JP2017135986A - 作業車輌 - Google Patents

作業車輌 Download PDF

Info

Publication number
JP2017135986A
JP2017135986A JP2016016839A JP2016016839A JP2017135986A JP 2017135986 A JP2017135986 A JP 2017135986A JP 2016016839 A JP2016016839 A JP 2016016839A JP 2016016839 A JP2016016839 A JP 2016016839A JP 2017135986 A JP2017135986 A JP 2017135986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inclination
machine
tilt
main unit
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016016839A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6577382B2 (ja
Inventor
文嬌 関
Wen-Jiao Guan
文嬌 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2016016839A priority Critical patent/JP6577382B2/ja
Publication of JP2017135986A publication Critical patent/JP2017135986A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6577382B2 publication Critical patent/JP6577382B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lifting Devices For Agricultural Implements (AREA)

Abstract

【課題】ハンチング動作を有効に防止しつつ、作業機を目標位置に迅速且つ正確に位置させる。
【解決手段】制御装置は、本機傾斜センサから入力される車輌本機の傾きを時系列データとして記憶し、前記時系列データの所定時間分をフーリエ変換して車輌本機傾き変動周波数を算出し、予め記憶されている本機傾き変動周波数及び作業機用補正係数に関する補正データと前記車輌本機傾き変動周波数とによって画される作業機用補正係数を用いて位置検出部材から入力された作業機の最新の実位置を補正して補正実位置を算出し、前記補正実位置と前記目標位置との偏差が所定閾値内に収まるように傾斜アクチュエータを作動させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、車輌本機と前記車輌本機に相対移動可能に連結された作業機とを備えたトラクタ等の作業車輌に関する。
作業機が車輌本機に相対移動可能に連結されてなるトラクタ等の作業車輌であって、前記作業機の実位置を位置設定部材によって設定された目標位置に自動的に追従させる自動位置合わせ機能を備えた作業車輌が提案され、利用されている。
例えば、下記特許文献1には、作業機の実傾きを目標傾きに追従させる自動傾き制御に際し、前記作業機を傾斜移動させる傾斜アクチュエータへの制御信号を、実傾き及び目標傾き間の角度偏差と角速度とに基づいて生成することが記載されている。
詳しくは、前記特許文献1には、前記作業機の左右方向傾斜角度範囲が傾斜設定器の設定値を中心とした所定角度範囲内となるように前記傾斜アクチュエータの駆動範囲を制限し、これにより、実傾きを検出する傾斜検出手段及び角速度を検出する角速度検出手段が車輌本機の旋回操作時に受ける遠心力の影響によって誤検出したとしても、誤検出の結果をカットして、作業機の姿勢安定化を図り得ることが記載されている。
前記特許文献1に記載の構成は、遠心力の影響を打ち消すような複雑な制御システムを構築すること無く、前記両検出手段の誤検出による前記作業機の誤動作を簡単に防止できる点において有効であるが、前記傾斜アクチュエータの目標駆動量が制限駆動範囲を越える場合には、前記目標駆動量が幾ら大きくとも、前記傾斜アクチュエータの目標駆動量は前記所定角度範囲の境界値に対応した値に制限されることになり、前記作業機を目標傾きに位置させる際の迅速性の点で改善の余地がある。
特許第5524753号公報
本発明は、斯かる従来技術に鑑みなされたものであり、車輌本機に相対移動可能に連結された作業機の実位置が位置設定部材によって設定される目標位置に位置するようにアクチュエータが作動制御される作業車輌であって、ハンチング動作を有効に防止しつつ、前記作業機を目標位置に迅速且つ正確に追従させることができる作業車輌の提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、車輌本機と、前記車輌本機の左右傾斜角度を検出する本機傾斜センサと、前記車輌本機に相対移動可能に連結された作業機と、前記作業機を前記車輌本機に対して相対移動させるアクチュエータと、前記作業機の目標位置を設定する位置設定部材と、前記作業機の実位置を検出する位置検出部材と、前記位置検出部材によって検出される前記作業機の実位置が前記位置設定部材によって設定される目標位置に対して所定閾値内に収まるように前記アクチュエータの作動制御を行う制御装置とを備えた作業車輌であって、前記制御装置は、前記本機傾斜センサから入力される前記車輌本機の傾きを時系列データとして記憶し、前記時系列データの所定時間分をフーリエ変換して車輌本機傾き変動周波数を算出し、予め記憶されている本機傾き変動周波数及び作業機用補正係数に関する補正データと前記車輌本機傾き変動周波数とによって画される作業機用補正係数を用いて前記位置検出部材から入力された最新の実位置を補正して補正実位置を算出し、前記補正実位置と前記目標位置との偏差が所定閾値内に収まるように前記傾斜アクチュエータを作動させる本機傾き変動補正制御を行うように構成された作業車輌を提供する。
前記アクチュエータが伸縮動作に応じて前記作業機を前記車輌本機に対して左右方向に傾動させる傾斜油圧シリンダを有し、前記位置検出部材が前記傾斜油圧シリンダの伸縮長さを検出するストロークセンサを有し、且つ、前記位置設定部材が前記作業機の左右傾斜角度を設定する傾き設定部材を有する場合、前記制御装置は、前記本機傾斜センサ及び前記ストロークセンサからの信号に基づく前記作業機の実傾斜角度を前記実位置とし且つ前記傾き設定部材によって設定される目標傾斜角度を前記目標位置として前記傾斜油圧シリンダを作動させる自動傾き制御を行う際に、前記本機傾き変動補正制御を実行するように構成され得る。
前記作業機がロータリー耕耘機とされ、前記アクチュエータが伸縮動作に応じて前記作業機を前記車輌本機に対して昇降させる昇降油圧シリンダを有し、前記位置検出部材が前記作業機の耕深位置を検出する耕深位置検出センサを有し、且つ、前記位置設定部材が前記作業機の耕深位置を設定する耕深位置設定部材を有する場合、前記制御装置は、前記耕深位置検出センサからの信号に基づく前記作業機の耕深位置を前記実位置とし且つ前記耕深位置設定部材によって設定される耕深位置を前記目標位置として前記昇降油圧シリンダを作動させる自動耕深制御を行う際に、前記本機傾き変動補正制御を実行するように構成され得る。
本発明に係る作業車輌によれば、制御装置が、本機傾斜センサから入力される車輌本機の傾きを時系列データとして記憶し、前記時系列データの所定時間分をフーリエ変換して車輌本機傾き変動周波数を算出し、予め記憶されている本機傾き変動周波数及び作業機用補正係数に関する補正データと前記車輌本機傾き変動周波数とによって画される作業機用補正係数を用いて位置検出部材から入力された作業機の最新の実位置を補正して補正実位置を算出し、前記補正実位置と前記目標位置との偏差が所定閾値内に収まるように傾斜アクチュエータを作動させる本機傾き変動補正制御を行うように構成されているので、ハンチング動作を有効に防止しつつ、前記作業機の実位置を目標位置に迅速且つ正確に追従させることができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る作業車輌の側面図である。 図2は、前記作業車輌の伝動模式図である。 図3は、前記作業車輌における制御装置のブロック図である。 図4は、前記作業車輌の油圧回路図である。 図5は、前記作業車輌におけるリンク機構近傍の部分拡大図である。 図6は、前記作業車輌における自動傾き制御のフローチャートである。 図7は、自動傾き制御における標準制御モードのフローチャートである。 図8は、自動傾き制御における本機傾き変動補正制御モードのフローチャートである。 図9は、本機傾き変動補正制御モードで用いられる、本機傾き変動周波数/作業機傾き用補正係数に関する補正データの一例を示すグラフである。
以下、本発明に係る作業車輌の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に、それぞれ、本実施の形態に係る作業車輌の側面図及び伝動模式図を示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る前記作業車輌は、トラクタの形態をなす車輌本機1と、前記車輌本機1に相対移動可能に連結された作業機300とを有している。
前記車輌本機1は、車輌フレーム10と、前記車輌フレーム10に支持された運転席15と、前記車輌フレーム10に支持されたエンジン50と、左右一対の前輪20Fと、左右一対の後輪20Rと、前記エンジン50からの回転動力を駆動輪に伝達する走行系伝動構造60と、外部に向けて回転動力を出力するPTO軸95と、前記エンジン50からの回転動力を前記PTO軸95に伝達するPTO系伝動構造80とを備えている。
前記エンジン50は、前記車輌フレーム10の前部分において支持されており、ボンネット45によって覆われている。
図2に示すように、本実施の形態においては、前記走行系伝動構造60は、油圧式無段変速装置(HST)61、前後進切換装置62及びギヤ式多段変速装置63を有している。
前記HST61、前記前後進切換装置62及び前記ギヤ式多段変速装置63は、ミッションケース30(図1参照)に支持又は収容されている。
前記HST61は、図2に示すように、メインクラッチ51を介して入力される前記エンジン50からの回転動力を無段変速するように構成されている。
なお、図2中の符号52及び53は、前記メインクラッチ51を介して入力される前記エンジン50からの回転動力によって駆動される第1油圧ポンプ及び第2油圧ポンプである。
本実施の形態においては、前記HST61は、前記作業車輌に備えられる制御装置100によって作動制御される主変速アクチュエータ220を介して変速動作するように構成されている。
図3に、前記制御装置100の制御ブロック図を示す。
図3に示すように、車輌本機は、人為操作される主変速操作部材120と、前記主変速操作部材120の操作位置を検出する操作側主変速センサ120aと、前記主変速アクチュエータ220と、前記HST61の出力回転速度を検出する作動側主変速センサ61aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側主変速センサ61aによって検出される前記HST61の出力回転速度が前記操作側主変速センサ120aによって検出される前記主変速操作部材120の操作状態に応じた速度となるように、前記主変速アクチュエータ220の作動制御を行うようになっている。
図4に、前記車輌本機1の油圧回路図を示す。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記主変速アクチュエータ220は、油圧シリンダ220aと、前記油圧シリンダ220aに往復動自在に収容され、前記HST61における制御軸等の変速作動部材に作動連結される油圧ピストン220bと、前記油圧シリンダ220aに対する作動油の給排を切り換える電磁弁220cとを有するものとされており、前記電磁弁220cが前記制御装置100によって作動制御されている。
これに代えて、前記主変速アクチュエータ220が電動モータを有するように構成することも可能である。
図4に示すように、前記主変速アクチュエータ220は、前記HST61のチャージ油源としても作用する前記第1油圧ポンプ52からの圧油によって作動するように構成されている。
なお、図4に示すように、前記第1油圧ポンプ52及び前記第2油圧ポンプ53は、前記ミッションケース30内の貯留油を油源としている。
前記前後進切換装置62は、前記HST61から作動的に伝達される回転動力の回転方向を切り替えて出力するように構成されている。
前記前後進切換装置62は、前記HST61からの回転動力を正転方向(前進方向)の回転動力として前記駆動輪へ向けて出力する前進状態、前記HST61からの回転動力を逆転方向(後進方向)の回転動力として前記駆動輪へ向けて出力する後進状態、及び、前記HST61から前記駆動輪への動力伝達を遮断する中立状態を選択的にとり得るように構成されている。
前記前後進切換装置62は、人為操作されるF/Rレバー等の前後進切換操作部材130への人為操作に応じて、選択的に、前進状態、中立状態又は後進状態をとり得るようになっている。
詳しくは、前記車輌本機1は、前記前後進切換操作部材130と、前記前後進切換操作部材130の操作位置を検出する操作側前後進センサ130aと、前後進切換アクチュエータ230と、前後進切換アクチュエータ230の作動状態検出する作動側前後進センサ62aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側前後進センサ62aによって検出される前記前後進切換装置62の出力状態が前記操作側前後進センサ130aによって検出される前記前後進切換操作部材130の操作状態に応じたものとなるように、前記前後進切換アクチュエータ230の作動制御を行う。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記前後進切換アクチュエータ230は、前進用油圧ピストン230Fと、後進用油圧ピストン230Rと、前記前進用油圧ピストン230F及び前記後進用油圧ピストン230Rに対する作動油の給排を切り換える電磁弁230aとを有するものとされており、前記電磁弁230aが前記制御装置100によって作動制御されている。
これに代えて、前記前後進切換アクチュエータ230が電動モータを有するように構成することも可能である。
なお、図4に示すように、前記前後進切換アクチュエータ230は前記第1油圧ポンプ52からの圧油によって作動するように構成されている。
前記多段変速装置63は、前記前後進切換装置62を介して入力される回転動力を変速して、走行系出力軸65に伝達している。
本実施の形態においては、前記多段変速装置63は、前記制御装置100によって作動制御される副変速アクチュエータ240を介して変速動作するように構成されている。
詳しくは、図3に示すように、前記車輌本機1は、人為操作される副変速操作部材140と、前記副変速操作部材140の操作位置を検出する操作側副変速センサ140aと、前記副変速アクチュエータ240と、前記多段変速装置63の変速段を検出する作動側副変速センサ63aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側副速センサ63aによって検出される前記多段変速装置63の変速段が前記操作側副変速センサ140aによって検出される前記副変速操作部材140の操作状態に応じた変速段となるように、前記副変速アクチュエータ240の作動制御を行うようになっている。
本実施の形態においては、図2及び図4に示すように、前記走行系伝動構造60は、さらに、前記走行系出力軸65の回転動力を主駆動輪として作用する前記一対の後輪20Rに差動伝達する主駆動輪側デファレンシャルギヤ装置66と、前記走行系出力軸65の回転動力を入力するサブ駆動輪駆動装置70と、前記サブ駆動輪駆動装置70からの回転動力をサブ駆動輪として作用する前記一対の前輪20Fに差動伝達するサブ駆動輪側デファレンシャルギヤ装置71と、前記左右一対のメイン駆動輪にそれぞれ制動力を付加し得る左右一対のブレーキ装置75L、75Rとが備えられている。なお、図2においては、左側ブレーキ装置75Lのみ図示している。
さらに、図1及び図3に示すように、前記車輌本機1には、人為操作されるステアリングホイール等の旋回操作部材115と、前記旋回操作部材115の操作位置を検出する操作側旋回センサ115aと、パワーステアリング装置等の旋回アクチュエータ215と、車輌旋回角度を検出する作動側旋回センサ90aとが備えられている。
そして、前記制御装置100は、前記作動側旋回センサ90aによって検出される車輌旋回角が前記操作側旋回センサ115aによって検出される前記旋回操作部材115の操作角となるように、前記旋回アクチュエータ215の作動制御を行う。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記旋回アクチュエータ215は、油圧シリンダ215aと、前記油圧シリンダ215aに往復動自在に収容され、操舵輪に作動連結された油圧ピストン215bと、前記油圧シリンダ215aに対する作動油の給排を切り換える電磁弁215cとを有するものとされており、前記電磁弁25cが前記制御装置100によって作動制御されている。
なお、図4に示すように、前記旋回アクチュエータ215は前記第1油圧ポンプ52からの圧油によって作動するように構成されている。
次にPTO伝動構造80について説明する。
図2に示すように、本実施の形態においては、前記PTO系伝動構造80は、PTOクラッチ装置81と、PTO変速装置82とを有している。
前記PTOクラッチ装置81は、前記メインクラッチ51を介して入力される前記エンジン50からの回転動力を選択的に伝達又は遮断するように構成されている。
前記PTO変速装置82は、前記PTOクラッチ機構81を介して入力される前記エンジン50からの回転動力を変速して、前記PTO軸95へ向けて出力するように構成されている。
本実施の形態においては、前記PTOクラッチ装置81及び前記PTO変速装置82は、前記制御装置100によって作動制御されるPTOクラッチアクチュエータ260及びPTO変速アクチュエータ270によって、それぞれ、動作するように構成されている。
即ち、前記車輌本機1は、人為操作されるPTO入切操作部材160と、前記PTO入切操作部材160の操作位置を検出する操作側PTO入切センサ160aと、前記PTOクラッチアクチュエータ260と、前記PTOクラッチ装置81の作動状態を検出する作動側PTO入切センサ81aと、人為操作されるPTO変速操作部材170と、前記PTO変速操作部材170の操作位置を検出する操作側PTO変速センサ170aと、前記PTO変速アクチュエータ270と、前記PTO変速装置82の作動状態を検出する作動側PTO変速センサ82aとを有している。
そして、前記制御装置100は、前記作動側PTO入切センサ81aによって検出される前記PTOクラッチ装置81の作動状態が前記操作側PTO入切センサ160aによって検出される前記PTO入切操作部材160の操作状態に応じて変化するように、前記PTOクラッチアクチュエータ260の作動制御を行い、さらに、前記作動側PTO変速センサ82aによって検出される前記PTO変速装置82の作動状態が前記操作側PTO変速センサ170aによって検出される前記PTO変速操作部材170の操作状態に応じて変化するように、前記PTO変速アクチュエータ270の作動制御を行うようになっている。
前記作業機300は、前記PTO軸95を介して前記エンジン50から作動的に伝達される回転動力を入力し得る状態で車輌本機1に対して昇降可能且つ左右方向傾転可能にリンク機構380を介して連結されており、前記作業車輌に備えられる昇降アクチュエータ320(図3及び図4参照)によって昇降され、且つ、傾斜アクチュエータ420(図3及び図4参照)によって左右方向に傾動されるようになっている。
図5に、前記リンク機構380近傍の部分拡大図を示す。
本実施の形態においては、図1及び図5に示すように、前記リンク機構380は、トップリンク381と左右一対のロワーリンク382とを有している。
図4に示すように、本実施の形態においては、前記昇降アクチュエータ320は、昇降油圧シリンダ330と、前記昇降油圧シリンダ330に対して作動油を給排する給排ラインに介挿されたリフトバルブユニット340とを有している。
図4に示すように、前記昇降油圧シリンダ330は、昇降シリンダ本体331と、前記昇降シリンダ本体331に往復動自在に収容された昇降ピストン332とを有している。
図1及び図5示すように、前記油圧ピストン332はリフトアーム385及びリフトロッド386を介して前記ロワーリンク382に作動連結されており、前記昇降ピストン332の伸縮動作に応じて前記作業機300が昇降するようになっている。
図4に示すように、前記リフトバルブユニット340は、バルブブロック350と、前記バルブブロック350に収容された上昇用電磁弁360U及び下降用電磁弁360Dとを有している。
図4に示すように、前記バルブブロック350には、前記第2油圧ポンプ53からの圧油を受け入れるインレットポート351と、前記インレットポート351を介して受け入れた圧油のうちの余剰油を排出する余剰油排出ポート352と、前記昇降用油圧シリンダ装置330に対して作動油を給排する給排ポート353と、前記昇降用油圧シリンダ装置330から排出される作動油をドレンするドレンポート354とが設けられている。
前記上昇用電磁弁360Uは前記制御装置100によって作動制御されており、前記インレットポート351を介して受け入れた圧油を前記給排ポート353に供給する状態及び前記圧油の前記給排ポート353への供給を遮断する状態を選択的に現出させると共に、前記圧油を前記給排ポート353に供給する状態においては開口幅(即ち、前記圧油の供給量)を前記制御装置100から付加される制御電圧値又は制御電流値の大きさに応じて変化させ得るようになっている。
前記下降用電磁弁360Dも前記制御装置100によって作動制御されており、前記給排ポート353を介して流入する前記昇降用油圧シリンダ装置330からの圧油を前記ドレンポート354から排出させる状態及び前記圧油の前記ドレンポート354への流れを遮断する状態を選択的に現出させると共に、前記圧油を前記ドレンポート354から排出させる状態においては開口幅(即ち、前記圧油の排出量)を前記制御装置100から付加される制御電圧値又は制御電流値の大きさに応じて変化させ得るようになっている。
なお、図3中の符号362は、前記インレットポート351を介して受け入れた圧油のうちの余剰油を前記余剰油排出ポート352へ流す分流弁である。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記リフトバルブユニット350の前記給排ポート353と前記油圧シリンダ装置330とを流体接続する給排ラインには、下降防止バルブ機構370が介挿されている。
前記下降防止バルブ機構370は、前記給排ラインに介挿された下降防止弁371と、下降防止電磁弁372とを備えている。
前記下降防止弁371は、パイロット圧に応じて、前記給排ポート353から前記油圧シリンダ装置330への圧油の流れを許容しつつ逆向きの流れを防止する下降防止状態と、前記油圧シリンダ装置330から前記給排ポート353への作動油の流れを許容する下降状態とを選択的にとり得るように構成されている。
前記下降防止電磁弁372は、人為操作に応じて、前記下降防止弁371のパイロット圧を維持する状態及び解放する状態を選択的にとり得るように構成されている。
なお、本実施の形態においては、図4に示すように、さらに、前記下降防止弁371及び前記昇降用油圧シリンダ装置330の間にスローリターン弁375が介挿されている。
前記スローリターン弁375は、前記給排ポート353から前記油圧シリンダ装置330への作動油の流れを許容しつつ逆向きの流れを防止する第1流路376と、前記給排ポート353及び前記昇降用油圧シリンダ装置330の間を可変絞りを介して流体接続する第2流路377とを有しており、前記可変絞りによる絞り量は人為操作によって変更可能とされている。
なお、図4中の符号530は前記圧油ライン510の油圧を設定するメインリリーフ弁であり、符号540は前記昇降油圧シリンダ330の作動油が異常高圧となることを防止する安全弁である。
図4に示すように、本実施の形態においては、前記傾斜アクチュエータ420は、前記作業機300を左右方向に傾動させる傾斜油圧シリンダ430と、前記傾斜油圧シリンダ430に対して作動油を給排する給排ラインに介挿された傾斜用電磁比例弁440とを備えている。
前記傾斜油圧シリンダ430は、左右一対の前記リフトロッド386の一方に介挿され、作動油の給排制御に応じて伸縮することで前記作業機300の前記車輌本機1に対する左右方向相対角度を変更させ得るように構成されている。
図4に示すように、前記傾斜油圧シリンダ430は、傾斜シリンダ本体431と、前記傾斜シリンダ本体431に往復動自在に収容された傾斜ピストン432とを有している。
前記傾動用電磁比例弁440は前記制御装置100によって作動制御されており、圧油源として作用する前記第2油圧ポンプ53からの圧油を前記傾斜シリンダ本体431の第1室へ供給し且つ前記傾斜シリンダ本体431の第2室から圧油を排出させて前記傾斜ピストン432を伸張させるピストン伸張状態、前記第2油圧ポンプ53からの圧油を前記第2室へ供給し且つ前記第1室から圧油を排出させて前記傾斜ピストン432を短縮させるピストン短縮状態、並びに、前記第1室及び前記第2室を閉鎖して前記傾斜ピストン432をその状態に保持する中立状態を現出させ得るようになっている。
前記傾動用電磁比例弁440は、印可される制御電圧又は制御電流値の大きさに応じて、前記傾斜油圧シリンダに対する圧油の給排油量を調整可能とされている。
前記作業機300の昇降は、前記作業車輌に備えられる手動昇降操作部材181、ワンタッチ昇降操作部材182及び上昇位置設定部材183への操作によって行われる。
詳しくは、図3に示すように、前記作業車輌には、前記作業機30の昇降位置を検出する昇降センサ310が備えられている。
例えば、図5に示す前記リフトアーム385の回動角度を検出するリフト角センサが前記昇降センサ310として好適に用いられる。
前記手動昇降操作部材181は前記作業機300を任意の昇降位置に位置させる為の操作部材である。
即ち、前記手動昇降操作部材181が操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が、センサ181aによって検出される前記手動昇降操作部材181の操作位置に応じた高さに位置するように前記昇降用電磁弁360U及び前記下降用電磁弁360Dを作動させる。
前記ワンタッチ昇降操作部材182はワンタッチ操作で前記作業機300を所定の上げ位置又は下げ位置に位置させる為の部材である。
即ち、前記ワンタッチ昇降操作部材182が上昇操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が前記上昇位置設定部材183によって設定されている高さまで上昇するように前記上昇用電磁弁360Uを作動させる。
前記ワンタッチ昇降操作部材182が下降操作されると、前記制御装置100は、前記作業機300が前記手動昇降操作部材181の操作位置によって画される下降位置まで下降するように前記下降用電磁弁360Dを作動させる。
即ち、本実施の形態においては、前記手動昇降操作部材181が下降位置設定部材としても作用するようになっている。
なお、図3中の符号182aは前記ワンタッチ昇降操作部材の操作状態を検出するセンサであり、符号183aは前記上昇位置設定部材183の操作位置を検出するセンサである。
前記作業機300の左右方向の傾転は、前記作業車輌に備えられる手動傾斜操作部材191への操作によって行われる。
図3に示すように、前記作業車輌には、前記作業機300の前記車輌本体1に対する相対傾斜位置を検出する作業機傾斜センサ(3Pセンサ)315bが備えられている。
例えば、前記傾斜油圧シリンダ430における前記傾斜ピストン432の伸縮長さを検出するストロークセンサが前記作業機傾斜センサ315bとして好適に用いられる。
前記制御装置100は、前記作業機傾斜センサ315bによって検出される前記作業機300の傾斜状態が、センサ191aによって検出される前記手動傾斜操作部材191の操作状態に応じたものとなるように、前記傾斜電磁比例弁440の作動制御を行う。
前記作業車輌は、前記作業機の実位置が目標位置に一致するように(所定の不感帯内に入るように)前記作業機の位置を変動させるアクチュエータを作動させる自動位置合わせ制御を実行するように構成されている。
本実施の形態に係る前記作業車輌は、前記自動位置合わせ制御として、自動耕深制御及び自動傾き制御を行えるように構成されている。
まず、自動耕深制御について説明する。
本実施の形態においては、前記作業車輌は、前記作業機300としてロータリー耕耘機を備えている。
前記自動耕深制御は、前記作業機300の実耕深位置を目標耕深位置に追従させるものである。
詳しくは、図3に示すように、前記作業車輌には、自動耕深制御選択部材185と、耕深位置設定部材186と、前記作業機の耕深位置を検出する耕深位置検出センサ311とが設けられる。
前記制御装置100は、センサ185aからの検出信号に基づき前記自動耕深制御選択部材185のON操作を認識すると自動耕深制御モードを起動する。
前記自動耕深制御モードは、前記耕深位置検出センサ311によって検出される前記作業機300の実耕深位置と耕深位置設定部材186によって設定された目標耕深位置との間の偏差が所定の不感帯幅内に収まるように、前記昇降アクチュエータ320の作動制御を行う。
なお、図3中の符号186aは前記耕深位置設定部材186の操作位置を検出するセンサである。
また、前記ロータリー耕耘機における耕耘上面カバーに対する耕耘リヤカバの回動角度を検出するリヤカバーセンサが、前記耕深位置検出センサ311として好適に用いられる。
前述の通り、本実施の形態においては、前記昇降アクチュエータ320は、昇降油圧シリンダ330と、前記上昇用電磁弁360U及び前記下降用電磁弁360Dを含むリフトバルブユニット350とを有している。
斯かる構成においては、前記上昇用電磁弁360U及び前記下降用電磁弁360Dに印可する制御電流値又は制御電圧値の大きさが前記昇降油圧シリンダ330の作動量に比例する。
従って、前記制御装置100は、実耕深位置及び目標耕深位置の偏差の大きさに応じて、対応する電磁弁に印可すべき前記制御電流値又は前記制御電圧値を算出する。
さらに、本実施の形態においては、実耕深位置をより迅速に目標耕深位置を基準とした所定不感帯幅内に位置させる為に、前記制御装置100は、前記偏差に角速度に応じた補正を加えて補正偏差を算出し、前記補正偏差に基づき前記制御電流値又は前記制御電圧値を算出するように構成されている。
例えば、実耕深位置が目標耕深位置に対して上方へ「a1」だけ位置ズレしている場合において、角速度の方向が上向きであるとする。この場合には、角速度の大きさに応じた補正値を加算して得られる補正偏差に基づき前記制御電流値又は前記制御電圧値を算出する。
これとは逆に、角速度の方向が下向きである場合には、角速度の大きさに応じた補正値を前記偏差「a1」から減算して得られる補正値に基づき前記制御電流値又は前記制御電圧値を算出する。
なお、前記制御装置100は、前記作業車輌に備えられる前記車輌本機1の角速度を検出する角速度センサ450(図3参照)からの検出信号によって角速度を認識する。
次に、自動傾き制御について説明する。
図3に示すように、前記作業車輌には、自動傾き制御選択部材195と、傾き設定ダイヤル等の傾き設定部材196と、前記作業機の左右方向の傾きを検出する傾斜センサ315とが備えられている。
なお、図3中の符号195aは前記自動傾き制御選択部材195の操作状態を検出するセンサであり、符号196aは前記傾き設定部材196の操作位置を検出するセンサである。
前記傾斜センサ315は、例えば、前記車輌本機1の左右傾斜角度を検出する本機傾斜センサ315aと、前記作業機傾斜センサ315bとを含み得る。
この場合、前記制御装置100は、前記本機傾斜センサ315aからの検出信号に基づく前記車輌本機1の傾斜角度と前記作業機傾斜センサ315bからの検出信号に基づく前記車輌本機1に対する前記作業機300の相対傾斜角度とによって、前記作業機300の左右傾斜角度を認識する。
前記自動傾き制御は、前記車輌本機1の左右方向傾斜角度に拘わらず前記作業機300の左右方向傾斜角度を水平状態に保持することを基準とする水平制御と、前記作業機300の左右方向傾斜角度を前記車輌本機1に平行に保持することを基準とする傾斜地制御とを含み得る。
詳しくは、前記制御装置100は、前記自動傾き制御選択部材195によって水平制御が選択されると水平制御モードを起動し、前記自動傾き制御選択部材195によって傾斜地制御が選択されると傾斜地制御モードを起動する。
前記水平制御モードは、前記傾斜センサ315によって検出される前記作業機300の実傾きと水平状態を基準にした前記傾き設定部材196による設定傾斜角度によって画される目標傾きとの間の偏差が所定の不感帯幅内に収まるように、前記傾斜アクチュエータ420の作動制御を行う。
前記傾斜地制御モードは、前記傾斜センサ315によって検出される前記作業機300実傾きと前記車輌本機1に対する平行状態を基準にした前記傾き設定部材196による設定傾斜角度によって画される目標傾きとの間の偏差が所定の不感帯幅内に収まるように、前記傾斜アクチュエータ420の作動制御を行う。
前述の通り、本実施の形態においては、前記傾斜アクチュエータ420は、前記傾斜油圧シリンダ430及び前記傾斜用電磁比例弁440を有している。
斯かる構成においては、前記電磁比例弁440に印可する制御電流値又は制御電圧値の大きさが前記傾斜油圧シリンダの作動量に比例する。
従って、前記制御装置100は、実傾き及び目標傾きの間の角度偏差の大きさに応じて、前記制御電流値又は前記制御電圧値を算出する。
さらに、本実施の形態においては、目標傾きを基準とした所定不感帯幅内に実傾きをより迅速に位置させる為に、前記制御装置100は、前記角度偏差に角速度に応じた補正を加えて補正角度偏差を算出し、前記補正角度偏差に基づき前記制御電流値又は前記制御電圧値を算出するように構成されている。
例えば、実傾き及び目標傾きの角度偏差が、左右方向一方側が上方に位置する方向に「b1」であると仮定する。即ち、前記作業機300の左右方向一方側が目標傾きに対して「b1」だけ上方へ位置ズレしていると仮定する。
この場合において、前記角速度センサ450によって検出される角速度の方向が、左右方向一方側が上方へ移動する方向である場合には、前記制御装置100は、実際の前記角度偏差「b1」に角速度の大きさに応じた補正値を加算して補正角度偏差を算出し、前記補正角度偏差に基づき制御電流値又は制御電圧値を算出する。
これとは逆に、前記角速度センサ450によって検出される角速度の方向が、左右方向一方側が下方へ移動する方向である場合には、前記制御装置100は、実際の前記角度偏差「b1」から角速度の大きさに応じた補正値を減算して補正角度偏差を算出し、前記補正角度偏差に基づき制御電流値又は制御電圧値を算出する。
さらに、本実施の形態に係る前記作業車輌1は、自動位置合わせ制御の際に、本機傾き変動補正制御を行うように構成されている。
以下、本機傾き変動補正制御モードが自動傾き制御の際に適用された場合を例に、説明する。
図6に、自動傾き制御のフローチャートを示す。
前記制御装置100は、前記自動傾き制御選択部材195への人為操作に応じて、対応する自動傾き制御モード(水平制御モード又は傾斜地制御モード)を起動する。
なお、自動傾き制御モードは、前記自動傾き制御選択部材195への解除操作によって解除され得る。
前記自動傾き制御モードが起動されると、前記制御装置100は、目標傾斜角度となる、前記傾き設定部材196による設定値を読み込み(ステップS1)、前記傾斜センサ315(前記本機傾斜センサ315a及び前記ストロークセンサ315b)及び前記角速度センサ450から検出信号を読み込む(ステップS2)。
ここで、前記制御装置100は、本機傾き変動補正制御を実行するか否かを判断する(ステップS3)。
即ち、前記制御装置100は、本機傾き変動補正制御選択部材200(図3参照)への人為操作に応じて、標準制御モード又は本機傾き変動補正制御モードの何れかを選択的に起動する。
本機傾き変動補正制御が選択されていない場合、即ち、ステップS3においてNOの場合、前記制御装置100は、標準制御モードを起動する(ステップS10)。
図7に、標準制御モードのフローチャートを示す。
標準制御モードにおいて、前記制御装置100は、前記作業機300の実傾きと目標傾きとの角度偏差を算出する(ステップS11)。
前記制御装置100は、ステップS11にて算出した角度偏差、又は、前記角度偏差に角速度に応じた補正を加えた前記補正角度偏差が所定閾値内に収まるように、前記傾斜アクチュエータを作動する(ステップS12)。
即ち、角度偏差又は補正角度偏差が所定閾値内に収まっている場合には前記傾斜アクチュエータをその状態に維持し、角度偏差又は補正角度偏差が所定閾値から外れてる場合には偏差の大きさに応じた制御電流値又は制御電圧値で前記傾斜アクチュエータ420を作動する。
一方、本機傾き変動補正制御が選択されている場合、即ち、ステップS3においてYSEの場合、前記制御装置100は、本機傾き変動補正制御モードを起動する(ステップS20)。
図8に、本機傾き変動補正制御モードのフローチャートを示す。
本機傾き変動補正制御モードにおいて、前記制御装置100は、前記車輌本機1の傾きの時系列データをフーリエ変換して、本機傾き変動に関する周波数を算出する(ステップS21)。
即ち、本実施の形態においては、前記制御装置100は、前記本機傾斜センサ315aによって検出される本機の傾きを、本機傾きの時系列データとして記憶している。
前記制御装置100は、ステップS21において、前記本機傾きの時系列データの所定時間分をフーリエ変換して、本機傾き変動の周波数を算出する。
なお、本機傾き変動の周波数は、例えば、前記本機1の傾きの時系列データの所定時間分をフーリエ変換して得られる種々の周波数成分を含む変換式(以下、原変換式という)を偶数回(例えば2回)微分して偶数回微分変換式を算出し、偶数回微分変換式を原変換式で除することによって得られる係数ωに基づき判断することができる。
即ち、例えば、予め、前記制御装置100に、係数ωと係数ωに対応する本機傾き変動周波数との関係を示す変換データを記憶させておき、前記変換データと前記計算方法によって算出される係数ωとに基づき、その時点での本機傾き変動周波数を得ることができる。
なお、前記変換データは、実験及び経験に基づき作成される。
次に、前記制御装置100は、前記作業機傾斜センサ315bによって検出される作業機300の実傾きに対する補正係数(補正ゲイン)を算出する(ステップS22)。
この補正係数の算出は、前記制御装置100に予め記憶されている本機傾き変動周波数/作業機傾き用補正係数に関する補正データを用いて行われる。
図9に、本機傾き変動周波数/作業機傾き用補正係数に関する補正データの一例を示す。
即ち、前記車輌本機1の傾き変動の周波数が高い場合、つまり、前記車輌本機1が短い時間間隔で左右傾斜を繰り返している場合には、前記作業機傾斜センサ315bに作用する遠心力が大きくなり、前記作業機300の現実の傾きと前記作業機傾斜センサ315bによって検出される傾きとの差異が大きくなる。
これに対し、前記車輌本機1の傾き変動の周波数が低い場合、つまり、前記車輌本機1の左右傾斜の繰り返し間隔が長い場合には、前記作業機傾斜センサ315bにはそれほど遠心力は作用せず、前記作業機300の現実の傾きと前記作業機傾斜センサ315bによって検出される傾きとの差異は小さくなる。
この点に鑑み、本機傾き変動周波数/作業機傾き用補正係数に関する補正データは、前記車輌本機1の傾き変動の周波数が高くなるほど、補正係数(補正ゲイン)が「1(補正無し)」より小さい値となるように、設定される。
図9においては、前記車輌本機1の傾き変動の周波数が0.7Hzの際には補正係数(補正ゲイン)が0.25とされ、前記周波数が0.4Hzの際には補正係数(補正ゲイン)が0.4とされ、前記周波数が1以下では補正係数(補正ゲイン)が1(補正無し)とされている。
なお、前記補正データは、実験及び/又は経験値に基づき設定される。
その後、前記制御装置100は、前記補正係数(補正ゲイン)を用いて、前記作業機傾斜センサ315bによって検出される作業機実傾きを補正して、作業機300の補正傾きを算出する。
例えば、前記作業機傾斜センサ315bの信号に基づく作業機実傾きが進行方向を向いて左側が下方となる方向に10°の場合において、ステップS22で取得された補正係数(補正ゲイン)が0.4であるとすると、作業機300の補正傾きは4°(=10°×0.4)となる。
前記制御装置100は、前記作業機300の補正傾きと前記傾き設定部材196によって設定されている目標傾きとの角度偏差を算出し(ステップS24)、この角度偏差に応じた制御電流値又は制御電圧値で前記傾斜アクチュエータ420を作動させる(ステップS25)。
なお、ステップS25において、前記作業機300の補正傾きに対して、前述した角速度に応じた補正を加えて、補正角度偏差を算出し、この補正角度偏差に応じた制御電流値又は制御電圧値で前記傾斜アクチュエータ420を作動させることも可能である。
本実施の形態に係る前記作業車輌によれば、左右方向の遠心力の影響を可及的に低減させた状態で前記作業機300の自動位置合わせ制御を行うことができ、ハンチング動作を有効に防止しつつ、前記作業機300を目標位置に迅速且つ正確に追従させることができる。
なお、本実施の形態においては、本機傾き変動補正制御モードが自動傾き制御の際に適用された場合を例に説明したが、本機傾き変動補正制御モードを自動耕深制御に適用することも可能である。
1 車輌本機
100 制御装置
186 耕深位置設定部材(位置設定部材)
196 傾き設定部材(位置設定部材)
300 作業機
311 耕深位置検出センサ(位置検出部材)
315 傾斜センサ(位置検出部材)
315a 本機傾斜センサ
315b 作業機傾斜センサ
320 昇降アクチュエータ
330 昇降油圧シリンダ
420 傾斜アクチュエータ
430 傾斜油圧シリンダ

Claims (3)

  1. 車輌本機と、前記車輌本機の左右傾斜角度を検出する本機傾斜センサと、前記車輌本機に相対移動可能に連結された作業機と、前記作業機を前記車輌本機に対して相対移動させるアクチュエータと、前記作業機の目標位置を設定する位置設定部材と、前記作業機の実位置を検出する位置検出部材と、前記位置検出部材によって検出される前記作業機の実位置が前記位置設定部材によって設定される目標位置に対して所定閾値内に収まるように前記アクチュエータの作動制御を行う制御装置とを備えた作業車輌であって、
    前記制御装置は、前記本機傾斜センサから入力される前記車輌本機の傾きを時系列データとして記憶し、前記時系列データの所定時間分をフーリエ変換して車輌本機傾き変動周波数を算出し、予め記憶されている本機傾き変動周波数及び作業機用補正係数に関する補正データと前記車輌本機傾き変動周波数とによって画される作業機用補正係数を用いて前記位置検出部材から入力された最新の実位置を補正して補正実位置を算出し、前記補正実位置と前記目標位置との偏差が所定閾値内に収まるように前記傾斜アクチュエータを作動させる本機傾き変動補正制御を行うことを特徴とする作業車輌。
  2. 前記アクチュエータは、伸縮動作に応じて前記作業機を前記車輌本機に対して左右方向に傾動させる傾斜油圧シリンダを有し、
    前記位置検出部材は、前記傾斜油圧シリンダの伸縮長さを検出するストロークセンサを有し、
    前記位置設定部材は、前記作業機の左右傾斜角度を設定する傾き設定部材を有し、
    前記制御装置は、前記本機傾斜センサ及び前記ストロークセンサからの信号に基づく前記作業機の実傾斜角度を前記実位置とし且つ前記傾き設定部材によって設定される目標傾斜角度を前記目標位置として前記傾斜油圧シリンダを作動させる自動傾き制御を行う際に、前記本機傾き変動補正制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の作業車輌。
  3. 前記作業機はロータリー耕耘機とされ、
    前記アクチュエータは、伸縮動作に応じて前記作業機を前記車輌本機に対して昇降させる昇降油圧シリンダを有し、
    前記位置検出部材は、前記作業機の耕深位置を検出する耕深位置検出センサを有し、
    前記位置設定部材は、前記作業機の耕深位置を設定する耕深位置設定部材を有し、
    前記制御装置は、前記耕深位置検出センサからの信号に基づく前記作業機の耕深位置を前記実位置とし且つ前記耕深位置設定部材によって設定される耕深位置を前記目標位置として前記昇降油圧シリンダを作動させる自動耕深制御を行う際に、前記本機傾き変動補正制御を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の作業車輌。
JP2016016839A 2016-02-01 2016-02-01 作業車輌 Expired - Fee Related JP6577382B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016016839A JP6577382B2 (ja) 2016-02-01 2016-02-01 作業車輌

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016016839A JP6577382B2 (ja) 2016-02-01 2016-02-01 作業車輌

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017135986A true JP2017135986A (ja) 2017-08-10
JP6577382B2 JP6577382B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=59566338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016016839A Expired - Fee Related JP6577382B2 (ja) 2016-02-01 2016-02-01 作業車輌

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6577382B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020156388A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 トラクタ
JP2022019089A (ja) * 2020-07-17 2022-01-27 小橋工業株式会社 農作業機

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002051605A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Kubota Corp 作業車のローリング制御構造
JP2007129914A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Yanmar Co Ltd 耕深制御装置
JP2009148230A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Yanmar Co Ltd 作業車両

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002051605A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Kubota Corp 作業車のローリング制御構造
JP2007129914A (ja) * 2005-11-08 2007-05-31 Yanmar Co Ltd 耕深制御装置
JP2009148230A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Yanmar Co Ltd 作業車両

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020156388A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 トラクタ
JP7042769B2 (ja) 2019-03-26 2022-03-28 ヤンマーパワーテクノロジー株式会社 トラクタ
JP2022019089A (ja) * 2020-07-17 2022-01-27 小橋工業株式会社 農作業機
JP7481742B2 (ja) 2020-07-17 2024-05-13 小橋工業株式会社 農作業機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6577382B2 (ja) 2019-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5727822B2 (ja) トラクタ
JP6259371B2 (ja) 作業機
US8868306B1 (en) Wheel loader
JP6577382B2 (ja) 作業車輌
WO2014181894A1 (ja) 作業車両および作業車両の制御方法
JP6542624B2 (ja) 作業車輌
JP2009240223A (ja) 作業車の制御装置
JP6249981B2 (ja) 作業車輌
JP5943852B2 (ja) 作業車
JP2015216907A (ja) トラクタ
JP6258784B2 (ja) トラクタ
JP4863347B2 (ja) 姿勢制御装置
JPH09224407A (ja) 土工車両の作業機昇降制御装置
JP2007124905A (ja) 姿勢制御装置
JP4838071B2 (ja) 作業車の変速操作構造
JP4733422B2 (ja) 作業機の姿勢制御装置
JP5125260B2 (ja) トラクタ
JP5524753B2 (ja) 作業車両
JP4848602B2 (ja) 動力車両
JP3687350B2 (ja) トラクタの負荷制御装置
JP5851360B2 (ja) 作業車
JPH0723610A (ja) 農用トラクタ
JP3844007B2 (ja) トラクタの液晶表示装置
JP7050589B2 (ja) 収穫機の走行制御装置
JP2006340621A (ja) 農作業機の耕耘制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6577382

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees