JP2017139453A - 基板処理装置 - Google Patents

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健司 坂下
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Abstract

【課題】シミの発生を抑えることができる基板処理装置を提供する。【解決手段】実施形態に係る基板処理装置は、天井として機能する天井カバー11を有する処理室10と、その処理室10内に設けられ、天井カバー11から落下した液滴を受ける樋12とを備える。天井カバー11は、山部と谷部を有する形状に形成されている。樋12は、天井カバー11の谷の直下から水平方向に沿って延びるように設けられている。これにより、シミの発生を抑えることができる。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、基板処理装置に関する。
液晶表示装置などの製造工程において、基板処理装置が用いられている。この基板処理装置は、処理室内で基板に処理液(例えば、薬液や洗浄液など)を供給し、基板の被処理面を処理する。基板処理装置の処理室の天井には、処理液の液滴が付着することがある。この天井に付着した液滴が、天井から落下して基板に付着すると、基板乾燥後、基板にシミができてしまう。しかも、天井に付着している液滴は、天井に付着していたゴミなどを含むから、前述のシミは発生しやすい。
このシミになった箇所は、基板が液晶表示装置として製品化された際に液晶画面に残るため、その液晶表示装置は不良品となる。
そこで、前述のシミの発生を避けるため、天井を傾斜させて、天井に付着した液滴を基板側に落下させず、処理室の端へ回収する方法が採用されている。しかしながら、天井を傾斜させても、基板が大きくなればなるほど、天井の大きさも大きくなる。このため、天井に付着した液滴は、天井を伝わって処理室の端にたどり着くまでに他の液滴と一緒になり、重力(自重)に負けて基板側に落下しやすくなる。したがって、単純に天井を傾斜させても、液滴が処理室の端にたどり着く前に落下し、基板に付着することがあるため、シミが発生してしまう。
特開2009−141182号公報
本発明が解決しようとする課題は、シミの発生を抑えることができる基板処理装置を提供することである。
本発明の実施形態に係る基板処理装置は、天井を有する処理室と、処理室内に設けられ、天井から落下した液滴を受ける樋とを備える。天井は、山部と谷部を有する形状に形成されている。天井の谷部は、一方向に延びており、樋は、谷部の延伸方向に沿って延びるように設けられている。
本発明の実施形態によれば、シミの発生を抑えることができる。
第1の実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す断面図(図1中の2−2線断面図)である。 第1の実施形態に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 第1の実施形態に係る天井板の設置角度、液だれしない距離及び天井カバーの最大高さの関係を示す図である。 第1の実施形態に係る処理室を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係る基板処理装置が備える瓦重ね構造の樋を示す図である。 第2の実施形態に係る瓦重ね構造の樋を構成する各樋の鉛直離間距離を説明するための図である。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について図1から図5を参照して説明する。
(基本構成)
図1に示すように、第1の実施形態に係る基板処理装置1は、基板Wを処理するための処理室10と、処理室10内の空気を排出する排気部20と、基板Wを搬送する基板搬送部30と、搬送される基板Wに処理液(例えば、薬液又は洗浄液)を供給する処理液供給部40とを備えている。なお、処理対象の基板Wとしては、例えば、ガラスなどの矩形状の基板が用いられる。
処理室10は、基板Wが搬送される搬送路H1を内部に有する筐体であり、基板Wが搬送路H1に沿って処理室10内を通過することが可能に形成されている。この処理室10は、図1及び図2に示すように、天井カバー11及び複数の樋12を有している。なお、処理室10の底面には、処理液を排出する排出口(図示せず)が形成されており、この排出口から排出された処理液は、例えば貯留タンク(図示せず)などに回収される。
天井カバー11は、図2に示すように、その断面が三角波形状に形成されており、複数の天井板11aにより構成されている。この天井カバー11は処理室10の天井として機能する。各天井板11aは、それぞれ長尺の長方形状に形成されており、各長手方向を搬送方向A1に沿わせて位置付けられ、さらに、搬送方向A1に水平に直交する方向に山部Tと谷部Bを繰り返し形成するように設けられている。これらの天井板11aは、処理室10における搬送方向A1の両側の壁上に固定されている。各天井板11aの材料としては、例えば、樹脂やガラス、金属などを用いることが可能である。なお、一例として、天井カバー11の各山部Tの高さは一定である。
各樋12は、上部が開口する長尺の軒樋形状に形成されている。これらの樋12のうち二つの樋12が、それぞれの長手方向を搬送方向A1に沿わして天井カバー11の谷部Bの直下に設けられている。この二つの樋12は、搬送方向A1に沿って、例えば搬送方向A1の下流側に向かって徐々に低くなるように傾斜している。また、一つの回収樋13は、図3に示すように、前述の二つの樋12からの処理液を受ける位置、例えば、処理室10における搬送方向A1の下流側の端部に設けられている。この回収樋13は、搬送方向A1に水平に直交する方向に沿って、例えば処理室10の右側(図3中)の側壁に向かって徐々に低くなるように傾斜している。
ここで、図2に示すように、天井カバー11の天井板11aに付着した液滴は、重力によって流れ出すと、天井板11aの下面に沿って天井カバー11の谷部Bに向かって移動する。その液滴が天井カバー11の谷部Bの下端から落下すると、その谷部Bの下方に位置する樋12によって受けられ、その樋12の内面を流れていく。この液滴は、前述の下流側の端部に位置する回収樋13に流れ込み、回収桶13の内面を流れて処理室10の内側面にまで到達し、その内側面に沿って流れ落ちていく。
図1に戻り、排気部20は、処理室10内に配管(図示せず)を介して接続されており、処理室10内の空気を排出する。これにより、処理室10内で発生するミストが除去されるので、基板搬送部30により搬送されている基板Wにミストが付着することを抑えることができる。例えば、ミストは、処理液供給部40により供給される処理液が基板Wに当たって舞い上がることにより発生する。
基板搬送部30は、長尺の複数の搬送ローラ31を有している。これらの搬送ローラ31は、各長手方向が基板Wの搬送方向A1に水平に直交するように設けられ、搬送路H1を形成するように所定間隔で並べられている。各搬送ローラ31は、回転可能に設けられており、互いに同期して回転する構造に形成されている。この基板搬送部30は、搬送ローラ31上に載置された基板Wを搬送ローラ31の回転によって搬送する。
処理液供給部40は、搬送路H1を挟むように搬送路H1の上下に設けられた第1の処理液供給ヘッド41及び第2の処理液供給ヘッド42を備えている。第1の処理液供給ヘッド41は、上方位置から搬送路H1に向けて、例えばシャワー状に処理液を吐出する。また、第2の処理液供給ヘッド42は、下方位置から搬送ローラ31を避けて搬送路H1に向けて、例えばシャワー状に処理液を吐出する。この処理液供給部40は、第1の処理液供給ヘッド41及び第2の処理液供給ヘッド42から処理液を搬送路H1に向けて吐出し、その搬送路H1を移動する基板Wの両面(上面及び下面)に処理液を供給する。
(天井板の設置角度及び使用枚数の決定方法)
次に、天井板11aの設置角度及び使用枚数の決定方法について図4を参照して説明する。
図4に示すように、天井板11aの設置角度、液だれしない距離(液滴が落下せずに流れる距離)及び天井カバーの最大高さの関係を示すデータが予め実験等により求められている。液だれしない距離は、天井カバー11の設置角度θの増大に応じて長くなる。これは、天井カバー11に付着した液滴が流れる速度が増すことにより、落下するまで移動距離が長くなるからである。図4のデータは、天井カバー11の材料としてガラスを想定し、ガラス基板に水滴を複数付着させ、水滴が落下するまでのガラス基板上での最短距離をガラス基板の傾斜角度毎に実験的に求めたものである。図5に模式的に示す処理室において、装置幅をa、処理室高さをb、天井カバー11の高さをc、処理室奥行き(基板搬送方向)長さをd(不図示)、天井板11aの水平面に対する傾斜角度(鋭角)をθとする。天井カバー11の高さcは天井カバー11の谷部Bから山部Tまでの鉛直な長さであり、装置幅a(処理室10の幅)は処理室10における搬送方向A1に直交する水平な長さとする。以下、それぞれa=2730mm、d=3000mmとして考える。
液だれしない距離は、天井板11aの設置角度θの増大に応じて長くなる。天井カバー11の最大高さは、
天井カバーの最大高さ=天井板の長さL1×sinθ
の式から求められる(図2参照)。この天井カバー11の高さcは、天井板11aの設置角度θの増大に応じて高くなる。なお、前述の天井板11aの設置角度θと液だれしない距離との関係は実験的に予め求められている。
前述のデータに基づいて、天井板11aの設置角度θ及び天井板11aの使用枚数が決定される。まず、天井カバー11の高さ許容範囲が処理室10の設置スペースによって決定され、その天井カバー11の高さ許容範囲の上限値に基づいて天井板11aの設置角度θ及び長さL1が決められる。この天井板11aの設置角度θ及び長さL1が決められると、装置幅aに基づいて天井板11aの枚数が決定される。ただし、天井板11aの設置角度θ及び使用枚数は、天井板11aの材質や使用する処理液の種類などによって変わるものである。
ここで、例えば、天井カバー11の高さ許容範囲の上限値が60mmである場合には、図4に示すデータから、天井板11aの設置高さが60mmより小さくなるよう、一例として天井板11aの長さは300mmに決定される。図4のデータにおいては、天井カバー11の最大高さが17.65〜104.19mmまでが示されている。ここで最も60mmに近い52.09mmの高さを選択する。この場合、天井板11aの長さは300mmであるから、この300mmに基づき、天井板11aの設置角度は20度に決定される。そして、2730mm/(300mm×cos20°)=約9.68となり、天井板11aの枚数は10枚程度に決定される。
また、桶12の長さおよび設置角度は、図4に示すデータ同様に、予め実験等で求めておき、この実験データに基づいて、液だれしないように決定することができる。
(基板処理工程)
次に、前述の基板処理装置1が行う基板処理工程について説明する。
処理室10は排気部20により排気されている。基板搬送部30の各搬送ローラ31が回転し、それらの搬送ローラ31上の基板Wは所定の搬送方向A1に搬送され、搬送路H1に沿って移動する。この搬送路H1中の液供給位置には、その上方から処理液が第1の処理液供給ヘッド41によって予め供給されており、さらに、下方からも処理液が第2の処理液供給ヘッド42によって予め供給されている。この液供給状態で、基板Wが搬送路H1中の液供給位置を通過すると、基板Wの両面(上面及び下面)に処理液が供給され、基板Wが処理液により処理されていく。このとき、基板Wの両面から落下した処理液は処理室10の底面の排出口から排出される。
この基板処理工程では、基板Wからの液跳ねやミストなどにより、液滴が各天井板11aの下面に付着することがある。天井板11aの下面に付着した液滴は、ある程度の大きさ以上であると、あるいは、ある程度の大きさ以上になると、重力によって移動し始める。この液滴は、重力に応じて天井板11aの下面に沿って移動し、天井カバー11の谷部Bの下端に集まるように流れる。その後、谷部Bに到達した液滴は、天井カバー11の谷部Bの下端から落下すると、その谷部Bの直下に位置する樋12によって受け取られる。樋12により受け取られた液滴は、そのまま樋12の内面(上面)を流れていき、その樋12の下流端に位置する回収樋13に流れ込む。この回収樋13に流れ込んだ液適は、そのまま回収樋13の内面を流れていき、処理室10の内側面に到達すると、その内側面に沿って流れ落ちていく。
このように、天井板11aの下面に付着した液滴は、重力に負けて落下する前に天井カバー11の谷部Bの下端に到達する。つまり、天井板11aの下面に付着した液滴は、重力に負けて落下する前に谷部Bの下端に集められ、その谷部Bの下端から落下すると、樋12により受けられることになる。したがって、天井板11aの下面に付着した液滴は、基板W側に落下せず、天井カバー11の谷部Bの下端まで流れるため、液滴が基板W上に落下することを抑制することが可能であり、基板Wへの液付着によるシミの発生を抑えることができる。
なお、天井板11aの設置角度が大きく、あるいは、天井板11aの長さが長くなると、天井カバー11の高さが高くなり、装置全体は大型化してしまう。また、万一液滴が落下した場合には、天井カバー11の高さが高いほど、基板Wに落下したときの衝撃が強くなるため、その衝撃によって基板W上に形成された液膜の厚みが乱れて不均一になり、処理も不均一になってしまうことがある。さらに、天井カバー11の高さが高くなると、それに伴って処理室10の体積が大きくなるため、排気に要する力が大きくなる。あるいは、処理室10内の一部分のみが排気され、処理室10内の排気口(図示せず)から離れた箇所は十分に排気されないなどの問題が生じる。これらのことから、天井を高くすることを避けることが望ましい。
そこで、シミの発生を抑えることを実現しつつ、天井板11aの設置角度を小さく、あるいは、天井板11aの長さを短くすることによって、天井カバー11の高さ、すなわち処理室10の高さを抑え、設置スペース化を実現することができる。さらに、万一液滴が基板Wに落下したとしても基板Wに与える衝撃を小さくすることが可能であり、基板Wの処理が不均一になることを抑制することができる。また、天井カバー11の高さを抑えることで、処理室10の体積を減らすことが可能となるので、排気部20による排気効率を向上させることができる。その結果、処理室10内のミストを確実に除去することが可能であり、基板Wへの液付着によるシミの発生をより確実に抑えることができる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、天井カバー11は山部Tと谷部Bを有する形状に形成されており、樋12は天井カバー11の谷部Bの直下から水平方向に沿って、例えば処理室10の内側面に向かって延びるように設けられている。このため、天井板11aの下面に付着した液滴は、重力に負けて落下する前に天井カバー11の谷部Bの下端に到達し、その下端から落下して樋12により受けられる。これにより、液滴が基板W側に落下せず、樋12によって処理室10の端まで流れるので、基板Wへの液滴付着によるシミの発生を抑えることができる。なお、樋12が水平方向に沿って延びるということは、樋12が水平方向に平行に延びている場合や徐々に傾斜して延びている場合などを含む。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について図6及び図7を参照して説明する。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点(樋12の構造)について説明し、その他の説明を省略する。
図6に示すように、第2の実施形態に係る樋12は、複数の樋12aにより構成されている。これらの樋12aは、同じ傾斜角度で傾斜して互いに平行に配置されており、同じ傾斜方向に並ぶように設けられている。傾斜方向に隣接する二つの樋12aは、高い位置の樋12aの一部が低い位置の樋12aの一部と接触しないで重なるように、すなわち、高い位置の樋12aにおける低い側の端部B1が低い位置の樋12aにおける高い側の端部B2を非接触で覆うように設けられている。この端部B1と端部B2との鉛直離間距離は、例えば、1cm程度に設定されている。
基板処理工程では、基板Wからの液跳ねやミストなどにより、液滴が各樋12aの下面に付着することがある。樋12aの下面に付着した液滴は、ある程度の大きさ以上であると、あるいは、ある程度の大きさ以上になると、重力によって移動し始める。この液滴は、重力に応じて樋12aの下面に沿って移動し、その樋12aの端部B1の下面から、その隣の樋12aの端部B2の上面(内面)に移る。その後、端部B2の上面に移った液滴は、樋12aの上面に沿って流れていくことになる。なお、樋12が搬送方向A1に沿う樋である場合には、最下流の樋12aの下面に付着した液滴は、その下面に沿って移動し、そのまま他の樋12aに流れ込む。また、樋12が搬送方向A1に水平に直交する方向に沿う樋である場合には、最下流の樋12aの下面に付着した液滴は、その下面に沿って処理室10の内側面にまで到達し、その内側面に沿って流れ落ちていく。
このように、樋12aの下面に付着した液滴は、重力に負けて落下する前に隣の樋12aの上面に到達し、その上面を流れて基板W側に落下することがなくなる。したがって、樋12aの下面に付着した液滴は、基板W側に落下せず、各樋12aによって処理室10の端まで流れるので、液滴が基板W上に落下することを抑制することが可能であり、基板Wへの液付着によるシミの発生を確実に抑えることができる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。さらに、各樋12aは、瓦状に積み重ねられて傾斜しており、傾斜方向に隣接する二つの樋12aのうち、高い位置の樋12aにおける低い側の端部B1が低い位置の樋12aにおける高い側の端部B2を非接触で覆うように設けられている。このため、傾斜方向に隣接する二つの樋12aにおいて、高い位置の樋12aの下面に付着した液滴はその下面に沿って移動し、重力に負けて落下する前に低い位置の樋12aの上面に移り、その上面に沿って移動することになる。これにより、液滴が基板W側に落下せず、各樋12aによって処理室10の端まで流れるので、基板Wへの液付着によるシミの発生をより確実に抑えることができる。
(傾斜方向に隣接する二つの樋の鉛直離間距離)
なお、傾斜方向に隣接する二つの樋12aのうち、高い位置(上方)の樋12aの端部B1と、低い位置(下方)の樋12aの端部B2との鉛直離間距離は、1cm程度に設定されており、それらの端部B1と端部B2は平行になっているが、これに限るものではない。高い位置の樋12aの端部B1から低い位置の樋12aの端部B2に水滴が乗り移る部分が1cm程度あれば良い。
詳しくは、図7の左側に示すように、傾斜方向に隣接する二つの樋12aにおいて、液滴が流出する流出経路(端部B1と端部B2により形成される流出経路)の第1の鉛直離間距離C1の高さ方向のサイズと、その流出経路の第2の鉛直離間距離C2の高さ方向のサイズは、1cm程度で同じである。しかし、これに限るものではなく、例えば、図7の右側に示すように、第1の鉛直離間距離C1の高さ方向のサイズを1cm程度に維持し、第2の鉛直離間距離C2の高さ方向のサイズを第1の鉛直離間距離C1の高さ方向のサイズよりも小さくすることが可能である。この場合、端部B1と端部B2との鉛直離間距離は、傾斜方向に沿って処理室10の外部に向かって、すなわち液滴の流れ方向に沿って徐々に短くなっており、流出経路は液滴の流れ方向に徐々に狭くなっている。
このように第1の鉛直離間距離C1より第2の鉛直離間距離C2を小さくした場合には、複数の樋12aで構成される樋12の処理室10内での高さを低くすることができる。このように、桶12の処理室10内での高さをできる限り低くすることによって、桶12の高さによって天井11の設置高さを高く設定しなければならない事態を防ぐことができ、ひいては基板処理装置1自体の高さが高くなることを防止できる。
また、図7の右側では、傾斜方向に隣接する二つの樋12aのうち、低い位置の樋12aは、途中で折れ曲がっており、二つの傾斜角度(例えば、10、20度)を有することになる。この低い位置の樋12aにおいて、傾斜角度が大きい部分を第1の部分とし、傾斜角度が小さい部分を第2の部分とすると、第2の部分は第1の部分よりも水平に近くなるため、この第2の部分では、液だれが起きやすくなる。
このため、第2の部分の長さは、図4に示すデータ同様に予め実験等で求めておき、このデータに基づいて液だれが起きないように決定されるが、極力短いことが望ましい。なお、低い位置の樋12aは、途中で折れ曲がっているが、これに限るものではなく、例えば、湾曲するように形成されても良い。
なお、第2の鉛直離間距離C2が1cm程度、第1の鉛直離間距離C1が1cm以上となるように桶12aを設けるようにしても良い。このように第1の鉛直離間距離C1を1cm以上とすることで、想定よりも大きい水滴が流れてきたとしても、この水滴が、第1の鉛直離間距離C1部分において下方に位置する桶12aの端部B2に接触して基板W上に落下してしまうことなく、確実に端部B2側へと乗り移らせることができる。
(他の実施形態)
前述の各実施形態においては、薬液や洗浄液などの処理液により基板W(例えば、パターン膜が形成された基板W)を処理する処理室10に前述の構造の天井カバー11を適用することを例示したが、これに限るものではなく、例えば、基板Wを乾燥させる乾燥室など各種の処理室に適用することが可能である。また、例えば、薬液により処理を行う薬液室、洗浄液により洗浄処理を行う洗浄室、気体の吹き付けにより乾燥を行う乾燥室が連続して設けられている場合には、それらに共通の天井カバーとして、前述の構造の天井カバー11を設けることも可能である。
また、前述の各実施形態においては、処理室10における搬送方向A1の両側の壁上に天井板11aを固定することを例示したが、これに限るものではなく、例えば、その両側の壁が存在しない場合などには、天井板11aを支持する支持部を設けることも可能である。なお、両側の壁が存在する場合には、それらの壁が支持部として機能することになる。
また、前述の各実施形態においては、搬送方向A1に直交する断面が三角波形状である天井カバー11を用いることを例示したが、これに限るものではなく、山部Tと谷部Bを有する各種形状の天井カバーを用いることが可能である。例えば、搬送方向A1に平行となる断面が三角波形状である天井カバー、または、山部T及び谷部Bのどちらか一方又は両方が湾曲形状である天井カバー、あるいは、山部Tや谷部Bが点状に存在するような天井カバーを用いることが可能である。なお、山部Tや谷部Bが点状に存在するような天井カバーを用いる場合には、桶12の延伸方向に沿って整列して設けられる。
また、前述の各実施形態においては、天井カバー11の各山部Tの高さが一定であることを例示したが、これに限るものではなく、例えば、天井カバー11の各山部Tの高さを不均一にすることも可能であり、各山部Tの一部の高さを異ならせたり、各山部Tの全ての高さを異ならせたりすることができる。また、一方向に延伸する山部Tの上端や谷部Bの下端は水平であることを例示したが、これに限るものではなく、傾斜していても良い。また、各天井板11aのサイズが異なっていても良い。
また、前述の各実施形態においては、複数の天井板11aにより天井カバー11を構成することを例示したが、これに限るものではなく、例えば、一枚の板により天井カバー11を構成することも可能である。一例として、金型などに樹脂や金属などの材料を流し込み、接続箇所が無い一体の天井カバー11を形成することができる。
また、天井板11aや樋12aの両面(上面及び下面)には、濡れ性を向上させる膜を形成することも可能である。天井板11aや樋12aの濡れ性を向上させることにより、液だれしない距離を長くすることができるようになり、使用すべき天井板11aや樋12aの数を減らすことが可能となる。また、天井や樋の設置角度を小さくすることができ、より全高の低い装置とすることができる。
また、前述の各実施形態においては、桶12からの処理液を回収桶13によって受けることを例示したが、これに限るものではなく、例えば、桶12の端部を処理室10の壁面に沿わせて処理液を流すようにしても良い。あるいは、桶12自体を折れ曲がるように形成し、回収桶の役割を兼ねるようにしても良い。あるいは、複数の桶12の端部を連結させた部分を形成し、これを回収桶としても良い。このようにすることで、装置を構成する部品を減らすことができる。
なお、前述の各実施形態においては、液晶表示装置の製造工程に本発明の実施形態を用いることとして説明したが、これに限らず、半導体製造装置等、その他処理室内にて処理液を用いて処理を行う装置に適用することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 基板処理装置
10 処理室
11a 天井板
12 樋
12a 樋
B 谷部
B1 低い側の端部
B2 高い側の端部
T 山部
ここで、図2に示すように、天井カバー11の天井板11aに付着した液滴は、重力によって流れ出すと、天井板11aの下面に沿って天井カバー11の谷部Bに向かって移動する。その液滴が天井カバー11の谷部Bの下端から落下すると、その谷部Bの下方に位置する樋12によって受けられ、その樋12の内面を流れていく。この液滴は、前述の下流側の端部に位置する回収樋13に流れ込み、回収13の内面を流れて処理室10の内側面にまで到達し、その内側面に沿って流れ落ちていく。
また、12の長さおよび設置角度は、図4に示すデータ同様に、予め実験等で求めておき、この実験データに基づいて、液だれしないように決定することができる。
このように第1の鉛直離間距離C1より第2の鉛直離間距離C2を小さくした場合には、複数の樋12aで構成される樋12の処理室10内での高さを低くすることができる。このように、12の処理室10内での高さをできる限り低くすることによって、12の高さによって天井11の設置高さを高く設定しなければならない事態を防ぐことができ、ひいては基板処理装置1自体の高さが高くなることを防止できる。
なお、第2の鉛直離間距離C2が1cm程度、第1の鉛直離間距離C1が1cm以上となるように12aを設けるようにしても良い。このように第1の鉛直離間距離C1を1cm以上とすることで、想定よりも大きい水滴が流れてきたとしても、この水滴が、第1の鉛直離間距離C1部分において下方に位置する12aの端部B2に接触して基板W上に落下してしまうことなく、確実に端部B2側へと乗り移らせることができる。
また、前述の各実施形態においては、搬送方向A1に直交する断面が三角波形状である天井カバー11を用いることを例示したが、これに限るものではなく、山部Tと谷部Bを有する各種形状の天井カバーを用いることが可能である。例えば、搬送方向A1に平行となる断面が三角波形状である天井カバー、または、山部T及び谷部Bのどちらか一方又は両方が湾曲形状である天井カバー、あるいは、山部Tや谷部Bが点状に存在するような天井カバーを用いることが可能である。なお、山部Tや谷部Bが点状に存在するような天井カバーを用いる場合には、12の延伸方向に沿って整列して設けられる。
また、前述の各実施形態においては、12からの処理液を回収13によって受けることを例示したが、これに限るものではなく、例えば、12の端部を処理室10の壁面に沿わせて処理液を流すようにしても良い。あるいは、12自体を折れ曲がるように形成し、回収の役割を兼ねるようにしても良い。あるいは、複数の12の端部を連結させた部分を形成し、これを回収としても良い。このようにすることで、装置を構成する部品を減らすことができる。

Claims (5)

  1. 天井を有する処理室と、
    前記処理室内に設けられ、前記天井から落下した液滴を受ける樋と、
    を備え、
    前記天井は、山部と谷部を有する形状に形成されており、
    前記天井の谷部は、一方向に延びており、
    前記樋は、前記谷部の延伸方向に沿って延びるように設けられていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記樋は、複数の樋により構成されており、
    前記複数の樋は、瓦状に積み重ねられて傾斜し、傾斜方向に隣接する二つの樋のうち、高い位置の樋における低い側の端部が低い位置の樋における高い側の端部を非接触で覆うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記低い側の端部と前記高い側の端部との鉛直離間距離は、前記傾斜方向に沿って前記処理室の外部に向かって短くなっていることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記処理室には、前記処理室内の空気を排出する排気部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3に記載の基板処理装置。
  5. 前記桶の延伸方向と交わる方向に延伸して設けられる回収桶をさらに有し、
    前記桶の一端は、前記処理室の壁面に接触するように設けられ、
    前記桶の他端は、前記桶からの前記処理液が前記回収桶によって受けられる位置に設けられることを特徴とする請求項1〜4記載の基板処理装置。
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