそれぞれを、それぞれ異なる副第1供給手段と、それぞれ異なる副第1輸送手段と、を介して、タイミングを合わせて第1混練手段に供給することができる。
(4) 本発明は、(3)の電池電極スラリー処理装置について、前記付勢手段は、前記複数の副第1輸送手段のうち少なくともいずれかにより輸送される材料と、前記第2輸送手段により輸送される材料と、前記循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢することを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、(3)の電池電極スラリー処理装置において、付勢手段により、複数の副第1輸送手段のうち少なくともいずれかにより輸送される材料と、第2輸送手段により輸送される材料と、循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢することとした。このため、付勢手段による付勢力により、各手段における材料や排出物が電池電極スラリー処理装置内を移送されることになるので、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(5) 本発明は、(1)から(4)のいずれか1つの電池電極スラリー処理装置について、前記第2輸送手段は、前記第1混練手段から排出された材料を受け取り輸送する入口部(例えば、図1の入口部241に相当)と、前記入口部を経由して輸送された材料を排出する出口部(例えば、図1の出口部251に相当)と、を備え、前記入口部と前記出口部との間に配置され、当該入口部から輸送された材料を混練して当該出口部に向かって連続的に排出する第2混練手段(例えば、図1の本混練部15に相当)をさらに備えることを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、(1)から(4)のいずれか1つの電池電極スラリー処理装置において、第2輸送手段の入口部と出口部との間に、入口部から輸送された材料を混練して出口部に向かって連続的に排出する第2混練手段を設けた。このため、第1混練手段で混練した材料を、第2混練手段でさらに混練することができる。
(6) 本発明は、(1)から(4)のいずれか1つの電池電極スラリー処理装置について、前記第1混練手段は、複数設けられ、前記複数の第1混練手段は、並列に設けられることを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、(1)から(4)のいずれか1つの電池電極スラリー処理装置において、第1混練手段を複数設け、これら複数の第1混練手段を並列に設けた。このため、作製する電池電極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況などに応じて、適宜、第1混練手段のそれぞれを独立して駆動させることができる。具体的には、例えば、複数の第1混練手段のうち1つを清掃するために停止させても、他の第1混練手段による混練を続けて、塗布手段に材料の供給を続けることができる。
(7) 本発明は、(5)の電池電極スラリー処理装置について、前記第1混練手段および前記第2混練手段のうち少なくともいずれかは、複数設けられ、前記第1混練手段が複数設けられている場合には、前記複数の第1混練手段は並列に設けられ、前記第2混練手段が複数設けられている場合には、前記複数の第2混練手段は並列に設けられ、前記第1混練手段のそれぞれと、前記第2混練手段のそれぞれとは、それぞれ独立して制御され、前記第1混練手段のそれぞれの処理量の総和と、前記第2混練手段のそれぞれの処理量の総和と、が等しくなることを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、(5)の電池電極スラリー処理装置において、第1混練手段および第2混練手段のうち少なくともいずれかを複数設け、第1混練手段を複数設けた場合には、これら複数の第1混練手段を並列に設け、第2混練手段を複数設けた場合には、これら複数の第2混練手段を並列に設けた。また、第1混練手段のそれぞれと第2混練手段のそれぞれとを独立して制御して、第1混練手段のそれぞれの処理量の総和と、第2混練手段のそれぞれの処理量の総和と、を等しくすることとした。このため、第1混練手段により混練された材料を連続的に第2混練手段に供給しつつ、作製する電池電極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況などに応じて、適宜、第1混練手段のそれぞれや第2混練手段のそれぞれを独立して駆動させることができる。具体的には、例えば、複数の第1混練手段のうち1つを清掃するために停止させても、他の第1混練手段による混練を続けて、第2混練手段に材料の供給を続けたり、複数の第2混練手段のうち1つを清掃するために停止させても、他の第2混練手段による混練を続けて、電池電極スラリーの作製を続けたりすることができる。
また、第1混練手段の処理量が、第2混練手段の処理量よりも少ない場合、第2混練手段において混練する対象がなくなってしまい、第2混練手段が材料を排出しない時間が発生してしまう。これによれば、第2混練手段は、混練した材料を連続的に排出することができなくなってしまう。
一方、第1混練手段の処理量が、第2混練手段の処理量よりも多い場合、第1混練手段から排出された材料の少なくとも一部が、第2輸送手段および第2混練手段のうち少なくともいずれかで滞留することになってしまう。
そこで、この発明によれば、(5)の電池電極スラリー処理装置において、第1混練手段のそれぞれの処理量の総和と、第2混練手段のそれぞれの処理量の総和と、が等しいものとした。このため、第1混練手段から排出された材料を第2輸送手段でも第2混練手段でも滞留させることなく、第2混練手段により混練した材料を第2混練手段から連続的に排出させることができる。
(8) 本発明は、(5)または(7)の電池電極スラリー処理装置について、前記第1供給手段は、前記複数の材料として、少なくとも活物質(例えば、後述の正極活物質に相当)および結着剤(例えば、後述のバインダーに相当)を供給し、前記第1混練手段は、前記複数の材料を粗混練し、前記第2混練手段は、前記第2輸送手段により輸送された材料を本混練することを特徴とする電池電極スラリー処理装置を提案している。
この発明によれば、(5)または(7)の電池電極スラリー処理装置において、第1供給手段により、複数の材料として、少なくとも活物質および結着剤を供給し、第1混練手段により、複数の材料を粗混練し、第2混練手段により、第2輸送手段により輸送された材料を本混練し、塗布手段により塗布されるまで材料が外気に触れないようにした。このため、高品質な電池電極スラリーを電極用板に塗布した電池電極を得ることができる。
(9) 本発明は、電池電極スラリー(例えば、後述の正極スラリーに相当)を作製して塗布する電池電極スラリー処理装置(例えば、図1の電池電極スラリー処理装置1に相当)における電池電極スラリー処理方法であって、前記電池電極スラリーの作製用の複数の材料(例えば、後述のバインダー、正極活物質、および導電助剤に相当)を供給する第1のステップと、前記第1のステップにおいて供給された複数の材料を輸送する第2のステップと、前記第2のステップにおいて輸送された複数の材料を混練して連続的に排出する第3のステップと、前記第3のステップにおいて排出された材料を輸送する第4のステップと、前記第4のステップにおいて輸送された材料を循環させる第5のステップと、前記第5のステップにおいて循環している材料の一部を貯留するとともに、貯留している材料を電極用板に塗布する第6のステップと、前記第2のステップにおいて輸送される材料と、前記第4のステップにおいて輸送される材料と、前記第5のステップにおいて循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する第7のステップと、を備え、前記第1のステップが行われる空間と、前記第2のステップが行われる空間と、前記第3のステップが行われる空間と、前記第4のステップが行われる空間と、前記第5のステップが行われる空間と、前記第6のステップにおいて材料が貯留される空間と、が連通して閉鎖された空間を形成し、前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする第8のステップをさらに備えることを特徴とする電池電極スラリー処理方法を提案している。
この発明によれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(10) 本発明は、混合した複数の材料を用いて作製対象物を作製する作製装置(例えば、図8の作製装置1Aに相当)であって、前記複数の材料を供給する第1供給手段(例えば、図8の第1の材料供給部11A、第2の材料供給部12A、および第3の材料供給部13Aに相当)と、前記第1供給手段から供給された複数の材料を輸送する第1輸送手段(例えば、図8の配管21、22、23に相当)と、前記第1輸送手段により輸送された複数の材料を混合して連続的に排出する第1混合手段(例えば、図8の予備混合部14Aや、図13の混合部114Aに相当)と、前記第1混合手段から排出された材料を輸送する第2輸送手段(例えば、図8の配管24、25に相当)と、前記第2輸送手段により輸送された材料を循環させる循環手段(例えば、図8の循環配管28に相当)と、前記循環手段により循環している材料の一部を貯留する、当該循環手段に接続された貯留部を有し、当該貯留部に貯留されている材料を用いて前記作製対象物を作製する作製手段(例えば、図8のコーター191、192に相当)と、前記第1輸送手段により輸送される材料と、前記第2輸送手段により輸送される材料と、前記循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する付勢手段(例えば、図8のモーノポンプ51、73、予備混合部14A、および本混合部15Aに相当)と、を備え、前記第1供給手段と、前記第1輸送手段と、前記第1混合手段と、前記第2輸送手段と、前記循環手段と、前記貯留部と、が連通して閉鎖された空間を形成し、前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする空間内制御手段(例えば、図8の空間制御部31に相当)をさらに備えることを特徴とする作製装置を提案している。
この発明によれば、第1供給手段と、第1輸送手段と、第1混合手段と、第2輸送手段と、循環手段と、作製手段の貯留部と、が連通して閉鎖された空間を形成しており、空間内制御手段により、この空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にすることとした。このため、第1供給手段に材料が投入されてから、貯留部に貯留されているスラリーを用いて作製対象物が作製されるまでの間において、これら材料やスラリーが大気にさらされてしまうのを抑制することができる。したがって、スラリーの品質を安定させることができるとともに、スラリーの作製状態にかかわらず安定した作製処理を作製手段により行うことができる。
また、第1混合手段で混合された材料は、第2輸送手段により輸送されてから作製手段の貯留部に供給されるまでの期間、循環手段により循環している。このため、上述の期間、スラリーが流れ続けるので、スラリーにおいて分離や沈降が発生してしまうのを防止することができ、スラリーの品質低下を防止することができる。
また、付勢手段により、第1輸送手段により輸送される材料と、第2輸送手段により輸送される材料と、循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢することとした。このため、付勢手段による付勢力により、各手段における材料や排出物が作製装置内を移送されることになる。したがって、スラリーの作製工程全体を自動化することができる。
(11) 本発明は、(10)の作製装置について、前記第1混合手段は、複数設けられ、前記複数の第1混合手段は、並列に設けられることを特徴とする作製装置を提案している。
この発明によれば、(10)の作製装置において、第1混合手段を複数設け、これら複数の第1混合手段を並列に設けた。このため、作製するスラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況などに応じて、適宜、第1混合手段のそれぞれを独立して駆動させることができる。具体的には、例えば、複数の第1混合手段のうち1つを清掃するために停止させても、他の第1混合手段による混合を続けて、作製手段に材料の供給を続けることができる。
(12) 本発明は、混合した複数の材料を用いて作製対象物を作製する作製装置(例えば、図8の作製装置1Aに相当)における作製方法であって、前記複数の材料を供給する第1のステップと、前記第1のステップにおいて供給された複数の材料を輸送する第2のステップと、前記第2のステップにおいて輸送された複数の材料を混合して連続的に排出する第3のステップと、前記第3のステップにおいて排出された材料を輸送する第4のステップと、前記第4のステップにおいて輸送された材料を循環させる第5のステップと、前記第5のステップにおいて循環している材料の一部を貯留するとともに、貯留している材料を用いて前記作製対象物を作製する第6のステップと、前記第2のステップにおいて輸送される材料と、前記第4のステップにおいて輸送される材料と、前記第5のステップにおいて循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する第7のステップと、を備え、前記第1のステップが行われる空間と、前記第2のステップが行われる空間と、前記第3のステップが行われる空間と、前記第4のステップが行われる空間と、前記第5のステップが行われる空間と、前記第6のステップにおいて材料が貯留される空間と、が連通して閉鎖された空間を形成し、前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする第8のステップをさらに備えることを特徴とする作製方法を提案している。
この発明によれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、スラリー品質の安定と、スラリーの作製工程全体の自動化と、を実現することができる。
本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置の概略を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置が備える予備混練部の概略を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る予備混練部が備えるスクリューおよびプロペラの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る予備混練部が備えるステーターおよびローターの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置が備える本混練部の概略を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係る本混練部が備えるステーターおよびローターの斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置が備える循環配管および配管と、コーターと、の接続関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る作製装置の概略を示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る電池電極スラリー処理装置の概略を示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る電池電極スラリー処理装置が備えるタンクの概略を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る作製装置の概略を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る予備混練部および本混練部の2つの混練部の代わりに1つの混練部を備える電池電極スラリー処理装置の概略を示す構成図である。 本発明の第2実施形態に係る予備混合部および本混合部の2つの混合部の代わりに1つの混合部を備える作製装置の概略を示す構成図である。 本発明の第3実施形態に係る予備混練部および本混練部の2つの混練部の代わりに1つの混練部を備える電池電極スラリー処理装置の概略を示す構成図である。 本発明の第4実施形態に係る予備混合部および本混合部の2つの混合部の代わりに1つの混合部を備える作製装置の概略を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る予備混練部を複数並列に設けた例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1の概略を示す構成図である。電池電極スラリー処理装置1は、複数の材料としてバインダー、正極活物質、および導電助剤(導電助材)を混練して、リチウムイオン二次電池の正極に用いられる正極スラリーを作製し、作製した正極スラリーを集電体に塗布する装置である。
バインダーは、バインダー供給部11に収容される。バインダー供給部11には、配管21が連通しており、バインダー供給部11は、配管21にバインダーを連続的に供給する。配管21には、予備混練部14が連通しているとともに、モーノポンプ51が設けられている。モーノポンプ51は、配管21に供給されたバインダーを予備混練部14に向って付勢する。
なお、上述の連続的とは、本実施形態では、時間的に途切れることなく(とめどなく)という意味である。このため、配管21にバインダーを連続的に供給するとは、時間的に途切れることなく(とめどなく)配管21にバインダーを供給するということである。
また、バインダーとしては、有機溶剤に溶かして用いるポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの有機溶剤系(非水系)のバインダーを使用することができる。また、水系バインダーとして、水に分散可能であるスチレン・ブタジエンゴム(SBR)や、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸エステルや、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸や、SBRと併用されるだけでなく近年バインダーとしても注目されているカルボキシメチルセルロース(CMC)などの水系ポリマーや、アルギン酸化合物などを使用することもできる。また、これらを複数種類混合したものを使用することもできる。
さらに、バインダーは、溶剤に溶解または分散させて使用することもできる。溶剤としては、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、イソプロパノール、トルエン、水などを使用することができ、これらを複数種類混合したものを使用することもできる。これらは、使用する導電助剤や活物質の種類および特性に応じて、適宜選択して使用することができる。
正極活物質は、正極材供給部12に収容される。正極材供給部12には、配管22が連通しており、正極材供給部12は、配管22に正極活物質を連続的に供給する。配管22には、予備混練部14が連通しているとともに、重量計53が設けられている。重量計53は、正極材供給部12から予備混練部14に向かって配管22の内部を流通した正極活物質の重量を計測して、配管22の内部を流通した正極活物質の瞬時流量を測定し、測定結果を正極材供給部12に送信するとともに、瞬時流量の変動の有無の確認と、積算流量の管理と、を行う。正極材供給部12には、投入された正極活物質を配管22に供給するフィーダー(図示省略)が設けられており、正極材供給部12は、重量計53から送信された測定結果に基づいて供給量を決定し、決定した供給量で、正極活物質をフィーダーを介して配管22に連続的に供給する。配管22は、鉛直方向に延伸しており、予備混練部14は、配管22の下端に連通している。このため、配管22に供給された正極活物質は、重力により自由落下して連続的に予備混練部14に供給されることになる。
なお、正極活物質としては、一般式LiMO(Mは、Ni、Co、Fe、Mn、Si、Alの中から選ばれる1種以上の元素であり、xは0<x<1.5を満たすものとする)などの層状構造・スピネル構造を有する物質や、一般式LiAPO(Aは、Ti、Zn、Mg、Co、Mnの中から選ばれる1種以上の金属元素であり、xは0<x≦1.2を満たすものとする)などのオリビン型構造を有する物質などを使用することができる。特に、オリビン型リン酸鉄リチウムを有する物質である、一般式LiFe(1−y)PO(ただし、xは0<x≦1を満たし、yは0<y≦1を満たし、AはTi、Zn、Mg、Co、Mnの中から選ばれる一種の金属元素であるものとする)で表わされるリチウムリン酸金属化合物を使用することが望ましい。また、リチウムリン酸金属化合物の表面にカーボンが被覆された粒子、または、この粒子の凝集体を使用することもできる。
導電助剤は、導電助剤供給部13に収容される。導電助剤供給部13には、配管23が連通しており、導電助剤供給部13は、配管23に導電助剤を連続的に供給する。配管23には、予備混練部14が連通しているとともに、重量計54が設けられている。重量計54は、導電助剤供給部13から予備混練部14に向かって配管23の内部を流通した導電助剤の重量を計測して、配管23の内部を流通した導電助剤の瞬時流量を測定し、測定結果を導電助剤供給部13に送信するとともに、瞬時流量の変動の有無の確認と、積算流量の管理と、を行う。導電助剤供給部13には、投入された導電助剤を配管23に供給するフィーダー(図示省略)が設けられており、導電助剤供給部13は、重量計54から送信された測定結果に基づいて供給量を決定し、決定した供給量で、導電助剤をフィーダーを介して配管23に連続的に供給する。配管23は、鉛直方向に延伸しており、予備混練部14は、配管23の下端に連通している。このため、配管23に供給された導電助剤は、重力により自由落下して連続的に予備混練部14に供給されることになる。
なお、導電助剤としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンブラックなどのカーボン粉体を使用することができる。また、これらを複数種類混合したものを使用することもできる。
以上より、予備混練部14には、モーノポンプ51により付勢されたバインダーが適切な分量で連続的に供給されるとともに、重力により自由落下して正極活物質および導電助剤がそれぞれ適切な分量で連続的に供給されることになる。
予備混練部14は、連続的に供給されるバインダー、正極活物質、および導電助剤を、逐次、粗混練して予備混練スラリーとして連続的に排出する。予備混練部14には、配管24を介して本混練部15が連通しており、予備混練部14から連続的に排出された予備混練スラリーは、モーノポンプ51からバインダーへの付勢力と、予備混練部14からの吐出力と、により、配管24を介して本混練部15に連続的に供給される。
以上によれば、予備混練部14は、バインダー、正極活物質、および導電助剤の粗混練を行いつつ、これら材料の連続的な受け入れと、本混練部15への予備混練スラリーの連続的な供給と、を行う。すなわち、予備混練部14は、予備混練スラリーを本混練部15へ連続的に供給することと、新たに供給された材料を連続的に粗混練することと、を並行して行う。
予備混練部14には、例えば、浅田鉄工株式会社のミラクルKCK、シルバーソン社製のインライン型ミキサーであるフラッシュブレンドやフラッシュミックス、ティーメックス社製の粉体溶解システム、IKA社製のMHDなどを用いることができる。予備混練部14の構成の一例を、図2から4を用いて以下に説明する。
図2は、予備混練部14の概略を示す断面図である。予備混練部14は、回転軸141、スクリュー142、プロペラ143、ステーター144、ローター145、およびケース146を備える。ケース146は、スクリュー142、プロペラ143、ステーター144、およびローター145を内部に収容し、第1の開口部146a、第2の開口部146b、および第3の開口部146cが形成されている。
図3は、スクリュー142およびプロペラ143の斜視図である。スクリュー142は、回転軸141を中心として螺旋状に設けられる。プロペラ143は、複数枚の羽1431を備えており、これら羽1431は、回転軸141に対して螺旋状に配置されている。回転軸141は、回転軸141の長手方向の中心線を回転軸として、モーター(図示省略)により回転駆動され、回転軸141が回転すると、スクリュー142およびプロペラ143も回転する。
図2に戻って、第1の開口部146aには、配管22、23が連通しており、第1の開口部146aから、正極活物質および導電助剤がケース146の内部に供給される。ケース146の内部に供給された正極活物質および導電助剤は、回転するスクリュー142により、鉛直下方に移送される。
第2の開口部146bには、配管21が連通しており、第2の開口部146bから、バインダーがケース146の内部に供給される。ケース146の内部に供給されたバインダーは、スクリュー142により移送された正極活物質および導電助剤と、プロペラ143により初期混合され、ステーター144およびローター145が設けられた位置まで初期混合物として移送される。
図4は、ステーター144およびローター145の斜視図である。ステーター144は、基体1441および複数の上くし刃1442を備える。基体1441は、円盤状に形成されており、基体1441の中央には、貫通孔1441aが形成されている。また、基体1441の一方の面には、貫通孔1441aの周りを環状に、複数の上くし刃1442がそれぞれ所定の間隙を空けて立設して配置されている。基体1441の他方の面は、図2に示したように、ケース146に固定されており、上くし刃1442は、基体1441から鉛直下向きに突出する。
ローター145は、基体1451および複数の下くし刃1452を備える。基体1451は、円盤状に形成されており、基体1451の中央には、貫通孔1451aが形成されている。また、基体1451の一方の面には、基体1451の周縁に沿って複数の下くし刃1452がそれぞれ所定の間隙を空けて立設して配置されている。基体1451は、貫通孔1451aに回転軸141が挿通され、かつ、基体1451の一方の面がステーター144に対向した状態で、回転軸141に固定されている。このため、下くし刃1452は、基体1451から鉛直上向きに突出し、回転軸141が回転するとローター145も回転する。
ここで、ローター145は、ステーター144に設けられた複数の上くし刃1442に囲まれた領域に収まるように配置される。このため、ステーター144の基体1441と、ローター145の基体1451と、下くし刃1452と、で囲まれた空間が形成されることになる。この空間には、貫通孔1441aから、プロペラ143で初期混合された初期混合物が移送される。
ローター145が回転すると、遠心力により、上述の空間に移送された初期混合物は、複数の下くし刃1452の間隙を通過した後、複数の上くし刃1442の間隙を通過して、配管24に連通する第3の開口部146cから予備混練スラリーとして排出される。なお、初期混合物には、複数の下くし刃1452の間隙を通過した段階において、静止している複数の上くし刃1442と、回転する複数の下くし刃1452と、に挟まれることによって強いせん断応力が付与される。このため、初期混合物に含まれるバインダー、正極活物質、および導電助剤の混合が促進され、予備混練スラリーが得られることになる。
なお、バインダーのように液体と、正極活物質および導電助剤のように粉体と、を混練する場合には、最初から本混練を行ってしまうと、液体リッチな領域と、粉体リッチな領域と、ができてしまうおそれがある。また、予備混練部14による粗混練が完了した段階では、液体内における粉体の分散が十分に均等化されていないため、所望の品質を有する正極スラリーを得ることができない。そこで、電池電極スラリー処理装置1は、予備混練部14による粗混練を行った後に、本混練部15による本混練を行う。
図1に戻って、本混練部15は、連続的に供給される予備混練スラリーを、逐次、本混練して正極スラリーとして連続的に排出する。本混練部15による本混練は、予備混練部14により粗混練された予備混練スラリーを、所望の品質を有する正極スラリーになるまで混練することを目的とする。この本混練部15には、配管25を介して循環配管28が連通しており、本混練部15から連続的に排出された正極スラリーは、本混練部15からの吐出力により、配管25を介して循環配管28に連続的に供給される。
以上によれば、本混練部15は、予備混練スラリーの本混練を行いつつ、予備混練スラリーの連続的な受け入れと、循環配管28への正極スラリーの連続的な供給と、を行う。すなわち、本混練部15は、正極スラリーを循環配管28へ連続的に供給することと、新たに供給された予備混練スラリーを連続的に混練することと、を並行して行う。
なお、配管24のうち予備混練部14に連結している部分、言い換えると配管24のうち予備混練部14側の端部のことを、入口部241と呼ぶこととする。また、配管25のうち循環配管28と連結している部分、言い換えると配管25のうち循環配管28側の端部のことを、出口部251と呼ぶこととする。すると、本混練部15は、入口部241と出口部251との間に配置されていることになる。
本混練部15には、例えば、IKA社製の攪拌装置DR/DROやUTLやMKO、プライミクス社製の混合装置薄膜旋回型ミキサーのフィルミックス(登録商標)、浅田鉄工株式会社製の混合装置ゼロミル(登録商標)などを用いることができる。本混練部15の構成の一例を、図5、6を用いて以下に説明する。
図5は、本混練部15の概略を示す断面図である。本混練部15は、回転軸151、ステーター152、ローター153、およびケース154を備える。ケース154は、ステーター152およびローター153を内部に収容し、第1の開口部154aおよび第2の開口部154bが形成されている。
図6は、ステーター152およびローター153の斜視図である。ステーター152は、円柱状に形成されており、ステーター152の内部には、上面から底面まで貫通孔152aが形成されている。貫通孔152aは、図5に示したように、ステーター152の上面および底面と水平な平面での断面が円形で、ステーター152の上面から底面に向かうに従って直径が大きくなるようにテーパ状に形成されている。このステーター152は、ケース154に固定されており、第1の開口部154a側にステーター152の上面が配置される。
ローター153は、円錐台状であり、ローター153の上面から底面に向かうに従って直径が大きくなるように、ステーター152の貫通孔152aと略等しい傾斜でテーパ状に形成されている。このローター153は、上面から、ステーター152の貫通孔152aに挿入され、底面に形成された回転軸受け穴153aに回転軸151が挿入された状態で回転軸151に固定されている。回転軸151は、回転軸151の長手方向の中心線を回転軸として、モーター(図示省略)により回転駆動され、回転軸151が回転すると、ローター153も回転する。
ここで、第1の開口部154aには、配管24が連通しており、第1の開口部154aから、予備混練スラリーが貫通孔152aの内部に供給される。貫通孔152aの内部に供給された予備混練スラリーは、静止しているステーター152と、回転するローター153と、の間隙を通過して、配管25に連通する第2の開口部154bから正極スラリーとして排出される。なお、予備混練スラリーは、ステーター152とローター153との間隙を通過する段階において、静止しているステーター152と、回転するローター153と、の間の摩擦力により、これらの接触界面ですりつぶされて粉砕される。このため、予備混練スラリーに含まれるバインダー、正極活物質、および導電助剤の混合がさらに促進され、正極スラリーが得られることになる。
図1に戻って、循環配管28は、配管21から25と同様の管状の配管を、環状に形成して構成されており、モーノポンプ73およびフィルタ18が設けられている。モーノポンプ73は、循環配管28に供給された正極スラリーをフィルタ18に向かって付勢する。フィルタ18は、循環配管28の内部を循環する正極スラリーに含まれる不純物を除去する。フィルタ18により除去される不純物としては、気泡や、未分散の凝集塊などがある。
循環配管28には、配管291を介してコーター191が連通するとともに、配管292を介してコーター192が連通しており、循環配管28の内部を流通する正極スラリーの少なくとも一部は、モーノポンプ73による付勢力により、コーター191、192に連続的に供給される。
コーター191、192は、フィルタ18により不純物の除去された正極スラリーを、集電体に塗布する。集電体としては、金属箔のように電気伝導性を有するものであれば使用することができ、材質や形状や大きさには特に制限がない。好ましくは、アルミニウム箔または銅箔を使用することが望ましい。
図7は、コーター191と循環配管28と配管291とを示す斜視図である。図7において、矢印は、正極スラリーの流れる向きを示している。配管291の一端には、環状に形成された循環配管28のうち、循環配管28の折れ曲がっている部分である屈曲部281が連通する。配管291の他端には、コーター191の収容タンク1911の底面に形成された貫通孔1911aを介して、収容タンク1911が連通する。
循環配管28の内部を流通する正極スラリーは、屈曲部281において循環配管28の内壁に衝突する。これによれば、正極スラリーの流れる勢いが弱まるので、循環配管28の内部を流通していた正極スラリーが配管291に流れ込みやすくなる。配管291に流れ込んだ正極スラリーは、収容タンク1911の底面から収容タンク1911の内部に流入する。コーター191は、収容タンク1911に貯留されている正極スラリーを、上述のように集電体に塗布する。
コーター192と循環配管28と配管292とについても、上述のコーター191と循環配管28と配管291との場合と同様に連通し、上述のコーター191と循環配管28と配管291との場合と同様に正極スラリーが移送される。
なお、バインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13のそれぞれを初端とし、コーター191の収容タンク1911およびコーター192の収容タンクを終端とし、これらが連通して形成される空間は、密閉されており、この空間には空間制御部31が連通している。空間制御部31は、上述の空間を、減圧または不活性ガスを充満させた状態にする。不活性ガスとしては、例えば窒素を使用することができる。
なお、有機溶剤系バインダーは、吸水性を有するため、大気雰囲気では水分を吸収しやすく、水分を吸収してしまうことで品質への影響が生じてしまうおそれがある。このため、バインダーとして有機溶剤系バインダーを使用する場合には、空間制御部31による空間制御は特に有効である。
一方、水系バインダーは、元来、水分を有している。このため、水系バインダーでは、有機溶剤系バインダーと比べて、大気中の水分による品質への影響が小さい。したがって、バインダーとして水系バインダーを使用する場合には、空間制御部31による空間制御を行わなくてもよいが、主に温度を安定させることを目的として、温調用のガスを導入するために空間制御部31による空間制御を行うこととしてもよい。
以上の構成を備える電池電極スラリー処理装置1は、以下の効果を奏することができる。
電池電極スラリー処理装置1は、予備混練部14に、バインダー供給部11および配管21によりバインダーを供給し、正極材供給部12および配管22により正極活物質を供給し、導電助剤供給部13および配管23により導電助剤を供給し、予備混練部14により、供給された複数の材料を粗混練し、配管24により、粗混練された予備混練スラリーを本混練部15に供給し、本混練部15により、予備混練スラリーを本混練する。このため、予備混練部14は、複数の材料の粗混練を行いつつ、これら複数の材料の受け入れと、粗混練した材料の本混練部15への供給と、を行うことができる。すなわち、予備混練部14は、粗混練済みの材料を本混練部15へ供給することと、新たに供給される複数の材料を粗混練することと、を並行して行うことができる。したがって、本混練部15への予備混練スラリーの供給を連続的に行うことができる。よって、本混練部15による本混練を連続的に行うことができ、予備混練部14の後段における工程を止める必要がないので、正極スラリーを連続的かつ短時間に得ることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1は、上述のように本混練部15への予備混練スラリーの供給を連続的に行うことができるので、従来のように大釜を取り替える必要がない。このため、正極スラリーの作製過程における工数を削減することができる。
また、電池電極スラリー処理装置1は、上述のように本混練部15への予備混練スラリーの供給を連続的に行うことができるので、大量の材料を一度に混練する必要がない。このため、予備混練部14を小型化することができるので、電池電極スラリー処理装置1を小型化することができる。
また、電池電極スラリー処理装置1は、モーノポンプ51により、配管21により輸送されるバインダーを付勢するとともに、予備混練部14から予備混練スラリーを排出し、本混練部15から本混練スラリーを排出し、モーノポンプ73により、循環配管28により輸送される正極スラリーを付勢する。このため、モーノポンプ51、73による付勢力や、予備混練部14や本混練部15による吐出力により、電池電極スラリー処理装置1に設けられた各構成における材料や排出物が、電池電極スラリー処理装置1内を移送されることになる。したがって、正極スラリーの作製工程全体を自動化することができる。
また、本混練部15から排出された正極スラリーを、配管25を介して循環配管28に供給し、供給された正極スラリーを循環配管28において循環させる。また、この循環配管28には、配管291、292のそれぞれを介してコーター191、192のそれぞれが接続される。このため、本混練部15で本混練された正極スラリーは、配管25と、循環配管28と、配管291、292のそれぞれと、を介して、コーター191、192のそれぞれに供給される。したがって、コーター191、192の双方を駆動させることで、電池電極スラリー処理装置1において得られた正極スラリーを用いた電池電極の作製を複数ラインで行うことができるので、電池電極の生産能力を向上させることができる。また、コーター191、192のうち、一方を駆動させて電池電極の作製を継続しつつ、他方を停止させて清掃やメンテナンスを行うこともできる。以上によれば、電池電極の生産性を向上させることができる。
また、本混練部15で本混練された正極スラリーは、配管25の内部を流通してからコーター191、192に供給されるまでの期間、循環配管28により循環している。このため、上述の期間、正極スラリーが流れ続けるので、正極スラリーにおいて分離や沈降が発生してしまうのを防止することができ、正極スラリーの品質低下を防止することができる。
また、管状に形成された循環配管28の屈曲部281に、コーター191、192のそれぞれが連通する配管291、292のそれぞれが連通する。このため、循環配管28により循環している正極スラリーは、屈曲部281において循環配管28の内壁に衝突する。これによれば、正極スラリーの流れる勢いが弱まるので、循環配管28により循環していた正極スラリーが配管291、292に流れ込みやすくなる。したがって、例えば、図7に示した循環配管28の領域282に、循環配管28の内部を流通する正極スラリーの流量を抑制するバルブを設けたり、配管291、292にポンプを設けたりすることなく、簡易な構成で、コーター191、192に正極スラリーを供給することができる。
また、配管291の他端には、コーター191の収容タンク1911の底面に形成された貫通孔1911aを介して、収容タンク1911が連通する。配管292についても、配管291と同様に、コーター192の収容タンクの底面に連通する。このため、収容タンク1911の底面と、コーター192の収容タンクの底面と、に向って正極スラリーが落下しないようにすることができる。したがって、収容タンク1911の底面やコーター192の収容タンクの底面に正極スラリーが勢いよく衝突することによって、正極スラリーに気泡が発生してしまうのを、防止することができる。
また、循環配管28には、フィルタ18が設けられる。このため、循環配管28の内部を循環する正極スラリーに含まれる不純物を除去することができる。
また、電池電極スラリー処理装置1では、予備混練部14は、連続的に供給されるバインダー、正極活物質、および導電助剤を、逐次、粗混練して予備混練スラリーとして連続的に排出する。さらに、予備混練部14の単位時間当たりの処理量は、予備混練部14に供給される複数の材料の単位時間当たりの総量に等しいものとする。このため、予備混練部14に供給される複数の材料の単位時間当たりの総量と、予備混練部14が排出する予備混練スラリーの単位時間当たりの総量とは、等しくなる。したがって、予備混練部14に供給された複数の材料を、配管21から23でも予備混練部14でも滞留させることなく、本混練部15へ連続的に移送することができる。
また、電池電極スラリー処理装置1では、本混練部15は、連続的に供給される予備混練スラリーを、逐次、本混練して正極スラリーとして連続的に排出する。さらに、本混練部15の単位時間当たりの処理量は、予備混練部14の単位時間当たりの処理量と等しいものとする。このため、予備混練部14から排出された予備混練スラリーを、配管24でも本混練部15でも滞留させることなく本混練して排出させることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1では、バインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13のそれぞれを初端とし、コーター191の収容タンク1911およびコーター192の収容タンクを終端とし、これらが連通して形成される空間は、密閉されており、空間制御部31は、この空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする。このため、バインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13に各材料が投入されてから、収容タンク1911と、コーター192の収容タンクと、に貯留されている正極スラリーが集電体に塗布されるまでの間において、これら材料や正極スラリーが大気にさらされてしまうのを抑制することができる。したがって、正極スラリーの品質を安定させることができるとともに、正極スラリーの作製状態にかかわらず安定した塗布処理をコーター191、192により行うことができる。
<第2実施形態>
図8は、本発明の第2実施形態に係る作製装置1Aの概略を示す構成図である。作製装置1Aは、複数の材料として第1の材料、第2の材料、および第3の材料を混合して、スラリーを作製し、作製したスラリーを用いて作製対象物を作製する装置である。この作製装置1Aは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1とは、バインダー供給部11の代わりに第1の材料供給部11Aを備える点と、正極材供給部12の代わりに第2の材料供給部12Aを備える点と、導電助剤供給部13の代わりに第3の材料供給部13Aを備える点と、予備混練部14の代わりに予備混合部14Aを備える点と、本混練部15の代わりに本混合部15Aを備える点と、が異なる。なお、作製装置1Aにおいて、電池電極スラリー処理装置1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
第1の材料は、第1の材料供給部11Aに収容される。第1の材料供給部11Aには、配管21が連通しており、第1の材料供給部11Aは、配管21に第1の材料を連続的に供給する。
第2の材料は、第2の材料供給部12Aに収容される。第2の材料供給部12Aには、配管22が連通しており、第2の材料供給部12Aは、配管22に第2の材料を連続的に供給する。
第3の材料は、第3の材料供給部13Aに収容される。第3の材料供給部13Aには、配管23が連通しており、第3の材料供給部13Aは、配管23に第3の材料を連続的に供給する。
配管21から23には、予備混合部14Aが連通する。予備混合部14Aは、図2に示した本発明の第1実施形態に係る予備混練部14と同様の構成を有しており、連続的に供給される第1の材料、第2の材料、および第3の材料を、逐次、粗混合して予備混合スラリーとして連続的に排出する。予備混合部14Aには、配管24を介して本混合部15Aが連通しており、予備混合部14Aから連続的に排出された予備混合スラリーは、モーノポンプ51から第1の材料への付勢力と、予備混合部14Aからの吐出力と、により、配管24を介して本混合部15Aに連続的に供給される。
以上によれば、予備混合部14Aは、第1の材料、第2の材料、および第3の材料の粗混合を行いつつ、これら材料の連続的な受け入れと、本混合部15Aへの予備混合スラリーの連続的な供給と、を行う。すなわち、予備混合部14Aは、予備混合スラリーを本混合部15Aへ連続的に供給することと、新たに供給された材料を連続的に粗混合することと、を並行して行う。
本混合部15Aは、図5に示した本発明の第1実施形態に係る本混練部15と同様の構成を有しており、連続的に供給される予備混合スラリーを、逐次、本混合してスラリーとして連続的に排出する。本混合部15Aには、配管25、循環配管28、および配管291、292を介してコーター191、192が連通している。本混合部15Aから連続的に排出されたスラリーは、本混合部15Aからの吐出力により、循環配管28に連続的に供給され、循環配管28に供給されたスラリーへのモーノポンプ73による付勢力により、配管291、292のそれぞれを介してコーター191、192のそれぞれに連続的に供給される。
以上によれば、本混合部15Aは、予備混合スラリーの本混合を行いつつ、予備混合スラリーの連続的な受け入れと、コーター191、192へのスラリーの連続的な供給と、を行う。すなわち、本混合部15Aは、スラリーをコーター191、192へ連続的に供給することと、新たに供給された予備混合スラリーを連続的に混合することと、を並行して行う。
以上の構成を備える作製装置1Aによれば、電池電極以外に用いられるスラリーを作製する場合でも、電池電極スラリー処理装置1と同様の効果を奏することができる。なお、電池電極以外に用いられるスラリーであることから、本混合部15Aから排出されたスラリーは、必ずしもコーター191、192に供給されるものとは限らず、その用途に応じた他の装置などに供給されるものであってもよい。また、フィルタ18は必ずしも必要ではなく、その用途に応じて、適宜、フィルタ18を設けるか否かを決めればよい。
<第3実施形態>
図9は、本発明の第3実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1Bの概略を示す構成図である。電池電極スラリー処理装置1Bは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1とは、タンク41、42、配管61、およびモーノポンプ71を備える点が異なる。なお、電池電極スラリー処理装置1Bにおいて、電池電極スラリー処理装置1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
タンク41は、予備混練部14に連通する配管24と連通している。このタンク41は、配管24を介して予備混練部14から連続的に供給される予備混練スラリーを貯留する。
タンク41には、配管61が連通しており、タンク41は、貯留している予備混練スラリーを配管61に連続的に供給する。配管61には、本混練部15が連通しているとともに、モーノポンプ71が設けられている。タンク41は、貯留している予備混練スラリーを配管61に連続的に供給する。モーノポンプ71は、配管61に供給された予備混練スラリーを本混練部15に向って付勢する。タンク41の構成の一例を、図10を用いて以下に説明する。
図10は、タンク41の概略を示す断面図である。タンク41は、モーター411、攪拌部412、およびケース413を備える。攪拌部412は、いわゆるアンカー型攪拌翼であり、回転軸4121および攪拌翼4122を備える。回転軸4121は、回転軸4121の長手方向の中心線を回転軸として、モーター411により回転駆動され、回転軸4121が回転すると、攪拌翼4122も回転する。タンク41は、モーター411を駆動して攪拌翼4122を回転させることで、貯留している予備混練スラリーを攪拌する。なお、予備混練スラリーは、タンク41の側面に設けられた搬入口(図示省略)からタンク41の内壁をつたってタンク41内に入る。これは、タンク41の上方から入ることによって、予備混練スラリーに気泡が含まれてしまうのを避けるためである。また、タンク41に貯留されている予備混練スラリーは、タンク41の底面に設けられた排出口(図示省略)から排出される。
タンク42は、配管25および循環配管28に接続される。このタンク42は、タンク41と同様の構成をしており、配管25を介して本混練部15から連続的に供給される正極スラリーと、循環配管28の内部を循環する正極スラリーと、を貯留し、貯留している正極スラリーを攪拌するとともに、貯留している正極スラリーを連続的に循環配管28に供給する。
タンク42は、貯留している正極スラリーを循環配管28に連続的に供給する。モーノポンプ73は、循環配管28に供給された正極スラリーをフィルタ18に向って付勢する。
以上の電池電極スラリー処理装置1Bによれば、電池電極スラリー処理装置1が奏することのできる上述の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
予備混練部14には、バインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13のそれぞれからバインダー、正極活物質、および導電助剤が予め定められた配合比で供給されてはくる。しかし、フィーダーのタイミング、計量誤差、搬送に基づく影響(搬送速度、搬送タイミング、搬送量など)などにより、僅かではあるが、予備混練部14で粗混練されて連続的に排出される予備混練スラリーの品質にばらつきが生じてしまうことがある。しかし、電池電極スラリー処理装置1Bは、予備混練部14と本混練部15との間にタンク41を備える。このため、予備混練部14で粗混練されて連続的に排出される予備混練スラリーは、タンク41で貯留された後に、本混練部15に供給される。したがって、予備混練部14で粗混練された予備混練スラリーは、タンク41で貯留されている間に混ざり合うので、本混練部15に供給された時点での予備混練スラリーの品質のばらつきは、予備混練部14から排出された時点での予備混練スラリーの品質のばらつきと比べて、小さくなる。よって、正極スラリーの品質を均一にすることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1Bでは、タンク41に、貯留している予備混練スラリーを攪拌する攪拌部412が設けられている。このため、予備混練部14で粗混練された予備混練スラリーは、タンク41で貯留されている間にさらに混ざり合うので、粗混練により分散させた、予備混練スラリーを構成する材料が分離してしまうことなく、予備混練スラリーを複数の材料が混練された状態に維持することができ、正極スラリーの品質をさらに均一にすることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1Bでは、予備混練部14と本混練部15との間にタンク41が設けられているので、予備混練部14の処理量と、本混練部15の処理量と、が異なっていても、タンク41をいわゆるバッファとして利用することができ、本混練部15の処理量に等しい量の予備混練スラリーを本混練部15に供給することができる。具体的には、予備混練部14の処理量が、本混練部15の処理量よりも少ない場合、その差分をタンク41に貯留されている予備混練スラリーで補って、本混練部15の処理量に等しい量の予備混練スラリーを本混練部15に供給することができる。また、予備混練部14の処理量が、本混練部15の処理量よりも多い場合、その差分をタンク41に貯留して、本混練部15の処理量に等しい量の予備混練スラリーを本混練部15に供給することができる。このため、予備混練部14により粗混練された予備混練スラリーを連続的に本混練部15に供給しつつ、作製する正極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況などに応じて、適宜、予備混練部14と本混練部15とを独立して駆動させることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1Bでは、タンク42が設けられている。このため、循環配管28の内部を循環する正極スラリーと、配管25を介して本混練部15から連続的に供給される正極スラリーとは、タンク42で貯留された後に、コーター191やコーター192に供給される。したがって、循環配管28の内部を循環する正極スラリーと、配管25を介して本混練部15から連続的に供給される正極スラリーとは、タンク42で貯留されている間に混ざり合うので、循環配管28の内部を循環する正極スラリーと、配管25を介して本混練部15から連続的に供給される正極スラリーと、を合わせたものの品質のばらつきが小さくなる。よって、正極スラリーの品質をさらに均一にすることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1Bでは、タンク42に、貯留している正極スラリーを攪拌する攪拌部が設けられている。このため、循環配管28の内部を循環する正極スラリーと、配管25を介して本混練部15から連続的に供給される正極スラリーとは、タンク42で貯留されている間にさらに混ざり合うので、粗混練および本混練により分散させた、正極スラリーを構成する材料が分離してしまうことなく、正極スラリーを複数の材料が混練された状態に維持することができ、正極スラリーの品質をさらに均一にすることができる。
また、電池電極スラリー処理装置1Bでは、タンク42が設けられているので、本混練部15の処理量と、コーター191、192のそれぞれの処理量の総和と、が異なっていても、タンク42をいわゆるバッファとして利用することができ、コーター191、192のそれぞれの処理量の総和に等しい量の正極スラリーをコーター191、192に供給することができる。このため、コーター191、192に正極スラリーを連続的に供給しつつ、作製する正極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況などに応じて、適宜、予備混練部14および本混練部15や、コーター191、192を独立して駆動させることができる。
<第4実施形態>
図11は、本発明の第4実施形態に係る作製装置1Cの概略を示す構成図である。作製装置1Cは、図8に示した本発明の第2実施形態に係る作製装置1Aとは、タンク41、42、配管61、およびモーノポンプ71を備える点が異なる。なお、作製装置1Cにおいて、作製装置1Aと同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
タンク41、配管61、およびモーノポンプ71は、上述の第3実施形態におけるタンク41、配管61、およびモーノポンプ71と同様に、予備混合部14Aに連通する配管24と、本混合部15Aと、の間に設けられ、上述の第3実施形態におけるタンク41、配管61、およびモーノポンプ71と同様の役割を果たす。また、タンク42およびモーノポンプ73は、上述の第3実施形態におけるタンク42およびモーノポンプ73と同様に、循環配管28に設けられ、上述の第3実施形態におけるタンク42およびモーノポンプ73と同様の役割を果たす。
以上の作製装置1Cによれば、作製装置1Aが奏することのできる上述の効果に加えて、図9に示した本発明の第3実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1Bが奏することのできる上述の効果と同様の効果も奏することができる。
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計なども含まれる。
例えば、上述の第1実施形態および第3実施形態では、予備混練部14および本混練部15の2つの混練部が設けられている場合について説明した。しかし、混練部は、3つ以上であってもよいし、例えば図12や図14に示すように1つであってもよい。
図12に示す電池電極スラリー処理装置1Dは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1とは、予備混練部14および本混練部15の代わりに混練部114を備える点が異なる。図14に示す電池電極スラリー処理装置1Fは、図9に示した本発明の第3実施形態に係る電池電極スラリー処理装置1Bとは、予備混練部14および本混練部15の代わりに混練部114を備える点が異なる。電池電極スラリー処理装置1D、1Fは、それぞれ、電池電極スラリー処理装置1、1Bと同様の効果を奏することができる。
また、上述の第2実施形態および第4実施形態では、予備混合部14Aおよび本混合部15Aの2つの混合部が設けられている場合について説明した。しかし、混合部は、3つ以上であってもよいし、例えば図13や図15に示すように1つであってもよい。
図13に示す作製装置1Eは、図2に示した本発明の第2実施形態に係る作製装置1Aとは、予備混合部14Aおよび本混合部15Aの代わりに混合部114Aを備える点が異なる。図15に示す作製装置1Gは、図11に示した本発明の第4実施形態に係る作製装置1Cとは、予備混合部14Aおよび本混合部15Aの代わりに混合部114Aを備える点が異なる。作製装置1E、1Gは、それぞれ、作製装置1A、1Cと同様の効果を奏することができる。
また、上述の各実施形態では、コーター191、192の2つが循環配管28に連通するものとしたが、これに限らず、3つのコーターや4つのコーターが循環配管28に連通するものとしてもよい。
また、上述の第1実施形態および第3実施形態では、正極スラリーを例を説明したが、本発明は、これに限らず、例えば負極スラリーに対して適用することもできる。
また、上述の第1実施形態および第3実施形態では、混練すべき複数の材料の全てを、予備混練部14といった最初の混練部に対して供給している。しかし、これに限らず、混練すべき複数の材料を、複数の混練部に分散して供給してもよい。
また、上述の第2実施形態および第4実施形態では、混合すべき複数の材料の全てを、予備混合部14Aといった最初の混合部に対して供給している。しかし、これに限らず、混合すべき複数の材料を、複数の混合部に分散して供給してもよい。
また、上述の第1実施形態では、バインダー供給部11から予備混練部14へのバインダーの供給を、モーノポンプ51により行うものとした。しかしこれに限らず、例えば、ダイヤフラムポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、デラスコポンプ、ギヤーポンプ、ベーンポンプなどを用いることもできる。また、バインダー供給部11を予備混練部14よりも高い位置に設け、重力を利用してバインダーに圧力を付勢することで、バインダー供給部11から予備混練部14へのバインダーの供給を行うものとしてもよい。なお、重量を利用する場合でも、供給する材料の供給量を制御するために、配管21にモーノポンプ51を設けておくことが好ましい。
また、上述の第1実施形態では、ローター145の回転による遠心力により、ステーター144の基体1441と、ローター145の基体1451と、下くし刃1452と、で囲まれた空間に移送された初期混合物を、第3の開口部146cから排出させることとした。しかし、ローター145の回転による遠心力だけでは、上述の空間に移送された初期混合物を第3の開口部146cから排出させるための搬送力が、不足するおそれがある。特に、配管21から25の長さが長くなるに従って、上述の搬送力が不足する可能性が高くなる。そこで、配管24および配管25のうち少なくともいずれかにも、内部を流通する材料を付勢するモーノポンプといった構成を設けるものとしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、予備混練部14は、1つ設けられるものとしたが、これに限らず、例えば図16に示すように、複数(図16では2つ)が並列に設けられるものとしてもよい。これによれば、作製する正極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況に応じて、複数の予備混練部14のそれぞれを独立して駆動させることができる。
また、上述の第1実施形態では、本混練部15は、1つ設けられるものとしたが、これに限らず、上述の予備混練部14と同様に、複数が並列に設けられるものとしてもよい。これによれば、作製する正極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況に応じて、複数の本混練部15のそれぞれを独立して駆動させることができる。
また、上述の第2実施形態および第4実施形態における予備混合部14Aや本混合部15Aも、第1実施形態における予備混練部14や本混練部15と同様に、複数が並列に設けられるものとしてもよい。
また、上述の第1実施形態において、予備混練部14を上述のように複数並列に設けるとともに、本混練部15も上述のように複数並列に設けるものとしてもよい。この場合、予備混練部14のそれぞれと、本混練部15のそれぞれと、をそれぞれ独立して制御し、予備混練部14のそれぞれの処理量の総和と、本混練部15のそれぞれの処理量の総和と、を等しくする。これによれば、予備混練部14により混練された予備混練スラリーを連続的に本混練部15に供給しつつ、作製する正極スラリーの目標量や、清掃といったメンテナンス状況などに応じて、適宜、予備混練部14のそれぞれや本混練部15のそれぞれを駆動させることができる。
また、上述の第1実施形態では、バインダー供給部11、正極材供給部12、および導電助剤供給部13のそれぞれから、すなわち異なる構成から、バインダー、正極活物質、および導電助剤のそれぞれが供給されるものとした。しかし、これに限らず、バインダー、正極活物質、および導電助剤のそれぞれが、同一の構成から供給されるものとしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、モーノポンプ51は、配管21に設けられるものとした。しかし、これに限らず、配管24、配管25、循環配管28、配管291、配管292のいずれかに設けられるものとしてもよい。配管24、25、291、292や循環配管28に設ける場合には、付勢手段として、圧力などによりスラリーを吸引するようにして付勢する構成を設けることが好ましい。さらに、配管24に設ける場合には、最初の予備混練スラリーが予備混練部14から排出されるまで、配管25に設ける場合には、最初の正極スラリーが本混練部15から排出されるまで、配管21に設けられたモーノポンプ51によりバインダーを付勢させたり、予備混練部14や本混練部15にある程度の付勢力を有する構成を設けて材料を付勢させたりすることが好ましい。このように付勢させることで、電池電極スラリー処理装置1内における材料やスラリーの移送をよりスムーズに行うことができる。
また、上述の第2実施形態において、第1の材料は、液体であってもよいし、粉体であってもよい。第2の材料および第3の材料も、それぞれ、液体であってもよいし、粉体であってもよい。
また、上述の各実施形態では、予備混練部14には、3種類の材料が供給されるものとしたが、これに限らず、例えば2種類の材料や、4種類の材料が供給されるものとしてもよい。
1、1B、1D、1F;電池電極スラリー処理装置
1A、1C、1E、1G;作製装置
11;バインダー供給部
11A;第1の材料供給部
12;正極材供給部
12A;第2の材料供給部
13;導電助剤供給部
13A;第3の材料供給部
14;予備混練部
14A;予備混合部
15;本混練部
15A;本混合部
18;フィルタ
191、192;コーター
1911;収容タンク
21から25、61、291、292;配管
28;循環配管
31;空間制御部
41、42;タンク
51、71、73;モーノポンプ
114;混練部
114A;混合部
241;入口部
251;出口部

Claims (12)

  1. 電池電極スラリーを作製して塗布する電池電極スラリー処理装置であって、
    前記電池電極スラリーの作製用の複数の材料を供給する第1供給手段と、
    前記第1供給手段から供給された複数の材料を輸送する第1輸送手段と、
    前記第1輸送手段により輸送された複数の材料を混練して連続的に排出する第1混練手段と、
    前記第1混練手段から排出された材料を輸送する第2輸送手段と、
    前記第2輸送手段により輸送された材料を循環させる循環手段と、
    前記循環手段により循環している材料の一部を貯留する、当該循環手段に接続された貯留部を有し、当該貯留部に貯留されている材料を電極用板に塗布する塗布手段と、
    前記第1輸送手段により輸送される材料と、前記第2輸送手段により輸送される材料と、前記循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する付勢手段と、
    を備え、
    前記第1供給手段と、前記第1輸送手段と、前記第1混練手段と、前記第2輸送手段と、前記循環手段と、前記貯留部と、が連通して閉鎖された空間を形成し、
    前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする空間内制御手段をさらに備えることを特徴とする電池電極スラリー処理装置。
  2. 前記第1供給手段が供給する複数の材料の単位時間当たりの総量と、前記第1混練手段が排出する材料の単位時間当たりの量と、が等しいことを特徴とする請求項1に記載の電池電極スラリー処理装置。
  3. 前記第1供給手段は、前記複数の材料のそれぞれを供給する複数の副第1供給手段を備え、
    前記第1輸送手段は、前記複数の副第1供給手段から供給された複数の材料のそれぞれを輸送する複数の副第1輸送手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の電池電極スラリー処理装置。
  4. 前記付勢手段は、前記複数の副第1輸送手段のうち少なくともいずれかにより輸送される材料と、前記第2輸送手段により輸送される材料と、前記循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢することを特徴とする請求項3に記載の電池電極スラリー処理装置。
  5. 前記第2輸送手段は、前記第1混練手段から排出された材料を受け取り輸送する入口部と、前記入口部を経由して輸送された材料を排出する出口部と、を備え、
    前記入口部と前記出口部との間に配置され、当該入口部から輸送された材料を混練して当該出口部に向かって連続的に排出する第2混練手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電池電極スラリー処理装置。
  6. 前記第1混練手段は、複数設けられ、
    前記複数の第1混練手段は、並列に設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電池電極スラリー処理装置。
  7. 前記第1混練手段および前記第2混練手段のうち少なくともいずれかは、複数設けられ、
    前記第1混練手段が複数設けられている場合には、前記複数の第1混練手段は並列に設けられ、
    前記第2混練手段が複数設けられている場合には、前記複数の第2混練手段は並列に設けられ、
    前記第1混練手段のそれぞれと、前記第2混練手段のそれぞれとは、それぞれ独立して制御され、前記第1混練手段のそれぞれの処理量の総和と、前記第2混練手段のそれぞれの処理量の総和とが、等しくなることを特徴とする請求項5に記載の電池電極スラリー処理装置。
  8. 前記第1供給手段は、前記複数の材料として、少なくとも活物質および結着剤を供給し、
    前記第1混練手段は、前記複数の材料を粗混練し、
    前記第2混練手段は、前記第2輸送手段により輸送された材料を本混練することを特徴とする請求項5または7に記載の電池電極スラリー処理装置。
  9. 電池電極スラリーを作製して塗布する電池電極スラリー処理装置における電池電極スラリー処理方法であって、
    前記電池電極スラリーの作製用の複数の材料を供給する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて供給された複数の材料を輸送する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて輸送された複数の材料を混練して連続的に排出する第3のステップと、
    前記第3のステップにおいて排出された材料を輸送する第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて輸送された材料を循環させる第5のステップと、
    前記第5のステップにおいて循環している材料の一部を貯留するとともに、貯留している材料を電極用板に塗布する第6のステップと、
    前記第2のステップにおいて輸送される材料と、前記第4のステップにおいて輸送される材料と、前記第5のステップにおいて循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する第7のステップと、
    を備え、
    前記第1のステップが行われる空間と、前記第2のステップが行われる空間と、前記第3のステップが行われる空間と、前記第4のステップが行われる空間と、前記第5のステップが行われる空間と、前記第6のステップにおいて材料が貯留される空間と、が連通して閉鎖された空間を形成し、
    前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする第8のステップをさらに備えることを特徴とする電池電極スラリー処理方法。
  10. 混合した複数の材料を用いて作製対象物を作製する作製装置であって、
    前記複数の材料を供給する第1供給手段と、
    前記第1供給手段から供給された複数の材料を輸送する第1輸送手段と、
    前記第1輸送手段により輸送された複数の材料を混合して連続的に排出する第1混合手段と、
    前記第1混合手段から排出された材料を輸送する第2輸送手段と、
    前記第2輸送手段により輸送された材料を循環させる循環手段と、
    前記循環手段により循環している材料の一部を貯留する、当該循環手段に接続された貯留部を有し、当該貯留部に貯留されている材料を用いて前記作製対象物を作製する作製手段と、
    前記第1輸送手段により輸送される材料と、前記第2輸送手段により輸送される材料と、前記循環手段により循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する付勢手段と、
    を備え、
    前記第1供給手段と、前記第1輸送手段と、前記第1混合手段と、前記第2輸送手段と、前記循環手段と、前記貯留部と、が連通して閉鎖された空間を形成し、
    前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする空間内制御手段をさらに備えることを特徴とする作製装置。
  11. 前記第1混合手段は、複数設けられ、
    前記複数の第1混合手段は、並列に設けられることを特徴とする請求項10に記載の作製装置。
  12. 混合した複数の材料を用いて作製対象物を作製する作製装置における作製方法であって、
    前記複数の材料を供給する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて供給された複数の材料を輸送する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて輸送された複数の材料を混合して連続的に排出する第3のステップと、
    前記第3のステップにおいて排出された材料を輸送する第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて輸送された材料を循環させる第5のステップと、
    前記第5のステップにおいて循環している材料の一部を貯留するとともに、貯留している材料を用いて前記作製対象物を作製する第6のステップと、
    前記第2のステップにおいて輸送される材料と、前記第4のステップにおいて輸送される材料と、前記第5のステップにおいて循環している材料と、のうち少なくともいずれかを付勢する第7のステップと、
    を備え、
    前記第1のステップが行われる空間と、前記第2のステップが行われる空間と、前記第3のステップが行われる空間と、前記第4のステップが行われる空間と、前記第5のステップが行われる空間と、前記第6のステップにおいて材料が貯留される空間と、が連通して閉鎖された空間を形成し、
    前記空間を減圧または不活性ガスを充満させた状態にする第8のステップをさらに備えることを特徴とする作製方法。
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