JP2017137540A - 方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クロム化合物を含有しないにもかかわらず、密着性及び耐食性が良好であり、処理液の安定性も良好であり、かつ、従来よりも格段に優れた高張力被膜を有する方向性電磁鋼板を実現すること。
【解決手段】本発明に係る方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤は、主成分であるリン酸塩と、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜150質量部のコロイド状シリカと、平均粒径が0.1〜5μmであり、前記リン酸塩100質量部に対して20〜50質量部のリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子と、を含有し、pHは、1〜4である。
【選択図】なし

Description

本発明は、方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法に関するものである。
方向性電磁鋼板においては、スラブを熱延して熱延板とした後、場合によっては熱延板焼鈍してから冷延し、その後更に脱炭焼鈍を経て表面にマグネシアを塗布した後、高温仕上げ焼鈍した際に形成されるフォルステライト層と、仕上げ焼鈍後に実施されるフラットニングの後、場合によってはフラットニングと同時に、リン酸塩などを主成分とする処理液を塗布した上で焼き付け形成されるリン酸塩被膜層と、の2層の絶縁被膜がある。
フォルステライト層は、鋼板とリン酸塩被膜との間の密着性向上に重要な役割を果たしている。また、リン酸塩被膜層は、2次被膜とも称され、本来は電磁鋼板に絶縁性を付与することで渦電流損を低減して鉄損を改善し、電気機器の効率を向上させるものであるが、今日では、絶縁性以外にも耐蝕性、耐熱性、すべり性、加工性といった種々の被膜特性が要求されている。
即ち、電磁鋼板を加工してトランスなどの鉄芯を製造するためには、種々の工程を経る必要があるが、この鉄芯製造の際に加工性、耐熱性、すべり性が劣っていると、歪み取り焼鈍時に被膜が剥離することで絶縁性が低下して電気機器の効率が低下したり、鋼板を積層するのに時間がかかることで作業性や組み立て効率が悪化したりする。
更に、方向性電磁鋼板の絶縁被膜には、上記の効果以外にも、電磁鋼板に表面張力を付与することで方向性電磁鋼板の磁気特性を向上させるという特性がある。これは、張力を付与された電磁鋼板は磁壁移動が容易になり、その結果、鉄損が向上するためであり、方向性電磁鋼板を鉄芯に用いて製造されたトランスでは、騒音の主原因のひとつである磁気歪みの低減にも効果がある。
以下の特許文献1には、仕上げ焼鈍後に鋼板表面に形成されたフォルステライト被膜の上に特定組成のリン酸塩、クロム酸塩、コロイド状シリカを主成分とする絶縁被膜処理液を塗布して焼き付けることにより、高い張力を有する絶縁被膜を鋼板表面に形成し、方向性電磁鋼板の鉄損と、磁気ひずみと、を低減する方法が開示されている。
更に、以下の特許文献2には、リン酸塩とクロム酸塩とガラス転移点が950℃〜1200℃のコロイド状シリカと、を主成分とする絶縁被膜を特定付着量で形成した、高張力絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板に関する技術が開示されている。
これら特許文献1及び特許文献2に開示された技術により、各種被膜特性が格段に優れ、被膜張力も従来に比べて向上したものの、これら特許文献1及び特許文献2に開示された技術では、いずれもクロム化合物であるクロム酸塩が配合されている。近年では、環境問題がクローズアップされており、鉛、クロム、カドミウムといった化合物の使用を禁止・制限することが求められている。
上記クロム化合物を含有しない技術として、以下の特許文献3には、コロイド状シリカをSiOで20重量部と、リン酸アルミを10〜120重量部と、ほう酸2〜10重量部と、Mg、Al、Fe、Co、Ni、Znのそれぞれの硫酸塩の内から選ばれる1種又は2種の合計を4〜40重量部と、を含有する処理液を、300℃以上で焼付処理する絶縁被膜処理方法が開示されている。
更に、以下の特許文献4には、Ca、Mn、Fe、Zn、Co、Ni、Cu、B及びAlから選ばれる有機酸塩として、蟻酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩及びサリチル酸塩から選ばれる有機酸塩の1種又は2種以上を添加することを特徴とする、方向性電磁鋼板用表面処理剤に関する技術が開示されている。
また、以下の特許文献5には、リン酸塩とコロイド状シリカとを主成分とし、リン酸塩中の金属成分が、2価の金属元素、3価の金属元素、4価の金属元素からそれぞれ特定量含有することを特徴とする技術が開示されている。
また、表面処理鋼板の分野においても、同様にクロムを含有しないコーティングの開発が進められている。例えば以下の特許文献6には、IVA属元素の酸化物、水酸化物、酸素酸化合物及び/又は酸素酸水素化合物を主成分とする中間層と、希土類及び/又はIVA属元素の酸素酸化合物もしくは酸素酸水素化合物又はこれらの混合物を主成分とする耐食性被覆層と、を有し、特に、中間層に対して、リン酸ジルコニウム、及び/又は、リン酸水素ジルコニウムを用いる、非クロム型表面処理鋼板に関する技術が開示されている。
特公昭53−28375号公報 特開平11−071683号公報 特公昭57−9631号公報 特開2000−178760号公報 特開2010−13692号公報 特開2000−309879号公報
しかしながら、上記特許文献3に開示されている方法では、硫酸塩中の硫酸イオンによって耐蝕性が低下するという問題があるとともに、上記特許文献4に開示されている技術では、有機酸塩中の有機酸による変色及び液安定性に問題があり、更なる改善が必要であった。
また、上記特許文献5に開示されている技術は、それまでの課題をほぼ克服するものであったが、金属成分が多種類混合することにより液安定性が低下するという問題点があった。
更に、上記特許文献6に開示されている表面処理鋼板用のコーティングでは、鋼板に張力を付与する被膜張力も無く、また、張力付与に関する技術的言及は無く、更には、電磁鋼板では必要とされる歪み取り焼鈍に耐える耐熱性も無いものであって、電磁鋼板用としては使用に耐えるものではなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、クロム化合物を含有しないにもかかわらず、密着性及び耐食性が良好であり、処理液の安定性も良好であり、かつ、従来よりも格段に優れた高張力被膜を有する方向性電磁鋼板を実現することが可能な、方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法を提供することにある。
上記課題を達成する本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)主成分であるリン酸塩及びコロイド状シリカと、平均粒径が0.1〜5μmであるリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子と、を含有し、前記コロイド状シリカの含有量は、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜150質量部であり、前記リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の含有量は、前記リン酸塩100質量部に対して20〜50質量部であり、pHは、1〜4である、方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
(2)前記リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子は、リン酸ジルコニウム、又は、リン酸タングステン酸ジルコニウムである、(1)に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
(3)前記リン酸塩の金属成分は、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかである、(1)又は(2)に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
(4)前記絶縁被膜用処理剤の固形分濃度は、15〜35%である、(1)〜(3)の何れか1つに記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
(5)表面に、主成分であるリン酸塩及びコロイド状シリカ中のシリカ分と、平均粒径が0.1〜5μmであるリン酸ジルコニウム系化合物と、から構成される絶縁被膜を有し、前記リン酸塩の質量に対する前記シリカ分の質量比が、14〜56質量%であり、前記リン酸塩の質量に対する前記リン酸ジルコニウム系化合物の質量比が、7〜29.4質量%であり、前記絶縁被膜は、0.6kgf/mm以上の張力を保持する、方向性電磁鋼板。
(6)前記リン酸ジルコニウム系化合物は、リン酸ジルコニウム、又は、リン酸タングステン酸ジルコニウムである、(5)に記載の方向性電磁鋼板。
(7)前記リン酸塩の金属成分は、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかである被膜張力が、(5)又は(6)に記載の方向性電磁鋼板。
(8)方向性電磁鋼板に対して、リン酸塩及びコロイド状シリカを主成分とする処理剤を塗布して絶縁被膜を形成する際に、前記処理剤として、リン酸塩と、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜150質量部のコロイド状シリカと、平均粒径が0.1〜5μmであり、かつ、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜50質量部のリン酸ジルコニウム系化合物と、を含有し、pHが1〜4であり、かつ、固形分濃度が15〜35%である処理剤を利用し、当該処理剤を塗布乾燥して焼き付け処理する、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
(9)前記リン酸ジルコニウム系化合物は、リン酸ジルコニウム、又は、リン酸タングステン酸ジルコニウムである、(8)に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
(10)前記リン酸塩の金属成分は、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかである、(8)又は(9)に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
以上説明したように本発明によれば、クロム化合物を含有しないにもかかわらず、密着性及び耐食性が良好であり、処理液の安定性も良好であり、かつ、従来よりも格段に優れた高張力被膜を有する方向性電磁鋼板を実現することが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
以下で詳述する本発明の実施形態は、クロムを含有せずに張力絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板と、かかる電磁鋼板を製造するために用いられる絶縁被膜処理剤と、かかる絶縁被膜処理剤を利用した方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法に関するものである。
以下で詳述する本実施形態は、方向性電磁鋼板製造の最終工程で鋼板に塗布し焼き付けることにより表面に形成される絶縁被膜の性状を改善することにより、クロム化合物を含有しないにもかかわらず、密着性や耐蝕性などの各種被膜特性が良好であり、処理液の安定性も良好であり、かつ、従来よりも格段に優れた高張力被膜を有する方向性電磁鋼板を得ることを目的とする。
<母材となる電磁鋼板について>
まず、本実施形態に係る絶縁被膜処理剤が塗布される電磁鋼板、すなわち、本実施形態で母材として用いられる電磁鋼板について、説明する。
母材として用いられる電磁鋼板の製造方法としては、特に限定されるものではないが、従来開示されている方法により製造された仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板であり、通常のフォルステライト被膜を有する鋼板を用いることが好適である。仕上げ焼鈍後は、余剰の焼鈍分離剤を水洗除去し、硫酸浴などによる酸洗処理と水洗処理とを行って表面洗浄と表面の活性化を行った後、本実施形態に係る絶縁被膜処理剤を塗布・乾燥し、焼き付けが行われる。
かかる電磁鋼板としては、具体的には、Siを2.0〜4.0質量%含有するスラブを熱延してホットコイルとし、場合によってはホットコイルで焼鈍した後に冷延して、0.2〜0.5mm程度の板厚としたものを脱炭焼鈍し、その後MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布した状態で、1200℃前後までバッチ炉で高温焼鈍を行い、いわゆる2次再結晶させると共に表面にフォルステライト被膜を形成した後、余剰のMgOを水洗した鋼板を用いることが好ましい。
<絶縁被膜処理剤について>
次に、本実施形態で使用される絶縁被膜処理剤について、詳細に説明する。
本実施形態に係る絶縁被膜処理剤は、リン酸塩及びコロイド状シリカを主成分とし、更に、リン酸ジルコニウム系化合物を含有することに特徴がある。
すなわち、従来の方法では、価数が2価、3価、4価と多様なリン酸塩を混合することで、塗布液が不安定になっていた。しかしながら、本発明では、以下で詳述するように、特定粒径のリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子を、絶縁被膜処理剤に更に含有させることで、非常に液安定性の高い塗布液を得ることが可能となる。
本発明の効果が発現するメカニズムは、詳細には明らかではないが、一般に、リン酸金属塩に比較的大量のコロイド状シリカを混合した場合、リン酸金属塩とコロイド状シリカだけでは張力の高い被膜を得ることは困難であった。そこで、本発明者らは、リン酸金属塩の反応性について鋭意検討した結果、リン酸塩とコロイド状シリカの特定配合割合に安定性の高いリン酸ジルコニウム系化合物微粒子を特定量導入することで、リン酸金属塩とコロイド状シリカとの被膜形成が促進されることを見出したものである。
[リン酸ジルコニウム系化合物]
かかるリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の粒径は、体積換算の平均粒径で0.1μm〜4.0μmとする。リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の平均粒径が0.1μm未満である場合には、微粒子が凝集しやすく処理剤が不安定となるため、好ましくない。一方、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の平均粒径が5.0μm超である場合には、形成された絶縁被膜が不均一となるため、好ましくない。リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の平均粒径は、好ましくは、1.0μm〜3.0μmである。
また、上記リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の粒度分布は、狭い方が好ましいが、ブロードな粒度分布であっても問題は無い。
なお、上記リン酸ジルコニウム系化合物の体積換算の平均粒径及び粒度分布は、レーザー回折散乱法により測定することが可能である。
かかるリン酸ジルコニウム系化合物としては、例えば、リン酸ジルコニム、リン酸タングステン酸ジルコニウム、リン酸カリウムジルコニウム等を挙げることができる。これらの化合物は、酸化リンと酸化ジルコニウムとの複合体、酸化リンと酸化ジルコニウム及び酸化タングステンとの複合体として表記される場合もある。本実施形態では、絶縁被膜特性の観点から、上記リン酸ジルコニウム系化合物として、特に、リン酸ジルコニウム又はリン酸タングステン酸ジルコニウムを用いることが好ましい。
[リン酸塩]
次に、本実施形態で用いられるリン酸塩について、説明する。
本実施形態に係るリン酸塩とは、リン酸と金属イオンとを主成分とする、水溶液を乾燥させたときに固形分となるものであり、バインダーとして機能するものである。リン酸の形態は、特に限定するものでは無く、従って、絶縁被膜処理剤に使用するリン酸としては、例えば、オルトリン酸、メタリン酸、ポリリン酸等が使用できる。また、かかるリン酸として、ホスホン酸を用いても良い。
また、かかるリン酸塩の金属成分(すなわち、金属イオンの種類)としては、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかであることが好ましい。かかる金属成分を用いてリン酸塩溶液を調整する際には、例えば、上記のようなリン酸(例えば、オルトリン酸)に対して、上記のような金属イオンの酸化物、炭酸塩、水酸化物を混合して調製するのが良い。
なお、リン酸塩は、単独で使用しても良いし、2種以上を混合して用いても良い。また、リン酸塩のみであっても良いし、リン酸やホウ酸などを更に添加してもよい。
[コロイド状シリカ]
次に、本実施形態で用いられるコロイド状シリカについて説明する。
本実施形態に係るコロイド状シリカは、溶液を乾燥させたときに固形分となるものであり、バインダーとして機能するものである。かかるコロイド状シリカは、特に粒径を限定するものではないが、平均粒径が5nm〜50nmであるものが好ましい。コロイド状シリカの平均粒径が5nm未満である場合には、液安定性が低くなることがある。一方、コロイド状シリカの平均粒径が50nm超である場合には、形成された絶縁被膜が発粉することがある。コロイド状シリカの平均粒径は、より好ましくは、6nm〜15nmである。
また、本実施形態に係る絶縁被膜処理剤の液性は、後述するようにpH2〜6の酸性領域であることから、使用するコロイド状シリカは、酸性タイプであるものが好ましく、表面にAl処理を施したものを利用することが、より好ましい。このようなコロイド状シリカを利用することで、液安定性をより向上させることが可能となる。
なお、以上説明したようなコロイド状シリカの平均粒径とは、個数平均粒径であり、窒素吸着法により測定したものである。
[混合割合]
本実施形態に係る絶縁被膜処理剤において、上記のリン酸塩、コロイド状シリカ、及び、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の混合割合は、リン酸塩100質量部に対して、コロイド状シリカを20質量部〜150質量部とし、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子を20質量部〜50質量部とする。
コロイド状シリカの混合割合が20質量部未満である場合には、コロイド状シリカの割合が少な過ぎて張力効果が劣り、好ましくない。一方、コロイド状シリカの混合割合が150質量部超である場合には、形成したコーティング(絶縁被膜)に割れや剥離などの欠陥が発生しやすくなるため、好ましくない。また、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の混合割合が20質量部未満である場合には、張力効果が劣り、好ましくない。一方、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の混合割合が50質量部超である場合には、凝集が発生して絶縁被膜の均一性が劣るため、好ましくない。
リン酸塩、コロイド状シリカ、及び、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の混合割合は、好ましくは、リン酸塩100質量部に対し、コロイド状シリカが50〜100質量部であり、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子が5〜10質量部である。
[絶縁被膜処理剤のpH]
また、本実施形態に係る絶縁被膜処理剤は、pHを1〜4の範囲とすることが好ましい。pHが1未満である場合には、絶縁被膜処理剤の塗布対象である鋼板を腐食し易く、耐蝕性が劣化する可能性があるためであり、pHが4超である場合には、絶縁被膜処理剤が不安定になって沈殿等が発生し、コーティングが困難になるためである。絶縁被膜処理剤のpHは、より好ましくは、2〜3の範囲である。
なお、絶縁被膜処理剤のpHの調整に際して、各種pH調整剤やジオキサン、エタノール、クエン酸、アジピン酸、リンゴ酸などの有機物を用いても良い。
[絶縁被膜処理剤の固形分濃度]
また、本実施形態に係る絶縁被膜処理剤は、その固形分濃度が15質量%〜35質量%であることが好ましい。固形分濃度が15質量%未満である場合には、所定の付着量を得るのが困難な場合があるためであり、固形分濃度が35質量%超である場合には、ダブルトラック等の表面欠陥が発生しやすくなるためである。絶縁被膜処理剤の固形分濃度は、より好ましくは、18質量%〜28質量%である。
以上、本実施形態に係る絶縁被膜処理剤について、詳細に説明した。
<方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法について>
次に、本実施形態に係る方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法について説明する。
本実施形態に係る方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法では、上記のような方向性電磁鋼板に対して、リン酸塩及びコロイド状シリカを主成分とする処理剤を塗布して絶縁被膜を形成する際に、かかる処理剤として、リン酸塩と、リン酸塩100質量部に対し、20〜150質量部のコロイド状シリカと、リン酸塩100質量部に対し、20〜50質量部のリン酸ジルコニウム系化合物と、を含有し、pHが1〜4であり、かつ、固形分濃度が15〜35%である上記の絶縁被膜処理剤を利用し、かかる処理剤を塗布乾燥して焼き付け処理する。
ここで、本実施形態では、絶縁性処理剤を電磁鋼板表面に塗布する場合に、塗布方式を特に限定するものではなく、ロールコーター方式を用いても良いし、スプレー方式、ディップ方式などの塗布方式でも良い。
また、絶縁被膜処理剤を乾燥焼き付けるための加熱方式も、特に限定されるものではなく、通常の輻射炉や熱風炉が使用可能であり、誘導加熱方式などの電気を用いた加熱でも良い。
ここで、乾燥条件としては、例えば、絶縁被膜処理剤を塗布された電磁鋼板の板温が800℃〜980℃となる範囲で、焼付け時間を10秒間から120秒間とすることが適当である。かかる板温は、更に好適には、850℃〜950℃となる範囲である。
<方向性電磁鋼板について>
本実施形態に係る絶縁被膜処理剤を利用して製造される方向性電磁鋼板は、上記のような電磁鋼板を母材として用いて製造されるものであり、表面に、主成分であるリン酸塩及びコロイド状シリカのシリカ分と、リン酸ジルコニウム系化合物と、から構成される絶縁被膜を有している。
かかる絶縁被膜において、リン酸塩とコロイド状シリカのシリカ分とリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子との割合は、リン酸塩の質量に対し、シリカ分が14質量%〜56質量%であり、かつ、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子が7質量%〜29.4質量%である。また、かかる絶縁被膜は、0.6kgf/mm(約5.9N/mm)以上の張力を保持するものとなる。
シリカ分の割合が14質量%未満である場合には、張力効果が劣り、好ましくない。一方、シリカ分の割合が56質量%超である場合には、絶縁被膜に割れや剥離等の欠陥が生じるため、好ましくない。また、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の割合が7質量%未満である場合には、やはり張力効果が劣り、好ましくない。一方、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の割合が29.4質量%超である場合には、液安定性が劣化するため、好ましくない。シリカ分の割合は、好ましくは、リン酸塩の質量に対して25質量%〜40質量%であり、リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の割合は、好ましくは、リン酸塩の質量に対して13質量%〜25質量%である。
かかる絶縁被膜の形成量(付着量)は、乾燥質量で、片面当たり2g/m〜7g/mであることが好ましい。絶縁被膜の形成量が片面当たり2g/m未満である場合には、張力が低く、磁性改善効果が僅かであり、また絶縁性、耐蝕性等も低下することがある。一方、絶縁被膜の形成量が片面当たり7g/mを超える場合には、占積率が低下することがある。絶縁被膜の形成量は、より好ましくは、片面当たり4g/m〜6g/mである。
なお、製造された方向性電磁鋼板の絶縁被膜における、シリカ分の割合やリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の割合は、元素分析装置又は蛍光X線装置等を用いることで測定可能である。また、方向性電磁鋼板における絶縁被膜の付着量は、被膜を剥離させた前後での質量差を測定することで測定可能である。
上記のような絶縁被膜を有する方向性電磁鋼板は、鋼板表面に付与される絶縁被膜の張力が大きく、密着性及び耐食性が良好であり、かつ、良好な磁気特性を示すものとなる。
以上、本実施形態に係る方向性電磁鋼板について、詳細に説明した。
以下では、実施例を示しながら、本発明に係る方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明に係る方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法のあくまでも一例にすぎず、本発明に係る方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤、方向性電磁鋼板、及び、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法が以下の例に限定されるものではない。
まず、Siを3.2質量%、Alを0.027質量%、Nを0.008質量%、Cを0.08質量%含有し、残部がFe及び不純物である溶鋼を鋳造し、スラブ加熱後熱間圧延を行い、1100℃で5分間熱延板を焼鈍してから冷却し、冷間圧延を行い0.23mm厚にした。その後850℃で3分間脱炭焼鈍を行い、MgOを主成分とする焼鈍分離剤を塗布した後、1200℃で20時間最終仕上げ焼鈍を行った。このコイルから幅7cm×長さ30cmの試料を切り出し、表面に残存している焼鈍分離剤を水洗と軽酸洗で除去し、グラス被膜を残した後に歪取り焼鈍を行った。
次に、表1に示す配合割合でリン酸塩溶液を調製し、濃度調整として200質量部の純水を加えて攪拌した後、塗布量が4g/mになるよう鋼板にロールコーターで塗布し、870℃の加熱炉中で板温が850℃になるように60秒間焼き付けた後、被膜特性と磁気特性を評価した。
なお、以下の表1において、リン酸塩は、固形分の割合が40質量%になるよう調整し、各金属元素のリン酸塩中の比率が表1中の比率になるよう混合した。
また、以下の表1において、コロイド状シリカの種類は、以下のものに対応している。
S:濃度30質量%の市販のコロイダルシリカ溶液、一般的な平均粒径15μmのもの
O:濃度30質量%の市販のコロイダルシリカ溶液、酸性領域において安定であり、平均粒径15μmのもの
C:濃度20質量%の市販品、表面をアルミナで被覆したもの
なお、上記3種類のコロイド状シリカについて、それぞれリン酸塩100質量部に対し、被膜中の固形分で表中の質量部になるように、処理液を調製した。
また、以下の表1において、リン酸ジルコニウム系化合物は、粉末状のものを用いた。あらかじめ有機系分散剤で水100質量部に対し、20質量部分散させたものを、リン酸塩100質量部に対し、被膜中の固形分で表中の所定質量部になるように処理液を調整した。
また、リン酸ジルコニウム系化合物として、以下の表1における実施例2及び実施例4では、リン酸タングステン酸ジルコニウム微粒子を使用し、比較例7では、リン酸カリウムジルコニウムを使用した。また、以下の表1において、上記以外の例では、リン酸ジルコニウム系化合物として、リン酸ジルコニウム微粒子を使用した。
Figure 2017137540
また、得られた絶縁被膜について、以下のような方法により評価した。
リン酸塩、シリカ分、及び、リン酸ジルコニウム系化合物の含有量を、蛍光X線装置を用いて測定し、得られた測定結果を用いて、リン酸塩の質量に対するシリカ分及びリン酸ジルコニウム系化合物の質量比を算出した。
密着性は、30mm×200mmのサンプルに粘着テープ(商品名:セロテープ(登録商標))を貼り付けた後、10mmφ、20mmφ、30mmφの直径の丸棒に巻き付けて曲げた後、粘着テープを剥がして剥離状況を観察した。評価基準は、以下の通りであり、評点0を合格とした。
0:10mmφでも剥離無
10:10mmφで剥離
20:20mmφで剥離
30:30mmφで剥離
耐食性は、「JIS Z2371、塩水噴霧試験方法」に準じて、5%塩水噴霧試験により評価した。暴露時間は、10時間とし、発錆状況を10段階評価した。錆発生無しの状態を評点10とし、錆の発生した面積率=50%である状態を評点1とした。評点9以上を合格とした。
10:錆発生が無かった
9:錆発生が極少量(面積率0.1%以下)
8:錆の発生した面積率=0.1%超過0.25%以下
7:錆の発生した面積率=0.25%超過0.50%以下
6:錆の発生した面積率=0.50%超過1%以下
5:錆の発生した面積率=1%超過2.5%以下
4:錆の発生した面積率=2.5%超過5%以下
3:錆の発生した面積率=5%超過10%以下
2:錆の発生した面積率=10%超過25%以下
1:錆の発生した面積率=25%超過50%以下
被膜張力は、絶縁被膜の片面を剥離した時の湾曲状況から逆算して、計算した。得られた被膜張力が0.6kgf/mm以上であるものを合格とした。なお、以下の表2において、1kgfは、約9.8Nである。
磁気特性として、B8(磁化力800A/mにおける磁束密度)と、W17/50(磁束密度の振幅1.7T、50Hzにおける質量当たりの鉄損)とを測定した。これらの特性値は、JIS C2556に準じた単板磁気特性測定法(Single Sheet Tester:SST)により測定した。
得られた結果を、以下の表2に示した。
Figure 2017137540
この試験の結果、リン酸塩とコロイド状シリカを主成分とし、リン酸塩100質量部に対しコロイド状シリカ20〜150質量部、平均粒径0.1μmから5μmのリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子が20〜50質量部混合された処理液を塗布焼付けた絶縁被膜を有する本発明の電磁鋼板は、比較例と比較して高張力で密着性、耐蝕性に優れ、磁気特性の改善効果が顕著であった。
以上説明したように、本発明によれば、鋼板の表面に付与される被膜の張力が大きく、密着性及び耐食性が良好であり、かつ、磁気特性も良好な方向性電磁鋼板を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (10)

  1. 主成分であるリン酸塩及びコロイド状シリカと、
    平均粒径が0.1〜5μmであるリン酸ジルコニウム系化合物の微粒子と、
    を含有し、
    前記コロイド状シリカの含有量は、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜150質量部であり、
    前記リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子の含有量は、前記リン酸塩100質量部に対して20〜50質量部であり、
    pHは、1〜4である、方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
  2. 前記リン酸ジルコニウム系化合物の微粒子は、リン酸ジルコニウム、又は、リン酸タングステン酸ジルコニウムである、請求項1に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
  3. 前記リン酸塩の金属成分は、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかである、請求項1又は2に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
  4. 前記絶縁被膜用処理剤の固形分濃度は、15〜35%である、請求項1〜3の何れか1項に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜用処理剤。
  5. 表面に、主成分であるリン酸塩及びコロイド状シリカ中のシリカ分と、平均粒径が0.1〜5μmであるリン酸ジルコニウム系化合物と、から構成される絶縁被膜を有し、
    前記リン酸塩の質量に対する前記シリカ分の質量比が、14〜56質量%であり、
    前記リン酸塩の質量に対する前記リン酸ジルコニウム系化合物の質量比が、7〜29.4質量%であり、
    前記絶縁被膜は、0.6kgf/mm以上の張力を保持する、方向性電磁鋼板。
  6. 前記リン酸ジルコニウム系化合物は、リン酸ジルコニウム、又は、リン酸タングステン酸ジルコニウムである、請求項5に記載の方向性電磁鋼板。
  7. 前記リン酸塩の金属成分は、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかである、請求項5又は6に記載の方向性電磁鋼板。
  8. 方向性電磁鋼板に対して、リン酸塩及びコロイド状シリカを主成分とする処理剤を塗布して絶縁被膜を形成する際に、
    前記処理剤として、リン酸塩と、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜150質量部のコロイド状シリカと、平均粒径が0.1〜5μmであり、かつ、前記リン酸塩100質量部に対し、20〜50質量部のリン酸ジルコニウム系化合物と、を含有し、pHが1〜4であり、かつ、固形分濃度が15〜35%である処理剤を利用し、当該処理剤を塗布乾燥して焼き付け処理する、方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
  9. 前記リン酸ジルコニウム系化合物は、リン酸ジルコニウム、又は、リン酸タングステン酸ジルコニウムである、請求項8に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。
  10. 前記リン酸塩の金属成分は、Mg、Ca、Sr、Ni、Co、Mn及びZnからなる群より選択される2価の金属元素、又は、Fe、Al及びMnからなる群より選択される3価の金属元素の少なくとも何れかである、請求項8又は9に記載の方向性電磁鋼板の絶縁被膜処理方法。


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