JP2017138172A - 測定装置および材料試験機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 広い周波数範囲の測定結果を安定して取得することが可能な測定装置および材料試験機を提供する。【解決手段】 FPGA60の内部には、FPGA60からDAC51に送る波形データが格納される波形メモリ61と、DACI/F64を介して波形データをDAC51に送信するときに、波形データのアドレスを指定してアドレスに保持されている値の出力を制御するタイミング制御部63が配設される。また、FPGA60の内部には、ADC58から、ADCI/F65を介して入力された信号と、波形メモリ62に格納された波形データとを乗算する乗算器66と、乗算結果を積算する積算器67と、積算結果からオフセット値を減算するオフセット減算部68と、ゲイン乗算部69とが配置される。【選択図】 図3

Description

この発明は、ひずみゲージブリッジ回路を有する測定装置、および、これを備えた材料試験機に関する。
ひずみゲージの電気抵抗の変化を電圧に変換することにより、各種物理量を計測する測定装置においては、測定目的に応じて、例えば、ブリッジ回路の一辺にひずみゲージが、他の三辺に固定抵抗が接続される1ゲージ法による回路や、ブリッジ回路の各辺がすべてひずみゲージで構成される4ゲージ法による回路などの、ひずみゲージブリッジ回路が組まれている。そして、材料試験において、試験片に作用する試験力を検出するロードセルや試験力を与えられた試験片に生じた変位量を検出する変位計では、例えば、4ゲージ法による測定法が採用されている(特許文献1参照)。
従来、材料試験機のロードセルや変位計のひずみゲージブリッジ回路を励起する手段としては、直流駆動、交流駆動の2種類が採用されていた。直流駆動は、ひずみゲージブリッジ回路に周期的な極性の変化がない一定の電圧を印加する方法であり、高い周波数の変化までとらえられることから、動的試験を行う材料試験機の測定装置に採用されている。一方、交流駆動は、ひずみゲージブリッジ回路に周波数一定の正弦波電圧を印加する方法であり、測定値に回路のDCオフセットが影響しないことや、RF干渉の影響を受けにくいなど、外部からの影響を受けにくいという利点があることから、静的試験を行う材料試験機の測定装置に採用されている。
特開2011−169765号公報
ところで、静的試験において、材料試験機に要求されるサンプリングレートが高くなるほど、交流駆動のキャリア周波数を上げる必要がある。しかしながら、キャリア周波数を上げると、ロードセルや変位計のひずみゲージブリッジ回路と試験機本体側の測定回路のアンプとの間を接続するケーブル間の浮遊容量が外的要因で変化したとき、その容量成分変化による受信波形変化の測定結果に対する影響が、無視できない大きさになってくるという問題が生ずる。このため、単純にキャリア周波数を上げることはできず、測定できる周波数範囲の上限を引き上げることができないという問題が生ずる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、上述の交流駆動の利点を備えつつ、高い周波数範囲の変動まで捉えることが可能な測定装置および材料試験機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、被測定物に生じた物理量の変化を電圧に変換するひずみゲージブリッジ回路を有し、励起信号を生成して前記ひずみゲージブリッジ回路を駆動するとともに、当該励起信号に対する応答であるひずみ信号を受け取る測定回路を備えた測定装置において、前記測定回路は、類似矩形波の1周期分の波形データを記憶させる第1メモリを有し、前記波形データに基づいて類似矩形波を前記励起信号として生成することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の測定装置において、前記測定回路は、前記波形データの1周期内の各位相に対応するとともに前記波形データよりもパルス幅が狭い乗算データを記憶させる第2メモリを有し、前記ひずみ信号に対して前記乗算データを乗算することにより、前記ひずみ信号のうち所定の領域のデータのみを採取する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の測定装置において、前記第1メモリに記憶された前記波形データは上下対称となっている。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の測定装置において、前記第1メモリに記憶された前記波形データは、前記波形データの波形の立ち上がりおよび立ち下がり部分が曲線状の波形である。
請求項5に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の測定装置において、前記第1メモリに記憶された前記波形データは、前記波形データにおける最高値および最低値である時間を通常矩形波よりも小さくした波形である。
請求項6に記載の発明は、試験片に試験力を与える負荷機構を備え、材料試験を実行する材料試験機であって、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の測定装置を備えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の材料試験機において、前記測定装置は、前記試験片に与えられた試験力を検出するロードセルを含む測定装置、または、前記試験片に生じた変位を検出する変位計を含む測定装置である。
請求項1に記載の発明によれば、測定回路は、第1メモリに記憶させた波形データに基づいて類似矩形波を生成することから、第1メモリに記憶させる波形データを変更することで、ひずみゲージブリッジ回路を駆動する波形を容易に変更することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ひずみ信号に対して第2メモリに記憶させた乗算データを乗算することにより、ひずみ信号のうち所定の領域のデータのみを採取することから、極性の急激な変化等の波形の形状やケーブル間浮遊容量の影響により不安定になる領域のデータを破棄し、安定期間のみのデータを採取できることから、キャリア周波数を上げても安定した測定結果が得られる。
請求項3に記載の発明によれば、測定回路において、上下対称な類似矩形波を励起信号として生成して、ひずみゲージブリッジ回路を駆動し、励起信号に対する応答であるひずみ信号の波形における前半半周期と後半半周期とを符号を変えて積算した値を測定値とすることから、RF干渉や温度変化によるDCオフセットの変動の影響を受けにくい、安定した測定が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、波形データは、波形の立ち上がりおよび立ち下がり部分が曲線状の波形であることから、ひずみ信号において波形の立ち上がりおよび立ち下がりでのオーバーシュートなどの過渡的変動の測定値に対する影響が低減される。
請求項5に記載の発明によれば、波形データは、波形データにおける最高値および最低値である時間を通常矩形波よりも小さくした波形であることから、ひずみゲージブリッジ回路で消費する電力を大きくすることなくひずみゲージブリッジ回路に印加する電圧を推奨印加電圧よりも上げることができ、ひずみ信号のS/N比を上げることが可能となる。
請求項6および請求項7に記載の発明によれば、測定装置の測定精度が向上することで、材料試験の試験結果評価をより正確に行うことが可能となる。
この発明に係る材料試験機の概要図である。 この発明に係る計測装置の測定回路を説明する構成図である。 FPGA60の構成図である。 ひずみゲージブリッジ回路40への励起信号とひずみ信号を説明する図である。 波形メモリ61に記憶される波形データと波形メモリ62に記憶される乗算データの形状を示す図である。 乗算器66に入力されるひずみ信号の例を示す図である。 励起信号の波形の形状とひずみ信号の波形の形状を示す図である。 波形メモリ61に記憶される波形データと波形メモリ62に記憶される乗算データの他の例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る測定装置を備えた材料試験機の概要図である。
この材料試験機は、テーブル16と、テーブル16上に鉛直方向を向く状態で回転可能に立設された一対のねじ棹11と、これらのねじ棹11に沿って移動可能なクロスヘッド13と、このクロスヘッド13を移動させて試験片10に対して試験力を付与するための負荷機構30と、ねじ棹11を覆う一対のカバー19を備える。なお、図1においては、一対のカバー19のうち紙面左側のカバー19を取り払った状態を図示している。
クロスヘッド13は、一対のねじ棹11に対して、図示を省略したナット(ボールナット)を介して連結されている。ねじ棹11の下端部は、それぞれ負荷機構30に連結されており、負荷機構30の駆動源からの動力が、ねじ棹11に伝達される構成となっている。一対のねじ棹11が同期して回転することにより、クロスヘッド13は、これらの一対のねじ棹11に沿って昇降する。
クロスヘッド13には、試験片10の上端部を把持するための上つかみ具21が付設されている。一方、テーブル16には、試験片10の下端部を把持するための下つかみ具22が付設されている。引っ張り試験を行う場合には、試験片10の両端部をこれらの上つかみ具21および下つかみ具22により把持した状態で、クロスヘッド13を上昇させることにより、試験片10に試験力(引張荷重)を負荷する。
このときに、試験片10に作用する試験力は、クロスヘッド13に配設されたロードセル14によって検出される。また、試験片10における標点間の距離の変位量は、変位計18により測定される。この実施形態において測定される変位量は試験片10の伸び量であるので、変位計18は伸び計とも称される。ロードセル14および変位計18の各々には、4個のひずみゲージR1、R2、R3、R4をブリッジ接続したひずみゲージブリッジ回路40が備えられており、それぞれ、アクティブ4ゲージ法により物理量の変化を電圧の変化に変換して検出する。このように、この材料試験機は、試験片10を被測定物とし、試験片10に生じる物理量の変化を検出する測定装置を構成する要素部材として、ロードセル14と変位計18を備える。
制御部23はコンピュータやシーケンサーおよびこれらの周辺機器によって構成されている。制御部23は、表示部26および負荷機構30と接続されており、あらかじめ設定された試験条件に従って、負荷機構30を動作させる。また、制御部23には、ロードセル14とケーブルで接続されるロードセル用の測定装置が配設されており、ロードセル14から出力された信号を取り込んでデータ処理を実行する。さらに、制御部23には、変位計18とケーブルで接続される変位計用の測定装置が配設されており、変位計18から出力された信号を取り込んでデータ処理を実行する。
図2は、この発明に係る測定装置の測定回路を説明する構成図である。図3は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)60の構成図である。図4は、ひずみゲージブリッジ回路40への励起信号とひずみ信号を説明する図である。なお、図4の縦軸は電圧を示し、横軸は時刻を示す。図5は、波形メモリ61に記憶される波形データと波形メモリ62に記憶される乗算データの形状を示す図である。図5(a)の縦軸は電圧を示し、FSはこのひずみゲージブリッジ回路40への印加が推奨されるフルスケール電圧である。図5(b)の縦軸は+1、0、−1の値を示し、図5(a)および図5(b)の横軸はアドレスを示す。図6は、乗算器66に入力されるひずみ信号の例を示す図である。図6の縦軸は、電圧を示し、横軸は時刻を示す。なお、図2に示す測定回路および図3に示すFPGA60の構成は、測定装置がロードセル14の場合も変位計18の場合も、同様であることから、測定装置の測定回路の構成として説明する。
制御部23には、測定回路を構成するFPGA60が配設されている。FPGA60からDAC(デジタルアナログコンバータ)51へは、ひずみゲージブリッジ回路40を励起するための波形信号が送信される。DAC51から発生した波形は、オペアンプ52、54に入力され、ゼロボルトを中心にプラスマイナス対象な駆動波形(図4(a)参照)とされた後、パワーアンプ53、55で増幅され、ひずみゲージブリッジ回路40を駆動する。ひずみゲージブリッジ回路40から出力されたひずみ信号は、計装アンプ56に入力され、差分が取り出される。そして、LPF(ローパスフィルタ)57でADC(アナログデジタルコンバータ)58のナイキスト周波数を超える成分が取り除かれた後に、ADC58でデジタル信号(図4(b)参照)に変換され、FPGA60に入力される。そして、FPGA60内での処理後の結果は、試験力値または試験片の伸び(変位量)として表示部26に表示される。
FPGA60の内部には、FPGA60からDAC51に送る波形データが格納される波形メモリ61と、DACI/F(デジタルアナログコンバータインターフェース)64を介して波形データをDAC51に送信するときに、波形データのアドレスを指定してアドレスに保持されている値の出力を制御するタイミング制御部63が配設される。また、FPGA60の内部には、ADC58から、ADCI/F(アナログデジタルコンバータインターフェース)65を介して入力された信号と、波形メモリ62に格納された波形データとを乗算する乗算器66と、乗算結果を積算する積算器67と、積算結果からオフセット値を減算するオフセット減算部68と、ゲイン乗算部69とが配置される。
波形メモリ61は、この発明の第1メモリに相当し、ひずみゲージブリッジ回路40を励起するための駆動波形が記憶されている。この駆動波形はデジタルデータであり、図5(a)に示すように、縦軸を電圧、横軸をアドレスとして波形の1周期分の値を所定のアドレスにそれぞれ格納した矩形波の波形データである。波形メモリ61に記憶される波形データが矩形波の場合は、矩形波によりひずみゲージブリッジ回路40が駆動される。なお、この発明における矩形波類似の波形とは、図5(a)に示すデューティ比50%(パルス幅が1周期の50%)の矩形波のみを示すものではなく、後述する、部分的な曲線形状と矩形を組み合わせるなどして矩形波に変形を加えた形状(図7(a)参照)や、パルス幅が50%よりも小さいパルス波(図8(a)参照)も含む概念である。この明細書では、矩形波類似の波形を持つ駆動波を類似矩形波と呼び、図5(a)に示すデューティ比50%の波形を持つ駆動波をとくに通常矩形波と呼ぶ。なお、類似矩形波の波形は上下対称の波形である。ここで、上下対称の波形とは、1周期のうち前半分と後半分の形が極性を反転しただけで同じ形であることを意味している。すなわち、波形データの前半と後半において、対応する同じ位相どうしでは、波形の値が正負の符号を反対にした同じ値である。
タイミング制御部63から波形メモリ61にアドレスが渡されると、アドレスで参照される波形データの値がDACI/F64を介してDAC51に渡される。また、タイミング制御部63からは、波形メモリ62にもアドレスが渡される。波形メモリ62は、この発明の第2メモリに相当し、波形メモリ61に記憶されている1周期分の値を格納するアドレスと同じアドレスに、乗算器66に与える値が格納されているデジタルデータが乗算データとして記憶されている。乗算データは、波形メモリ61に記憶されている1周期分の波形データの極性が変わった直後に相当する所定範囲のアドレスに0を、その後再度極性が変わるまでの所定範囲のアドレスに+1または−1の値を格納したもの(図5(b)参照)である。なお、+1または−1のどちらの値が格納されるかは、波形データの極性に応じて決定される。
ひずみ信号がADCからADCI/F65を介して乗算器66に入力されると、タイミング制御部63の作用によりアドレスで参照される乗算データの値とひずみ信号とが乗算される。そうすると、波形1周期分ごとに、図6にe1、e2で示す領域分のデータのみが、積算器67に渡り積算されることになる。e1、e2で示す領域の間では複数のデータがサンプリングされて積算すなわち平均化されるから、ノイズなどの影響が抑制されたデータが得られることになる。なお、乗算器66で乗算データと乗算されるひずみ信号は、図6の横軸の時刻が、アドレスに変換されている。
通常矩形波を駆動波形としてひずみゲージブリッジ回路40に与えた場合、図4(a)に示すような入力に対して、波形の極性が変わった直後はケーブルの浮遊容量やLPF57のキャパシタンスを充電するため、その応答は図4(b)に示すように一般的になまりのある波形となる。また、図5(a)の波形データのように、通常矩形波を基に生成した励起信号でひずみゲージブリッジ回路40を駆動した場合には、その応答は、図6に示すように、極性が変わった直後(波形の立ち上がり、立ち下がり)でオーバーシュート(アンダーシュート)したりすることもある。このように、ひずみゲージブリッジ回路40への励起信号が通常矩形波の場合、波形の極性が変わった直後で電圧が不安定になる傾向があるため、ひずみ信号のデジタルデータと波形メモリ62の乗算データとを乗算することにより、極性が変わった直後の不安定な電圧に相当するデータは破棄し、安定期間のデータのみを採取するようにしている。また、波形メモリ62の乗算データが、+1または−1の値を波形メモリ61と同一のアドレスに格納することで、ひずみゲージブリッジ回路40を駆動する類似矩形波の極性に同期して、ひずみ信号のデジタルデータを積算する極性を変化させることを可能としている。
積算器67には、タイミング制御部63からリセット信号が送られ、積算器67は、上下対称な矩形波の1周期ごとに積算結果をオフセット減算部68に送るとともに、リセット信号により積算値をゼロに戻す。オフセット減算部68で、積算結果からオフセット値が引かれ、さらに、ゲイン乗算部69でゲインが乗算されることにより、デジタル値が試験力値または伸び値に変換される。オフセット減算部68における「オフセット」は、試験力値や伸び値の、試験開始時の定常状態分を示し、後述する「DCオフセット」とは異なる。しかる後、変換された値は、表示部26に表示される。このように、キャリア1周期の中で+1の係数をかけた値と−1の係数をかけた値を同じ時間分だけ積算するため、DCオフセットが存在しても積算でゼロになり、DCオフセットの影響を受けなくなる。したがって、励起信号として類似矩形波を使用する方式は、DCオフセット変動の要因となるRF干渉や温度変化の影響を受けにくい、という利点がある。また、ひずみ信号のうち、極性が変わった直後の不安定な電圧に相当するデータは破棄されることから、キャリア周波数を上げた場合でも、ロードセル14と制御部23、変位計18と制御部23を接続するケーブルのケーブル間浮遊容量変化の影響が低減され、ケーブル間浮遊容量の変動による測定精度の低下を防ぐことが可能となる。
ひずみゲージブリッジ回路40を駆動する他の類似矩形波について説明する。図7は、励起信号の波形の形状とひずみ信号の波形の形状を示す図である。なお、図7(a)は、図2における符号Aで示す位置での信号の形状を示し、図7(b)は、図2における符号Bで示す位置での信号の形状を示し、図7(c)は、図2における符号Cで示す位置での信号の形状を示す。なお、図7においては、図4(a)よりも、横のスケールを拡大してデータの変動を誇張して記載している。
FPGA60の波形メモリ61に、図7(a)に示す信号と同形状の波形データを記憶させ、DAC51によりアナログ信号に変換する。この図7(a)に示す励起信号の波形の形状は、図4(a)に示した通常矩形波とは異なり、その波形の極性が変わるときの一定の時間だけ電圧を曲線状に変化させる形状としている。このため、極性が変化した直後の応答が、図6に示したようにオーバーシュートすることがなく、データの安定性を向上させることができる(図7(c)参照)。
また、図4(a)に示した矩形波では、乗算器66で図5(b)に示す乗算データを乗算して安定期間のデータのみを採取しているが、図7(a)の波形を励起信号とすると、極性が変化した直後の応答がより短時間で安定するため、波形メモリ62に記憶させる乗算データのパルス幅を、図5(b)に示す例より大きくし、より多くの安定期間のデータを採取することが可能となる。なお、図7(c)に示すように、実際のひずみ信号はノイズなどにより小刻みに変動していることから、ひずみ信号のデジタルデータと乗算データの乗算により採取される安定期間のデータ量を増やすことで、測定の精度を向上させることも可能となる。
さらに、ひずみゲージブリッジ回路40を駆動する類似矩形波の変形例について説明する。図8は、波形メモリ61に記憶される波形データと波形メモリ62に記憶される乗算データの他の例を示す図である。
従来から、ひずみゲージブリッジ回路40に印加する推奨印加電圧は、ひずみゲージブリッジ回路自身が発生する熱量の影響を避けるために、例えば、AC/DC10V(ボルト)なとど上限値が決まっている。一方で、ひずみゲージブリッジ回路40から出力されるひずみ信号には、各ひずみゲージの抵抗値と周囲温度で決まるホワイトノイズ(白色ガウス雑音)が含まれている。その大きさは、下記式(1)で示される。
Figure 2017138172
ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Rは抵抗値であり、vは白色ガウス雑音電圧密度の標準偏差である。例えば、室温(300K)の空間に、350Ω(オーム)のひずみゲージブリッジを配置すると、式(1)より、v=2.41[nV]となる。この値は、ひずみゲージブリッジで固有の値であるため、ひずみ信号のS/N比を上げるためには、フルスケール電圧を上げる必要がある。
図8(a)に示す波形データの形状は、波形データの値がゼロではなく振幅と同じ値である時間(波形データの値が最高値および最低値である時間)を、通常矩形波のような1周期の半分ではなく、それよりも短い時間にした例を示している。この図の例では、図5(a)の波形データの形状よりも電圧の印加時間を半分(1周期の4分の1)にして駆動電圧を2の平方根倍にしているが、発熱量の平均値はどちらの波形データの場合も変わらない。すなわち、図8(a)に示す波形データから生成された励起信号でひずみゲージブリッジ回路40を駆動することで、ひずみゲージブリッジ回路40に印加できる電圧を上げることができる。そして、FPGA60が受信するひずみ信号のデジタルデータにおいて、安定した測定値が取得できる時間も、図5の場合の半分になると推定できることから、波形メモリ62に記憶させる乗算データを図8(b)に示すような形状とする。図8に示す波形データと乗算データを採用することで、ひずみ信号のS/N比を上げることができ、測定精度を向上させることが可能となる。
また、上述したように、波形メモリ61に記憶された波形データが、図5(a)、図7(a)および図8(a)に示すように、各波形の位相の前半と後半において上下対称となっていると、上下対称な類似矩形波でひずみゲージブリッジ回路40を励起することになる。そして、ひずみ信号の受信側で積算器67により類似矩形波1周期分の総和を前半と後半で符号を変えて積算するため、DCオフセットが打ち消される。したがって、RF干渉によるDCオフセットの影響を受けにくい、温度変化によるDCオフセットの影響を受けにくい、という利点を得ることができる。
10 試験片
11 ねじ棹
13 クロスヘッド
14 ロードセル
16 テーブル
18 変位計
19 カバー
21 上つかみ具
22 下つかみ具
23 制御部
26 表示部
30 負荷機構
40 ひずみゲージブリッジ回路
51 DAC
52 オペアンプ
53 パワーアンプ
54 オペアンプ
55 パワーアンプ
56 計装アンプ
57 LPF
58 ADC
60 FPGA
61 波形メモリ
62 波形メモリ
63 タイミング制御部
64 DACI/F
65 ADCI/F
66 乗算器
67 積算器
68 オフセット減算部
69 ゲイン乗算部

Claims (7)

  1. 被測定物に生じた物理量の変化を電圧に変換するひずみゲージブリッジ回路を有し、励起信号を生成して前記ひずみゲージブリッジ回路を駆動するとともに、当該励起信号に対する応答であるひずみ信号を受け取る測定回路を備えた測定装置において、
    前記測定回路は、
    類似矩形波の1周期分の波形データを記憶させる第1メモリを有し、前記波形データに基づいて類似矩形波を前記励起信号として生成することを特徴とする測定装置。
  2. 請求項1に記載の測定装置において、
    前記測定回路は、
    前記波形データの1周期内の各位相に対応するとともに前記波形データよりもパルス幅が狭い乗算データを記憶させる第2メモリを有し、
    前記ひずみ信号に対して前記乗算データを乗算することにより、前記ひずみ信号のうち所定の領域のデータのみを採取する測定装置。
  3. 請求項2に記載の測定装置において、
    前記第1メモリに記憶された前記波形データは上下対称となっている測定装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の測定装置において、
    前記第1メモリに記憶された前記波形データは、前記波形データの波形の立ち上がりおよび立ち下がり部分が曲線状の波形である測定装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の測定装置において、
    前記第1メモリに記憶された前記波形データは、前記波形データにおける最高値および最低値である時間を通常矩形波よりも小さくした波形である測定装置。
  6. 試験片に試験力を与える負荷機構を備え、材料試験を実行する材料試験機であって、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の測定装置を備えることを特徴とする材料試験機。
  7. 請求項6に記載の材料試験機において、
    前記測定装置は、前記試験片に与えられた試験力を検出するロードセルを含む測定装置、または、前記試験片に生じた変位を検出する変位計を含む測定装置である材料試験機。
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