JP2017137190A - クレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法 - Google Patents

クレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】並列状態で配置される複数のシーブの設置作業を効率的に行なえるクレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法を提供する。
【解決手段】複数のシーブSのうち少なくとも隣り合う二つのシーブSに筒状体22を連通させて相対位置を固定してシーブユニット23を形成するとともに、クレーン1の所定位置に設置された互いに対面する一対のブラケット17の間にシーブユニット23を配置して、ブラケット17に形成された貫通孔および筒状体22の内側に回転軸18を貫通させて、ブラケット17にシーブユニット23を設置する。
【選択図】図9

Description

本発明は一つの回転軸に並列状態で配置される複数のシーブを備えるクレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法に関するものであり、詳しくは複数のシーブの設置作業を効率的に行なえるクレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法に関するものである。
海陸方向に延設されるブームおよびガーダを備えていて、ブームを水平にするブームダウン状態と立てるブームアップ状態とに起伏可能に構成した岸壁クレーンが種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
文献1は、海側脚の上端にAフレームを立設して、このAフレームの頂部とブームの海側端部とにそれぞれブームを起伏するためのシーブ機構を配置して、このシーブ機構に起伏ドラムから繰り出された起伏ロープを掛け回した岸壁クレーンを提案する。この岸壁クレーンは起伏ロープの繰り出しまたは巻き取りにより、ブームを起伏させることができる。
それぞれのシーブ機構は、一つの回転軸に隣接させた状態で複数のシーブを配置して構成されている。Aフレームやブームには互いに対面する一対のブラケットが固定され、このブラケットによりシーブ機構の回転軸が支持される。
例えば岸壁クレーンの建造時などシーブを岸壁クレーンに設置する際には、まずAフレーム等に固定された一対のブラケットの間に複数のシーブを仮置きする。その後、ブラケットに形成された貫通孔と、各シーブの中心に形成される貫通孔とに回転軸を挿入する。このとき仮置きされていた各シーブを持ち上げてシーブの貫通孔の位置を回転軸の位置に合わせながら、回転軸を各シーブに順番に貫通させていく。回転軸を挿入した側と反対側のブラケットに回転軸を貫通させ、回転軸がその軸方向にずれてブラケットから抜けないように抜け止めのピン等により固定して設置作業を完了する。
岸壁クレーンの大きさにより異なるが、シーブは一つ当たり例えば140kg程度の重さとなる。シーブの重量が非常に大きく、シーブを一つずつ持ち上げて位置を合わせながら回転軸を挿入しなければならないので、岸壁クレーンにシーブを設置する作業には時間がかかっていた。
また回転軸に想定外の荷重がかかり曲がってしまうことを防止するために、シーブに回転軸を貫通させる作業の際には回転軸を回転させたシーブの荷重を支えつつ、次に貫通させるシーブの位置合せを行なわなければならなかった。そのため岸壁クレーンにシーブを設置する作業を効率よく行なうことは困難であった。
起伏用のシーブは使用頻度が比較的低いものの、損傷など不具合が発生したときに交換が必要であり、損傷したシーブを交換する際にも上記と同様の作業が必要であった。岸壁クレーンに設置されているシーブの位置は、例えば地上から50〜80m程度の高さであるため、シーブを交換する作業は高所作業にならざるを得ない。そのためシーブの設置作業を効率よく行なうのは極めて困難であった。
特開2011−213460号公報
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は並列状態で配置される複数のシーブの設置作業を効率的に行なえるクレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明のクレーンは、互いに対面する一対のブラケットと、このブラケットにより支持される回転軸と、この回転軸が貫通して並列状態になる複数のシーブとを備えるクレーンにおいて、前記回転軸に外嵌された状態で、前記複数のシーブのうち少なくとも隣り合う二つのシーブに連通してこれらシーブの相対位置を固定した状態にする筒状体を備えることを特徴とする。
本発明のシーブ機構は、互いに対面する一対のブラケットと、このブラケットにより支持される回転軸と、この回転軸が貫通して並列状態になる複数のシーブとを備えるシーブ機構において、前記回転軸に外嵌された状態で、前記複数のシーブのうち少なくとも隣り合う二つのシーブに連通してこれらシーブの相対位置を固定した状態にする筒状体を備えることを特徴とする。
本発明のシーブ設置方法は、回転軸が貫通して並列状態になる複数のシーブをクレーンに設置するシーブ設置方法において、前記複数のシーブのうち少なくとも隣り合う二つのシーブに筒状体を連通させて相対位置を固定してシーブユニットを形成するとともに、前記クレーンの所定位置に設置された互いに対面する一対のブラケットの間に前記シーブユニットを配置して、前記ブラケットに形成された貫通孔および前記筒状体の内側に前記回転軸を貫通させて、前記ブラケットに前記シーブユニットを設置することを特徴とする。
本発明によれば、複数のシーブが筒状体により相対位置を固定されているので、複数のシーブを一体的なシーブユニットとして運搬して取り扱うことができる。そのため複数のシーブをクレーンに設置する際には、ユニットを所定の位置に配置した後に、ブラケットおよび筒状体の内側に回転軸を貫通させればよいので、シーブを設置する際の作業効率を向上するには有利である。
ブームを備えていて、ブラケットがブームに設置された状態とすることができる。
筒状体を、回転軸よりも剛性が低い状態に構成することができる。回転軸に比べてその外周側に配置される筒状体の方が剛性は低くなるので、クレーンに設置された回転軸が外力の影響等でたわんだりしたとしても、筒状体はこのたわみに追従しやすい。筒状体の破損等を抑制するには有利である。
ブラケットを、回転軸が貫通する貫通孔を備えた一枚の板状部材で構成することができる。このブラケットは一枚の板状部材で構成され分割面等がないので、支持している回転軸の軸方向に直交するいずれの方向の力を受けたとしても分割面等を境界に割れたりすることなく回転軸を支持することができる。
回転軸が、この回転軸の軸方向に延びる給油経路と、回転軸の外周面に周方向に延びかつ給油経路と連通する給油溝とを備えていて、筒状体が、この筒状体の軸方向において給油溝に対向する位置に内側から外側に貫通する給油口を備えていて、複数のシーブが筒状体との間に設置されるベアリングを備える構成にすることができる。
クレーンからシーブ等を取り外すことなく回転軸からベアリングに潤滑油を供給できるので、潤滑油を供給する作業が容易になる。潤滑油の供給によりシーブの回転がスムーズになりかつベアリング等の摩耗を抑制できるので、シーブ交換の頻度を低減するには有利である。
本発明の岸壁クレーンのブームダウン状態を例示する説明図である。 図1の岸壁クレーンのブームアップ状態を例示する説明図である。 第一シーブ機構を例示する説明図である。 図1の岸壁クレーンをA−A矢視で例示する説明図である。 第二シーブ機構を例示する説明図である。 図5の第二シーブ機構をB−B断面で例示する説明図である。 第三シーブ機構を例示する説明図である。 図6の第二シーブ機構をC−C断面で例示する説明図である。 図8の第二シーブ機構の設置作業の様子を例示する説明図である。 ブラケットを例示する説明図である。 回転軸を例示する説明図である。 筒状体を例示する説明図である。 第一シーブ機構の変形例を断面で例示する説明図である。
以下、本発明のクレーンおよびシーブ機構およびシーブ設置方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。以下の実施形態では岸壁に設置されてコンテナ等を荷役する岸壁クレーンを例に説明するが、本発明は岸壁クレーンに限らず、並列状態に配置される複数のシーブを備えたクレーンであれば適用可能である。本発明はたとえば門型クレーンや天井クレーンやジブクレーンなどに適用可能である。尚、図中では岸壁クレーンのブームが延設される海陸方向(以下、横行方向ということがある)を矢印x、岸壁クレーンの走行方向を矢印y、上下方向を矢印zで示している。
図1に例示するようにクレーン(岸壁クレーン)1は、横行方向xに対向配置される海側脚2および陸側脚3を含む脚構造体4と、この脚構造体4の上部で支持されて横行方向xに延設されるブーム5およびガーダ6と、このブーム5およびガーダ6に沿って横行方向xに横行するトロリ7とを備えている。
走行方向yに配置される一対の海側脚2は、それぞれの海側脚2を上方に延長して上端で連結する状態に配置されるAフレーム8を備えている。陸側脚3の上端には機械室9が配置されていて、この機械室9には複数の起伏ロープ10を巻装された起伏ドラム11が配置されている。
起伏ドラム11から繰り出される起伏ロープ10は、Aフレーム8の上端に設置される第一シーブ機構12を経由して、ブーム5の上面で海側端部近傍に配置される第二シーブ機構13に掛け回されている。第二シーブ機構13と第一シーブ機構12との間を複数回掛け回された後に、起伏ロープ10は第一シーブ機構12を経由して、ブーム5の横行方向xにおける略中間地点であってブーム5の上面に配置される第三シーブ機構14に掛け回されている。
コンテナ船等の船舶15が岸壁16から離岸する際には、船舶15の図示しない船橋とブーム5との接触を回避するために、図2に例示するように岸壁クレーン1のブーム5をブームアップさせる。ブームアップは、起伏ドラム11で起伏ロープ10を巻き取ることにより行われる。
岸壁クレーン1のブームアップ後に船舶15が離岸する。その後、別の船舶15が接岸した際には、起伏ドラム11から起伏ロープ10を繰り出すことにより岸壁クレーン1のブーム5をブームダウンさせる。
図3に例示するように第一シーブ機構12は、互いに対面する状態でAフレーム8の上面に固定される一対のブラケット17と、このブラケット17の間に配置されて支持される回転軸18と、この回転軸18が貫通して並列状態になる複数のシーブSとを備えている。ここで本明細書における並列状態とは、複数のシーブSの回転の中心となる軸が回転軸18に一致する状態をいう。
シーブSは円盤形状であり回転軸18が貫通するための貫通孔が形成されている。複数のシーブSは走行方向yに並べて配置されている。一対のブラケット17は走行方向yに並べて固定されている。第一シーブ機構12を構成する一対のブラケット17の間には補助ブラケット19が配置されていて、この補助ブラケット19を境に二つのシーブSと三つのシーブSとがそれぞれ配置されている。
図4に例示するように第一シーブ機構12は、Aフレーム8の上面に走行方向yに並べた状態で二つ配置される。
図5および図6に例示するように第二シーブ機構13は、互いに対面する状態でブーム5の上面で海側端部近傍に固定される一対のブラケット17と、このブラケット17の間に配置されて支持される回転軸18と、この回転軸18が貫通して並列状態になる複数のシーブSとを備えている。
第二シーブ機構13は、図4に例示するようにブーム5の上面に走行方向yに並べた状態で二つ配置される。第二シーブ機構13を構成する一対のブラケット17の間には四つのシーブSが配置されている。図6に例示するように円盤形状のシーブSには、回転軸18を貫通させるための貫通孔20が形成されている。
図7に例示するように第三シーブ機構14は、互いに対面する状態でブーム5の上面で横行方向xの略中間地点に固定される一対のブラケット17と、このブラケット17の間に配置されて支持される回転軸18と、この回転軸18が貫通する一つのシーブSとを備えている。第三シーブ機構14は、図4に例示するようにブーム5の上面に走行方向yに並べた状態で二つ配置される。
起伏ドラム11から繰り出される起伏ロープ10は、第一シーブ機構12および第二シーブ機構13のそれぞれのシーブSを掛け回されるとともに、第一シーブ機構12および第三シーブ機構14のそれぞれのシーブSを掛け回される状態で配置される。そのため例えば第一シーブ機構12と第二シーブ機構13との間には、図4に例示するように複数条の起伏ロープ10が配置される状態となる。
第一シーブ機構12、第二シーブ機構13および第三シーブ機構14に設置されるシーブSの数や、補助ブラケット19により分けられるシーブSの数などの構成は上記に限定されず、岸壁クレーン1の大きさや種別により適宜変更することができる。
図8に例示するように例えば第二シーブ機構13において、それぞれのシーブSの貫通孔20の内側にはベアリング21がそれぞれ配置されている。このベアリング21の外周面はシーブS側の貫通孔20に固定された状態である。ベアリング21と回転軸18との間には、筒状体22が配置されている。このベアリング21は、例えば転がり軸受、すべ
り軸受け、磁気軸受または流体軸受等で構成される。
シーブSは、隣接する他のシーブSと円形状の面が対面する状態で配置されている。筒状体22は、並列状態で配置される四つのシーブSを連通する状態で配置されている。この実施形態では筒状体22の軸方向の長さは四つのシーブSの厚さ方向(走行方向y)の長さと同程度としているが、異なる長さにしてもよい。
各ベアリング21の内周面は筒状体22の外周面に固定されている。そのためベアリング21に固定されたシーブSは筒状体22の軸方向に移動することができず、筒状体22を中心軸としてそれぞれのベアリング21を介して回転可能な状態となる。シーブSは、ベアリング21を境界として筒状体22に対して回転する。このとき筒状体22は回転軸18に対しては停止した状態とすることが望ましい。
筒状体22の内側には回転軸18が貫通した状態で配置されている。つまり回転軸18に対して筒状体22は外嵌されている。岸壁クレーン1に設置される際には、回転軸18は両端近傍をブラケット17で支持される状態となる。
岸壁クレーン1の建造時やメンテナンス時にシーブSを岸壁クレーン1に設置する際には、図9に例示するようにまず筒状体22に複数のシーブSを設置してシーブユニット23を形成する。シーブSの貫通孔20に固定されているベアリング21の内周面と、筒状体22の外周面との相対位置を固定状態としている。
本明細書においてシーブSと筒状体22との相対位置の固定とは、シーブSが筒状体22の軸方向に移動せず一体化された状態(締り嵌め)の他に、シーブSが筒状体22の軸方向に移動するものの筒状体22から脱落しない状態(隙間嵌め)を含む概念をいう。締り嵌めとは、筒状体22の外周の径よりもベアリング21の内周の径を小さく形成した後に、筒状体22にベアリング21を嵌め込んで固定することをいう。隙間嵌めとは、筒状体22の外周の径よりもベアリング21の内周の径を大きく形成した後に、筒状体22にベアリング21を嵌め込んで固定することをいう。シーブユニット23の形成は、工場など地上で行うことができる。
シーブユニット23のシーブSに運搬用ロープ24を掛け回して作業用クレーン等で吊上げると、筒状体22により一体化されているので四つのシーブSを同時に運搬することができる。複数のシーブSに筒状体22を貫通させて一体化したシーブユニット23を形成することにより、複数のシーブSを一度に運搬できるので、シーブSの運搬作業の効率を向上するには有利である。
運搬用ロープ24により吊上げられたシーブユニット23を、岸壁クレーン1に固定されている一対のブラケット17の間に移動させる。運搬用ロープ24により吊上げたまま、シーブユニット23の筒状体22の軸方向と、ブラケット17に形成された貫通孔との位置合わせを行なう。位置合わせされたシーブユニット23の筒状体22とブラケット17とに回転軸18を挿入してシーブSの設置を完了させる。一体化されている一つのシーブユニット23として、複数のシーブSを取り扱うことができる。ブラケット17に対するシーブSの位置合せおよび回転軸18の挿入作業の効率を向上するには有利である。
図10に例示するようにブラケット17は、例えば一枚の板状部材に貫通孔を形成したアイプレート型ブラケットとすることができる。この構成によれば、アイプレート型ブラケットに支持される回転軸18が、回転軸18の軸方向に直交するいずれの方向に力を受けたとしても、ブラケット17は分割面等がないので割れたりすることなく回転軸18を支持できる。
第二シーブ機構13や第三シーブ機構14は、ブーム5の傾きにより回転軸18からブラケット17に発生する力の方向が変化する。一枚の板状部材で構成されるアイプレート型ブラケットは、このような回転軸18を支持するには有利である。
筒状体22を配置してシーブユニット23を形成する構成は第一シーブ機構12および第二シーブ機構13に限らず、岸壁クレーン1において並列状態で配置される複数のシーブSに対して適用することができる。
筒状体22は、回転軸18よりも剛性が低い状態に構成することが望ましい。剛性が低い状態とは、回転軸18よりも筒状体22の方が弾性変形し易いことをいい、例えば走行方向yに直交する平面において(xz平面)回転軸18よりも筒状体22の断面積が小さくなる状態に構成することができる。具体的には筒状体22の厚みを比較的薄く形成する。また例えば筒状体22をSCM440で形成して、回転軸18をSCM400よりも変形しやすい(軟らかい)材料で形成することができる。図8に例示する実施形態では、直径1000mm程度で肉厚100mm程度のシーブSに対して、直径160mm程度で軸方向の長さ500mm程度で肉厚6mm程度の筒状体22と、直径148mm程度の回転軸18とを設置している。
ブーム5の重量により回転軸18には、その軸方向と直交する方向に起伏ロープ10を介して外力が発生するので、回転軸18は撓んだりして変形することがある。この回転軸18よりも弾性変形し易い形状または弾性変形し易い材料で筒状体22を形成することにより、筒状体22は回転軸18の変形に追従し易くなり、割れたりすることを回避するには有利である。望ましくは回転軸18に比較して筒状体22の剛性を極端に低くする。
例えば損傷したシーブSの交換のためにシーブユニット23から回転軸18を引き抜いた際に、筒状体22が割れていて複数のシーブSがばらばらに分離してしまう不具合を防止できる。より剛性の高い形状または材料で形成される回転軸18が、起伏ロープ10を介して発生する外力のほとんどを支持する。そのため筒状体22は、シーブユニット23として運搬用ロープで吊上げられたときに、複数のシーブSを支持できる程度の強度があればよい。
図11および図12に例示するように回転軸18および筒状体22を経由してベアリング21に潤滑油を供給する構成を採用してもよい。図11に例示するように回転軸18は、軸方向における一方の端部から軸方向に沿って延びる少なくとも一つの給油経路25と、回転軸18の外周面に周方向に沿って形成される複数の給油溝26とを備えている。
給油経路25は、例えば中実な円柱形状の回転軸18の軸方向に沿って一方の端部からドリル等で穿孔して形成することができる。この実施形態では二つの給油経路25が形成されている。給油溝26は、回転軸18の周方向に沿って環状に形成されている。給油溝26は、シーブSのベアリング21に対応する位置に形成され、この実施形態では四つの給油溝26が形成されている。給油溝26は、給油経路25から半径方向に延びる連通孔26aに連通している。
図12に例示するように筒状体22は、回転軸18に外嵌されたときに軸方向において給油溝26と対向する位置に、内側から外側に貫通する給油口27が形成されている。筒状体22が回転軸18とベアリング21との間に配置されたときに、この給油口27は給油溝26とベアリング21とを連通する状態となる。
図11に例示するように、回転軸18の端部から矢印で示すように潤滑油を供給すると
、潤滑油は給油経路25を経由して給油溝26に至る。給油溝26に供給された潤滑油は、筒状体22の給油口27を経由してベアリング21に供給される。この給油経路25等に供給される潤滑剤は潤滑油に限定されるものではなく、例えばグリスなどを潤滑剤として供給することができる。
この構成によればシーブSがブラケット17に設置された状態のまま、回転軸18を介してシーブSのベアリング21に潤滑油を供給することができる。潤滑油の供給により、ベアリング21が滑らかに回転するので、シーブSに掛け回される起伏ロープ10の巻き取りおよび繰り出しの際に、シーブSは回転軸18を中心に滑らかに回転することができる。起伏ロープ10がシーブSの溝を擦りシーブSが摩耗することを抑制するには有利である。これによりシーブSの交換頻度を低くすることができる。
給油溝26は、回転軸18の周面に沿う円環状に形成されている。そのため筒状体22が、回転軸18に対してその中心軸を中心に回転したとしても、給油溝26に供給されて充填されている潤滑油が給油口27を介してベアリング21に確実に供給される。
図13に例示するように、ベアリング21を筒状ベアリング28とすることができる。複数のシーブSの貫通孔20に対して一つの筒状ベアリング28が固定されている。筒状ベアリング28の軸方向の長さは、筒状ベアリング28に設置するシーブSの数に応じて適宜決定することができる。
この実施形態においても、筒状ベアリング28と回転軸18との間には筒状体22を配置している。筒状体22の軸方向の長さが、筒状ベアリング28の軸方向の長さよりも長くなる状態に設定されている。運搬用ロープ24でシーブユニット23を吊上げる際に、筒状体22が複数のシーブSの荷重を支持することにより、筒状ベアリング28に曲げ方向の外力が発生して故障することを防止できる。
1 クレーン(岸壁クレーン)
2 海側脚
3 陸側脚
4 脚構造体
5 ブーム
6 ガーダ
7 トロリ
8 Aフレーム
9 機械室
10 起伏ロープ
11 起伏ドラム
12 第一シーブ機構
13 第二シーブ機構
14 第三シーブ機構
15 船舶
16 岸壁
17 ブラケット
18 回転軸
19 補助ブラケット
20 貫通孔
21 ベアリング
22 筒状体
23 シーブユニット
24 運搬用ロープ
25 給油経路
26 給油溝
26a 連通孔
27 給油口
28 筒状ベアリング
S シーブ
x 横行方向
y 走行方向
z 上下方向

Claims (10)

  1. 互いに対面する一対のブラケットと、このブラケットにより支持される回転軸と、この回転軸が貫通して並列状態になる複数のシーブとを備えるクレーンにおいて、
    前記回転軸に外嵌された状態で、前記複数のシーブのうち少なくとも隣り合う二つのシーブに連通してこれらシーブの相対位置を固定した状態にする筒状体を備えることを特徴とするクレーン。
  2. ブームを備えていて、前記ブラケットが前記ブームに設置された状態である請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記筒状体が、前記回転軸よりも剛性が低い状態に構成される請求項1または2に記載のクレーン。
  4. 前記ブラケットが、前記回転軸が貫通する貫通孔を備えた一枚の板状部材である請求項1〜3のいずれかに記載のクレーン。
  5. 前記回転軸が、この回転軸の軸方向に延びる給油経路と、前記回転軸の外周面に周方向に延びかつ前記給油経路と連通する給油溝とを備えていて、
    前記筒状体が、この筒状体の軸方向において前記給油溝に対向する位置に内側から外側に貫通する給油口を備えていて、
    前記複数のシーブが前記筒状体との間に設置されるベアリングを備える請求項1〜4のいずれかに記載のクレーン。
  6. 互いに対面する一対のブラケットと、このブラケットにより支持される回転軸と、この回転軸が貫通して並列状態になる複数のシーブとを備えるシーブ機構において、
    前記回転軸に外嵌された状態で、前記複数のシーブのうち少なくとも隣り合う二つのシーブに連通してこれらシーブの相対位置を固定した状態にする筒状体を備えることを特徴とするシーブシーブ機構。
  7. 回転軸が貫通して並列状態になる複数のシーブをクレーンに設置するシーブ設置方法において、
    前記複数のシーブのうち少なくとも隣り合う二つのシーブに筒状体を連通させて相対位置を固定してシーブユニットを形成するとともに、前記クレーンの所定位置に設置された互いに対面する一対のブラケットの間に前記シーブユニットを配置して、前記ブラケットに形成された貫通孔および前記筒状体の内側に前記回転軸を貫通させて、前記ブラケットに前記シーブユニットを設置することを特徴とするシーブ設置方法。
  8. 前記筒状体を前記回転軸よりも剛性が低い状態に構成する請求項7に記載のシーブ設置方法。
  9. 前記ブラケットを、前記回転軸が貫通する貫通孔を形成された一枚の板状部材で構成する請求項7または8に記載のシーブ設置方法。
  10. 前記回転軸に、この回転軸の軸方向に延びる給油経路と、前記回転軸の外周面に周方向に延びかつ前記給油経路と連通する給油溝を形成し、
    前記筒状体に、この筒状体の軸方向において前記給油溝に対向する位置に内側から外側に貫通する給油口を形成し、
    前記シーブと前記筒状体との間にベアリングを配置する請求項7〜9のいずれかに記載のシーブ設置方法。
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