JP2017137427A - インクジェットインク - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係るインクジェットインクの一態様は、
第1染料、前記第1染料よりも含有量が少ない第2染料、及び分散剤を含み、
前記第1染料と前記分散剤とのハンセン距離が、前記第2染料と前記分散剤とのハンセン距離より長いか、又は前記第2染料と前記分散剤とのハンセン距離と等しいことを特徴とする。
上記適用例において、
前記第1染料は、C.I.ディスパースレッド60であることができる。
上記適用例において、
前記分散剤は、ナフタレンスルホン酸系化合物であることができる。
上記適用例において、
前記第1染料と前記第2染料の含有比率は、99.9:0.1〜90:10であることができる。
上記適用例において、
前記第2染料は、C.I.ディスパースレッド191、C.I.ディスパースレッド70及びC.I.ディスパースレッド190からなる群から選択される少なくとも1種であることができる。
本実施の形態に係るインクジェットインクは、第1染料、前記第1染料よりも含有量が少ない第2染料、及び分散剤を含み、前記第1染料と前記分散剤とのハンセン距離が、前記第2染料と前記分散剤とのハンセン距離より長いか、又は前記第2染料と前記分散剤とのハンセン距離と等しいことを特徴とする。
分散染料とは、ポリエステル、ナイロン、アセテート等の疎水性合成繊維の染着に好適に用いられる染料であり、水に不溶または難溶の化合物である。本実施の形態に係るインクジェットインクでは、第1染料(主染料)と第2染料(副染料)の少なくとも2種の分散染料を含有し、第2染料の含有量は第1染料の含有量よりも少ない。また、第1染料と分散剤とのハンセン距離は、第2染料と分散剤とのハンセン距離より長いか、又は第2染料と分散剤とのハンセン距離と等しい。
ree dimensional solubility parameter and solvent diffusion coefficient,” 1967)。
(Ra)2=4(δd2−δd1)2+(δp2−δp1)2+(δh2−δh1)2
(1)
δd:分散項(分子間の分散力によるエネルギー MPa0.5)
δp:極性項(分子間の双極子相互作用によるエネルギー MPa0.5)
δh:水素結合項(分子間の水素結合によるエネルギー MPa0.5)
これら3つのパラメーターは、3次元空間(ハンセン空間)における座標とみなすことができ、2つの物質のハンセン溶解度パラメーターをハンセン空間内に置いたときに、2点間の距離(ハンセン距離)が短いほど相溶性が高い。
86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232等が挙げられる。
条件を満たしていれば、いずれの組み合わせでも使用可能である。また、更に、第3染料を含有し、第2染料と組み合わせて用いてもよい。その場合には、第3染料は第2染料よりも含有量が少なく、分散剤とのハンセン距離が、第1染料と分散剤とのハンセン距離よりも短いことが好ましい。
前記分散染料を分散させるための分散剤は、特に限定されず、例えばノニオン性やアニオン性の分散剤を挙げることができる。アニオン性の分散剤としては、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、芳香族スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、芳香族スルホン酸塩またはリグニンスルホン酸塩のホルマリン縮合物等が挙げられる。芳香族スルホン酸塩としては、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルフェニルエーテルスルホン酸塩等が挙げられる。芳香族スルホン酸塩のホルマリン縮合物としては、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、特殊芳香族スルホン酸塩のホルマリン縮合物(ブチルナフタレン等のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムとナフタレンスルホン酸ナトリウムとのホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸ナトリウムと2−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物、クレゾールスルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸ナトリウムのホルマリン縮合物等が挙げられる。また、これらの分散剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ブチルナフタレン等のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムとナフタレンスルホン酸ナトリウムとのホルマリン縮合物等が挙げられる。
本実施の形態に係るインクジェットインクは、分散染料の分散媒体としての水を含む。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。インク中における水の含有量は、特に限定されないが、インク組成物の全質量(100質量%)に対して、40質量%以上90質量%以下であるのが好ましく、55質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。
本実施の形態に係るインクジェットインクは、布帛への濡れ性を高めてインクの浸透性を向上させる観点から、また、染料の溶解性を制御する観点から、25℃の水100gに対する溶解度が1g/100g以上の水溶性有機溶剤を含むことが好ましい。水溶性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールの低級アルキルエーテル類;ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のヒドロキシ基を持つアミン類;グリセリン、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。これらの中でも、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを好適に用いることができる。また、これらの水溶性有機溶剤は、1種類または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の好ましい態様によれば、本実施の形態に係るインクジェットインクは、その諸特性を改善するためにその他の添加剤として、表面張力調整剤、防腐剤、防かび剤、pH調整剤、染料溶解助剤、酸化防止剤、消泡剤、また、導電率調整剤、濃染剤、均染剤、浸透剤等を含有することができる。
−オール等のアセチレングリコール(アルコール)系界面活性剤が挙げられる。
本実施の形態に係るインクジェットインクは、前述した成分を任意な順序で混合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法としては、遠心濾過、フィルター濾過等を必要に応じて行なうことができる。
本実施の形態に係るインクジェットインクは、印字品質とインクジェット用インクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
本実施の形態に係るインクジェットインクは、公知のインクジェット記録装置のインクカートリッジに収容し、インクジェット記録用ヘッドから吐出させて布帛に付着させることができる。染着対象となる布帛基材を構成する素材としては、ポリエステル、アセテート、トリアセテート、ナイロン、アクリル等の疎水性合成繊維が挙げられる。布帛基材としては、上記に挙げた繊維を、織物、編物、不織布等いずれの形態にしたものでもよい。
る異物発生も抑制されていることから、吐出安定性にも優れている。
以下、本発明を実験例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに何ら限定されるものではない。
第1染料を分散させた第1分散液と、第2染料を分散させた第2分散液の混合分散液を調整し、室温で静置した。その後、水−アセトン系の混合溶液を調整し、染料が0.01〜0.1質量%となる範囲で混合し、任意時間放置した。放置後の溶液をガラスセルへ注入し、光学顕微鏡で観察した。なお、水0.8アセトン0.2の混合溶液はインクとして用いられる溶媒組成であり、水0.6アセトン0.4の混合溶液はノズル近傍の溶媒組成を模している。
第1染料としてDR60(ハンセン距離8.3)、第2染料としてDR191(ハンセン距離8.0)を用い、表2に示す組成でインクを調製した。なお、ハンセン距離は、ナフタレンスルホン酸とのハンセン距離である。
第1染料としてDR60(ハンセン距離8.3)、第2染料としてDR190(ハンセン距離7.7)を用い、表3に示す組成でインクを調製した。
第1染料としてDR60(ハンセン距離8.3)、第2染料としてDR70(ハンセン距離8.3)を用い、表4に示す組成でインクを調製した。
第1染料としてDR60(ハンセン距離8.3)、第2染料としてDR191(ハンセン距離8.0)を用い、表5に示す組成でインクを調製した。
第1染料としてDR60(ハンセン距離8.3)、第2染料としてDB359(ハンセン距離9.0)を用い、表6に示す組成でインクを調製した。
第1染料として用いたDR60は、単独では針状の異物が発生し、いずれの例においても、第2染料単独では針状の異物が発生しない。第2染料と分散剤とのハンセン距離が、第1染料であるDR60と分散剤とのハンセン距離よりも短い実施例1、2では、第2染料を添加することにより針状の異物が発生せず、少量添加でも効果が見られた。これは、ノズル近傍を模した溶媒系においても同様の効果が見られた。また、第1染料と分散剤とのハンセン距離と、第2染料と分散剤とのハンセン距離とが等しい実施例3においても、同様の結果であった。また、第1染料の含有比率を小さくした実施例4においても、同様の効果が見られた。
Claims (5)
- 第1染料、前記第1染料よりも含有量が少ない第2染料、及び分散剤を含み、
前記第1染料と前記分散剤とのハンセン距離が、前記第2染料と前記分散剤とのハンセン距離より長いか、又は前記第2染料と前記分散剤とのハンセン距離と等しい、インクジェットインク。 - 前記第1染料は、C.I.ディスパースレッド60である、請求項1に記載のインクジェットインク。
- 前記分散剤は、ナフタレンスルホン酸系化合物である、請求項1または請求項2に記載のインクジェットインク。
- 前記第1染料と前記第2染料の含有比率は、99.9:0.1〜90:10である、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
- 前記第2染料は、C.I.ディスパースレッド191、C.I.ディスパースレッド70及びC.I.ディスパースレッド190からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のインクジェットインク。
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2016
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