JP2017147012A - ホログラム記録媒体の記録方法及び記録装置 - Google Patents

ホログラム記録媒体の記録方法及び記録装置 Download PDF

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Abstract


【課題】本発明は、ホログラム記録媒体の記録層を厚くした場合においても、高回折効率および高多重度を達成することができる記録方法および装置を提供することを目的とする
【解決手段】重合性の反応性化合物、光重合開始剤及び重合阻害剤を含む記録層を有するホログラム記録媒体に対して、該記録層に対する光透過率が20%以上である前露光用光を、該ホログラム記録媒体の両面から照射後に、ホログラム記録を行うことを特徴とする、ホログラム記録媒体の記録方法。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ホログラム方式の光記録媒体の記録方法及び記録装置に関する。
近年、注目を浴びているホログラム記録媒体は、光の干渉、回折現象を利用した記録媒体である。ホログラムとは、参照光と情報(又は信号)光と呼ばれる2つの光の干渉縞が作る干渉パターンを記録媒体内部に立体的に記録する記録手法である。ホログラム記録媒体は記録層に感光材料を含んでおり、感光材料が干渉パターンに応じて化学変化し光学特性が局所的に変化することによって情報データを記録する。どのような光学特性を変化させるかによりいくつかの種類に分けられるが、一定以上の厚みを有する記録層内で屈折率差を生じさせることにより記録を行う体積型ホログラム媒体が、高い回折効率や波長選択性により有利であると考えられている。
体積型ホログラム記録媒体の例としては、湿式処理や漂白処理が不要なライトワンス形式があり、その記録層の組成としては、マトリクス樹脂に光活性化合物を相溶させたものが一般的である。例えば、マトリクス樹脂に、光活性化合物として、光重合開始剤とラジカル重合やカチオン重合可能な重合性モノマーとを組み合わせたフォトポリマー方式が挙げられる。
ここでいうフォトポリマーとは、少なくともマトリックス樹脂、重合性の反応性化合物、および光重合開始剤からなる材料を表す。
ホログラムを記録するとき、参照光と情報光が交差して干渉縞が形成される部分にフォトポリマーからなる記録層があると、干渉縞のうち光強度の高い部分では光重合開始剤が化学反応を起こし活性物質となり、これが重合性の反応性化合物に作用して反応性化合物が重合する。この際、マトリックス樹脂と重合性の反応性化合物から生成する重合物の間で屈折率に差があると、干渉縞が屈折率差となって記録層の中に固定化される。また、重合性の反応性化合物が重合する際、周辺から反応性化合物の拡散が起こり、記録層内部で、反応性化合物または反応性化合物の重合物の濃度分布が発生する。この原理により、ホログラム記録媒体に干渉パターンが屈折率差として記録される。さらに、この参照光と情報光の交差角度を変えることにより、同位置に異なるデータを重複して記録できる。
一方、データ再生時は、参照光のみを使用する。情報を記録したときと同じ角度をもって参照光を入射すると、記録されているホログラムは回折格子として働き、記録されている情報を再生信号として導きだす。
フォトポリマー方式は、高回折効率と乾式処理を両立でき得る実用的で有望な方式であるが、記録に際して高い感度、十分な回折効率、高S/N比を有し、高い多重度を達成する組成が求められており、さらにホログラム記録媒体の安定性や信頼性に優れるものが望まれている。
フォトポリマー方式によるホログラム記録媒体への記録前には、所定の前露光用光をホログラム記録媒体の記録領域に照射する前露光処理が必要であることが知られている。前露光処理は、特許文献1にあるように、フォトポリマー中の重合性の反応性化合物および光重合開始剤の保存安定性を維持するために添加された重合阻害剤を、前露光用光の照射により不活化させるために行われる。そのため、この前露光処理が不十分だと、ホログラム記録時の重合性の反応性化合物の重合が阻害され、干渉パターンが十分に記録されない。一方、前露光処理が過剰だと、フォトポリマー中の重合性の反応性化合物がホログラム記録前に反応してしまうため、この場合も干渉パターンが十分に記録されず、高回折効率
および高多重度のホログラム記録が出来なくなる。従って、適度な前露光処理を行うことが必要とされている。
一方、体積ホログラム媒体において高回折効率および高多重度を得るためには、ホログラム記録媒体の記録層を厚くする方法が一般的である。しかし、記録層が厚くなると、特にホログラム記録媒体の光透過率が十分でない場合、記録層の前露光用光の照射側の表面付近では前露光処理が過剰になりやすく、光の侵入深さが増すにつれて、前露光処理は不足しやすくなる。従って、記録層の膜厚方向において、重合性の反応性化合物および光重合開始剤の濃度差が形成されるため、記録層の膜厚方向に均一な記録が出来ず、高回折効率および高多重度が得られなくなってしまう問題があった。
特許文献2では、フォトポリマー方式のホログラム記録媒体において、ホログラム記録媒体の両面から前露光用光を照射することで、適度な前露光処理を行う技術が記載されている。しかしながら、本文献には、重合阻害剤の反応については考慮されておらず、記載の方法では、高回折効率および高多重度を得られる適切な前露光処理を実施することは困難であった。
特開平7−5796公報 特開2014−519060公報
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、ホログラム記録媒体の記録層を厚くした場合においても、高回折効率および高多重度を達成することができる記録方法および記録装置を提供することを目的とする。
発明者らが鋭意検討した結果、重合阻害剤を含む記録層を有するホログラム記録媒体に対して、該記録層に対する光透過率が20%以上である前露光用光を、該ホログラム記録媒体の両面から照射して前露光処理を行うことで、高回折効率および高多重度を達成することができることを見出した。
本発明の要旨は以下の通りである。
(1)重合性の反応性化合物、光重合開始剤及び重合阻害剤を含む記録層を有するホログラム記録媒体に対して、該記録層に対する光透過率が20%以上である前露光用光を、該ホログラム記録媒体の両面から照射後に、ホログラム記録を行うことを特徴とする、ホログラム記録媒体の記録方法。
(2)前記前露光用光の照射後に1秒以上の暗反応待ち時間を設ける、(1)に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
(3)前記前露光用光が、インコヒーレント光である(1)又は(2)に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
(4)前記ホログラム記録媒体が、両面に反射防止膜を有する、(1)乃至(3)のいずれか1に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
(5)前記ホログラム記録媒体の前記記録層の厚みが、0.5mm以上である、(1)乃至(4)のいずれか1に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
(6)ホログラム記録媒体の両面に前露光用光を照射可能な前露光ユニットを含むことを特徴とする、ホログラム記録媒体の記録装置。
(7)前記前露光ユニットの光源がLEDである、(6)に記載のホログラム記録媒体の記録装置。
(8)前記前露光ユニットが、1つの光源と1つのミラーを有する、(6)又は(7)に記載のホログラム記録媒体の記録装置。
(9)前記ミラーが凹面鏡である、(8)に記載のホログラム記録媒体の記録装置。
本発明に係るホログラム記録媒体の記録方法によれば、高回折効率および高多重度を達成することが可能である。
前露光用光の記録層に対する光透過率を変更して片面前露光処理もしくは両面前露光処理を行ったときの、記録層内における光強度比を計算した結果を示すグラフである。 本発明のホログラム記録媒体の記録装置の一例を示す概略図である。 本発明のホログラム記録媒体の記録装置の他の一例を示す概略図である。 本発明のホログラム記録媒体の記録装置の他の一例を示す概略図である。 実施例及び比較例のホログラム記録に用いたホログラム記録媒体の記録再生装置の概要を示す構成図である。 実施例及び比較例の規格化回折効率の角度分布を示すグラフである。
以下に本発明のホログラム記録媒体の記録方法及び記録装置の実施形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの内容に特定されない。
(本発明のホログラム記録媒体の記録方法)
本発明のホログラム記録媒体の記録方法は以下の通りである。最初に、ホログラム記録媒体の記録層において、干渉パターンを記録する領域(以下、単に記録領域と記載)に所定の前露光処理を行い、次に前露光処理を行った記録領域に、参照光と情報光を交差させ干渉縞を形成し、干渉パターンを記録する(以下、ホログラム記録と記載)。
本発明において参照光とは、ホログラム記録媒体に干渉パターンを記録(以下、ホログラム記録と記載)する際の基準となる光で、ホログラム記録媒体にホログラム記録を行う際に情報光と重複させてホログラム記録媒体の記録層に照射する光であり、かつ、ホログラム記録媒体に記録された干渉パターンを再生する際にホログラム記録媒体の記録層に照射する光を指す。
また、本発明において情報光とは、ホログラム媒体に記録したい情報を含む光であり、通常、情報をデジタルデータ化し、このデジタルデータを2次元バーコードデータに変調し、空間変調器によって2次元バーコード状データを含む光とされたものである。
また、本発明において記録光とは、ホログラム記録媒体にホログラム記録を行う際に、ホログラム記録媒体の記録層に照射する光を指す。すなわち、参照光及び情報光に相当する。
本発明の記録方法では、上記のホログラム記録媒体の記録方法における前露光処理において、対象となるホログラム記録媒体の記録層に対する光透過率が20%以上である前露光用光を、該ホログラム記録媒体の両面から照射する。
前露光処理とは、ホログラム記録媒体へのホログラム記録前に、所定の前露光用光をホログラム記録媒体に照射する処理を指す。
本発明に規定する所定の前露光処理を行うことで、高回折効率および高多重度を達成で
きる理由は以下の通りである。
ホログラム記録媒体に対する前露光処理は、光重合開始剤が吸収を持つ波長領域の光を照射することで発生させた活性物質と、重合阻害剤とをホログラム記録前に反応させ(以下、不活化処理と記載)、ホログラム記録時に重合阻害が起こらないようにするために行われるが、ホログラム記録媒体の片方の面のみから前露光用光を照射した場合(以下、片面前露光処理と記載)、前露光用光が記録層内を厚み方向に進行するにつれて、光の強度は光吸収により指数関数的に減少し、記録層の裏面側では光強度が低下する。
そのため、裏面側に進むほど重合阻害剤による不活化処理が不十分となり、ホログラム記録を行う際に、記録層の膜厚方向に一様な記録が出来ず、回折効率は低下し、回折の角度選択性が低下するため、高多重度が得られにくい傾向にある。
さらに、同一組成のホログラム記録媒体において高回折効率と高多重度を得る方法として、記録層を厚くすることが知られているが、記録層の厚みを大きくすると、裏面側へ到達する光強度はより減少するため、厚みを増したことによる期待した効果が得られにくい。
前露光用光を、ホログラム記録媒体の両面から照射させて前露光処理を行うこと(以下、両面前露光処理と記載)が挙げられるが、本発明者等は、更に、前露光用光の記録層に対する光透過率を所定の範囲にすることが、両面前露光処理の効果を高めるために必要であることを見出した。
なお、本発明における記録層に対する光透過率とは、記録層の光吸収による透過光の損失のみを考慮したもので、記録層以外の光吸収や屈折率界面による光反射による透過光の損失は含まない。
本発明における前露光用光の波長は、光重合開始剤の吸収波長領域であればよく、好ましくは300nm以上であり、さらに好ましくは350nm以上である。また、好ましくは600nm以下であり、さらに好ましくは450nm以下である。この範囲とすることで重合阻害剤による効果的な不活化処理が可能である。
本発明における前露光用光の記録層に対する光透過率は20%以上であり、好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上である。記録層に対する光透過率が大きいほど、記録層の膜厚方向に均一に前露光処理が行いやすいため、前露光用光の記録層に対する光透過率の上限は特に制限はないが、通常80%以下である。
本発明における光透過率は、ホログラム記録媒体への入射光強度とホログラム記録媒体を通過した透過光強度の比から測定する。入射光には、前露光用光と同じ光源を用いる。光の進行方向に平行になるように調整された入射光のパワー密度は、15mW/cmである。ホログラム記録媒体は、入射光の光軸に対して垂直になるように配置する。入射光および透過光の光強度は、パワーメータ(エーディーシー製光パワー・メータ8250A及びエーディーシー製光センサ82321B)で測定する。基板の影響を除いた記録層に対する光透過率の測定は、以下のように行う。初めに、基板のみの光透過率を測定する。次に、記録層を有するホログラム記録媒体の光透過率を測定し、基板のみの光透過率に対するホログラム記録媒体の光透過率の比から、基板の影響を除いた記録層のみの光透過率を得る。
本発明における前露光用光の露光エネルギー密度は、通常1mJ/cm〜1000mJ/cmの範囲であるが、記録層の組成等により、最適な露光エネルギー密度が変化するため、以下の露光エネルギー密度最適化方法により決定された値を用いることが好ましい。
まず、上記の露光エネルギー密度の範囲で、任意の露光エネルギー密度の前露光用光をホログラム記録媒体の記録層に照射する。次に、1秒以上の暗反応時間(詳細は後述)を
経た後、回折効率が3%以下となるように調節された露光エネルギー密度の記録光を照射し、60秒後に後露光処理(詳細は後述)を行う。このホログラム記録を、参照光の入射角が変わるように、ホログラム記録媒体を回転しながら再生すると、回折効率の入射角度分布が得られ、任意の露光エネルギー密度の前露光処理において記録したホログラムの、再生時の参照光の入射角度分布の半値全幅が得られる。これら前露光処理およびホログラム記録再生を、前記の前露光用光が照射されていない別の位置に、前露光用光の露光エネルギー密度を変えて、同様に繰り返すことによって、前露光用光の露光エネルギー密度と、再生光の入射角度分布の半値全幅の関係が把握できる。このデータから、半値全幅が最も狭くなるときの、最小の露光エネルギー密度を、当該ホログラム記録媒体における最適な前露光用光の露光エネルギー密度とみなす。
本発明における前露光用光の露光パワー密度は、好ましくは1mW/cm以上であり、さらに好ましくは10mW/cm以上である。また、好ましくは1000mW/cm
以下であり、さらに好ましくは500mW/cm以下ある。さらに、両面からなる前露光用光の露光パワー密度の比は、1:0.5以上が好ましく、1:0.8以上がさらに好ましい。この範囲であれば、前露光処理の時間を短縮し、前露光処理が効果的に行える。前露光時間は、上記の最適な露光エネルギー密度と好ましい露光パワー密度が両立できる範囲で適宜設定すればよい。
本発明における各面からの前露光用光のどちらか一方は、インコヒーレント光であることが好ましく、両方がインコヒーレント光であることが、より好ましい。このようなインコヒーレント光を用いることで、記録層の膜厚方向に均一な前露光処理を行うことが可能となる。インコヒーレントな前露光用光の光源としては、LEDやランプがあるが、前露光用光がインコヒーレント光であるとは、光源がレーザーのようなコヒーレント光であっても、照射前に何らかの光学的な処理により、照射される時点において、インコヒーレント光になっている場合も含まれる。光学的な処理とは、例えば、多重反射素子や回折素子を用いる方法があげられる。
図1は、前露光用光の記録層に対する光透過率を変更して片面前露光処理もしくは両面前露光処理を行ったときの、記録層内における膜厚方向の最大の光強度と最小の光強度の比(以下、単に光強度比と記載)を計算した結果である。前露光用光の記録層に対する光透過率が高いほど、光強度比が1に近づき、記録層内の前露光処理が均一となることが分かる。
記録層に対する光透過率を制御する手段としては、前露光用光の光源の波長を変える方法や、光重合開始剤の種類や濃度を変える方法があるが、記録装置の工夫で容易に実現可能なため、光源の波長を変える方法が好ましい。光源の波長を制御する方法としては、例えば、LED光源であれば発振の中心波長の異なるLEDを複数準備する方法があり、ランプのような発光スペクトルが広いインコヒーレント光源であれば、波長選択が可能となるように光吸収フィルターや誘電体多層膜フィルターなどの光学フィルターを同時に用いる方法がある。
このように、記録層に対する光透過率が20%以上となる前露光用光で両面前露光処理を行うことで、前露光処理が記録層の膜厚方向においてより均一になされるため、その後に一様なホログラム記録を行うことができるようになり、記録層を厚くしたホログラム記録媒体において、高回折効率と高多重度を達成することが出来る。
前露光処理は、前露光用光照射による光重合開始剤、重合性の反応性化合物および重合阻害剤の拡散をともなった反応であり、前露光用光の照射終了後にも反応が進行するため、拡散を含む反応全体の時間を考慮して、前露光用光照射終了後からホログラム記録のための記録光の照射を開始するまでの反応の待ち時間を一定時間設けることがある。この反
応の待ち時間を暗反応待ち時間と言う。両面前露光処理後に、適切な暗反応待ち時間を設けると、前露光処理における反応が十分に進行し、記録層を厚くしたホログラム記録媒体においても、より高回折効率かつ高多重度の記録が可能となる。適切な暗反応待ち時間は、記録層に用いられる材料にもよるが、通常1秒以上であり、5秒以上が好ましく、30秒以上がより好ましく、60秒以上が更に好ましく、120秒以上が特に好ましい。前露光処理における反応が十分に進行するからである。また、暗反応待ち時間は、通常90分以下、好ましくは60分以下、更に好ましくは30分以下、特に好ましくは15分以下である。この範囲であれば、前露光用光を照射していない領域への重合阻害物質の拡散を抑え、後で前露光用光を照射していない領域にホログラム記録を行う際の特性を維持できるからである。
両面前露光処理は、片面ずつ順次前露光用光を照射してもよいが、両面から同時に前露光用光を照射することで、前露光処理の時間を短縮し、前露光処理が効果的に行える。
ホログラム記録後に、記録領域に後露光処理を行うことも好ましい。本発明における後露光処理とは、ホログラム記録媒体への記録光の照射後に、さらに所定のインコヒーレントな光を記録領域に照射することを指す。後露光処理を行うことによって未反応の重合性モノマーをポリマーに反応させることにより、保存安定性を高める効果を奏する。
(本発明の記録方法に用いられるホログラム記録媒体)
本発明の記録方法に用いられるホログラム記録媒体は、少なくとも重合性の反応性化合物、光重合開始剤及び重合阻害剤を含む記録層を有する。このような記録層を形成するための組成物(以下、ホログラム記録層形成用組成物と記載)としては、適当なマトリクス樹脂に、重合性の反応性化合物としてラジカル重合やカチオン重合可能な重合性モノマーと、前記重合性モノマーの重合を促進する光重合開始剤と、前記重合性モノマーの重合を阻害する物質である重合阻害剤とを組み合わせたフォトポリマーが好適に用いられる。
<ホログラム記録層形成用組成物について>
本発明に係るホログラム記録媒体の記録層は、以下に詳述するホログラム記録層形成用組成物により形成される。ここで、マトリクス樹脂については、通常、ホログラム記録層形成用組成物を平面基板間に充填後に重合や架橋させることにより、記録層内に架橋ネットワーク構造として存在せしめることになるため、ホログラム記録層形成用組成物には、重合や架橋によりマトリクス樹脂を形成するためのマトリクス樹脂用組成物の形で含有されることとなる。
つまり、本発明に係るホログラム記録層形成用組成物は、少なくとも、重合性モノマー、マトリクス樹脂形成用組成物、光重合開始剤及び重合阻害剤を含有する。以下、ホログラム記録層形成用組成物の構成成分について詳述する。
<<重合性モノマーについて>>
本発明に係る重合性モノマーとは、後述の光重合開始剤によって重合され得る化合物をいう。重合性モノマーの種類は特に制限されず、公知の化合物の中から適宜選択することが可能である。重合性モノマーの例としては、カチオン重合性モノマー、アニオン重合性モノマー、ラジカル重合性モノマー等が挙げられる。これらは、何れを使用することもでき、また二種以上を併用してもよい。
カチオン重合性モノマーの例としては、エポキシ化合物、オキセタン化合物、オキソラン化合物、環状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、チイラン化合物、チエタン化合物、ビニルエーテル化合物、スピロオルソエステル化合物、エチレン性不飽和結合化合物、環状エーテル化合物、環状チオエーテル化合物、ビニル化合物等が挙げられる。カチオン重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
アニオン重合性モノマーの例としては、炭化水素モノマー、極性モノマー等が挙げられる。炭化水素モノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、ビニルピリジン、ビニルアントラセン、およびこれらの誘導体等が挙げられる。極性モノマーの例としては、メタクリル酸エステル類、アクリル酸エステル類、ビニルケトン類、イソプロペニルケトン類、その他の極性モノマーなどが挙げられる。アニオン重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
ラジカル重合性モノマーの例としては、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル類、ビニル化合物、スチレン類、スピロ環含有化合物等が挙げられる。ラジカル重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。上記の中でも、ラジカル重合する際の立体障害の点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物がより好ましい。
上記重合性モノマーにおいて、分子内にハロゲン原子(ヨウ素、塩素、臭素など)を有する化合物や複素原子(窒素、硫黄、酸素など)を有する化合物が、屈折率が高く好ましい。上記の中でも、複素環構造を有するものがより高い屈折率を得られることから好ましい。
<<マトリクス樹脂及びマトリクス樹脂形成用組成物について>>
本発明に係るマトリクス樹脂とは、重合反応又は架橋反応によって結合形成された架橋ネットワーク構造を持つ硬化物をいい、マトリクス樹脂形成用組成物とは、重合反応及び架橋反応による結合形成前のマトリクス樹脂前駆体をいう。
マトリクス樹脂は、架橋ネットワーク構造を有するが故に、重合性モノマーや光重合開始剤の運動性を適度に抑制することで、記録層中の重合性モノマーや光重合開始剤を空間的に均一に分散した状態を安定に保つ役割を有している。また、マトリクス樹脂は記録層中に生成した重合体との絡み合いなどにより重合体の拡散を抑制することで、記録情報が消去されることを防いでいる。更に、液体状態と比べて高い弾性率を有するため、記録層の物理的形状を保持するなどの役割を有するため、記録層に必要な構成成分の一つである。
マトリクス樹脂形成用組成物としては、重合反応又は架橋反応により結合形成させた後も重合性モノマーやその重合体、及び、光重合開始剤との十分な相溶性を維持しうるものであれば、特に制限されず、好ましくは、分子中にイソシアネート基、水酸基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基およびカルボキシ基からなる群から選ばれる官能基を、少なくとも2以上有する化合物を単独で用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。
これらの化合物を単独もしくは複数組み合わせて、架橋ネットワーク構造となるある種の化学結合を実現する例としては、以下のような例が挙げられる。即ち、イソシアネート基を有する化合物同士の反応によりイソシアヌレート結合を形成させること、イソシアネート基を有する化合物と、分子内に活性水素を有する化合物、例えば、水酸基やメルカプト基、アミノ基、カルボキシ基を含む化合物を組み合わせてウレタン結合、チオウレタン結合、尿素結合、アミド結合などを形成させること、水酸基を有する化合物とカルボキシ基を有する化合物を組み合わせてエステル結合を形成させること、アミノ基を有する化合物とカルボキシ基を有する化合物を組み合わせてアミド結合を形成させること、エポキシ基を有する化合物同士の反応によりエーテル結合を形成させること、エポキシ基と水酸基の組み合わせによりエーテル結合を形成させること、エポキシ基を有する化合物とアミノ基を有する化合物の組み合わせによりアミン結合を形成させること、さらには、これらを含む複数種の結合形成をさせることなどが考えられる。
中でも、イソシアネート基を有する化合物と、イソシアネート反応性官能基として分子内に2つ以上の水酸基を有する化合物との組み合わせは、マトリクス樹脂構造の選択の自由度が高い点や臭気のない点で好ましい。
イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、イソシアン酸、イソシアン酸ブチル、イソシアン酸オクチル、ジイソシアン酸ブチル、ジイソシアン酸ヘキシル(HMDI)、イソホロジイソシアネート(IPDI)、1,8−ジイソシアナト−4−(イソシアナトメチル)オクタン、2,2,4−及び/又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、異性体ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタン及び任意の異性体含量を有するその混合物、イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、異性体シクロヘキサンジメチレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トルエンジイソシアネート、1,5−ナフレチレンジイソシアネート、2,4’−又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート及び/又はトリフェニルメタン4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙げられる。
また、ウレタン、ウレア、カルボジイミド、アクリルウレア、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、オキサジアジントリオン、ウレットジオン及び/又はイミノオキサジアジンジオン構造を有するイソシアネート誘導体の使用も可能である。これらは何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
イソシアネート反応性官能基として分子内に2つ以上の水酸基を有する化合物の例としては、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類;ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、テトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノール類、又はこれらの多官能アルコールをポリエチレンオキシ鎖やポリプロピレンオキシ鎖で修飾した化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、デカントリオール等のトリオール類などのこれらの多官能アルコールをポリエチレンオキシ鎖やポリプロピレンオキシ鎖で修飾した化合物;多官能ポリオキシブチレン;多官能ポリカプロラクトン;多官能ポリエステル;多官能ポリカーボネート;多官能ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
マトリクス樹脂を形成する場合、例えば、エポキシ基を有する化合物とアミノ基を有する化合物の組み合わせなどは、マトリクス樹脂形成用組成物の結合形成の反応速度が比較的高いため、室温で放置することによって短時間で結合形成反応が進行することでマトリクス樹脂が形成されるものがある。
その一方で、例えば、マトリクス樹脂構造の選択の自由度が高くマトリクス樹脂形成用組成物として好ましい組み合わせである、イソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物の組み合わせなどは、その結合形成の反応速度は高くなく、室温で数日間放置しても結合形成が完結せずマトリクス樹脂が形成されない場合がある。そのような結合形成反応速度の低いマトリクス樹脂形成用組成物を用いる場合には、一般的な化学反応と同様に、加熱することによりマトリクス樹脂形成用組成物の結合形成反応を促進することができる。従って、マトリクス樹脂形成用組成物によっては、両基板間にホログラム記録層形成用組成物を充填後、マトリクス樹脂の形成のために適宜加熱することが好ましい。
さらに、適当な触媒を用いることによっても、マトリクス樹脂形成用組成物の結合形成反応を促進することができる。そのような触媒の例として、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロー1−ブタンスルホン酸、ビス(4−t−ブチルフェニル
)ヨードニウムp−トルエンスルホン酸などのオニウム塩類、塩化亜鉛、塩化すず、塩化鉄、塩化アルミニウム、BF3、などのルイス酸を主成分にした触媒、塩酸、リン酸、などのプロトン酸、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルベンジルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどのアミン類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリメリット酸1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリルウム、などのイミダゾール類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの塩基類、ジブチルスズラウレート、ジオクチルスズラウレート、ジブチルスズオクトエートなどのスズ触媒、トリス(2−エチルヘキサナート)ビスマス、トリベンゾイルオキシビスマス、三酢酸ビスマス、トリス(ジメチルジオカルバミン酸)ビスマス、水酸化ビスマスなどのビスマス触媒が挙げられる。触媒は以上の何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
<<光重合開始剤について>>
本発明に係る光重合開始剤とは、光の照射によってカチオン、アニオン、ラジカルを発生するものをいい、上述の重合性モノマーの重合に寄与する。光重合開始剤の種類は特に制限はなく、重合性モノマーの種類等に応じて適宜選択することができる。
カチオン光重合開始剤は、公知のカチオン光重合開始剤であれば、何れを用いることも可能である。例としては芳香族オニウム塩等が挙げられる。具体例としては、SbF 、BF 、AsF 、PF 、CFSO 、B(C 等のアニオン成分と、ヨウ素、硫黄、窒素、リン等の原子を含む芳香族カチオン成分とからなる化合物が挙げられる。中でも、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩等が好ましい。上記例示したカチオン光重合開始剤は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
アニオン光重合開始剤は、公知のアニオン光重合開始剤であれば、何れを用いることも可能である。例としてはアミン類等が挙げられる。アミン類の例としては、ジメチルベンジルアミン、ジメチルアミノメチルフェノール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のアミノ基含有化合物、およびこれらの誘導体;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、およびその誘導体;等が挙げられる。上記例示したアニオン光重合開始剤は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
ラジカル光重合開始剤は、公知のラジカル光重合開始剤であれば、何れを用いることも可能である。例としては、ホスフィンオキシド化合物、アゾ化合物、アジド化合物、有機過酸化物、有機硼素酸塩、オニウム塩類、ビスイミダゾール誘導体、チタノセン化合物、ヨードニウム塩類、有機チオール化合物、ハロゲン化炭化水素誘導体、オキシムエステル化合物等が用いられる。上記例示したラジカル光重合開始剤は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
他の例としては、イミダゾール誘導体やオキサジアゾール誘導体、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、クリセン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(CNO)などのアルミニウム錯体、ルブレン、ペリミドン誘導体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン、フェニルピリジン錯体、ポルフィリン錯体、ポリフェニレンビニレン系材料等が挙げられる。
<<重合阻害剤について>>
本発明に係る重合阻害剤とは、前記重合性モノマーの重合反応を阻害するものを指す。ホログラム記録がなされる前の記録層において、保存環境におけるわずかな光や熱により重合開始剤や重合性モノマーが発生したラジカルにより重合性モノマーの重合反応が開始
されてしまうといった、予期せぬ重合反応の進行を阻害し、ホログラム記録媒体のホログラム記録前の保存安定性を改善する効果がある。
重合阻害剤の種類は、前記重合性モノマーの重合反応を阻害出来れば特に制限されない。具体的には、例えば、リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のホスフィン酸塩類、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、チオフェノール等のメルカプタン類、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、トリクロロエチレン、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素類、テルピノレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン等のテルペン類、1、4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,4−シクロオクタジエン、1、4−ヘプタジエン、1,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、3,6−ノナンジエン−1−オール、9,12−オクタデカジエノール等の非共役ジエン類、リノレン酸、γ−リノレン酸、リノレン酸メチル、リノレン酸エチル、リノレン酸イソプロピル、リノレン酸無水物等のリノレン酸類、リノール酸、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リノール酸無水物等のリノール酸類、エイコサペンタエン酸、エイコサペンタエン酸エチル等のエイコサペンタエン酸類、ドコサヘキサエン酸、ドコサヘキサエン酸エチル等のドコサヘキサエン酸類、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、レソルシノール、フェナントラキノン、2,5−トルキノン、ベンジルアミノフェノール、p−ジヒドロキシベンゼン、2,4,6−トリメチルフェノールなどの、ブチルヒドロキシトルエン等のフェノール誘導体、o−ジニトロベンゼン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン等のニトロベンゼン誘導体、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、クペロン、フェノチアジン、タンニン酸、p−ニトロソアミン、クロラニル、アニリン、ヒンダードアニリン、塩化鉄(III)、塩化銅(II)、トリエチルアミン、ヒンダードアミン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルを含むニトロキシラジカル、トリフェニルメチルラジカル、及び酸素等があげられる。これらの成分は従来公知の材料をいずれか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
<<その他の添加剤について>>
ホログラム記録層形成用組成物に含まれるその他の成分としては、溶媒、可塑剤、分散剤、レベリング剤、消泡剤、接着促進剤、相溶化剤、増感剤などがあげられる。これらの成分は従来公知の材料をいずれか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
<<各材料の含有率等について>>
本実施の形態に係るホログラム記録層形成用組成物における各成分の含有率は、本発明の主旨に反しない限り任意であるが、各成分の割合は組成物の全質量を基準に以下の範囲であることが好ましい。
マトリクス樹脂は、合計で通常0.1質量%以上であり、好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは35質量%以上である。また通常99.9質量%以下であり、好ましくは99質量%以下である。マトリクス樹脂の含有率を上記の下限値以上とすることで、記録層を形成することが容易となる。
マトリクス樹脂形成促進に用いられる硬化触媒の含有率は、上記マトリクス形成成分の結合形成速度を考慮して決定することが好ましく、通常5質量%以下、好ましくは4質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。また0.005質量%以上用いることが好ましい。
重合性モノマーの含有率は通常0.1質量%以上であり、好ましくは1質量%以上、よ
り好ましくは2質量%以上である。また通常80質量%以下であり、好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。重合性モノマーの含有率が上記の下限値より多いことで十分な回折効率が得られ、上記の上限値より少ないことで記録層の相溶性が保たれる。
光重合開始剤の含有率は通常0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上であり、通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下である。光重合開始剤の含有率が上記の下限値より多いことで、十分な記録感度が得られる。
重合阻害剤の含有率は通常、0.001質量%以上、好ましくは0.005質量%以上である。また、通常30重量%以下、好ましくは10重量%以下である。重合阻害剤の含有量が上記範囲内にあることで、わずかな光や熱により発生したラジカルにより開始する予期せぬ重合反応の進行を阻害することができる。
その他の成分の総量は、通常30質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
<記録層の膜厚について>
本発明の記録層の厚みは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上である。この範囲であれば、ホログラム記録媒体における多重記録の際、各ホログラムの選択性が高くなり、多重記録の度合いを高くできる傾向にある。また、好ましくは10mm以下、より好ましくは2mm以下である。この範囲であれば、記録光波長における記録層の光透過率を高く維持でき、厚み方向にわたって記録層全体に均一な記録をすることが可能となり、S/N比の高い多重記録が実現できる傾向にある。
<ホログラム記録媒体の構成について>
本発明に係るホログラム記録媒体は、上述の記録層を有するものであれば形状は任意であるが、対向する2枚の円盤状の基板によって記録層を挟持したディスク状の形態を有するものが一般的である。
ホログラム記録媒体の製造方法については、従来公知の方法を適宜用いればよいが、以下に一例を示す。
まず、中心孔を有する円盤状の基板と中心孔の無い円盤状の基板の基板間距離を所望の記録層の厚さと等しくなるように上下に対向させ、上下の基板中心が一致するように位置決めした後、その配置を保持したまま、ホログラム記録層形成用組成物を、基板の中心孔から、両基板の間に充填する。
次に、必要に応じて加熱することによりマトリクス樹脂形成用組成物を硬化させ、記録層を形成する。その後、側面部分を金属箔等で封止する。
<<基板について>>
本発明に係るホログラム記録媒体の基板は、記録層へ前露光用光、参照光及び情報光を十分に照射するため、これらの光に対する光透過率が好ましくは50%以上、さらに好ましくは80%以上である。
基板の材質の例を挙げると、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフトエート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アモルファスポリオレフィン、ポリスチレン、酢酸セルロース等の有機材料;ガラス、シリコン、石英等の無機材料が挙げられる。この中でも、ポリカーボネート、アクリル、アモルファスポリオレフィン、ガラス等が好ましく、特に、ガラスがより好ましい。光透過率が高く機械的強度も優れており、水分等に対するバリア性も良好でかつ安価に製造可能であるからである。
<<反射防止膜について>>
記録層を挟持する基板の表面には、反射防止膜が付与されていることが好ましい。基板
表面から発生する反射光によるノイズ光の発生を抑制し、前露光用光および記録光等の光強度の損失を防ぐことが出来るためである。特に本発明においては、両面前露光処理を行うため前露光用光が入射されるホログラム記録媒体の両面、すなわち両側の基板表面に反射防止膜を設けることが好ましい。反射防止膜の構成については従来公知の技術を適宜用いればよい。
基板に反射防止膜を付与した場合の、基板表面における反射率は、ホログラム記録に用いる光の波長と入射角において3%以下が好ましく、1.5%以下がより好ましい。この範囲であれば、基板表面から発生する反射光によるノイズ光の発生を効果的に抑制できる。
(本発明のホログラム記録媒体の記録装置)
図2は、本発明のホログラム記録媒体の記録装置の一例を示す概略図である。LEDユニットからなる前露光用光源L1およびL2から出射された前露光用光は、ホログラム記録媒体Sの両面から照射される。その後、前露光処理がされた領域に情報光B1および参照光B2の2光束による記録光が照射され、ホログラム記録が行われる。両面前露光処理を行う手順として、L1およびL2の照射開始と照射終了を同時にすることが好ましいが、同時でなくてもよい。その場合、前露光用光の光源としてL1のみを有する記録装置において、L1でホログラム記録媒体のどちらか片側から前露光用光を照射した後、ホログラム記録媒体もしくはL1を回転させて、残りの一方の面に前露光用光を照射してもよい。
さらに、本発明のホログラム記録媒体の記録装置の別の一例を図3に示す。本発明の前露光用光の光源としてL1のみを有し、前露光用光として照射されホログラム記録媒体を透過してきたL1からの光が、再び記録層の同じ領域に反射するように設置されたミラーM1を有することによって、両面露光処理を可能にすることができる。
さらに、図4のようにL1から照射される光が、平行光でなく、記録領域に集光されているような場合、片側に設置するミラーM2を凹面鏡にすることで、反射光を効率的に照射することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<ホログラム記録層形成用組成物の調製>
ヘキサメチレンジイソシアネート(イソシアネート)27.199gに、アクリル酸―2,4,6−トリブロモフェニルエステル(重合性モノマー)4.175g、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(光重合開始剤)を0.418g及び2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(ラジカル補足剤)を0.01253g溶解させA液とした。
次に、分子量約1000のポリオキシプロピレングリコール(ポリオール)107.80gにトリス(2−エチルヘキサノエート)ビスマスのオクチル酸溶液(ウレタン重合触媒)0.0270gを溶解させB液とした。
上記で得られたA液、B液をそれぞれ減圧下45℃で2時間脱気した後、A液とB液を攪拌混合し、さらに数分間、真空で脱気し、ホログラム記録層形成用組成物1を調製した。
<ホログラム記録媒体1の作製>
続いて、25mm×75mmの長方形のスライドグラスの対向する75mmの2辺の端に厚さ0.5mm、幅10mmのスペーサシートを載せ、スライドグラス上のスペーサシ
ート間に、上記ホログラム記録層形成用組成物1を流し込み、その上にもう1枚のスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して80℃で24時間加熱してホログラム記録媒体1を作製した。このホログラム記録媒体1は、基板としての2枚のスライドガラス間に、厚さ1.5mmのフォトポリマーからなる記録層が形成されたものである。両側のスライドガラスには、反射防止膜が製膜されており、空気とガラスの界面の反射率が1%以
下に抑制されている。
<ホログラム記録媒体の記録再生特性の評価>
上記ホログラム記録媒体1を使用して、以下に説明する手順でホログラム記録媒体の記録再生特性の評価を実施した。LEDで前露光処理されたホログラム記録媒体1に、120多重記録し、その後再生した回折効率の平方根の合計をM/#(エムナンバー)とした。以下、測定方法について、図5を用いて詳細に説明する。
<<前露光処理>>
図5は、ホログラム記録に用いたホログラム記録媒体の記録再生装置の概要を示す構成図である。図5中、Sはホログラム記録媒体を示し、M1及びM2はミラーを示し、PBSは偏光ビームスプリッタを示し、LDは波長405nmの光を発するレーザー光源(TOPTICA Photonics製シングルモードレーザー)を示し、PD1及びPD
2はフォトディテクター(浜松ホトニクス社製S2281、C9329)を示す。また、L1及びL2は前露光用光及び後露光用光の光源となるLEDを示す。
前露光処理は、ホログラム記録媒体1の記録層に対する光透過率が43%となる波長の405nmのLED(図中のL1及びL2)を用いて行った。単体のLEDの露光パワー密度は100mW/cmで、L1及びL2の露光パワー密度比は1:1とした。両面前露光処理の場合は、L1及びL2から同時に前露光用光を照射し、片側からの前露光処理の場合は、L1のみから前露光用光を照射した。
前露光処理時の露光エネルギー密度は、前述の最適化方法により最適化した値を使用した。具体的な最適化方法は以下の要領で行った。
初めに、両面合わせて20mJ/cmの露光エネルギー密度で両面前露光処理を行った。5秒の暗反応時間後、1.5mJ/cmの露光エネルギー密度の記録光を照射し、ホログラム記録を行った。60秒後に後露光処理を行った後、ホログラム記録媒体を回転しながら再生して得られた回折効率の、参照光の入射角度分布から、半値全幅を計測した。記録位置を、ホログラム記録媒体の未照射部分に新たに変えて、同様な両面前露光処理および記録再生を、両面前露光用光の露光エネルギー密度を20mJ/cmずつ300mJ/cmまで変えて行い、それぞれの両面前露光処理条件における半値全幅を得た。この半値全幅が最も狭くなる両面前露光処理条件の中で、最小の露光エネルギー密度を最適な両面前露光処理条件とした。ホログラム記録媒体1に対する両面前露光処理での最適な露光エネルギー密度は、120mJ/cmであった。
片面前露光処理の場合も同様の方法で、片面前露光処理条件の最適化を行った。ホログラム記録媒体1に対する片面前露光処理での最適な露光エネルギー密度は、160mJ/cmであった。
(実施例1、2及び比較例1、2)
上記前露光処理において、両面前露光処理を行った後の暗反応待ち時間を30秒とした場合を実施例1とし、両面前露光処理を行った後の暗反応待ち時間を0秒とした場合を実施例2とした。また、上記前露光処理において、L1のみを用いて片面からのみ前露光処理を行った後の暗反応待ち時間を30秒とした場合を比較例1とし、L1のみを用いて片面からのみ前露光処理を行った後の暗反応待ち時間を0秒とした場合を比較例2とした。
<<ホログラム記録再生>>
上述の前露光処理及び暗反応待ち時間を経て、全ての実施例及び比較例において以下のホログラム記録再生を行い、M/#の評価を行った。
LDから発生した波長405nmの光をPBSにより分割し、それらを参照光及び情報光とみなして、2本のビームのなす角が37.3°になるように記録面上にて交差するように照射した。このとき、2本のビームのなす角の2等分線(以下、光軸と記載)がホログラム記録媒体の記録層の記録面に対して垂直になるようにし、更に、分割によって得られた2本のビームの電場ベクトルの振動面は、交差する2本のビームを含む平面と垂直になるようにして照射した。上記の場合を0°とし、2本のビームの入射方向は固定したまま、ホログラム記録媒体の向きを変えて記録面の光軸に対する角度を−14.64°から14.87°までの範囲で、0.23°から0.27°きざみで変えながら、120多重のホログラム記録を行った。このとき、ビーム1本あたりの露光パワー密度は7.5mW/cmで、1多重記録あたりの記録光の露光エネルギー密度を、12mJ/cmとした。120多重記録後、60秒経過後、L1およびL2を6J/cmの光照射をすることで後露光を行い、重合されずに残存していた重合性モノマーを完全に重合させた。
続いて、図5におけるミラーM1からの光(波長405nm)のみを参照光として照射し、PD1及びPD2により再生光を検知し、角度−15.5°から15.5°までの回折効率を計測した。得られた回折効率の平方根を全多重記録にわたって総和したものをM/#とした。また、再生信号の再生時の角度依存性を、以下の方法により評価した。
1多重目、すなわち光軸に対する角度が−14.64°の際に記録したホログラムについて、光軸に対する角度を−14.68°から−14.58°まで変化させて再生を行った。再生された信号の回折効率の最大値で規格化した規格化回折光率の角度分布を図6に示す。図6に示すように、規格化回折光率が最大値をとる角度(以下、中心角度と記載)を中心にした回折パターンが得られるが、この角度分布がシャープであるほど、多重記録した際の隣接する角度のホログラム記録とのクロストークの影響を小さくでき、高多重度のホログラム記録が可能となる。角度分布のシャープさを示す指標として、各実施例及び比較例の規格化回折光率の角度分布データから、中心角度から±0.05°の場合の規格化回折光率の平均値を算出した。この値が小さいほど、クロストークが小さく高多重度記録に適していると言える。
<評価結果>
実施例1、2および比較例1、2の評価結果を表1に示す。
Figure 2017147012
表1の結果から、本発明の記録方法を用いることで、より高いM/#が得られ高回折効率が実現できること、及び±0.05°の規格化回折光率の平均値を低くでき高多重度記録が実現できることが判った。
また、一定の暗反応待ち時間を設定することで、より高回折効率及び高多重度記録に適したホログラム記録を行うことが可能であることが判った。
本発明のホログラム記録媒体の記録方法は、媒体を厚くした場合においても、高回折効率および高多重度を達成する手段として有用である。
B1 情報光
B2 参照光
L1、L2 前露光用光源
LD レーザー光源
M1、M2 ミラー
PD1、PD2 フォトディテクター
PBS 偏光ビームスプリッタ
S ホログラム記録媒体

Claims (9)

  1. 重合性の反応性化合物、光重合開始剤及び重合阻害剤を含む記録層を有するホログラム記録媒体に対して、該記録層に対する光透過率が20%以上である前露光用光を、該ホログラム記録媒体の両面から照射後に、ホログラム記録を行うことを特徴とする、ホログラム記録媒体の記録方法。
  2. 前記前露光用光の照射後に1秒以上の暗反応待ち時間を設ける、請求項1に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
  3. 前記前露光用光が、インコヒーレント光である請求項1又は2に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
  4. 前記ホログラム記録媒体が、両面に反射防止膜を有する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
  5. 前記ホログラム記録媒体の前記記録層の厚みが、0.5mm以上である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のホログラム記録媒体の記録方法。
  6. ホログラム記録媒体の両面に前露光用光を照射可能な前露光ユニットを含むことを特徴とする、ホログラム記録媒体の記録装置。
  7. 前記前露光ユニットの光源がLEDである、請求項6に記載のホログラム記録媒体の記録装置。
  8. 前記前露光ユニットが、1つの光源と1つのミラーを有する、請求項6又は7に記載のホログラム記録媒体の記録装置。
  9. 前記ミラーが凹面鏡である、請求項8に記載のホログラム記録媒体の記録装置。
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