JP2017145069A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分離部の偏摩耗を防止し或いは抑制できる記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から媒体を送り出す給送ローラーと、前記媒体載置部に載置された媒体と前記給送ローラーとの接触部より下流側に位置し、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして分離する、前記給送ローラーに対して進退する方向に変位可能な分離部と、前記分離部を前記給送ローラーに向けて付勢する付勢手段と、前記給送ローラーと前記分離部とのニップ位置より下流側に位置し、前記ニップ位置から下流側に送り出される媒体において前記分離部と接触する面が押し当たることで媒体が前記分離部に付与する力を規制する規制部とを備える。
【選択図】図9
【解決手段】記録装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から媒体を送り出す給送ローラーと、前記媒体載置部に載置された媒体と前記給送ローラーとの接触部より下流側に位置し、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして分離する、前記給送ローラーに対して進退する方向に変位可能な分離部と、前記分離部を前記給送ローラーに向けて付勢する付勢手段と、前記給送ローラーと前記分離部とのニップ位置より下流側に位置し、前記ニップ位置から下流側に送り出される媒体において前記分離部と接触する面が押し当たることで媒体が前記分離部に付与する力を規制する規制部とを備える。
【選択図】図9
Description
本発明は、媒体に記録を行う記録装置に関する。
記録装置の一例であるインクジェットプリンターには、媒体の一例としての記録用紙を載置する載置部と、当該載置部から記録用紙を送り出す給送ローラーと、記録用紙の重送を分離する分離手段と、を備えたものがある。特許文献1記載の給紙装置では、前記載置部は「リフト板201」に相当し、前記給送ローラーは「給紙ロール16」に相当し、前記分離手段は「分離ロール17」に相当する。
特許文献1記載の給紙装置において、分離ロール17は、揺動可能な分離ホルダ171に支持されており、この分離ホルダ171は、バネ173により給紙ロール16方向に付勢されている。
リフト板201に載置された用紙Pの最上位のものは、リフト板201のリフトアップにより給紙ロール16に当接する。そして最上位の用紙Pは、給紙ロール16の回転により送り出され、その先端が分離ロール17に突入する。そして分離ロール17は、用紙Pを介して給紙ロール16から押圧力を受ける為、用紙Pの給送に伴って連れ回りする。
リフト板201に載置された用紙Pの最上位のものは、リフト板201のリフトアップにより給紙ロール16に当接する。そして最上位の用紙Pは、給紙ロール16の回転により送り出され、その先端が分離ロール17に突入する。そして分離ロール17は、用紙Pを介して給紙ロール16から押圧力を受ける為、用紙Pの給送に伴って連れ回りする。
ここで、用紙には普通紙などの剛性の低いものと、専用紙などの剛性の高いものとがある。低剛性の用紙は、分離ロール17を通過する際に分離ロール17に付与する力が小さいが、高剛性の用紙は、分離ロール17を通過する際に分離ロール17に付与する力が大きくなる。そしてその大きさにより、バネ173の付勢力に打ち勝ち、分離ロール17が給紙ロール16から離間してしまう場合もある。
このように分離ロール17が給紙ロール16から離間してしまうと、分離ロール17は給紙ロール16から押圧力を受けない為、用紙Pの給送に応じて連れ回りせず、停止した状態となる虞がある。そしてこの様に分離ロール17が停止したまま、用紙Pが下流側に進むと、分離ロール17において用紙Pとの接触部位が摩耗し、即ち分離ロール17の外周が局所的に摩耗して、その後に適切な分離が行えなくなる虞がある。尚、本明細書では上記の様な局所的な摩耗を適宜「偏摩耗」と称することとする。
この様な問題を回避する方策の一つとして、分離ロール17を付勢するバネ173の付勢力を増やすことが考えられる。しかしバネ173の付勢力を増やしても、種々の用紙幅や用紙種別の全てに対応するのは困難であり、例えば低剛性の用紙を給送する際にはノンフィードとなってしまう虞もある。
そこで本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、その目的は、分離部の偏摩耗を防止し或いは抑制できる記録装置を提供することにある。
上記課題を解決する為の、本発明の第1の態様に係る記録装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部から媒体を送り出す給送ローラーと、前記媒体載置部に載置された媒体と前記給送ローラーとの接触部より下流側に位置し、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして分離する、前記給送ローラーに対して進退する方向に変位可能な分離部と、前記分離部を前記給送ローラーに向けて付勢する付勢手段と、前記給送ローラーと前記分離部とのニップ位置より下流側に位置し、前記ニップ位置から下流側に送り出される媒体において前記分離部と接触する面が押し当たることで媒体が前記分離部に付与する力を規制する規制部とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、給送ローラーと分離部とのニップ位置より下流側に位置し、前記ニップ位置から下流側に送り出される媒体において前記分離部と接触する面が押し当たることで媒体が前記分離部に付与する力を規制する規制部を備えている為、前記規制部により、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生を抑制でき、ひいては前記分離部の偏摩耗を抑制できる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記規制部は、前記ニップ位置より下流側に位置するとともに媒体を下流側に案内する案内部材から突出する突出部で構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記規制部は、前記ニップ位置より下流側に位置するとともに媒体を下流側に案内する案内部材から突出する突出部で構成されている為、前記規制部を省スペースで構成できる。
本発明の第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記規制部は、媒体の剛性に応じて、前記分離部が前記給送ローラーに対して進退する方向の成分を含む方向に変位可能であることを特徴とする。
本態様によれば、前記規制部は、媒体の剛性に応じて、前記分離部が前記給送ローラーに対して進退する方向の成分を含む方向に変位可能であるので、媒体の剛性に応じて前記規制部を変位させることで、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生の抑制と、前記規制部が媒体に与える搬送負荷の軽減と、のバランスを図ることができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記規制部の変位を制御する制御部を備え、前記制御部は、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際、前記規制部を、前記第1の媒体を搬送する際の前記規制部の位置より前記給送ローラー側に位置させることを特徴とする。
本態様によれば、前記規制部の変位を制御する制御部は、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際、前記規制部を、前記第1の媒体を搬送する際の前記規制部の位置より前記給送ローラー側に位置させるので、剛性が高い第2の媒体が前記分離部に付与する力をより確実に規制することができ、ひいては前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生をより確実に抑制できる。
本発明の第5の態様は、第1のまたは第2の態様において、媒体の剛性に応じて前記付勢手段の付勢力を調整可能に構成されていることを特徴とする。
本態様によれば、媒体の剛性に応じて前記付勢手段の付勢力を調整可能に構成されているので、媒体の剛性に応じて前記付勢力を調整することで、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生の抑制と、前記分離部による媒体の分離性能と、のバランスを図ることができる。
本態様によれば、媒体の剛性に応じて前記付勢手段の付勢力を調整可能に構成されているので、媒体の剛性に応じて前記付勢力を調整することで、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生の抑制と、前記分離部による媒体の分離性能と、のバランスを図ることができる。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記規制部の変位を制御する制御部を備え、前記制御部は、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際、前記付勢手段の付勢力を、前記第1の媒体を搬送する際の付勢力より強くすることを特徴とする。
本態様によれば、前記規制部の変位を制御する制御部は、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際、前記付勢手段の付勢力を、前記第1の媒体を搬送する際の付勢力より強くするので、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生をより確実に抑制できる。
本発明の第7の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記媒体載置部が、媒体の剛性に応じて前記分離部に媒体が突入する突入角が変化する方向に姿勢変化可能であることを特徴とする。
本態様によれば、前記媒体載置部が、媒体の剛性に応じて前記分離部に媒体が突入する突入角が変化する方向に姿勢変化可能であり、即ち媒体が前記分離部に突入する際に前記分離部に与える力を調整可能となるので、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生の抑制と、前記分離部による媒体の分離性能と、のバランスを図ることができる。
本態様によれば、前記媒体載置部が、媒体の剛性に応じて前記分離部に媒体が突入する突入角が変化する方向に姿勢変化可能であり、即ち媒体が前記分離部に突入する際に前記分離部に与える力を調整可能となるので、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生の抑制と、前記分離部による媒体の分離性能と、のバランスを図ることができる。
本発明の第8の態様は、第7の態様において、前記媒体載置部の姿勢を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記媒体載置部を姿勢変化させることにより、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際の前記突入角を、前記第1の媒体を搬送する際の前記突入角より緩くすることを特徴とする。
本態様によれば、前記媒体載置部の姿勢を制御する制御部は、前記媒体載置部を姿勢変化させることにより、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際の前記突入角を、前記第1の媒体を搬送する際の前記突入角より緩くするので、前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生をより確実に抑制できる。
本発明の第9の態様は、第4の態様において、前記分離部の前記給送ローラーに対する位置を検出する検出手段を備え、前記制御部は、前記検出手段の位置検出情報に基づき、前記規制部を変位させることを特徴とする。
本態様によれば、前記分離部の前記給送ローラーに対する位置を検出する検出手段を備え、前記制御部は、前記検出手段の位置検出情報に基づき、前記規制部を変位させるので、前記規制部を適切に変位させることができ、ひいては前記分離部の前記給送ローラーからの離間の発生をより確実に抑制できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、以下説明する実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることを前提として、以下本発明の一実施形態を説明するものとする。
図1は本発明に係る「記録装置」の一実施形態であるインクジェットプリンター(以下「プリンター」と言う)1の外観斜視図、図2はプリンター1の用紙搬送経路の略全体を示す側断面図、図3はプリンター1の用紙搬送経路の一部領域を示す側断面図である。
また、図4、図5はプリンター1の用紙給送経路を示す側断面図、図6、図7、図8は用紙給送部位の拡大図、図9は他の実施形態に係る用紙給送部位の拡大図、図10は給送ローラー15及び分離ローラー16の拡大図、図11は分離ローラー16と規制部46の位置関係を示す平面図である。更に図12は他の実施形態に係る用紙給送経路を示す側断面図である。
また、図4、図5はプリンター1の用紙給送経路を示す側断面図、図6、図7、図8は用紙給送部位の拡大図、図9は他の実施形態に係る用紙給送部位の拡大図、図10は給送ローラー15及び分離ローラー16の拡大図、図11は分離ローラー16と規制部46の位置関係を示す平面図である。更に図12は他の実施形態に係る用紙給送経路を示す側断面図である。
■■■プリンターの全体構成について■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
以下、図1及び図2を参照しつつ媒体の一例としての記録用紙にインクジェット記録を行うプリンター1の全体構成について概説する。
図1においてインクジェットプリンター1は、記録用紙に記録を行う装置本体2Aの上部にスキャナー部3を備え、装置本体2Aの下側には増設ユニット2B、2Cを備えている。装置本体2Aは用紙カセット10Aを備え、増設ユニット2Bは、用紙カセット10Bを備え、増設ユニット2Cは用紙カセット10Cを備えている。増設ユニット2B、2Cのこれらは用紙収容枚数を増やす為のオプションユニットであり、装置本体2Aに対して任意的に取り付けられる。
以下、図1及び図2を参照しつつ媒体の一例としての記録用紙にインクジェット記録を行うプリンター1の全体構成について概説する。
図1においてインクジェットプリンター1は、記録用紙に記録を行う装置本体2Aの上部にスキャナー部3を備え、装置本体2Aの下側には増設ユニット2B、2Cを備えている。装置本体2Aは用紙カセット10Aを備え、増設ユニット2Bは、用紙カセット10Bを備え、増設ユニット2Cは用紙カセット10Cを備えている。増設ユニット2B、2Cのこれらは用紙収容枚数を増やす為のオプションユニットであり、装置本体2Aに対して任意的に取り付けられる。
符号5は、プリンター1の各種操作を行う操作部であり、符号4は、記録が行われて排出される記録用紙を受けるトレイであり、より具体的には直近に記録が行われた記録面を下にして排出される記録用紙を受けるフェイスダウン排紙トレイである。また符号35は給送ユニットであり、不図示の回動支点を中心にして回動することにより、装置本体2Aに対して開閉することができる。
符号6は給送ユニット35を構成する開閉カバーであり、揺動軸6a(図2)を中心に揺動可能に構成されており、矢印e、fで示す方向に開くことができる。図1において仮想線及び符号6’は、開閉途中の開閉カバーを示している。
開閉カバー6の内側には手差しトレイ41(図2)が設けられている。手差しトレイ41は揺動軸41aを中心に回動し、開閉カバー6とともに開閉できる様になっている。尚、図2に示す手差しトレイ41は収納姿勢であり、図2の状態から時計回り方向に開き、斜め上方を向いた状態で、手差し給紙を可能とする。
開閉カバー6の内側には手差しトレイ41(図2)が設けられている。手差しトレイ41は揺動軸41aを中心に回動し、開閉カバー6とともに開閉できる様になっている。尚、図2に示す手差しトレイ41は収納姿勢であり、図2の状態から時計回り方向に開き、斜め上方を向いた状態で、手差し給紙を可能とする。
尚、プリンター1は操作部5が配置された側が装置手前側であり、開閉カバー6が設けられた側が装置右側面となる。即ちプリンター1における記録用紙の給送、搬送、排出は、装置左右方向に沿って行われる。
続いて図2を参照しつつプリンター1における用紙搬送経路について概説する。プリンター1は、用紙カセット10Aからの給送経路(カセット給送軌跡S1参照)、図2では図示を省略する用紙カセット10B、10Cからの給送経路(増設カセット給送軌跡S2参照)、媒体としての用紙を載置する手差しトレイ41からの給送経路(手差し給送軌跡S3参照)、のこれら3つの用紙給送経路を有している。
またプリンター1は、直近に記録が行われた記録面を上にして排出するフェイスアップ排出(フェイスアップ排出軌跡T1参照)、直近に記録が行われた記録面を下にして排出するフェイスダウン排出(フェイスダウン排出軌跡T2参照)、のこれら2つの用紙排出方法を有している。
尚、図2において符号7はフェイスアップ排出される用紙を受けるフェイスアップ排紙トレイを示している。このフェイスアップ排紙トレイ7は、回動軸7aを中心に回動することにより、図2に示す収納状態と、図示しない開放状態とを取り得る。
そしてプリンター1は、第1搬送経路としての記録搬送経路R1、第2搬送経路としてのスイッチバック経路R2、第3搬送経路としての反転経路R3、第4搬送経路としてのフェイスダウン排出経路R4、また更にフェイスアップ排出経路R5、のこれら5つの用紙搬送経路を備えている。
図2において符号33は不図示の駆動源により駆動されるフラップ(経路切り替え部材)を示しており、図2の実線及び符号33で示す状態と、仮想線及び符号33’で示す状態とを切り換える。
フラップ33が図2の実線で示す状態にある場合、記録用紙はフェイスダウン排出経路R4に案内され、そしてフェイスダウン排出軌跡T2で示されるようにフェイスダウン排出される。フラップ33が図2の仮想線および符号33’の状態にある場合、記録用紙はフェイスアップ排出経路R5に案内され、そしてフェイスアップ排出軌跡T1で示されるようにフェイスアップ排出される。
尚、図2において符号9は各種制御を行う制御部を示している。制御部9は、不図示の外部コンピューターで動作するプリンタドライバ或いは制御部9が備えるプリンタドライバにより生成された、記録を行う為のデータである記録データを取得する。そして当該記録データに基づき、インクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」)8や不図示のモーターにより駆動される各種用紙搬送ローラー類や、各経路切り替え部材(フラップ)、また後述するリフター40や規制部46などを制御する。また制御部9は、各種センサー(例えば記録用紙の通過を検出するセンサー)の検出状態に基づき必要な制御を行う。尚、図2において制御部9は概念的に示したものであり、実際には装置本体2A内の所定の位置に設けられた回路基板により構成される。
以下、更に図2ではレジストローラー対17までの用紙給送経路を説明する。
以下、更に図2ではレジストローラー対17までの用紙給送経路を説明する。
装置本体2Aに着脱可能に設けられる用紙カセット10Aはホッパー11を備えており、ホッパー11が軸11aを中心に揺動することでより、用紙カセット10Aに収容された記録用紙Pが、図示しないモーターにより回転駆動される給送ローラー12に対し接離する。
給送ローラー12により用紙カセット10Aから送り出された記録用紙は、分離ローラー対13によるニップ位置を通過することで分離(重送防止)され、搬送ローラー対14からの送り力を受けてレジストローラー対17に到達する。装置本体2Aの下に位置する増設ユニット2B、2C(図1)も同様に給送ローラー12、分離ローラー対13を備えており、各用紙カセットから送り出された記録用紙Pは図2に示す搬送ローラー対14からの送り力を受けて、レジストローラー対17に到達する。
尚、手差しトレイ41からの用紙給送経路(手差し給送軌跡S3)については後に詳述する。
尚、手差しトレイ41からの用紙給送経路(手差し給送軌跡S3)については後に詳述する。
以下、図3を参照しつつレジストローラー対17より下流の用紙搬送経路について説明する。尚、図3では記録用紙がフェイスダウン排出経路R4を介してフェイスダウン排出されることを前提に説明する。
先ず、各用紙搬送経路に設けられたローラーについて説明する。図3において符号17はレジストローラー対、符号20〜29は全て記録用紙を搬送する搬送ローラー対を示しており、特に搬送ローラー対20〜28の一方側のローラーは符号Fで示され、他方側のローラーは符号Gで示される。ローラーFは不図示のモーターにより駆動される駆動ローラーであり、一例として用紙幅方向に適宜の間隔を置いて複数設けられるゴムローラーである。
ローラーGは記録用紙と接して従動回転する従動ローラーであり、用紙幅方向に適宜の間隔を置いて、ローラーFと一対で設けられる。ローラーGは外周に複数の歯を有するギザローラーであり、記録面に対して点接触することにより既記録面のインクの白ヌケや転着を抑制する。
尚、従動ローラーGは、各搬送ローラー対を構成する以外にも、用紙搬送経路上の適宜の位置に設けられており、特に既記録面に接する側に設けられている。
尚、従動ローラーGは、各搬送ローラー対を構成する以外にも、用紙搬送経路上の適宜の位置に設けられており、特に既記録面に接する側に設けられている。
一方、レジストローラー対17及び搬送ローラー対29については、上記搬送ローラー対20〜28とは構成が異なる。具体的には、レジストローラー対17は、回転駆動される駆動ローラー17aと、従動回転可能な従動ローラー17bとを備え、このうち従動ローラー17bは、外周面が滑らかな樹脂ローラーである。
同様に搬送ローラー対29は、回転駆動される駆動ローラー29aと、従動回転可能な従動ローラー29bとを備え、このうち従動ローラー29bは、外周面が滑らかな樹脂ローラーである。
同様に搬送ローラー対29は、回転駆動される駆動ローラー29aと、従動回転可能な従動ローラー29bとを備え、このうち従動ローラー29bは、外周面が滑らかな樹脂ローラーである。
上述した各ローラー間では、記録用紙は上下のガイド部材によって案内される。図2及び図3では図の煩雑化を避ける為、ガイド部材に符号は付していないが、各ローラー間を接続する太線が、上記ガイド部材を示している。また、図4以降では適宜上記ガイド部材の図示を省略している。
次に、第1搬送経路としての記録搬送経路R1は、記録用紙に記録を行う記録部としての記録ヘッド8の下を通り、その上流側及び下流側に延びる。本実施例では便宜上、記録搬送経路R1は、概ね図3の位置M1〜位置M2までとする。記録搬送経路R1において記録用紙は、レジストローラー対17、ベルトユニット18から送り力を受ける。尚、符号19a、19bは、後述する搬送ベルト18cとの間で記録用紙Pをニップする従動ローラーである。
尚、本実施例において記録ヘッド8は、インクを吐出するノズルが用紙幅方向全域をカバーする様に設けられた記録ヘッド(所謂ラインヘッド)であり、用紙幅方向への移動を伴わないで用紙幅全体に記録が可能な記録ヘッドとして構成されている。
第2搬送経路としてのスイッチバック経路R2は、記録搬送経路R1と接続する搬送経路であって、記録ヘッド8の下を通った記録用紙を送り込んだ後(図3左方向)、スイッチバックさせて送り込み方向とは逆方向(図3右方向)に搬送する経路であり、後述するフェイスダウン排出経路R4に対し湾曲の内側に位置している。本実施例では便宜上、スイッチバック経路R2は概ね図3の位置M3より左側とする。スイッチバック経路R2において記録用紙は、搬送ローラー対26から送り力を受ける。
第3搬送経路としての反転経路R3は、スイッチバック経路R2と接続する搬送経路であって、前記逆方向(図3右方向)に搬送された記録用紙を、記録ヘッド8の上側を迂回させて反転させ、記録搬送経路R1における記録ヘッド8の上流側位置(本実施例ではレジストローラー対17の上流位置)で合流させる。本実施例では便宜上、反転経路R3は概ね図3の位置M3から位置M4に至る経路とする。反転経路R3において記録用紙は、搬送ローラー対27、28、29から送り力を受ける。
第4搬送経路としてのフェイスダウン排出経路R4は、記録搬送経路R1と接続する搬送経路であって、記録ヘッド8の下を通った記録用紙を記録ヘッド8と対向した面を内側にして湾曲させ、反転させて排出する為の経路である。本実施例では便宜上、フェイスダウン排出経路R4は概ね図3の位置M2より左側とする。フェイスダウン排出経路R4において記録用紙は、搬送ローラー対20、21、22、23、24、25から送り力を受ける。
尚、各搬送経路の接続部には搬送経路の切り替えを行う経路切り替え部材としての第1フラップ31および第2フラップ32が設けられている。第1フラップ31は不図示の駆動手段から駆動力を受けることにより、揺動支点31aを中心に揺動可能となっている。また第2フラップ32は不図示の係合部を介し第1フラップ31と係合可能に設けられており、第1フラップ31の揺動に応じ、揺動支点32aを中心に揺動する。
これらフラップにより、用紙の進む経路が設定される。
これらフラップにより、用紙の進む経路が設定される。
■■■2.手差し給送経路について■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
続いて、手差し給送軌跡S3における用紙給送について図4以降を参照しつつ説明する。尚、図4及び図5では、図6以降を参照しつつ説明する規制部46の図示は省略している。
図4及び図5において、符号15は給送ローラーである。給送ローラー15は、制御部9(図2)により制御される不図示の駆動モーターにより回転駆動され、接触している記録用紙を下流側へ送り出す。給送ローラー15は、本実施形態では外周面が高摩擦材料(例えばゴム)で構成されたローラーである。本実施形態において給送ローラー15は全周に亘って外径がほぼ均一な円形状を成し、全周において用紙と接触可能なローラーである。
続いて、手差し給送軌跡S3における用紙給送について図4以降を参照しつつ説明する。尚、図4及び図5では、図6以降を参照しつつ説明する規制部46の図示は省略している。
図4及び図5において、符号15は給送ローラーである。給送ローラー15は、制御部9(図2)により制御される不図示の駆動モーターにより回転駆動され、接触している記録用紙を下流側へ送り出す。給送ローラー15は、本実施形態では外周面が高摩擦材料(例えばゴム)で構成されたローラーである。本実施形態において給送ローラー15は全周に亘って外径がほぼ均一な円形状を成し、全周において用紙と接触可能なローラーである。
符号40はリフターであり、手差しトレイ41とともに媒体を載置する媒体載置部を構成する。リフター40は付勢手段の一例であるばね34により上昇方向に付勢されているとともに、制御部9(図2)により制御される不図示のカムにより押し下げられて下降する状態と、前記カムによる拘束を解除されてばね34の付勢力を受けて上昇する状態と、を切換可能となっている。図4は、リフター40の下降状態(給送待機状態)を、図5は上昇状態(給送状態)を示している。
図4に示す、リフター40の下降状態即ち給送待機状態では、リフター40の上面は、開状態の手差しトレイ41とほぼ同一高さにあり、ほぼ平坦な面(用紙載置面)を形成し、給送前の用紙を支持する。
符号42は手差しトレイ41に載置された用紙の一方側エッジを規制するエッジガイドである。エッジガイド42は用紙の両サイドをガイドする様に一対設けられている。
尚、本実施形態では用紙給送基準は用紙幅中心に設定されている。従って給送ローラー15は用紙幅中央位置に設けられている。また、一対のエッジガイド42は、用紙幅方向中央位置を対称にして同期して変位可能に構成されている。
尚、本実施形態では用紙給送基準は用紙幅中心に設定されている。従って給送ローラー15は用紙幅中央位置に設けられている。また、一対のエッジガイド42は、用紙幅方向中央位置を対称にして同期して変位可能に構成されている。
リフター40の上面において給送ローラー15と対向する位置には、不図示の摩擦部材が設けられている。リフター40が下降状態(給送待機状態)から上昇状態(給送状態)に切り換わると、図5に示すように記録用紙の束(符号Ptで示す)が給送ローラー15とリフター40とによってニップされ、給送ローラー15と接している最上位の記録用紙(符号P1で示す)が給送ローラー15によって下流側に送り出される。このとき上記摩擦部材は、用紙束Ptが下流側に送り出されないように保持する。
次に、符号16は、所定の回転抵抗が付与された状態に設けられる、分離部としての分離ローラーである。分離ローラー16は外周面が高摩擦材料(例えばゴム)で構成されたローラーあり、摩擦部材36より用紙搬送方向下流側に位置し、給送ローラー15との間で用紙をニップして分離する分離部を構成する。分離ローラー16は、例えば給送される記録用紙P1に接し、記録用紙P1の給送に伴って従動回転する。
符号37、38、39は、用紙先端或いは用紙後端の通過を検出する検出手段としてのセンサーである。センサー37、38、39は、例えば発光部と受光部とを備える光学センサーであり、受光部の受光強度の変化を利用して、制御部9(図2)が用紙先端或いは用紙後端の通過を検出する。
手差しトレイ41とリフター40により支持された記録用紙の先端は、先端規制面44に当接する。即ち先端規制面44は、手差しトレイ41とリフター40により支持された記録用紙の先端位置を規制する。尚、本実施形態では、先端規制面44は手差しトレイ41とリフター40の上面に対しほぼ直交する面となっている。
続いて、図6〜図8を参照しつつ、給送ローラー15と分離ローラー16とのニップ位置の下流近傍に設けられる規制部46について説明する。
給送ローラー15と分離ローラー16とのニップ位置から送られる記録用紙P1(図6では符号P1a、図7では符号P1bで示す)は、前記ニップ位置の下流近傍においては案内部材としてのガイド部材50、51、52によって下流側にガイドされる。このうち、ガイド部材50の位置には、規制部46が設けられている。
給送ローラー15と分離ローラー16とのニップ位置から送られる記録用紙P1(図6では符号P1a、図7では符号P1bで示す)は、前記ニップ位置の下流近傍においては案内部材としてのガイド部材50、51、52によって下流側にガイドされる。このうち、ガイド部材50の位置には、規制部46が設けられている。
規制部46は、本実施形態ではガイド部材50から突出する位置(図6、図7)と、ガイド部材50から突出しない位置(図8)と、の間を変位可能に設けられている。
符号45は規制部46を変位動作させる動作機構であり、この動作機構45は、制御部9(図2)により制御されるモーター49と、モーター49の回転軸に設けられたピニオン歯車48と、ラック部材47と、を備えて構成されており、規制部46は、ラック部材47の上部に形成されている。
符号45は規制部46を変位動作させる動作機構であり、この動作機構45は、制御部9(図2)により制御されるモーター49と、モーター49の回転軸に設けられたピニオン歯車48と、ラック部材47と、を備えて構成されており、規制部46は、ラック部材47の上部に形成されている。
ラック部材47にはラック部47aが形成されており、このラック部47aがピニオン歯車48と噛合してラックピニオン機構を構成している。これにより、モーター49の回転によって、ラック部材47が上下動し、規制部46がガイド部材50から突出する位置と突出しない位置との間を変位する。
規制部46は、以下の機能を発揮する。即ち、記録用紙には普通紙などの剛性の低いものと、コート層を有する専用紙などの剛性の高いものとがある。低剛性の記録用紙は、分離ローラー16を通過する際に分離ローラー16に付与する力が小さいが、高剛性の記録用紙は、分離ローラー16を通過する際に分離ローラー16に付与する力(分離ローラー16を押し下げようとする力)が大きくなる。そしてその大きさにより、ばね34の付勢力に打ち勝ち、分離ローラー16が給送ローラー15から離間してしまう場合もある。
図6において矢印F1は、記録用紙が分離ローラー16に与える力(分離ローラー16を押し下げようとする力)を示している。
図6において矢印F1は、記録用紙が分離ローラー16に与える力(分離ローラー16を押し下げようとする力)を示している。
このように分離ローラー16が給送ローラー15から離間してしまうと、分離ローラー16は給送ローラー15から押圧力を受けない為、記録用紙の給送に応じて連れ回りせず、停止した状態となる虞がある。そしてこの様に分離ローラー16が停止したまま、記録用紙が下流側に進むと、分離ローラー16において記録用紙との接触部位が摩耗し、即ち分離ローラー16の外周が局所的に摩耗して(分離ローラー16の偏摩耗)、その後に適切な分離が行えなくなる虞がある。
その為本実施形態では、図6に示す様に、給送ローラー15と分離ローラー16とのニップ位置より下流側に位置し、前記ニップ位置から下流側に送り出される記録用紙P1aにおいて分離ローラー16と接触する面(図6に置いて下面)が押し当たることで記録用紙が分離ローラー16に付与する力を規制する規制部46を備えている。図6において矢印F2は、規制部46が記録用紙P1aに与える力を示している。規制部46が力F2を記録用紙P1aに付与することで、記録用紙P1aが分離ローラー16に付与する力(分離ローラー16を押し下げようとする力)F1を軽減する。
従って規制部46により、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生を抑制でき、ひいては分離ローラー16の偏摩耗を抑制できる。
従って規制部46により、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生を抑制でき、ひいては分離ローラー16の偏摩耗を抑制できる。
尚、規制部46は、本実施形態では用紙幅方向において図11に示す様に適宜の間隔を空けて複数設けられている。図11において左右方向が用紙幅方向であり、図面上方向が用紙給送方向下流側である。
図11において符号50aは分離ローラー16を露呈させる開口部であり、符号50bは規制部46を露呈させる開口部である。規制部46は、開口部50bからガイド部材50の上面に突出する。
また規制部46は、本実施形態では用紙幅方向において分離ローラー16の配置位置に設けられている。これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
図11において符号50aは分離ローラー16を露呈させる開口部であり、符号50bは規制部46を露呈させる開口部である。規制部46は、開口部50bからガイド部材50の上面に突出する。
また規制部46は、本実施形態では用紙幅方向において分離ローラー16の配置位置に設けられている。これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
但し、規制部46の構成は図11に示す形態に限られず、例えば用紙幅方向全域に亘って適宜の間隔で配置されていても良い。
また、規制部46の形状は、用紙幅方向全域に渡る長さで形成されていても良い。
また、本実施形態において規制部46は、図6に示す様に記録用紙先端が規制部46に衝突しないように上流側がなだらかな傾斜面で形成されている。
また、規制部46の形状は、用紙幅方向全域に渡る長さで形成されていても良い。
また、本実施形態において規制部46は、図6に示す様に記録用紙先端が規制部46に衝突しないように上流側がなだらかな傾斜面で形成されている。
尚、規制部46のガイド部材50からの突出高さは、力F2を記録用紙P1aに付与できる高さであれば良いが、例えば図10に示す高さ位置とすることができる。図10において直線L1は、給送ローラー15の回転中心位置と分離ローラー16の回転中心位置とを結ぶ直線であり、直線L2は、直線L2と直交する直線であって、給送ローラー15と分離ローラー16との接触位置における接線である。また、矢印Dは記録用紙先端の分離ローラー16への突入方向及び位置(以下「用紙突入方向D」と言う)を示し、符号θ1は、直線L2と用紙突入方向Dとのなす角度を示している。
規制部46は、上端部が直線L2の位置か、或いは近傍となる位置に設けることが好ましい。給送ローラー15と分離ローラー16とのニップ位置Mから送り出される記録用紙は、直線L2に沿って送り出される為である。即ち、規制部46の上端が例えば直線L2より極端に下にあると、記録用紙に対して図6の力F2を効果的に付与することができない。従って規制部46は、上端部が直線L2の位置か、或いは近傍となる位置に設けることが好ましい。
次に、本実施形態では、規制部46はガイド部材50から突出する突出部として構成されている為、規制部46を省スペースで構成できる。
また、本実施形態では、規制部46は、記録用紙の剛性に応じて、分離ローラー16が給送ローラー15に対して進退する方向の成分を含む方向(本実施形態では鉛直方向)に変位可能に構成されている。従って記録用紙の剛性に応じて規制部46を変位させることで、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生の抑制と、規制部46が記録用紙に与える搬送負荷の軽減と、のバランスを図ることができる。
例えば、規制部46の変位を制御する制御部9(図2)は、第1の媒体(記録用紙)より剛性が高い第2の媒体(記録用紙)を搬送する際、規制部46を、第1の記録用紙を搬送する際の規制部46の位置より給送ローラー15側に位置させる。
図6における記録用紙P1aは上記第2の記録用紙であり、図7における記録用紙P1bは上記第1の記録用紙である。
図6における記録用紙P1aは上記第2の記録用紙であり、図7における記録用紙P1bは上記第1の記録用紙である。
剛性の高い記録用紙P1a(例えば、コート層を有する専用紙等)の場合には、図6に示す様に規制部46のガイド部材50からの突出量を増やす。剛性の低い記録用紙P1b(例えば、普通紙等)の場合には、図7に示す様に規制部46のガイド部材50からの突出量を減らす。
これにより、分離ローラー16に付与する力(分離ローラー16を押し下げようとする力)F1が大きくなり易い高剛性の記録用紙P1aを給送する際には、規制部46が記録用紙P1aに付与する力F2を大きくし、力F1を確実に抑制して、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制する。
これに対し、分離ローラー16に付与する力F1がそれほど大きくなない低剛性の記録用紙P1bを給送する際には(図7)、規制部46が記録用紙P1aに付与する力F2を小さくし、規制部46が記録用紙P1bに与える搬送負荷を抑制する。
これにより、分離ローラー16に付与する力(分離ローラー16を押し下げようとする力)F1が大きくなり易い高剛性の記録用紙P1aを給送する際には、規制部46が記録用紙P1aに付与する力F2を大きくし、力F1を確実に抑制して、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制する。
これに対し、分離ローラー16に付与する力F1がそれほど大きくなない低剛性の記録用紙P1bを給送する際には(図7)、規制部46が記録用紙P1aに付与する力F2を小さくし、規制部46が記録用紙P1bに与える搬送負荷を抑制する。
尚、実際の規制部46のガイド部材50からの突出量は、分離ローラー16を付勢するばね34(図4、図5)の付勢力や、記録用紙の剛性(即ち記録用紙が分離ローラー16を押し下げようとする力)に応じて、設計的に決定する。そして記録用紙の種別と規制部46の突出量との対応関係を、制御部9(図2)がデータとして保持し、ドライバ情報から得た用紙情報に基づいて、規制部46の突出量を調整する。
尚、規制部46は、必ずしも全ての種類の記録用紙或いは印刷ジョブにおいてガイド部材50から突出させる必要はなく、つまり場合によっては突出させなくても良い。図8はその様な実施例を示している。規制部46がガイド部材50から非突出状態となれば、規制部46は記録用紙に対して搬送負荷を与えることがない。
ところで、上記の通り分離ローラー16を付勢するばね34の付勢力は重要なパラメーターとなる為、ばね34の付勢力を、記録用紙の剛性に応じて調整可能に構成することも好適である。図9はその様な実施形態の一例を示している。
図9において符号54は、分離ローラー16の回転軸16aを軸支する軸支部材である。軸支部材54は給送ローラー15に対して進退する方向に変位可能に設けられており、且つ、付勢手段の一例であるばね55によって給送ローラー15に向けて付勢された状態となっている。即ちばね55の付勢力により、分離ローラー16が給送ローラー15に圧接する。
図9において符号54は、分離ローラー16の回転軸16aを軸支する軸支部材である。軸支部材54は給送ローラー15に対して進退する方向に変位可能に設けられており、且つ、付勢手段の一例であるばね55によって給送ローラー15に向けて付勢された状態となっている。即ちばね55の付勢力により、分離ローラー16が給送ローラー15に圧接する。
符号56は回転軸56aを中心に回転するカムであり、このカムは、制御部9(図2)の制御のもと駆動される不図示のモーターを動力源とし、回転することにより、ばね55の台座57を上昇させ或いは下降させる。台座57が上昇すれば、ばね55が分離ローラー16を付勢する付勢力が増大する。逆に台座57が下降すれば、ばね55が分離ローラー16を付勢する付勢力は減少する。
以上の様に構成し、記録用紙の剛性に応じてばね55の付勢力を調整可能とすることで、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生の抑制と、分離ローラー16による記録用紙の分離性能と、のバランスを図ることができる。
より具体的には、制御部9(図2)は、第1の記録用紙(例えば、普通紙)より剛性が高い第2の記録用紙(例えば、コート層を有する専用紙)を搬送する際、ばね55による付勢力を、第1の記録用紙を搬送する際の付勢力より強くする。
これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
より具体的には、制御部9(図2)は、第1の記録用紙(例えば、普通紙)より剛性が高い第2の記録用紙(例えば、コート層を有する専用紙)を搬送する際、ばね55による付勢力を、第1の記録用紙を搬送する際の付勢力より強くする。
これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
尚、実際のばね55の付勢力調整についても、記録用紙の剛性(記録用紙が分離ローラー16を押し下げようとする力)や、規制部46の突出量に応じて、設計的に決定する。そして記録用紙の種別と、ばね55の付勢力と、規制部46の突出量と、のこれらの対応関係を、制御部9(図2)がデータとして保持する。そしてドライバ情報から得た用紙情報に基づいて、ばね55の付勢力と、規制部46の突出量とを調整する。
また、以下の様な変更例も好適である。記録用紙を載置する載置部を、記録用紙の剛性に応じ、分離ローラー16に記録用紙が突入する突入角(図10における角度θ1)が変化する方向に姿勢変化可能に構成する。
図12はその様な構成の一実施形態を示しており、符号410は記録用紙を載置する載置部としての支持部材を示している。支持部材410は、揺動軸410aを中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、載置した記録用紙を給送ローラー15に接触させる給送姿勢(図12の実線)と、給送ローラー15から離間させる給送待機姿勢(不図示)とを取りうる。尚、支持部材410は不図示の付勢手段(ばね)によって給送ローラー15に向かう揺動方向に付勢されているとともに、不図示のカムと係合可能に設けられ、このカムの回転によって押し下げられる。この実施例では、上述したリフター40は設けていない。
図12はその様な構成の一実施形態を示しており、符号410は記録用紙を載置する載置部としての支持部材を示している。支持部材410は、揺動軸410aを中心に揺動可能に設けられ、揺動することにより、載置した記録用紙を給送ローラー15に接触させる給送姿勢(図12の実線)と、給送ローラー15から離間させる給送待機姿勢(不図示)とを取りうる。尚、支持部材410は不図示の付勢手段(ばね)によって給送ローラー15に向かう揺動方向に付勢されているとともに、不図示のカムと係合可能に設けられ、このカムの回転によって押し下げられる。この実施例では、上述したリフター40は設けていない。
揺動軸410aは、不図示の移動機構によって軌跡Tに沿って変位可能に設けられている。不図示の移動機構は、例えば、ラックピニオン機構で構成できる。
揺動軸410aを変位させることで、載置した記録用紙が分離ローラー16に突入する突入角を調整できる。例えば符号410a’で示す位置に揺動軸が変位すると、符号410’で示す様に支持部材は用紙支持面の傾斜角が変位前(実線で示す状態)に比べて急角度となる。これにより、載置した記録用紙が分離ローラー16に突入する突入角が急角度となる。
揺動軸410aを変位させることで、載置した記録用紙が分離ローラー16に突入する突入角を調整できる。例えば符号410a’で示す位置に揺動軸が変位すると、符号410’で示す様に支持部材は用紙支持面の傾斜角が変位前(実線で示す状態)に比べて急角度となる。これにより、載置した記録用紙が分離ローラー16に突入する突入角が急角度となる。
以上の様に、分離ローラー16に記録用紙が突入する突入角が変化する方向に支持部材410が姿勢変化すると、記録用紙が分離ローラー16を通過する際に分離ローラー16に与える力(図6の力F1)を調整可能となる。これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生の抑制と、分離ローラー16による記録用紙の分離性能と、のバランスを図ることができる。
より具体的には、支持部材410の姿勢を制御する制御部9(図2)は、支持部材410を姿勢変化させることにより、第1の記録用紙より剛性が高い第2の記録用紙を搬送する際の前記突入角を、第1の記録用紙を搬送する際の前記突入角より緩くする。
例えば、図6を参照しつつ説明した様に剛性の高い記録用紙P1a(例えば、コート層を有する専用紙等)を給送する場合には、図7を参照しつつ説明した様に剛性の低い記録用紙P1b(例えば、普通紙等)を給送する場合に比して、支持部材410の姿勢を緩やかにし、用紙先端が分離ローラー16に突入する突入角を緩やかにする。
これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
例えば、図6を参照しつつ説明した様に剛性の高い記録用紙P1a(例えば、コート層を有する専用紙等)を給送する場合には、図7を参照しつつ説明した様に剛性の低い記録用紙P1b(例えば、普通紙等)を給送する場合に比して、支持部材410の姿勢を緩やかにし、用紙先端が分離ローラー16に突入する突入角を緩やかにする。
これにより、分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
また、分離ローラー16の給送ローラー15に対する位置を検出する検出手段を設け、制御部9(図2)が、前記検出手段の位置検出情報に基づき、規制部46を変位させることも好適である。
図9において符号57は、前記検出手段の一例であるリニアセンサーである。軸支部材54の側面には不図示のリニアスケールが設けられており、リニアセンサー57は、軸支部材54の側面に設けられたリニアスケールを読み取り、軸支部材54の位置、即ち分離ローラー16の給送ローラー15に対する位置を検出する。
図9において符号57は、前記検出手段の一例であるリニアセンサーである。軸支部材54の側面には不図示のリニアスケールが設けられており、リニアセンサー57は、軸支部材54の側面に設けられたリニアスケールを読み取り、軸支部材54の位置、即ち分離ローラー16の給送ローラー15に対する位置を検出する。
これにより、規制部46を適切に変位させることができ、ひいては分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。
より具体的には、例えば制御部9(図2)は、分離ローラー16が給送ローラー15からの離間を検知した場合には、規制部46を上方に変位させる。これにより分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。分離ローラー16の給送ローラー15からの押し下げは、用紙の厚みそのものによっても発生する。従ってリニアセンサー57は、用紙厚を検知する検知手段としても利用することができる。
尚、逆に分離ローラー16が給送ローラー15から離間しない限度において規制部46の突出量を抑えることで、規制部46が記録用紙に与える搬送負荷を抑え、適切な給送を行うことができる。
より具体的には、例えば制御部9(図2)は、分離ローラー16が給送ローラー15からの離間を検知した場合には、規制部46を上方に変位させる。これにより分離ローラー16の給送ローラー15からの離間の発生をより確実に抑制できる。分離ローラー16の給送ローラー15からの押し下げは、用紙の厚みそのものによっても発生する。従ってリニアセンサー57は、用紙厚を検知する検知手段としても利用することができる。
尚、逆に分離ローラー16が給送ローラー15から離間しない限度において規制部46の突出量を抑えることで、規制部46が記録用紙に与える搬送負荷を抑え、適切な給送を行うことができる。
また、用紙厚を検知するその他の手段を設け、検知された用紙厚に基づいて規制部46や分離ローラー16を付勢する付勢力を調整しても良い。
1…インクジェットプリンター、2A…装置本体、2B、2C…増設ユニット、3…スキャナー部、4…フェイスダウン排紙トレイ、5…操作部、6…開閉カバー、7…フェイスアップ排紙トレイ、8…記録ヘッド、9…制御部、10A〜10C…用紙カセット、11…ホッパー、12…給送ローラー、13…分離ローラー対、14…搬送ローラー対、15…給送ローラー、16…分離ローラー、17…レジストローラー対、18 ベルトユニット、18a 駆動プーリー、18b 従動プーリー、18c 搬送ベルト、18d ベルト支持部、18e ベルト支持部、19a、19b 従動ローラー、20〜29…搬送ローラー対、31…第1フラップ、32…第2フラップ、33…フラップ、
34…ばね、35…給送ユニット、36…摩擦部材、37〜39…センサー、40…リフター、41…手差しトレイ、42…エッジガイド、44…先端規制面、45…動作機構、46…規制部、47…ラック部材、47a…ラック部、48…ピニオン歯車、49…モーター、50、51、52…ガイド、54…軸支部材、55…ばね、56…カム、56a…回転軸、57…台座、
F…駆動ローラー、G…従動ローラー、R1…記録搬送経路(第1搬送経路)、R2…スイッチバック経路(第2搬送経路)、R3…反転経路(第3搬送経路)、R4…フェイスダウン排出経路(第4搬送経路)、R5…フェイスアップ排出経路(第4搬送経路)、
P、P1、P2、P3、P4、P5…記録用紙、Pt…用紙束、
S1…カセット給送軌跡、S2…増設カセット給送軌跡、S3…手差し給送軌跡、T1…フェイスアップ排出軌跡、T2…フェイスダウン排出軌跡
34…ばね、35…給送ユニット、36…摩擦部材、37〜39…センサー、40…リフター、41…手差しトレイ、42…エッジガイド、44…先端規制面、45…動作機構、46…規制部、47…ラック部材、47a…ラック部、48…ピニオン歯車、49…モーター、50、51、52…ガイド、54…軸支部材、55…ばね、56…カム、56a…回転軸、57…台座、
F…駆動ローラー、G…従動ローラー、R1…記録搬送経路(第1搬送経路)、R2…スイッチバック経路(第2搬送経路)、R3…反転経路(第3搬送経路)、R4…フェイスダウン排出経路(第4搬送経路)、R5…フェイスアップ排出経路(第4搬送経路)、
P、P1、P2、P3、P4、P5…記録用紙、Pt…用紙束、
S1…カセット給送軌跡、S2…増設カセット給送軌跡、S3…手差し給送軌跡、T1…フェイスアップ排出軌跡、T2…フェイスダウン排出軌跡
Claims (9)
- 媒体を載置する媒体載置部と、
前記媒体載置部から媒体を送り出す給送ローラーと、
前記媒体載置部に載置された媒体と前記給送ローラーとの接触部より下流側に位置し、前記給送ローラーとの間で媒体をニップして分離する、前記給送ローラーに対して進退する方向に変位可能な分離部と、
前記分離部を前記給送ローラーに向けて付勢する付勢手段と、
前記給送ローラーと前記分離部とのニップ位置より下流側に位置し、前記ニップ位置から下流側に送り出される媒体において前記分離部と接触する面が押し当たることで媒体が前記分離部に付与する力を規制する規制部と、
を備えた記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、前記規制部は、前記ニップ位置より下流側に位置するとともに媒体を下流側に案内する案内部材から突出する突出部で構成されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1または請求項2に記載の記録装置において、前記規制部は、媒体の剛性に応じて、前記分離部が前記給送ローラーに対して進退する方向の成分を含む方向に変位可能である、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項3に記載の記録装置において、前記規制部の変位を制御する制御部を備え、
前記制御部は、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際、前記規制部を、前記第1の媒体を搬送する際の前記規制部の位置より前記給送ローラー側に位置させる、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1または請求項2に記載の記録装置において、媒体の剛性に応じて前記付勢手段の付勢力を調整可能に構成されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項5に記載の記録装置において、前記規制部の変位を制御する制御部を備え、
前記制御部は、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際、前記付勢手段の付勢力を、前記第1の媒体を搬送する際の付勢力より強くする、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の記録装置において、前記媒体載置部が、媒体の剛性に応じて前記分離部に媒体が突入する突入角が変化する方向に姿勢変化可能である、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7に記載の記録装置において、前記媒体載置部の姿勢を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記媒体載置部を姿勢変化させることにより、第1の媒体より剛性が高い第2の媒体を搬送する際の前記突入角を、前記第1の媒体を搬送する際の前記突入角より緩くする、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項4に記載の記録装置において、前記分離部の前記給送ローラーに対する位置を検出する検出手段を備え、
前記制御部は、前記検出手段の位置検出情報に基づき、前記規制部を変位させる、
ことを特徴とする記録装置。
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JP (1) | JP2017145069A (ja) |
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2016
- 2016-02-15 JP JP2016026035A patent/JP2017145069A/ja active Pending
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