JP2017136762A - 和紙インサート成形体およびその製造方法 - Google Patents

和紙インサート成形体およびその製造方法 Download PDF

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松井 秀夫
Hideo Matsui
秀夫 松井
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Abstract

【課題】建築材料等に使用される透明基材を和紙の風合を活かした外観に仕上げることができ、しかも、表裏の透明基材の縁部に外枠を取り付けなくても成形時に表裏の透明基材を強固に一体化できる和紙インサート成形体、及びその効率的な製造方法を提供する。【解決手段】熱硬化性樹脂から成る一対の透明基材層1の間に、厚さ0.1〜2.0mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を材料とする和紙層2を設けると共に、透明基材層1同士を、和紙中に浸透させた熱硬化性樹脂により接着一体化した和紙インサート成形体P。【選択図】図1

Description

本発明は、和紙インサート成形体の改良、詳しくは、透明基材を和紙の風合を活かした外観に仕上げることができ、しかも、表裏の透明基材の縁部に外枠を取り付けなくても表裏の透明基材を強固に一体化できる和紙インサート成形体、及びその効率的な製造方法に関するものである。
近年、建築材料の分野では、住宅内装の壁パネルや天井パネル、床パネル、カウンターの天板等に利用できる透明または半透明樹脂パネル(具体的には、透明樹脂中に無機粒子を添加して大理石風に仕上げたものやパネル裏面に装飾シートが貼り付けられたもの)が開発されているが、和紙の風合いを活かした透明樹脂パネルは殆ど見受けられない。
一方、ドアパネルの分野では、和紙両面に接着剤を塗布して透明樹脂パネルで挟み込んだ構造のもの(特許文献1参照)が公知となっているが、この技術では裏表の透明樹脂パネルが和紙の表面に接着されているだけであるため、表裏の透明樹脂パネルに引張方向または剪断方向の力を加えると和紙が破れてパネル同士が剥がれてしまう。
そのため、上記ドアパネルの構造では、表裏の透明樹脂パネルの縁部を外枠の凹溝に嵌め込んでパネル同士を強固に一体化する必要があるが、外枠を利用すると複数の透明樹脂パネルを面一に並べて配置することができなくなるため、壁パネルや天井パネル、床パネル等において上記ドアパネルの構造を採用することは難しい。
また、従来においては、透明樹脂パネルを成形する際に、金型内に予め装飾シートを配置して、透明樹脂パネルの成形と同時に装飾シートを接着する技術も公知となっているが(特許文献2参照)、この製法では、装飾シートに和紙を用いる場合でも和紙の表面部分にのみ樹脂が浸透すればよいため、和紙の厚みや目付量を特に気にする必要はない。
また更に、上記製法において透明樹脂パネルを熱可塑性樹脂から成形する場合には、成形時の熱履歴によって和紙が変色する問題が生じ易いだけでなく、高い溶融粘度によって樹脂の浸透性も悪化し易い。一方、樹脂の浸透性を高めるために和紙を薄くし過ぎると、成形後に和紙が透けて和紙特有の風合が損なわれてしまう。
特開2009−24442号公報 特開2003−220671号公報
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、建築材料等に使用される透明基材を和紙の風合を活かした外観に仕上げることができ、しかも、表裏の透明基材の縁部に外枠を取り付けなくても成形時に表裏の透明基材を強固に一体化できる和紙インサート成形体、及びその効率的な製造方法を提供することにある。
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
即ち、本発明は、和紙インサート成形体において、熱硬化性樹脂から成る一対の透明基材層1・1の間に、厚さ0.1〜2.0mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を材料とする和紙層2を設けると共に、前記透明基材層1・1同士を、和紙中に浸透させた熱硬化性樹脂により接着一体化して構成した点に特徴がある。
また、上記透明基材層1の材料に、液状時の粘度が50〜300cpsの熱硬化性樹脂を使用することによって、和紙中に熱硬化性樹脂が浸透し易くなるため、透明基材層1・1と和紙層2の接着強度をより向上させることができる。
また更に、上記透明基材層1の材料として、成形温度が40〜80℃のアクリル系樹脂を使用すれば、成形時の熱履歴によって和紙が変色する問題も防止できる。
そしてまた、本発明では、和紙中に熱硬化性樹脂を充分に浸透させた状態で透明基材層1・1を接着しているため、透明基材層1・1同士が直接接着された部分を設けずに、透明基材層1・1の内側全体に和紙層2を形成した場合でも充分な接着強度を確保できる。
また、上記熱硬化性樹脂から成る一対の透明基材層1・1の間に和紙層2が形成された和紙インサート成形体を製造する際には、一対の透明基材層1・1のうち、先に成形された一方の透明基材層1を、表面上に厚さ0.3〜0.8mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を張り付けた状態で金型内に配置した後、型締めした金型内に液状の熱硬化性樹脂を注入して、注入した樹脂を和紙中に浸透させた状態で加熱硬化させることにより、もう一方の透明基材層1を成形すると同時に、一対の透明基材層1・1を和紙層2に接着一体化する方法を採用できる。
本発明では、裏表の透明基材層の間に和紙層が形成された和紙インサート成形体において、透明基材層の材料に液状時の粘度が熱可塑性樹脂の溶融粘度よりも低い熱硬化性樹脂を使用すると共に、和紙層の材料に厚さ0.1〜2.0mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を使用したことにより、透明基材層の成形時に熱硬化性樹脂を和紙の裏側まで浸透させて表裏の透明基材層と和紙層とを強固に接着させることができる。
またこれにより、上記和紙インサート成形体を、外枠を使用せずに強固に一体化させることができるため、壁パネルや天井パネル、床パネル等にも問題なく使用できる。また更に、本発明では、和紙の厚さを樹脂の浸透性が損なわれない範囲である程度大きくしているため、成形後に和紙の風合が消失してしまうような問題が生じない。
したがって、本発明により、住宅内装を始めとする多様な分野に利用することができ、しかも、和紙独特の風合によって和の雰囲気を有する和紙インサート成形体を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
本発明の実施例1における和紙インサート成形体の構造を表わす断面説明図である。
『実施例1』
まず本発明の実施例1について、図1に基いて以下に説明する。なお同図において、符号1で指示するものは、透明基材層であり、符号2で指示するものは、和紙層である。また符号Pで指示するものは、和紙インサート成形体である。
「和紙インサート成形体の構成」
[1]基本構成
まず本実施例では、図1に示すように、熱硬化性樹脂から成る一対の透明基材層1・1の間に和紙層2を形成して三層から成る和紙インサート成形体Aを構成している。また、和紙層2と両側の透明基材層1・1とは、透明基材層1の成形時に和紙中に浸透させた熱硬化性樹脂によって接着一体化している。
[2]透明基材層の材料
また上記透明基材層1・1の材料に関しては、本実施例では液状時の粘度が130〜220cpsのアクリル系樹脂を使用しているが、和紙への浸透性に優れた樹脂、具体的には液状時の粘度が50〜300cpsの熱硬化性樹脂を好適に使用できる。また本実施例では、和紙が熱履歴によって変色しないように成形温度が40〜80℃のアクリル系樹脂を使用しているが、成形温度が10〜150℃の樹脂であれば好適に使用できる。また熱硬化性樹脂には、アクリル系樹脂だけでなく、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂やフェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等も使用できる。また本実施例では、硬質樹脂を使用しているが軟質樹脂も使用できる。
[3]透明基材層の形状
また上記透明基材層1・1の形状に関しては、本実施例ではどちらも厚さ5〜6mmの厚板状に形成しているが、厚さ1mm以下の薄板状に形成することもできる。また透明基材層1・1の表面形状は、本実施例では平面形状としているが凹凸形状とすることもできる。また本実施例のように一対の透明基材層1・1の形状を統一する必要もなく、用途に応じて異なる形状に成形することもできる。
[4]透明基材層に添加する材料
また本実施例では、上記透明基材層1・1を無着色で形成しているが、必要に応じて顔料や染料等の着色剤を添加することもできる。特に透明基材層1・1に黒や白等の着色剤を添加すれば和紙繊維に由来する黄ばみを抑制できるため、和紙インサート成形体Pの見栄えを改善できる。まあ和紙インサート成形体Pの装飾性を増すために金属粒子等の光反射性材料を添加したり、蛍光材料や蓄光材料を添加したりすることもできる。
[5]和紙層の材料
また上記和紙層2の材料に関しては、本実施例では厚さが0.3〜0.8mmで、かつ、目付量が80g/m2の和紙を使用しているが、熱硬化性樹脂の浸透性に問題がなければ、厚さ0.1〜2.0mmかつ目付量50〜200g/m2(好ましくは、60〜150g/m2、更に好ましくは70〜120g/m2)のものを好適に使用できる。また和紙繊維に関しては、一般的に和紙に使用されるコウゾ、ミツマタ、雁皮等の靱皮繊維は勿論、これに類似する繊維幅0.01〜0.05mm、繊維長1〜30mmの長繊維を使用するができる。また和紙のバインダーとしてはトロロアオイ等の粘剤や合成接着剤を使用することができる。
[6]和紙層に塗布する材料
また本実施例では、和紙インサート成形体Pの装飾性を向上させるために、和紙表面に所定量(和紙300mm×400mmに対し8〜12g)の蓄光剤を塗布しているが、透明基材層1の成形時に熱硬化性樹脂の浸透性が大きく損なわれるものでなければ、着色塗料や蛍光剤等を和紙に塗布することもできる。
[7]和紙層の形成範囲
また本実施例では、和紙層2の形成範囲が最大となるように、透明基材層1・1の内側全体に和紙層2を形成している。なおこれにより、透明基材層1・1同士が直接接着される部分はなくなるが、和紙層2に熱硬化性樹脂を充分に浸透させることによって高い接着強度を維持できる。
「和紙インサート成形体の製造方法」
[1]一方の透明基材を成形する工程
次に上記構成から成る和紙インサート成形体Pの製造方法について以下に説明する。まず第一のステップとして、和紙インサート成形体Pを構成する一対の透明基材層1・1のうち、一方の透明基材層1のみを先に成形する。透明基材層1の成形方法については熱硬化性樹脂に用いられる一般的な方法(注型成形等)を採用できる。
[2]透明基材と和紙を金型内に配置する工程
次に第二のステップとして、上記先に成形した一方の透明基材層1を、表面上に厚さ0.3〜0.8mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を張り付けた状態で金型内に配置する。なお本実施例では、上下に分割された金型の下側の型枠内に和紙を載せた状態で透明基材層1を配置している。また本実施例では、透明基材層1上で和紙が動かないように和紙を透明基材層1に巻き付けた状態で固定しているが、和紙と透明基材層とを部分的に仮接着しておくこともできる。
[3]もう一方の透明基材を成形する工程
そして第三のステップとして、上記金型を型締めした後、金型内に液状の熱硬化性樹脂を注入し、注入した熱硬化性樹脂を和紙中に浸透させた状態で加熱硬化させる。これにより、もう一方の透明基材層1が成形されると同時に、和紙層2と透明基材層1とが、和紙中に浸透した熱硬化性樹脂によって接着一体化された状態となる。また必要に応じて、和紙インサート成形体Pの側面をサンドペーパー等で研磨して外観を良好にする。
[4]透明基材層の成形条件
なお上記第三のステップにおける透明基材層1の成形については、本実施例では熱硬化性樹脂を40〜80℃に加熱して13時間重合反応させて成形しているが、成形温度は和紙が変色しない範囲の温度(10〜150℃程度)で行うのが好ましい。
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、透明基材層1・1の外側に更に保護コーティング層や着色コーティング層等が形成されていてもよく、何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
本発明に係る「和紙インサート成形体」の用途としては、住宅内外装の壁パネルや天井パネル、床パネル、カウンターの天板等に幅広く利用できる他、ドアパネルや窓パネル、パーテーション、クローゼット、家具、インテリア等の装飾パネル、または光源を組み合わせた光装飾品のパネル部材としても利用できる。
1 透明基材層
2 和紙層
P 和紙インサート成形体

Claims (5)

  1. 熱硬化性樹脂から成る一対の透明基材層(1)(1)の間に、厚さ0.1〜2.0mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を材料とする和紙層(2)が設けられると共に、前記透明基材層(1)(1)同士が、和紙層(2)中に浸透した熱硬化性樹脂によって接着されていることを特徴とする和紙インサート成形体。
  2. 透明基材層(1)の材料に、液状時の粘度が50〜300cpsの熱硬化性樹脂が使用されていることを特徴とする請求項1記載の和紙インサート成形体。
  3. 透明基材層(1)の材料として、成形温度が40〜80℃のアクリル系樹脂が使用されていることを特徴とする請求項1または2に記載の和紙インサート成形体。
  4. 和紙層(2)が透明基材層(1)(1)の内側全体に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の和紙インサート成形体。
  5. 熱硬化性樹脂から成る一対の透明基材層(1)(1)の間に和紙層(2)が形成された和紙インサート成形体の製造方法であって、
    一対の透明基材層(1)(1)のうち、先に成形された一方の透明基材層(1)を、表面上に厚さ0.3〜0.8mmかつ目付量50〜200g/m2の和紙を張り付けた状態で金型内に配置した後、型締めした金型内に液状の熱硬化性樹脂を注入して、注入した樹脂を和紙中に浸透させた状態で加熱硬化させることにより、もう一方の透明基材層(1)を成形すると同時に、一対の透明基材層(1)(1)を和紙層(2)に接着して一体化することを特徴とする和紙インサート成形体の製造方法。
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