JP2017145517A - 抄造体の製造方法、成形体の製造方法および抄造体 - Google Patents
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また、同文献によれば、当該抄造体は、成形型内で加熱して乾燥成形することにより得られる成形体に利用される。すなわち、抄造体は成形材料として用いられると記載されている。
しかしながら、積層方向における改質方法は検討されているが、面内方向における改質方法は、未だ十分に検討されていない。
具体的には、まず、少なくとも繊維フィラーが異なる第1スラリーと第2スラリーを準備する。第1スラリーを用いてフィルター上に第1抄造層を形成した後、その第1抄造層に第2スラリーを接触させるとともに、当該フィルターに通過させる。これにより、当該フィルターの表面の面内方向において、異種の繊維フィラーを有する第1抄造層と第2抄造層とを自由に配置させることが可能であり、かつ、第1抄造層と第2抄造層との間で異種の繊維フィラーが交絡するため、第1抄造層と第2抄造層との接合強度に優れた抄造体を形成することが見出された。
第2バインダー樹脂、前記第1繊維フィラーとは異なる第2繊維フィラーおよび第2溶媒を含む第2スラリーを、前記第1抄造層に接触させるとともに前記フィルターに通過させることにより、前記フィルターの表面上に第2抄造層を形成する第2抄造工程と、を含む、抄造体の製造方法が提供される。
バインダー樹脂と繊維フィラーとを含む抄造層が、複数結合した抄造体であって、
一の前記抄造層は、他の前記抄造層と間に、互いに異なる前記繊維フィラーが交絡した交絡領域を有する、抄造体が提供される。
なお、本実施の形態では図示するように前後左右上下の方向を規定して説明する。しかし、これは構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定するものである。従って、本発明を実施する製品の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
また、本実施形態の抄造体の製造方法によれば、フィルター110の表面の面内方向において、異種の繊維フィラーを有する第1抄造層20と第2抄造層30とを自由に配置させることが可能になる。つまり、抄造体10の面内方向において、複数種の繊維フィラーを自在に配置可能になる。
図3は、抄造体の製造方法の一例を示す断面図である。
本実施形態の第1抄造工程は、第1スラリー120をフィルター110に通過させることにより、フィルター110の表面上に第1抄造層20を形成する工程を含むことができる。
具体的には、図3(a)に示すように、まず、抄造装置100の内部に吸引容器104を配置する。吸引容器104の支持ステージ上にはフィルター110が設置されている。フィルター110の吸引領域140は、露出しており、一方、その非吸引領域142は第1マスク150で覆われている。続いて、抄造装置100の容器102に第1スラリー120を導入する。続いて、第1スラリー120をフィルター110の裏面側から吸引する。ここで、フィルター110のうち、抄造層が形成される側(表面側)と反対側を裏面側とする。これにより、第1スラリー120をフィルター110に通過させることにより、フィルター110の表面のうち吸引領域140に第1抄造層20を形成することができる。
以下、詳述する。
本実施形態によれば、マスクを利用することにより、マスクを利用しないで吸引領域を区分けした場合と比較して、第1抄造層20の解像度を高めることができる。つまり、マスクを利用することにより、フィルター110の表面において、第1抄造層20の側壁が面内方向にブロードすることを抑制できる。また、吸引領域140の形状を、設計通りに形成することができる。
本実施形態の第2抄造工程は、第2スラリー130を、第1抄造層20に接触させるとともにフィルター110に通過させることにより、フィルター110の表面上に第2抄造層30を形成する工程を含むことができる。
以下、詳述する。
また、本実施形態の第2抄造工程は、次のような攪拌・振動工程を行いながら実施しても良い。攪拌・振動工程は、任意に行うことができるが、例えば、連続または断続的に実施してもよいし、、第2抄造工程と同時または交互に実施してもよい。攪拌・振動工程としては、例えば、第1抄造層20と第2スラリー130(または第2抄造層30)の接触面部分を攪拌したり、その接触面部分に振動を与える処理等が挙げられる。攪拌工程については、第2スラリー130の抄造後、第1抄造層20と第2抄造層30の界面部分を少し水に浸漬させながらバブリングしてもよい。また、振動工程については、支持ステージなどの一部を振動させてもよいが、抄造装置100全体を振動させてもよい。
なお、第1抄造層20を乾燥させた後に、第2抄造工程を実施する場合には、第2抄造工程を実施する前に、第1抄造層20を、溶媒に浸漬させる等の湿潤工程を行うことができる。
具体的には、本実施形態の第2抄造工程は、第1マスク150をフィルター110の表面から除く工程と、第2マスクを第1抄造層20の表面の少なくとも一部の領域上に配置する工程と、第2スラリー130をフィルター110の表面に導入して、第2スラリー130をフィルター110の裏面側から吸引する工程と、上記第2マスクを第1抄造層20の表面から除く工程と、をこの順番で含むことができる。
第2マスクは、第1抄造層20の一部を覆うことができるが、その全体を覆うこともできる。抄造体10の構造の設計に基づいて、第2マスクの適切な配置位置を決定することができる。
以上により、抄造体10において、第1抄造層20の表面が第2抄造層30で覆われていない様な構造とすることができる。例えば、図1に示すような抄造体10の構造とすることができる。
本実施形態の製造方法に用いられるスラリーは、バインダー樹脂と繊維フィラー等の固形分と、分散媒である液状の溶媒を含むものである。当該固形分が、抄造層や抄造層を乾燥させた抄造体を構成することになるが、その詳細については後述する。
上記スラリーのうち第1スラリー120は、第1バインダー樹脂(バインダー樹脂A20)、第1繊維フィラー(繊維フィラーB20)および第1溶媒を含むものである。
一方、第2スラリー130は、第2バインダー樹脂(バインダー樹脂A30)、第1繊維フィラーとは異なる第2繊維フィラー(繊維フィラーB30)および第2溶媒を含むものである。第2スラリー130は、第1スラリー120とは、少なくとも、繊維フィラーの点が異なる異種のスラリーである。繊維フィラーが異なるとは、種類、形状、繊維長が異なることを意味する。さらに、第2スラリー130は、第1スラリー120とは、バインダー樹脂の点で異種のスラリーであってもよい。
いずれもの場合も、凝集剤を除いた状態で、容器102中のスラリーを攪拌し、固形分を分散させる工程を行うことが好ましい。固形分を構成する各材料成分を溶媒に分散させる方法としては、とくに限定されないが、たとえばディスパーザーを用いて撹拌する方法が挙げられる。
図4に示す抄造装置101は、スラリーを貯めることができる容器102と、スラリーを漉くことができるフィルター110で構成することができる。フィルター110は、平板形状でもよいが、図4に示すように、立体形状でもよい。これにより、立体的な抄造体10を得ることが可能になる。
図5に示す変形例2は、第2スラリー130を導入するタイミングが、図4に示す変形例1と異なる。つまり、図5(a)に示すように、フィルター110とフィルター110の表面に接触させた筒160を第1スラリー120中に浸漬させる。このとき、筒160には第2スラリー130はまだ導入されていない。
変形例3においては、第1抄造工程は、フィルター110の表面の一部の領域上に第1マスク152を配置した状態で、フィルター110を第1スラリー120中に浸漬する工程と、フィルター110を第1スラリー120の水位よりも高い位置に引き上げる工程と、を含み、第2抄造工程は、第1マスク152をフィルター110の表面から除く工程と、フィルター110を第2スラリー130中に浸漬する工程と、フィルター110を第2スラリー130の水位よりも高い位置に引き上げる工程と、を含むことができる。
まず、図6(a)に示すように、容器102中に第1スラリー120を導入する。続いて、フィルター110の表面を覆うように第1マスク152を設置する。第1マスク152の一部には、上面視において開口する開口部が形成されている。第1マスク152は、その形状については特に限定されないが、例えば、図6(a)に示すような、一面が平面で、他面がフィルター110の形状に沿った形状を有していて、筒状の開口部が形成されていてもよい。続いて、第1マスク152を密着させた状態でフィルター110を、第1スラリー120中に浸漬させる。
変形例4は、第2マスク156で第1抄造層20を覆った状態で、第2スラリー130を漉く点で、変形例3と異なる。
すなわち、本変形例4においては、第2抄造工程は、第1マスク154をフィルター110の表面から除く工程と、第2マスク156を第1抄造層20の表面の一部の領域上に配置する工程と、フィルター110を第2スラリー130中に浸漬する工程と、フィルター110を第1スラリー120の水位よりも高い位置に引き上げる工程と、第2マスク156を第1抄造層20の表面から除く工程と、をこの順番で含むことができる。
まず、図7(a)に示すように、容器102中に第1スラリー120を導入する。続いて、フィルター110の表面の一部を覆うように第1マスク154を設置する。第1マスク154は、その形状については特に限定されないが、例えば、図7(a)に示すような、棒状体としてもよい。続いて、第1マスク154の一端を密着させた状態でフィルター110を、第1スラリー120中に浸漬させる。
(特徴1)抄造体10の表面の平面視において、繊維フィラーBがランダムに配向している。
(特徴2)抄造体10の厚み方向における断面視において、繊維フィラーBの配向状態が高度に制御されており、繊維フィラーBが特定方向に配向している。言い換えれば、抄造体10の厚み方向におけて、繊維フィラーBは積層した状態である。
(特徴3)繊維フィラーB同士がバインダー樹脂Aで結着している。
図1に示される抄造体10の断面拡大図では、繊維フィラーBが平面方向に配列されており、繊維フィラーBの間にバインダー樹脂Aが介在している場合が例示されている。この場合、繊維フィラーB同士は、たとえばバインダー樹脂Aによって互いに結着される。
本実施形態の抄造体10は、バインダー樹脂Aおよび繊維フィラーBを含むものである。また、当該抄造体10は、凝集剤やイオン交換能を有する粉末状物質等をさらに含むことができる。
バインダー樹脂Aは、繊維フィラーB同士の間をつなぐ結着剤として機能するものであれば特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を用いることができる。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、又はこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。これらの樹脂は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
繊維フィラーBは、たとえば金属繊維;炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維などの無機繊維;木材繊維、木綿、麻、羊毛等の天然繊維;レーヨン繊維などの再生繊維;セルロース繊維などの半合成繊維;ポリアミド繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリロニトリル繊維、エチレンビニルアルコール繊維などの合成繊維から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、成形品の熱伝導性を向上させる観点からは、金属繊維および無機繊維のうちの一種または二種以上を含むことが好ましく、金属繊維および炭素繊維のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましい。また、成形品の機械的特性を向上させる観点からは、合成繊維および無機繊維のうちの一種または二種以上を含むことがより好ましい。とくに、成形品の曲げ強さを向上させる観点からは、炭素繊維を含むことがとくに好ましい。また、成形品の耐衝撃性を向上させる観点からは、アラミド繊維を含むことがとくに好ましい。成形品の電磁波遮蔽性能を向上させる観点からは、金属繊維を含むことがより好ましい。
一方で、平均繊維長さを500μm以上10mm以下とすることで、成形加工性を確保することができる。なお、成形加工性とは、抄造体10の表面平滑性および脱型性のことをいう。
なかでも、繊維フィラーBによる特性を発揮させるとともに、成形加工性を確保する観点から、繊維フィラーの平均繊維長さは、1mm以上、さらには3mm以上、8mm以下であることが好ましい。
また、繊維フィラーBの平均径は、1μm以上100μm以下であることが好ましく、特に5μm以上80μm以下であることが好ましい。1μm以上とすることで、抄造体10の剛性を確保することができ、100μm以下とすることで、成形加工性を確保することができる。
繊維の長さおよび径は、例えば、得られた抄造体10を電子顕微鏡で観察することにより、確認することができる。
高アスペクト比の繊維フィラーBとしては、アスペクト比が、好ましくは、100以上であり、より好ましくは、150以上であり、最も好ましくは、200以上である。これにより、抄造体10を成形して得られた成形体の特性を向上することができる。一方、高アスペクト比の繊維フィラーBのアスペクト比は、抄造体10の製造容易性や、抄造体10を成形して得られた制振材の強度を向上させる観点から、好ましくは、1000以下であり、より好ましくは、700以下である。
また、低アスペクト比の繊維フィラーBのアスペクト比は、好ましくは、50以下であり、より好ましくは、30以下であり、最も好ましくは、20以下である。これにより、抄造体10を成形して得られた成形体の特性を向上することができる。一方で、低アスペクト比の繊維フィラーBのアスペクト比が、たとえば1とすることができる。抄造体10を成型して得られる成形体の機械強度と特性とのバランスを向上させる観点からは、低アスペクト比の繊維フィラーBが3以上であることがより好ましい。
これらのうちでは、粘土鉱物がより好ましく、スメクタイトが天然物から合成物まで存在し、選択の幅が広いという点においてさらに好ましい。
スメクタイトとしては、イオン交換能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト及びスチーブンサイトなどが挙げられる。モンモリロナイトは、アルミニウムの含水ケイ酸塩であるが、モンモリロナイトを主成分とし、他に石英や雲母、長石、ゼオライトなどの鉱物を含んでいるベントナイトであってもよい。着色や不純物を気にする用途に用いる場合などには、不純物が少ない合成スメクタイトが好ましい。
イオン交換能を有する粉末状物質として、例えば、クニミネ工業(株)製のクニピア(ベントナイト)、スメクトンSA(合成サポナイト)、AGCエスアイテック(株)製のサンラブリー(鱗片状シリカ微粒子)、コープケミカル(株)製のソマシフ(膨潤性合成雲母)、ルーセンタイト(合成スメクタイト)、堺化学工業(株)製のハイドロタルサイトSTABIACE HT−1(ハイドロタルサイト)などが市販品として入手可能であるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態の抄造体10は、凝集剤E(高分子凝集剤)を含むことができる。凝集剤Eは、抄造体10の製造プロセスにおいて、バインダー樹脂Aと繊維フィラーBとを含む原料成分をフロック状に凝集させる機能を有する。このため、より安定的な樹脂シートの製造を実現することができる。
20 第1抄造層
21 表面
23 側面
30 第2抄造層
100 抄造装置
101 抄造装置
102 容器
104 吸引容器
106 吸引口
110 フィルター
120 第1スラリー
122 凝集体
130 第2スラリー
132 凝集体
140 吸引領域
142 非吸引領域
150 第1マスク
152 第1マスク
154 第1マスク
156 第2マスク
160 筒
L 交絡領域
A、A20、A30 バインダー樹脂
B、B20、B30 繊維フィラー
Claims (18)
- 第1バインダー樹脂、第1繊維フィラーおよび第1溶媒を含む第1スラリーをフィルターに通過させることにより、前記フィルターの表面上に第1抄造層を形成する第1抄造工程と、
第2バインダー樹脂、前記第1繊維フィラーとは異なる第2繊維フィラーおよび第2溶媒を含む第2スラリーを、前記第1抄造層に接触させるとともに前記フィルターに通過させることにより、前記フィルターの表面上に第2抄造層を形成する第2抄造工程と、を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第2抄造工程は、前記第1抄造層の上面と下面との間に位置する側壁面に対して、前記第2スラリーの水流を当てる工程を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1または2に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第2抄造工程は、前記第1抄造層と前記第2抄造層との間に、互いに異なる前記第1繊維フィラーと前記第2繊維フィラーとが交絡した交絡領域を形成する工程を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1抄造工程と前記第2抄造工程の間に、
乾燥処理および加熱処理を行わない、抄造体の製造方法。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1抄造工程は、
前記フィルターの表面の一部の領域上に第1マスクを配置する工程と、
前記第1スラリーを前記フィルターの表面に導入し、前記第1スラリーを前記フィルターの裏面側から吸引する工程と、をこの順番で含み、
前記第2抄造工程は、
前記第1マスクを前記フィルターの表面から除く工程と、
前記第2スラリーを前記フィルターの表面に導入して、前記第2スラリーを前記フィルターの裏面側から吸引する工程と、をこの順番で含む、抄造体の製造方法。 - 請求項5に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第2抄造工程は、
前記第1マスクを前記フィルターの表面から除く工程と、
第2マスクを第1抄造層の表面の少なくとも一部の領域上に配置する工程と、
前記第2スラリーを前記フィルターの表面に導入して、前記第2スラリーを前記フィルターの裏面側から吸引する工程と、
前記第2マスクを前記第1抄造層の表面から除く工程と、をこの順番で含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1抄造工程は、
前記フィルターの表面上に筒を接置した状態で、前記フィルターおよび前記筒の一部を前記第1スラリーに浸漬する浸漬工程と、
前記フィルターおよび前記筒を前記第1スラリーの水位よりも高い位置に引き上げる引き上げ工程と、を含み、
さらに前記第2スラリーを前記筒中に導入する工程を含み、
前記第2抄造工程は、
前記フィルターと前記筒とをわずかに離した状態で、前記第2スラリーの自重により、前記筒中の前記第2スラリーを前記フィルターに通過させる工程を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項7に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第2スラリーを前記筒中に導入する工程は、
前記浸漬工程の後、前記引き上げ工程の前に行われるか、もしくは、
前記第1抄造工程の後、前記第2抄造工程の前に行われる、抄造体の製造方法。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1抄造工程は、
前記フィルターの表面の一部の領域上に第1マスクを配置した状態で、前記フィルターを前記第1スラリー中に浸漬する工程と、
前記フィルターを前記第1スラリーの水位よりも高い位置に引き上げる工程と、を含み、
前記第2抄造工程は、
前記第1マスクを前記フィルターの表面から除く工程と、
前記フィルターを前記第2スラリー中に浸漬する工程と、
前記フィルターを前記第2スラリーの水位よりも高い位置に引き上げる工程と、を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項9に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第2抄造工程は、
前記第1マスクを前記フィルターの表面から除く工程と、
第2マスクを第1抄造層の表面の一部の領域上に配置する工程と、
前記フィルターを前記第2スラリー中に浸漬する工程と、
前記フィルターを前記第2スラリーの水位よりも高い位置に引き上げる工程と、
前記第2マスクを前記第1抄造層の表面から除く工程と、をこの順番で含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1および/または第2バインダー樹脂は、熱硬化性樹脂を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1から11のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1および/または第2繊維フィラーの繊維長は、10μm以上15mm以下である、抄造体の製造方法。 - 請求項1から12のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法であって、
前記第1および/または第2繊維フィラーが、金属繊維、無機繊維、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維からなる群から選択される一種以上を含む、抄造体の製造方法。 - 請求項1から13のいずれか1項に記載の抄造体の製造方法により得られた抄造体に対して、加圧成形を行うことにより成形体を得る工程を含む、成形体の製造方法。
- バインダー樹脂と繊維フィラーとを含む抄造層が、複数結合した抄造体であって、
一の前記抄造層は、他の前記抄造層と間に、互いに異なる前記繊維フィラーが交絡した交絡領域を有する、抄造体。 - 請求項15に記載の抄造体であって、
前記交絡領域の幅が、10μm以上5mm以下である、抄造体。 - 請求項15または16に記載の抄造体であって、
複数の前記抄造層が、平置きした状態で横並びになるように結合している、抄造体。 - 請求項15から17のいずれか1項に記載の抄造体であって、
複数の前記抄造層が、互いに積層した状態で結合している、抄造体。
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