JP2002046218A - 木質化粧成形品の製造方法 - Google Patents

木質化粧成形品の製造方法

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JP2002046218A
JP2002046218A JP2001133144A JP2001133144A JP2002046218A JP 2002046218 A JP2002046218 A JP 2002046218A JP 2001133144 A JP2001133144 A JP 2001133144A JP 2001133144 A JP2001133144 A JP 2001133144A JP 2002046218 A JP2002046218 A JP 2002046218A
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veneer
veneer sheet
sheet
decorative molded
synthetic resin
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JP2001133144A
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English (en)
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Satoshi Yuzawa
智 湯沢
Yoshiaki Sano
善昭 佐野
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質を維持しながら、突板の使用枚数の削減
およびトップコート塗装の簡略化によって、製造コスト
を大幅に削減することができる木質化粧成形品の製造方
法を提供する。 【解決手段】 突板3の表面に、透明性を有する接着剤
4、または透明性および接着性を有する塗料4aを用い
て、透明性および通気性を有する繊維質シート5を接着
することによって、突板シート2を作製する突板シート
作製工程と、この突板シート2の裏面に基材6を接合す
る基材接合工程と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の内装部品
などに用いられる、表面に突板を配置した複合構成の木
質化粧成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の木質化粧成形品の製造方
法として、例えば図3および図4にそれぞれ示すものが
知られている。図3に示す製造方法ではまず、木材を薄
くスライスした表裏2枚の突板53a、53bと、これ
らの間に介在する不織布54を積層し、接着剤を用いて
接着することによって、突板シート52を作製する(同
図(a))。表突板53aは化粧層として、不織布54
は割れやすい表突板53aを補強する補強層として、ま
た、裏突板53bは、次の工程で裏側に射出される合成
樹脂のアンカリング層として、それぞれ機能する。次
に、作製した突板シート52を図示しない金型内にセッ
トし、溶融した合成樹脂を、突板シート52の裏側に射
出し、突板シート52の裏面に基材55として一体成形
する(同図(b))。次いで、突板シート52の表面、
すなわち表突板53aにトップコート塗装を行い、トッ
プコート塗膜層56を形成し、木質化粧成形品51を完
成する(同図(c))。このトップコート塗膜層56は
通常、ポリエステル塗料などを用い、下塗り、中塗りお
よび上塗りと、それらの塗膜の研磨を繰り返し行い、厚
く重ね塗りすることで、艶出し仕上げされる。
【0003】一方、図4に示す木質化粧成形品61は、
上述した図3の木質化粧成形品51と比較し、突板シー
ト62の不織布54と裏突板53bとの間に、補強およ
び反り防止などのためのアルミニウム板などから成る金
属板57を付加した点のみが異なるものである。したが
って、その製造方法も、突板シート62を作製する際に
金属板57を介在させて接着する以外は、図3の場合と
同様に行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の2つの製造方法はいずれも、艶出し仕上げを行うため
に、トップコート塗料の塗布と研磨を何度も繰り返しな
がら、重ね塗りし、トップコート塗膜層56を厚く形成
しなければならない。このため、トップコート塗装の工
数が多くなり、材料コストも高くなることで、製造コス
トが増大してしまう。また、表突板53aに加えて、射
出成形される合成樹脂のアンカリング層として、裏突板
53bを設ける必要があるため、その分、突板シートの
作製工数が増加するとともに、比較的高価な突板を2枚
用いることで材料コストも高くなり、このこともまた、
製造コスト増の原因になる。
【0005】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、品質を維持しながら、突板の使
用枚数の削減およびトップコート塗装の簡略化によっ
て、製造コストを大幅に削減することができる木質化粧
成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の木質化粧成形品の製造方法は、突板の表面
に、透明性を有する接着剤、または透明性および接着性
を有する塗料を用いて、透明性および通気性を有する繊
維質シートを接着することによって、突板シートを作製
する突板シート作製工程と、この突板シートの裏面に基
材を接合する基材接合工程と、を備えていることを特徴
としている。
【0007】この木質化粧成形品の製造方法によれば、
まず、突板の表面に、透明性を有する接着剤、または透
明性および接着性を有する塗料を用いて、透明性および
通気性を有する不織布などの繊維質シートを接着するこ
とで、突板シートを作製する。次いで、この突板シート
の裏面に基材を接合する。この木質化粧成形品では、突
板の表面側に設けられた繊維質シート、およびこれを突
板に接着する接着剤または塗料が、ともに透明性を有す
るので、これらを介して突板の木目模様などが透けて見
えることで、化粧層としての突板の機能が確保される。
逆にいえば、この場合の接着剤または塗料および繊維質
シートの「透明性」は、突板の化粧機能が確保できる程
度に突板が透けて見えるものであればよく、半透明や色
付きのものを含む。また、繊維質シートが通気性を有す
ることで、接着した突板との間に介在する空気を逃がす
ことができ、突板シートに気泡が形成されるのを防止で
きる。
【0008】さらに、繊維質シートは、従来の不織布と
同様、突板を補強する機能を持つとともに、突板の表面
側に配置されることで、トップコート塗装を行う場合に
は、その中塗り塗膜として機能する。その結果、例えば
1回の上塗りとその研磨だけで、艶出し仕上げが可能に
なり、それにより、トップコート塗装の工数を大幅に削
減できるとともに、トップコート塗料の使用量も削減で
き、したがって、木質化粧成形品の製造コストを削減す
ることができる。また、繊維質シートが突板の表面を覆
い、保護する機能を有するので、艶出しを行わない仕様
の場合などには、トップコート塗装自体を廃止すること
も可能になる。
【0009】また、突板は、化粧機能を持つとともに、
突板シートの裏側に配置されることで、基材の接合を合
成樹脂の成形によって行う場合のアンカリング層として
の機能を持たせることが可能になる。その結果、従来の
裏突板を廃止でき、その分、高価な突板の使用量を削減
できるとともに、突板シートの層構成の単純化によりそ
の作製工数を削減でき、したがって、製造コストをより
一層、削減することができる。
【0010】この場合、基材接合工程が、突板シートを
所定の形状の金型にセットする工程と、溶融した合成樹
脂を金型の突板シートの裏面側に配置する工程と、突板
シートおよび溶融した合成樹脂を金型により成形するこ
とによって、合成樹脂を突板シートの裏面に基材として
接合する成形工程と、を含むことが好ましい。
【0011】この製造方法によれば、所定の形状の金型
内に突板シートをセットし、その裏側に溶融した合成樹
脂を配置して、成形を行うことによって、合成樹脂を突
板シートの裏面に基材として接合すると同時に、木質化
粧成形品を所定の形状に成形することができる。前述し
たように、この場合、突板が基材のアンカリング層とし
て機能することで、十分な接合力が確保される。なお、
ここでいう「成形」には、射出成形の他、真空成形や圧
縮成形なども含まれる。
【0012】さらにこの場合、成形工程の前に、突板シ
ートの裏面にホットメルト接着剤をあらかじめ設けるこ
とが好ましい。
【0013】この製造方法では、成形時に、突板シート
の裏面にあらかじめ設けたホットメルト接着剤が、溶融
した合成樹脂が保有する熱によって溶融し、合成樹脂と
混じり合いながら固化し、これを接着する。このよう
に、合成樹脂のアンカリングによる接着力に、ホットメ
ルト接着剤による接着力が付加されることで、突板シー
トと基材との接着力を十分に確保することができる。
【0014】あるいは、突板シート作製工程において、
さらに突板の裏面に裏側繊維質シートを接着することが
好ましい。
【0015】この製造方法によれば、突板シートは、突
板の表裏面にそれぞれ繊維質シートおよび裏側繊維質シ
ートを接着した両面貼り突板シートとして作製される。
このように、突板の表裏面に繊維質シートが貼られるこ
とで、突板と繊維質シートとの収縮率の相違などに起因
する突板シートの反りの発生を抑制できる。これによ
り、例えば成形時に、突板シートを可能な限り平面に保
った状態で金型にセットできるので、成形品の歩留まり
が向上するなどの利点が得られる。
【0016】この場合、基材接合工程が、突板シートを
所定の形状の金型にセットする工程と、溶融した合成樹
脂を金型の突板シートの裏面側に配置する工程と、突板
シートおよび溶融した合成樹脂を金型により成形するこ
とによって、合成樹脂を突板シートの裏面に基材として
接合する成形工程と、を含むことが好ましい。
【0017】この製造方法によれば、前述した請求項2
の場合と同様、合成樹脂から成る基材の突板シートの裏
面への接合を、木質化粧成形品の成形と同時に行うこと
ができる。
【0018】さらにこの場合、成形工程の前に、突板シ
ートの裏面にホットメルト接着剤をあらかじめ設けるこ
とが好ましい。
【0019】この製造方法では、前述した請求項3の場
合と同様、合成樹脂のアンカリングによる接着力に、ホ
ットメルト接着剤による接着力が付加されることで、突
板シートと基材との接着力を十分に確保できる。この作
用は、裏側繊維質シートのアンカリング力が小さい場合
に、特に有効である。
【0020】これらの場合、突板シートの表面にトップ
コート塗装を施すことが好ましい。
【0021】この製造方法によれば、トップコート塗装
を行うことで、木質化粧成形品の表面の艶出しや保護な
ど、トップコート塗装による所望の機能を得ることがで
きる。前述したように、この場合には、表面の繊維質シ
ートがトップコート塗装の中塗り塗膜として機能するこ
とで、上塗りとその研磨だけで、艶出し仕上げが可能に
なり、トップコート塗装の工数を大幅に削減できる。
【0022】さらにこれらの場合、突板シート作製工程
の前に、突板をあらかじめ着色することが好ましい。
【0023】この製造方法では、染料や顔料などの着色
剤で突板をあらかじめ着色することによって、色彩や色
の深みなどを変化させることができる。
【0024】さらにこれらの場合、突板シート作製工程
の前に、繊維質シートおよび接着剤または塗料の少なく
とも一方をその透明性を保った状態であらかじめ着色す
ることが好ましい。
【0025】前述したように、本発明の製造方法により
製造される木質化粧成形品は、突板の表面側の繊維質シ
ートおよび接着剤または塗料が透明性を有するので、こ
れらの少なくとも一方をその透明性を阻害しない範囲で
あらかじめ着色することによって、突板が透けて見える
状態を保ちながら、木質化粧成形品の色彩や色の深みな
どを変化させることができる。したがって、例えば、突
板の着色と組み合わせることによって、色彩などについ
て多様なバリエーションを得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、図面を参照しながら、詳細に説明する。図1は、本
発明の第1実施形態による木質化粧成形品の製造方法を
示している。同図(c)に示すように、この木質化粧成
形品1は、表面側の突板シート2と、その裏面に接合一
体化された基材6とを備えており、これらは、後述する
ように、射出成形によって一体成形されている。また、
突板シート2の表面には、トップコート塗膜層7が形成
されている。
【0027】突板シート2は、同図(a)に示すよう
に、突板3と、その表面に接着剤4を用いて接着され
た、繊維質シートとしての不織布5とによって構成され
ている。突板3は、木質化粧成形品1を化粧するもので
あり、ウォルナットやメープルなどの木材を厚さ0.2
mm程度に薄くスライスすることにより形成されてい
る。また、突板3は、基材6を射出成形により接合一体
化する際のアンカリング層として機能する。接着剤4
は、突板3が透けて見えるよう、透明性を有するものが
採用されている。あるいは、同図に示すように、接着剤
4に代え、接着性を有する塗料4aを用いて突板3に不
織布5を接着してもよい。この塗料4aもまた、突板3
が透けて見えるような透明性を有するものであり、例え
ばアクリル樹脂塗料が用いられる。
【0028】不織布5は、ポリエステルやビニロンなど
で構成され、厚さ0.1mm程度に薄く形成されてお
り、割れやすい突板3を補強する。また、不織布5は、
通気性を有するとともに、接着剤4や塗料4aと同様、
これらを介して突板3の木目模様が透けて見える程度の
透明性を有しており、それにより、突板3の化粧機能が
確保される。さらに、後述するように、不織布5は、表
面にトップコート塗装を施す際の中塗り塗膜として機能
する。
【0029】基材6は、木質化粧成形品1に強度および
剛性を付与するためのものであり、突板シート2よりも
かなり厚く形成されている。また、基材6は、射出成形
に適し、かつ強度、耐熱性や寸法安定性などに優れた合
成樹脂、例えば、ABSやポリカーボネートなどで構成
されている。
【0030】トップコート塗膜層7は、透明なポリエス
テル塗料などで構成されており、木質化粧成形品1の表
面を保護するとともに、高級感を与えるべく艶出し仕上
げが施されている。
【0031】次に、上記構成の木質化粧成形品1の製造
方法を、図1を参照しながら説明する。まず、同図
(a)に示すように、突板3の表面に接着剤4または塗
料4aを用いて不織布5を接着することで、突板シート
2を作製する(突板シート作製工程)。この場合、不織
布5が通気性を有することで、接着した突板3との間に
介在する空気を逃がすことができ、突板シート2に気泡
が形成されるのを防止できる。
【0032】次に、作製した突板シート2を所定の形状
の金型(図示せず)内にセットした後、突板シート2の
裏面側すなわち突板3の側に、溶融した合成樹脂を射出
し、射出成形を行う(成形工程)。これにより、同図
(b)に示すように、合成樹脂が突板シート2の裏面に
基材6として接合一体化されると同時に、突板シート2
および基材6が所定の形状に一体成形される(基材接合
工程)。この場合、突板3が基材6のアンカリング層と
して機能することにより、十分な接合力を確保すること
ができる。
【0033】次いで、突板シート2の表面すなわち不織
布5の表面にトップコート塗装を施し、トップコート塗
膜層7を形成して、木質化粧成形品1を完成する(同図
(c))。この場合、不織布5は、トップコート塗装の
中塗り塗膜として機能する。
【0034】以上のように、本実施形態によれば、不織
布5は、突板3を補強する機能を持つとともに、突板3
の表面側に配置されることで、トップコート塗装を行う
場合の中塗り塗膜として機能する。したがって、例えば
1回の上塗りとその研磨だけで、従来と遜色ない艶出し
仕上げが可能になる。その結果、トップコート塗装の工
数を大幅に削減できるとともに、トップコート塗料の使
用量も削減でき、したがって、木質化粧成形品の製造コ
ストを大幅に削減することができる。
【0035】さらに、突板3は、化粧機能を持つととも
に、突板シート2の裏側に配置されることで、基材6を
射出成形により接合一体化する際のアンカリング層とし
て機能する。その結果、従来の裏突板を廃止でき、その
分、高価な突板の使用量を削減できるとともに、突板シ
ート2の層構成の単純化によりその作製工数を削減で
き、したがって、製造コストをより一層、削減すること
ができる。
【0036】図2は、本発明の第2実施形態を示してい
る。なお、同図においては、図1と同一の構成要素に対
して同じ参照番号を付している。図1との比較から明ら
かなように、この木質化粧成形品11は、第1実施形態
による木質化粧成形品1と比較し、突板3の裏面に接着
剤8を用いて裏側不織布9(裏側繊維質シート)を接着
した点、すなわち突板シート12を、突板3の表裏面に
それぞれ不織布5および裏側不織布9を接着した両面貼
り突板シートとして作製した点のみが異なるものであ
る。
【0037】この木質化粧成形品11の製造方法は、前
述した木質化粧成形品1の場合と基本的に同じである。
すなわち、突板3の表面に接着剤4または塗料4aで不
織布5を接着するとともに、裏面に接着剤8で裏側不織
布9を接着することで、突板シート12を作製する(図
2(a))。次に、突板シート12を金型(図示せず)
内にセットした後、その裏面側すなわち裏側不織布9の
側に、溶融した合成樹脂を射出し、射出成形を行うこと
により、突板シート12の裏面に基材6を接合一体化す
ると同時に、突板シート12および基材6を一体成形す
る(同図(b))。次いで、突板シート12の表面にト
ップコート塗装を施し、トップコート塗膜層7を形成し
て、木質化粧成形品11を完成する(同図(c))。
【0038】したがって、本実施形態によれば、前述し
た第1実施形態による効果を同様に得ることができる。
すなわち、不織布5がトップコート塗装を行う場合の中
塗り塗膜として機能することで、トップコート塗装の工
数と塗料の使用量を削減できるとともに、従来の裏突板
を廃止することによって、製造コストを大幅に削減する
ことができる。これに加えて、本実施形態では、突板3
の裏面に裏側不織布9が付加されていることで、突板3
と不織布5との収縮率の相違などに起因する突板シート
12の反りの発生を抑制できる。これにより、突板シー
ト12を可能な限り平面に保った状態で、射出成形の金
型にセットできるので、成形品の歩留まりが向上するな
どの利点を得ることができる。なお、裏側不織布9は、
このような目的で設けられるので、不織布5と同等の収
縮率を有するものであれば、不織布5と同じ材質でも、
異なる材質、例えば透明性を有しないものでもよく、こ
のことは接着剤8についても同様である。
【0039】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態では、木質化粧成形品の成形および突
板シートと基材との接合一体化を、射出成形によって行
っているが、他の適当な成形方法、例えば真空成形や圧
縮成形によって行うことも可能である。また、トップコ
ート塗装の簡略化という利点を得る上では、突板シート
と基材の接合一体化を成形以外の方法で行ってもよく、
例えば、あらかじめ形成した合成樹脂その他の材料から
成る基材に突板シートを接着剤を用いて単純に接着して
もよい。さらに、実施形態では、木質化粧成形品の表面
にトップコート塗装を施しているが、不織布5が突板3
の表面を覆い、保護する機能を有するので、艶出しを行
わない仕様の場合などには、トップコート塗装自体を廃
止することも可能である。
【0040】あるいはまた、実施形態では、射出成形の
際に、突板シート2、12の裏側に合成樹脂を直接、射
出しているが、これに先立ち、突板シート2、12の裏
面にホットメルト接着剤をあらかじめ設けるようにして
もよい。これにより、成形時に、ホットメルト接着剤
が、溶融した合成樹脂が保有する熱によって溶融し、合
成樹脂と混じり合いながら固化し、これを接着する。こ
のように、合成樹脂のアンカリングによる接着力に、ホ
ットメルト接着剤による接着力が付加されることで、突
板シート2、12と基材6との接着力を十分に確保する
ことができる。特に、第2実施形態において、突板シー
ト12の裏面に配置される裏側不織布9のアンカリング
力が小さい場合には、このホットメルト接着剤によっ
て、これを適切に補うことができる。
【0041】さらに、実施形態では、繊維質シートとし
て、不織布を用いているが、透明性および通気性を有す
るなど、要求される条件を満たすものであれば、他の適
当な材質のものを採用することが可能である。また、木
質化粧成形品に色彩や色の深みなどの変化を与えるため
に、突板シート2、12を作製する前に、染料や顔料な
どの着色剤で突板3をあらかじめ着色してもよい。ある
いは、この突板3の着色に代えて、またはこれととも
に、接着剤4および不織布5の少なくとも一方を、その
透明性を保った状態であらかじめ着色してもよく、それ
により、突板3が透けて見える状態を保ちながら、木質
化粧成形品の色彩や色の深みなどを、多様なバリエーシ
ョンで変化させることができる。その他、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で、細部の構成等を適宜、変更するこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の木質化粧
成形品の製造方法によれば、品質を維持しながら、突板
の使用枚数の削減およびトップコート塗装の簡略化によ
って、製造コストを大幅に削減することができるなどの
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による木質化粧成形品の
製造方法を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態による木質化粧成形品の
製造方法を示す図である。
【図3】従来の木質化粧成形品の製造方法を示す図であ
る。
【図4】図3とは別の従来の木質化粧成形品の製造方法
を示す図である。
【符号の説明】
1 木質化粧成形品 2 突板シート 3 突板 4 接着剤 4a 塗料 5 不織布(繊維質シート) 6 基材 7 トップコート塗膜層 9 裏側不織布(裏側繊維質シート) 11 木質化粧成形品 12 突板シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 33/00 B32B 33/00 B60R 13/02 B60R 13/02 Z // B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 2B250 AA31 FA21 HA01 2B260 AA11 BA15 CD07 EA03 EA14 3D023 BA01 BB01 BE04 BE05 BE12 BE31 4F100 AK01A AK25 AK41 AK45 AK74 AP01B AT00A BA03 BA04 BA05 BA07 CB00 CB03 CC00E DG11C DG11D DG15 EC182 EG002 EH362 GB33 HB00B JD02C JL02 JL10B JL10G JL11 JN01 JN01G 4F206 AA13 AA28 AC03 AD06 AD08 AD11 AD16 AD20 AF08 AG01 AG03 AH26 JA02 JB15 JN25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突板の表面に、透明性を有する接着剤、
    または透明性および接着性を有する塗料を用いて、透明
    性および通気性を有する繊維質シートを接着することに
    よって、突板シートを作製する突板シート作製工程と、 この突板シートの裏面に基材を接合する基材接合工程
    と、を備えていることを特徴とする木質化粧成形品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記基材接合工程が、 前記突板シートを所定の形状の金型にセットする工程
    と、 溶融した合成樹脂を前記金型の前記突板シートの裏面側
    に配置する工程と、 前記突板シートおよび前記溶融した合成樹脂を前記金型
    により成形することによって、前記合成樹脂を前記突板
    シートの裏面に前記基材として接合する成形工程と、 を含むことを特徴とする、請求項1に記載の木質化粧成
    形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記成形工程の前に、前記突板シートの
    裏面にホットメルト接着剤をあらかじめ設けることを特
    徴とする、請求項2に記載の木質化粧成形品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記突板シート作製工程において、さら
    に前記突板の裏面に裏側繊維質シートを接着することを
    特徴とする、請求項1に記載の木質化粧成形品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記基材接合工程が、 前記突板シートを所定の形状の金型にセットする工程
    と、 溶融した合成樹脂を前記金型の前記突板シートの裏面側
    に配置する工程と、 前記突板シートおよび前記溶融した合成樹脂を前記金型
    により成形することによって、前記合成樹脂を前記突板
    シートの裏面に前記基材として接合する成形工程と、 を含むことを特徴とする、請求項4に記載の木質化粧成
    形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記成形工程の前に、前記突板シートの
    裏面にホットメルト接着剤をあらかじめ設けることを特
    徴とする、請求項5に記載の木質化粧成形品の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記突板シートの表面にトップコート塗
    装を施すことを特徴とする、請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の木質化粧成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記突板シート作製工程の前に、前記突
    板をあらかじめ着色することを特徴とする、請求項1な
    いし7のいずれかに記載の木質化粧成形品の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記突板シート作製工程の前に、前記繊
    維質シートおよび前記接着剤または前記塗料の少なくと
    も一方をその透明性を保った状態であらかじめ着色する
    ことを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載
    の木質化粧成形品の製造方法。
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