JP2014113033A - 磁石埋込式回転電機 - Google Patents

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一樹 外木
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甲 橋本
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Abstract

【課題】トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる磁石埋込式回転電機を提供する。
【解決手段】永久磁石埋込型磁石ロータは、円筒状をなし、周方向において一極あたり一対の永久磁石40がV字状に埋め込まれている。ステータは、永久磁石埋込型磁石ロータの外周側に配置され、内周側にコイル104が巻回されたティース103が周方向に並設されている。永久磁石埋込型磁石ロータの外周面における永久磁石40の外周側にd軸に対称に一極あたり4つの溝33,34,35,36が設けられ、4つの溝33〜36のうちの中央の2つの溝33,34の中心間の距離がステータのティース103間の距離の3倍以上となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁石埋込式回転電機に関するものである。
磁石埋込式回転電機においてトルクリプルを低減すべくロータ表面におけるq軸の部分に溝を設ける技術がある(例えば特許文献1)。
特開2009−219331号公報
ところで、モータトルクにはマグネットトルクとリラクタンストルクの2種類があり、q軸のロータ表面に溝を設けるとリラクタンストルクを発生させる磁束経路を邪魔してしまうのでトルクが低下してしまう。従って、q軸のロータ表面に溝を設けてトルクリプルを低減しようとすると、リラクタンストルクの低下により最大トルクの低下を招いてしまう。
本発明の目的は、トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる磁石埋込式回転電機を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、円筒状をなし、周方向において一極あたり一対の永久磁石がV字状に埋め込まれた永久磁石埋込型磁石ロータと、前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周側に配置され、内周側にコイルが巻回されたティースが周方向に並設されており、前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周面とギャップを介して対向してなるステータと、を備えた磁石埋込式回転電機において、前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周面における前記永久磁石の外周側にd軸に対称に一極あたり4つの溝が設けられ、前記4つの溝のうちの中央の2つの溝の中心間の距離が前記ステータのティース間の距離の3倍以上となっていることを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、永久磁石埋込型磁石ロータの外周面における永久磁石の外周側にd軸に対称に一極あたり4つの溝が設けられ、4つの溝のうちの中央の2つの溝の中心間の距離がステータのティース間の距離の3倍以上となっているので、ロータの表面の磁束密度分布を正弦波状に近づけることでトルクリプルを抑制できる。その結果、トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の磁石埋込式回転電機において、前記4つの溝のうちの中央の2つの溝の中心間の距離が、前記中央の溝とその外側に隣り合う溝の中心間の距離より大きいとよい。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の磁石埋込式回転電機において、前記永久磁石埋込型磁石ロータにおいてフラックスバリアが前記永久磁石のq軸側端部に形成され、前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周面における前記フラックスバリアの外周側にd軸に対称に一極あたり2つの溝が更に設けられているとよい。
請求項4に記載のように、請求項3に記載の磁石埋込式回転電機において、前記4つの溝のうちの中央の溝とその外側に隣り合う溝との中心間の距離と、前記4つの溝のうちの最も外側の溝とその外側に更に隣り合う溝との中心間の距離とが等しいとよい。
特に、請求項5に記載のように、請求項3または4に記載の磁石埋込式回転電機において、前記4つの溝のうちの中央の溝のなす電気角が28±4°、前記中央の溝の外側に隣り合う溝のなす電気角が76±4°、前記4つの溝のうちの最も外側の溝の外側に更に隣り合う溝のなす電気角が124±4°であるとよい。
本発明によれば、トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる。
実施形態における回転電機の模式図。 回転電機の部分拡大模式図。 回転電機の部分拡大模式図。 ロータの模式図。 (a)はトルクリプルの計測結果を示す図、(b)は最大トルクの計測結果を示す図。 (a)はトルクリプルの計測結果を示す図、(b)は無負荷誘起電圧の計測結果を示す図。 (a)はトルクリプルの計測結果を示す図、(b)は無負荷誘起電圧の計測結果を示す図。 (a)はトルクリプルの計測結果を示す図、(b)は無負荷誘起電圧の計測結果を示す図。 別例の回転電機の部分拡大模式図。 (a)はトルクリプルの計測結果を示す図、(b)は最大トルクの計測結果を示す図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、磁石埋込式回転電機10は、永久磁石埋込型磁石ロータ(回転子)20と、ステータ(固定子)100とを備える。円筒状をなす永久磁石埋込型磁石ロータ20の外周側にステータ100が配置されている。ステータ100の内周面は、永久磁石埋込型磁石ロータ20の外周面とギャップG(図2参照)を介して対向している。なお、図は何れも模式図であり、形状を強調して記載している。磁石埋込式回転電機10は、極数が「8」である。
図1,2に示すように、ステータ100は、ステータコア101が円筒状をなし、ステータコア101の内側には周方向に複数のスロット102が形成されている。各スロット102は内周面に開口している。スロット102間にティース103が形成されている。ステータ100は一極あたりのスロット数が「6」であり(一極あたりのティース数が「6」であり)、一極あたりの中心Oからの角度は45°である。等間隔で設けられているティース103には、コイル(巻線)104が巻回されている。このように、ステータ100は、内周側にコイル104が巻回されたティース103が周方向に並設されている。
ステータ100の内側には永久磁石埋込型磁石ロータ20が配置されており、ロータ20は、略円板状の電磁鋼板を複数枚(例えば数十枚)積層した永久磁石埋込型磁石ロータコア30を備え、ロータコア30の中心にシャフト50が貫挿されている。永久磁石埋込型磁石ロータ20は、ロータコア30の外周面がティース103と所定の間隔を置いた状態で、図示しないハウジングの軸受けにシャフト50を介して回転可能に支持されている。
永久磁石埋込型磁石ロータコア30には永久磁石埋込孔31が形成され、永久磁石埋込孔31は軸方向に延びている。永久磁石埋込孔31には永久磁石40が挿入されている。詳しくは、永久磁石埋込型磁石ロータ20には、周方向において一極あたり一対の永久磁石40がV字状に埋め込まれている。各永久磁石40は、断面矩形の平板状に形成され、厚さ方向に着磁されている。一対の永久磁石40は、ロータ20の外周側に向かって拡がるV字状で同じ側(例えばロータの外周側)が同じ極となるように配置されている。
図1に示すように、隣り合う領域(一極)に配置された永久磁石40同士は、永久磁石埋込型磁石ロータ20の外周側が異なる極になるように配置されている。例えば、ある一組のV字配置の永久磁石40が、ティース103側がS極になるように配置されると、隣の領域(一極)に配置される永久磁石40は、ティース103側がN極になるように配置される。
永久磁石埋込型磁石ロータコア30には、永久磁石埋込孔31のq軸側の端部に連続する状態でフラックスバリア(孔)32が設けられている。フラックスバリア32は軸方向に延びている。このように、永久磁石埋込型磁石ロータ20においてフラックスバリア32が永久磁石40のq軸側端部に形成されている。
図3に示すように、永久磁石埋込型磁石ロータ20(ロータコア30)の外周面において、一極あたり、即ち、中心Oからの角度が45°あたり、6つの溝(凹部)33,34,35,36,37,38が設けられている。各溝33〜38は軸方向に延びている。また、各溝33〜38は断面が台形状をなしている。そして、台形の上底(平行な二辺のうちの短い方の辺)が溝の底部をなし、台形の下底(平行な二辺のうちの長い方の辺)が開口している。つまり、各溝33〜38は、ロータ内周側に最も近い底部S1と、底部S1の両側から外周側に延びる斜状の縁部S2,S3を有する。
4つの溝33,34,35,36は、永久磁石40(永久磁石埋込孔31)の外周側にd軸に対称に設けられている。4つの溝33,34,35,36のうちの中央の2つの溝33,34の中心間の距離がL1であり、詳しくは、L1は周方向における溝33,34の中心間の距離である。また、ステータ100のティース103間の距離がL10であり、詳しくは、L10はティース103の内径側先端での、隣り合うティース103の対向する面の間における周方向の距離、即ち、スロット102の開口部における周方向の距離である。溝33,34の中心間の距離L1がティース103間の距離L10の3倍以上となっている。
また、他の2つの溝37,38は、ロータ20の外周面におけるフラックスバリア32の外周側に設けられている。2つの溝37,38は、d軸に対称に設けられている。
ここで、4つの溝33,34,35,36のうちの中央の溝33,34のなす機械角θ1が7±1°となっている。即ち、電気角では28±4°となっている。特に、4つの溝33,34,35,36のうちの中央の溝33,34のなす機械角θ1が7°(電気角で28°)とするとよい。
また、中央の溝33,34の外側に隣り合う溝35,36のなす機械角θ2が19±1°となっている。即ち、電気角では76±4°となっている。特に、中央の溝33,34の外側に隣り合う溝35,36のなす機械角θ2が19°(電気角で76°)となっているとよい。
さらに、4つの溝33,34,35,36のうちの最も外側の溝35,36の外側に更に隣り合う溝37,38のなす機械角θ3が31±1°となっている。即ち、電気角では124±4°となっている。特に、4つの溝33,34,35,36のうちの最も外側の溝35,36の外側に更に隣り合う溝37,38のなす機械角θ3が31°(電気角で124°)となっているとよい。
つまり、4つの溝33,34,35,36のうちの中央の2つの溝33,34の中心間の距離L1が、中央の溝33,34とその外側に隣り合う溝35,36の中心間の距離L2より大きくなっている。また、4つの溝33,34,35,36のうちの中央の溝33,34とその外側に隣り合う溝35,36との中心間の距離L2と、4つの溝33,34,35,36のうちの最も外側の溝35,36とその外側に更に隣り合う溝37,38との中心間の距離L3とが等しくなっている。
次に、このように構成した回転電機10の作用を説明する。
回転電機が駆動される場合は、ステータ100のコイル104に3相の電流が供給されてステータ100に回転磁界が発生し、永久磁石埋込型磁石ロータ20に回転磁界が作用する。そして、回転磁界と永久磁石40との間の磁気的な吸引力および反発力により永久磁石埋込型磁石ロータ20が回転磁界と同期して回転する。
永久磁石埋込型磁石ロータ20の外周面において一極あたり6つの溝33〜38が設けられ、そのうちの4つの溝33〜36は永久磁石40の外周側に設けられている。4つの溝33〜36のうちの中央の2つの溝33,34の中心間の距離L1がステータ100のティース103間の距離L10の3倍以上となっている。ここで、q軸のロータ表面には溝が無くリラクタンストルクを発生させる磁束経路を邪魔することなくトルク低下を回避できる。よって、図4に示すように、ロータ20(ロータコア30)の表面の磁束密度分布を正弦波状に近づけることでトルクリプルを低減でき、トルク低下を招くことなくトルクリプルの低減が図られる。
また、2つの溝37,38はフラックスバリア32の外周側に設けられていることによっても、トルクの低下を招くことなく更にトルクリプルの低減を図ることができる。
次に、図5(a),(b)を用いて、トルクリプルおよび最大トルクについて説明する。このとき、外周面に溝33〜38が形成されている永久磁石埋込型磁石ロータ20を用いた回転電機と、溝が形成されていないロータを用いた回転電機で比較する。
図5(a)には、ロータ外周面に溝33〜38が形成されている場合(本実施形態)と、溝が形成されていない場合(比較例)についての最大トルク発生時のトルクリプルの計測結果を、溝が形成されていない場合を1.0として示す。
図5(b)には、ロータ外周面に溝33〜38が形成されている場合(本実施形態)と、溝が形成されていない場合(比較例)についての最大トルクの計測結果を、溝が形成されていない場合を1.0として示す。
図5(a)におけるトルクリプルについて、溝33〜38が形成されている場合には、0.48である。
一方、図5(b)における最大トルクについて、溝33〜38が形成されている場合には、1.0である。
よって、溝33〜38を設けることにより、最大トルクを維持したままトルクリプルを半減することができることがわかる。また、最大トルク以外についてもトルクリプルを低減できることを確認した。
このように、ロータの表面に一極あたり溝を6箇所設けることによりトルクを落とすことなくトルクリプルを低減することができる。
次に、図6,7,8を用いて図3での溝33,34のなす機械角θ1、溝35,36のなす機械角θ2、溝37,38のなす機械角θ3に関するトルクリプルおよび無負荷誘起電圧について説明する。
図6(a)において横軸に図3での溝33,34のなす機械角θ1をとり、縦軸に最大トルク発生時のトルクリプルをとっており、機械角θ1が7°の時の最大トルク発生時のトルクリプルの計測結果を1.0として示す。図6(a)におけるトルクリプルについて、溝33,34のなす機械角θ1が7°のときに最小値をなっている。
一方、図6(b)において横軸に図3での溝33,34のなす機械角θ1をとり、縦軸に無負荷誘起電圧をとっており、機械角θ1が7°の時の無負荷誘起電圧の計測結果を1.0として示す。図6(b)における無負荷誘起電圧について、溝33,34のなす機械角θ1が9°のときに最小値をなっているとともに機械角θ1=7°付近では概ね低く抑えられている。
従って、溝33,34のなす機械角θ1として7°付近、即ち、電気角で28°付近とすることにより、無負荷誘起電圧の低減を図りつつトルクリプルを低減することができることが分る。
図7(a)において横軸に図3での溝35,36のなす機械角θ2をとり、縦軸に最大トルク発生時のトルクリプルをとっており、機械角θ2が19°の時の最大トルク発生時のトルクリプルの計測結果を1.0として示す。図7(a)におけるトルクリプルについて、溝35,36のなす機械角θ2が19°のときに最小値をなっている。
一方、図7(b)において横軸に図3での溝35,36のなす機械角θ2をとり、縦軸に無負荷誘起電圧をとっており、機械角θ2が19°の時の無負荷誘起電圧の計測結果を1.0として示す。図7(b)における無負荷誘起電圧について、溝35,36のなす機械角θ2が21°のときに最小値をなっているとともに機械角θ2=19°付近では概ね低く抑えられている。
従って、溝35,36のなす機械角θ2として19°付近とすることにより、無負荷誘起電圧の低減を図りつつトルクリプルを低減することができることが分る。
図8(a)において横軸に図3での溝37,38のなす機械角θ3をとり、縦軸に最大トルク発生時のトルクリプルをとっており、機械角θ3が31°の時の最大トルク発生時のトルクリプルの計測結果を1.0として示す。図8(a)におけるトルクリプルについて、溝37,38のなす機械角θ3が29°のときに最小値をなっているとともに機械角θ3=31°付近では概ね低く抑えられている。
一方、図8(b)において横軸に図3での溝37,38のなす機械角θ3をとり、縦軸に無負荷誘起電圧をとっており、機械角θ3が31°の時の無負荷誘起電圧の計測結果を1.0として示す。図8(b)における無負荷誘起電圧について、溝37,38のなす機械角θ3が大きくなるに従い小さくなっているとともに機械角θ3=31°付近では概ね低く抑えられている。
従って、溝37,38のなす機械角θ3として31°付近とすることにより、無負荷誘起電圧の低減を図りつつトルクリプルを低減することができることが分る。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)磁石埋込式回転電機の構成として、永久磁石埋込型磁石ロータ20と、ステータ100とを備える。永久磁石埋込型磁石ロータ20の外周面における永久磁石40の外周側にd軸に対称に一極あたり4つの溝33,34,35,36が設けられ、4つの溝33〜36のうちの中央の2つの溝33,34の中心間の距離L1がステータ100のティース103間の距離L10の3倍以上となっている。これにより、ロータの表面の磁束密度分布を正弦波状に近づけることでトルクリプルを抑制(低減)できる。その結果、トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる。
(2)4つの溝33,34,35,36のうちの中央の2つの溝33,34の中心間の距離L1が、中央の溝33,34とその外側に隣り合う溝35,36の中心間の距離L2より大きくなっている。従って、磁極中央のロータ表面の磁束密度を落とすことなく、磁束密度分布を正弦波状に近づけることができ、トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる。
(3)永久磁石埋込型磁石ロータ20の外周面におけるフラックスバリア32の外周側にd軸に対称に一極あたり2つの溝37,38が更に設けられている。これにより、リラクタンストルクを発生させる磁束経路を邪魔することがないので、更にトルクの低下を招くことなくトルクリプルを低減することができる。
(4)4つの溝33,34,35,36のうちの中央の溝33,34とその外側に隣り合う溝35,36との中心間の距離L2と、4つの溝33,34,35,36のうちの最も外側の溝35,36とその外側に更に隣り合う溝37,38との中心間の距離L3とが等しくなっている。従って、ロータの表面の磁束密度分布を正弦波状に近づけることができ、トルクの低下を招くことなくトルクリプルを抑制することができる。
(5)4つの溝33,34,35,36のうちの中央の溝33,34のなす機械角θ1が7±1°(電気角が28±4°)となっている。また、中央の溝33,34の外側に隣り合う溝35,36のなす機械角θ2が19±1°(電気角が76±4°)となっている。さらに、4つの溝33,34,35,36のうちの最も外側の溝35,36の外側に更に隣り合う溝37,38のなす機械角θ3が31±1°(電気角が124±4°)となっている。よって、無負荷誘起電圧の低減を図りつつトルクリプルを低減することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・図9に示すように、図3におけるフラックスバリア32の外周側の2つの溝37,38は無い構成としてもよい。この構成における最大トルク発生時のトルクリプルおよび最大トルクについて図10を用いて説明する。
図10(a)には、ロータ外周面に溝33〜36が形成されている場合(本構成)と、溝が形成されていない場合(比較例)についてのトルクリプルの計測結果を、溝が形成されていない場合を1.0として示す。図10(b)には、ロータ外周面に溝33〜36が形成されている場合(本構成)と、溝が形成されていない場合(比較例)についての最大トルクの計測結果を、溝が形成されていない場合を1.0として示す。
図10(a)におけるトルクリプルについて、溝33〜36が形成されている場合には、0.71である。
図10(b)における最大トルクについて、溝33〜36が形成されている場合には、0.99である。
よって、溝33〜36を設けることにより、最大トルクを維持したままトルクリプルを3割減らすことができることがわかる。このように、ロータの表面に一極あたり溝を4箇所設けることにより、ロータの表面の磁束密度分布を正弦波状に近づけることでトルクリプルを低減でき、トルクを落とすことなくトルクリプルを低減することができる。
・溝の形状は問わない。台形以外にも、例えばV字状でもよい。また極数も8極に限らない。8極より多くても、少なくてもよい。
10…磁石埋込式回転電機、20…永久磁石埋込型磁石ロータ、32…フラックスバリア、33…溝、34…溝、35…溝、36…溝、37…溝、38…溝、100…ステータ、103…ティース、104…コイル、G…ギャップ、L1…距離、L2…距離、L3…距離、L10…距離。

Claims (5)

  1. 円筒状をなし、周方向において一極あたり一対の永久磁石がV字状に埋め込まれた永久磁石埋込型磁石ロータと、
    前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周側に配置され、内周側にコイルが巻回されたティースが周方向に並設されており、前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周面とギャップを介して対向してなるステータと、
    を備えた磁石埋込式回転電機において、
    前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周面における前記永久磁石の外周側にd軸に対称に一極あたり4つの溝が設けられ、
    前記4つの溝のうちの中央の2つの溝の中心間の距離が前記ステータのティース間の距離の3倍以上となっていることを特徴とする磁石埋込式回転電機。
  2. 前記4つの溝のうちの中央の2つの溝の中心間の距離が、前記中央の溝とその外側に隣り合う溝の中心間の距離より大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁石埋込式回転電機。
  3. 前記永久磁石埋込型磁石ロータにおいてフラックスバリアが前記永久磁石のq軸側端部に形成され、前記永久磁石埋込型磁石ロータの外周面における前記フラックスバリアの外周側にd軸に対称に一極あたり2つの溝が更に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁石埋込式回転電機。
  4. 前記4つの溝のうちの中央の溝とその外側に隣り合う溝との中心間の距離と、前記4つの溝のうちの最も外側の溝とその外側に更に隣り合う溝との中心間の距離とが等しいことを特徴とする請求項3に記載の磁石埋込式回転電機。
  5. 前記4つの溝のうちの中央の溝のなす電気角が28±4°、前記中央の溝の外側に隣り合う溝のなす電気角が76±4°、前記4つの溝のうちの最も外側の溝の外側に更に隣り合う溝のなす電気角が124±4°であることを特徴とする請求項3または4に記載の磁石埋込式回転電機。
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