JP2017139877A - 埋込磁石型モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】漏れ磁束による有効磁束の減少を抑制し、且つ、ロータコアの強度の低下を抑制できる埋込磁石型モータを提供すること。【解決手段】埋込磁石型モータ1のロータ30は、ロータコア32に埋め込まれた磁石33の径方向外側の端部における周方向の端面と磁極部34との間にフラックスバリアとして機能する第1の空隙52が設けられている。また、磁石33および第1の空隙52の外周側には、周方向に隣り合う磁極部34を繋ぐ外周部36が設けられているが、この外周部36の外周面361を凸形状とし、且つ、磁極部34の外周面341よりも内周側に配置している。また、磁極部34の内周側の端部に第2の空隙53を形成する打ち抜き孔38が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、磁性体からなるロータコアの内部に複数の磁石が埋設されたロータを備えた埋込磁石型モータに関するものである。
埋込磁石型モータのロータとして、放射状に配置された複数のスリットをロータコアに形成し、複数のスリットの各々に磁石が埋設されたものが用いられる。特許文献1には、この種の埋込磁石型モータが開示されている。
特許文献1の回転電機(埋込磁石型モータ)は、ステータの内周側にロータを配置したインナロータ型のモータであり、ロータコアは複数枚の鋼板を積層して構成される。ロータコアは周方向に等角度間隔に配置された複数の磁極部を備えており、隣り合う磁極部の間に磁石が埋め込まれている。特許文献1のロータは、磁極間の漏れ磁束が磁石の外周側を通ることを妨げるために、ロータコアの外周面のうちで磁石の外周側に位置する部分が平坦面となっている。また、磁石の外周側の磁極から内周側の磁極へ戻る磁束を少なくするため、周方向に隣り合う磁石の間に位置する磁極部に打ち抜き孔を形成して、打ち抜き孔による空隙を設けている。空隙は五角形である。
特開2015−47009号公報
特許文献1では、ロータコアの外周面のうちで磁石の外周側に位置する部分が平坦面であるため、磁石の外周側を覆うロータコアの部分の肉厚が全体として薄くなっている。その結果、磁石の外周側を覆う部分を通過する漏れ磁束が少なくなるものの、肉厚が薄くなる領域が広いと強度が低下してしまうという問題点がある。例えば、磁石の周方向の両側にフラックスバリアとなる空隙を設けた場合、肉厚が薄い部分は磁石の周方向の両側まで拡がるので、強度の低下が大きい。
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、ロータコアにおいて磁石の外周側を覆う部分を通過する漏れ磁束による有効磁束の減少を抑制し、且つ、ロータコアの強度の低下を抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明の埋込磁石型モータは、等角度間隔に配置された複数の磁石および前記磁石が埋設されるロータコアを備えたロータと、前記ロータの外周側に等角度間隔で配置されコイルが巻回された複数の突極を備えるステータと、を有し、前記ロータコアは、前記磁石が配置されるスリットと、周方向に隣り合う前記スリットの間に位置する磁極部と、周方向に隣り合う前記磁極部を繋いでおり前記磁石の外周側に位置する外周部と、を備え、前記スリットの外周側の端部には、周方向の幅が前記磁石よりも大きい幅広部が設けられ、前記幅広部の内壁面と前記磁石との間に第1の空隙が設けられ、前記外周部は、径方向外側に突出する凸形状の外周面を備え、前記凸形状の外周面は、前記磁極部の径方向外側の外周面よりも内周側に位置することを特徴とする。
本発明によれば、磁石が配置されるスリットの外周側の端部が磁石よりも幅広になって
おり、この幅広部の内壁面と磁石との間にフラックスバリアとして機能する第1の空隙が設けられている。このような位置に第1の空隙を設けることにより、磁石の減磁を生じにくくすることができる。また、磁石および第1の空隙の外周側には、周方向に隣り合う磁極部を繋ぐ外周部が設けられているが、この外周部の外周面を凸形状とし、且つ、磁極部の外周面よりも内周側に配置している。このようにすると、ロータコアの外周面が円筒面である場合と比較して、外周部の肉厚が薄くなり磁束が通りにくくなるので、磁極間の漏れ磁束を低減できる。また、外周部の周方向の中間部の肉厚が薄くなりすぎないため、外周部の強度低下を抑制できる。よって、有効磁束の減少を抑制し、且つ、ロータコアの強度の低下を抑制できる。
本発明において、前記外周部が備える前記凸形状の外周面は、最も径方向外側に位置する先端部と、前記先端部から径方向内側へ後退しながら周方向の両側へ延びる傾斜部とを備え、前記傾斜部は、内周側に凸となる形状であることが望ましい。このようにすると、凸形状となっている部分の肉厚が厚くなりすぎないので、外周部を通る磁束を抑制でき、有効磁束の減少を抑制できる。
本発明において、前記ロータコアは、複数枚の磁性板を積層した積層体であり、前記外周部は、前記第1の空隙の径方向外側に位置する部分の径方向の厚さが、前記磁性板の厚さよりも小さいことが望ましい。このようにすると、前記第1の空隙の径方向外側を磁束が通りにくくなるので、有効磁束の減少を抑制できる。
本発明において、前記ロータコアは、前記磁極部の内周側の端部に第2の空隙を形成する孔部を備え、前記孔部は、前記孔部の周方向の両側に配置される2個の前記磁石のうち、周方向の一方側で隣り合う前記磁石の周方向の端面と平行な第1磁石対向面、および、周方向の他方側で隣り合う前記磁石の周方向の端面と平行な第2磁石対向面を備え、前記第1磁石対向面と前記第2磁石対向面は、少なくとも一部が前記磁石の内周側の端面よりも径方向外側に位置することが望ましい。このようにすると、第2の空隙により、磁極部から磁石の径方向外側の磁極に向かう漏れ磁束を減らすことができるので、有効磁束の減少を抑制できる。
この場合に、前記第2の空隙の断面形状は六角形であり、前記孔部は、前記孔部に対して周方向に隣り合う前記磁石の周方向の端面に対して傾斜する傾斜面を備え、前記傾斜面は、径方向外側へ向かうに従って前記孔部が設けられた前記磁極部の周方向の中央へ向かう方向に傾斜することが望ましい。このようにすると、磁束が傾斜面に沿って導かれるので、磁束が磁極部の中央へ向かいながら外周側へ向かう方向に導かれる。従って、有効磁束を増やすことができる。
本発明において、前記ロータコアは、周方向に隣り合う前記磁極部を繋いでおり前記磁石の内周側に位置する内周部を備え、前記磁石の径方向外側の端面は前記外周部と接しており、前記磁石の径方向内側の端面と前記内周部との間には所定の隙間があることが望ましい。このように、磁石をロータコアに形成したスリットの最外周に配置することで、磁石の内周側に隙間(空隙)が形成される。このようにすると、内周側への漏れ磁束が減少するので、有効磁束を増やすことができる。また、磁石の径方向の寸法を短くすることができるので、材料コストを低減することができる。
本発明によれば、磁石が配置されるスリットの外周側の端部が磁石よりも幅広になっており、この幅広部の内壁面と磁石との間にフラックスバリアとして機能する第1の空隙が設けられている。従って、磁石の減磁を生じにくくすることができる。また、磁石および第1の空隙の外周側には、周方向に隣り合う磁極を繋ぐ外周部が設けられているが、この
外周部の外周面を凸形状とし、且つ、磁極部の外周面よりも内周側に配置している。このようにすると、ロータコアの外周面が円筒面である場合と比較して、外周部の肉厚が薄くなり磁束が通りにくくなる。従って、磁極間の漏れ磁束を低減できる。また、外周部の周方向の中間部の肉厚が薄くなりすぎないため、外周部の強度低下を抑制できる。よって、有効磁束の減少を抑制し、且つ、ロータコアの強度の低下を抑制できる。
本発明に係る埋込磁石型モータの概略構成を示す回転軸線方向の断面図およびその磁気回路構造を示す回転軸線と直交する方向の断面図である。 ロータの回転軸線と直交する方向の断面図および部分拡大図である。 ロータコアの外周部の拡大図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した埋込磁石型モータについて説明する。図1(a)は本発明に係る埋込磁石型モータの概略構成を示す回転軸線L方向の断面図であり、図1(b)は図1の埋込磁石型モータにおける磁気回路構造を示す回転軸線Lと直交する方向の断面図である。本明細書において、埋込磁石型モータ1の回転軸線L方向の一方側を「出力側L1(出力軸2が突出している側)」とし、回転軸線L方向の他方側を「反出力側L2(出力軸2が突出している側とは反対側)」とする。
(全体構造)
埋込磁石型モータ1(以下、単にモータ1という)は、モータハウジング10と、モータハウジング10の内側に配置された筒状のステータ20と、ステータ20の内側に回転可能に配置されたロータ30を備える。モータハウジング10は、モータ1の回転軸線L方向に開口を向けた筒状部11と、筒状部11の出力側L1の端部に固定された第1軸受ホルダ12と、筒状部11の反出力側L2の端部に固定された第2軸受ホルダ13を備える。第1軸受ホルダ12の内周側にはボールベアリングからなる第1軸受41の外輪が保持される。また、第2軸受ホルダ13の内周側にはボールベアリングからなる第2軸受42の外輪が保持される。また、第2軸受ホルダ13の反出力側L2には図示しないエンコーダカバーが取り付けられ、エンコーダカバーの内側に図示しないエンコーダが配置される。エンコーダは、ロータ30の回転数や角度位置を検出する。
ステータ20は、半径方向内側に突出する複数の突極24を等角度間隔に備える環状のステータコア21と、ステータコア21の各突極24に絶縁部材22を介して巻回された駆動コイル23を備えており、筒状部11の内側に固定されている。駆動コイル23は、ステータコア21の端部に配置された図示しない配線基板に接続されている。配線基板には給電線が接続される。給電線および配線基板を介して駆動コイル23に対して電力が供給される。
ロータ30は、ステータ20の内側に回転可能な状態で配置されている。ロータ30は、モータ1の回転軸線L方向に延在する回転軸31と、回転軸31の外周側に固着されたロータコア32と、ロータコア32に埋め込まれた磁石33を備える。回転軸31は、ロータコア32の出力側L1および反出力側L2に突出する。回転軸31の出力側L1の端部には、第1軸受ホルダ12から突出する出力軸2が設けられている。
ロータコア32は、珪素鋼板などの磁性体の板(磁性板)を複数枚積層した積層体である。図1(b)に示すように、ロータコア32には、放射状に配置された複数の磁石33が埋め込まれている。隣り合う磁石33の間には磁極部34が設けられている。ロータコア32の外周側には、ロータコア32に向けて突出する複数の突極24が配置される。磁石33および突極24は等角度間隔に配置されている。本形態では、ロータコア32に埋
め込まれた磁石33の数は10であり、ステータ20に設けられた突極24の数は12であるため、モータ1は10極12スロットのモータとなっている。突極24に巻回される駆動コイル23には、U相、V相、W相の3相の電流が供給される。なお、ロータ30の磁極数は2以上であればいくつでもよく、突極24の本数も12でなくてもよい。
(ロータコア形状)
図2(a)はロータ30の回転軸線Lと直交する方向の断面図であり、図2(b)は図2(a)の領域Aの部分拡大図である。ロータコア32には、放射状に配置された複数のスリット35が等角度間隔で形成され、このスリット35に磁石33が埋設されている。ロータコア32において、周方向に隣り合うスリット35の間の部分は磁極部34となっている。また、ロータコア32は、周方向に隣り合う磁極部34を繋いでおりスリット35および磁石33の外周側に位置する外周部36と、周方向に隣り合う磁極部34を繋いでおりスリット35および磁石33の内周側に位置する内周部37を備える。また、磁極部34の内周側の端部には打ち抜き孔38が形成されている。
スリット35および打ち抜き孔38は、ロータコア32を回転軸線L方向に打ち抜いて形成されている。スリット35は径方向に延在する一定幅の孔であり、打ち抜き孔38は、回転軸線Lに対して垂直な方向に切断した場合の断面形状が正六角形の孔である。スリット35および打ち抜き孔38は、ロータコア32の回転軸線L方向の端面に開口する。
磁石33は一定厚さの板状であり、周方向を向く端面がスリット35の周方向の内周面と接するように埋め込まれている。磁石33は、周方向の一方側を向く端面と他方側を向く端面が異なる極となるように着磁されている。また、周方向に隣り合う磁石33の磁極は反転しており、同極の磁極同士が周方向に対向する。スリット35の径方向の寸法は磁石33の径方向の寸法よりも長く、磁石33は外周側に片寄せした位置に埋め込まれている。すなわち、磁石33の径方向外側の端面は、スリット35の外周側に位置する外周部36と接している。一方、磁石33の内周側の端面は、スリット35の内周側に位置する内周部37との間には所定寸法の隙間51が形成されている。
磁石33の周方向の両側には、フラックスバリアとして機能する第1の空隙52が設けられている。第1の空隙52はロータコア32の外周部に配置され、隣り合う磁極部34を繋ぐ外周部36の内周側に位置する。外周部36は、第1の空隙52が形成されたことによって、その周方向の長さが第1の空隙52の幅の分だけ磁石33の厚さよりも長くなっている。磁石33が配置されるスリット35の内壁面には、磁石33の周方向の両側にそれぞれ1箇所ずつ凹部39が形成されている。凹部39はスリット35の外周側の端部に配置されている。凹部39が形成されたことにより、スリット35の外周側の端部には、周方向の幅が磁石33よりも大きい幅広部40が設けられている。第1の空隙52は、幅広部40の周方向の内壁面(すなわち、凹部39の内壁面)と磁石33との間に設けられている。
(磁石の外周側の外周面形状)
図3はロータコア32の外周部36の拡大図である。ロータコア32は全体として略円筒状である。磁極部34の外周面341は、ロータコア32の回転中心を中心とする円弧面となっている。一方、隣り合う磁極部34を繋ぐ外周部36の外周面361は、磁極部34の外周面341よりも内周側に位置する。すなわち、外周部36の外周面361は、ロータコア32の回転中心を中心とし外周面341と重なる仮想面362よりも内周側に位置する。外周面361は、径方向外側に突出する凸形状であり、最も外周側に突出する先端部363は外周面361の周方向の中央に位置する。外周面361は、先端部363から径方向内側へ後退しながら周方向の両側へ延びる傾斜部364を備える。傾斜部364は先端部363の周方向の両側に設けられ、磁極部34の外周面341と繋がっている
傾斜部364は、ロータコア32の内周側に凸となる湾曲面である。本形態の傾斜部364は半径Rの円弧面であり、この円弧の中心Pは、外周面361の周方向の両端365を通り磁石33の周方向の端面と平行な直線B上に位置する。外周面361の周方向の両端365は、第1の空隙52と磁極部34との周方向の境界に位置する。すなわち、外周面361の周方向の両端365は、第1の空隙52を形成する凹部39の底面の延長線上に位置する。このような位置に円弧の中心Pを設けると、傾斜部364は、先端部363に向かうに従ってロータコア32の回転中心からの距離が増大する傾斜面となる。そして、外周部36は、両端365における径方向の厚さが最も小さく、先端部363に向かうに従って径方向の厚さが漸増する形状となる。本形態では、第1の空隙52の径方向外側に位置する部分である両端365の厚さが、ロータコア32を形成する磁性板の厚さよりも小さくなっている。
傾斜部364の円弧形状の半径Rは、例えば、ロータコア32の半径が18.35mm、磁石33の厚さDが2.5mm、磁石33の径方向の長さが9.5mm、凹部39の深さD1が1.55mmである場合に、R=8mmに設定される。本発明者は、上記寸法のロータコア32を備えるモータ1を試作し、逆起電圧、コギングトルク、パーミアンス係数を計測した。また、外周面361の最適形状を検討するため、傾斜部364を規定する円弧の中心Pの位置を変更した形状について磁場解析を行った。具体的には、中心Pの位置を規定する凹部39の深さD1を上記と異なる寸法(1.35mm、1.75mm)に設定した。また、比較例として、外周面361の形状を平坦にした形状(外周面361を磁石33の径方向外側の端面と平行にした形状)について磁場解析を行った。そして、それぞれの形状について逆起電圧、コギングトルク、パーミアンス係数を検討した。
磁場解析の結果は、径方向外側に凸となる外周面361を備えたロータコア32を用いた場合は、外周面361を平坦にしたロータコア32を用いた場合と比較して、パーミアンス係数が増大するというものであった。また、逆起電圧が同等の場合に、外周面361を平坦にした場合よりも外周面361を凸形状にした方がコギングトルクの改善が見られた。円弧の中心Pを規定するD1の値の影響については、D1が増大するほどコギングトルクの改善が大きくなるという傾向がみられ、パーミアンス係数はおおむね同等であった。
また、本発明者は、磁石33の内周側の隙間51の有無について磁場解析にて検討し、内周側に隙間51がある形状と、磁石33の外周側に隙間がある形状について逆起電圧、コギングトルク、パーミアンス係数を検討した。その結果、逆起電力が同等の場合に、内周側に隙間がある形状の方がコギングトルクが改善した。
(打ち抜き孔形状)
上述したように、ロータコア32の磁極部34の内周側の端部には、ロータコア32を回転軸線L方向に貫通する孔部である六角形の打ち抜き孔38が形成されている。磁極部34には、打ち抜き孔38によって第2の空隙53が形成されている。打ち抜き孔38の周方向の両側には、磁石33が配置される。図2(b)において、周方向の両側に配置される2個の磁石33をそれぞれ磁石33A、33Bで示す。打ち抜き孔38は、内周面のうちの1面が、周方向の一方側で隣り合う磁石33Aの周方向の端面331Aと平行な第1磁石対向面381となっている。また、打ち抜き孔38は、内周面のうちの他の一面が、周方向の他方側で隣り合う磁石33Bの周方向の端面331Bと平行な第2磁石対向面382となっている。第1磁石対向面381は、その一部が磁石33Aの内周側の端面332Aよりも径方向外側に位置する。また、第2磁石対向面382は、その一部が磁石33Bの内周側の端面332Bよりも径方向外側に位置する。
このように、打ち抜き孔38は、磁石33A、33Bの周方向の端面と平行な面(第1磁石対向面381、第2磁石対向面382)を備えており、これらの面の少なくとも一部が、磁石33A、33Bの内周側の端面332A、332Bよりも外周側に位置する。この場合、第2の空隙53と磁石33A、33Bとの間の部分は一定厚さの薄肉状となるので、磁極部34の内周側の端部を通る漏れ磁束が抑制される
打ち抜き孔38の内周面は、第1磁石対向面381と第2磁石対向面382の内周側の端部を繋ぐ最内周面383と、最内周面383と対向する最外周面384と、最外周面384と第1磁石対向面381との間に位置する傾斜面385と、最外周面384と第2磁石対向面382との間に位置する傾斜面386によって構成される。傾斜面385、386は、打ち抜き孔38に対して周方向に隣り合う磁石33A、33Bの周方向の端面331A、331Bに対して傾斜しており、その傾斜方向は、打ち抜き孔38が設けられた磁極部34の周方向の中央へ向かう方向に傾斜する方向である。磁極部34を通る磁束は、傾斜面385、386に沿う方向に導かれる。
(本形態の主な効果)
本形態のモータ1は、磁石33の径方向外側の端部における周方向の端面と磁極部34との間にフラックスバリアとして機能する第1の空隙52が設けられている。これにより、ステータ20側からの磁界等の影響を低減でき、磁石33の減磁を生じにくくすることができる。また、磁石33および第1の空隙52の外周側には、周方向に隣り合う磁極部34を繋ぐ外周部36が設けられているが、この外周部36の外周面361を凸形状とし、且つ、磁極部34の外周面341よりも内周側に配置している。その結果、ロータコア32の外周面が円筒面である場合と比較して、外周部36の肉厚が薄くなり磁束が通りにくくなるので、磁極部34間の漏れ磁束を低減できる。また、外周部36に凸形状があるため、周方向の中間部の肉厚が薄くなりすぎないので、外周部36の強度低下を抑制できる。よって、有効磁束の減少を抑制し、且つ、ロータコア32の強度の低下を抑制できる。
本形態では、外周部36が備える凸形状の外周面361は、最も径方向外側に位置する先端部363と、先端部363から径方向内側へ後退しながら周方向の両側へ延びる傾斜部364とを備え、傾斜部364は、内周側に凸となる形状である。これにより、凸形状となっている部分の肉厚が厚くなりすぎないので、外周部を通る磁束を抑制でき、有効磁束の減少を抑制できる。
本形態のロータコア32は、複数枚の磁性板を積層した積層体であり、外周部36は、第1の空隙52の径方向外側に位置する部分の径方向の厚さが、ロータコア32を構成する磁性板の厚さよりも小さい。このような構成により、第1の空隙52の径方向外側を磁束が通りにくいので、有効磁束の減少を抑制できる。
本形態のロータコア32は、磁極部34の内周側の端部に第2の空隙53を形成する孔部である打ち抜き孔38を備え、この打ち抜き孔38は、周方向の両側に配置される2個の磁石33A、33Bのうち、周方向の一方側で隣り合う磁石33Aの周方向の端面331Aと平行な第1磁石対向面381、および、周方向の他方側で隣り合う磁石33Bの周方向の端面331Bと平行な第2磁石対向面382を備え、第1磁石対向面と381と第2磁石対向面382は、少なくとも一部が磁石33A、33Bの内周側の端面331A、33Bよりも径方向外側に位置する。これにより、上記のように第2の空隙53が磁石33A、33Bの間に位置し、磁石33A、33Bと第2の空隙53との間には薄肉部のみが残る。従って、この部分を磁束が通りにくくなり、漏れ磁束を減らすことができる。
本形態では、第2の空隙53の断面形状は六角形であり、第2の空隙53を構成する打ち抜き孔38は、周方向に隣り合う磁石33A、33Bの周方向の端面331A、331Bに対して傾斜する傾斜面385、386を備える。この傾斜面385、386は、径方向外側へ向かうに従って打ち抜き孔38が設けられた磁極部34の周方向の中央へ向かう方向に傾斜している。従って、傾斜面385、386に沿う磁束は磁極部34の中央へ向かいながら外周側へ向かう方向に導かれることになるので、有効磁束を増やすことができる。
本形態のロータコア32は、周方向に隣り合う磁極部34を繋いでおり磁石33の内周側に位置する内周部37を備え、磁石33の径方向内側の端面と内周部37との間には所定寸法の隙間51がある。このように、磁石33をロータコア32に形成したスリット35の最外周に配置して、磁石33の内周側に隙間51(空隙)が形成されると、内周側への漏れ磁束が減少するので、有効磁束を増やすことができる。また、磁石33の径方向の寸法を短くすることができるので、材料コストを低減することができる。
1…埋込磁石型モータ(モータ)、2…出力軸、10…モータハウジング、11…筒状部、12…第1軸受ホルダ、13…第2軸受ホルダ、20…ステータ、21…ステータコア、22…絶縁部材、23…駆動コイル、24…突極、30…ロータ、31…回転軸、32…ロータコア、33、33A、33B…磁石、34…磁極部、35…スリット、36…外周部、37…内周部、38…打ち抜き孔、39…凹部、40…幅広部、41…第1軸受、42…第2軸受、51…隙間、52…第1の空隙、53…第2の空隙、331A、331B…磁石の周方向の端面、341…外周面、361…外周面、362…仮想面、363…先端部、364…傾斜部、365…両端、381…第1磁石対向面、382…第2磁石対向面、383…最内周面、384…最外周面、385、386…傾斜面、L…回転軸線、L1…出力側、L2…反出力側

Claims (6)

  1. 等角度間隔に配置された複数の磁石および前記磁石が埋設されるロータコアを備えたロータと、前記ロータの外周側に等角度間隔で配置されコイルが巻回された複数の突極を備えるステータと、を有し、
    前記ロータコアは、前記磁石が配置されるスリットと、周方向に隣り合う前記スリットの間に位置する磁極部と、周方向に隣り合う前記磁極部を繋いでおり前記スリットの外周側に位置する外周部と、を備え、
    前記スリットの外周側の端部には、周方向の幅が前記磁石よりも大きい幅広部が設けられ、前記幅広部の周方向の内壁面と前記磁石との間に第1の空隙が設けられ、
    前記外周部は、径方向外側に突出する凸形状の外周面を備え、
    前記凸形状の外周面は、前記磁極部の径方向外側の外周面よりも内周側に位置することを特徴とする埋込磁石型モータ。
  2. 前記外周部が備える前記凸形状の外周面は、最も径方向外側に位置する先端部と、前記先端部から径方向内側へ後退しながら周方向の両側へ延びる傾斜部とを備え、
    前記傾斜部は、内周側に凸となる形状であることを特徴とする請求項1に記載の埋込磁石型モータ。
  3. 前記ロータコアは、複数枚の磁性板を積層した積層体であり、
    前記外周部は、前記第1の空隙の径方向外側に位置する部分の径方向の厚さが、前記磁性板の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の埋込磁石型モータ。
  4. 前記ロータコアは、前記磁極部の内周側の端部に第2の空隙を形成する孔部を備え、
    前記孔部は、前記孔部の周方向の両側に配置される2個の前記磁石のうち、周方向の一方側で隣り合う前記磁石の周方向の端面と平行な第1磁石対向面、および、周方向の他方側で隣り合う前記磁石の周方向の端面と平行な第2磁石対向面を備え、
    前記第1磁石対向面と前記第2磁石対向面は、少なくとも一部が前記磁石の内周側の端面よりも径方向外側に位置することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の埋込磁石型モータ。
  5. 前記第2の空隙の断面形状は六角形であり、
    前記孔部は、前記孔部に対して周方向に隣り合う前記磁石の周方向の端面に対して傾斜する傾斜面を備え、
    前記傾斜面は、径方向外側へ向かうに従って前記孔部が設けられた前記磁極部の周方向の中央へ向かう方向に傾斜することを特徴とする請求項4に記載の埋込磁石型モータ。
  6. 前記ロータコアは、周方向に隣り合う前記磁極部を繋いでおり前記磁石の内周側に位置する内周部を備え、
    前記磁石の径方向外側の端面は前記外周部と接しており、
    前記磁石の径方向内側の端面と前記内周部との間には所定の隙間があることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の埋込磁石型モータ。
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