JP2017145149A - 非磁性ガーネット単結晶基板の製造方法と非磁性ガーネット単結晶基板 - Google Patents

非磁性ガーネット単結晶基板の製造方法と非磁性ガーネット単結晶基板 Download PDF

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Abstract

【課題】RIG単結晶膜のLPE育成用基板に適用された場合に割れを起こさないSGGG単結晶基板とその製造方法を提供する。【解決手段】組成式が(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(0<x3、0<y<1)で表され、回転引上げ法により育成された肩部2と直胴部3を有するSGGG単結晶から単結晶基板を製造する方法において、育成時における界面反転操作によりSGGG単結晶に形成された界面反転位置4から40mm以上離れた切断位置5で肩部と直胴部を切り離し、該直胴部からSGGG単結晶基板を切り出すことを特徴とし、また、SGGG単結晶基板は、該基板をX線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞中心が基板面内の中心から8mm以内の領域に存在しかつ基板面内の任意2箇所における格子定数の差が0.002Å以下であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、組成式が(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(0<x3、0<y<1)で表され、チョクラルスキー(CZ:Czochralski)法等の回転引上げ法で育成された非磁性ガーネット単結晶から非磁性ガーネット単結晶基板を製造する方法に係り、特に、Bi置換型希土類鉄ガーネット単結晶膜を液相エピタキシャル成長法で育成する際に用いられる非磁性ガーネット単結晶基板とその製造方法に関するものである。
通信用光アイソレータに適用されるファラデー回転子の材料として、Bi置換型希土類鉄ガーネット単結晶膜(Rare-earth iron garnet:RIGと略記する)が広く用いられている。このRIG単結晶膜は、ガドリニウム・ガリウム・ガーネット単結晶(GGG:Gd3Ga512)に、Ca、Mg、Zrが添加された非磁性ガーネット(SGGG)基板を種基板結晶にして液相エピタキシャル(Liquid Phase Epitaxy:LPEと略記する)成長法で育成されており(特許文献1〜2参照)、RIG単結晶膜の育成を安定させるためには、RIG単結晶膜と種基板結晶である非磁性ガーネット(SGGG)の格子定数を一致させる必要がある。
また、上記基板に用いられる非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の育成はチョクラルスキー(CZ:Czochralski)法等の回転引上げ法により行われ、予め混合したGd23、Ga23、MgO、ZrO2、CaCO3を坩堝内に所定量仕込み、高周波炉で加熱溶融して原料融液を得た後、坩堝内の原料融液に種結晶を接触させ、該種結晶を回転させながら種結晶を徐々に引き上げてSGGG単結晶を育成している(特許文献3参照)。
ところで、回転引上げ法による単結晶の育成では、製品として使用する結晶の直胴部を育成する前段階として、結晶径を種結晶から次第に大きくする肩部の育成を行う。結晶の肩部育成においては、融液の温度差により発生する融液の「自然対流」を使い、安定した結晶成長を行うために結晶(種結晶)を比較的ゆっくり回転させる。この状態での結晶の固液界面形状は融液の「自然対流」を反映して凸形状(すなわち、坩堝底部側へ向けた凸形状)になっており、更に、結晶中央部にはコアと称する部分ができる。コアはコア周辺部分と格子定数がわずかに異なることから、コアとコア周辺との間に歪が発生し、コアが存在するSGGG単結晶基板を用いてRIG単結晶膜をLPE育成するとRIG単結晶膜に割れが発生するため、このままではLPE用基板として使用することができない。
そこで、回転引上げ法によりSGGG単結晶を育成する場合は、結晶径を大きくした段階で、結晶の回転速度を急激に上昇させ、融液中に「強制対流」を発生させて上記「自然対流」と競合状態を作り、上述した結晶の凸形状部を溶かし、固液界面形状をほぼ平坦な状態にしてから、基板として使用可能な直胴部の育成を行っている。
尚、結晶の回転速度を急激に上昇させて固液界面形状をほぼ平坦な状態にする一連の操作を「界面反転操作」と呼び、「界面反転操作」により結晶の固液界面形状が平坦になることを「界面反転」と呼び、かつ、結晶に形成された平坦状となった位置を「界面反転位置」と呼んでいる。そして、界面反転後に育成された結晶には上記コアはなく、比較的歪の少ない結晶を得ることができる。
ところで、結晶の上記「界面反転位置」近傍を内周刃切断機等の装置で切断して肩部と直胴部を切り離した場合、「界面反転位置」近傍には界面反転による内部歪みが残留しているため結晶全体にクラックや割れが発生し、その後における基板加工を困難にさせる問題が存在した。
このため、特許文献4では、結晶の「界面反転位置」から30mm離れたところで肩部と直胴部を切り離してSGGG単結晶基板を得る方法を開示している。この方法により、内部歪みに起因したクラックや割れ等を確かに回避することが可能となった。
しかし、特許文献4の方法によるSGGG単結晶基板を用いてLPE法によるRIG単結晶膜の育成を行った場合、種基板結晶(すなわちLPE育成用基板)であるSGGG単結晶基板が割れてしまうことがあり、未だ改善を必要とする問題が存在した。
特開2003−238294号公報 特開2003−238295号公報 特開2005−029400号公報 特開2015−086108号公報
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、RIG単結晶膜のLPE育成に使用しても、割れ等を起こさないSGGG単結晶基板とその製造方法を提供することにある。
そこで、本発明者等は、特許文献4の方法で得られたSGGG単結晶基板が割れる原因について鋭意研究を行ったところ、以下の技術的知見を得るに至った。
まず、特許文献4の条件に従って「界面反転位置」から30mm離れたところで肩部と直胴部の切り離しを行うと、SGGG単結晶中の内部歪みは減少するものの、SGGG単結晶の種結晶側(すなわち肩部側)から切り出されたSGGG単結晶基板は、基板面内での格子定数が基板中央部で高く、周辺部で低い傾向があることが分かった。
そして、基板面内での格子定数に差があるSGGG単結晶基板を用いてLPE育成を行った場合、SGGG単結晶基板内に僅かに残留する歪みを、RIG単結晶膜が、SGGG単結晶基板に育成されることで増大させていることが考えられ、上記歪が増大することによりSGGG単結晶基板が割れると推察された。
尚、RIG単結晶膜のLPE育成中におけるSGGG単結晶基板の割れを回避するには、SGGG単結晶基板面内における格子定数の分布を基板全面に亘り精度良く測定し、面内における格子定数の差が小さいSGGG単結晶基板を選別することで可能となるが、SGGG単結晶基板面内における格子定数の分布を基板全面に亘り測定し、選別する方法は測定に極めて多くの時間を要し、実用的でないという問題があった。
そこで、本発明者等は更なる研究を継続して行い、結晶の肩部と直胴部の切り離し位置を上記「界面反転位置」から40mm以上離れた位置に設定したところ、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶に残留する内部歪みが著しく減少し、かつ、基板面内における格子定数の差が小さい非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板が得られることを見出すに至った。本発明はこのような技術的知見に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明に係る第1の発明は、
組成式が(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(0<x3、0<y<1)で表され、かつ、回転引上げ法により育成された肩部と直胴部を有する非磁性ガーネット単結晶から非磁性ガーネット単結晶基板を製造する方法において、
育成時における界面反転操作により非磁性ガーネット単結晶に形成された界面反転位置から40mm以上離れた位置で上記肩部と直胴部を切り離し、該直胴部から非磁性ガーネット単結晶基板を切り出すことを特徴とするものである。
また、本発明に係る第2の発明は、
回転引上げ法により育成された非磁性ガーネット単結晶をその引上げ方向と直交する方向へ切断して製造され、かつ、組成式が(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(0<x3、0<y<1)で表される非磁性ガーネット単結晶基板において、
X線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞の中心が単結晶基板面内の中心から8mm以内の領域に存在し、かつ、単結晶基板面内の任意2箇所における格子定数の差が0.002Å以下であることを特徴とするものである。
本発明に係る非磁性ガーネット単結晶基板の製造方法によれば、
非磁性ガーネット(SGGG)単結晶に残留する内部歪みが著しく減少し、かつ、基板面内における格子定数の差が小さい非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板を得ることが可能となる。
従って、RIG単結晶膜のLPE育成中、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板が割れなくなるため、RIG単結晶膜の収率を向上させることが可能となる。
肩部と直胴部を有する非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の形状とその切断位置を示す説明図。 非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板の基板面内における格子定数の測定位置を示す説明図。 非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置からの距離(mm)と、界面反転位置から当該距離(mm)離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板における格子定数の基板面内分布との関係を示すグラフ図。 非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板をX線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞中心位置と非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板面内の中心位置(X軸とY軸の交点位置)との関係を示す説明図であり、「界面反転下2mm」は非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から2mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板の上記成長縞中心位置を意味し、「界面反転下12mm」は非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から12mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板の上記成長縞中心位置を意味し、以下、「界面反転下22mm」「界面反転下32mm」「界面反転下42mm」「界面反転下53mm」および「界面反転下104mm」も同様の意味である。 図5(A)は非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から22mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板におけるX線トポグラフィーの拡大撮像図、図5(B)は非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から53mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板におけるX線トポグラフィーの拡大撮像図。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。
非磁性ガーネット(SGGG)単結晶は一致溶融結晶でなく、添加される各元素(Ca、Mg、Zr)が僅かながら偏析を示すと共に、各添加元素の濃度に依存して格子定数が変化している。特に、格子定数に影響を与えるZrの偏析が他の構成元素よりも大きく、そのため回転引上げ法での単結晶育成では固液界面における過冷却を原因としてZrの組成が変動し、これが成長縞(ストリエーション)となって観測される。
そこで、上記成長縞(ストリエーション)と格子定数に影響を与えるZrとの関係を調べるため、下記測定とその技術的分析を行った。
まず、回転引上げ法により非磁性ガーネット(SGGG)単結晶を育成し、肩部と直胴部を切り離した後、得られた直胴部について種結晶側(すなわち肩部側)からSGGG単結晶基板を連続的に切り出して複数のSGGG単結晶基板を製造した。そして、RIG単結晶膜のLPE育成中に割れたSGGG単結晶基板に隣接した未使用のSGGG単結晶基板についてその面内における格子定数を全面に亘り測定したところ、SGGG単結晶基板面内における格子定数は単結晶基板の中央部で高く、単結晶基板の周辺部で低い傾向を示すことが確認された。そして、上記傾向を引き起こす原因は、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の育成時における上述の「自然対流」と「強制対流」の競合状態が、偏析の大きいZrの組成分布に揺らぎを発生させるためと考えられた。
このような技術的知見に基づき、更なる技術的分析を行った。
図1に、回転引上げ法で育成した肩部2と直胴部3を有する非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の形状とその切断位置5を示す。尚、図1中、符号1は種結晶、符号4は界面反転位置を示している。
そして、上記非磁性ガーネット(SGGG)単結晶から、界面反転位置4よりも下側の位置で、厚さ0.6mmのSGGG単結晶基板にして切り出し、格子定数の基板面内分布および基板のX線トポグラフィー評価を実施した。尚、SGGG単結晶基板の格子定数は、該単結晶基板の中心付近で9点および周辺部で8点測定しており、図2に単結晶基板面内における格子定数の測定位置を示す。
この結果を、図3と図4に示す。
図3は、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置からの距離(mm)と、界面反転位置から当該距離(mm)離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板における格子定数の基板内分布との関係を示すグラフ図である。図3のグラフ図から、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板における格子定数の基板内分布は、上記非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置からの距離(mm)が小さい(すなわち界面反転直下)と大きく、上記界面反転位置からの距離(mm)が大きい(すなわち界面反転位置からの距離が離れる)と小さくなり、かつ、界面反転位置から40mm離れると、格子定数のばらつきが0.002Å以内になっていることが確認できる。
また、図4は、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板面内の位置を座標軸(X軸とY軸)で示したもので、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板のX線トポグラフィーで同心円状に観察される成長縞(ストリエーション)の中心と単結晶基板中心との位置関係を示している。すなわち、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板をX線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞中心位置と非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板面内の中心位置(X軸とY軸の交点位置)との関係を示している。尚、図4中に記載された「界面反転下2mm」は、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から2mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板の上記成長縞中心位置を意味し、同じく図4中に記載された「界面反転下12mm」は、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から12mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板の上記成長縞中心位置を意味し、「界面反転下22mm」は、非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から22mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板の上記成長縞中心位置を意味し、以下「界面反転下32mm」「界面反転下42mm」「界面反転下53mm」および「界面反転下104mm」も同様の意味である。
更に、上記X線トポグラフィー像の一例として、図5(A)に非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から22mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板におけるX線トポグラフィーの拡大撮像図を示し、図5(B)に非磁性ガーネット(SGGG)単結晶の界面反転位置から53mm離れたところで肩部と直胴部を切り離して得られた非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板におけるX線トポグラフィーの拡大撮像図を示す。
そして、図4に示す座標軸から、X線トポグラフィー像における同心円状の成長縞中心は、界面反転直下(図4の「界面反転下2mm」を示す黒丸参照)では基板中央付近(すなわち、図4のX軸とY軸の交点近傍位置)にあるが、界面反転位置から離れるにつれて(図4の「界面反転下12mm」「界面反転下22mm」および「界面反転下32mm」を示す各黒丸参照)次第に基板中央から大きく外れていき、更に、界面反転位置から距離が離れる(図4の「界面反転下42mm」「界面反転下53mm」「界面反転下104mm」を示す各黒丸参照)と基板中央付近に戻ってくることが確認される。
そこで、上記一連の評価に用いた界面反転位置からの距離が異なる複数の非磁性ガーネット(SGGG)単結晶基板を用い、Bi置換型希土類鉄ガーネット(RIG)単結晶膜のLPE育成を行ったところ、表1に示すような結果が得られた。
尚、表1中の「界面反転位置からの距離(mm)」はSGGG単結晶に形成された界面反転位置からの距離(肩部と直胴部が切り離された界面反転位置からの距離)を意味し、「基板中心からの成長縞中心のずれ(mm)」はSGGG単結晶基板面内中心に対するX線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞中心のずれ量(mm)を意味し、「格子定数差(Å)」はSGGG単結晶基板面内の適宜選択された2箇所における格子定数の差を意味し、「LPE結晶育成結果」はSGGG単結晶基板がRIG単結晶膜のLPE育成用基板として適用された際に割れたか(「割れ」)否か(「〇」は割れていない)を示している。
そして、表1に示されたデータから、X線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞の中心がSGGG単結晶基板面内の中心から8mm以内の領域に存在し、かつ、SGGG単結晶基板面内の任意2箇所における格子定数の差が0.002Å以下の場合にはSGGG単結晶基板が割れない安定したLPE育成が可能となることが確認された。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
[実施例]
混合したGd23、Ga23、MgO、ZrO2,CaCO3を空気中において1600℃で仮焼した原料を直径150mm、高さ150mmのイリジウム製坩堝内に所定量仕込み、高周波加熱炉で1750℃まで加熱溶融して原料融液を得た後、種結晶を1分間に5回転させながら1時間に3mmの速度で引き上げて直径が80mmになるまで肩部を育成した。その後、結晶の回転数を1分間に20回に増やして界面反転を実現し、その後、直胴部の長さが100mmになるまで育成してSGGG単結晶を得た。尚、SGGG単結晶の育成雰囲気は、酸素1%、窒素99%の雰囲気とした。
得られたSGGG単結晶を界面反転位置から40mmのところで肩部と直胴部に分離し、直胴部から直径が3インチで厚さが約0.6mmのSGGG単結晶基板を作製した。
次に、得られた90枚のSGGG単結晶基板について格子定数分布とX線トポグラフィー測定を行った後、RIG単結晶膜のLPE育成を行ったところ、LPE育成中に割れたSGGG単結晶基板は存在しなかった。
また、得られた90枚のSGGG単結晶基板については、X線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞中心におけるSGGG単結晶基板面内の中心からのずれは全て8mm以内であり、かつ、SGGG単結晶基板面内の任意2箇所における格子定数の差も0.002Å以下であった。
本発明によれば、RIG単結晶膜のLPE育成中において非磁性ガーネット単結晶基板が割れないため、RIG単結晶膜のLPE育成用基板として適用される産業上の利用可能性を有している。
1 種結晶
2 肩部
3 直胴部
4 界面反転位置
5 切断位置

Claims (2)

  1. 組成式が(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(0<x3、0<y<1)で表され、かつ、回転引上げ法により育成された肩部と直胴部を有する非磁性ガーネット単結晶から非磁性ガーネット単結晶基板を製造する方法において、
    育成時における界面反転操作により非磁性ガーネット単結晶に形成された界面反転位置から40mm以上離れた位置で上記肩部と直胴部を切り離し、該直胴部から非磁性ガーネット単結晶基板を切り出すことを特徴とする非磁性ガーネット単結晶基板の製造方法。
  2. 回転引上げ法により育成された非磁性ガーネット単結晶をその引上げ方向と直交する方向へ切断して製造され、かつ、組成式が(Gd3-xCax)(Ga5-x-2yZrx+yMgy)O12(0<x3、0<y<1)で表される非磁性ガーネット単結晶基板において、
    X線トポグラフィーで撮影して観察される同心円状の成長縞の中心が単結晶基板面内の中心から8mm以内の領域に存在し、かつ、単結晶基板面内の任意2箇所における格子定数の差が0.002Å以下であることを特徴とする非磁性ガーネット単結晶基板。
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